JP7107056B2 - 振動篩の目詰まり防止装置及び目詰まり防止方法 - Google Patents
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特許文献1には、篩枠の側方に配置され、篩網の上流側から下流側に往復移動可能なノズル台車と、ノズル台車に設置され、篩網の下方から篩網に向かって圧力空気を噴射する空気噴射用ノズルと、ノズル台車に内装され、空気噴射用ノズルに圧力空気を供給する空気供給手段とを備え、篩網の目詰まりを空気噴射用ノズルからの空気噴射により除去する、振動篩の篩網目詰まり除去装置が開示されている。
また、特許文献2には、振動篩の原料スラグ投入位置の下方かつ振動篩の上流位置に、振動篩の篩網に向けて上方から圧縮空気を噴出する空気噴出ノズルが縦横に並べて配置され、篩網の目詰まりを空気噴出ノズルからの空気噴射により防止する移動式スラグ篩分け設備が開示されている。
前記振動篩の上流側篩網の上方に設置され、該篩網に向けてエアを吹き付ける上段ノズルと、前記上段ノズルより下流側の篩網の上方に設置され、該篩網と略平行に下流に向けてエアを吹き付ける下段ノズルとを備えることを特徴としている。
前記振動篩の上流側篩網の上方に設置された上段ノズルから該篩網に向けてエアを吹き付け、前記上段ノズルより下流側の篩網の上方に設置された下段ノズルから該篩網と略平行に下流に向けてエアを吹き付けることを特徴としている。
篩分ける粉粒体が投入される上流側篩網では、篩網上の粉粒体の層厚が厚く、単位面積当たり重量が大きいため、篩網上の粉粒体の動きが少なくなる。その結果、粉粒体の水分値が高い場合、粉粒体が篩網に付着する。本発明では、上流側篩網への粉粒体の付着に対して、篩網の上方からエアを吹き付け、篩網へ付着した粉粒体を篩下に吹き落とすことにより篩網の目詰まりを防止する。
一方、下流側篩網では、篩網の振動によって粒度の大きい粗粒が粉粒体層の上層部に、粒度の小さい細粒が粉粒体層の下層部に分離して偏在するようになる。本発明では、粉粒体層の上層部に偏在する粗粒をエアで下流側に吹き飛ばすことによって粉粒体層の層厚を薄くする。粉粒体層の層厚が薄くなれば、篩網の振動によって篩網への粉粒体の付着が抑制されるので、篩網の目詰まりが防止される。
なお、上流側篩網では、粗粒と細粒が混合した状態であるため、粗粒だけ下流に吹き飛ばすことができない。
上段ノズルの材軸と振動篩の篩網とがなす角度が50°未満の場合、付着物を篩下に落とす力が弱くなる。一方、上段ノズルの材軸と振動篩の篩網とがなす角度が90°以上であると、振動によって跳ね上げられた粉粒体を篩網の下流側に搬送する力が弱くなることに加えて、下流側における粉粒体の付着抑制効果が得られなくなる。
下段ノズルの向きが振動篩の篩網と平行な面に対して上向きに5°より大きくなる、即ち上向きになり過ぎると、粉粒体にエアが当たらなくなり粗粒を吹き飛ばすことができなくなる。一方、下段ノズルの向きが振動篩の篩網と平行な面に対して下向きに5°より大きくなる、即ち下向きになり過ぎると、篩落とされるべき小さな粒度の細粒まで下流に吹き飛ばしてしまうことになる。
振動篩1は傾斜配置されており、傾斜角度は20°程度とされている。炭材は、振動篩1の上流側に隣接して配置された流し網19上に投入され、振動篩1の篩網15の上流位置に供給される。傾斜配置された篩網15を振動させ、篩網15の上流から下流に向けて炭材が移動する間に炭材の篩分けが行われる。
なお、振動篩1は幅2400mm、全長4500mmとされ、固定枠16間の間隔は500mmとされている。
上段ノズル装置20は、上流側篩網15において最も目詰まりが生じる位置に設置し、下段ノズル装置30は、粉粒体層の上層部に粗粒が偏在するようになる位置に設置する。本実施の形態では、上段ノズル装置20と下段ノズル装置30の水平距離は720mm以上1200mm以下としている。
下段ノズル装置30も、上段ノズル装置20と同様、篩網15の幅方向に延在し水平方向に配置されたヘッダー管32と、ヘッダー管32から下方に向けて分岐する複数の下段ノズル31と、鉛直方向に配置されヘッダー管32の両端部を保持する一対の鉛直治具33とから概略構成されている(図2参照)。
また、上段ノズル21及び下段ノズル31から噴射されるエアの噴射角は90°以上120°以下とする。エアの噴射角度が90°未満では、ノズルの設置数が多くなってしまい、120°超では、噴射されるエアの両端部における圧力が小さくなり効果が得られにくくなる。
また、下段ノズル31の先端と篩網15との間の鉛直距離H2は、篩網15と平行な面18に対する角度との関係で、粉粒体上層部の粗粒をエアで吹き飛ばせるように適宜設定すればよい。本実施の形態では、100mm以上150mm以下としている。
粉粒体は粉コークスとし、振動篩には、幅2400mmのウェーブスクリーンを使用した。ウェーブスクリーンの傾斜角度は20°とした。
上段ノズル及び下段ノズルにはエア分布が扇形状となるエアノズルを使用し、エアの圧力は0.3MPaとした。上段ノズルの先端と篩網との間の鉛直距離H1は200mm、下段ノズルの先端と篩網との間の鉛直距離H2は100mm、隣接する上段ノズル間の間隔及び下段ノズル間の間隔はそれぞれ500mmとした。上段ノズル装置と下段ノズル装置の水平距離は1000mmとした。
また、上段ノズルの材軸と篩網とがなす角度αは70°、下段ノズルの先端部が篩網と平行な面に対してなす角度βは0°とした。
また、中間粒度(0.25mm~3mm)の粉コークスの比率が55.1質量%から62.5質量%に増加し、焼結歩留りが1%向上した。なお、焼結歩留りは次式によって算出した。
焼結歩留り=成品/(成品+返鉱)×100%
Claims (5)
- 傾斜配置された振動篩面の傾斜上流位置に供給される粉粒体を下流側に移送しながら篩分ける振動篩の篩網に生じる目詰まりを防止する装置であって、
前記振動篩の上流側篩網の上方に設置され、該篩網に向けてエアを吹き付ける上段ノズルと、前記上段ノズルより下流側の篩網の上方に設置され、該篩網と略平行に下流に向けてエアを吹き付ける下段ノズルとを備えることを特徴とする振動篩の目詰まり防止装置。 - 請求項1記載の振動篩の目詰まり防止装置において、前記上段ノズルの向きが前記振動篩の下流方向とされ、前記上段ノズルの材軸と前記振動篩の篩網とがなす角度が50°以上90°未満であることを特徴とする振動篩の目詰まり防止装置。
- 請求項1又は2記載の振動篩の目詰まり防止装置において、前記下段ノズルの向きが前記振動篩の篩網と平行な面に対して上向きに5°以下かつ下向きに5°以下であることを特徴とする振動篩の目詰まり防止装置。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の振動篩の目詰まり防止装置において、前記振動篩は、篩網が張りと弛みを交互に繰り返し周期的に上下動するウェーブスクリーンであることを特徴とする振動篩の目詰まり防止装置。
- 傾斜配置された振動篩面の傾斜上流位置に供給される粉粒体を下流側に移送しながら篩分ける振動篩の篩網に生じる目詰まりを防止する方法であって、
前記振動篩の上流側篩網の上方に設置された上段ノズルから該篩網に向けてエアを吹き付け、前記上段ノズルより下流側の篩網の上方に設置された下段ノズルから該篩網と略平行に下流に向けてエアを吹き付けることを特徴とする振動篩の目詰まり防止方法。
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