以下に、本発明の実施の形態にかかる連結装置、加工装置、および連結装置の組立方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる連結装置を説明するための図である。図2は、実施の形態1にかかる連結装置の正面図である。図3は、実施の形態1にかかる連結装置の側面図である。図4は、図2に示すIV-IV線に沿った断面図である。なお、図1における左右方向をX軸方向、図1における上下方向をZ軸方向、X軸方向およびZ軸方向に各々直交する方向をY軸方向と定義する。また、図2~図4を含むその他の図面などにおいても、図1に示すXYZ軸座標系に対応するXYZ軸座標を示している。
図1に示すように、実施の形態1にかかる連結装置1は、取付板対である第1の取付板10および第2の取付板20を有している。第1の取付板10の取付面11には、第1の取付対象2が固定される。第2の取付板20の取付面21には、第2の取付対象3が固定される。第1の取付対象2は、例えば、2次元または3次元の移動手段であり、第2の取付対象3は、例えば、加工ヘッドである。
第1の取付板10と第2の取付板20は、第1の取付板10の連結面12と第2の取付板20の連結面22とが対向した状態で、互いに連結される。第1の取付板10と第2の取付板20とが連結されている状態で強い力が第1の取付板10と第2の取付板20との間に加わった場合に、第1の取付板10と第2の取付板20との連結が解除される。これにより、第1の取付対象2および第2の取付対象3の変形または故障を抑制することができる。
図2に示すように、第1の取付板10は、正面視で3角形状に形成される。また、第2の取付板20は、正面視で3角形状に形成され、各辺に切欠部23を有する。第1の取付板10は、正面視で第2の取付板20よりも大きい。
第1の取付板10は、磁性を有する板部材であり、例えば、鉄板、または珪素鋼板である。かかる第1の取付板10の連結面12には、図3および図4に示すように、複数の球面状の凸面30が形成される。なお、連結面12には、3個の球面状の凸面30が形成されるが、図3および図4においては、1個の球面状の凸面30は、永久磁石40に隠れて見えない位置にある。
連結装置1は、第1の取付板10および第2の取付板20に加え、図2に示すように、第1の取付板10に吸着可能な3個の永久磁石40と、3個の第1の固定部材50と、3個の取付部材60と、3個の第2の固定部材70と、着座センサ80とを備える。着座センサ80は、第2の取付板20が第1の取付板10に連結されている状態であるか否かを検出する。
各永久磁石40は、図2~図4に示すように、板状に形成され、中央部に開口41を有する。かかる各永久磁石40は、図2に示すように、第2の取付板20の3個の切欠部23のうち対応する切欠部23に一部が挿入される。
3個の第1の固定部材50の各々は、3個の永久磁石40のうち対応する永久磁石40を第2の取付板20に固定する。第1の固定部材50は、図3および図4に示すように、第1の取付板10の連結面12に永久磁石40の吸着面42が当接する状態で永久磁石40を第2の取付板20に取り付ける。
第1の固定部材50は、例えば、軸部と頭部を有するボルトまたはネジである。第1の固定部材50の軸部には、螺旋状の溝が形成されている。また、第2の取付板20には、図4に示すように、取付穴25が形成されている。かかる取付穴25には、螺旋状の溝が形成されている。第1の固定部材50の軸部が取付穴25に回転されながら挿入されることで、第1の固定部材50の軸部が第2の取付板20に取り付けられる。そして、第1の固定部材50の頭部と切欠部23との間に永久磁石40が圧接されることで、永久磁石40が第2の取付板20に固定される。
3個の取付部材60の各々は、図4に示すように、3個の球面状の凸面30のうち対応する球面状の凸面30と対向する凹面61を有する。なお、図4においては、1個の取付部材60は、永久磁石40に隠れて見えない位置にある。図4に示す例では、凹面61は、円錐面状の凹面であるが、球面状の凹面であってもよい。
3個の第2の固定部材70の各々は、3個の取付部材60のうち対応する取付部材60を第2の取付板20に固定する。かかる第2の固定部材70は、例えば、軸部と頭部を有するボルトまたはネジである。第2の固定部材70の軸部には、螺旋状の溝が形成されており、かかる軸部が第2の取付板20の開孔24を介して取付部材60のうち螺旋状の溝が形成された取付穴62に回転されながら挿入されることで、第2の固定部材70の軸部が取付部材60に取り付けられる。
第1の取付板10と第2の取付板20との連結時において、第2の固定部材70によって第2の取付板20に固定された円錐面状の凹面61が、第1の取付板10の表面に形成された球面状の凸面30に当接する。これにより、第1の取付板10に対する第2の取付板20の位置決めが行われる。
以上のように構成された連結装置1の作用について説明する。図1に示すように、連結装置1において、第1の取付板10の取付面11には第1の取付対象2が固定され、第2の取付板20の取付面21には、第2の取付対象3が固定される。そして、連結装置1によって、第1の取付対象2と第2の取付対象3との連結または分離が可能になる。
まず、第1の取付板10と第2の取付板20とに互いに引っ張る力が作用する場合について説明する。図1に示す連結装置1において、第1の取付板10に左側であるX軸負方向への力が作用し、第2の取付板20に右側であるX軸正方向への力が作用したとする。この場合、第1の取付板10および第2の取付板20に加わる作用力が永久磁石40の吸着力を超えると、第1の取付板10と第2の取付板20との連結が解除される。
これにより、第1の取付対象2と第2の取付対象3との連結が解除され、第1の取付対象2と第2の取付対象3とが分離する。かかる分離によって、永久磁石40の第1の取付板10に対する吸着力を超えるX軸方向の力が第1の取付対象2と第2の取付対象3との間に働いた場合において、第1の取付対象2と第2の取付対象3の変形または破損を防止することができる。
次に、第1の取付板10と第2の取付板20とにせん断力が作用する場合について説明する。図1に示す連結装置1において、第1の取付板10に下側であるZ軸負方向への力が作用し、第2の取付板20に上側であるZ軸正方向への力が作用したとする。この場合、球面状の凸面30と円錐面状の凹面61との接触によって、第1の取付板10と第2の取付板20とに作用する力の方向が凹面61の傾斜方向と平行な方向に変換される。そして、変換された力のX軸方向の成分が、永久磁石40の吸着力を越えると、第1の取付対象2と第2の取付対象3との連結が解除される。
例えば、凹面61の傾斜角度が45度であり且つ凹面61の摩擦係数が無いとした場合、第1の取付板10および第2の取付板20に作用するX軸方向の力は、第1の取付板10と第2の取付板20とに作用するせん断力の半分になる。したがって、第1の取付板10と第2の取付板20との分離により、永久磁石40の第1の取付板10に対する吸着力の2倍を超えるZ軸方向の力が第1の取付対象2と第2の取付対象3との間に働いた場合において、第1の取付対象2と第2の取付対象3の変形または破損を防止することができる。
凹面61の傾斜角度と凹面61の摩擦係数は、永久磁石40の磁力と、第1の取付対象2および第2の取付対象3の破損を防止したい力とに基づいて、決定することができる。なお、凹面61の傾斜角度は、凹面61とX軸方向とが為す角度であり、図4に示す角度θである。
このように、球面状の凸面30と凹面61との接触の作用により、せん断力が働いた場合において第1の取付板10に対する第2の取付板20の相対的な移動方向はX軸正方向に変換される。そのため、図4に示す永久磁石40の吸着面42が第1の取付板10の連結面12を摺動することが無く、永久磁石40の吸着面42の摩耗が抑制される。したがって、第1の取付板10と第2の取付板20とにせん断力が働いた場合であっても、永久磁石40の吸着力の低減が抑制される。そのため、第1の取付板10と第2の取付板20とにせん断力が働いた後、かかるせん断力がなくなった場合、永久磁石40の吸着面42の当接が維持される。
なお、凸面30、取付部材60の凹面61、永久磁石40の吸着面42、および第1の取付板10の連結面12には、硬度化処理を行って硬度化処理面を形成してもよい。かかる硬度化処理によって、凸面30、凹面61、吸着面42、および連結面12の耐摩耗性がさらに向上する。そのため、凸面30、凹面61、吸着面42、および連結面12の摩耗が生じる場合であってもその摩耗は大幅に低減され、凸面30、凹面61、吸着面42、および連結面12の位置精度、吸着力、およびその均一性などを長期間維持することができる。
次に、実施の形態1にかかる連結装置1の永久磁石40の配置について説明する。図5は、実施の形態1にかかる連結装置の永久磁石の配置を説明するための図である。図5では、平面視において3個の凹面61の中心O1を結ぶ線からなる三角形を一点破線で示している。
図5に示すように、3個の永久磁石40は、一点鎖線で示した三角形の内側に配置されている。3個の永久磁石40が三角形の外側に配置されている場合、第1の取付板10と第2の取付板20とが分離される際に、永久磁石40が第1の取付板10を押すことで、永久磁石40の吸着面42および第1の取付板10の連結面12が摩耗する。かかる摩耗によって、永久磁石40の吸着面42と第1の取付板10の連結面12との間で隙間が生じ、永久磁石40の第1の取付板10に対する吸着力が低下する。
実施の形態1にかかる連結装置1では、3個の永久磁石40が三角形の内側に配置されるため、第1の取付板10と第2の取付板20とが分離される際に、永久磁石40が第1の取付板10を押すことがない。そのため、永久磁石40の第1の取付板10に対する吸着力が低下することを抑制することができる。
なお、上述した連結装置1では、3個の永久磁石40が設けられるが、永久磁石40の数は、2個以下であってもよく、4個以上であってもよい。すなわち、第1の取付板10に対する所望の吸着力が得られればよく、永久磁石40の数は限定されない。
また、図3に示すように、第1の取付板10の中央部には開孔13が形成されている。また、図2および図3に示すように、第2の取付板20の中央部にも、開孔26が形成されている。これにより、例えば、連結装置1がレーザ加工装置などに用いられる際に、開孔13,26を光路孔として、レーザ光などを伝搬させる光路の一部として用いることができる。
レーザ加工装置などにおいて、レーザ光などを伝搬させる光路の経路中には、レンズ、フィルタ、反射鏡などの光学部品が設けられる。これらの光学部品の交換または清掃の際に、光学部品を脱着する作業が発生する。このとき、光路の経路中に配置される連結装置の位置再現性があれば、光学部品を脱着するために連結装置の連結を解除した後、連結装置を再連結する際に連結装置における位置調整作業が不要となる。
実施の形態1にかかる連結装置1は、再連結の際に、高精度な位置再現性を有するため、光路における光軸のずれの発生を精度よく抑制することができる。また、連結装置1では永久磁石40による吸着で連結が行われるため、ネジなどの固定部品を必要としない。そのため、連結装置1の小型化が可能であり、光学部品の着脱作業の時間を短縮することができる。
次に、実施の形態1にかかる連結装置1の組立方法について説明する。図6は、実施の形態1にかかる連結装置の取付部材の固定方法を説明するための図であり、説明の便宜上、連結装置1の一部を断面図として表している。また、図6における左右方向をX軸方向、図6における上下方向をZ軸方向、X軸方向およびZ軸方向に各々直交する方向をY軸方向とするXYZ軸を図6に付している。
図6に示すように、第2の取付板20に各取付部材60を3個の第2の固定部材70のうち対応する第2の固定部材70によって仮止めした状態で、第2の取付板20の取付面21に重りなどの負荷によって均等な力を加え、各凸面30に、対応する取付部材60の凹面61を均等な力で押し当てる(ステップS1)。第2の取付板20に取付部材60を第2の固定部材70によって仮止めした状態では、第2の固定部材70は取付部材60に対して緩んだ状態であり、取付部材60に加わる力によって凹面61の位置が変更可能な状態である。
各凸面30に、3個の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61を均等な力で押し当てた後、3個の第2の固定部材70のうち対応する第2の固定部材70で各取付部材60を第2の取付板20に固定する(ステップS2)。
ステップS1の作業によって、各取付部材60は、3個の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61が、凸面30を摺動することで、天面64が連結面22を摺動し、各凸面30と対応する取付部材60の凹面61との接触の状態は円周接触の状態になる。そして、ステップS1の作業の後、ステップS2の作業を行うことで、凹面61が凸面30と円周接触である状態で取付部材60が第2の取付板20に固定される。
図7は、実施の形態1にかかる凸面と取付部材の凹面との円周接触を説明するための図である。図7に示すように、凸面30と取付部材60の凹面61とは円周接触であるため、凸面30における取付部材60の凹面61との接触箇所31と、凹面61における凸面30との接触箇所63とは、点接触などの場合に比べて、面積が大きい。そのため、点接触などの場合に比べて、凸面30と取付部材60の凹面61との接触面圧が小さく、凸面30と取付部材60の凹面61との単位面積当りの摩擦量も小さい。したがって、凸面30と取付部材60の凹面61との接触による接触箇所31,63の変形を抑制することができる。
図8は、実施の形態1にかかる3個の凸面の接触箇所を示す図である。図8に示すように、実施の形態1にかかる連結装置1では、3個の凸面30のいずれの接触箇所31も円周接触にできる。そのため、凸面30と取付部材60の凹面61との接触位置を安定させることができ、例えば、第1の取付板10と第2の取付板20との再連結時の位置決め精度を向上させることができる。
ここで、3個の凸面30の各々が3個の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61と円周接触でない場合について説明する。図9および図11は、図8に示す状態とは異なる3個の凸面の接触箇所を示す図である。図10は、図9に示す状態の凸面と取付部材の凹面との接触位置を説明するための図である。図12は、図11に示す状態の連結装置の側面図である。なお、図9~図12についての説明では、各取付部材60は、第2の取付板20に固定されているものとする。
図9に示す状態では、各凸面30は、対応する取付部材60の凹面61と点接触になっている。すなわち、3個の凸面30と3個の凹面61との接触の状態は、3個の点接触の状態である。この状態では、凸面30の接触箇所31と、凹面61の接触箇所63とは、図10に示すようになる。
図9に示す状態で、第1の取付板10に対して第2の取付板20が相対的に左上方向へ押されると、図11に示すように、3個の凸面30と3個の凹面61との接触の状態は、1個の円周接触と、2個の点接触の状態になる。2個の点接触箇所は、図9に示す接触箇所31から図11に示す接触箇所31に示すように上方に移動する。そのため、連結装置1は、図12に示すように、第1の取付板10と第2の取付板20との連結は、下方の間隔が拡がる斜め連結となる。このように点接触では、接触位置が固定されないため、円周接触に比べて、位置決め精度が悪くなる。また、凸面30と凹面61とが、点接触である場合、面圧が高く、摩耗の進行が早い。
このように、点接触では、位置決め精度が悪く、摩耗の進行も早いが、実施の形態1にかかる連結装置1では、3個の凸面30と3個の凹面61との接触を、3個の円周接触にすることができることから、位置決め精度が良く、摩耗の進行も抑制することができる。
次に、第1の固定部材50による永久磁石40の第2の取付板20への取り付け方法について説明する。図13は、実施の形態1にかかる連結装置の永久磁石の固定方法を説明するための図であり、説明の便宜上、連結装置1の一部を断面図として表している。また、図13は、図6に示すXYZ軸と同様のXYZ座標を付している。
図13に示すように、永久磁石40を第1の固定部材50によって第2の取付板20に仮止めする(ステップS3)。永久磁石40が第2の取付板20に仮止めされている状態では、第1の固定部材50は永久磁石40に対して緩んでいる。そのため、第1の固定部材50は、Z軸方向に移動可能な状態であり、また、第1の固定部材50の軸部を中心として回転可能である。
図13のステップS1に示す状態から、永久磁石40を第1の取付板10の連結面12に当接させ、第1の固定部材50によって永久磁石40を第2の取付板20に固定する(ステップS4)。これにより、連結装置1の組立が完了する。
永久磁石40が第2の取付板20に仮止めされている状態では、第1の固定部材50は、移動可能な状態であり、永久磁石40の吸着面42は、磁力によって、第1の取付板10の連結面12に当接する。第1の取付板10の連結面12に永久磁石40の吸着面42が当接している状態で、第1の固定部材50を回転させながら第1の固定部材50の軸部を図4に示す取付穴25に挿入することで、第1の固定部材50によって永久磁石40が第2の取付板20に固定される。
連結装置1の組立が完了した状態では、永久磁石40の吸着面42は、第1の取付板10の連結面12と当接している。そのため、永久磁石40は、永久磁石40の吸着面42が第1の取付板10の連結面12から浮いた状態にはならず、第1の取付板10への吸着力が最も大きい状態で第2の取付板20に取り付けられる。これにより、永久磁石40が大型化することを抑制することができる。
また、第1の取付板10の連結面12と永久磁石40の吸着面42とは平坦面であるため、吸着面42と連結面12との吸着力は、吸着面42の全面で均一な吸着力である。吸着力が不均一である場合、吸着力が低下するため、かかる低下分を考慮して永久磁石を大きくする必要があるが、連結装置1では、吸着力が均一であるため、これによっても、永久磁石が大型化することを抑えることができる。
このように、実施の形態1にかかる連結装置1では、3個の凸面30と3個の凹面61とが互いに円周で接触する円周接触であるため、第1の取付板10と第2の取付板20との連結解除後の再連結において、高精度の位置再現性を有する。また、永久磁石40の吸着面42と連結面12とは、面接触により密着するため、吸着面42と連結面12との磁気吸着力を均一化することができる。さらに、連結装置1の組立時において、凸面30と凹面61との円周接触による当接と、吸着面42と連結面12との面接触による当接とを容易に行うことができ、複雑な調整作業を行う必要がない。
また、第1の取付板10と第2の取付板20との連結解除後の再連結時に高精度の位置再現性を有するため、永久磁石40の吸着面42と連結面12との面当接による密着を精度よく行うことができる。そのため、永久磁石40が大型化することを抑制することができ、連結装置1の大型化を抑制することができる。
なお、上述した例では、ステップS1,S2の工程と、ステップS3,S4の工程とが別々に実施されるが、ステップS1,S2の工程とステップS3,S4の工程とを併行して行うこともできる。例えば、永久磁石40を第1の固定部材50によって第2の取付板20に仮止めし、かつ第2の取付板20に取付部材60を第2の固定部材70によって仮止めする。そして、永久磁石40と取付部材60とが第2の取付板20に仮止めされた状態で、第2の取付板20の取付面21に重りなどによって均等な力を加え、各凸面30に、3個の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61を均等な力で押し当てる。また、永久磁石40を第1の取付板10の連結面12に当接させる。続いて、第2の固定部材70によって取付部材60を第2の取付板20に固定し、第1の固定部材50によって永久磁石40を第2の取付板20に固定する。
また、上述した実施の形態1では、凸面30、取付部材60、および第2の固定部材70の組を3組として説明したが、凸面30、取付部材60、および第2の固定部材70の組は、少なくとも3組あればよく、4組以上であってもよい。
以上のように、実施の形態1にかかる連結装置1は、磁性を有する第1の取付板10と、第2の取付板20とを備える。かかる連結装置1は、第1の取付板10に吸着可能な永久磁石40と、第1の固定部材50と、3個以上の球面状の凸面30と、3個以上の取付部材60と、3個以上の第2の固定部材70とを備える。第1の固定部材50は、永久磁石40が第1の取付板10に当接する状態で永久磁石40を第2の取付板20に固定する。3個以上の球面状の凸面30は、第1の取付板10に形成される。3個以上の取付部材60は、3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30と対向し、円錐面状または球面状の凹面61を各々有する。第2の固定部材70は、3個以上の取付部材60の凹面61の各々に、3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30が円周接触する状態で、3個以上の取付部材60のうち対応する取付部材60を各々第2の取付板20に固定する。これにより、連結装置1の小型化を図ることができる。なお、凸面30は、第1の面の一例であり、凹面61は第2の面の一例である。
また、永久磁石40は、3個以上の取付部材60の凹面61の中心を結ぶ線によって形成される多角形の内側に配置される。これにより、第1の取付板10と第2の取付板20とが分離される際に、永久磁石40が第1の取付板10を押すことがなく、永久磁石40の第1の取付板10に対する吸着力が低下することを抑制することができる。なお、取付部材60が3個である場合、凹面61の中心を結ぶ線によって形成される多角形は、3角形であり、取付部材60が4個である場合、凹面61の中心を結ぶ線によって形成される多角形は、4角形である。
また、第1の取付板10および第2の取付板20は、開孔13,26を光路孔として有する。これにより、連結装置1は、レーザ加工装置などに用いられる場合において、小型化が可能であり、光学部品の着脱作業の時間を短縮することができる。
また、連結装置1の組立方法は、3個以上の球面状の凸面30の各々に、3個以上の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61を押し当てた状態で、3個以上の取付部材60の各々を、3個以上の第2の固定部材70のうち対応する第2の固定部材70で固定する第1のステップと、永久磁石40を第1の取付板10に当接させた状態で、第1の固定部材50で永久磁石40を固定する第2のステップと、を含む。これにより、凸面30と凹面61との円周接触による当接と、吸着面42と連結面12との面接触による当接とを容易に行うことができ、連結装置1は、第1の取付板10と第2の取付板20との連結解除後の再連結において高精度の位置再現性を有する。また、連結装置1は、第1の取付板10への吸着力が最も大きい状態で第2の取付板20に取り付けられるため、永久磁石40が大型化することを抑えることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、第1の取付板に球面状の凸面が設けられ、第2の取付板に取付部材が取り付けられるが、実施の形態2では、第1の取付板に取付部材が取り付けられ、第2の取付板に球面状の凸面が設けられる点で、実施の形態1と異なる。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の連結装置1と異なる点を中心に説明する。
図14は、本発明の実施の形態2にかかる連結装置の側面図である。図15は、実施の形態2にかかる連結装置の正面図である。図14に示すように、連結装置1Aは、第1の取付板10Aと、第2の取付板20Aとを備える。
第1の取付板10Aは、球面状の凸面30が連結面12に形成されておらず、且つ第2の固定部材70によって取付部材60が取り付けられる点で、第1の取付板10と異なる。また、第2の取付板20Aは、第2の固定部材70によって取付部材60が取り付けられておらず、且つ球面状の凸面30が連結面22に形成されている点で、第2の取付板20と異なる。
図15に示すように、連結装置1Aでは、第1の取付板10Aに取り付けられる取付部材60の数は3個であり、第2の取付板20Aに形成される球面状の凸面30の数も3個である。また、第2の固定部材70は、取付部材60に対応して設けられる。
実施の形態2にかかる連結装置1Aは、球面状の凸面30と取付部材60との配置を除き、実施の形態1にかかる連結装置1と同様の方法によって組み立てられる。そのため、連結装置1Aは、高精度の位置再現性を有し、また、複雑な調整作業を行う必要がなく、組み立てが容易である。また、永久磁石40が大型化することを抑制することができることから、連結装置1Aの大型化を抑制することができる。
なお、上述した実施の形態2では、球面状の凸面30、取付部材60、および第2の固定部材70の組を3組として説明したが、球面状の凸面30、取付部材60、および第2の固定部材70の組は、少なくとも3組あればよく、4組以上であってもよい。
以上のように、実施の形態2にかかる連結装置1Aは、磁性を有する第1の取付板10Aと、第2の取付板20Aとを備える。かかる連結装置1Aは、第1の取付板10Aに吸着可能な永久磁石40と、第1の固定部材50と、3個以上の球面状の凸面30と、3個以上の取付部材60と、3個以上の第2の固定部材70とを備える。第1の固定部材50は、永久磁石40が第1の取付板10Aに当接した状態で永久磁石40を第2の取付板20Aに固定する。3個以上の球面状の凸面30は、第2の取付板20Aに形成される。3個以上の取付部材60は、3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30と対向し、円錐面状または球面状の凹面61を各々有する。第2の固定部材70は、3個以上の取付部材60の凹面61の各々に、3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30が円周接触する状態で、3個以上の取付部材60のうち対応する取付部材60を各々第1の取付板10Aに固定する。これにより、連結装置1Aの小型化を図ることができる。なお、凸面30は、第1の面の一例であり、凹面61は第2の面の一例である。
実施の形態3.
実施の形態1では、永久磁石および取付部材が第1の固定部材および第2の固定部材によって第2の取付板に固定されるが、実施の形態3では、永久磁石および取付部材がモールド材によって第2の取付板に固定される点で、実施の形態1と異なる。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の連結装置1と異なる点を中心に説明する。
図16は、本発明の実施の形態3にかかる連結装置の側面図である。図17は、実施の形態3にかかる連結装置の断面図であり、図2に示すIV-IV線に沿った断面に相当する図である。図16および図17に示すように、連結装置1Bは、第1の取付板10と、第2の取付板20Bとを備える。第2の取付板20Bは、永久磁石40および取付部材60がモールド材によって形成されるモールド層90によって連結面22に固定される点で、第2の取付板20と異なる。なお、各永久磁石40は、実施の形態1,2にかかる連結装置1,1Aと同様に、3個以上の取付部材60の凹面61の中心を結ぶ線によって形成される多角形の内側に配置される。
図18は、実施の形態3にかかる連結装置の組立方法を説明するための図である。図18に示すように、第1の取付板10に形成された3個の凸面30に各々対応する取付部材60の凹面61を当接し、各取付部材60に均等な下方に向かう力を加えて、凸面30に凹面61を押し当てる(ステップS10)。これにより、凸面30と凹面61との接触を円周接触にすることができる。
なお、図18に示す例では、取付部材60に当接した平板状部材92を重りなどの負荷によって下方に押すことで、取付部材60に均等な下方に向かう力を加えているが、取付部材60に均等な下方に向かう力を加えることができればよく、図18に示す方法に限定されない。もちろん、平板状部材92は第2の取付板20Bでもよい。
次に、3個の永久磁石40を第1の取付板10の連結面12に吸着させる(ステップS11)。その後、モールド材で取付部材60と永久磁石40とを第2の取付板20Bに接着する(ステップS12)。これにより、取付部材60と永久磁石40とがモールド層90によって第2の取付板20Bに固定される。
したがって、凸面30と凹面61との接触が円周接触の状態且つ永久磁石40が第1の取付板10の連結面12に当接した状態で、取付部材60と永久磁石40とを第2の取付板20Bに固定することができる。このように、連結装置1Bは、凸面30と凹面61との接触が円周接触であるため、高精度な位置再現性を有する。また、連結装置1Bは、第1の取付板10と第2の取付板20Bとが連結されている状態で、永久磁石40が第1の取付板10の連結面12に当接しているため、永久磁石40の第1の取付板10への磁気吸着力を最大にすることができる。また、連結装置1Bの組立時において、凸面30と凹面61との円周接触による当接と、永久磁石40の吸着面42と第1の取付板10の連結面12との面接触による当接とを容易に行うことができ、複雑な調整作業を行う必要がない。
なお、図16~図18に示す連結装置1Bでは、第1の取付板10に凸面30が形成され、第2の取付板20Bに永久磁石40と取付部材60がモールド層90によって固定されるが、連結装置1Bは、図16~図18に示す構成に限定されない。例えば、連結装置1Bは、第1の取付板10に永久磁石40と取付部材60がモールド層90によって固定され、第2の取付板20Bに凸面30が形成される構成であってもよい。
なお、上述した実施の形態3では、球面状の凸面30および取付部材60の組が3組であるが、球面状の凸面30および取付部材60の組は、少なくとも3組あればよく、4組以上であってもよい。
以上のように、実施の形態3にかかる連結装置1Bは、磁性を有する第1の取付板10と、第2の取付板20Bとを備える。かかる連結装置1Bは、第1の取付板10に吸着可能な永久磁石40と、3個以上の球面状の凸面30と、3個以上の取付部材60と、モールド層90とを備える。3個以上の球面状の凸面30は、第1の取付板10および第2の取付板20Bのうち一方の取付板に形成される。3個以上の取付部材60は、3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30と対向し、円錐面状または球面状の凹面61を各々有する。モールド層90は、3個以上の取付部材60の凹面61の各々に3個以上の球面状の凸面30のうち対応する凸面30が円周接触し、且つ永久磁石40が一方の取付板に当接する状態で、永久磁石40と3個以上の取付部材60とを第1の取付板10および第2の取付板20Bのうち他方の取付板に固定する。これにより、連結装置1Bの小型化を図ることができる。なお、凸面30は、第1の面の一例であり、凹面61は第2の面の一例である。
また、連結装置1Bの組立方法では、3個以上の球面状の凸面30の各々に、3個以上の取付部材60のうち対応する取付部材60の凹面61を押し当て、かつ永久磁石40を第1の取付板10に当接させた状態にする第1のステップと、第1のステップの状態で、永久磁石40と3個以上の取付部材60とを第1の取付板10および第2の取付板20Bのうち他方の取付板にモールド層90によって固定する第2のステップと、を含む。これにより、連結装置1Bは、凸面30と凹面61との円周接触による当接と、吸着面42と連結面12との面接触による当接とを容易に行うことができ、第1の取付板10と第2の取付板20Bとの連結解除後の再連結において高精度の位置再現性を有する。また、連結装置1Bの永久磁石40は、吸着力が最も大きい状態で取り付けられるため、永久磁石40が大型化することを抑えることができる。
なお、連結装置1,1A,1Bは、上述した構成に限定されない。例えば、連結装置1,1A,1Bは、凸面30と凹面61とを入れ替えた構成であってもよい。例えば、連結装置1,1Bは、凹面61を第1の取付板10に形成し、凸面30を有する取付部材60を第2の固定部材70によって第2の取付板20,20Bに固定する構成であってもよい。同様に、連結装置1A,1Bは、凹面61を第2の取付板20A,20Bに形成し、凸面30を有する取付部材60を第1の取付板10A,10に固定する構成であってもよい。この場合、凹面61は、第1の面の一例であり、凸面30は、第2の面の一例である。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1~3にかかる連結装置をレーザ加工装置に適用した例を示す。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の連結装置1と異なる点を中心に説明する。
図19は、本発明の実施の形態4にかかる加工装置の構成例を説明するための図である。実施の形態4にかかる加工装置100は、被加工物であるワークWの加工、溶接、または表面改質などを行うレーザ加工装置であるが、レーザ加工装置以外の加工装置であってもよい。
加工装置100は、図19に示すように、連結装置1と、レーザ光を出射するレーザ発振器102と、レーザ発振器102から出射されたレーザ光が通過する光路パイプ103と、レーザ光をワークWに出射する加工ヘッド104と、光路パイプ103と加工ヘッド104とを連結する連結装置1とを備える。光路パイプ103は、連結装置1の取付面11に取り付けられ、加工ヘッド104は、連結装置1の取付面21に取り付けられる。
また、加工装置100は、第1の取付板10と第2の取付板20とに跨って取り付けられ、且つ連結装置1を覆うベローズ105と、ワークWが載置される可動テーブル106と、レーザ発振器102および可動テーブル106を制御する制御装置107とを備える。可動テーブル106は、制御装置107による制御によってX軸方向およびY軸方向に加工ヘッド104に対するワークWの相対位置を変更することができる。なお、図19では、便宜上、ベローズ105の断面を示している。
制御装置107は、レーザ発振器102を制御し、レーザ発振器102からレーザ光を出射させる。レーザ発振器102から出射されたレーザ光は、光路パイプ103内を伝搬した後、連結装置1に形成された開孔13,26を通過して加工ヘッド104へ入射される。
加工ヘッド104は、反射鏡111およびレンズ110を備える。加工ヘッド104に入射されたレーザ光は、反射鏡111およびレンズ110によってワークWの表面に集光される。ワークWは、表面に集光されたレーザ光で、高温になり、溶融する。このときワークWを載置した可動テーブル106が制御装置107の制御によってX軸とY軸の方向に移動され、ワークWが所望の形状に切断または溶接される。
加工ヘッド104は、加工装置100の動作確認中または加工装置100によるワークWの加工中に、ワークWまたは可動テーブル106などに衝突する可能性がある。加工装置100は、不図示の衝突検知センサを有しており、かかる衝突検知センサによって加工ヘッド104の衝突が検知されると、可動テーブル106の移動またはレーザ発振器102の稼働を緊急停止する機能を有している。
ここで、加工ヘッド104がワークWまたは可動テーブル106などに衝突したタイミングから、可動テーブル106によるワークWの移動を緊急停止するまでの時間である応答時間が長いとする。このような場合、加工装置100に連結装置1が設けられていないと、加工ヘッド104に可動テーブル106などへの衝突による衝撃力がそのまま伝わる。そのため、加工ヘッド104または可動テーブル106が故障する可能性がある。
一方、加工装置100は、連結装置1が設けられているため、衝突時に故障に至る力が作用する前に加工ヘッド104と光路パイプ103との連結が解除される。そのため、連結装置1では、加工ヘッド104および可動テーブル106の故障を抑制することができる。以下、加工装置100において、加工ヘッド104がワークWまたは可動テーブル106などに衝突した場合の動作について具体的に説明する。
加工ヘッド104がワークWまたは可動テーブル106などに衝突した瞬間に、かかる衝突による衝撃力が連結装置1に伝搬する。このとき、連結装置1は、衝突センサによって加工ヘッド104の衝突が検知されると、緊急停止機能を作動する。可動テーブル106が緊急停止した場合であっても、加工ヘッド104は慣性力などによって衝突による衝撃力を受ける。
かかる衝突による衝撃力が連結装置1の吸着力を超えると、連結装置1の連結状態が解除され、第1の取付板10と第2の取付板20とが分離する。このとき、第1の取付板10と第2の取付板20とに跨って取り付けられたベローズ105が伸びるため、かかるベローズ105によって光路が大気中に曝されることが防止される。
また、ベローズ105は、第1の取付板10と第2の取付板20とに跨って取り付けられているため、加工ヘッド104が落下しないように、第2の取付板20を介して加工ヘッド104を保持する。これにより、落下による加工ヘッド104の故障が防止される。
連結装置1の連結状態が解除された後、衝突の原因が調査され、衝突を防止するための対策が行われる。そして、加工装置100による加工が再開できる状態になった場合、連結装置1が再連結され、加工装置100によるワークWの加工が再開される。
本発明の実施の形態1にかかる連結装置1は、上述したように、位置決め精度が良いため、再連結時において、レーザ光の光軸ずれの発生を抑制することができ、連結装置1が再連結した後の加工装置100による加工を精度よく行うことができる。そのため、連結装置1の再連結時の位置合わせ調整を行うことなく、加工装置100による加工をすぐに再開することができる。
また、連結装置1は、第1の取付板10への吸着力が最も大きい状態で永久磁石40が第2の取付板20に取り付けられており、また、永久磁石40の吸着面42と連結面12との吸着力は、吸着面42の全面で均一な吸着力である。これにより、永久磁石40が大型化することを抑制することができる。
図19に示す加工装置100は、ワークWを載置した可動テーブル106によってワークWと加工ヘッド104との相対位置が移動するが、可動テーブル106に代えて移動手段が設けられる構成であってもよい。例えば、加工装置100は、可動テーブル106に代えて、X軸、Y軸、およびZ軸の3軸方向に加工ヘッド104を移動する移動手段が設けられ、3次元形状のワークWを加工することができる構成であってもよい。この場合、移動手段は、例えば、レーザ発振器102および光路パイプ103を含む部分を移動させることで、光路パイプ103に連結装置1を介して連結された加工ヘッド104が移動する。3次元形状のワークWを加工するために加工ヘッド104を回転する場合、加工ヘッド104に遠心力が働く。また、生産性の向上のために移動手段による加工ヘッド104のワークWとの相対速度を速くすると、衝突時の加工ヘッド104への衝撃力が大きくなると共に、加工装置100の移動手段が停止するために要する減速走行距離は長くなる。
この場合、加工ヘッド104の自重に加え、加工ヘッド104を設定された速度に達するのに必要な加速度、および遠心力を支えるために、強い吸着力が必要になる。加工装置100の連結装置1は、上述したように、第1の取付板10への吸着力が最も大きい状態で永久磁石40が第2の取付板20に取り付けられており、また、永久磁石40の吸着面42と連結面12との吸着力は、吸着面42の全面で均一な吸着力である。したがって、加工装置100が可動テーブル106に代えて移動手段を有し、3次元形状のワークWを加工することができる構成である場合においても、永久磁石40が大型化することを抑制することができる。
このように、加工装置100は、加工ヘッド104に物体が衝突した衝突力により光路を分離することで、加工ヘッド104の損傷を回避することができる。さらに、連結装置1は、高精度な位置再現性を有するため、レーザ光の光軸ずれの発生を抑制でき、連結装置1の再連結時の位置合わせ調整を行うことなく、加工装置100による加工を再開することができる。
なお、上述した加工装置100は、実施の形態1にかかる連結装置1を有する構成であるが、連結装置1に代えて、実施の形態2にかかる連結装置1Aまたは実施の形態3にかかる連結装置1Bを有する構成であってもよい。
以上のように、実施の形態4にかかる加工装置100は、連結装置1と、第1の取付板10または第2の取付板20に固定され、レーザ光によってワークWの加工または溶接を行う加工ヘッド104とを備える。これにより、加工装置100は、加工ヘッド104に物体が衝突した衝突力により光路を分離することができ、加工ヘッド104の損傷を回避することができる。さらに、連結装置1は、高精度な位置再現性を有するため、レーザ光の光軸ずれの発生を抑制でき、連結装置1の再連結時の位置合わせ調整を行うことなく、加工装置100による加工を再開することができる。
また、レーザ光は、第1の取付板10および第2の取付板20に形成された光路孔としての開孔13,26を通過する。これにより、連結装置1を加工装置100に容易に適用することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。