JP7104417B2 - 切断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、立設物を切断するための切断装置に関する。特には、建築鋼材を吊り下げるために当該建築鋼材に溶接された吊りピースを切断するための切断装置に関する。
吊りピースを切断するために、従来はガス溶断が利用されていたが、近年では、回転刃を用いた切断が利用され始めている。
例えば、特許文献1には、図10に示すように、回転円形刃58を有する操作部57が、固定部51に対して回動可能となっていて、回転円形刃58を回転させながら操作部57を固定部51に対して回動させることによって吊りピース60を切断する切断装置が開示されている。
特許第4722788号
しかしながら、操作部57を固定部51に対して回動させる特許文献1に記載された構成では、吊りピース60の切断時の抵抗等に起因して回動中心にかかる負荷が大きく、吊りピース60の切断作業中に固定部51が建築部材から外れてしまうという懸念がある。これは、作業が中断するという不便の他、作業者にとって危険という問題にもつながり得る。
本件発明者らは、吊りピース60の全体を回転円形刃58の1回の回動動作で切断するのではなく、複数回の回動動作に分けて切断することによって、吊りピース60の切断時の抵抗等に起因する負荷の問題を克服できることを知見した。
具体的には、例えば、吊りピースの切断領域を複数の区分切断領域に分けて、最初の回動動作で一端部側の区分切断領域を切断した後、固定部51を移動し、次の回動動作で次の区分切断領域を切断した後、更に固定部51を移動し、...という工程を繰り返すことで、回転円形刃58にかかる負荷を軽減できることを知見した。
しかしながら、このような方法では、各区分切断領域を切断した後に固定部51を移動させて再び固定する作業が必要で、作業者にとっては面倒である。
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、吊りピース等の切断領域を複数の区分切断領域に分けて切断する場合において、作業性が格段に向上された切断装置を提供することである。
本発明は、切断対象物としての立設物の近傍に取り外し可能に固定設置される固定ベースと、前記固定ベースから直線方向に延出したガイドシャフトと、前記ガイドシャフトに沿って移動可能な可動回動軸部と、前記可動回動軸部に設けられた回動軸回りに回動可能な可動本体部と、を備え、前記可動本体部は、側方において一部が露出する回転刃と、前記回転刃を回転駆動する駆動部と、を有しており、前記回転刃が前記駆動部によって回転駆動された状態で前記可動本体部が前記回動軸回りに回動することによって、前記回転刃が前記立設物を切断できるようになっていることを特徴とする切断装置である。
本発明によれば、切断対象物としての立設物の切断領域を複数の区分切断領域に分けて切断する際、各区分切断領域を切断した後に可動回動軸部をガイドシャフトに沿って移動させるだけで可動本体部の回動動作の支点を移動させることができる。これにより、従来技術におけるような各区分切断領域を切断した後に固定部を移動させて再び固定する作業が不要となるため、作業者にとって作業性が顕著に向上される。
また、本発明によれば、回転刃が駆動部によって回転駆動された状態で可動本体部が回動軸回りに回動することによって立設物を切断することができるが、その際の抵抗等の一部を可動回動軸部及びガイドシャフトによって受けることができる。このため、立設物をより安定的かつ安全に切断することができる。
好ましくは、前記可動本体部は、前記可動回動軸部から分離可能であり、前記可動回動軸部は、前記ガイドシャフトから分離可能であり、前記可動本体部と前記可動回動軸部と前記ガイドシャフトとは、互いに別個に運搬可能である。
これによれば、可動本体部及び可動回動軸部の取り扱い(特に運搬及び保管)並びに固定ベース及びガイドシャフトの取り扱い(特に運搬及び保管)が容易である。また、共通の可動本体部に対して複数種類(例えば複数サイズ)の可動回動軸部及びガイドシャフト(並びに固定ベース)を用意しておいて、立設物の切断条件に応じて、好適な組み合わせを適宜に選択して使用することも可能である。更に、場合によっては、複数種類の可動本体部を用意しておくことも好適である。
前記可動本体部には、当該可動本体部を前記回動軸回りに回動させる力を手動で付与するためのハンドルが設けられていることが好ましい。
この場合、作業者が立設物の切断状況を確認しながら、可動本体部を回動軸回りに手動で回動させることが容易である。
また、好ましくは、前記可動回動軸部には、前記ガイドシャフトが貫通する貫通孔が設けられており、前記ガイドシャフトと前記貫通孔とは、互いに対して摺動移動可能である。
この場合、作業者が立設物の切断状況を確認しながら、可動回動軸部をガイドシャフトに沿って手動で移動させることが容易である。
例えば、前記ガイドシャフトは、断面円形の棒状部を有しており、前記貫通孔は、断面円形の筒状孔である。
また、前記固定ベースは、磁性材料に固定設置可能な永久磁石または電磁石装置またはクランプを有していることが好ましい。
この場合、磁性材料である建築鋼材等に対して、固定ベースを堅固に固定設置可能である。
また、好ましくは、前記可動本体部は、前記立設物が立設されている対象面に対して摺動可能な底面視コ字状の摺動プレートを有している。
この場合、作業者が立設物の切断状況を確認しながら、可動回動軸部をガイドシャフトに沿って手動で移動させること、及び、可動本体部を回動軸回りに手動で回動させること、が容易である。
なお、本発明において、回転刃は、上下対称傾斜刃先、上面傾斜刃先及び下面傾斜刃先が、当該順序で繰り返し現れるようになっていることが好ましい。本件発明者による検証によれば、このような刃先形状が採用される場合、切削性能が非常に良好である。
本発明によれば、切断対象物としての立設物の切断領域を複数の区分切断領域に分けて切断する際、各区分切断領域を切断した後に可動回動軸部をガイドシャフトに沿って移動させるだけで可動本体部の回動動作の支点を移動させることができる。これにより、従来技術におけるような各区分切断領域を切断した後に固定部を移動させて再び固定する作業が不要となるため、作業者にとって作業性が顕著に向上される。
また、本発明によれば、回転刃が駆動部によって回転駆動された状態で可動本体部が回動軸回りに回動することによって立設物を切断することができるが、その際の抵抗等の一部を可動回動軸部及びガイドシャフトによって受けることができる。このため、立設物をより安定的かつ安全に切断することができる。
本発明の一実施形態の切断装置の平面図である。 本実施形態の切断装置の吊りピース切断状態の平面図である。 本実施形態の切断装置の吊りピース切断状態の正面図である。 本実施形態の切断装置の吊りピース切断状態の底面図である。 回転刃の好適な形状例を示す平面図である。 図5の部分拡大図である。 図5の回転刃の刃先要素である上下対称傾斜刃先の正面図である。 図5の回転刃の刃先要素である上面傾斜刃先の正面図である。 図5の回転刃の刃先要素である下面傾斜刃先の正面図である。 従来の切断装置の平面図である(特許文献1の図1(a)に相当する図である)。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態の切断装置1の平面図であり、図2は、本実施形態の切断装置1の吊りピース切断状態の平面図であり、図3は、本実施形態の切断装置1の吊りピース切断状態の正面図であり、図4は、本実施形態の切断装置1の吊りピース切断状態の底面図である。
図1乃至図4に示すように、本実施形態の固定ベース10は、平面視L字状の鉄製の外側部材11と、平面視L字状の鉄製の内側部材12と、鉄製の底板13と、が互いに溶接されて形成されている。外側部材11の内面の一部(図1及び図2において上側を向いた面)と内側部材12の外面の一部(図1及び図2において右側を向いた面)とによって、吊りピース40に当接する平面視L字状の当接部が形成されている。
底板13は、回転刃23との干渉を避けるために、特に図3に示すように、当接部から離れた側(図1及び図2において左側)にのみ設けられている。同様の理由で、外側部材11及び内側部材12についても、図3に示すように、当接部側(図1及び図2において右側)の下方領域は切欠部となっている。
また、底板13の底面には、磁性材料に対して強力な磁力を発揮する永久磁石14が設置されている。これにより、固定ベース10の底板13が、例えば建築鋼材に対して取り外し可能に固定設置可能となっている。もっとも、永久磁石14の代わりに、電磁石装置またはクランプが設けられてもよい。
そして、図1乃至図4に示すように、外側部材11の内面の一部(図1及び図2において右側を向いた面)に、外側部材11と共に平面視コ字状を形成するように、ガイドシャフト17が固定されている。ガイドシャフト17は、断面円形の鉄製の棒状部材からなっている。
本実施形態では、ガイドシャフト17の一側側(図1乃至図4の左側)に雌ネジ部が形成されており、当該雌ネジ部が外側部材11に設けられた対応する貫通孔に貫通された後でナット18によって締め付けられることで、ガイドシャフト17の外側部材11への固定が実現されている。
具体的な寸法例としては、切断対象物である吊りピース40が高さ10cm、幅2cm、長さ45cmである場合、平面視でL字状の外側部材11の長辺部の長さが15cm、短辺部の長さが6.5cm、高さが11cm、材料厚みが3.2mm、平面視でL字状の内側部材12の長辺部の長さが10cm、短辺部の長さが3cm、高さが11cm、材料厚みが3.2mm、底板13の平面視でのサイズが3cm×11cm、材料厚みが3.2mm、ガイドシャフト17の直径が16mm、長さが56cm、軸線の高さが7~9cmである。
続いて、本実施形態の切断装置1では、図1乃至図3に示すように、平面視L字状のアルミ製の可動回動軸部30が、ガイドシャフト17に沿って移動可能に設けられている。具体的には、可動回動軸部30の一端側(図1及び図2において下方に延出する側)にガイドシャフト17が貫通する貫通孔31が設けられており、ガイドシャフト17と当該貫通孔31とが互いに対して摺動移動可能となっている。貫通孔31は、水平方向に延びている。
そして、可動回動軸部30の他端側(図1及び図2において左方に延出する側)には、特に図3に示すように、回動軸Zを規定する円筒ピン32が挿入される縦貫通孔33が設けられている。円筒ピン32は、上部に手動操作用のツマミ34が固定されている。
一方、図3に示すように、円筒ピン32の下端部には雌ネジ部が設けられていて、ナット35によって螺合されている。これにより、後述される可動本体部20の上下一対の回動アーム部27、28が、円筒ピン32の周囲で縦貫通孔33に対して(すなわち可動回動軸部30に対して)回動軸Z回りに回動可能に支持されている。上回動アーム部27は、縦貫通孔33とツマミ34との間に配置されており、下回動アーム部28は、縦貫通孔33とナット35との間に配置されており、上回動アーム部27と下回動アーム部28とは鉛直方向に延びる補強壁29によって互いに接続されている(正面視でコ字状に見える)。
ツマミ34を利用して円筒ピン32とナット35とを着脱することで、円筒ピン32は縦貫通孔33に対して挿脱可能である。これに伴って、可動本体部20(の上下一対の回動アーム部27、28)を可動回動軸部30に対して着脱可能である。
具体的な寸法例としては、平面視でL字状の可動回動軸部30の長辺部(図1乃至図3において左右方向)の長さが8cm、短辺部(図1乃至図3において上下方向)の長さが3.5cm、高さが5cm、貫通孔31の直径が16mm、長さが3.5cm、貫通孔31の軸線の高さが1.5cm、縦貫通孔33の直径が14.2mm、長さが5cm、円筒ピン32の直径が14mm、長さが7.5cm、上回動アーム部27と下回動アーム部28との離間距離が5.3cmである。
続いて、本実施形態の切断装置1は、回動軸Z回りに回動する可動本体部20を備えている。図1乃至図3に示すように、本実施形態の可動本体部20は、下方及び一側(図2の下側、図3の手前側)側方が開放した略直方体形状(箱体状)の摺動部21を有している。摺動部21の長手方向(図1乃至図3の左右方向)の両端部には、それぞれ、断面L字状に延出された摺動プレート取付部21eが設けられている。そして、当該摺動プレート取付部21eに、一側(図2の下側、図3の手前側)側方が開放したトレイ状の摺動プレート22が固定されている。この摺動プレート22の底面は非常に滑らかであり、建築鋼材上を低抵抗に摺動移動可能となっている。
トレイ状の摺動プレート22内には、回転刃23が設けられている。回転刃23は、例えば直径が185cm程度であって、摺動プレート22の開放する一側側方において、一部(例えば径方向に最大で4cm程度)が露出するように配置されている。回転刃23は、摺動部21上に設けられた電動モータ24によって回転駆動されるようになっている。電動モータ24は、押圧スイッチ24sによって起動/停止されるようになっている。
本実施形態の摺動プレート22は、図4に示すように、底面視コ字状となっていて、回転刃23が底面視で露出されている。これにより、何らかの部材を取り外す必要無しで、回転刃23に関する目視検査を常に実施できるようになっている。
その他、本実施形態の可動本体部20には、当該可動本体部20を回動軸Z回りに回動させる力を手動で付与するためのハンドル38が設けられている。本実施形態のハンドル38は、電動モータ24の上方に配置されている。
具体的な寸法例としては、ハンドル38は、例えば直径1.6cm程度、長さ10cm程度の円筒形状であって、28cm程度の高さ位置において摺動部21の短手方向に略水平に配置されていることが好ましい。また、平面視において、回転刃23の回転中心と回動軸Zとの間の距離、すなわち、回転刃23の回転中心の回動軸Z回りの回動半径は、例えば、13.5cmである。
次に、以上のような本実施形態の切断装置1の使用方法(作用)について説明する。
例えば吊りピース40を切断する場合、当該吊りピース40の位置に合わせて固定ベース10を好適な位置に固定することが重要である。例えば、図1乃至図4に示すように、外側部材11の内面の一部(図1び図2において上側を向いた面)と内側部材12の外面の一部(図1及び図2において右側を向いた面)とが、吊りピース40の2つの面(図1び図2において下側を向いた面及び左側を向いた面)に当接するように、永久磁石14(または電磁石装置)の磁力(またはクランプによるクランプ力)を利用して、固定ベース10が固定設置される。
次に、図1乃至図4に示すように、可動回動軸部30の貫通孔31がガイドシャフト17に貫通されるように、可動回動軸部30がガイドシャフト17上に組み付けられる。
そして、可動本体部20の上回動アーム部27を縦貫通孔33の上方に配置すると共に可動本体部20の下回動アーム部28を縦貫通孔33の下方に配置し、上回動アーム部27の対応する貫通孔、縦貫通孔33及び下回動アーム部28の対応する貫通孔を当該順序で貫通するように円筒ピン32が挿入される。その後、ツマミ34等を利用して、円筒ピン32の下端部の雌ネジ部にナット35が螺合される。以上によって、切断装置1の組み付けが完了する。
作業者は、吊りピース40の状態を目視で確認し、右端側の最初の区分切断領域(例えば長さ5cm程度)の切断を意識して、可動本体部20の摺動プレート22を建築鋼材上で摺動させて、ガイドシャフト17に対する可動回動軸部30の位置決めを行う(図1参照)。
ガイドシャフト17に対して可動回動軸部30を位置決めした後、押圧スイッチ24sが操作され、電動モータ24による回転刃23の回転が開始される。この状態で、ハンドル38(及びスイッチ部24sが設けられた支柱部)がゆっくりと回動操作されることで、可動本体部20が回動軸Z回りにゆっくりと回動していく。これにより、摺動プレート22の側方(図2の下側)において露出する回転刃23が吊りピース40の右端側の最初の区分切断領域を切断することができる。
吊りピース40は、その全体でなく、右端側の最初の区分切断領域のみが切断されるため、従来技術と比較して、回転刃23にかかる負荷を軽減できる。更に、この時の抵抗の一部は、可動回動軸部30とガイドシャフト17(を介して固定ベース10)によって受け止められるため、作業者自身が感得する反力が軽減される。これにより、吊りピース40をより安定的かつ安全に切断することができる。
最初の区分切断領域の切断後、作業者は、次の区分切断領域(直前に切断された区分切断領域に隣接する領域)の切断を意識して、再び可動本体部20の摺動プレート22を建築鋼材上で摺動させて、ガイドシャフト17に対する可動回動軸部30の次の位置決めを行う。
ガイドシャフト17に対して可動回動軸部30を位置決めした後、押圧スイッチ24sが操作され、電動モータ24による回転刃23の回転が開始される。この状態で、ハンドル38(及びスイッチ部24sが設けられた支柱部)がゆっくりと回動操作されることで、可動本体部20が回動軸Z回りにゆっくりと回動していく。これにより、摺動プレート22の側方(図2の下側)において露出する回転刃23が吊りピース40の次の区分切断領域を切断することができる。
吊りピース40は、その全体でなく、対応する区分切断領域のみが切断されるため、従来技術と比較して、回転刃23にかかる負荷を軽減できる。更に、この時の抵抗の一部は、可動回動軸部30とガイドシャフト17(を介して固定ベース10)によって受け止められるため、作業者自身が感得する反力が軽減される。これにより、吊りピース40をより安定的かつ安全に切断することができる。
以上のような区分切断領域ごとの切断が順次に実施されていくことにより、最終的に吊りピース40の全体が建築鋼材から切断される。
なお、本件発明者による各種の実験結果によれば、ガイドシャフト17に対する可動回動軸部30の位置決め状態は、特別な係止手段を利用しなくても、可動本体部20の回動軸Z回りの回動中にずれてしまうことがほとんどない。これは、回動軸Z回りの回動動作や切断時の抵抗に伴って可動回動軸部30に付加され得る力の方向が、ガイドシャフト17に対する摺動方向と一致しないためであると考えられる。
もっとも、ガイドシャフト17に対する可動回動軸部30の位置決め状態をより確実に保持したい場合には、公知の何らかの係止手段を併用することが好ましい。
以上の通り、本実施形態の切断装置1によれば、吊りピース40の切断領域を複数の区分切断領域に分けて切断する際、各区分切断領域を切断した後に可動回動軸部30をガイドシャフト17に沿って移動させるだけで、可動本体部20の回動軸Z(回動動作の支点)を移動させることができる。これにより、従来技術におけるような各区分切断領域を切断した後に固定部を移動させて再び固定する作業が不要となるため、作業者にとって作業性が顕著に向上される。
また、本実施形態の切断装置1によれば、回転刃23が電動モータ24によって回転駆動された状態で可動本体部20が回動軸Z回りに回動することによって吊りピース40を切断することができるが、その際の抵抗等の一部を可動回動軸部30及びガイドシャフト17によって受けることができる。このため、吊りピース40をより安定的かつ安全に切断することができる。
また、本実施形態の切断装置1によれば、可動本体部20は、可動回動軸部30から分離可能であり、可動回動軸部30は、ガイドシャフト17から分離可能であり、可動本体部20と可動回動軸部30とガイドシャフト17とは、互いに別個に運搬可能である。このため、可動本体部20及び可動回動軸部30の取り扱い(特に運搬及び保管)並びに固定ベース10及びガイドシャフト17の取り扱い(特に運搬及び保管)が容易である。
また、本実施形態の切断装置1によれば、可動本体部20を回動軸Z回りに回動させる力を手動で付与するためのハンドル38が設けられているため、作業者が吊りピース40の切断状況を確認しながら、可動本体部20を手動で回動軸Z回りに回動させることが容易である。
また、本実施形態の切断装置1によれば、可動回動軸部30にガイドシャフト17が貫通する貫通孔31が設けられており、ガイドシャフト17と貫通孔31とは互いに対して摺動移動可能である。このため、作業者が吊りピース40の切断状況を確認しながら、可動回動軸部30をガイドシャフト17に沿って手動で移動させることが容易である。
また、本実施形態の切断装置1によれば、固定ベース10が、磁性材料に固定設置可能な永久磁石14を有している。このため、磁性材料である建築鋼材等に対して、固定ベース10を堅固に固定設置可能である。
また、本実施形態の切断装置1によれば、摺動プレート22が底面視コ字状となっていて、回転刃23が底面視で露出されている。これにより、何らかの部材を取り外す必要無しで、回転刃23に関する目視検査を常に実施できるようになっている。一方、吊りピース40が立設されている建築鋼材の表面と摺動プレート22との接触面積を比較的大きくすることが容易で、摺動プレート22の摺動移動の安定性を向上させることが容易である。
なお、回転刃23の形状として、図5乃至図9に示すような態様が好ましいことが確認されている。図5は、回転刃の好適な形状例を示す平面図であり、図6は、図5の部分拡大図であり、図7は、図5の回転刃の刃先要素である上下対称傾斜刃先23aの正面図であり(図6のC方向矢視図)、図8は、図5の回転刃の刃先要素である上面傾斜刃先23bの正面図であり(図6のD方向矢視図)、図9は、図5の回転刃の刃先要素である下面傾斜刃先23cの正面図である(図6のE方向矢視図)。図5乃至図9に示すように、上下対称傾斜刃先23a、上面傾斜刃先23b及び下面傾斜刃先23cが、当該順序で繰り返し現れるようになっている回転刃が採用される場合、切削性能が非常に良好であった。なお、図中の寸法Wは、例えば2mmである。
1 切断装置
10 固定ベース
11 外側部材
12 内側部材
13 底板
14 永久磁石
17 ガイドシャフト
18 ナット
20 可動本体部
21 摺動部
21e 摺動プレート取付部
22 摺動プレート
23 回転刃
23a 上下対称傾斜刃先
23b 上面傾斜刃先
23c 下面傾斜刃先
24 電動モータ
24s 押圧スイッチ
27 上回動アーム部
28 下回動アーム部
29 補強壁
30 可動回動軸部
31 貫通孔
32 円筒ピン
33 縦貫通孔
34 ツマミ
35 ナット
38 ハンドル
40 吊りピース
51 固定部
57 操作部
58 回転円形刃
60 吊りピース
W 寸法
Z 回動軸

Claims (7)

  1. 切断対象物としての立設物の近傍に取り外し可能に固定設置される固定ベースと、
    前記固定ベースから直線方向に延出したガイドシャフトと、
    前記ガイドシャフトに沿って移動可能な可動回動軸部と、
    前記可動回動軸部に設けられた回動軸回りに回動可能な可動本体部と、
    を備え、
    前記可動本体部は、
    側方において一部が露出する回転刃と、
    前記回転刃を回転駆動する駆動部と、
    を有しており、
    前記回転刃が前記駆動部によって回転駆動された状態で前記可動本体部が前記回動軸回りに回動することによって、前記回転刃が前記立設物を切断できるようになっており、
    前記可動本体部は、前記可動回動軸部から分離可能であり、
    前記可動回動軸部は、前記ガイドシャフトから分離可能であり、
    前記可動本体部と前記可動回動軸部と前記ガイドシャフトとは、互いに別個に運搬可能である
    ことを特徴とする切断装置。
  2. 切断対象物としての立設物の近傍に取り外し可能に固定設置される固定ベースと、
    前記固定ベースから直線方向に延出したガイドシャフトと、
    前記ガイドシャフトに沿って移動可能な可動回動軸部と、
    前記可動回動軸部に設けられた回動軸回りに回動可能な可動本体部と、
    を備え、
    前記可動本体部は、
    側方において一部が露出する回転刃と、
    前記回転刃を回転駆動する駆動部と、
    を有しており、
    前記回転刃が前記駆動部によって回転駆動された状態で前記可動本体部が前記回動軸回りに回動することによって、前記回転刃が前記立設物を切断できるようになっており、
    前記可動本体部は、前記立設物が立設されている対象面に対して摺動可能な摺動プレートを有している
    ことを特徴とする切断装置。
  3. 前記可動本体部には、当該可動本体部を前記回動軸回りに回動させる力を手動で付与するためのハンドルが設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の切断装置。
  4. 前記可動回動軸部には、前記ガイドシャフトが貫通する貫通孔が設けられており、
    前記ガイドシャフトと前記貫通孔とは、互いに対して摺動移動可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の切断装置。
  5. 前記ガイドシャフトは、断面円形の棒状部を有しており、
    前記貫通孔は、断面円形の筒状孔である
    ことを特徴とする請求項に記載の切断装置。
  6. 前記固定ベースは、磁性材料に固定設置可能な永久磁石または電磁石装置またはクランプを有している
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の切断装置。
  7. 前記回転刃は、上下対称傾斜刃先、上面傾斜刃先及び下面傾斜刃先が、当該順序で繰り返し現れるようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の切断装置。
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