JP7104399B2 - 光反応性人工アミノ酸、及び光架橋性人工ポリペプチド - Google Patents
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(1)
次の式I:
(ただし、式I中、
R11は、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子であり、
R12及びR13は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子であり、
Lは、リンカー部、又は単結合であり、
R21は、アミノ基の保護基、又は水素原子である)
で表される光反応性人工アミノ酸。
(2)
Lが、C1~C3のアルカンジイル基、又は単結合である、(1)に記載の光反応性人工アミノ酸。
(3)
R21が、フルオレニルメトキシカルボニル基(Fmoc)、tert-ブトキシカルボニル基(Boc)、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)、及びアリルオキシカルボニル基(Alloc)からなる群から選択された保護基、又は水素原子である、(1)~(2)のいずれかに記載の光反応性人工アミノ酸。
(4)
(1)~(3)のいずれかに記載された光反応性人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合して含まれる、光反応性人工ポリペプチド。
(5)
核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖、及び核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖に対する結合性ドメインを有するポリペプチド鎖からなる群から選択されたポリペプチド鎖のアミノ酸配列中へ、
(1)~(3)のいずれかに記載された光反応性人工アミノ酸が、ペプチド結合によって導入されてなる、光反応性人工ポリペプチド。
(6)
(4)に記載された光反応性人工ポリペプチド、又は(5)に記載された光反応性人工ポリペプチドからなる、光反応性架橋剤。
(7)
ポリペプチドと核酸の間に光架橋形成する方法であって、
(4)~(5)のいずれかに記載された光反応性人工ポリペプチドと、核酸に光照射して、光反応性人工ポリペプチド中の光反応性人工アミノ酸と、核酸の塩基配列中のピリミジン塩基との間に、光架橋を形成する方法。
(8)
(1)~(3)のいずれかに記載された光反応性人工アミノ酸を、ペプチド結合によってアミノ酸配列中へ導入して、光反応性人工ポリペプチドを製造する方法。
R11は、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子であり、
R12及びR13は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子であり、
Lは、リンカー部、又は単結合であり、
R21は、アミノ基の保護基、又は水素原子である。
光反応性人工アミノ酸は、その側鎖が上記構造式で示されるビニルカルバゾール構造がリンカー部によってアミノ酸のα炭素へと結合した構造となっているから、天然のアミノ酸と同様にペプチド結合によって、ポリペプチド鎖中へ導入することができる。
本発明の光応答性人工ポリペプチドは、光応答性人工アミノ酸が上述のように、ペプチド結合によってポリペプチド鎖のアミノ酸配列中へ導入されたポリペプチドである。
光反応性人工アミノ酸の光応答性は、ポリペプチド鎖中へ導入されても維持されるから、光反応性人工アミノ酸がどのようなアミノ酸配列のポリペプチド鎖へ導入されても、得られるポリペプチドは、光応答性人工ポリペプチドとなる。
核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖へ、光反応性人工アミノ酸を導入することの利点は、核酸結合性ドメインの特性に応じて核酸へと結合できることであるから、核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖へと結合できるポリペプチド鎖であっても、間接的に核酸への結合を実現できることから、その特性に応じて採用できることを、当業者は理解するものである。このような実施態様とすることによって、例えば、核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖に対する結合性ドメインを有するポリペプチド鎖へと、光反応性人工アミノ酸を導入して調製した光反応性人工ポリペプチドをいったん用意すれば、これを多種類の核酸結合性ドメインにおいて共通して使用することができて、核酸結合性ドメインごとにそれぞれ光反応性人工ポリペプチドを調製する必要がないという利点を生じる。
光反応性人工アミノ酸、及び光反応性人工ポリペプチドは、上記のように、光反応によって、核酸のピリミジン塩基との間に光架橋を形成することができるから、光反応性架橋剤として使用することができる。すなわち、本発明は、光反応性架橋剤にもあり、光反応性ポリペプチド-核酸架橋剤にもあり、ポリペプチドと核酸の間に光架橋形成する方法にもある。
光照射による光架橋の形成は、光化学反応であるために、温度、溶媒、塩濃度、pH等について、広範な条件下で実施することができる。このため、生理的な条件下でも実施することができて、例えば遺伝子の発現抑制等のために好適に使用することができる。好適な実施の態様において、光照射は、核酸結合性ドメインによる核酸への結合の条件と、同条件下で行うことができる。光照射は、例えば、340nm~390nmの範囲、360nm~390nmの範囲の波長を含む光、例えば385nmの波長を含む光の照射によって行うことができる。光照射は、例えば、1分~300分の範囲、10分~120分の範囲、30分~120分の範囲の照射時間によって行うことができる。光照射は、例えば0℃~40℃、0℃~30℃、0℃~20℃、0℃~10℃の範囲の温度で行うことができ、例えば氷冷下の温度で、例えば室温で、あるいは例えば37℃で、行うことができる。
光反応によって得られた光架橋は、さらに光照射することによって、再び開裂させることができる。すなわち、光架橋は、共有結合による架橋であって化学的に安定した架橋である一方で、光照射によって開裂できるので、ポリペプチドと核酸との間の架橋を、所望により形成し、所望により開裂することができる。本発明は、この特性によって広範に利用可能な基盤技術を提供する。光開裂のための光照射は、例えば、300nm~330nmの範囲、305nm~320nmの範囲の波長を含む光、例えば312nmの波長を含む光の照射によって行うことができる。
スキーム1(Scheme 1)の流れにしたがって、シアノビニルカルバゾール基を有するアミノ酸CNVA(スキーム1における化合物7)を合成した。図1に、CNVAの合成スキーム(Scheme 1)を示す。
エタノール(700ml)にcarbazole(4.0g,23.9mmol)を65℃で溶解させる。NaIO4(1.28g,6.0mmol)とI2(3.02g,11.9mmol)を順に加えた後、H2SO4(2.56mL,48.0mmol)のエタノール溶液(200mL)を加え、oil bathで反応溶液を65℃に暖め2時間攪拌させた。TLC(Hex:AcOEt=4:1)で原料の消失を確認し、NaOH(2.24g,56.0mmol)のエタノール溶液(100mL)で中和した。エタノールを除去した後、反応溶液をクロロホルム(1.0mL)で抽出し、水で3回洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、溶媒を除去した。カラムクロマトグラフィー(Hex:AcOEt=4:1)で精製し、クロロホルムで洗浄した後、白色粉末として5(4.47g,15.3mmol,64%)を得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ11.39(s,1H,NH),8.49(d,1H,J=1.7Hz,H-4),8.14(d,1H,J=8.0Hz,H-5),7,62(dd,1H,J=8.4,2.7Hz,H-2),7.48(d,1H,J=8.0Hz,H-1),7.40(m,1H,H-7),7.33(d,1H,J=8.4Hz,H-1),7.16(m,1H,H-6)
マイクロウエーブチューブ中でDMF(5.0mL)にIodocarbazole(4.05g,13.8mmol)を溶解させる。その後、Tributylamine(3.30mL,13.8mmol)、Acrylonitrile(2.25mL,34.5mmol)とPalladium acetate(309mg,1.38mmol)を順に加えて、マイクロウェーブを用いて反応液を160℃で30分間反応させた。TLC(Hex:AcOEt=4:1)で原料の消失を確認した。桐山ろ過によって沈殿物を除去した後、溶媒を除去した。カラムクロマトグラフィー(CHCl3)で精製し、白色粉末として6(2.59g,11.9mmol,86%)を得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ11.6(s,1H),8.44(s,1H),8.11(d,1H,J=8.0Hz),7.75(d,1H,J=16.7Hz),7.69-7.72(m,1H),7.40-7.52(m,3H),7.19-7.24(m,1H),6.36(d,1H,J=16.7Hz)
3-cyanovinylcarbazole(3.20g,14.74mmol)とNaH(0.68g,28mmol)を二口ナスフラスコに入れ窒素置換した後、DMF(100mL)で溶解させた。30分間攪拌させた後、反応溶液にジブロモ酢酸(2.56mL,28mmol)を加え、60℃で8時間撹拌した。TLC(CHCl3)で原料の消失を確認した。酢酸を用いて反応液を中和した後、桐山ろ過により沈殿物を取り除いた。溶媒を取り除いた後、CHCl3に溶解させ、NaCl水溶液、NaHCO3水溶液と分液操作を行い、Na2SO4を用いて脱水操作を行い、有機溶媒を除去した。その後、カラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=99:1)で精製し、黄色オイル状の目的物を得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ12.22(s,1H),8.34(d,1H,J=8.0Hz),8.17(dd,1H,J=4.3Hz,6.8Hz),7.68(s,1H),7.55-7.60(m,2H),7.44(d,1H,9.2Hz),7.32-7.38(m,2H),6.87(s.1H),5.88(d,1H,J=9.2Hz)
化合物4(0.86g,2.4mmol)に対して28%アンモニア水溶液10mLを氷上で加え、10分間撹拌した後、室温で5時間撹拌した。その後、ろ過により沈殿物を取り除き、1mLの水で洗浄を2回行い、減圧下で乾燥させ、黄色固体の目的物(0.30g,1.05mmol)を収率44%で得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ12.22(s,1H),8.34(d,1H,J=8.0Hz),8.17(dd,1H,J=4.3Hz,6.8Hz),7.68(s,1H),7.55-7.60(m,2H),7.44(d,1H,9.2Hz),7.32-7.38(m,2H),6.87(s.1H),5.88(d,1H,J=9.2Hz)
シアノビニルカルバゾールアミノ酸(620mg,2.1mmol)をトルエン0.5mLに溶解させた後、ピリジン1mLとDMAP(0.2mg,1.4mmol)を加え、10分間撹拌した。その後、無水酢酸(100μL)をゆっくり滴下した。その後、55℃に加熱し、6時間撹拌した。その後、ろ過により沈殿物を回収し、0.5mLのトルエンと0.5mLの水で洗浄し、乾燥させることにより、黄色固体の目的物(573mg,1.7mmol)を収率82%で得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ12.24(s,1H),8.36(d,1H,J=8.0Hz),8.19(dd,1H,J=4.3Hz,6.8Hz),7.68(s,1H),7.53-7.58(m,2H),7.44(d,1H,J=9.2Hz)7.28-7.33(m,2H)5.84(d,1H,J=9.2Hz)5.74(s、1H)
シアノビニルカルバゾールアミノ酸のアセチル保護体(600mg,1.8mmol)を10mLの100mM NaCl溶液に溶かした後、1M HClを用いて中和した後、アクリラーゼ100mgと10mg六水和塩化コバルトを加えた。37℃で3日間インキュベートした後、沈殿物を回収し、水とエタノールで洗浄した後、乾燥させた。黄色オイル状の目的物(170mg,0.6mmol)を収率32%で得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ12.22(s,1H),8.34(d,1H,J=8.0Hz),8.17(dd,1H,J=4.3Hz,6.8Hz),7.68(s,1H),7.55-7.60(m,2H),7.32-7.44(m,3H),6.87(s.1H),5.88(d,1H,J=9.2Hz)
1.8mLジオキサン、0.6mL DMFの混合溶媒にL-シアノビニルカルバゾールアミノ酸(300mg,1.03mmol)を溶解させた後、氷上に移しdi-tert-butyldicarbonate(300mg,1.4mmol)を加え、2時間撹拌した。その後、室温に戻し、さらに16時間撹拌した。KHSO4を用いてpH3に参加した後、酢酸エチルを加え、抽出操作を行った。有機相をMgSO4を用いて脱水を行い有機溶媒を除去した。その後、カラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=9:1)で精製し、オイル状の目的物(213mg,0.54mmol)を収率53%で得た。
1H-NMR(400MHz DMSO-d6): δ12.25(s,1H),8.34(s,1H),8.17(d,1H,J=4.2Hz),7.65-7.60(m,3H),7.44(m,1H),7.33(m,1H),7.18(d,1H,J=6.8Hz),5.88(d,1H,J=8.2Hz),1.42(s,3H)
合成したアミノ酸はBoc保護体は委託合成により下記PeptideA、PeptideBの配列を合成した。
このPeptideA、PeptideBの配列は、GCN4-bZIP basic domainのアミノ酸配列の配列の一部分(核酸と相互作用している周辺)を取り出してそのうちの1アミノ酸を光架橋性アミノ酸(CNVA)で置換した配列である。GCN4-bZIP basic domainのアミノ酸配列を、次に示す。
GCN4-bZIP basic domainのアミノ酸配列:
MIVPESSDPAALKRARNTEAARRSRARKLQRMKQLEDKVEELLSKNYHLENEVARLKKLVGER
ペプチド二量体を凍結乾燥後、分子量をMALDI-TOF-MSで測定した。
PeptideA、PeptideBの配列を、表1にまとめて示す。配列中、Xは光架橋性アミノ酸(CNVA)を示す。
上記得られたPeptideA、PeptideBを用いて、スキーム2(Scheme 2)の流れにしたがって、光架橋試験を行った。図2に、DNAとペプチドの光架橋反応のスキーム(Scheme 2)を示す。スキーム2に示すように、合成したペプチドを二量体化した後、DNAと混合し、光照射を行った。光架橋反応の解析は変性PAGEにより行った。
このようにして、ペプチドと酸化剤(CuI)を混合し、室温で1週間撹拌した後、HPLCによる精製を行い、ヘプチド二量体の合成を行った。その後、MALDI-TOF-MSによる同定を行った。
その後、ペプチド10μM、DNA 0.5μMをbuffer中(20mM Tris-HCl、4mM KCl、2mM MgCl2、2mM EDTA)中でDNA(5’-Cy3-GGATGACGTCATCC-3’)と混合し、アニーリング後、385nmの光照射を4℃で行った。その後、変性PAGEで解析した。
CNVAを含むPeptideA、PeptideBとDNAとの光クロスリンク反応を行った。1μM Peptide、0.5μM dsDNAを含む20mM Tris-HCl(4mM KCl,2mM MgCl2,2mM EDTAを含む)水溶液を調整し、37℃で16時間インキュベートし、さらに4℃で30分インキュベートした後、385nmの光照射を10分行った。その後、ホルムアミド溶液2μLとサンプル2μLを混合した後、その混合液2μLと6xLoading dye 1μLを8M Ureaを含む15Aアクリルアミドゲルにキャストし、150Vで50分間電気泳動を行った後、LAS3000を用いてゲル画像を取得した。用いたdsDNA(二重鎖DNA)の塩基配列を表2に示す。この塩基配列はそれ自身によって二重鎖DNAを形成する。
得られた変成PAGEでの解析の結果、PeptideA及びPeptideBはいずれも、架橋体に相当する分子量のバンドが得られており、すなわち、二重鎖DNAとの間に、光架橋体が形成されることがわかった。
上記のPeptideA及びPeptideBの架橋形成について、光照射時間の変化に対する応答を、以下のように検討した。
CNVAを含むPeptideAとPeptideBとDNAとの光クロスリンク反応を行った。1μM Peptide、0.5μM dsDNAを含む20mM Tris-HCl(4mM KCl,2mM MgCl2,2mM EDTAを含む)水溶液を調整し、37℃で16時間インキュベートし、さらに4℃で30分インキュベートした後、385nmの光照射を0,1,5,30,60分行った。その後、ホルムアミド溶液2μLとサンプル2μLを混合した後、その混合液2μLと6xLoading dye 1μLを8M Ureaを含む15Aアクリルアミドゲルにキャストし、150Vで50分間電気泳動を行った後、LAS3000を用いてゲル画像を取得した。得られた画像を図3として示す。用いたdsDNA(二重鎖DNA)の塩基配列を表2に示す。
PeptideAの架橋形成について、さらに長時間にわたって、光照射時間の変化に対する応答を、以下のように検討した。
PeptideAとDNAとの光クロスリンク反応を行った。用いたペプチドの配列と、DNAの配列を、次の表2に示す。
架橋体の光開裂を、以下のように検討した。
上記作成した表2の配列のDNA-peptideAの光架橋体1μMを含む20mM Tris-HCl水溶液(4mM KCl,2mM MgCl,2mM EDTAを含む)に対して60℃加熱条件下でtransilluminatorを用いて312nmの光照射を10分行った。その後、ホルムアミド溶液2μLとサンプル2μLを混合した後、その混合液2μLと6x Loading dye 1μLを、25%の8M Ureaを含む15%アクリルアミドゲルにキャストし、TBEバッファ中で、150Vで50分間電気泳動を行った後、LAS3000を用いてゲル画像を取得した。この結果を、図5に示す。図5において、+と記載されたレーンは光照射ありのレーンであり、-と記載されたレーンは光照射なしの対照レーンである。
光応答性ペプチドがDNA中のどの塩基と光架橋しているかを調べるために以下の実験を行った。
DNA-peptideの光架橋体を分取し、ピペリジン処理などによりDNAを切断した。サンプルを凍結乾燥させた後、1Mのpiperidine(99.8%)50μLに溶解させ、90℃で30分間加熱した後、減圧下でpiperidineをとり除いた。その後、10μLの水を加え、複数回凍結乾燥を繰り返し、piperidineを完全に取り除いた。その後60℃で312nmの光照射を10分間行った後光開裂させた。その後、ホルムアミド溶液2μLとサンプル4μLを混合した後、その混合液4μLと6x Loading dye 1μLを8M Ureaを含む15Aアクリルアミドゲルにキャストし、300Vで30分間電気泳動を行った後、LAS3000を用いてゲル画像を取得した。この結果を、図6A及び図6Bにまとめて示す。図6Aは、この実験によって決定された、光架橋形成される塩基のDNA配列中の位置を示す説明図である。図6Bは、この実験によって得られたゲル画像であり、M1がピリミジン塩基で選択的に切断されるように処理した試料のレーンであり、M2がチミン塩基で選択的に切断されるよう処理した試料のレーンであり、このM1、M2のレーンのバンドの位置の対比によって、光架橋形成される塩基のDNA配列中の位置が決定された。
リンカーの鎖長を変えた下記化合物(CNV(L1)A)をペプチドに導入して、DNA-Peptide間の光架橋反応が鎖長によってどのような影響を受けるかを検討した。
Claims (6)
- 請求項1 に記載された光反応性人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合して含まれる、光反応性人工ポリペプチドであって、
ペプチド結合が、式IのLより下部に記載のアミノ酸構造部が反応して形成されたペプチド結合である、光反応性人工ポリペプチド。 - 核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖、及び核酸結合性ドメインを有するポリペプチド鎖に対する結合性ドメインを有するポリペプチド鎖からなる群から選択されたポリペプチド鎖のアミノ酸配列中へ、
請求項1 に記載された光反応性人工アミノ酸が、ペプチド結合によって導入されてなる、光反応性人工ポリペプチドであって、
ペプチド結合が、式IのLより下部に記載のアミノ酸構造部が反応して形成されたペプチド結合である、光反応性人工ポリペプチド。 - 請求項2 に記載された光反応性人工ポリペプチド、又は請求項3に記載された光反応性人工ポリペプチドからなる、光反応性架橋剤。
- ポリペプチドと核酸の間に光架橋形成する方法であって、
請求項2~3 のいずれかに記載された光反応性人工ポリペプチドと、核酸に光照射して、光反応性人工ポリペプチド中の光反応性人工アミノ酸と、核酸の塩基配列中のピリミジン塩基との間に、光架橋を形成する方法。 - 請求項1 に記載された光反応性人工アミノ酸を、ペプチド結合によってアミノ酸配列中へ導入して、光反応性人工ポリペプチドを製造する方法であって、
ペプチド結合が、式IのLより下部に記載のアミノ酸構造部が反応して形成されたペプチド結合である、製造方法。
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