JP7103183B2 - 色変換プロファイル作成装置、色変換プロファイルの作成方法およびそのためのプログラム - Google Patents

色変換プロファイル作成装置、色変換プロファイルの作成方法およびそのためのプログラム Download PDF

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Description

本開示は、色変換プロファイルを作成する技術に関する。
濃淡インクを用いた印刷装置や大中小ドットを打ち分ける印刷装置では、表現しようとする画像のある濃度の色を表現するために用いる濃インクと淡インクの割合や、大中小ドットの形成の割合などを、原画像の階調値に対して決めておく必要がある。表現しようとする画像がある表色系で表わされている場合、これを他のインクシステムで表現するためには、使用しているインクの濃淡も含めて、色変換する。この色変換プロファイルをどのように定めるかは、印刷される画像が元の画像を精度良く再現する上で、極めて重要である。このため、従来から、種々の色変換プロファイルの作成方法が提案されている(例えば、下記特許文献1、2、3など)。
特開平10-211693号公報 特開2004-291459号公報 特開2004-101703号公報
これらの手法は、濃淡インクを用いて画像を表現するが、その際、粒状性を低くするために、入力画像の階調値が低い領域では淡インクのドット(以下、単に淡ドットという)をまず形成し、画像の濃度が高くなるに従って、淡ドットの数を増やし、画像の濃度が高くなると何処かで濃インクのドット(以下、単に濃ドットという)の形成を開始し、以後、画像の階調値が高くなるにつれて、淡ドットを濃ドットに置き換え、やがて場合によっては濃ドットだけで画像を形成する。する。こうした画像表現のために用いる色変換プロファイルは、濃淡インクのドット(以下、単に濃淡ドットという)トータルの濃度を、表現しようとする画像の濃度に対応させるという制限の下で、時には色変換プロファイルの作成者の感覚に従って、あるいは原画像の階調と濃淡ドットの発生量とを機械的に対応付けるといった手法で作成されていた。
このため、従来の技術では、淡ドットと濃ドットとの総和が表現する画像の階調性について、これを制御する手法は提案されていない。また、淡ドットを形成する際、画像のどの階調値で、淡ドットの形成の割合を最大にすることが望ましいかを与える指標は存在していなかった。
本開示は、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。本開示の第1の色変換プロファイル作成装置が作成する色変換プロファイルには、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数種類のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数種類のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれている。この色変換プロファイルの作成装置は、前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する濃淡設定部と、前記複数種類のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行なう仮分版部と、前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう淡インク設定部と、前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なうインク量設定部と、を備える。
実施形態の色変換プロファイル作成装置を示す概略構成図。 第1実施形態の色変換プロファイルの作成処理を例示するフローチャート。 白色からシアンに至る格子点のシアンインクとライトシアンインクとが、仮想的なCMYKの色空間において持つ色空間値を例示する説明図。 白色からマゼンタに至る格子点のマゼンタインクとライトマゼンタインクとが、仮想的なCMYKの色空間において持つ色空間値を例示する説明図。 仮分版処理の概要を例示するフローチャート。 目的関数を求める手法の原理を示す模式図。 第1の色空間と第2の色空間との対応関係において、白色からシアンに向かう格子点の並びに沿って、仮分版を行なった例を示す説明図。 仮分版の結果の一例を示す説明図。 第1インクの最大インク量を例示する説明図。 第1インク最大格子点位置演算処理の一例を示すフローチャート。 第1インク量決定処理の一例を示すフローチャート。 混在格子点再分版処理の結果を例示する説明図。 混在格子点再分版処理の一例を示すフローチャート。 第2実施形態の色変換プロファイルの作成処理を例示するフローチャート。 最淡インクのインク量を求める処理結果の一例を示す説明図。 最淡インクと中間インクとについての再分版処理の一例を示す説明図。 中間インクと濃インクとについての再分版処理の一例を示す説明図。
A.第1実施形態:
第1実施形態の色変換プロファイル作成装置100の概略構成を図1に示す。図示するように、このプロファイル作成装置は、CPU10とメモリー15と、入出力インターフェース(I/F)16とを備える。また、色変換プロファイル作成装置100には、表示用のディスプレイ18やユーザーの指示を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置19も備えられている。
この色変換プロファイル作成装置100が生成する色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数種類のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定するものである。こうした色変換プロファイルは、入力画像の表色系と、自身が出力する画像の表色系が異なるデバイス、例えばインクジェットブリンターで必要とされ、用いられる。例えば、画像がRGB各8ビットで表現されており(第1の表色系)、これを入力したプリンターがシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインク滴の組み合わせ(第2の表色系)で画像を表現する場合、RGBからCMYKへの色変換プロファイルが用いられる。色変換プロファイルを用いて、第1表色系の値から第2表色系の値を取得できるように両者の値をテーブルにしたものを色変換用のLUT(Look Up Table)と呼ぶことがある。こうした色変換用のLUTは、離散的な数値の集合であることから、第1表色系の数値で表わされた座標により規定される格子点の集まりとして捉えることができる。色変換用のLUTの各格子点には、対応する第2表色系の数値から記憶される。仮に、色変換の対象が無彩色(モノクロ、グレースケール)であれば、LUTは、一次元の格子点の集合となり、カラーであれば、一般に三次元以上の格子点の集合となる。RGB→CMYKの色変換用のLUTであれば、三次元の格子点の集合となる。
本実施形態で扱う色変換プロファイルでは、プリンターが扱う複数色のインクに、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれている。同系色で濃度の異なる複数の濃淡インクとしては、例えばシアンインクとこれより濃度の低いライトシアンインク(Lc)や、マゼンタインクとこれより濃度の低いライトマゼンタインク(Lm)や、ブラックインクとこれより濃度の低いグレーインク(LLkやLk)などがある。色変換プロファイルは、これらの全てを含んでも良いし、一部のみを含んでもよい。なお、濃インクに対する淡インクは、特定の色相の染料の濃度を低くしたもの、例えば1/4程度とされたものであってもよいし、別の染料を利用して同系色で濃度が異なる様にしてもよい。インクの濃度の高低の判定については、後で説明する。
CPU10は、メモリー15に記憶されたプログラムを実行することで、濃淡設定部20,仮分版部30、淡インク設定部40,インク量設定部60等としての機能を実現する。これらの機能が実現されることにより、色変換プロファイルCPが生成され、メモリー15に格納される。この色変換プロファイルCPを生成する上記の各部は、以下の様に定義できる。
濃淡設定部20は、複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する。濃淡設定部20は、インク間の濃淡の関係を毎回計算してもよいし、予め定めておくものとしてもよい。
仮分版部30は、複数色のインクのうち、濃淡インクを含むインクについて、第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する処理を行なう。本実施形態において、第2の表色系に対応する複数のインクの使用量への最終的な分版に先立って、仮想的な色空間での色空間値を決定するのは、通常プリンターが扱うインクは、純粋なCMYKとは異なるからである。図1の上部に原理的な意味でのRGB表色系とCMY表色系との対応関係CCを示した。例えば、実際のシアンインクは、シアン以外の色を全て吸収している訳ではないから、白色(ホワイト)Wの点からシアンインク(C)を増やしていっても、実際に表現されている色は、白色Wからシアン色Cまでの直線上から、逸脱する。このため、仮分版部30は、まず第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する。
淡インク設定部40は、この仮分版部30による処理の結果を受け、複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、格子点における第1インクの発生量を最大にできる格子点の位置と、この格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう。濃淡インクが、濃インク(例えばシアンCやマゼンタM)と淡インク(例えばライトシアンLcやライトマゼンタLm)であれば、第1インクは淡インクのことである。同系色の濃淡インクが3種類以上あれば、第1インクは、最も濃度の高いインク以外のインクのいずれか1つである。例えば、無彩色について、ブラックKと、これより濃度が低いグレーLkと、これより更に濃度が低いライトグレーLLkとがあれば、第1インクは、グレーLkまたはライトグレーLLkのいずれかである。
インク量設定部60は、第1処理がなされた第1インクについて、仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、第1インクのインク量と、濃淡インクのうちの第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なう。仮想的な色空間値を維持したままとは、演算誤差程度の差を許容してという意味である。濃淡インクが、濃インク(例えばシアンCやマゼンタM)と淡インク(例えばライトシアンLcやライトマゼンタLm)であれば、第2インクは濃インクのことである。同系色の濃淡インクが3種類以上あれば、第1インクは、最も濃度の高いインク以外のインクのいずれか1つである。例えば、無彩色について、ブラックKと、これより濃度が低いグレーLkと、これより更に濃度が低いライトグレーLLkとがあれば、第1インクは、グレーLkまたはライトグレーLLkのいずれかであり、第2インクは、その他方またはブラックKである。
図2は、濃淡設定部20,仮分版部30,淡インク設定部40,インク量設定部60の各部の処理を、色変換プロファイル作成装置100のCPU10が行なう処理として示すフローチャートである。図2に示すように、CPU10は、入力ch数分、ステップS200~S700の処理を繰り返す(ステップS100s~S100e)。入力chとは、色変換プロファイルの作成を行なう色空間間の対応関係に相当する。例えば、モノクロプリンタであれば、表現する色は無彩色1つなので、入力側の第1表色系と主力側の第2表色系との関係は、図1の対応関係CCで言えば、ブラックKから白色Wまでの1chである。処理はこの入力chに含まれる一次元の格子点において行なわれる。色変換の対応関係を規定すべき色数が増えれば、入力chの数も増加する。その数の分だけ、ステップS100~S700の処理を繰り返すことになる。
1つの入力chについて、CPU10は、まず濃淡インクの判別処理を行なう(ステップS200)。この処理は、濃淡設定部20により実現される処理に相当する。図3、図4を用いて、濃淡インクの判別処理について説明する。色変換プロファイルは、入力側の表色系(ここでは第1表色系)の色空間値が与えられたときに、これに対応する出力側の表色系(ここでは第2表色系)の値を取得するために用いられるから、色変換プロファイルは、入力側の表色系の色数の次元を持つ格子点群として表現される。他方、濃淡インクは、図1の対応関係CCに示した例であれば、出力側の表色系と使用しているインクとは概ね対応している。そこで、ステップS200では、仮想的な第2表色系CMYKの各軸において、どのインク対が濃淡インクになるかを判別する。
図3に示すのは、対応関係CCのうちの白色WからシアンCに至る格子点のシアンインクCとライトシアンインクLcとが、仮想的なCMYKの色空間において持つ色空間値である。図示されているように、ライトシアンインクLcは、仮想的な色空間のマゼンタやイエローにも値を持つが、白色W-シアンCの格子点が入力chとなる仮想Cに着目すると、シアンインクの仮想Cの値は1.0、ライトシアンインクの仮想Cの値は0.452であり、前者は後者より大きいから、
シアンインクC・・・・・・濃インク
ライトシアンインクLc・・淡インク
に設定される。
同様に、白色WからマゼンタMに至る格子点のマゼンタインクMとライトマゼンタインクLmとが仮想的なCMYKの色空間において持つ色空間値を図4に示した。図4に示した値から、 白色W-マゼンタインクMの格子点が入力chとなる仮想Mについては、
マゼンタインクM・・・・・・濃インク
ライトマゼンタインクLm・・淡インク
に設定される。
これらの例では濃淡インクは、濃淡2種類であったが、3種類以上であっても同様に判別し、その濃淡の順序(序列)を定める。
各入力chについて、濃淡インクの設定を行なった後、次に仮分版処理(ステップS300)を行なう。この処理は、直接最終的な各色インク量に分版するのではなく、濃インクのみを用いて、仮想的な第2の色空間を構成する色空間値に分版する処理である。この仮分版処理(ステップS300)の詳細を図5に示した。仮分版処理を開始すると、まず処理の対象の入力chにおいて、選択した格子点についての判別を行なう(ステップS310)。第1,第2の色空間を対応付ける格子点は、対応関係CCにおいて、端点に当たる場合と端点以外に当たる場合とがある。1次元当たりの格子点数がN(Nは3以上の自然数)であれば、1番目とN番目の格子点は、端点であると判断される。端点であれば、色空間値は固定値なので、分版処理を行なう必要はない。対象格子点が端点以外である場合には(ステップS310:「端点以外」)、端点以外での仮想的な色空間値を求めるための目的関数ENを設定する(ステップS320)。ここで用いられる目的関数ENは、格子点間の階調性を最良とするためのものである。
図6は、目的関数を求める手法の原理を示す模式図である。図6は簡単のために、第2表色系が2次元である場合を示す。また、図6に示したyは仮想的な色空間のある次元の値を表すが、各次元を独立に処理することができるため、図示したyにより代表させる。対象格子点をiで表わすものとする。対象格子点において、図6に示した方向1を、第1の3次スプライン関数を定義する方向とする。このとき、対象格子点を第1の3次スプライン関数を定義する方向で挟み、隣接する格子点i+1、i-1を、仮想的な色空間値が既に決定されている2つの格子点を示すものとする。既に説明した様に、端点の格子点の仮想的な色空間値は決まっているので、N個の格子点がある場合、処理の開始の時点で、端点でないいずれかの格子点を対象格子点iとすると、対象格子点iに隣接する格子点i-1は格子点1、隣接する格子点i+1は格子点Nとなる。
i-1,i,i+1で識別した格子点における第2の表色系の色空間値xi-1,xi,xi+1を独立変数とし、対応する仮想的な色空間値yi-1,yi,yi+1を従属変数とする。次に、図6に示した方向2を、第1の3次スプライン関数を定義する方向として、同じように独立変数、従属変数の組を決定する。ここで、仮想的な色空間値yiは、処理開始の時点では、値が決定されていない。
図6では第2表色系が2次元の場合を図示しているが、更に高次の場合には同様に独立変数と従属変数の組み合わせを決定する。このように決定した独立変数並びに従属変数の組み合わせを用いて、後述する処理により、階調性を最良にする目的関数を生成し、この目的関数を用いて、もっとも望ましい階調性を実現する分版を行なう。
目的関数ENを生成したら、この目的関数が最小となるよう仮想的な色空間値yiを算出することにより、階調性が最良となる仮想的な色空間値を決定する(ステップS330)。所望の仮想的な色空間値の決定には、一般的な最適化問題の解法など種々の方法を用いることができる。また、仮想的な色空間値の算出に伴い、対象格子点の1次微分パラメータy’i、2次微分パラメータy’’iも求める。1次微分パラメータy’i、2次微分パラメータy’’iの算出方法も、目的関数を生成する処理において、併せて説明する。
目的関数を用いて仮想的な色空間値の決定を行なうと(ステップS330)、次にこれらの結果を、分版結果として出力する(ステップS340)。
ここで、目的関数の生成の手法について説明する。まずは簡単のために、第1の3次スプライン関数を定義する方向が1つである場合(1次元の場合)を例に目的関数の生成処理を説明する。1次元の3次スプライン関数は、独立変数x、従属変数yに対して、式(1)のように定義できる。また、式(1)をxについて微分すると式(2)が得られる。
Figure 0007103183000001
Figure 0007103183000002
式(1)は、xiにおいて傾きが一致するという条件により、xi-1≦x≦xiを対象にした式(2)、並びにxi≦x≦xi+1を対象にした式(2)により、次式(3)を得ることができる。
Figure 0007103183000003
ここでiは格子点を識別し、y’’は該当の格子点における2次微分パラメータであることを示す。
式(3)並びに、xi-1≦x≦xi、xi≦x≦xi+1の式(2)にそれぞれx=xi-1, xi+1を代入して得られた式を整理すると、式(4)が得られる。
Figure 0007103183000004
ただし、A,Bは行列、cはベクトルを表す。これらの行列およびベクトルは、式(5)から式(7)で定義される。また、行列A-1は行列の逆行列を得ることを表す。更に、式(4)の左辺は、3次スプライン関数の2次微分パラメータが得られているため、その2乗和をもとめ、これを目的関数とする。これを、式(8)として示した。
Figure 0007103183000005
Figure 0007103183000006
Figure 0007103183000007
Figure 0007103183000008
式(8)は、式(4)からも分かるように、未知の従属変数yiの関数であるため、式(8)を最小化するyiを求めれば、階調性を最良化できたことになる。
第2の色空間が多次元の場合には式(8)と同様の目的関数を、各次元の方向を第1の3次スプライン関数を定義する方向として生成し、足し合わせることで目的関数を拡張することができる。次元の識別をi,j,・・・とし、それぞれ目的関数をEi,Ej,・・・とするならば、目的関数を式(9)と定義できる。
Figure 0007103183000009
上述した仮分版処理では、仮想的な色空間値を第1の3次スプライン関数の従属変数として式(9)を生成する。他方、インク量決定処理(ステップS600)では、インク量を第1の3次スプライン関数の従属変数として式(9)を生成することになる。
仮想的な色空間値やインク量の1次微分パラメータy’i、2次微分パラメータy’’iは、それぞれ式(2)、式(4)により求めることができため、それぞれ、上記の式に基づいて、仮分版処理(ステップS300)、第1インク量決定処理(ステップS600)で、演算される。
一方、格子点の識別i-1,i+1が、前述の1次元での格子点数がNのときの1番やN番の格子点に該当する場合、つまり仮分版処理(ステップS300)において、端点の格子点であると判断された場合は、式(3)で用いられる、式(7)の定義に使用されるy’i-1, y’i+1は未定であるため、一般の自然スプラインと同様に、該当の2次微分パラメータをy’’i-1=0 y’’i+1=0として、式(3)から目的関数を生成する。
以上、仮分版処理および仮分版処理で用いる目的関数について簡単に説明した。上記のように行なわれる仮分版処理の概念を図7に示した。図7は、第1の色空間と第2の色空間との対応関係CCにおいて、白色WからシアンCに向かう格子点の並びWCに沿って、仮分版を行なった例を示す。目的関数を用いた分版の処理は、両端の格子点0および格子点Nに挟まれた中間の格子点A(0<A<N)、処理された格子点Aと既存の格子点(ここでは格子点0)とに挟まれた格子点B(0<B<A)、のように格子点が尽きるまで順次繰り返すことで行なわれる。白色WからシアンCに向かう格子点の並びWCについての仮分版により、仮想的な色空間値として、仮想的なシアンVCが有意の値を持ち、その他のインク、つまり仮想的なマゼンタVM、仮想的なイエローVY、仮想的なブラックVKは、ほぼ値が0となる結果が得られる。
この仮想的なシアンVCを、実際のシアンインクCとライトシアンインクLcに階調性を最良にするという目的関数ENの下で分版した結果を、図8に例示した。実際のインクとしては、シアンインクCとライトシアンインクLcとが有意の値を持ち、その他のインクOT、つまり第1実施形態でのイエローインクY、ブラックインクK、マゼンタインクMおよびライトマゼンタインクLmについては、ほぼ値が0となる結果が得られる。仮分版処理は、階調性を最良とする目的関数を用いて行なわれるので、図示するように、全格子点範囲で、シアンインクCもライトシアンインクLcも発生されており、両者とも、入力ch側の変化に伴って、ほぼ単調増加している。
こうして分版処理を行なった後、第1インク最大格子点インク量演算処理(ステップS400)を行なう。第1インクは、図8に示した例では、ライトシアンインクLcがこれに相当する。第1インクは、仮分版処理の結果、分版の対象となった複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つだからである。ここでは、濃淡インクは、濃インクであるシアンインクCと淡インクであるライトシアンインクLcの2つなので、第1インクは、最も濃度の高いインク以外のインク、つまりライトシアンインクLcとなる。
このライトシアンインクLcである第1インクの最大格子点およびそのインク量は、ライトシアンインクLcに対して設定された設定値以下であって、ライトシアンインクLcのインン量が最大となる格子点とその格子点のインク量として決定される。設定値は、予めライトシアンインクLcを使用する最大量として設定しておいた値でも良いし、予め設定されていない場合は、インクデューティ、つまり印刷媒体に対してライトシアンインクLcを打ち込める最大インク量として決定される。なお、個別に設定する場合でも、設定値がインクデューティによる制限値を越えることはない。
ライトシアンインクLcにおけるインク量最大格子点と設定値との関係を図9に示した。図9において、IDは、ライトシアンインクLcを印刷媒体に打ち込める最大インク量(インクデューティ)を示す。この最大インク量は、印刷媒体により異なる。次に、第1インク最大点位置を求める(ステップS500)。図9では、仮想的な分版処理の結果に従ったインク量VCとなるようにライトシアンインクLcの量を増やしていき、最大インク量IDを越えない最大格子点を、第1インク最大格子点Gmとして求める。図9では、この第1インク最大格子点Gmのインク量と最大インク量IDとが一致しているように描かれているが、必ず一致する訳ではない。インクデューティまたは設定値による制限の下で、ライトシアンインクLcのインク量が最大点インク量となる格子点Gmを求める。
かかる処理の詳細を、図10に示した。この処理を開始すると、まず繰り返し処理を行なうための処理カウンターiを値0に設定する(ステップS510s)。このカウンターの値iは、処理対象となっている格子点の並び、ここでは、図7に示した対応関係CCにおける白色WからシアンインクCまでの格子点の並びのi番目の格子点を処理の対象とすることを示す。ステップS520以下の処理を行なう度に、値1だけインクリメントされる。この結果、カウンターiの値が格子点の最大数nになるまでは(ステップS510e)、ステップS520以下の処理が繰り返されることになる。
図10に示した処理が開始されると、まずi番目の格子点について、仮第1インク量Vtlを算出する処理を行なう(ステップS520)。この処理は、次式(10)に従い、既に行なった仮分版処理の結果得られた仮想的な色空間CMYKのインク量Vcmykp を第1インクについての仮想的な色空間係数CVcmykl で除算して仮第1インク量Vtlを求める処理である。白色WからシアンインクCまでの格子点の並びに沿って計算する場合には、ライトシアンインクLcが第1インクに相当するので、式(10)の計算は、仮想的な色空間で求めたシアンの仮想的なインク量を仮想的な色空間におけるライトシアンインクで実現しようとした場合に必要になるライトシアンインクLcのインク量を求めることに等しい。
Figure 0007103183000010
かかる計算を行なって、第1インク量を求めた後、求めた仮第1インク量Vtlが先に求めた第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1以下か否かの判断を行なう(ステップS530)。仮第1インク量Vtlが先に求めた第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1以下であれば、格子点を示すカウンターiを値1だけインクリメントし、カウンターiの値が格子点の最大数n未満なら、ループして上述した処理を繰り返す(ステップS510e)。ステップS530の判断が「NO」とならないまま、格子点カウンターiが端点を示す値となって、ループの終了条件が満たされる事態となれば(ステップS510e)、エラー処理して、本ルーチンを終了する。
正常に処理されていれば、ループの終了条件が満たされる前に、仮第1インク量Vtlが、第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1を越えることになる(ステップS530:「NO」)。この場合には、補正入力ch位置を算出する処理を行なう(ステップS540)。補正入力ch位置とは、格子点iにおける仮第1インク量が第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1を越えた場合、第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1に対応する入力chの位置である。この処理は、次の二つの処理からなる。
[1]仮第1インク量Vtlが第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1を越えたときのカウンターの値がiとして、格子点iと隣接する格子点i-1とのそれぞれの第1インク量をIAi、IAi-1とし、媒介変数tを次式(11)で求める処理(ステップS540)。
[2]媒介変数tを用いて、次式(12)により、補正入力chの位置CInchp を求める処理(ステップS550)。
以上の処理を行なった後、本ルーチンを終了する。
Figure 0007103183000011
Figure 0007103183000012
次に、第1インク量決定処理(ステップS600)を行なう。この処理の詳細を図11に示した。この処理は、既に行なった仮分版処理(ステップS300)の結果と、第1インク最大格子点インク量演算処理(ステップS400)、第1インク最大格子点位置演算処理(ステップS500)で求めた第1インク最大格子点インク量およびその位置を用いて、第1インクの実際のインク量を求める処理である。図11に示した処理は、図12の範囲ALcにおいてインク量を決定する処理に相当する。図12の範囲BLは、後述するが、第1インク,第2インク混在格子点再分版処理(ステップS700)により処理される範囲に相当する。
図11に示した処理を開始すると、まず繰り返し処理を行なうための処理カウンターiを値0に設定する(ステップS610s)。このカウンターの値iは、処理対象となっている格子点の並び、ここでは、図7に示した対応関係CCにおける白色WからシアンインクCまでの格子点の並びのi番目の格子点を処理の対象とすることを示す。
次に、処理の対象となっている格子点iの位置について判別する(ステップS620)。処理対象となっている格子点の並びのi番目の格子点について、その格子点iの位置が、第1インク最大格子点Gmについて求めた補正入力chの位置以下であれば、第1インク量Vl を算出する処理を行なう(ステップS630)。この処理は、次式(13)に従って、仮想的な色空間CMYKのインク量Vcmykp を第1インクについての仮想的な色空間係数CVcmykl で除算して第1インク量Vl を求める処理である。白色WからシアンインクCまでの格子点の並びに沿って計算する場合には、ライトシアンインクLcが第1インクに相当するので、式(13)の計算は、仮想的な色空間で求めたシアンの仮想的なインク量をライトシアンインクで実現しようとした場合に必要になるライトシアンインクLcの実際のインク量を求めることに等しい。
Figure 0007103183000013
かかる計算を行なって、第1インク量Vl を求めた後、求めた第1インク量Vl が先に求めた第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1以下か否かの判断を行ない、第1インク量Vl が先に求めた第1インク最大格子点Gmのインク量Vmax1以下であれば、その格子点iでの第1インク量をインク量Vl とし、他のインクのインク量を値0として決定し、メモリー15の色変換プロファイルCPに格納する(ステップS640)。その後、格子点を示すカウンターiを値1だけインクリメントし、カウンターiの値が格子点の最大数n未満なら、ループして上述した処理を繰り返す(ステップS610e)。
ステップS620において、格子点iの位置が、第1インク最大格子点Gmについて求めた補正入力chの位置を越えたと判断されると、次にこれまで処理した各格子点に関して、隣接する格子点との間で、第1インク量の1次微分パラメータy’i、2次微分パラメータy’’iを、それぞれ上述した式(2)、式(4)により求める処理を行なう(ステップS650)。以上の処理を行なって、本処理ルーチンを終了する。
この処理により、図12に示した範囲ALcについて、第1インク量が決定され、色変換プロファイルCPの一部としてメモリー15に格納される。次に、残りの範囲、つまり図12の範囲BLについてのインク量を求める処理を行なう。この処理が、ステップS700の第1インク,第2インク混在格子点再分版処理である。この処理の詳細を図13に示した。
混在格子点再分版処理を開始すると、まずは、既述した仮分版処理と同様の処理を行なう。具体的には、まず既に求めた仮想的な色空間値を維持することを制約条件として、第1インクと第2インクの置き換えによる階調の変化が最も良好なものとなるように第1,第2インク量を決定する目的関数EMを求める(ステップS720)。この処理は、仮分版処理(ステップS300)におけるステップS320(図5参照)で説明したものと同等の処理である。
目的関数EMを求めた後、その目的関数の値が最小となるように、第1,第2インクに分版する処理を行なう(ステップS730)。ここで第1インクは、ライトシアンインクLcであり第2インクはシアンインクCである。この処理は、図12の範囲BLの処理に相当する。この範囲BLでは、既に仮想的な色空間において最も階調性が良好になるように、白色WからシアンCに至る入力chの仮想的なシアンCの濃度が求められているから、その仮想的な色空間値を維持することを制約条件に、ライトシアンインクLcをシアンインクCに置き換えていく。
この結果、図12の範囲BLとして示したように、第1インクが最大となる入力chの位置が一義的に求められ、かつそこまでは第1インク、この例では、ライトシアンインクLcだけを用い、その後は、第1インクと第2インクとを混在させて、階調性が良好で、かつ濃淡の異なる第1インク,第2インクの置き換えをスムースに行なう色変換プロファイルCPを生成することができる。
こうして分版処理を行なった後、その結果を、メモリー15に色変換プロファイルCPとして出力する(ステップS740)。以上の処理を行なうことで、一つの入力ch分の分版が完了する。図2に示したように、以上の処理を入力chの数だけ繰り返すことで、全ての入力色に対応する色変換プロファイルCPが生成される。第1実施形態では、白色WからマゼンタMに至る入力chで、ライトマゼンタインクLmとマゼンタインクMとの分版も同様に行なわれる。
以上説明した第1実施形態によれば、複数の濃淡インクが存在するインクシステムを採用したプリンター用の色変換プロファイルCPを、インクの濃淡に関して明確な序列をもって濃淡インクを発生させることができ、かつこの色変換プロファイルCPを用いた色変換を行なうことで、粒状性と階調性とを両立させる画質の画像を得ることができるように生成できる。特に、淡インクである第1インクを入力画像のどの階調値まで発生させ、そのごどのように濃インクである第2インクに置き換えていくか、という点について、柔軟な対応が可能となる。上記の実施形態では、仮分版において、第1インクの最大インク量IDを、そのインクのインクデューティとして設定したが、インクのインクデューティより小さい任意の値とすれば、そのインク量IDを上限として、第1インクと第2インクとの可能的な色空間値を求めて分版するので、種々の条件に応じた色変換プロファイルCPを容易に生成することができる。
B.第2実施形態:
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態の色変換プロファイル作成装置100は、第1実施形態と同様のハードウェア構成を備え、色変換プロファイル作成処理のみが異なる。第2実施形態における色変換プロファイル作成処理の概要を図14に示した。第2実施形態では、濃淡インクとして濃度の異なる3種類以上のインクを用いる。このため、濃淡インクの濃淡判別処理(ステップS200)で、濃淡インクの判別を行ない、仮分版処理とその出力と行なった後(ステップS300)、ステップS400A~S70Aの処理を行ない、その後全ての淡インクについて完了したかの判断を行なう(ステップS800)。例えば、以下に説明するように、濃淡インクとして同系色の3種類のインクが用意されているとして、最も濃度が低い最淡インク、これよりは濃度が高い中間インク、・・・最も濃度が高い最濃インクのように、例えば同系色でN種類(N≧3)の濃淡インク(第1インクから第Nインクまで)が存在するのであれば、ステップS400A以下の処理を、最淡インクである第1インクと次に濃度の高い中間インクである第2インクとについてまず行ない、ステップS800での判断を経て、中間インクである第2インクとこれより濃度の高い第3インクとについて、再度繰り返す。こうした処理を、第N-1インクと第Nインク(最濃インク)とについてステップS400AないしS700Aの処理が終了するまで、繰り返し行なう。仮に入力chが複数有れば、そのch数分、ステップS100sないしステップ100eを繰り返すことは勿論である。
同系色のインクについて濃淡インクが3種類ある場合を例に、図14に示した処理について簡単に説明する。ステップS200およびS300の濃淡インク濃淡判別処理および仮分版処理は、第1実施形態と基本的には同様である。濃淡インク濃淡判別処理は、各インク所の仮想的なCMYK値が小さいものから定める。最濃インクが、第1実施形態の濃インクに相当する。また、仮分版処理は、ステップS200で求めた同系色の濃淡インクのうち、最濃インクのみを用いて、処理対象の格子点を仮分版する。仮分版は、第1実施形態同様、目的関数を求め、これを用いて、仮想的にCMYKの色空間値を求める処理である。こうして求められた特定の色の最濃インクについての仮想的なCMYKの色空間値が、ステップS400A以下の処理における制約条件となることも第1実施形態と同様である。
淡インク最大格子点インク量演算処理(ステップS400A)は、第1実施形態のステップS400と同様の処理である。但し、ここでは、最初は未確定の淡インクとして最淡インクを特定し、これを第1インクとして処理を行なう。この処理において、インク量の上限の設定値は、インク量のデューティ制限値を用いれば良い。もとより、第1実施形態と同様、予め所望の値を設定しても良い。
次に、淡インク最大格子点位置演算処理を行なう(ステップS500A)。この処理も第1実施形態のステップS500と同様であるが、最初は未確定の淡インクとして最淡インクを特定し、これを第1インクとして処理を行なう。ステップS500Aにおける入力chの位置は、仮分版処理(ステップS300)で算出した仮分版処理の結果の仮想的な色空間値、ここでは仮想CMYK値を、最淡インクのみで再現した場合に、ステップS400Aの他インク最大格子点インク量演算処理で定めた最大格子点インク量と等しくなる入力ch値とする。もとより、ここで処理対象となる格子点は、インク量が確定していない格子点である。後述する様に、最淡インクについての処理が終わり、次に最淡インクより濃度の高い中間インクについての処理が行なわれる際には、既に確定されたインク量があれば、これを加算した上で、処理を行なう。
この処理に続けて、淡インク量決定処理を行なう(ステップS600A)。これは未確定の淡インク(最初は最淡インク)量を決定する処理である。この処理も、第1実施形態のステップS600と同様であり、インク量が未確定の格子点のみが対象となる点で、ステップS500Aと同様である。なお、後述する様に、最淡インクについての処理が終わり、次に最淡インクより濃度の高い中間インクについての処理が行なわれる際には、既に確定されたインク量があれば、そのインク量を減算した上で、処理を行なう。
以上の処理の後、濃淡インク混在格子点の再分版処理を行なう(ステップS700A)。この処理も第1実施形態のステップS700と同様の処理である。最初に図14のステップS700Aが実行される場合には、最淡インクと最淡インクより濃度の高い中間インクとについて混在格子点再分版処理が行なわれ、全ての淡インクについての処理が完了していないとして(ステップS800:「NO」)、再度ステップS400A以下が実行されて、再度ステップS700Aが実行された場合には、中間インクとこれより濃度が高い最濃インクとについて混在格子点再分版処理が行なわれる。
3種類以上の濃淡インクについて、ステップS400A~S700Aの処理が行なわれる様子を図15から図17に示した。ステップS400A、S500Aの処理により、最淡インクLLkの最大格子点インク量や最大格子点位置などが求められる。その上で、ステップS600Aの淡インク量決定処理により、まず最淡インクLLkのインク量を、図15に示した淡インク最大格子点位置GLまでの範囲ALに亘って求める。最淡インクLLkが最大となった後、ステップS700Aの再分版処理により、最淡インクLLkと次に濃度が高い中間インクLkとを再分版し、範囲ARにおいて、最淡インクLLkのインク量を確定する。このとき、中間インクLkのインク量はまだ確定していない。
ステップS700Aの処理の後、全ての淡インクについての処理が完了したかを判断し、まだ完了していないので、ステップS400A以下の処理を繰り返す。この様子を図16に示した。二度目のステップS400A、S500Aでは、最淡インクLLkより濃度の高い中間インクLkについて、最大格子点インク量や最大格子点の位置GKを求め、中間インクLkのインク量がまだ確定していない格子点ついて、確定している最淡インクLLkのインク量を考慮して、仮想的なCMYK値を実現できる中間インクLkのインク量求める。この処理により、最淡インクLLkの最大格子点位置GLから中間インクLkの最大格子点位置GKまでの範囲の中間インクLkのインク量が確定する。最大格子点位置GKから上の範囲については、中間インクLkのインク量はまだ確定していない。
その上で、ステップS700Aの再分版処理を、中間インクLkと濃インクKとの間で行なう。この様子を図17に示した。再分版処理により、最初に決定した最淡インクLLkのインク量は変化させず、中間インクLkの最大格子定置GKから上の範囲での中間インクLkと濃インクKとのインク量を確定させる。
以上説明した第2実施形態では、同系色で濃淡の異なる3種類以上の濃淡インクを用いる場合であっても、3種類以上の濃淡インクを組み合わせた場合の階調性を確保した上で、更に濃淡インクの発生の割合を明度の高い領域での粒状性を高め、各濃度のインクの置き換えを合理的なものにすることができる。合理的なものとは、目的関数を最小とするという条件を満たすという意味である。目的関数は、所定方向への階調変化を措定する曲線の式や格子点の幅の取り方などにより同一ではないので、各濃度の置き換えは目的関数の作り方で異なる場合があるが、いずれの場合であっても、各濃度のインクの置き換えには、目的関数に沿った合理性があり、色変換プロファイル作成者による恣意的な置き換えを免れている。
C.その他の実施形態:
同系色の濃淡インクは、2種類、3種類に限らず、4種類以上でもよい。また、濃淡インクは、シアン、マゼンタ、ブラック限らず、他の色相のインクについても設定可能であり、またそれらを組み合わせて用いるものであってもよい。あるいは、色変換プロファイルは、RGBからCMYKへの色変換に限らず、RGBからsRGBのような同系統の色空間同士の変換用のものであっても差し支えない。
色変換プロファイル作成装置は、コンピュータ上でプログラムにより実現することができるが、専用のハードウェアにより実現してもよい。また、複数のコンピュータに処理を分散して、各種演算を行なうようにしてもよい。目的関数の演算量はかなり大きくなるため、複数のコンピュータをグリッド構成とし、演算時間を短縮するようにしてもよい。もとより、色変換プロファイル作成装置をプリンターなどのデバイスに組み込み、新たな色変換プロファイルが必要になった場合に、デバイス側で色変換プロファイルを作成するようにしてもよい。
(1)本開示の色変換プロファイルの作成装置において、当該色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数色のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数色のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれている。この色変換プロファイルの作成装置は、前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する濃淡設定部と、前記複数色のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行なう仮分版部と、前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう淡インク設定部と、前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なうインク量設定部と、を備える。
かかる色変換プロファイル作成装置によれば、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれる第2の表色系の色空間への色変換プロファイルを、濃淡インクを用いることで、粒状性や階調性を十分なものとした上で、濃淡インクの置き換え開始位置を含む置き換えを合理的に行なうことが可能となる。
(2)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記第1インクは、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクのうちの最も濃度の低いインクとしてもよい。最も濃度の低い淡インクに適用することにより、明度の高い領域での粒状性を良好にすることができる。
(3)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記複数の濃淡インクには、濃度の異なる3以上のインクが含まれ、前記インク量設定部は、前記3以上のインクのうちの最も濃度の低いインクを前記第1インクとして、前記第1処理および前記第2処理を行なうものとしてもよい。こうすれば、同系色の濃度の異なる3以上の濃淡インクについても、同様に処理することができる。
(4)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記仮想的な色空間は、前記第2の色空間を規定する前記複数種類のインクの使用量が0の場合に想定される白色を原点とし、前記第2の表色系の各色の色彩値がなすベクトルを基底として、形成されており、前記濃淡設定部は、前記仮想的な色空間において、前記複数の濃淡インクのそれぞれの、前記濃淡インクの色に対応する前記第2の表色系の色格子点上の前記仮想的な色空間値を求め、当該仮想的な色空間値が小さいほど、より淡いインクであると設定するものとしてもよい。こうすれば、同系色の濃淡インクの濃度の順序を容易に定めることができる。
(5)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記仮分版部は、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を、前記格子点における前記濃淡インク各々のインク量の組合せが、対応する前記第1の色空間での色彩に最も近似するよう決定するものとしてよい。こうすれば、濃淡インクを交えた分版を容易に実現できる。
(6)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記淡インク設定部は、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置を、前記第1インクのインク量が上限値として予め定めたインク量、または前記仮分版処理により得られた前記仮想的な色空間値を、前記第1インクのみで再現した場合に前記発生量が最大となる位置の前記インク量のいずれか低い側となる位置として設定するものとしてもよい。こうすれば、第1インクのインク量の上限を容易に設定することができる。
(7)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記複数の濃淡インクには、濃度の異なる3以上のインクが含まれ、前記3以上のインクのうちの最も濃度の低いインクを前記第1インクとして、前記第1処理および前記第2処理を行なった後、次に濃度の高いインクである次インクについて、前記第1処理および前記第2処理を行ない、前記次インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置を、前記第1インクのインク量で再現される仮想的な色空間値を加算して最大の位置を計算するものとしてもよい。こうすれば、3種類以上の濃淡インクについても容易にインク量の最大位置を求めることができる。
(8)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記次インクについて、発生量が最大となる位置の前記インク量は、前記次インクのインク量の上限値として予め定めたインク量が存在していれば、当該インク量とし、前記次インクのインク量が最大となる格子点の位置を決定するものとしてもよい。こうすれば、第1処理および第2処理を行なった後、次に濃度の高いインクである次インクについても、インク量が他最大となる格子点位置を容易に決定することができる。
(9)こうした色変換プロファイル作成装置において、前記淡インク設定部は、前記第1インクについて、インク量が確定していない最大の明度の格子点から、前記第1インクの発生量が最大となる位置の格子点までを前記第1インクのみで、前記各格子点の第1インクのインク量を設定し、前記発生量が最大となる位置以降の格子点を、前記第1インクと前記第2インクのインク量により設定し、前記第1,第2インクの前記インク量を、再度、分版処理により求めるものとしてもよい。こうすれば、第1インク,第2インクのインク量を、合理的に決定することができる。
(10)上記の色変換プロファイル作成装置において、前記淡インク設定部は、前記複数色のインクのうち、前記濃淡インクを含むインク毎に、前記第1インクのインク量の上限値としてのインク量を、ユーザーにより、前記第1インクのみで再現した場合の前記発生量が最大となる位置の前記インク量より小さなインク量として指定可能としてもよい。こうすれば、第1インクのインク量の上限を容易にコントロールすることができる。
(11)本開示の色変換プロファイルの作成方法では、当該色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数色のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数色のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれている。この色変換プロファイル作成方法は、前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定し、前記複数色のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行ない、前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行ない、前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なう。
この色変換プロファイル作成方法によれば、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれる第2の表色系の色空間への色変換プロファイルを、濃淡インクを用いることで、粒状性や階調性を十分なものとした上で、濃淡インクの置き換え開始位置を含む置き換えを合理的に行なうことが可能となる。
(12)この色変換プロファイル作成方法をコンピュータにより実現するプログラムでは、前記コンピュータが作成する色変換プロファイルには、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数色のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数色のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれている。このプログラムは、前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する機能と、前記複数色のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行なう機能と、前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう機能と、前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なう機能とを前記コンビューターにより実現する。
この色変換プロファイル作成ブログラムによれば、上述した色変換プロファイルの作成処理をコンピュータにより実現することができる。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。例えば、上記実施形態においてハードウェアにより実現した構成の一部は、ソフトウェアにより実現することができる。
10…CPU、15…メモリー、18…ディスプレイ、19…入力装置、
20…濃淡設定部、30…仮分版部、40…淡インク設定部、
60…インク量設定部、100…色変換プロファイル作成装置

Claims (12)

  1. 色変換プロファイルの作成装置であって、
    当該色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数種類のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数種類のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれており、当該色変換プロファイルの作成装置は、
    前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する濃淡設定部と、
    前記複数種類のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行なう仮分版部と、
    前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう淡インク設定部と、
    前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なうインク量設定部と、
    を備える色変換プロファイル作成装置。
  2. 前記第1インクは、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクのうちの最も濃度の低いインクである請求項1記載の色変換プロファイル作成装置。
  3. 請求項1記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記複数の濃淡インクには、濃度の異なる3以上のインクが含まれ、
    前記インク量設定部は、前記3以上のインクのうちの最も濃度の低いインクを前記第1インクとして、前記第1処理および前記第2処理を行なう
    色変換プロファイル作成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記仮想的な色空間は、前記第2の色空間を規定する前記複数種類のインクの使用量が0の場合に想定される白色を原点とし、前記第2の表色系の各色の色彩値がなすベクトルを基底として、形成されており、
    前記濃淡設定部は、
    前記仮想的な色空間において、前記複数の濃淡インクのそれぞれの、前記濃淡インクの色に対応する前記第2の表色系の色格子点上の前記仮想的な色空間値を求め、当該仮想的な色空間値が小さいほど、より淡いインクであると設定する
    色変換プロファイル作成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記仮分版部は、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を、前記格子点における前記濃淡インク各々のインク量の組合せが、対応する前記第1の色空間での色彩に最も近似するよう決定する
    色変換プロファイル作成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記淡インク設定部は、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置を、
    前記第1インクのインク量が上限値として予め定めたインク量、または
    前記仮分版処理により得られた前記仮想的な色空間値を、前記第1インクのみで再現した場合に前記発生量が最大となる位置の前記インク量
    のいずれか低い側となる位置として設定する
    色変換プロファイル作成装置。
  7. 請求項6記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記複数の濃淡インクには、濃度の異なる3以上のインクが含まれ、
    前記3以上のインクのうちの最も濃度の低いインクを前記第1インクとして、前記第1処理および前記第2処理を行なった後、
    次に濃度の高いインクである次インクについて、前記第1処理および前記第2処理を行ない、前記次インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置を、前記第1インクのインク量で再現される仮想的な色空間値を加算して最大の位置を計算する
    色変換プロファイル作成装置。
  8. 請求項7記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記次インクについて、発生量が最大となる位置の前記インク量は、前記次インクのインク量の上限値として予め定めたインク量が存在していれば、当該インク量とし、前記次インクのインク量が最大となる格子点の位置を決定する
    色変換プロファイル作成装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記淡インク設定部は、
    前記第1インクについて、インク量が確定していない最大の明度の格子点から、前記第1インクの発生量が最大となる位置の格子点までを前記第1インクのみで、前記各格子点の第1インクのインク量を設定し、
    前記発生量が最大となる位置以降の格子点を、前記第1インクと前記第2インクのインク量により設定し、前記第1,第2インクの前記インク量を、再度、分版処理により求める
    色変換プロファイル作成装置。
  10. 請求項6に記載の色変換プロファイル作成装置であって、
    前記淡インク設定部は、前記複数種類のインクのうち、前記濃淡インクを含むインク毎に、前記第1インクのインク量の上限値としてのインク量を、ユーザーにより、前記第1インクのみで再現した場合の前記発生量が最大となる位置の前記インク量より小さなインク量として指定可能である
    色変換プロファイル作成装置。
  11. 色変換プロファイルの作成方法であって、
    当該色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数種類のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数種類のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれており、
    前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定し、
    前記複数種類のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行ない、
    前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行ない、
    前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なう
    を備える色変換プロファイル作成方法。
  12. コンピュータにより色変換プロファイルを作成するプログラムであって、
    前記コンピュータが作成する色変換プロファイルは、入力される画像を表現する第1の表色系に対応する第1の色空間と、第2の表色系に対応する複数種類のインクそれぞれの使用量により規定された第2の色空間との対応関係を規定しており、前記複数種類のインクには、同系色で濃度が異なる複数の濃淡インクが含まれており、
    前記複数の濃淡インクの濃淡の関係を設定する機能と、
    前記複数種類のインクのうち、少なくとも前記濃淡インクを含むインクについて、前記第1,第2の色空間の対応関係を規定する格子点ごとに、前記第2の表色系での仮想的な色空間での色空間値を決定する仮分版処理を行なう機能と、
    前記仮分版処理の結果から、前記複数の濃淡インクのうちの最も濃度の高いインク以外の淡いインクの1つである第1インクについて、前記格子点における前記第1インクの発生量を最大にできる前記格子点の位置と、当該格子点におけるインク量とを設定する第1処理を行なう機能と、
    前記第1インクについて、前記仮分版処理の結果が有する仮想的な色空間値を維持したまま、前記第1インクのインク量と、前記濃淡インクのうちの前記第1インク以外のインクである第2インクのインク量とを、前記第1インクの使用を優先して設定する第2処理を行なう機能と
    を前記コンピュータにより実現する色変換プロファイル作成ブログラム。
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