JP7102262B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された作業機は、機体から前方に延びると共に機体幅方向に間隔をあけて設けられた第1アーム及び第2アームを有する。第1アーム及び第2アームの前部には、油圧アクチュエータを装備した作業具が装着可能である。この作業具に装備された油圧アクチュエータを制御する予備制御弁は、機体側に設けられる。
図1は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。図2は、作業機1の概略平面図である。本実施形態では、作業機1としてホイールローダが例示されている。
図1、図2に示すように、本実施形態のホイールローダは、アーティキュレート式の作業機1であり、該作業機1の機体2は前部機体2Aと後部機体2Bとから構成されている。前部機体2Aには、左の前輪3L及び右の前輪3Rが設けられている。前輪3Lは、前部機体2Aの左方に設けられ、前輪3Rは、前部機体2Aの右方に設けられている。後部機体2Bには、左の後輪4L及び右の後輪4Rが設けられている。後輪4Lは、後部機体2Bの左方に設けられ、後輪4Rは、後部機体2Bの右方に設けられている。後部機体2Bには、オペレータ(運転者)が着座する運転席(座席)13が設けられている。運転席13は、後輪4Lと後輪4Rとの間に配置され、機体2における機体幅方向K2の中央部に設けられている。
また、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向K2(図2参照)として説明する。機体2の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
前記機体連結部材5と前部機体2Aとにわたって油圧シリンダからなるステアリングシリンダ6が設けられている。このステアリングシリンダ6を伸縮させることにより、後部機体2Bに対して前部機体2Aが機体幅方向K2に揺動して作業機1が左及び右に旋回可能とされている。
図1、図2に示すように、前部機体2Aには、作業装置7(フロント作業装置)が設けられている。この作業装置7は、前部機体2A(機体2)に上下揺動可能に支持されたリフトアーム8を有する。リフトアーム8は、機体幅方向K2に間隔をあけて配置された左の第1アーム8L及び右の第2アーム8Rを有する。第1アーム8Lは、基端側(後端側)が前部機体2Aの左側に立設された第1支持フレーム10Lの上部に機体幅方向K2に延伸する軸心回りに回転自在に支持されている。したがって、第1アーム8Lは上下揺動可能である。第2アーム8Rは、基端側が前部機体2Aの右側に立設された第2支持フレーム10Rの上部に機体幅方向K2に延伸する軸心回りに回転自在に支持されている。したがって、第2アーム8Rも上下揺動可能である。第1支持フレーム10Lの上部の左側には、作業灯(ライト)33Lが設けられている。第2支持フレーム10Rの上部右側にも、作業灯(ライト)33Rが設けられている。
前輪3Lは、第1支持フレーム10Lより前方で且つ第1アーム8Lより左方に設けられている。また、前輪3Lは、作業具9の左部の後方に位置する。前輪3Rは、第2支持フレーム10Rより前方で且つ第2アーム8Rより右方に設けられている。また、前輪3Rは、作業具9の右部の後方に位置する。
図6に示すように、第2ピン40Rは、第2アーム8Rの前部(先端側)に設けた軸受ボス19Rに機体幅方向K2に移動可能に設けられている。第2ピン40Rは、第2固定板34Rの挿通穴34bに挿通可能である。該挿通穴34bに第2ピン40Rが挿通することで作業具9と第2アーム8Rとが連結される。
シリンダチューブ42Aの一端側(左端側)に第1ピン40Lが機体幅方向K2に移動可能(出退移動可能)に設けられている。詳しくは、第1ピン40Lは、シリンダチューブ42Aから突出する方向(左方)と、シリンダチューブ42A内へ後退する方向(右方)とに移動可能に設けられている。シリンダチューブ42A内の左側には、第1ピン40Lが連結された第1ピストン42Lが設けられている。第1ピストン42Lによって第1ピン40Lが駆動される。したがって、第1ピン40Lは、カプラシリンダ42のロッドを構成している。なお、カプラシリンダ42のロッドと第1ピン40Lとは、別体であってもよい。
図6に示すように、第1プレート41Lは、第1係合ピン39L側と第1ピン40L側とを連結している。詳しくは、第1プレート41Lの上部は、ロッド部材35の左部に取り付けられている。第1プレート41Lの下部は、シリンダチューブ42Aの左部に取り付けられている。第1プレート41Lは、ロッド部材35及びシリンダチューブ42Aを介して第1係合ピン39Lと第1ピン40Lとを連結している。
ロック解除弁61は、第2プレート41Rの下部の内側に取り付けられている。ロック解除弁61は、第2出力部材51Rの近傍に設けられている。ロック解除弁61は、ソレノイド弁(電磁弁)によって構成されており、カプラシリンダ42を作動させる(作動油の給排を行う)本体弁61Aと、本体弁61Aを制御するソレノイド部61Bとを有する。
なお、ロック解除弁61を第2プレート41Rに取り付けてもよい。
図10に示すように、後部機体2Bは、機体フレーム71と、この機体フレーム71に搭載されたフロアフレーム72とを有する。機体フレーム71は、後輪4L及び後輪4Rによって走行可能に支持される。機体フレーム71の前部に、機体連結部材5が取り付けられている。
フロアフレーム72は、底壁74の前方側に設けられた床部(ステップ)75を有する。底壁74は、床部75より下方に位置している。したがって、底壁74の前端側と床部75の後端側との間に間隔があけられている。詳しくは、底壁74の前端側と後述する開閉カバー78との間に、空調空気を流通させるダクト部材が通る隙間が設けられている。
第1部位79は、床本体77の左部を構成している。第1部位79の後部79aは、前部79bより機体幅方向K2の幅が幅狭に形成されている。詳しくは、後部79aは、側壁73Lより機体外方側(左方側)に位置しており、前部79bは、後部79aから前方に延出する部位及び該部位から後部79aよりも機体内方(右方)に延出する部位を有する。
第1部位79の後部79aと第2部位80の後部80aとの間は開口している。この開口が点検開口77aである。点検開口77aを介して機体フレーム71内に配備された機器等の点検を行うことができる。
図13、図14に示すように、キャビン室内の前部には、ステアリング15を支持するステアリングコラム87が設けられている。ステアリングコラム87は、キャビン室内の機体幅方向K2の中央部に位置している。
図11、図12に示すように、コラムフレーム88は、フロアフレーム72の前部の機体幅方向K2中央部に設けられている。コラムフレーム88は、第3部位81より前方に位置している。コラムフレーム88は、機体幅方向K2で間隔をあけて配置された第1側壁88L及び第2側壁88Rを有する。第1側壁88Lは、コラムフレーム88の左部を構成し、床部75に立設されている。詳しくは、第1側壁88Lは、第1部位79の前部79bの右端側で且つ第3部位81の前方側に固定されている。第2側壁88Rは、コラムフレーム88の右部を構成し、床部75に立設されている。詳しくは、第2部位80の前部80bの左端側で且つ第3部位81の前方側に固定されている。
図15に示すように、コラムカバー89(ステアリングコラム87)は、上面側にステアリング15の下方に配置されたスイッチパネル99を有する。スイッチパネル99は、ステアリング15を支持するステアリングポスト91の機体幅方向K2の両側に配置されると共に平面視で前方に向かうに従って機体外方に移行する傾斜状に設けられた複数のスイッチ(第1スイッチ101A~第4スイッチ101D)を含む第1スイッチ群101を有する。
第2カバー部材97は、第1カバー部材96の下方側に設けられている。第1カバー部材96及び第2カバー部材97は、コラムフレーム88より上方に位置し、且つコラムフレーム88より左及び右に張り出している。第2カバー部材97の前面側も開口状である。
図13に示すように、第3カバー部材98は、第1部位98a、第2部位98b及び第3部位98cを有する。第1部位98aは、コラムフレーム88の背面側を覆っている。第2部位98bは、第2カバー部材97の下面側を覆っている。詳しくは、第2部位98bは、第2カバー部材97の左部の下面側及び右部の下面側並びに前部の下面側を覆っている。第3部位98cは、第1パネル保持部102Lと第2パネル保持部102Rとの間に位置し、該パネル保持部102L、102R間を覆っている。第3部位98cに、ステアリングポスト91を覆うブーツ部材103が設けられている。
図13、図15に示すように、前面パネル141は、キャビン14の前部の左側に設けられた第1前支柱142Lと、キャビン14の前部の右側に設けられた第2前支柱142Rとの間に設けられている。前面パネル141は、前方を視認可能な透過性を有する前部窓146を有する。前部窓146は、前面パネル141の上部から中途部を構成する。前部窓146は、主要部位146Aと、第1下部位146Lと、第2下部位146Rとを有する。主要部位146Aは、ステアリングコラム87より上方側で第1前支柱142Lから第2前支柱142Rにわたって設けられている。第1下部位146Lは、主要部位146Aの左側から下方に延出され、ステアリングコラム87の上部の一側方に位置する。第2下部位146Rは、主要部位146Aの右側から下方に延出され、ステアリングコラム87の上部の他側方に位置する。第1下部位146Lと第2下部位146Rの間は、不透明なカバーパネル部147とされている。このカバーパネル部147によってステアリングコラム87の上部の前面側が覆われている。
図15に示すように、第1スイッチ群101は、ステアリングポスト91の左方(一側方)において前後に並べて配置された第1スイッチ101A及び第2スイッチ101Bと、ステアリングポスト91の右方(他側方)において前後に並べて配置された第3スイッチ101C及び第4スイッチ101Dとを有する。第1スイッチ101A及び第2スイッチ101Bは、前方に向かうに従って左方に移行する傾斜状である。第3スイッチ101C及び第4スイッチ101Dは、前方に向かうに従って右方に移行する傾斜状である。
第1スイッチ101Aは、作業具9のロックの解除操作をする解除スイッチである。詳しくは、第1スイッチ101Aは、ガード付きのダブルアクションスイッチであって、ノブ101aを操作すると(例えば、押し下げると)、第1スイッチ101Aの前部が押圧可能となり、該前部を押圧すると、ロック解除弁61の操作が可能となる。したがって、第1スイッチ101Aを操作しないと、ロック解除弁61の操作が行えない(ロック解除弁61の操作が無効となる)。第1スイッチ101Aを操作すると、ロック解除弁61の操作が行える(ロック解除弁61の操作が有効となる)。即ち、オペレータの意図した操作によって、リフトアーム8と作業具9との連結の解除が行えるようになっている。
第3スイッチ101Cは、作業灯33L、33Rを点灯又は消灯させるライトスイッチである。
図13に示すように、キャビン室内における運転席13の側方に、コンソール104が設けられている。コンソール104は、フロアフレーム72に取り付けられている。コンソール104の前部に操縦レバー16が設けられている。
図17に示すように、ステアリングコラム87の内部には、ブレーキオイルを貯留するブレーキオイルタンク134が配備されている。ブレーキオイルタンク134は、第1側壁88Lと第2側壁88Rとの間で且つ左側に配置されている。即ち、第1側壁88Lの内側に配置されている。また、ブレーキオイルタンク134は、ブレーキシャフト112より下方に配置されている。また、ブレーキオイルタンク134は、第1側壁88Lの内側にボルト固定された取付ステー135に取り付けられている。ブレーキオイルタンク134は、接続チューブ136によってマスタシリンダ123に接続されている。
また、ブレーキシャフト112の支持構造をコンパクトにすることで、ステアリングコラム87内に、ブレーキオイルタンク134の配置スペースを確保することができる。また、ブレーキオイルタンク134をステアリングコラム87内に収容することにより、ブレーキオイルタンク134をキャビン室内に配置する場合に比べ、キャビン室内における視界の妨げとなる部品を減らすことができ、キャビン室内から外部を見る際の視界性を向上させることができる。
なお、ブレーキオイルタンク134を、第1側壁88Lと第2側壁88Rとの間の右側に配置し、マスタシリンダ123、戻しバネ131、軸受筒117、ブレーキアーム118等を第1側壁88Lと第2側壁88Rとの間の左側に配置してもよい。
図23に示すように、第1ダクト152は、吹出し口70aに接続されると共にキャビン14の床部75(開閉カバー78)の下側を通って前方(ステアリングコラム87の下部)に向けて延伸する。第2ダクト153は、第1ダクト152の前部に接続されると共にステアリングコラム87の内部へ立ち上がる(図27参照)。エアコン本体70、第1ダクト152及び第2ダクト153は、機体幅方向K2の中央部に配置されている。
図25に示すように、第1部材154は、前部に第2部材155に接続される接続部分154bを有する。この接続部分154bは、第1接続口154aより下方に位置し、底壁(設置部)74にボルト177等によって取り付けられている(図26参照)。また、接続部分154bの前端(突合わせ端部)154cは、前方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に形成されている。接続部分154bには、複数のシール材(第1シール材156A、第1シール材156B)が設けられている。第1シール材156A及び第1シール材156Bは、環状に形成され、且つ前後方向K1に間隔をあけて配置されると共に接続部分154bの外周に嵌められている。なお、第1シール材は、1つであってもよいし、3つ以上設けられていてもよい。
図25に示すように、第2部材155は、前部(長手方向の一端側)に、第2接続口153a(第2ダクト153の下部)に差し込まれて接続される差込口(第1部位)155aを有する。この差込口155aの前端(接続端)155bは、後方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に形成されている。これにより、第2部材155を後傾姿勢で接続しやすくなっている。詳しくは、第2部材155を後端側が前端側よりも上方に配置される傾斜状態とした後傾姿勢で第2接続口153aに容易に差込むことができる(差込み可能である)。
先ず、開閉カバー78を取り外した状態において、第2部材155を後傾姿勢にして差込口155aを第2接続口153aに差込みながら、第2部材155の後部を下ろして接続部分155cの後端155dを接続部分154bの前端154cに付き合わせる。その後、カバープレート157を底壁74に取り付ける。
第1ダクト152は、点検開口77aに対応する部位である第2部材155が着脱可能であり、該第2部材155を取り外すことにより、点検の邪魔になる部材がなくなり、点検を容易に行うことができる。
なお、第2部材155の取付け構造は、上記の構造に限定されることはなく、例えば、第2部材155の後部を第1部材154に差し込んで接続すると共に第2部材155の前部を第2ダクト153に付き合わせ状に接続するようにしてもよい。
図28に示すように、第2ダクト153は、下部の基部部位158と、上部の分岐部位(分岐部分)159とを有する。基部部位158は、第2接続口153aを有し、コラムフレーム88の下部に位置している。分岐部位159は、基部部位158から上方に向けて延出すると共にステアリングポスト91をかわして二股状に分岐している。詳しくは、分岐部位159は、ステアリングポスト91の左方に位置する第1分岐部160Lとステアリングポスト91の右方に位置する第2分岐部160Rとを有する。
図28に示すように、第1側部ダクト162Lは、コラムフレーム88の上部(ステアリングコラム87の上部)の左方(一側方)に配置されている。第1側部ダクト162Lは、コラムフレーム88側から左方に向けて延びる第1側部本体163Lと、第1側部本体163Lの右部から上方に延びる第1延出部164Lとを有する。
図28に示すように、第2側部ダクト162Rは、コラムフレーム88の上部の右方(他側方)に配置されている。第2側部ダクト162Rは、コラムフレーム88側から右方に向けて延びる第2側部本体163Rと、第2側部本体163Rの左部から上方に延びる第2延出部164Rとを有する。
第1吹出し部は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、第2吹出し部も、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、第3吹出し部168Lは、複数設けられていてもよく、第3吹出し部168Rも、複数設けられていてもよい。
作業機1は、機体2と、機体2に上下揺動可能に装着されたリフトアーム8と、リフトアーム8の前部に装着される作業具9と、リフトアーム8と作業具9とを連結する連結ピン(第1ピン40L、第2ピン40R)と、連結の解除及び連結を行うべく連結ピンを移動させるカプラシリンダ42とを有するクイックカプラ32と、連結の解除を行うべくカプラシリンダ42を作動するロック解除弁61と、を備え、ロック解除弁61は、クイックカプラ32に取り付けられている。
また、リフトアーム8は、機体幅方向K2に間隔をあけて且つ該間隔が前方に行くに従って漸次広がるように設けられた第1アーム8L及び第2アーム8Rを含み、連結ピンは、第1アーム8Lの前部に設けられた第1ピン40Lと、第2アーム8Rの前部に設けられた第2ピン40Rとを含む。
また、クイックカプラ32は、第1アーム8L側で作業具9に係脱可能に係合する第1係合部(係合ピン39L)と、第2アーム8R側で作業具9に係脱可能に係合する第2係合部(係合ピン39R)と、第1係合部と第1ピン40Lとを連結する第1プレート41Lと、第2係合部と第2ピン40Rとを連結する第2プレート41Rとを有し、ロック解除弁61は、第1プレート41L又は第2プレート41Rに取り付けられている。
また、機体2側から第1アーム8Lの前部へ該第1アーム8Lに沿って配策された第1油圧管路52Lと、第1油圧管路52Lが接続され且つ第1プレート41Lに取り付けられた第1接続部材63Lと、機体2側から第2アーム8Rの前部へ該第2アーム8Rに沿って配策された第2油圧管路52Rと、第2油圧管路52Rが接続され且つ第2プレート41Rに取り付けられた第2接続部材63Rと、を備えている。
また、第1接続部材63Lは、作動油を取出し可能な第1取出部56Lと、作動油を出力可能な第1出力部57Lとを有し、第2接続部材63Rは、作動油を取出し可能な第2取出部56Rと、作動油を出力可能な第2出力部57Rとを有し、第1出力部57L又は第2出力部57Rの一方がカプラシリンダ42のヘッド側に接続され、他方がロック解除弁に接続される。
また、ロック解除弁61は、カプラシリンダ42を作動させる本体弁61Aと、本体弁61Aを制御するソレノイド部61Bとを有する
この構成によれば、例えば、ロック解除弁の操作の規制を電気的に簡単に行え、ロック解除の確実性を高めることができる。
この構成によれば、ソレノイド部61Bを保護することができる。
また、作業機1は、機体2と、機体2から前方に延びると共に、機体幅方向K2に間隔をあけて且つ該間隔が前方に行くに従って漸次広がるように設けられた第1アーム8L及び第2アーム8Rと、第1アーム8L及び第2アーム8Rの前部に装着される作業具9と、作業具9に装備された油圧アクチュエータを制御する予備制御弁38と、予備制御弁38から第1アーム8Lの前部へ該第1アーム8Lに沿って配策される第1油圧管路52Lと、予備制御弁38から第2アーム8Rの前部へ該第2アーム8Rに沿って配策される第2油圧管路52Rと、第1油圧管路52Lが接続され且つ作動油が取出し可能な第1取出部56Lを有する第1接続部材63Lと、第2油圧管路52Rが接続され且つ作動油を取出し可能な第2取出部56Rを有する第2接続部材63Rと、を備えている。
また、第1アーム8Lと第2アーム8Rとを連結する連結パイプ26を備え、連結パイプ26は、断面形状が第1アーム8L及び第2アーム8Rの長手方向に長い楕円形に形成され、第1油圧管路52L及び第2油圧管路52Rは、連結パイプ26の下側を通過させて配策されている。
また、第1アーム8Lと作業具9とを連結する第1ピン40Lと、第2アーム8Rと作業具9とを連結する第2ピン40Rと、連結の解除及び連結を行うべく第1ピン40L及び第2ピン40Rを移動させるカプラシリンダ42と、連結の解除を行うべくカプラシリンダ42を作動するロック解除弁61と、を備え、第1接続部材63Lは、作動油をカプラシリンダ42のヘッド側へ出力可能な第1出力部57Lを有し、第2接続部材63Rは、作動油をロック解除弁61へ出力可能な第2出力部57Rを有する。
また、カプラシリンダ42は、第1アーム8Lと第2アーム8Rの前部間に機体幅方向K2に延伸して設けられたシリンダチューブ42Aを有し、第1ピン40Lは、シリンダチューブ42Aの一端側に機体幅方向に移動可能に設けられ、第2ピン40Rは、シリンダチューブ42Aの他端側に機体幅方向に移動可能に設けられている。
また、作業機1は、機体2と、機体2に搭載されたキャビン14と、キャビン14の室内の前部に設けられたステアリングコラム87と、ブレーキオイルを貯留するブレーキオイルタンク134と、を備え、ブレーキオイルタンク134は、ステアリングコラム87内に配備されている。
また、キャビン14の前方からブレーキオイルタンク134にアクセスすることができる開口144Aを取外し可能に塞ぐ着脱カバー144Bを備えている。
また、着脱カバー144Bは、キャビン14の前面パネル141の一部を構成している。
この構成によれば、部材の兼用化による構造の簡素化を図ることができる。
また、ブレーキペダル111Lによって操作されるマスタシリンダ123を備え、マスタシリンダ123は、第1側壁88L及び第2側壁88Rの間で且つ戻しバネ131の配置側に設けられている。
また、キャビン14の室内に設けられた運転席13と、運転席13の右側方に設けられたコンソール104と、を備え、キャビン14は、当該キャビン14の右側の前支柱142Rとコンソール104との間から外部を視認可能な透過性部位171aを含む側面パネル171を有する。
また、作業機1は、運転席13と、運転席13の前方に配置されたステアリング15と、ステアリング15を支持するステアリングポスト91を覆うステアリングコラム87と、運転席13の下方に設けられたエアコン本体70と、エアコン本体70の吹出し口70aから吹き出される空調空気を流通させるダクト構造体151と、を備え、ダクト構造体151は、吹出し口70aに接続されると共に運転席13を包囲するキャビン14の床部75の下側を通ってステアリングコラム87の下部に向けて延伸する第1ダクト152と、第1ダクト152の前部に接続されると共にステアリングコラム87の内部へ立ち上がる第2ダクト153とを有する。
また、ダクト構造体151は、ステアリングコラム87の上部から機体幅方向K2の一側方に向けて延びると共に空調空気をキャビン室内に吹き出す第1吹出し部166A、166Bを有する第1側部ダクト162Lと、ステアリングコラム87の上部から機体幅方向K2の他側方に向けて延びると共に空調空気をキャビン室内に吹き出す第2吹出し部167A、167Bを有する第2側部ダクト162Rとを有し、第2ダクト153は、ステアリングコラム87の内部でステアリングポスト91の左側と右側とに分岐し、第1側部ダクト162Lは、第2ダクト153の分岐部分のうちの一方の部位である第1分岐部160Lに接続し、第2側部ダクト162Rは、第2ダクト153の分岐部分のうちの他方の部位である第2分岐部160Rに接続する。
また、第1側部ダクト162Lは、上方に向けて延出した第1延出部164Lを有し、第2側部ダクト162Rは、上方に向けて延出した第2延出部164Rを有し、第1分岐部160Lは、先端部が下方に向けて屈曲して第1延出部164Lに上方から接続されており、第2分岐部160Rは、先端部が下方に向けて屈曲して第2延出部164Rに上方から接続されている。
また、キャビン14の前面パネル141は、前方を視認可能な透過性を有する前部窓146を有し、前部窓146は、ステアリングコラム87の上部の一側方且つ第1側部ダクト162Lの前方に位置する第1下部位146Lと、ステアリングコラム87の上部の他側方且つ第2側部ダクト162Rの前方に位置する第2下部位146Rとを有する。
また、床部75は、点検開口77aを有する床本体77と、点検開口77aを塞ぐ開閉カバー78とを有し、第1ダクト152は、点検開口77aに対応する部位が着脱可能である。
この構成によれば、点検の邪魔になる部材を取り外すことができ、床部75の下方の点検を容易に行える。
また、第2部材155は、第1部位側から第2部位側に向かうに従って上方に移行する傾斜状態で第1部位が第1部材154又は第3部材の一方に差し込まれると共に、該傾斜状態から第2部位を下方移動させることで該第2部位が第1部材154又は第3部材の他方に付き合わせ状態で接続可能である。
また、第1部位の接続端(前端155b)は、該第1部位側から第2部位側に向かうに従って下方に移行する傾斜状に形成されている。
この構成によれば、第2部材155の一端側の差込みを容易に行うことができる。
また、第2部位の突合わせ端部(後端155d)は、該第2部位側から第1部位側に向かうに従って下方に移行する傾斜状に形成され、第2部位が接続される第1部材154又は第3部材の突合わせ端部(前端154c)は、第2部位の突合わせ端部に対応する傾斜状に形成されている。
また、第2部位から、該第2部位に接続される第1部材154又は第3部材の接続部分154bにわたってシール材を介して覆い且つ第2部位及び接続部分154bが設置される設置部(底壁74)に取り付けられるカバープレート157を備えている。
この構成によれば、シール性を確保しつつ、第2部位の他端側を固定することができる。
この構成によれば、第2部材155の他端側のシール性を向上させることができる。
この構成によれば、第2部材155を取り外すことにより、点検開口77aを介しての点検を容易に行うことができる。
また、第1スイッチ群101は、ステアリングポスト91の一側方において前後に並べて配置された第1スイッチ101A及び第2スイッチ101Bと、ステアリングポスト91の他側方において前後に並べて配置された第3スイッチ101C及び第4スイッチ101Dとを有する。
また、第1スイッチ101A~第4スイッチ101Dは、傾斜方向の一端側及び他端側が押圧操作されるシーソースイッチである。
この構成によれば、第1スイッチ101A~第4スイッチ101Dの操作性の操作性がよい。
この構成によれば、主要なスイッチ類へ容易にアクセスすることができる。
また、第2スイッチ群は、機体幅方向K2に並べて配置された第5スイッチ106A~第7スイッチ106Cを含む。
この構成によれば、第5スイッチ106A~第7スイッチ106Cをコンパクトに配置することができる。
この構成によれば、第5スイッチ106A~第7スイッチ106Cの間隔を狭めることができ、第5スイッチ106A~第7スイッチ106Cをコンパクトに配置することができる。
また、運転席13を包囲するキャビン14を備え、コンソール104は、運転席13の右側方に設けられ、キャビン14は、透過性のあるドア窓を有する右側のドアと、当該キャビン14の右側の前支柱142Rとコンソール104との間に設けられた乗降通路173とを含む。
また、作業機1は、ステアリング15を支持するステアリングコラム87と、ステアリングコラム87に機体幅方向K2に延伸する軸心回りに回転可能に支持されたブレーキシャフト112と、ステアリングコラム87の側方に配置され、且つブレーキシャフト112に一体回転可能に取り付けられたブレーキペダル111Lと、ブレーキペダル111Lを操作する前の位置に戻す戻しバネ131と、を備え、戻しバネ131は、捩りコイルバネによって形成され、ステアリングコラム87の内部に配置され且つブレーキシャフト112の周囲を囲むように設けられている。
また、ブレーキシャフト112の外周に一体回転可能に嵌められるアームボス119を有していてブレーキペダル111Lの操作によってマスタシリンダ123を作動させるブレーキアーム118と、ブレーキシャフト112を支持する軸受筒117と、軸受筒117の内周側に設けられたブッシュ(第1ブッシュ121)と、を備え、ステアリングコラム87は、機体幅方向K2で対向配置された第1側壁88L及び第2側壁88Rを有し、ブレーキシャフト112は、第1側壁88L及び第2側壁88Rを貫通すると共にアームボス119が結合される結合部116を有し、軸受筒117は、第1側壁88L又は第2側壁88Rの一方に固定されると共に結合部116を囲み、アームボス119は、軸受筒117に挿入され且つブッシュを介して軸受筒117に支持される軸受部119aを有する。
また、戻しバネ131は、軸受筒117の周囲を囲むように設けられている。
この構成によれば、ブレーキペダル111Lの支持構造をさらにコンパクト化することができる。
この構成によれば、ステアリングコラム87におけるブレーキペダル111Lの配置側とは反対側の側方に他のブレーキペダル111Rを選択的に取り付けることができる。
また、ブレーキペダル111Lは、突出部116aに結合されるペダルボス(第2ペダルボス)114Rを有する他のブレーキペダル111Rを備え、ペダルボス114Rは、軸受筒117に挿入され且つ軸受筒117の内周側に設けられた他のブッシュ(第2ブッシュ133)を介して軸受筒117に支持される軸支部132を有する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
8L 第1アーム
8R 第2アーム
9 作業具
26 連結パイプ
38 予備制御弁
40L 第1ピン
40R 第2ピン
42 カプラシリンダ
42A シリンダチューブ
42B 第1ロッド
42C 第2ロッド
52L 第1油圧管路
52R 第2油圧管路
56L 第1取出部
56R 第2取出部
57L 第1出力部
57R 第2出力部
61 ロック解除弁
63L 第1接続部材
63R 第2接続部材
K2 機体幅方向
Claims (4)
- 機体と、
前記機体から前方に延びると共に、機体幅方向に間隔をあけて且つ該間隔が前方に行くに従って漸次広がるように設けられた第1アーム及び第2アームと、
前記第1アーム及び前記第2アームの前部に装着される作業具と、
前記作業具に装備された油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータを制御する予備制御弁であって、前記第1アームと前記第2アームとの間における後部に配置された予備制御弁と、
前記第1アームと前記第2アームとの間の機体幅方向中央よりも前記第1アーム寄りに配置されていて、前記予備制御弁から前記第1アームの前部へ該第1アームに沿って配策される第1油圧管路と、
前記第1アームと前記第2アームとの間の機体幅方向中央よりも前記第2アーム寄りに配置されていて、前記予備制御弁から前記第2アームの前部へ該第2アームに沿って配策される第2油圧管路と、
前記第1アームの前部側方且つ前記第1アームと前記第2アームとの間の機体幅方向中央よりも前記第1アーム寄りに配置された第1接続部材であって、前記第1油圧管路が接続され且つ作動油が取出し可能であり前記油圧アクチュエータに接続される第1取出部を有する第1接続部材と、
前記第1接続部材とは別体で形成されていて、前記第2アームの前部側方且つ前記第1アームと前記第2アームとの間の機体幅方向中央よりも前記第2アーム寄りに配置された第2接続部材であって、前記第2油圧管路が接続され且つ作動油を取出し可能であり前記油圧アクチュエータに接続される第2取出部を有する第2接続部材と、
を備えている作業機。 - 前記第1接続部材及び前記第2接続部材よりも後方で、前記第1アームと前記第2アームとの長手方向中途部同士を連結する連結パイプを備え、
前記連結パイプは、断面形状が前記第1アーム及び前記第2アームの長手方向に長い楕円形に形成され、
前記第1油圧管路は、前記予備制御弁から前記連結パイプの下側を通過させて前記第1接続部材に配策され、
前記第2油圧管路は、前記予備制御弁から前記連結パイプの下側を通過させて前記第2接続部材に配策されている請求項1に記載の作業機。 - 前記第1アームと前記作業具とを連結する第1ピンと、
前記第2アームと前記作業具とを連結する第2ピンと、
前記連結の解除及び前記連結を行うべく前記第1ピン及び前記第2ピンを作動油の圧力により移動させるカプラシリンダと、
前記連結の解除を行うべく前記カプラシリンダを作動するロック解除弁と、
を備え、
前記第1接続部材は、前記第1ピン及び前記第2ピンを前記連結を行う方向に移動させるための作動油を前記カプラシリンダのヘッド側へ出力可能な第1出力部を有し、
前記第2接続部材は、前記第1ピン及び前記第2ピンを前記連結の解除を行う方向に移動させるための作動油を前記ロック解除弁へ出力可能な第2出力部を有する請求項1又は2に記載の作業機。 - 前記作業具は、背面に、前記第1アームの前部側の機幅方向の側方に配置される第1固定板と、前記第2アームの前部側の機幅方向の側方に配置される第2固定板とを有し、
前記カプラシリンダは、前記第1アームと前記第2アームの前部間に機体幅方向に延伸して設けられたシリンダチューブを有し、
前記第1ピンは、前記シリンダチューブの機体幅方向の一端側に機体幅方向に移動可能に設けられていて、前記シリンダチューブに供給される作動油により前記第1アームと前記第1固定板とを連結或いは該連結を解除し、
前記第2ピンは、前記シリンダチューブの機体幅方向の他端側に機体幅方向に移動可能に設けられていて、前記シリンダチューブに供給される作動油により前記第2アームと前記第2固定板とを連結或いは該連結を解除する請求項3に記載の作業機。
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