JP7101650B2 - リチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法、金属イオンを含む溶液の製造方法及びリチウムイオン電池 - Google Patents

リチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法、金属イオンを含む溶液の製造方法及びリチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法、金属イオンを含む溶液の製造方法及びリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン(二次)電池は、高容量で小型軽量な二次電池として、近年様々な用途に多用されている。一般的なリチウムイオン電池は、正極活物質及び電解液を含む正極活物質層と、同様に負極活物質及び電解液を含む負極活物質層とがセパレータを挾んだ状態で容器に収納されて構成されている。
正極活物質の材料には、ニッケルの酸化物やコバルトの酸化物が使用されることが多い。ニッケルやコバルトといった金属は価格が高価であり、また、そのまま廃棄した場合には環境負荷を与えるためリサイクルして使用することが望まれている。
特許文献1には、廃リチウムイオン電池又は廃電極材から正極活物質を回収する方法に関する技術が記載されている。
特許文献1では、廃リチウムイオン電池又は廃電極材を破砕して得られた破砕物からセパレータを分離除去した後、大気中400~550℃で加熱することによりバインダーに含まれている有機物を除去することが記載されている。
また、特許文献2には、リチウムイオン電池リサイクル原料から有価金属等を回収するために、焙焼、破砕及び篩別等の各工程を経て得られた粉状ないし粒状のリチウムイオン電池スクラップを得ることが記載されている。
そして、リチウムイオン電池スクラップに含まれる有価金属を酸性溶液で酸浸出することが記載されている。
特開2012-195073号公報 特開2016-186118号公報
特許文献1に記載の技術では、廃リチウムイオン電池又は廃電極材を破砕し、400~550℃での加熱(焙焼)を行う。
このような技術では、活物質を分離・回収するまでの工程が煩雑であるという問題があった。
また、廃リチウムイオン電池又は廃電極材に対して400~550℃での加熱を行うと、電解質塩の熱分解が生じてフッ素含有ガス(HF)が発生するため、排ガス処理装置の設置が必須となるという問題もあった。
さらに、特許文献2に記載されたように、電池を焙焼、破砕及び篩別して得られる粉状ないし粒状のリチウムイオン電池スクラップにおける正極活物質の粒子径は、正極活物質が結着材樹脂で結合している粗大粒子(例えば粒子径が1mmを超える粒子)の状態で得られる。
この粗大粒子は比表面積がそれほど大きくないので、酸性溶液での酸浸出を行う際のイオン抽出効率が悪く、より効率の良いイオン抽出を行うことが望まれていた。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、高温加熱を必要とせず簡便な工程でリチウムイオン電池からリチウムイオン電池用再生電極活物質を製造する方法、電池に含まれる金属を容易に効率よく抽出して金属イオン溶液を得ることができる金属イオン溶液の製造方法、及び、該リチウムイオン電池用再生電極活物質を製造する方法に適したリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
本発明は、第1の集電体及び上記第1の集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の集電体及び上記第2の集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備え、上記第1の集電体が第1の樹脂集電体であるリチウムイオン電池から、上記第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去し、上記第1の電極活物質を取り出す取出工程を有する、ことを特徴とする、リチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法;本発明の再生電極活物質の製造方法により得られた再生電極活物質を、水を含む溶媒に分散させて電極活物質分散液を得る分散液調製工程と、上記電極活物質分散液から分取した水溶液の25℃における水素イオン指数(pH)が5以下となるように上記電極活物質分散液のpHを調整するpH調整工程とを有する、電極活物質を構成する、ことを特徴とする金属元素の金属イオンを含む溶液の製造方法;第1の樹脂集電体及び上記第1の樹脂集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の樹脂集電体及び上記第2の樹脂集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備えるリチウムイオン電池であって、上記第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、上記第2の樹脂集電体は、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、上記第1のマトリックス樹脂の融点が200℃未満であり、上記第2のマトリックス樹脂の融点が、上記第1のマトリックス樹脂の融点より30℃以上高いことを特徴とするリチウムイオン電池;及び;第1の樹脂集電体及び上記第1の樹脂集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の樹脂集電体及び上記第2の樹脂集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備えるリチウムイオン電池であって、上記第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、上記第2の樹脂集電体は、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、上記第1のマトリックス樹脂及び上記第2のマトリックス樹脂のSP値及びTgが以下の条件(1)及び(2)をいずれも満たすことを特徴とするリチウムイオン電池に関する。
条件(1):[第1のマトリックス樹脂のSP値と第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値]>3.5
条件(2):[第1のマトリックス樹脂のTgと第2のマトリックス樹脂のTgとの差の絶対値]≧35
本発明によれば、高温加熱を必要とせず簡便な工程でリチウムイオン電池からリチウムイオン電池用再生電極活物質を製造する方法、電池に含まれる金属を容易に効率よく抽出して金属イオン溶液を得ることができる金属イオン溶液の製造方法、及び、該リチウムイオン電池用再生電極活物質を製造する方法に適したリチウムイオン電池を提供することができる。
図1は、本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、取出工程の一例を示す模式図である。 図3は、取出工程の別の一例を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、リチウムイオン電池と記載する場合、リチウムイオン二次電池も含む概念とする。また、リチウムイオン電池から取り出された電極活物質を、リチウムイオン電池を製造する際に用いられる電極活物質と区別して、再生電極活物質という。
[リチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法]
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法は、第1の集電体及び上記第1の集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の集電体及び上記第2の集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備え、上記第1の集電体が第1の樹脂集電体であるリチウムイオン電池から、上記第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去し、上記第1の電極活物質を取り出す取出工程を有する、ことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法では、リチウムイオン電池を構成する第1の集電体が第1の樹脂集電体であるため、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去することによって、再生電極活物質である第1の電極活物質を取り出すことができる。第1の樹脂集電体は樹脂製であるため、400~550℃といった高温加熱を行わずに第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去することができる。そのため、工程が簡便となりリサイクルコストを抑制することができる。また、得られる再生電極活物質の焼結が進みにくいため、比表面積の大きな再生電極活物質が得られる。比表面積の大きな再生電極活物質はイオン抽出効率が高く、リサイクル用途に適している。
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池の一例を、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、リチウムイオン電池1は、第1の集電体11及び第1の集電体11上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極活物質層13とを含む第1の電極10と、第2の集電体21及び第2の集電体21上に形成された第2の電極活物質を含む第2の活物質層23とを含む第2の電極20とが、セパレータ30を介して対向するよう配置されて蓄電素子40を構成しており、蓄電素子40の外側が電池外装体50で覆われている。
第1の電極活物質層13は、第1の集電体11とセパレータ30で覆われている。
第2の電極活物質層23は、第2の集電体21とセパレータ30で覆われている。
第1の集電体11は、第1のマトリックス樹脂と導電性フィラーからなる第1の樹脂集電体である。
電池外装体50の内面には絶縁層(図示しない)が形成されており、正極樹脂集電体11と負極樹脂集電体21は互いに絶縁されている。また、正極樹脂集電体11及び負極樹脂集電体21には外部電極(図示しない)が接続されており、外部電極の一部は電池外装体50の外側に引き出されている。
[取出工程]
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法は、取出工程を有する。
取出工程では、上記構成のリチウムイオン電池から、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去することによって、第1の電極活物質を取り出す。
第1の電極組成物は、第1の樹脂集電体とセパレータとで覆われているため、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去することによって、第1の樹脂集電体が除去された部分を通じて、第1の電極活物質を取り出すことができる。
なお、本明細書において、リチウムイオン電池から第1の電極活物質を取り出すとは、リチウムイオン電池を構成する第1の電極活物質を、第2の電極活物質を含まない状態でリチウムイオン電池から分離することを意味し、取り出された第1の電極活物質とセパレータや第1の樹脂集電体を構成する成分が混ざっていてもよい。取り出される第1の電極活物質は、リチウムイオン電池内部に配置されていた状態をそのまま維持した第1の電極活物質層であってもよく、第1の電極活物質が溶媒中に分散したスラリーであってもよい。
取出工程において、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去する方法は、特に限定されず、例えば、蓄電素子を加熱する方法や、蓄電素子を溶媒に浸漬させる方法等が挙げられる。
取出工程において蓄電素子を加熱する場合、取出工程が、蓄電素子を、第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で加熱する工程を有することが好ましい。
取出工程において第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で蓄電素子を加熱することによって、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去して、第1の電極組成物を外部に取り出すことができる。
第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で蓄電素子を加熱する方法の一例について、図2を参照しながら説明する。
図2は、取出工程の一例を示す模式図である。
図2に示す取出工程では、蓄電素子40を加熱することで第1の樹脂集電体11の少なくとも一部を除去する。
第1の樹脂集電体11に含まれる第1のマトリックス樹脂の融点は200℃未満である。そのため、第1の樹脂集電体11に含まれる第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で蓄電素子40を加熱することで、第1の樹脂集電体11が軟化して、その一部を除去することができる。第1の樹脂集電体の一部を除去することによって、第1の電極活物質を含んだ第1の電極活物質層13を取り出すことができる。
蓄電素子を加熱する際の温度(以下、加熱温度ともいう)は、第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満であればよいが、第1のマトリックス樹脂の融点よりも10℃以上高いことが好ましく、20℃以上高いことがより好ましい。
軟化した第1の樹脂集電体を備える蓄電素子から第1の電極活物質を取り出す方法は特に限定されないが、例えば、第1の樹脂集電体を軟化させたあとで溶媒中に浸漬させる方法や、軟化した第1の樹脂集電体ごと第1の電極活物質層を掻き取るなどの方法が挙げられる。
第1の樹脂集電体が軟化した蓄電素子を溶媒中に浸漬させることで、第1の樹脂集電体の破壊が進行して、第1の電極活物質層が溶媒と接触することにより第1の電極活物質層を構成する第1の電極組成物が溶媒中に分散する。
また、軟化した第1の樹脂集電体を備える蓄電素子をふるいにかけて、軟化した第1の樹脂集電体及び第1の電極活物質層と、それ以外とを分離する方法なども挙げられる。
セパレータの融点は特に限定されないが、200℃以上であることが好ましい。またセパレータは2枚以上重ねて配置されていてもよい。
第2の集電体は、金属からなる金属集電体であってもよく、第2のマトリックス樹脂と導電性フィラーからなる樹脂集電体(第2の樹脂集電体)であってもよいが、第2の集電体が第2の樹脂集電体である場合には、第2のマトリックス樹脂の融点が、第1のマトリックス樹脂の融点よりも30℃以上高いことが好ましい。
第2の集電体が金属集電体である、又は、第2の集電体が第2の樹脂集電体であって、第2のマトリックス樹脂の融点が第1のマトリックス樹脂の融点よりも30℃以上高い場合、第1の樹脂集電体と第2の集電体の物性の違いを利用して、第2の集電体を軟化させることなく、第1の樹脂集電体を軟化させることができるので、第1の電極活物質だけを選択的に取り出すことができる。
取出工程において蓄電素子を溶媒に浸漬させる場合、取出工程が、蓄電素子を溶媒に浸漬させる工程を有し、第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂のSP値と、溶媒のSP値との差の絶対値が1.0以下であることが好ましい。
第1のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値が1.0以下の溶媒に蓄電素子を浸漬することによって、溶媒によって第1のマトリックス樹脂が膨潤、軟化して、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去することができる。
なお、本発明におけるSP値[単位は(cal/cm0.5]は、Robert F Fedorsらの著によるPolymer engineering and science第14巻、151~154ページに記載されている方法で計算した25℃における値である。
蓄電素子を溶媒に浸漬させる方法の一例について、図3を参照しながら説明する。
図3は、取出工程の別の一例を示す模式図である。
図3に示す取出工程では、蓄電素子40を溶媒60中に浸漬させることで、第1の樹脂集電体11の少なくとも一部を除去する。
第1のマトリックス樹脂のSP値と溶媒60のSP値との差の絶対値は1.0以下である。
従って、図3に示すように、蓄電素子40を溶媒60に浸漬させることによって、溶媒60によって第1のマトリックス樹脂が膨潤、軟化して、第1の樹脂集電体11の少なくとも一部が除去され、第1の電極活物質を含んだ第1の電極活物質層13を取り出すことができる。
第2の集電体は、金属からなる金属集電体であってもよく、第2のマトリックス樹脂と導電性フィラーからなる樹脂集電体(第2の樹脂集電体)であってもよいが、第2の集電体が第2の樹脂集電体である場合には、第1のマトリックス樹脂及び第2のマトリックス樹脂のSP値及びTgが、以下の条件(1)及び(2)をいずれも満たすことが好ましい。
条件(1):[第1のマトリックス樹脂のSP値と第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値]>3.5
条件(2):[第1のマトリックス樹脂のTgと第2のマトリックス樹脂のTgとの差の絶対値]≧35
本発明におけるガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121(1987)に記載の示差走査熱量測定(DSC)法に従って測定した値である。
第2の集電体が金属集電体である、又は、第2の集電体が第2の樹脂集電体であって、第1のマトリックス樹脂及び第2のマトリックス樹脂のSP値及びTgが、上記の条件(1)及び(2)をいずれも満たす場合、第1の樹脂集電体と第2の集電体の物性の違いを利用して、第2の集電体を膨潤、軟化させることなく、第1の樹脂集電体を膨潤、軟化させることができるので、第1の電極活物質だけを選択的に取り出すことができる。
具体的には、第1のマトリックス樹脂のSP値との差が1.0以下、かつ、第2のマトリックス樹脂のSP値との差が2.5を超える溶媒に蓄電素子を浸漬することで、該溶媒によって第1のマトリックス樹脂だけを膨潤、軟化することができ、第1の電極活物質を選択的に取り出すことが容易となる。
さらに、第2の集電体が、第2のマトリックス樹脂と導電性フィラーとを含む樹脂集電体(第2の樹脂集電体)である場合には、以下の条件(3)をさらに満たすことが好ましい。
条件(3):[セパレータのSP値と第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値]≦1.0
上記条件(3)を満たすと、セパレータが第2の樹脂集電体と同様に、溶媒に溶けにくくなる。
蓄電素子を溶媒に浸漬させる場合に用いられる溶媒としては、キシレン(SP値:8.8)、DMF(SP値:12.0)等が挙げられる。
蓄電素子を溶媒に浸漬させる際の、溶媒の温度は特に限定されないが、140~150℃であることが好ましい。
続いて、本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池の構成について説明する。
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池は、第1の集電体及び第1の集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の集電体及び第2の集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、第1の電極活物質層と第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備え、第1の集電体が第1の樹脂集電体である。
[第1の電極]
第1の電極は、第1の集電体と、第1の集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極活物質層とを含む。
第1の集電体は、第1のマトリックス樹脂と導電性フィラーとを含む第1の樹脂集電体である。
導電性フィラーは、導電性を有する材料から選択される。
具体的には、金属[ニッケル、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、銅及びチタン等]、カーボン[グラファイト及びカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック等)等]、及びこれらの混合物等が挙げられるが、カーボンが好ましい。導電性フィラーがカーボンであると、取り出された第1の電極活物質に、金属が混入することを防止することができる。これは、第1の電極活物質が、正極活物質である場合に、取り出された第1の電極活物質の特性の劣化を抑制する方法として有効である。
これらの導電性フィラーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金又は金属酸化物を用いてもよい。電気的安定性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、銅、チタン及びこれらの混合物であり、より好ましくは銀、アルミニウム、ステンレス及びカーボンであり、さらに好ましくはカーボンである。またこれらの導電性フィラーとしては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料(上記した導電性フィラーの材料のうち金属のもの)をめっき等でコーティングしたものでもよい。
導電性フィラーの平均粒子径は、特に限定されるものではないが、電池の電気特性の観点から、0.01~10μmであることが好ましく、0.02~5μmであることがより好ましく、0.03~1μmであることがさらに好ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等の観察手段を用い、数~数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
導電性フィラーの形状(形態)は、粒子形態に限られず、粒子形態以外の形態であってもよく、カーボンナノチューブ等、いわゆるフィラー系導電性樹脂組成物として実用化されている形態であってもよい。
導電性フィラーは、その形状が繊維状である導電性繊維であってもよい。
導電性繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、ステンレス鋼のような金属を繊維化した金属繊維、有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維、有機物繊維の表面を導電性物質を含む樹脂で被覆した導電性繊維等が挙げられる。これらの導電性繊維の中では炭素繊維が好ましい。また、グラフェンを練りこんだポリプロピレン樹脂も好ましい。
導電性フィラーが導電性繊維である場合、その平均繊維径は0.1~20μmであることが好ましい。
第1の樹脂集電体中の導電性フィラーの重量割合は、5~90重量%であることが好ましく、20~80重量%であることがより好ましい。
特に、導電性フィラーがカーボンの場合、導電性フィラーの重量割合は、20~30重量%であることが好ましい。
第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂は、融点が200℃未満であることが好ましい。
融点が200℃未満の第1のマトリックス樹脂としては例えば、ポリアミド(PA)、ポリオレフィン(PO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等が挙げられる。
また、第1のマトリックス樹脂は、ポリアミド、ポリオレフィン及びポリフッ化ビニリデンからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
ポリオレフィンの融点は約95~140℃である。
ポリフッ化ビニリデンの融点は約150~180℃である。
本明細書において、第1のマトリックス樹脂の融点は、JIS K 7121-1987に記載の示差走査熱量測定(DSC)法に従って測定した数値を用いる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリシクロオレフィン(PCO)等が挙げられる。
これらの中では、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)が好ましい。
ポリプロピレンは、ランダムポリプロピレンであってもよく、ブロックポリプロピレンであってもよいが、ランダムポリプロピレンであることが好ましい。
ポリオレフィンとしては、例えば以下のものが市場から入手できる。
PE:「ノバテックLL UE320(融点:122℃)」「ノバテックLL UJ960(融点:126℃)」いずれも日本ポリエチレン(株)製
PP:「サンアロマーPM854X(融点:160℃)」サンアロマー(株)製、「ウィンテックWFX4T(融点:125℃)」日本ポリプロ(株)製、「住友ノーブレンFL6737(融点:130℃)」住友化学(株)製
また、第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂は、SP値が8~12であることが好ましい。
SP値が8~12である第1のマトリックス樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。また、SP値が8~12である第1のマトリックス樹脂としては、ポリオレフィン及びポリフッ化ビニリデンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
SP値が8~12であるポリオレフィンとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリシクロオレフィン(PCO)及びポリメチルペンテン(PMP)等が挙げられる。これらの中では、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)が好ましい。
第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂及び導電性フィラーのほかに、その他の成分(分散剤、架橋促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤等)を含んでいてもよい。
第1の樹脂集電体の厚さは特に限定されないが、5~400μmであることが好ましい。
第1の樹脂集電体は、例えば、第1のマトリックス樹脂及び導電性フィラーを溶融混練して得られる導電性樹脂組成物をフィルム状に成形することにより得ることができる。
導電性樹脂組成物をフィルム状に成形する方法としては、例えば、Tダイ法、インフレーション法及びカレンダー法等の公知のフィルム成形法が挙げられる。なお、第1の樹脂集電体は、フィルム成形以外の成形方法によっても得ることができる。
第1の電極活物質層は、第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる。
第1の電極活物質層は、第1の電極活物質同士を結着する結着材を含まない非結着体であることが好ましい。
ここで、非結着体とは、第1の電極活物質同士が、互いに結合していないことを意味し、結合とは不可逆的に第1の電極活物質同士が固定されていることを意味する。
第1の電極活物質は、正極活物質であってもよく、負極活物質であってもよい。
正極活物質としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物{遷移金属が1種である複合酸化物(LiCoO、LiNiO、LiAlMnO、LiMnO及びLiMn等)、遷移金属元素が2種である複合酸化物(例えばLiFeMnO、LiNi1-xCo、LiMn1-yCo、LiNi1/3Co1/3Al1/3及びLiNi0.8Co0.15Al0.05)及び金属元素が3種類以上である複合酸化物[例えばLiMM’M’’(M、M’及びM’’はそれぞれ異なる遷移金属元素であり、a+b+c=1を満たす。例えばLiNi1/3Mn1/3Co1/3)等]等}、リチウム含有遷移金属リン酸塩(例えばLiFePO、LiCoPO、LiMnPO及びLiNiPO)、遷移金属酸化物(例えばMnO及びV)、遷移金属硫化物(例えばMoS及びTiS)及び導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びポリ-p-フェニレン及びポリビニルカルバゾール)等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
なお、リチウム含有遷移金属リン酸塩は、遷移金属サイトの一部を他の遷移金属で置換したものであってもよい。
正極活物質の体積平均粒子径は、電池の電気特性の観点から、0.01~100μmであることが好ましく、0.1~35μmであることがより好ましく、2~30μmであることがさらに好ましい。
正極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆正極活物質であってもよい。
正極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、正極の体積変化が緩和され、正極の膨張を抑制することができる。
被覆材を構成する高分子化合物としては、特開2017-054703号公報に非水系二次電池活物質被覆用樹脂として記載されたものを好適に用いることができる。
被覆材には、導電剤が含まれていてもよい。
導電剤としては、正極樹脂集電体に含まれる導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
負極活物質としては、炭素系材料[黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、樹脂焼成体(例えばフェノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)及び炭素繊維等]、珪素系材料[珪素、酸化珪素(SiOx)、珪素-炭素複合体(炭素粒子の表面を珪素及び/又は炭化珪素で被覆したもの、珪素粒子又は酸化珪素粒子の表面を炭素及び/又は炭化珪素で被覆したもの並びに炭化珪素等)及び珪素合金(珪素-アルミニウム合金、珪素-リチウム合金、珪素-ニッケル合金、珪素-鉄合金、珪素-チタン合金、珪素-マンガン合金、珪素-銅合金及び珪素-スズ合金等)等]、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール等)、金属(スズ、アルミニウム、ジルコニウム及びチタン等)、金属酸化物(チタン酸化物及びリチウム・チタン酸化物等)及び金属合金(例えばリチウム-スズ合金、リチウム-アルミニウム合金及びリチウム-アルミニウム-マンガン合金等)等及びこれらと炭素系材料との混合物等が挙げられる。
上記負極活物質のうち、内部にリチウム又はリチウムイオンを含まないものについては、予め負極活物質の一部又は全部にリチウム又はリチウムイオンを含ませるプレドープ処理を施してもよい。
これらの中でも、電池容量等の観点から、炭素系材料、珪素系材料及びこれらの混合物が好ましく、炭素系材料としては、黒鉛、難黒鉛化性炭素及びアモルファス炭素がさらに好ましく、珪素系材料としては、酸化珪素及び珪素-炭素複合体がさらに好ましい。
負極活物質の体積平均粒子径は、電池の電気特性の観点から、0.01~100μmが好ましく、0.1~20μmであることがより好ましく、2~10μmであることがさらに好ましい。
本明細書において、負極活物質の体積平均粒子径は、マイクロトラック法(レーザー回折・散乱法)によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(Dv50)を意味する。マイクロトラック法とは、レーザー光を粒子に照射することによって得られる散乱光を利用して粒度分布を求める方法である。なお、体積平均粒子径の測定には、日機装(株)製のマイクロトラック等を用いることができる。
負極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆負極活物質であってもよい。
負極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、負極の体積変化が緩和され、負極の膨張を抑制することができる。
被覆材としては、被覆正極活物質を構成する被覆材と同様のものを好適に用いることができる。
第1の電極活物質層には、粘着性樹脂が含まれていてもよい。
粘着性樹脂としては、例えば、特開2017-054703号公報に記載された非水系二次電池活物質被覆用樹脂に少量の有機溶剤を混合してそのガラス転移温度を室温以下に調整したもの、及び、特開平10-255805公報に粘着剤として記載されたもの等を好適に用いることができる。
なお、粘着性樹脂は、溶媒成分を揮発させて乾燥させても固体化せずに粘着性(水、溶剤、熱などを使用せずに僅かな圧力を加えることで接着する性質)を有する樹脂を意味する。一方、結着材として用いられる溶液乾燥型の電極用バインダーは、溶媒成分を揮発させることで乾燥、固体化して活物質同士を強固に接着固定するものを意味する。
従って、溶液乾燥型の電極バインダー(結着材剤)と粘着性樹脂とは異なる材料である。
第1の電極活物質層には、電解質と非水溶媒を含む電解液が含まれていてもよい。
電解質としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用でき、例えば、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、LiN(FSO及びLiClO等の無機酸のリチウム塩、LiN(CFSO、LiN(CSO及びLiC(CFSO等の有機酸のリチウム塩等が挙げられ、LiN(FSO(LiFSIともいう)が好ましい。
非水溶媒としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用でき、例えば、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン、スルホラン等及びこれらの混合物を用いることができる。
また、非水溶媒としては、公知の電解液に用いられているもののうち、第1のマトリックス樹脂とのSP値との差の絶対値及び第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値が、いずれも1.2を超えるものが好ましい。
マトリックス樹脂のSP値と溶媒のSP値との差の絶対値が1.2以下であると、マトリックス樹脂が電解液を構成する非水溶媒に溶解しやすくなってしまう。
ラクトン化合物としては、5員環[γ-ブチロラクトン(SP値:12.6)等]及び6員環のラクトン化合物[δ-バレロラクトン(SP値:9.7)等]等を挙げることができる。
環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(SP値:13.3)、エチレンカーボネート(SP値:14.7)及びブチレンカーボネート(SP値:12.1)等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、DMC[ジメチルカーボネート(SP値:17.4)]、メチルエチルカーボネート(SP値:9.4)、ジエチルカーボネート(SP値:8.8)等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステルとしては、酢酸メチル(SP値:9.6)、酢酸エチル(SP値:9.1)、酢酸プロピル(SP値:8.8)及びプロピオン酸メチル(SP値:8.9)等が挙げられる。
環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン(SP値:9.1)、テトラヒドロピラン(SP値:9.0)、1,3-ジオキソラン(SP値:8.6)及び1,4-ジオキサン(SP値:10.0)等が挙げられる。
鎖状エーテルとしては、ジメトキシメタン(SP値:8.6)等が挙げられる。
リン酸エステルとしては、リン酸トリエチル(SP値:10.9)等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、アセトニトリル(SP値:11.9)等が挙げられる。
アミド化合物としては、DMF[ジメチルホルムアミド(SP値:12.0)]等が挙げられる。
スルホンとしては、ジメチルスルホン(SP値:14.5)及びジエチルスルホン(SP値:12.4)等が挙げられる。
溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
溶媒の内、電池出力及び充放電サイクル特性の観点から好ましいのは、ラクトン化合物、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル及びリン酸エステルであり、更に好ましいのはラクトン化合物、環状炭酸エステル及び鎖状炭酸エステルであり、特に好ましいのはジメチルカーボネート(SP値:17.4)、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の1:1(体積比)混合液(SP値:15.9)、又は、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の1:1(体積比)混合液(SP値:14.1)である。
第1の電極活物質層には、導電助剤が含まれていてもよい。
導電助剤としては、第1の樹脂集電体に含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
第1の電極活物質層における導電助剤の重量割合は、2~10重量%であることが好ましい。
第1の電極活物質層は、例えば、第1の電極活物質及び電解液を含むスラリーを第1の樹脂集電体又は基材の表面に塗布し、余分な電解液を除去する方法によって作製することができる。
基材の表面に第1の電極活物質層を形成した場合、転写等の方法によって第1の電極活物質層を第1の樹脂集電体と組み合わせればよい。
上記スラリーには、必要に応じて、導電助剤や粘着性樹脂が含まれていてもよい。また、電極活物質は被覆電極活物質であってもよい。
[第2の電極]
第2の電極は、第2の集電体と、第2の集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極活物質層とを含む。
第2の電極活物質層には、電解質を含む電解液が含まれていることが好ましい。
第2の集電体は、金属からなる金属集電体であってもよく、第2のマトリックス樹脂と導電性フィラーからなる樹脂集電体(第2の樹脂集電体)であってもよい。
第2の集電体の厚さは特に限定されないが、5~150μmであることが好ましい。
金属集電体としては、銅、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル及びこれらの合金等を用いることができる。
樹脂集電体(第2の樹脂集電体)は、第2のマトリックス樹脂と導電性フィラーとを含む。
導電性フィラーとしては、第1の樹脂集電体を構成する導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
第2の樹脂集電体中の導電性フィラーの重量割合は、5~90重量%であることが好ましく、20~80重量%であることがより好ましい。
特に、導電性フィラーがカーボンの場合、導電性フィラーの重量割合は、20~30重量%であることが好ましい。
第2の樹脂集電体は、例えば、第2のマトリックス樹脂及び導電性フィラーを溶融混練して得られる導電性樹脂組成物をフィルム状に成形することにより得ることができる。
導電性樹脂組成物をフィルム状に成形する方法としては、例えば、Tダイ法、インフレーション法及びカレンダー法等の公知のフィルム成形法が挙げられる。なお、第2の樹脂集電体は、フィルム成形以外の成形方法によっても得ることができる。
第2のマトリックス樹脂は、第1のマトリックス樹脂よりも融点が30℃以上高いことが好ましい。第1のマトリックス樹脂よりも融点が30℃以上高くなるような樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリオレフィン(PO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等が挙げられる。
また、第2のマトリックス樹脂は、ポリアミド、ポリオレフィン及びポリフッ化ビニリデンからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
ポリアミドの融点は約170~270℃である。
ポリフッ化ビニリデンの融点は約150~180℃である。
ポリオレフィンとしては、例えばポリメチルペンテンやブロックポリプロピレンが好ましい。ポリメチルペンテンの融点は約220~240℃である。
蓄電素子を加熱することによって第1の電極活物質を取り出す場合において、第1のマトリックス樹脂と第2のマトリックス樹脂の組み合わせとして好ましいのは、第1のマトリックス樹脂:ランダムポリプロピレン、第2のマトリックス樹脂:ポリメチルペンテンの組み合わせである。
一方、蓄電素子を溶媒に浸漬することによって第1の電極活物質を取り出す場合において、第1のマトリックス樹脂及び第2のマトリックス樹脂の組み合わせとして好ましいのは、第1のマトリックス樹脂:ポリプロピレン(PP)、第2のマトリックス樹脂:ポリアミド(PA)の組み合わせである。
第2の電極活物質層は、第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる。
第2の電極活物質は、第1の電極活物質と異なる種類の電極活物質である。
すなわち、第1の電極活物質が正極活物質の場合、第2の電極活物質は負極活物質であり、第1の電極活物質が負極活物質の場合、第2の電極活物質は正極活物質である。
第2の電極活物質層には、導電助剤が含まれていてもよい。
導電助剤としては、第1の樹脂集電体に含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
第2の電極活物質層における導電助剤の重量割合は、2~10重量%であることが好ましい。
第2の電極活物質層は、例えば、第2の電極活物質及び電解液を含むスラリーを第2の集電体又は基材の表面に塗布し、余分な電解液を除去する方法によって作製することができる。
基材の表面に第2の電極活物質層を形成した場合、転写等の方法によって第2の電極活物質層を第2の集電体と組み合わせればよい。
上記スラリーには、必要に応じて、導電助剤や粘着性樹脂が含まれていてもよい。また、電極活物質は被覆電極活物質であってもよい。
第2の電極活物質層は、第2の電極活物質を含み、第2の電極活物質同士を結着する結着材を含まない非結着体であってもよい。非結着体とは、第2の電極活物質同士が、互いに結合していないことを意味し、結合とは不可逆的に第2の電極活物質同士が固定されていることを意味する。
第2の電極活物質層には、粘着性樹脂が含まれていてもよい。
粘着性樹脂としては、第1の電極活物質層の任意成分である粘着性樹脂と同様のものを好適に用いることができる。
[セパレータ]
セパレータとしては、ポリエチレン又はポリプロピレン製の多孔性フィルム、多孔性ポリエチレンフィルムと多孔性ポリプロピレンとの積層フィルム、合成繊維(ポリエステル繊維及びアラミド繊維等)又はガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チタニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等の公知のリチウムイオン電池用のセパレータが挙げられる。
これらのうち、セパレータとしてはポリプロピレン製の多孔性フィルムであることが好ましい。
セパレータの融点は、200℃以上であることが好ましい。
また、第2の集電体が第2の樹脂集電体である場合には、セパレータのSP値について、[セパレータのSP値と第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値]≦1.0 の条件を満たすことが好ましい。
またセパレータは2枚以上重ねて配置されていてもよい。
[金属イオンを含む溶液の製造方法]
本発明の、電極活物質を構成する金属元素の金属イオンを含む溶液の製造方法は、本発明の再生電極活物質の製造方法により得られたリチウムイオン電池用再生電極活物質を、水を含む溶媒に分散させて電極活物質分散液を得る分散液調製工程と、上記電極活物質分散液から分取した水溶液の25℃における水素イオン指数(pH)が5以下となるように上記電極活物質分散液のpHを調整するpH調整工程とを有する、ことを特徴とする。
本発明の電極活物質を構成する金属元素の金属イオンを含む溶液の製造方法では、本発明の再生電極活物質の製造方法により得られた再生電極活物質を、水を含む溶媒に分散させて電極活物質分散液を得たあと、電極活物質分散液のpHを所定の値に調整することによって、電極活物質分散液に含まれる電極活物質を構成する金属元素をイオン化して、電極活物質を構成する金属元素の金属イオンを含む溶液(以下、金属イオン溶液ともいう)を製造することができる。
本発明の再生電極活物質の製造方法により製造される再生電極活物質は、比表面積が大きい。そのため、酸性液体での酸浸出を行う際のイオン抽出効率が高く、効率よくイオン抽出を行うことができる。
[分散液調整工程]
分散液調整工程では、本発明の再生電極活物質の製造方法により得られたリチウムイオン電池用再生電極活物質を、水を含む溶媒に分散させて電極活物質分散液を得る。
水以外の溶媒は、非極性溶媒であってもよく、極性溶媒であってもよい。極性溶媒はプロトン性極性溶媒であってもよく、非プロトン性極性溶媒であってもよい。
非極性溶媒としては、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
プロトン性極性溶媒としては、メタノール、エタノール等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
非プロトン性極性溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
溶媒は、非極性溶媒と水との混合溶媒、又は、水の単一溶媒であることが好ましい。
非極性溶媒と水との混合溶媒に占める水の割合は、50~80重量%であることが好ましい。
なお、水の単一溶媒とは、溶媒として水のみを用いることを意味する。
電極組成物を分散させる、水を含む溶媒として好ましいのは、金属イオン抽出効率の観点から水とトルエンの混合溶媒又は水とキシレンの混合溶媒である。
電極活物質分散液中の固形分濃度は特に限定されないが、50重量%以下であることが好ましい。
電極活物質分散液中の固形分濃度が50重量%を超えてしまうと、電極活物質分散液に占める溶媒の割合が減少し、pH調整工程後の金属イオンの抽出速度が低下してしまうことがある。
電極活物質分散液には、電極組成物以外の固形成分が含まれていてもよい。
電極組成物以外の固形成分としては、例えば、集電体、セパレータ、電池外装体等が挙げられる。これらの固形成分は、pH調整工程の前に、分離されることが望ましい。
固形成分を分離する方法としては、比重を利用した分離や、ろ過、遠心分離等が挙げられる。
[pH調整工程]
pH調整工程では、分散液調整工程で得られた電極活物質分散液から分取した水溶液の25℃における水素イオン指数(pH)が5以下となるように、電極活物質分散液のpHを調整する調整する。
pH調整工程によって調整される上記水溶液の25℃におけるpHは、3以上5以下であることが好ましい。
上記水溶液のpHを5以下に調整する方法としては、電極活物質分散液と酸剤とを混合する方法が挙げられる。
酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。酸剤としては、硫酸が好ましい。
上記水溶液のpHは、市販のpH計を用いて測定することができる。
電極活物質分散液から上記水溶液を分離する方法は特に限定されないが、ろ過、遠心分離、静置分離及び吸着分離等の公知の分離方法を適宜組み合わせる方法等が挙げられる。
このとき、水溶液は、純水ではなく、溶質を含んだ状態で分離する。すなわち、蒸留やイオン交換樹脂など、電極活物質分散液から高純度の水を分離するための方法は採用しない。
電極活物質分散液のpHを調整する際、電極活物質分散液に酸を少量ずつ添加してもよく、酸に電極活物質分散液を少量ずつ添加してもよく、電極活物質分散液と所定量の酸と一度に混合してもよい。
pH調整工程の所要時間は特に限定されないが、1~3時間であることが好ましい。
pH調整工程における電極活物質分散液の温度は特に限定されないが、10℃以上であることが好ましい。
pH調整工程において、電極活物質分散液を撹拌したり、電極活物質分散液に超音波を照射してもよい。
本発明の金属イオン溶液の製造方法により製造される金属イオン溶液は、リチウムイオン電池用活物質の製造や、化学反応用の触媒等に用いることができる。
金属イオン溶液に含まれる金属イオンとしては、リチウムイオン、ニッケルイオン、コバルトイオン、マンガンイオン、鉄イオン、アルミニウムイオン、バナジウムイオン、モリブデンイオン、チタンイオン等が挙げられる。
[リチウムイオン電池]
本発明のリチウムイオン電池の一実施形態は、第1の樹脂集電体及び上記第1の樹脂集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の樹脂集電体及び上記第2の樹脂集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備えるリチウムイオン電池であって、上記第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、上記第2の樹脂集電体は、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、上記第1のマトリックス樹脂の融点が200℃未満であり、上記第2のマトリックス樹脂の融点が、上記第1のマトリックス樹脂の融点より30℃以上高いことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池の一実施形態では、第1の樹脂集電体が、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、第2の樹脂集電体が、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、第1のマトリックス樹脂の融点が200℃未満であり、第2のマトリックス樹脂の融点が、第1のマトリックス樹脂の融点よりも30℃以上高い。
従って、第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で蓄電素子を加熱することによって、第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去して、第1の電極組成物を選択的に取り出すことができる。
そのため、本発明のリチウムイオン電池の一実施形態は、本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池として好適である。
本発明のリチウムイオン電池の他の実施形態は、第1の樹脂集電体及び上記第1の樹脂集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の樹脂集電体及び上記第2の樹脂集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備えるリチウムイオン電池であって、上記第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、上記第2の樹脂集電体は、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、上記第1のマトリックス樹脂及び上記第2のマトリックス樹脂のSP値及びTgが以下の条件(1)及び(2)をいずれも満たすことを特徴とする。
条件(1):[第1のマトリックス樹脂のSP値と第2のマトリックス樹脂のSP値との差の絶対値]>3.5
条件(2):[第1のマトリックス樹脂のTgと第2のマトリックス樹脂のTgとの差の絶対値]≧35
本発明のリチウムイオン電池の他の実施形態では、第1の樹脂集電体が、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、第2の樹脂集電体が、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、第1のマトリックス樹脂及び第2のマトリックス樹脂のSP値及びTgが上記条件(1)及び(2)をいずれも満たす。
第1のマトリックス樹脂のSP値との差が1.0以下、かつ、第2のマトリックス樹脂のSP値との差が2.5を超える溶媒に蓄電素子を浸漬することで、該溶媒に第1のマトリックス樹脂を溶解させて、第1のマトリックス樹脂を含む第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去して、第1の電極活物質を選択的に取り出すことができる。
そのため、本発明のリチウムイオン電池の他の実施形態は、本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法に用いられるリチウムイオン電池として好適である。
本発明のリチウムイオン電池は、例えば、第1の樹脂集電体を準備する工程と、上記第1の樹脂集電体上に第1の電極活物質を含む第1の電極活物質層を形成して第1の電極を得る工程と、第2の集電体を準備する工程と、上記第2の集電体上に第2の電極活物質を含む第2の電極活物質層を形成して第2の電極を得る工程と、セパレータを介して上記第1の電極活物質層と上記第2の電極活物質層とが対向するように上記第1の電極、上記第2の電極及び上記セパレータを積層する工程と、により製造することができる。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。また、以下の実施例では、第1の電極を正極としている。
[製造例1]
<樹脂集電体Aの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[住友化学(株)製 住友ノーブレン FL6737(ランダムポリプロピレン)、融点130℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を190℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Aを得た。
[製造例2]
<樹脂集電体Bの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[三井化学(株)製 TPX(ポリメチルペンテン)、融点235℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を295℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Bを得た。
[製造例3]
<樹脂集電体Cの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[東ソー(株)製 低密度ポリエチレン、融点110℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を170℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Cを得た。
[製造例4]
<樹脂集電体Dの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[サンアロマー(株)製 サンアロマーPM854X(ブロックポリプロピレン)、SP値:8.0、融点160℃、ガラス転移温度(Tg):0℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を220℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Dを得た。
[製造例5]
<被覆正極活物質の作製>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコにDMF70.0部を仕込み75℃に昇温した。次いで、メタクリル酸ブチル20.0部、アクリル酸55.0部、メタクリル酸メチル22.0部、アリルスルホン酸ナトリウム3部及びDMF20部を配合したモノマー配合液と、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.4部及び2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.8部をDMF10.0部に溶解した開始剤溶液とを4つ口フラスコ内に窒素を吹き込みながら、撹拌下、滴下ロートで2時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、80℃に昇温し反応を5時間継続し樹脂濃度50重量%の共重合体溶液を得た。得られた共重合体溶液はテフロン(登録商標)製のバットに移して120℃、0.01MPaで3時間の減圧乾燥を行ってDMFを留去し、被覆用高分子化合物を得た。
続いて、正極活物質粉末(LiNi0.8Co0.15Al0.05粉末、体積平均粒子径4μm)100部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、上記被覆用高分子化合物をイソプロパノールに1.0重量%の濃度で溶解して得られた被覆用高分子化合物溶液11.2部を2分かけて滴下し、さらに5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電剤としてアセチレンブラック[デンカ(株)製 デンカブラック(登録商標)]6.2部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。得られた粉体を目開き212μmの篩いで分級し、被覆正極活物質を得た。
[製造例6]
<被覆負極活物質の作製>
炭素系材料である難黒鉛化性炭素粉末(体積平均粒子径20μm)100部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、上記被覆用高分子化合物をイソプロパノールに19.8重量%の濃度で溶解して得られた被覆用高分子化合物溶液9.2部を2分かけて滴下し、さらに5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電剤であるアセチレンブラック[デンカ(株)製 デンカブラック(登録商標)]11.3部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。得られた粉体を目開き212μmの篩いで分級し、被覆負極活物質を得た。
[実施例1]
<第1の電極(正極)の作製>
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合溶媒(体積比率1:1)にLiN(FSOを2mol/Lの割合で溶解させて作製した電解液42部と炭素繊維[大阪ガスケミカル(株)製 ドナカーボ・ミルド S-243]4.2部とを遊星撹拌型混合混練装置{あわとり練太郎[(株)シンキー製]}を用いて2000rpmで7分間混合し、続いて上記電解液30部と上記被覆正極活物質206部を追加した後、更にあわとり練太郎により2000rpmで1.5分間混合し、上記電解液20部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1分間行い、上記電解液2.3部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1.5分間混合して、正極活物質スラリーを作製した。
得られた正極活物質スラリーを第1の樹脂集電体である樹脂集電体Aの表面に塗布し、5MPaの圧力で約10秒プレスし、実施例1に係るリチウムイオン電池用正極(42mm×42mm)を作製した。なお、実施例1に係るリチウムイオン電池用正極では、平面視寸法が42mm×42mmである樹脂集電体Aの略中央に、平面視寸法が35mm×35mmの正極活物質層が配置されている。
<第2の電極(負極)の作製>
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合溶媒(体積比率1:1)にLiN(FSOを2mol/Lの割合で溶解させて作製した電解液20部と炭素繊維[大阪ガスケミカル(株)製 ドナカーボ・ミルド S-243]2部とを遊星撹拌型混合混練装置{あわとり練太郎[(株)シンキー製]}を用いて2000rpmで7分間混合し、続いて上記電解液50部と上記被覆負極活物質98部を追加した後、更にあわとり練太郎で2000rpmで1.5分間混合し、上記電解液25部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1分間行い、更に上記電解液50部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1.5分間混合して、負極活物質スラリーを作製した。
得られた負極活物質スラリーを第2の樹脂集電体である樹脂集電体Bの表面に塗布し、5MPaの圧力で約10秒プレスし、実施例1に係るリチウムイオン電池用負極(42mm×42mm)を作製した。
なお、実施例1に係るリチウムイオン電池用負極では、平面視寸法が42mm×42mmである樹脂集電体Bの略中央に、平面視寸法が35mm×35mmの負極活物質層が配置されている。
<リチウムイオン電池の作製>
実施例1に係るリチウムイオン電池用正極(第1の電極)と、実施例1に係るリチウムイオン電池用負極(第2の電極)とを、セパレータとなる平板状のセルガード3501[PP(融点:160℃)製、厚さ25μm、平面視寸法42mm×42mm]を介して、正極活物質層と負極活物質層とが対向するように積層して熱圧着して積層体(蓄電素子)を得た後、アルミラミネートフィルムに封入して、実施例1に係るリチウムイオン電池を得た。
このとき、平面視において正極活物質層及び負極活物質層を囲むように、外形42mm×42mmの正方形領域を幅2mmで熱圧着することにより、正極活物質層をセパレータ及び正極樹脂集電体で覆い、負極活物質層をセパレータ及び負極樹脂集電体で覆った。
<第1の電極活物質の取り出し性の確認>
実施例1に係るリチウムイオン電池から、アルミラミネートフィルムを除去した後、160℃で30分間加熱した後、振動を加えながら溶媒中に10分間浸漬した。溶媒としては水を用いた。第1の電極活物質を取り出すことができたものを「○」と評価した。結果を表1に示す。
[選択性の評価]
溶媒に被覆負極活物質が含まれているかどうかを確認し、被覆負極活物質が含まれていないものを「○」と評価し、被覆負極活物質が含まれているものを「×」と評価した。結果を表1に示す。
[実施例2~4]
第1の樹脂集電体及び第2の樹脂集電体の種類を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様の手順で実施例2~4に係るリチウムイオン電池を作製した。その後、第1の電極活物質の取り出し性を確認し、選択性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007101650000001
表1の結果より、実施例1~4に係るリチウムイオン電池からは、高温加熱を必要とせず簡便な工程で、再生電極活物質である正極活物質を得ることができた。
また、実施例1~2に係るリチウムイオン電池からは、負極活物質が混入していない状態で正極活物質を得ることができ、選択性が良好であることを確認した。
[製造例7]
<樹脂集電体Eの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[東レ(株)製アミランCM1017(ポリアミド)、SP値:13.6、ガラス転移温度(Tg):50℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を270℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Eを得た。
[製造例8]
<樹脂集電体Fの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[三井化学(株)製オーラムPL450(ポリイミド)、SP値:13.1、ガラス転移温度(Tg):250℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を400℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Fを得た。
[製造例9]
<樹脂集電体Gの作製>
2軸押出機にて、マトリックス樹脂[(株)クレハ製KFポリマー(ポリフッ化ビニリデン)、SP値:11.6、ガラス転移温度(Tg):-35℃]65部、導電性フィラー[デンカ(株)製 デンカブラック Li-400]30部及び分散剤5部を200℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂集電体用材料を得た。
得られた樹脂集電体用材料をTダイから押し出し、50℃に温調した冷却ロールで圧延することで、膜厚100μmの樹脂集電体Gを得た。
[実施例5~9]
第1の樹脂集電体及び第2の樹脂集電体の種類を表2に示すように変更したほかは、実施例1と同様の手順で実施例5~9に係るリチウムイオン電池を作製した。
<第1の電極活物質層の取り出し性の確認>
実施例5~9に係るリチウムイオン電池から、アルミラミネートフィルムを除去した後、表2に示す溶媒中に、振動を加えながら10分間浸漬した。140℃に加熱した溶媒(キシレン、SP値:8.8)中に、振動を加えながら10分間浸漬した。
第1の電極活物質を取り出すことができたものを「○」と評価した。結果を表2に示す。
[選択性の評価]
溶媒に被覆負極活物質が含まれているかどうかを確認し、被覆負極活物質が含まれていないものを「○」と評価し、被覆負極活物質が含まれているものを「×」と評価した。結果を表2に示す。
Figure 0007101650000002
表2の結果より、実施例5~9に係るリチウムイオン電池からは、高温加熱を必要とせず簡便な工程で、再生電極活物質である正極活物質を得ることができた。
また、実施例5~8に係るリチウムイオン電池からは、負極活物質が混入していない状態で正極活物質を得ることができ、選択性が良好であることを確認した。
本発明のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法は、リチウムイオン電池から電極活物質を取り出す方法として有用である。
本発明の金属イオン溶液の製造方法は、リチウムイオン電池に含まれる有価金属をリサイクルする方法として有用である。
本発明のリチウムイオン電池は、リサイクルが容易であるから、携帯電話、パーソナルコンピューター、ハイブリッド自動車及び電気自動車用に用いられるリチウムイオン電池として有用である。
1 リチウムイオン電池
10 第1の電極
11 第1の集電体(第1の樹脂集電体)
13 第1の電極活物質層
20 第2の電極
21 第2の集電体(第2の樹脂集電体)
23 第2の電極活物質層
30 セパレータ
40 蓄電素子
50 電池外装体
60 溶媒

Claims (4)

  1. 第1の集電体及び前記第1の集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の集電体及び前記第2の集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、前記第1の電極活物質層と前記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備え、前記第1の集電体が第1の樹脂集電体であるリチウムイオン電池から、前記第1の樹脂集電体の少なくとも一部を除去し、前記第1の電極活物質を取り出す取出工程を有し、
    前記取出工程が、前記蓄電素子を、前記第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂の融点以上、200℃未満の温度で加熱する工程を有する、ことを特徴とするリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法。
  2. 前記取出工程が、前記蓄電素子を溶媒に浸漬させる工程を有し、前記第1の樹脂集電体を構成する第1のマトリックス樹脂のSP値と前記溶媒のSP値との差の絶対値が1.0以下である請求項1に記載の再生電極活物質の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用再生電極活物質の製造方法により得られた再生電極活物質を、水を含む溶媒に分散させて電極活物質分散液を得る分散液調製工程と、
    前記電極活物質分散液から分取した水溶液の25℃における水素イオン指数(pH)が5以下となるように前記電極活物質分散液のpHを調整するpH調整工程とを有する、ことを特徴とする電極活物質を構成する金属元素の金属イオンを含む溶液の製造方法。
  4. 第1の樹脂集電体及び前記第1の樹脂集電体上に形成された第1の電極活物質を含む第1の電極組成物からなる第1の電極活物質層を備える第1の電極、第2の樹脂集電体及び前記第2の樹脂集電体上に形成された第2の電極活物質を含む第2の電極組成物からなる第2の電極活物質層を備える第2の電極、並びに、前記第1の電極活物質層と前記第2の電極活物質層との間に配置されたセパレータ、からなる蓄電素子を備えるリチウムイオン電池であって、
    前記第1の樹脂集電体は、第1のマトリックス樹脂と第1の導電性フィラーを含み、
    前記第2の樹脂集電体は、第2のマトリックス樹脂と第2の導電性フィラーを含み、
    前記第1のマトリックス樹脂の融点が200℃未満であり、
    前記第2のマトリックス樹脂の融点が、前記第1のマトリックス樹脂の融点より30℃以上高いことを特徴とするリチウムイオン電池。
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