JP7189109B2 - 炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法 - Google Patents
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また、特許文献2では加圧処理前に混合・被覆処理を行うことで歩留りを向上できることが記されているが、初回充放電効率が必ずしも十分ではなかった。
1. 球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子と第一の炭素質前駆体とを混合して、上記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を上記第一の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程1と、
上記混合・被覆工程で得られた黒鉛粒子を加圧する加圧工程と、
上記加圧工程で得られた黒鉛粒子と第二の炭素質前駆体とを混合して、上記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を上記第二の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程2と、
上記混合・被覆工程2で得られた黒鉛粒子を焼成して、上記第一の炭素質前駆体及び上記第二の炭素質前駆体を炭素質にして、炭素質被覆黒鉛粒子を得る焼成工程とを有するリチウムイオン二次電池負極用の炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法。
2. 球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子と第一の炭素質前駆体とを混合して、上記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を上記第一の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程1と、
上記混合・被覆工程1で得られた黒鉛粒子を300℃以上、700℃未満の温度範囲で焼成する焼成工程1と、
上記焼成工程1で得られた黒鉛粒子を加圧する加圧工程と、
上記加圧工程で得られた黒鉛粒子と第二の炭素質前駆体とを混合して、上記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を上記第二の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程2と、
上記混合・被覆工程2で得られた黒鉛粒子を非酸化性雰囲気中、700℃超、2000℃以下の温度範囲で焼成して、上記第一の炭素質前駆体及び上記第二の炭素質前駆体を炭素質にして、炭素質被覆黒鉛粒子を得る焼成工程2とを有するリチウムイオン二次電池負極用の炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法。
本発明の製造方法は、混合・被覆工程1と、加圧工程と、混合・被覆工程2と、焼成工程とを有するリチウムイオン二次電池負極用の炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法である。
〔球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子:炭素質被覆黒鉛粒子の芯材〕
本発明において使用される球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子(炭素質被覆黒鉛粒子の芯材となる。)は、球状及び/又は楕円体状の平均粒径1~50μmの黒鉛粒子であることが好ましく、より好ましくは平均アスペクト比5以下、平均粒径5~30μmの範囲である黒鉛粒子である。また、平均アスペクト比2以下であることが好ましい。平均比表面積は10m2/g以下であることが好ましく、8m2/g以下であることがより好ましい。
本発明において、炭素質被覆黒鉛粒子の芯材である球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子の表面の少なくとも一部に被覆するのに炭素質前駆体が使用される。具体的には、後述する製造方法の混合・被覆工程1において、原料黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を第一の炭素質前駆体で被覆する。また、混合・被覆工程2において、加圧工程で得られた黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を第二の炭素質前駆体で被覆する。第一の炭素質前駆体、および第二の炭素質前駆体として、同一の炭素質前駆体を用いてもよく、異なる炭素質前駆体を用いてもよい。
〔混合・被覆工程1〕
混合・被覆工程1において、球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子と第一の炭素質前駆体とを混合して、黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を第一の炭素質前駆体で被覆する。
好ましくは固体の原料黒鉛粒子と固体または半固体(粘調液状を含む)の第一の炭素質前駆体とを混合する。第一の炭素質前駆体としての重質油は、常温で固体である。第一の炭素質前駆体としてタール軽油、タール中油等の液体を溶媒として混合した場合には200℃以下程度の温度で予め溶媒を揮発させて次の加圧工程を行うのが好ましい。
第一の炭素質前駆体で被覆した黒鉛粒子(又は、後述する焼成工程1を実施した場合は当該焼成工程1後に得られた黒鉛粒子)を加圧する方法は特に限定されず、異方的または等方的のいずれの処理でもよい。例えば異方的な処理としては金型プレスやロールプレスなど、等方的な処理としては冷間静水圧プレスや熱間等方性プレスなどが挙げられる。加圧で固着を生じた場合などは、必要に応じて、プレスのあとに黒鉛粒子を解砕してもよい。加圧の際、炭素質または黒鉛質の繊維、非晶質ハードカーボンなどの炭素質材料、有機材料、無機材料、金属材料を加えてもよい。
混合・被覆工程2において、加圧工程後に得られる黒鉛粒子と第二の炭素質前駆体とを混合して、黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を第二の炭素質前駆体で被覆する。
好ましくは固体の原料黒鉛粒子と固体または半固体(粘調液状を含む)の第二の炭素質前駆体とを混合する。第二の炭素質前駆体としての重質油は、常温で固体である。
焼成工程では、混合・被覆工程2で得られた黒鉛粒子を、酸化性又は非酸化性雰囲気中で焼成して、第一の炭素質前駆体、および第二の炭素質前駆体を炭素質にして炭素質被覆黒鉛粒子を得る。
本発明の製造方法によって製造される炭素質被覆黒鉛粒子に含まれる炭素質の割合は、炭素質被覆黒鉛粒子中の1~30質量%であるのが好ましい。炭素質の割合が1質量%未満の場合は、活性な黒鉛エッヂ面を完全に被覆することが難しくなり、リチウムイオン二次電池の負極に用いた場合に初回充放電効率が低下することがある。一方、炭素質の割合が30質量%を越える場合には、相対的に放電容量の低い炭素質の割合が多すぎて、リチウムイオン二次電池の負極に用いた場合に放電容量が低下することがある。また、炭素質前駆体(熱硬化性樹脂類やタールピッチ類)の割合が多い場合、混合・被覆工程1および/または混合・被覆工程2や、焼成工程(焼成工程1および/または焼成工程2)において、黒鉛粒子が融着しやすく、最終的に得られる炭素質被覆黒鉛粒子の炭素質層の一部に割れや剥離を生じ、リチウムイオン二次電池の負極に用いた場合に初回充放電効率の低下を生じることがある。炭素質被覆黒鉛粒子に含まれる炭素質の割合は、炭素質被覆黒鉛粒子中の、特に1~20質量%、さらには1~10質量%であることが好ましい。なお、炭素質の含有量は炭素質被覆黒鉛粒子全体の平均として上記範囲内にあればよい。個々の粒子全てが上記範囲内にある必要はなく、上記範囲以外の粒子を一部含んでいてもよい。
また、上記炭素質被覆黒鉛粒子が、アルゴンレーザーを用いたラマン分光法により測定した1360cm-1ピーク強度(I1360)と1580cm-1ピーク強度(I1580)の比I1360/I1580(R値)が黒鉛のR値より大きく、0.05~0.80であることが好ましい。
リチウムイオン二次電池用の負極は、例えば通常の負極の成形方法に準じて作製されうるが、化学的、電気化学的に安定な負極を得ることができる方法であれば何ら制限されない。負極の作製時には、本発明の製造方法によって製造された炭素質被覆黒鉛粒子に結合剤を加えて、予め調製した負極合剤を用いることが好ましい。結合剤としては、電解質に対して、化学的および電気化学的に安定性を示すものが好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂粉末、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどの樹脂粉末、カルボキシメチルセルロースなどが用いられる。これらを併用することもできる。結合剤は、通常、負極合剤の全量中の1~20質量%程度の割合で用いられる。
負極合剤層を形成した後、プレス加圧などの圧着を行うと、負極合剤層と集電体との接着強度をより高めることができる。
なお、リチウムイオン二次電池用の負極は、異種の黒鉛質材料、非晶質ハードカーボンなどの炭素質材料、有機物、金属、金属化合物などを混合しても、内包しても、被覆しても、または積層してもよい。
リチウム二次電池に用いる正極は、例えば正極材料と結合剤および導電剤よりなる正極合剤を集電体の表面に塗布することにより形成することができる。正極の材料(正極活物質)は、充分量のリチウムを吸蔵/離脱し得るものを選択するのが好ましく、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物およびそのリチウム化合物などのリチウム含有化合物、一般式MXMo6S8-Y(式中Mは少なくとも一種の遷移金属元素であり、Xは0≦X≦4、Yは0≦Y≦1の範囲の数値である)で表されるシェブレル相化合物、活性炭、活性炭素繊維などである。バナジウム酸化物は、例えば、V2O5、V6O13、V2O4、V3O8で示されるものである。
リチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、リチウム、遷移金属の酸化物、水酸化物、塩類等を出発原料とし、これら出発原料を所望の金属酸化物の組成に応じて混合し、酸素雰囲気下600~1000℃の温度で焼成することにより得ることができる。
正極は、例えば、前記正極材料、結合剤、および正極に導電性を付与するための導電剤よりなる正極合剤を、集電体の両面に塗布して正極合剤層を形成して作製されうる。結合剤としては、負極の作製に使用されるものと同じものが使用可能である。導電剤としては、例えば、黒鉛化物、カーボンブラックなど公知のものが使用される。
リチウムイオン二次電池に用いられる非水電解質としては、通常の非水電解液に使用される電解質塩である、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiB(C6H5)、LiCl、LiBr、LiCF3SO3、LiCH3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3CH2OSO2)2、LiN(CF3CF2OSO2)2、LiN(HCF2CF2CH2OSO2)2、LiN((CF3)2CHOSO2)2、LiB[{C6H3(CF3)2}]4、LiAlCl4、LiSiF6などのリチウム塩を用いることができる。酸化安定性の点からは、特に、LiPF6、LiBF4が好ましい。
電解液中の電解質塩濃度は0.1~5mol/Lが好ましく、0.5~3.0mol/Lがより好ましい。
前記高分子固体電解質または高分子ゲル電解質には、可塑剤が配合されるが、該可塑剤としては、前記の電解質塩や非水溶媒が使用可能である。高分子ゲル電解質の場合、可塑剤である非水電解液中の電解質塩濃度は0.1~5mol/Lが好ましく、0.5~2.0mol/Lがより好ましい。
ここで、固体電解質中の非水溶媒(可塑剤)の割合は10~90質量%が好ましく、30~80質量%がより好ましい。10質量%未満であると導電率が低くなり、90質量%を超えると機械的強度が弱くなり、成膜しにくくなることがある。
リチウムイオン二次電池においては、セパレータを使用することもできる。セパレータの材質は特に限定されるものではないが、例えば、織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜などを用いることができる。前記セパレータの材質としては、合成樹脂製微多孔膜が好適であるが、なかでもポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗の面で好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等が好適である。
リチウムイオン二次電池は、上述した構成の負極、正極および非水電解質を、例えば、負極、非水電解質、正極の順で積層し、電池の外装材内に収容することで構成される。さらに、負極と正極の外側に非水電解質を配するようにしてもよい。
リチウムイオン二次電池が高分子固体電解質電池や高分子ゲル電解質電池の場合には、ラミネートフィルムに封入した構造とすることもできる。
[炭素質被覆黒鉛粒子の作製]
平均粒子径12μmの球状に加工された天然黒鉛粒子に、タール中油溶液(残炭率40%)を、最終製品である炭素質被覆黒鉛粒子100質量部に対して、固形分比率が3質量部となるように添加し、二軸ニーダーで150℃に加熱して60分混合した(混合・被覆工程1)。
得られた混合物を、ロータリーキルンを用い、窒素5L/分の流通下(非酸化性雰囲気下)400℃で3時間の焼成を行った(焼成工程1)。
次いでこの熱処理物を、加圧の方法として金型成形機を用い25℃、300MPaの条件下で異方的に加圧したのちアトマイザーで解砕した(加圧工程)。
得られた最終製品である炭素質被覆黒鉛粒子100質量部に対して、コールタールピッチ(残炭率60%)を、固形分比率が1質量部となるように添加し、二軸ニーダーで150℃に加熱して60分混合した(混合・被覆工程2)。
管状炉を用い窒素2L/分の流通下(非酸化性雰囲気下)1300℃で3時間の焼成を行った(焼成工程2)。焼成後に最終製品(炭素質被覆黒鉛粒子)を得た。
上述のとおり製造された負極材料(炭素質被覆材料)98質量%と、カルボキシメチルセルロース・アンモニウム塩1質量%とスチレンブタジエンラバー1質量%を水中に入れ、ホモミキサーを用いて2000rpmで30分間攪拌混合し、有機溶剤系負極合剤(負極合剤ペースト)を調製した。
上述のとおり製造された負極合剤ペーストを銅箔に均一な厚さで塗布し、真空中90℃で溶剤を揮発させ、乾燥し、負極合剤層をハンドプレスによって加圧した。銅箔と負極合剤層を直径15.5mmの円柱状に打抜いて、集電体と、該集電体に密着した負極合剤とからなる作用電極(負極)を作製した。
リチウム金属箔をニッケルネットに押付け、直径15.5mmの円形状に打抜いて、ニッケルネットからなる集電体と、この集電体に密着したリチウム金属箔(厚み0.5mm)からなる対極(正極)を作製した。
エチレンカーボネート33体積%-エチルメチルカーボネート66体積%の混合溶剤に、LiPF6を1mol/Lとなる濃度で溶解させ、非水電解液を調製した。得られた非水電解液をポリプロピレン多孔質体(厚み20μm)に含浸させ、電解液が含浸したセパレータを作製した。
<焼成工程1で得られた黒鉛粒子の加圧工程における生産性評価>
焼成工程1で得られた黒鉛粒子の生産性を黒鉛粒子の流動性を測定することで比較した。流動性が高い黒鉛粒子であれば、配管等の設備内での詰まりが生じにくく歩留まりが向上すると考えられる。
流動性の評価はカー(Carr)指数を用いて行った。カー指数を求めるために必要な圧縮度、安息角、スパチュラ角についてはセイシン企業(株)のマルチテスターMT-1001を用いて求めた。均一度の測定にはセイシン企業(株)のLMS-2000eを用いた。流動性指数は前述した4項目をカー指数による指数表に換算し、値を合計することで求めた。
窒素ガス吸着によるBET比表面積(m2/g)を求めた(JIS Z 8830:2013 ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)。具体的には、250℃で予備乾燥し、さらに30分間窒素ガスを流した後に、流動法BET1点法比表面積測定装置(MONOSORB,カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社製)を用いて、BET1点法により測定した。
評価電池として図1に示す評価電池(ボタン型二次電池)を作製した。図1は本発明の炭素質被覆黒鉛粒子を用いて作製したリチウムイオン二次電池負極の電池特性を評価するために使用された評価電池の概略を示す断面図である。
図1に示す評価電池は、電解液を含浸させたセパレータ5を、集電体7bに付着した負極材料2と集電体7aに密着した対極4との間に挟んで積層した後、集電体7bを外装カップ1内に収容し、対極4を外装缶3内に収容して、外装カップ1と外装缶3とを合わせ、さらに、外装カップ1と外装缶3との周縁部に絶縁ガスケット6を介在させ、両周縁部(図示せず。)をかしめて密閉して作製した。
[充放電試験]
回路電圧が1mVに達するまで0.9mAの定電流充電を行った後、回路電圧が1mVに達した時点で定電圧充電に切替え、さらに電流値が20μAになるその間の通電量から充電容量(単位:mAh/g)を求めた。その後、10分間休止した。次に0.9mAの電流値で、回路電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行い、この間の通電量から放電容量(単位:mAh/g)を求めた。これを第1サイクルとした。
初回充放電効率は次式から計算した。
初回充放電効率(%)=100×((第1サイクルの充電容量-第1サイクルの放電容量)/第1サイクルの放電容量)
なおこの試験では、リチウムイオンを負極材料に吸蔵する過程を充電、負極材料からリ
チウムイオンが脱離する過程を放電とした。
実施例1において、焼成工程1を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
なお流動性の評価は、混合・被覆工程1で得られた黒鉛粒子を用いて評価した。
実施例1において、焼成工程1を空気下(酸化性雰囲気)で実施した以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
実施例1において、混合・被覆工程1のタール中油溶液(残炭率40%)の添加量を最終製品である炭素質被覆黒鉛粒子100質量部に対して、固形分比率が2質量部となるように添加したこと、および混合・被覆工程2において、得られた最終製品である炭素質被覆黒鉛粒子100質量部に対して、コールタールピッチ(残炭率60%)を、固形分比率が2質量部となるように添加した以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
実施例1において、混合・被覆工程1を実施せず、混合・被覆工程2で混合するコールタールピッチ量を固形分比率で1質量部とした以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
実施例1において、被覆・混合工程1で混合するタール中油溶液の量を固形分比率で4質量部とし、混合被覆工程2を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
実施例1において、被覆・混合工程1で混合するタール中油溶液の量を固形分比率で3質量部とし、混合被覆工程2を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
実施例1において、加圧工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、炭素質被覆黒鉛粒子を製造し、評価した。
2 負極合剤
3 外装缶
4 対極
5 セパレータ
6 絶縁ガスケット
7a、7b 集電体
Claims (2)
- 球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子と第一の炭素質前駆体とを混合して、前記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を前記第一の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程1と、
前記混合・被覆工程で得られた黒鉛粒子を加圧する加圧工程と、
前記加圧工程で得られた黒鉛粒子と第二の炭素質前駆体とを混合して、前記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を前記第二の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程2と、
前記混合・被覆工程2で得られた黒鉛粒子を焼成して、前記第一の炭素質前駆体及び前記第二の炭素質前駆体を炭素質にして、炭素質被覆黒鉛粒子を得る焼成工程とを有するリチウムイオン二次電池負極用の炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法。 - 球状及び/又は楕円体状の黒鉛粒子と第一の炭素質前駆体とを混合して、前記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を前記第一の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程1と、
前記混合・被覆工程1で得られた黒鉛粒子を300℃以上、700℃未満の温度範囲で焼成する焼成工程1と、
前記焼成工程1で得られた黒鉛粒子を加圧する加圧工程と、
前記加圧工程で得られた黒鉛粒子と第二の炭素質前駆体とを混合して、前記黒鉛粒子の表面の少なくとも一部を前記第二の炭素質前駆体で被覆する混合・被覆工程2と、
前記混合・被覆工程2で得られた黒鉛粒子を非酸化性雰囲気中、700℃超、2000℃以下の温度範囲で焼成して、前記第一の炭素質前駆体及び前記第二の炭素質前駆体を炭素質にして、炭素質被覆黒鉛粒子を得る焼成工程2とを有するリチウムイオン二次電池負極用の炭素質被覆黒鉛粒子の製造方法。
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