JP7096563B2 - 卓上半田付け装置及びこれを用いた半田付け方法 - Google Patents
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Description
しかるに、小ロット生産用卓上半田付け装置であっても、一度に複数の製品が仕上がるようにして生産性を高めたい場合があるが、そうすると半田付けに支障をきたした。
複数の基板をマスク治具にセットして、溶融半田の液面へ向けて基板を速やかに下降させて半田付けを行うのであるが、基板の数が増えるのに伴って溶融半田の液面が大きくなり、その分、液面と基板裏面との間の空気が抜けきらず、図12のようにスルーホール周りに空気溜まりEが残ってしまい、半田付けの品質不良が発生した。
請求項3に記載の発明の要旨は、ケーシング内にヒータで加熱した溶融半田を貯留する半田槽が設けられ、且つ該溶融半田をポンプで循環させ、該半田槽の上方に突出する噴流ノズルの吐出口から噴流する溶融半田に、マスク治具を介して保持枠に支えられた基板のスルーホールが浸かる下端位置と該噴流する溶融半田から上方へ離れた上端位置との間で該保持枠を昇降させる昇降機構を備える卓上半田付け装置において、基端部の開口面積よりも前記吐出口の開口面積が広い前記噴流ノズルと、前記保持枠上に設けたフレームに本体固定部を取付け、可動部先端を盤状体に固着して進退動可能にし、該可動部の進出により、前記スルーホールにリードを挿入して基板上に載る電子部品を覆うケース上面に当てた該盤状体を下方に向けて押圧する押圧手段と、起動スイッチオンによって、前記昇降機構、前記ポンプ、及び該押圧手段が起動して、押圧手段の該盤状体で該ケースを下方へ向けて押圧すると同時に又は該押圧後に前記基板を下降させる信号を伝え、前記基板が下降して前記下端位置に到達し、プリヒート設定時間が経過後に、前記ポンプによる液面上昇中の溶融半田が前記吐出口から噴流して、該溶融半田に前記スルーホールが半田付け所要時間浸かった時点で、直ちに前記ポンプを停止させる制御手段と、を具備することを特徴とする卓上半田付け装置にある。請求項4の発明たる卓上半田付け装置は、請求項3で、盤状体を貫通する流路が形成され、該流路の一端側入口孔に圧縮エア供給用の導管を接続し、他端側出口孔が該盤状体の下面側に露出するようにして、前記ケースへエアを吹付ける空冷手段を設け、前記制御手段が、前記起動スイッチオンによって、前記昇降機構、前記ポンプ、前記押圧手段及び該空冷手段が起動して、前記半田付け所要時間の経過と同時又はその直前から該エアの吹付けを行う信号を伝えることを特徴とする。
かって半田付けが行なわれると、溶融半田の液面上昇が遅いので、スルーホールの隙間からそこに存在していた空気を押し去りつつ噴流半田がスルーホールへ入り込み、良好な半田付けを行う。基板が下端位置に静止状態で、溶融半田液面が噴流ノズル内を上昇して吐出口から噴流すると、溶融半田液面の上昇速度が遅いので、溶融半田液面と基板下面,保持枠下面との間に挟まれた空気が図8のように上手く抜けきって、溶融半田がスルーホールへスムーズに入り込むことができる(図9)。半田付け終了後、基板を上昇させれば、リード,スルーホール周りに良好なフィレットを形成できる。
図1~図14は本発明の卓上半田付け装置(以下、単に「半田付け装置」ともいう。) 及びこれを用いた半田付け方法の一形態で、図1はその側面断面図、図2は図1のII-II線断面図、図3は図1のIII-III線断面図、図4はマスク治具に電子部品が載る基板をセットする断面図、図5は図4の要部断面図、図6は保持枠が下端位置にある断面図、図7は吐出口から溶融半田が噴流する断面図、図8は溶融半田がマスク治具下面に達する直前の基板周りの拡大図、図9は溶融半田にスルーホールが浸かった基板周りの拡大図、図10はポンプを停止して半田液面が下降する断面図、図11は半田付け終了後、基板上昇中にある基板周りの拡大図、図12は半田付けの不具合を示す対比図、図13は制御手段の信号伝達の説明図、図14は制御手段のフローチャート図を示す。尚、図面を判り易くするため、発明要部を強調図示し、また本発明に直接関係しない構成部分や部材等は省略する。
半田付け装置は、半田槽1と噴流ノズル2とヒータHTとポンプ31と昇降機構4と押圧手段7と空冷手段8と制御手段CRとを具備する(図1)。
ケーシング9内にヒータHTで加熱した溶融半田Mを貯溜する半田槽1が設けられる。該溶融半田Mをポンプ31で循環させ、該半田槽1の上方に突出する噴流ノズル2の吐出口22から噴流する溶融半田Mに、昇降機構4によって、その保持枠45で支えられた基板52のスルーホール520が、浸かる図7の下端位置と該噴流する溶融半田Mから離れた図3の上端位置との間で昇降する。本発明の半田付け装置は、起動スイッチの前に作業者が通常立って作業する図1の側面断面図で、紙面右方を前方,前側、紙面左方を後方,後側、紙面上方を上方、紙面手前方向を左方、紙面奥方を右方、紙面左右横方向の線を含む紙面垂直面方向を水平方向という。
角筒からなる横長筒部15は横置きされ、その一端側筒口を後壁部12で塞いで、ここから該底部10,両側壁部13,14と平行にして他端側筒口が前壁部11近くまで配される。他端側筒口を蓋15dで塞ぎ、該蓋15d寄り横長筒部15の上面に吐出側口15bを設ける。また後壁部12寄り横長筒部15の下面に吸込み側口15aを設け、さらに該吸込み側口15aの上方に在る横長筒部15の上面にポンプ用孔15cを設ける。縦筒部16も角筒からなり、下端側開口部内に前記吐出側口15bを配して、該縦筒部16が横長筒部15上に立設する。
本実施形態は、基端部21を方形筒部とする一方、先端の吐出口22に向けて図3のように装置左右方向に口を大きく広げて、該吐出口22を横長矩形とする。吐出口22の開口面積220が広くなり、マスク治具51に一度に四個(複数)の基板52をセットできる。そして、前記ポンプ用孔15cにポンプ31の支軸を挿通させ、支軸先端部に取着したインペラ31aを横長筒部15内に配して、ポンプ31の作動により、吸込み側口15aから吸込んだ溶融半田Mを、図1の矢印のごとく横長筒部15内,吐出側口15b,縦筒部16内を経て噴流ノズル2の吐出口22から溶融半田Mを噴流させ、四個の基板52に対し同時に半田付け可能とする(図7)。
ポンプ31は既述のごとく半田槽1内の溶融半田Mを循環させるもので、本実施形態は、半田槽1内の後壁部12寄りにポンプ31を設置し、該ポンプ31を駆動するモータ32を半田槽1外で、ケーシング9内の後立板92寄りに設置する。モータ32に固着したプーリ34とポンプ31に固着したプーリ33とにベルト35で巻回し、モータ32の回転で、横長筒部15内に配されたポンプ31のインペラ31aを回転させ、噴流ノズル2の吐出口22から溶融半田Mを噴流させる。
かくして、ポンプ31が作動中で、第一ロッド42が後退すると、吐出口22から噴流する溶融半田Mに、マスク治具51を介して保持枠45に支えられた基板52のスルーホール520が浸かる下端位置に配される(図7)。一方、第一ロッド42が進出すると、基板52のスルーホール520は、噴流する溶融半田Mから上方に離れた図1,図3のような上端位置に配される。
詳しくは、図2,図3のごとく保持枠45上の左右部位で、計四本の支柱61が立設し、各支柱61の上端にフレームを構成する矩形天板62が固着される。天板62が吐出口22の上方で該吐出口22を跨ぐようにして、保持枠45上に支柱61と天板62とからなる櫓体が起立する。天板62上に押圧手段7たるエアシリンダに係る第二シリンダ71の本体固定部が取着され、その可動部となる第二ロッド72が天板62に設けた通孔を貫通して該天板62の下方へ突出する。突出する第二ロッド72の先端に前記盤状体63を固着し、盤状体63が下側盤面を水平にして、第二ロッド72の進退動(伸縮)によって上下動する。第二ロッド72を伸長させると、盤状体63は、その下面63bが四個(複数)のケース上面54aに当接し、ケース54に下方側のマスク治具51へ押さえるエアシリンダの押圧力が加わる。
ここでは、下側厚板の中央部に設けた流路81用溝の溝底に下面へ貫通する他端側出口孔80を複数形成し、また該溝から右側端面へ貫通する一端側入口孔82を形成する。そして、該溝を上側蓋板で蓋をして一体化させ、該溝が流路81となった図13ごとくの盤状体63とする。入口孔82に弁831を介在させて圧縮エア供給用の導管83を接続し、弁831を開にすると、エアが図10の矢印のごとく入口孔82,流路81を通って出口孔80から各ケース54へ吹付ける。
具体的には、図3の初期状態から図13,図14のように起動スイッチS2のオンでスタートする。押圧手段7の信号入力(ステップ101)とポンプオン(ステップ103)の状態になる。また略同時に昇降機構4の信号入力(ステップ102)により第一ロッド42が収縮し、基板52が下降する。
まず、第二ロッド72が伸長し、押圧手段7の盤状体63でケース54を下方へ向けて押圧する。これと同時に又は該押圧後に前記基板52を下降させる信号、すなわち第一ロッド42を収縮させる信号が伝わる。
下端位置に先に到達した基板52は、半田槽1からの熱を近くで受け、また溶融半田Mの液面M1が噴流ノズル2内を上昇し下から近づいてくる過程で、基板52に載る電子部品53のリード531,フラックスがプリヒートされる。この下端位置でプリヒートが行われている基板52へ、溶融半田Mが図6の矢印のごとく下から近づいていく。プリヒートの設定時間が完了する時点を、吐出口22から溶融半田Mが噴流するタイミングにする。本実施形態は、遅延回路を組み込んでプリヒート設定時間を設け、この設定時間経過直後に、吐出口22からの溶融半田Mの噴流が始まるようにし、また後述する溶融半田Mにスルーホール520が半田付け所要時間浸かった時点で、直ちにポンプ31を停止させる制御手段CRとする。尚、プリヒート設定時間,半田付け所要時間は、予め半田付けする基板52,電子部品53等の種類によって適宜調整される。
尚、溶融半田Mにスルーホール520が浸かる半田付け所要時間の経過と同時又はその直前から空冷手段8のエア吹付けを行う信号を伝え、ケース54へエアを吹付けるとより好ましくなる。ケース54を冷却保護できるからである。ここでは、半田付け所要時間が経過する直前からエアの吹付けを行う信号を伝え、圧縮エアが導管83,エア流路81を通って、出口孔80からケース54へ吹付けられる。半田付けスップの終了直前に、空冷手段8の信号入力(ステップ104)により、弁831を開にして、エア吹付けを行ってから前記ポンプオフ(ステップ105)へと進む。
符号73は天板62に設けた孔,ボス穴に挿通して、第二ロッド72と平行になるようにして基端を盤状体63に固着したガイド軸を示す。
前記半田付け装置を用いて、例えば次のようにして半田付け方法が行われる。半田装置は、既述のごとく、槽内にヒータHTで加熱した溶融半田Mを収容する半田槽1が設けられ、且つ該溶融半田Mをポンプ31で循環させ、該半田槽1の上方に突出する噴流ノズル2の吐出口22から溶融半田Mを噴流させる。そして、この噴流する溶融半田Mに、マスク治具51を介して保持枠45に支えられた基板52のスルーホール520が浸かる下端位置と該噴流する溶融半田Mから離れた上端位置との間で該保持枠45を昇降させる昇降機構4を備え、且つ吐出口22の開口面積220を噴流ノズル基端部21の開口面積210よりも広くした装置である。
また、前処理として、図5のケース54で覆った電子部品53搭載の基板52(以下、単に「被半田付け物」ともいう。)のマスク治具51へのセットと、フラックス塗布をする。図4のごとく、スルーホール520にリード531を挿入して電子部品53を載せた基板52を、マスク治具51に四個(複数)セットする。尚、本発明のリード531にはピンを含む。電子部品53を簡略図示するが、電子部品53を載せた基板52はケース54で覆われており、本実施形態はこれが被半田付け物になる。本半田付けを終えると、本発明の制御手段CRとして組み込んでいるソリッドステート・リレー(SSR)の製品になる。
次いで、被半田付け物がセットされたマスク治具51を、図示しないフラックス塗布装置(特許第5421955号)の上面開口上に置いて、フラックス塗布する。該塗布装置を用いて、スルーホール520から覗くリード531等の必要箇所にフラックス塗布を行う。続いて、フラックス塗布完了の被半田付け物が載ったマスク治具51を、保持枠45にセットして図3の状態にする。
まず、起動スイッチS2を入れ、昇降機構4及びポンプ31を起動させる。エアシリンダの第一ロッド42が収縮し、基板52が速やかに下降して下端位置に到達する(図6)。下端位置に到達すると、電子部品53,基板52が半田槽1から溶融半田Mの熱を受けるので、フラックスが活性化していく。
プリヒートの設定時間の終了までこの状態を保つ。設定終了時間が近づくにつれ噴流ノズル2内を、図6の矢印速度で上昇してくる溶融半田Mからの熱量も受け、フラックスの活性化が進む。そして、フラックス活性化完了とする設定時間が経過した後(ここでは直後)、噴流ノズル2内を上昇してきた溶融半田Mを吐出口22から噴流させる(図7)。溶融半田Mの一部が吐出口22からオーバーフロー受皿18へ流れ出る。
押圧手段7を設けて、起動スイッチオンにより、昇降機構4、ポンプ31、及び押圧手段7を起動させる。該押圧手段7に係る第二シリンダ71の第二ロッド72が進出して、盤状体63がケース54を下方へ向けて押圧すると同時に又は押圧後に、昇降機構4の第一ロッド42が収縮し、基板52が下降する(図3)。押圧手段7への圧縮エアの供給により、第二ロッド72が進出して盤状体63がケース54を押さえる(図6)。エア圧を受けた盤状体63がケース54を上面54aから押さえるので、マスク治具51に載置セットされたケース54,電子部品53付き基板52が位置ずれを起こさず、また不安定にならない。ケース54,基板52等は、その後の半田付けに伴う上下動の動きにも安定維持される。
盤状体63がケース54を下方へ向けて押圧する状態は、半田付けが終了し、さらに第一ロッド42の伸長で、基板52が上昇して上端位置へ達し、昇降機構4の信号切になるが、この時点まで継続させる。この後、押圧手段7の第二ロッド72を収縮させ、図3の初期状態にして押圧手段7の信号切とする。
本実施形態の空冷手段8によるケース54へのエア吹付けは、半田付け所要時間が経過する直前から開始するが、ポンプオフ105のステップ後でも続いている(図10)。エア吹付け終了は、前記押圧手段7の第二ロッド72を収縮させて図3の初期状態にして押圧手段7の信号切の後、空冷手段8の信号切を伝えて、エアの吹付けを止めて終了する。その後、半田付けを終えた所望の実装基板52が作業者によって取り出されることになる。
後は、上記一連動作の1サイクルを繰り返して、本発明の半田付けが次々と行われる。他の構成は(1)の半田付け装置で述べた内容と同様で、その説明を省く。(1)と同一符号は同一又は相当部分を示す。
このように構成した卓上半田付け装置及びこれを用いた半田付け方法は、特許文献1のようなプリヒート用の流路確保やファン等の設備なしにて、プリヒートができるので、装置コストを安くできる。また、プリヒート用の流路確保を不要とするので、ケーシング9の外形が同じであっても、半田槽1,噴流ノズル2を大きくでき、装置の能力アップにつながる。これにとどまらず、下端位置に停止させた基板52に向けて溶融半田液面M1が上昇する噴流アップ方式により、半田付け品質を良好に保って、しかも複数の基板52の半田付けを一度に実現できるなど、品質向上,生産性向上に優れた効果を発揮する。
特許文献1等の従来技術は、基端部21の開口面積210よりも吐出口22の開口面積220が広い噴流ノズル2を用いようとしても、支障をきたす。吐出口22から溶融半田Mを噴流状態にして、溶融半田Mの液面M1へ基板52を急降下させて半田付けを行う従来方法では、マスク治具下面51b,基板下面52bの急下降に伴う風圧で、噴流する溶融半田液面M1が押されてしまい、半田付け不良になる場合がある。また基板52と溶融半田Mの液面M1との間にある空気が抜けきらず、さらにスルーホール520に空気溜まりEができて、歩留りが低下する問題がある。加えて、一度に複数の製品が仕上がるようにすると、吐出口22の溶融半田液面M1が大きくなり、半田液面M1と基板下面52bとの間の空気が一層抜けなくなる。基板52をゆっくりと下降させて半田付けを行えば、歩留りを向上させることができるが、ゆっくりと下降させる分、タクト時間が長くなり生産性を低下させる新たな問題を招く。
一方、本発明は溶融半田の比重が大であり、溶融半田液面M1の速度が遅く、縦筒部16,噴流ノズル2をゆっくり上昇するので、吐出口22の開口面積220を広くしても、基板下面52bに溶融半田Mが付着するまでに、溶融半田液面M1とマスク治具51,スルーホール520間の空気が綺麗に抜けきる。下端位置に停止させたマスク治具51,基板52に、ゆっくりと噴流する溶融半田Mが上昇し、マスク治具下面51b側で凹んでいる基板下面52b,スルーホール520に、噴流半田を効果的に噴流注入できる。卓上半田付け装置において、これまで発生していた半田付けの品質不良を一挙に解決する。
ちなみに、吐出口22の広い開口面積を回避すべく、半田槽1の縦筒部16から吐出口22を被半田付け物の個数に合わせて分岐させた開口面積小の吐出口22を複数有する噴流ノズル2を立てることも考えられる。しかし、溶融半田Mを噴流させたまま、従来技術のように半田付けを行うと、溶融半田Mの噴流液面M1が空気に触れる量は減るものの、分岐させた開口面積小の噴流ノズル2は、容量が小さくなって、噴流ノズル2の上下方向に溶融半田Mの温度勾配ができる。半田付け不良が増える新たな問題が発生する。
このように本卓上半田付け装置及びこれを用いた半田付け方法は、上述した数々の優れた効果を発揮し、多大な効を奏する。
2 噴流ノズル
21 基端部
22 吐出口
31 ポンプ
4 昇降機構
45 保持枠
51 マスク治具
52 基板
520 スルーホール
53 電子部品
531 リード
63 盤状体
7 押圧手段
8 空冷手段
9 ケーシング
HT ヒータ
M 溶融半田
M1 半田液面(液面)
Claims (4)
- ケーシング内にヒータで加熱した溶融半田を収容する半田槽が設けられ、且つ該溶融半田をポンプで循環させ、該半田槽の上方に突出する噴流ノズルの吐出口から噴流する溶融半田に、マスク治具を介して保持枠に支えられた基板のスルーホールが浸かる下端位置と該噴流する溶融半田から上方へ離れた上端位置との間で該保持枠を昇降させる昇降機構を備え、且つ前記吐出口の開口面積が噴流ノズル基端部の開口面積よりも広くなっており、さらに前記保持枠上に設けたフレームに本体固定部を取付け、可動部先端を盤状体に固着して進退動可能にし、該可動部の進出により、前記スルーホールにリードを挿入して前記基板上に載る電子部品を覆うケース上面に当てた該盤状体を下方に向けて押圧する押圧手段を設けた卓上半田付け装置を用い、
前記昇降機構、前記ポンプ、及び該押圧手段を起動させて、該押圧手段で、該盤状体が前記ケースを下方へ向けて押圧すると同時に又は該押圧後に、前記基板が下降して前記下端位置に到達し、プリヒート設定時間を経過させた後に、噴流ノズル内を上昇していた溶融半田を前記吐出口から噴流させて、前記基板に載る電子部品のリードを挿入した前記スルーホールが該溶融半田に半田付け所要時間浸かった後、直ちに前記ポンプを停止し、該停止により前記噴流ノズルに在る前記溶融半田の半田液面を下降させることを特徴とする卓上半田付け装置を用いた半田付け方法。 - 前記盤状体を貫通する流路が形成され、該流路の一端側入口孔に圧縮エア供給用の導管を接続し、他端側出口孔が該盤状体の下面側に露出するようにして、該導管へのエア供給により前記ケースへエアを吹付ける空冷手段を設け、前記昇降機構、前記ポンプ、前記押圧手段、及び該空冷手段を起動させて、前記半田付け所要時間の経過と同時又は直前から、前記ケースへの該エアの吹付けを行う請求項1記載の卓上半田付け装置を用いた半田付け方法。
- ケーシング内にヒータで加熱した溶融半田を貯留する半田槽が設けられ、且つ該溶融半田をポンプで循環させ、該半田槽の上方に突出する噴流ノズルの吐出口から噴流する溶融半田に、マスク治具を介して保持枠に支えられた基板のスルーホールが浸かる下端位置と該噴流する溶融半田から上方へ離れた上端位置との間で該保持枠を昇降させる昇降機構を備える卓上半田付け装置において、
基端部の開口面積よりも前記吐出口の開口面積が広い前記噴流ノズルと、
前記保持枠上に設けたフレームに本体固定部を取付け、可動部先端を盤状体に固着して進退動可能にし、該可動部の進出により、前記スルーホールにリードを挿入して基板上に載る電子部品を覆うケース上面に当てた該盤状体を下方に向けて押圧する押圧手段と、
起動スイッチオンによって、前記昇降機構、前記ポンプ、及び該押圧手段が起動して、押圧手段の該盤状体で該ケースを下方へ向けて押圧すると同時に又は該押圧後に前記基板を下降させる信号を伝え、前記基板が下降して前記下端位置に到達し、プリヒート設定時間が経過後に、前記ポンプによる液面上昇中の溶融半田が前記吐出口から噴流して、該溶融半田に前記スルーホールが半田付け所要時間浸かった時点で、直ちに前記ポンプを停止させる制御手段と、を具備することを特徴とする卓上半田付け装置。 - 前記盤状体を貫通する流路が形成され、該流路の一端側入口孔に圧縮エア供給用の導管を接続し、他端側出口孔が該盤状体の下面側に露出するようにして、前記ケースへエアを吹付ける空冷手段を設け、前記制御手段が、前記起動スイッチオンによって、前記昇降機構、前記ポンプ、前記押圧手段及び該空冷手段が起動して、前記半田付け所要時間の経過と同時又はその直前から該エアの吹付けを行う信号を伝える請求項3記載の卓上半田付け装置。
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