JP7096037B2 - 車両の燃料残量算出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の燃料残量算出装置に関するものである。
自動車の燃料残量表示においては、燃料タンクに設けたフロート式のフューエルセンダにより液面を検出する方式(1)と、燃料噴射装置(インジェクタ)の開弁時間から消費燃料を算出し、給油時の燃料から消費燃料を減算して燃料残量を算出する方式(2)とが知られている。
図5は上記方式(1)によるセンダ入力値をベースにした演算により算出した燃料残量を示す図である。図に示すように、センダ入力値から演算した短時間平均値A(例えば、約3秒の平均値)を基に、燃料残量Aを以下のように演算している。
すなわち、燃料残量A>短時間平均値Aの場合、前回の燃料残量Aから所定量Kaを減算して今回の燃料残量Aを算出する。
燃料残量A(n)=燃料残量A(n-1)-Ka・・・・(1)
燃料残量A<短時間平均値Aの場合、燃料残量Aに所定量Kaを加算して燃料残量を算出する。(Kaは燃料残量Aと短時間平均値Aの差に比例した値でもよい)
燃料残量A(n)=燃料残量A(n-1)+Ka・・・・(2)
この方式(1)により算出した燃料残量Aは、フューエルセンダ入力を使用しているため、車両が傾斜などの差しかかった場合、液面変動の影響を受けて実際の燃料残量Aと大きくずれが生じるといった難点がある。
図6は上記方式(2)によるインジェクタの開弁時間から消費燃料を算出し、この燃料消費量をベースにした燃料残量を示す図である。この方式(2)では、以下のように燃料残量を算出する。
燃料残量B(n)=燃料残量B(n-1)-燃料消費積算値・・・(3)
しかし、この方式(2)により算出された燃料残量Bは、燃料消費量を使用しているため、図5に示す方式(1)のように傾斜地の影響を受けないが、燃料消費量の初期値のズレや積算誤差が蓄積し、やはり実残量とのズレが生じるおそれがある。
そこで、この方式(2)をさらに修正して、センダ値をベースとした燃料残量Aに徐々に近づくように補正する以下の方式(4)も考えられる。
燃料残量B(n)=燃料残量B(n-1)-燃料消費積算値+K (K:補正値)・・・(4)

上記式(4)においては、燃料残量Bとフューエルセンダから演算した燃料残量Aとの差に応じて補正値Kを設定する。燃料残量Bが燃料残量Aよりも大きい場合、K<0として減算する。また、燃料残量Bが燃料残量Aよりも小さい場合、K>0として加算する。図6において、太い実線で示す補正ありの燃料残量Bが得られることになる。しかし、この場合は図5の方式(1)と同様に傾斜地の影響を受けることになる。
特許文献1には、図6に示す方式(2)と同様に、インジェクタの開弁時間から消費燃料を算出し、給油時の燃料量から消費燃料を減算して燃料残量を表示する燃料残量算出装置が開示されている。また、この特許文献1には、燃料噴射装置の製造誤差により残量が不正確になることを考慮して、燃料タンクの液面が予め設定した液面高さになった際に、残量表示の補正を行うようにしている。
特開昭58-122433号公報
しかし、特許文献1の技術では、予め設定した液面高さでしか補正が行われず、その以外の状態では、実際の残量との誤差が大きくなるおそれがあった。
本発明は、上記に鑑み、消費燃料から算出した燃料残量をベースに、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量が適切な場合にのみ、当該液面高さから検出した燃料残量に近づける補正を行うことで、精度の良い燃料残量を算出(表示)可能な車両の燃料残量算出装置の提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の好適な実施形態においては、インジェクタ開弁時間より求めた消費燃料を、給油時の燃料量から減算し、算出した燃料残量(B)と燃料タンクの液面高さを検出するフューエルセンダからの入力を基に、フィルタ演算により平滑化した燃料残量(A)とを用いて最終的な燃料残量を算出する制御部を有する車両の燃料残量算出装置において、前記制御部は、消費燃料から算出した燃料残量(B)と、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)との差が第1の所定値(C1)以上の状態が第1の所定時間(T1)以上継続しているとき、消費燃料から算出した前記燃料残量(B)にズレがあると判定し、かつフューエルセンダ入力の短時間平均値(A)とフューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)との差が第2の所定値(C2)以内で、その状態が第2の所定時間(T2)以上継続するとき、燃料タンクの液面が安定であり、フューエルセンダ入力から算出した前記燃料残量(A)が正しいと判断して、消費燃料から算出した燃料残量(B)を、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)に近付ける補正を行う。
また、長い登坂路やカーブなどでは液面が変動しやすい。このような状況下で車速が低下すると、初期は乖離していた燃料残量Aと短時間平均値Aが時間とともに一致する傾向にある。そこで、本発明の好適な実施形態においては、制御部は、車速センサから入力された車速が所定値(例えば、20km/h)以上のときに、消費燃料から算出した燃料残量Bを、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量Aに近付ける補正を行うこともできる。
ただし、制御部は、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)が所定値(C0:例えば、10リットル(L))以下であり、消費燃料から算出した燃料残量(B)が、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)よりも大きい場合、車速に拘わらず、消費燃料から算出した前記燃料残量(B)を、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)に近付ける補正を行うこともできる。
本発明によると、消費燃料から算出した燃料残量Bをベースに、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量が適切な場合のみ、消費燃料から算出した燃料残量を、液面高さから検出した燃料残量に近付ける補正を行うことで、精度の良い燃料残量の算出(表示)を行うことができる。
本発明の実施形態である車両の燃料残量算出装置の制御ブロック図である。 同じく本実施形態の燃料残量算出装置を使って燃料残量を算出した際の燃料残量を表わす図である。 同じく燃料残量の演算フローチャートである。 車両旋回を含む走行時の燃料残量を表わす図である。 従来のフューエルセンダ入力値をベースにした演算により算出した燃料残量を示す図である。 従来の燃料消費量ベースの演算により算出した燃料残量を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の車両の燃料残量算出装置1は、図1に示すように、制御部2となる車両の電子制御ユニット(ECU)の入力側に、車両の速度を検知する車速センサ3と、燃料タンク内の液面高さから燃料残量を検出するフロート式のフューエルセンダ4と、インジェクタ(燃料噴射装置)の開弁時間より求めた消費燃料量を出力する燃料消費量検出部5とが接続されている。
制御部2では、インジェクタ開弁時間より求めた消費燃料を、給油時の燃料量から減算して算出した燃料残量Bと、フューエルセンダ4により燃料タンクの液面高さから算出した燃料残量Aとを用いて最終的な燃料残量を算出する。制御部2では、フューエルセンダ4の液面高さから検出した燃料残量を短時間平均値7を介して燃料残量演算部8に入力し、また、インジェクタの開弁時間より求めた消費燃料量を積算部9により積算し、燃料残量演算部8において以下のように演算する。
すなわち、制御部2の燃料残量演算部8では、消費燃料から算出した燃料残量Bと、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aとの差が第1の所定値C1(例えば3L)以上の状態が第1の所定時間T1(例えば5分)以上継続しているとき、消費燃料から算出した燃料残量Bにズレがあると判定し、かつフューエルセンダ入力の短時間(たとえば3秒)平均値Aとフューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aとの差が第2の所定値(例えば1L)以内で、その状態が第2の所定時間以上(例えば、10秒以上)継続するとき、燃料タンクの液面が安定であると判断して、上記フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aが正しいと判断して、消費燃料から算出した燃料残量Bをフューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aに近付ける補正を行うようにしている。
また、制御部2では、車速センサ3から入力した車速が所定値(例えば、20km/h)以上のときに、消費燃料から算出した燃料残量Bを、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aに近付ける補正を行なうようにしている。これは、長い登坂路やカーブでは車速が低下したときに短時間平均値Aと燃料残量Aとが時間が経過すると一致することを考慮したものである。ただし、制御部2では、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aが所定値(C0)以下(例えば、10リットル以下)であり、消費燃料から算出した燃料残量Bが、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aよりも大きい場合、燃料切れ(ガス欠)のおそれがあるため、車速に拘わらず、消費燃料から算出した燃料残量Bを、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量Aに近付ける補正を行なうようにしている。
そして、制御部2の出力側には、燃料残量演算部8によって演算された燃料残量値を、車室内のインストルメントパネルに設けられる液晶ディスプレイ等の燃料残量表示部6に表示するよう接続されている。
図2は本実施形態における燃料タンク内の燃料残量を時間軸(横軸)により表したグラフである。フューエルセンダ入力値から演算した短時間(例えば、約3秒)の平均値を短時間平均値A、十分に平滑となるようにフィルタ処理を施した燃料残量を「燃料残量A」とする。燃料消費積算値を基に演算した燃料残量を「燃料残量B」とする。
燃料残量B(n)=燃料残量B(n-1)-燃料消費積算値+K(K:補正値)・・(4)
図2において、細かい点線B-2が補正していない燃料残量Bを示し、実線B-1が補正した燃料消費Bを夫々示す。また、粗い点線A-2がフューエルセンダ入力から算出した燃料残量を示し、階段状の細線A-1が短時間平均値A(フューエルセンダ入力値から短時間平均値:例えば約3秒の平均値)を夫々示す。図2のM1時において、燃料残量Aと燃料残量B-1に差があり、かつ短時間平均値Aと燃料残量Aに差がない場合は燃料タンク内の液面高さは安定しているものとして、燃料残量B-1を燃料残量A-1に向けて補正する。要するに、燃料タンク内の液面高さから検出されるフューエルセンダ値を信用する補正を行う。
図2のM2時において、短時間平均値Aと燃料残量Aに大きな差がある場合は燃料残量B-1を補正しない。つまり、燃料タンク内の液面高さから検出されるセンダ値が信用できないからである。また、図2のM3時において、燃料残量B-1と燃料残量Aの差が小さい。この場合も補正の必要性がないので補正しない。
図3は燃料残量の通常の補正に関するフローチャートである。このフローチャートでは、応答性の異なる2種類のフィルタ値(燃料残量Aと短時間平均値A)を比較し、両者が所定時間以上一致している場合、燃料タンク内の液面が安定していると判定し、燃料残量の補正(通常補正)を実施するようにしている。まず、4つの補正条件A~Dを定義する。これらの補正条件A~Dの全ての条件(AND条件)をクリアすれば燃料残量Bを補正する。
補正条件Aはフューエルセンダベースの燃料残量Aと消費量ベースの燃料残量Bに乖離ある場合である。乖離があれば補正条件Aをクリアすることになる。補正条件Bは車速が所定値以上(車両が傾斜路に長時間滞在していない)の場合である。補正条件Cはセンダベースの2つのフィルタ値(燃料残量Aと短時間平均値A)に乖離がない場合、つまり液面が安定している場合である。補正条件Dは上記補正条件A~Cの成立が第1の所定時間T1(例えば5分)以上継続した場合である。
まず、燃料残量演算を開始すると(S1)、フューエルセンダ4から入力した短時間平均値A(例えば短時間の3秒平均値)を演算する(S2)。この演算値を基にセンダベースの燃料残量Aを演算する(S3)。例えば、以下の式に基づいて燃料残量Aを演算する。
燃料残量A(n)=燃料残量A(n-1)-Ka(短時間平均値A<燃料残量A)・・・(5)
燃料残量A(n)=燃料残量A(n-1)+Ka(短時間平均値A>燃料残量A)・・・(6)
次に、演算周期毎の燃料消費量を積算して消費燃料を積算し(S4)、燃料残量Bを演算する(S5)。これは燃料消費量ベースでの燃料残量演算となる。例えば、
燃料残量B(n)=燃料残量B(n-1)-燃料消費量(積算値)・・(3)
次に、燃料残量Aに余裕がないか否かを判断する(S6)。つまり燃料残量が所定値(C0)以下か否かを判定し、燃料残量Aに余裕がある場合(燃料残量が所定値C0よりも大きい場合)、補正条件A~Dに当てはめる補正しきい値を以下のように設定する。即ち補正条件Aにおける補正しきい値C1=大、補正条件Cにおける補正しきい値C2=小、補正条件Bにおける補正しきい値V1=大、補正条件Dにおける補正しきい値T1=大とする。ただし、センダベースの燃料残量Aと消費量ベースの燃料残量Bとの間の乖離が大の時のみ補正しきい値を上記のように設定する。例えば、C1=3リットル(L)、C2=1リットル(L)、V1=20km/h、T1=12秒とする。
燃料残量Aに余裕がないとき、すなわち、燃料残量が所定値Co以下の場合、補正条件Aにおける補正しきい値C1=小、補正条件Cにおける補正しきい値C2=大、補正条件Bにおける補正しきい値V1=小、補正条件Dにおける補正しきい値T1=小とする。この補正しきい値はセンダベースの燃料残量Aと消費量ベースの燃料残量Bとの間の乖離が小の場合でも補正し、燃料切れに対応する。例えば、C1=1リットル(L)、C2=2リットル(L)、V1=10km/h、T1=6秒とする。
そして、燃料残量Aの計測後(S6)、次に、燃料残量B-燃料残量Aの差を判定する(S9)。この場合、3つのルートに分岐する。第1のルートでは、両者の差が特大で所定値C3(例えば10リットル(L))よりも大きいとき、強制補正を行う。すなわち、燃料残量Bと燃料残量Aとの差(絶対値)が所定値(例えば、10リットル(L))を超える場合、無条件で両者の差が補正条件Aの補正しきい値C1以下になるまで補正する。
第2のルートは燃料残量B-燃料残量Aの差が補正しきい値C1(センダ値との差が大)を超えるとき、両者に差があるものとして、補正条件Aが成立する。第3のルートは、補正しきい値C1以下(センダ値との差がない)場合、両者に差がないものとして補正しないで終了する(S14)。
補正条件Aが成立したならば(S9:Y)、次に自車速度を判定する(S10)。自車速度が補正しきい値V1(所定速度)以上のとき(S10:Y)、傾斜やカーブの影響を受けにくいと判断して補正条件Bを成立させる。自車速度が補正しきい値V1よりも低速の場合(S10:N)、傾斜やカーブの影響を受け易いと判断して補正しないで終了する(S14)。
補正条件Bも成立したならば(S10:Y)、次に、短時間平均値A-燃料残量Aの絶対値が補正しきい値C2以下(フィルタ乖離小)か否かを判定する(S11)。ここでいう「フィルタ乖離小」あるいは「フィルタ乖離大」でいう「フィルタ」とは、燃料残量Aと短時間平均値Aの2種類をいい、その差が大きいとき「フィルタ乖離大」といい、その差が小さいとき「フィルタ乖離小」という。短時間平均値A-燃料残量Aの絶対値が補正しきい値C2以下の場合(S11:Y)、センダベース2つのフィルタ(燃料残量Aと短時間平均値A)に乖離なしと判断して補正条件Cを成立させる。短時間平均値A-燃料残量Aの絶対値が補正しきい値C2よりも大きい場合(S11:N)、センダベースの2つのフィルタ(燃料残量Aと短時間平均値A)の乖離が大きく液面が不安定であると判断して補正しないで終了する(S14)。
補正条件Cも成立したならば、次に、条件成立時間を判定する(S12)。条件Aの成立時間が第1の所定時間T1以上、かつ条件Cの成立時間が所定時間T2以上の場合(S12:Y)、燃料残量Bを燃料残量Aに近付ける補正を行う(S13)。条件成立時間が所定時間T1よりも小さい場合、液面が不安定であると判断して、そのまま終了する(S14)。燃料残量Bを燃料残量Aに近付ける補正は、以下の式により行う。
燃料残量B(n)=燃料残量(n)+Kb
(Kbは固定値、または(燃料残量A-燃料残量B)に比例する値)・・・(7)
以上のとおり、本実施形態では、式(1)と式(2)の長所を生かし、液面が安定しているときに補正を行い、より正確な燃料残量を算出する。つまり、車速をも考慮して、所定速度以上(例えば、20km/h以上)、かつ、短時間平均値Aと燃料残量Aの差が所定値以下の液面が安定している状態が所定時間以上継続(例えば、10秒)したとき、燃料残量Bが燃料残量Aに近づくように補正を行う。逆に、短時間平均値Aと燃料残量Aの差が所定値以上となった場合は液面が安定していないと判断して燃料残量Bを補正せず、燃料消費量をそのまま減算することで、不要な補正を抑制するようにしている。
また、所定速度以下(例えば登坂路で停車したとき)では、燃料残量Aは短時間平均値Aに追従して最終的に一致してしまう。したがって、このような低速の場合には不要な補正が発生するため、所定速度以下では補正を行わないようにしている。ただし、燃料残量Aが所定値以下(例えば、10リットル以下)となった場合は、燃料残量Bが燃料残量Aよりも大きいときは、速度に関係なく補正を行い、燃料切れ(ガス欠)をいち早く表示する。
このように、本実施形態では、液面が安定している区間のみフューエルセンダの値に追従させることで、不要な補正を抑え、燃料残量を精度よく演算することができる。
図4は車両旋回時と直進時の燃料残量Aと短時間平均値Aを比較した図である。実線が短時間平均値A、一点鎖線がセンダ入力の燃料残量A、細線が車両の重心点を通る鉛直軸回りの回転角速度を検出するヨーレートセンサにより検出されるヨーレート、点線が車速センサから検出した車速を示す。車両の旋回によりヨー角が変化する。したがって、ヨーレートから車両が旋回しているか、あるいは直進しているかが判定できる。本例では、旋回時の短時間平均値Aと燃料残量Aとの乖離が大きいことを確認するためにヨーレートを測定している。図中R1、R2,R3部分が旋回部分である。逆に、ヨー角に変化のない部分D1,D2は直進中であると解され、この部分では短時間平均値Aと燃料残量Aとの乖離が小さい。よって、図3のフローチャートの補正条件Cを判定することは、車両が直進中のときのみ補正し、旋回中のとき補正をしないことを示す。
このように、インジェクタ開弁時間より求めた消費燃料を、満タン時の燃料量から減算し、算出した燃料残量と、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量とを用いて最終的な燃料残量を算出する場合、消費燃料から算出した燃料残量と、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量とに差があり、液面高さより検出した燃料残量の短時間平均値と長時間平均値がしきい値以内(液面安定)であり、上記状態が所定時間以上継続する場合、つまり、補正することが適切な場合のみ、消費燃料から算出した燃料残量Bを燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量Aに近付ける補正を行うので、精度の良い残量表示が可能となる。
しかも、燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量Aが所定値以下であり、消費燃料から算出した燃料残量Bが燃料タンクの液面高さから検出した燃料残量Aよりも大きい場合、車速に拘わらず、燃料残量Bを燃料残量Aに近付ける補正を行うので、燃料切れ(ガス欠)をいち早く表示することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。
1 燃料残量算出装置
2 制御部
3 車速センサ
4 フューエルセンダ
5 燃料消費量検出部
6 燃料残量表示部
7 短時間平均値
8 燃料残量演算部
9 積算部

Claims (2)

  1. インジェクタ開弁時間より求めた消費燃料を、給油時の燃料量から減算し、算出した燃 料残量(B)と燃料タンクの液面高さを検出するフューエルセンダからの入力を基に、フィルタ演算により平滑化した燃料残量(A)とを用いて最終的な燃料残量を算出する制御部を有する車両の燃料残量算出装置において、前記制御部は、消費燃料から算出した燃料残量(B)と、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)との差が第1の所定値(C1)以上の状態が第1の所定時間(T1)以上継続しているとき、消費燃料から算出した前記燃料残量(B)にズレがあると判定し、かつフューエルセンダ入力の短時間平均値(A)とフューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)との差が第2の所定値(C2)以内で、その状態が第2の所定時間(T2)以上継続するとき、燃料タンクの液面が安定であり、フューエルセンダ入力から算出した前記燃料残量(A)が正しいと判断して、消費燃料から算出した燃料残量(B)を、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)に近付ける補正を行うことを特徴とする燃料残量算出装置。
  2. 車速を検出する車速センサを備え、前記制御部は、車速センサから入力された車速が所定値以上のときに、消費燃料から算出した燃料残量(B)を、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)に近付ける補正を行う請求項1記載の燃料残量算出装置において、前記制御部は、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)が所定値(C0)以下であり、消費燃料から算出した燃料残量(B)が、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)よりも大きい場合、車速に拘わらず、消費燃料から算出した前記燃料残量(B)を、フューエルセンダ入力から算出した燃料残量(A)に近付ける補正を行う燃料残量算出装置。
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