JP7096017B2 - 椅子 - Google Patents
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Description
以下、第1実施形態に係る椅子の構成を、図1~図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、椅子1は、座部2aおよび背凭れ2bを有する座体2と、座体2に隣接して配置された肘掛(オプション部材)3と、座体2および肘掛3を支持する支持構造体4Aと、を備えている。
なお、図1に示す椅子1は、並べて配置された複数の座体2と、各座体2の両隣にそれぞれ配置された複数の肘掛3と、を備えているが、座体2および肘掛3の数は適宜変更してもよい。また、複数の座体2のうちの一部を、テーブルなどに置き換えてもよい。また、座体2は背凭れ2bを有していなくてもよい。また、肘掛3の一部若しくは全部を、その他のオプション部材(例えばテーブルなど)に置き換えてもよい。
図2は、図1のII-II断面矢視図である。図1及び図2において、当該椅子1を利用する着座者が着座した状態で、着座者の前後方向を椅子1の前後方向といい、Y軸方向が前後方向に該当する。また、同状態で、着座者の左右方向を椅子1の左右方向といい、X軸方向が左右方向に該当する。また、Z方向は上下方向を示している。
また、図2に示すように、支持構造体4Aは、左右方向から見て、上下方向に延びる軸線Oを対称軸とする略線対称な構造を有している。以下、前後方向に沿って、軸線Oに向かう側を前後方向内側といい、軸線Oから遠ざかる側を前後方向外側という場合がある。なお、前後方向は、後述する一対のビーム10が対向する対向方向と一致している。
一部の肘掛本体3cの内側にはボックス3bが設けられており、ボックス3bの前面には差込口3aが設けられている。ボックス3b内には、差込口3aに接続された端子類が収容されている。差込口3aは、ボックス3b内の端子類を介して、後述するケーブルに接続される。差込口3aは、荷重支持面3dよりも下方に配置されている。
なお、図1の例では、一部の肘掛3に差込口3aが設けられているが、全部の肘掛3に差込口3aが設けられていてもよい。また、肘掛3の形状および差込口3aの位置は適宜変更可能である。
また、肘掛3に代えて他のオプション部材を採用する場合には、このオプション部材に差込口3aが設けられる。例えばテーブルをオプション部材として用いる場合、差込口3aがテーブルの天面または側面などに設けられてもよい。
図1および図2に示すように、支持構造体4Aは、前後方向に間隔を有して配された一対のビーム10と、一対のビーム10を下方から支持する脚体20と、接続部材30と、一対のクランプ部材40と、第1固定部材51、第2固定部材(当接部)52、および第3固定部材(当接部)53と、を備えている。一対のビーム10の左右方向における端部には、一対のビーム10の各端面を一体に覆うキャップCが取り付けられている。脚体20は、床面に設置され、一対のビーム10、接続部材30、および一対のクランプ部材40を介して、座体2を支持する。
以下、支持構造体4Aの各構成部材の詳細について説明する。
図1に示すように、本実施形態では、脚体20が左右方向に間隔を空けて2つ設けられており、各脚体20が一対のビーム10の左右方向両端部を支持している。なお、椅子1が備える脚体20の数は3つ以上であってもよい。
図3は、図2のビーム10周辺の拡大図である。図2および図3に示すように、脚体20は、前脚部21と、前脚部21に対して前後方向後方に配された後脚部22と、前脚部21の上端部および後脚部22の上端部を互いに接続する連結部23と、を有している。本実施形態では、脚体20は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。脚体20は、左右方向から見て、軸線Oを対称軸とする略線対称な形状を有している。前脚部21は、一対のビーム10よりも前方に位置しており、後脚部22は、一対のビーム10よりも後方に位置している。前脚部21は、下方に向かうに従って漸次前方に向けて延びている。後脚部22は、下方に向かうに従って漸次後方に向けて延びている。
一対のビーム10は、前後方向で互いに対向しており、前後方向に間隔を空けて配置されている。一対のビーム10は、左右方向から見て、軸線Oを対称軸とする互いに略線対称な形状に形成されている。本実施形態では、一対のビーム10は、アルミニウムなどを原料として、押し出し成形によって形成されている。各ビーム10は、脚体20の載置面23aに載置される載置部11と、一対のクランプ部材40にクランプされる被クランプ部13と、載置部11および被クランプ部13を互いに接続する接続部12と、を有している。載置部11、接続部12、および被クランプ部13にはそれぞれ、左右方向に延びる肉抜き孔が形成されている。なお、肉抜き孔の形状および数量は適宜変更してもよい。
接続部材30は、座体2の下面に取り付けられており、一対のビーム10と座体2との間に配置されている。本実施形態において、接続部材30は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。接続部材30は、左右方向から見て、軸線Oを対称軸とする略線対称な形状に形成されている。接続部材30の左右方向における幅は、座体2の左右方向における幅よりも小さい。接続部材30は、座体2のフレーム2cに固定された固定部31と、一対のクランプ部材40同士の間に位置する中間部32と、中間部32の前後方向中央部から下方に向けて突出する上側凸部33と、を有する。中間部32および上側凸部33は、座体2よりも下方に位置している。上側凸部33の左右方向における幅は、固定部31および中間部32の左右方向における幅と略同等である。
一対のクランプ部材40は、前後方向に間隔を空けて配置されており、一対のビーム10と座体2との間に位置している。一対のクランプ部材40は、前後方向で接続部材30の中間部32を挟んでいる。一対のクランプ部材40の外形は、軸線Oを対称軸として、互いに略線対称な形状に形成されている。本実施形態では、各クランプ部材40は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。各クランプ部材40は、前後方向内側に向けて突出する凸部41を有している。凸部41は、クランプ部材40の上端部に位置している。凸部41は、左右方向から見て、前後方向内側に向けて突となる曲面状に形成されている。凸部41は、接続部材30の凹部32b内に位置している。そして、凸部41は、凹部32bの内面に接触しており、凹部32bの曲面に沿って摺動可能に配されている。
第1固定部材51の上端部には、前後方向の外側に向けて突出するフランジ部51aが形成されている。第1固定部材51には、上下方向に延びるネジ孔51bが形成されている。ネジ孔51bは、第1固定部材51の下面に開口している。
第2固定部材52および第3固定部材53はそれぞれ、板状に形成されている。第2固定部材52には座ぐり孔52aが形成されており、第3固定部材53には座ぐり孔53aが形成されている。第2固定部材52の座ぐり孔52aの大径部は前方および上方に向けて開口しており、座ぐり孔52aの小径部は後方および下方に向けて開口している。第3固定部材53の座ぐり孔53aの大径部は後方および上方に向けて開口しており、座ぐり孔53aの小径部は前方および下方に向けて開口している。第2固定部材52は前脚部21の前脚凹部21a内に配置されており、第3固定部材53は後脚部22の後脚凹部22a内に配置されている。第2固定部材52はボルトB2によって前脚部21に固定され、第3固定部材53はボルトB3によって後脚部22に固定されている。第2固定部材52の外面は、前脚部21の前面に沿うように延びている。第3固定部材53の外面は、後脚部22の後面に沿うように延びている。
そして本実施形態では、一対のビーム10同士の間に、ケーブルを収容可能な収容空間Sが形成されている。収容空間Sに収容されるケーブルとしては、例えば電力ケーブル、光ファイバケーブル、電話ケーブルなどを採用することができる。収容空間Sは、左右方向に沿って延びている。収容空間Sは、接続部材30、脚体20、若しくは後述の上カバー61または下カバー62などによって部分的に閉塞されるが、少なくとも一部において、上方に向けて開口している。収容空間S内に収容されたケーブルは、肘掛3の差込口3aに接続される。このとき、収容空間Sの上方に向けた開口部は、収容空間S内から肘掛3内へとケーブルを導入するために用いられる。また、収容空間Sは下方に向けて開口していてもよい。この場合、収容空間Sの下方への開口部を通じて、ケーブルの端部を床面へと導入することができる。なお、載置部11同士の間の空間および被クランプ部13同士の間の空間も、収容空間Sに含まれる。
また、ケーブル状の物品に限らず、収容空間Sにその他の物品を収容してもよい。
なお、椅子1は上記のような上カバー61および下カバーを有していなくてもよい。この場合でも、例えばビーム10の第1接触面11fのうち、第1固定部材51に覆われていない部分にケーブルを載置することで、収容空間S内にケーブルを位置させることができる。
このような設置方法を採用することで、座体2を支持構造体4Aに取り付ける際の座体2の位置や姿勢が安定し、取り付け作業性が向上する。また、クランプ部材40によって座体2を固定する前に、座体2をビーム10に対してスライドさせることで、左右方向における座体2の位置を、容易に調整することが可能となる。
なお、挟持面43aおよび第3接触面13aが双方とも、下方に向かうに従って漸次前後方向内側に向けて延びているため、クランプ部材40および接続部材30がビーム10に対して上方に移動することが抑えられる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図5を用いて説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、一対のビーム10を脚体20に固定するための構造が第1実施形態と異なる。
以上の構成により、ビーム10の前後方向における位置が定まるとともに、ビーム10が脚体20に固定される。
また、ビーム10の上端部は上側挟持手段である一対のクランプ部材40によって挟持され、ビーム10の下端部は下側挟持手段である前側突出部24および後側突出部25によって挟持される。このように、一対のビーム10の上端部および下端部をそれぞれ挟持して固定することで、ビーム10とクランプ部材40、およびビーム10と脚体20のそれぞれの密着性を高め、支持構造体4Bの剛性をより高めることができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について図6を用いて説明するが、第1実施形態および第2実施形態と基本的な構成は同様である。このため、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、接続部材30を一対のビーム10に連結するための構造が第2実施形態と異なる。
次に、本発明に係る第4実施形態について、図7~10を用いて説明するが、第3実施形態と基本的な構成は同様である。このため、第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。図7に示すように、本実施形態の支持構造体4Dでは、ビーム10、脚体20、接続部材30、クランプ部材40、および第1固定部材54の一部の形状が、第3実施形態と異なっている。
図10(a)、(b)に示すように、接続部材30には、軽量化のための肉抜き部が形成されている。
また、係止凸部54dを有する下側凸部54c、および係止凹部33aを有する上側凸部33により、収容空間S内に位置する左右位置決め手段を、簡易な構造で実現することができる。
また、前記実施形態では収容空間Sの一部が上方に向けて開口していたが、これに限られず、収容空間Sは、少なくとも一部が上下方向の一方に向けて開口していればよい。例えば、収容空間Sの上方が上カバー61などによって完全に閉塞され、収容空間Sの下方が部分的に開口している態様も採用可能である。この場合、収容空間Sの下方に向けた開口部を通してケーブルを収容空間S内に導入し、ビーム10の前面側に設けられた通線口を有する部材にケーブルを連結してもよい。
また、係止凸部54dおよび係止凹部33aの形状は、円柱状および丸孔状に限らず適宜変更してもよい。例えば、係止凸部54dを角柱状に形成し、係止凹部33aを角孔状に形成してもよい。この場合、係止凹部33aの左右方向における両端部に、係止凸部54dの左右方向の移動を規制する規制部を形成してもよい。上記規制部は、係止凹部33aの左右両端部の開口縁から前後方向に突出する突起であってもよい。あるいは、上記規制部は、係止凹部33aの左右両端部の開口を閉塞する壁部であってもよい。
Claims (10)
- 座部を有する座体と、
前記座体を支持するとともに、ケーブルを接続する差込口が設けられたオプション部材を支持可能な支持構造体と、を備え、
前記支持構造体は、前後方向で対向して配置された一対のビームを有し、
前記一対のビームは、前後方向に間隔を空けて配置されており、
前記一対のビーム同士の間には、左右方向に沿って延び、前記差込口に接続されるケーブルを収容可能な収容空間が形成されており、
前記収容空間の少なくとも一部が、上下方向の一方に向けて開口していることを特徴とする、椅子。 - 前記支持構造体は、前後方向における前記一対のビームの位置を決める前後位置決め手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
- 前記前後位置決め手段は、
前記一対のビームの外周面に前後方向の外側から当接する一対の当接部と、前記一対の当接部同士を連結する連結部と、を有することを特徴とする、請求項2に記載の椅子。 - 座部を有する座体と、
前記座体を支持するとともに、ケーブルを接続する差込口が設けられたオプション部材を支持可能な支持構造体と、を備え、
前記支持構造体は、前後方向で対向して配置された一対のビームを有し、
前記一対のビーム同士の間には、左右方向に沿って延び、前記差込口に接続されるケーブルを収容可能な収容空間が形成されており、
前記収容空間の少なくとも一部が、上下方向の一方に向けて開口しており、
前記支持構造体は、前後方向における前記一対のビームの位置を決める前後位置決め手段を備え、
前記前後位置決め手段は、
前記一対のビームの外周面に前後方向の外側から当接する一対の当接部と、前記一対の当接部同士を連結する連結部と、を有することを特徴とする、椅子。 - 床面に設置される脚体を備え、
前記脚体は、前記一対の当接部および前記連結部を有し、
前記連結部上に前記一対のビームが載置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載の椅子。 - 前記支持構造体は、前記一対のビームに対する前記座体の左右方向における位置を決める左右位置決め手段を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の椅子。
- 前記左右位置決め手段は、
下方に向けて突出し、少なくとも一部が前記収容空間内に位置する上側凸部と、
上方に向けて突出し、少なくとも一部が前記収容空間内に位置する下側凸部と、を含み、
前記上側凸部および前記下側凸部が互いに係止されることで、前記一対のビームに対する前記座体の左右方向における位置を決める、請求項6に記載の椅子。 - 前記上側凸部および前記下側凸部のうち、一方には係止凹部が形成され、他方には前記係止凹部内に挿入された係止凸部が形成されている、請求項7に記載の椅子。
- 前記座体に隣接して配置された前記オプション部材を備える、請求項1から8のいずれか1項に記載の椅子。
- 前記オプション部材は、略上方を向く荷重支持面を有する肘掛であり、
前記差込口は前記荷重支持面より下方に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載の椅子。
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