JP7291529B2 - 什器及び連結椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、什器及び連結椅子に関する。
劇場等の観覧スペースに設置される椅子として、前列席の背凭れ等に後列席の着座者が利用可能なカップホルダが設けられた構成が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。下記特許文献1発明において、カップホルダは、前列席における隣り合う背凭れに対してねじによって固定されている。
実開平7-1846号公報
上述した従来技術にあっては、カップホルダを設置する際に、カップホルダ1つに対して複数のねじを螺着していく必要がある。そのため、設置効率の向上を図る点で未だ改善の余地があった。
本発明は、カップホルダ(オプションユニット)の設置効率の向上を図ることができる什器及び連結椅子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る什器は、上下方向に延びる起立部材と、上下方向に交差する第1方向において前記起立部材に対向して配置され、前記起立部材との間に上方に開口する第1隙間を形成する対向部材と、前記第1隙間に上方から挿入され、前記起立部材と前記対向部材との間に挟持された状態で係合されるオプションユニットと、を備えている。
本態様によれば、起立部材と対向部材との間に形成される第1隙間内に上方から差し込むだけで、オプションユニットを什器に取り付けることができる。そのため、従来のようにねじ等によってオプションユニットを取り付ける構成に比べて設置効率の向上を図ることができる。すなわち、オプションユニットを後からでも簡単に設置できるので、什器に対してオプションユニットを取り付ける態様と、取り付けない態様と、を自由に選択し易い。
しかも、起立部材と対向部材との間に形成された第1隙間を利用してオプションユニットを取り付けるので、雌ねじ孔等の専用の取付孔を予め設ける必要がない。そのため、オプションユニットを取り付けない態様であっても、取付孔が目立つことがなく、外観の体裁を向上させることができる。
上記態様の什器において、前記オプションユニットは、前記起立部材及び前記対向部材との間に挟持される第1部位を有する支持部材と、前記支持部材の第2部位に設けられ、物品を支持する物品支持部と、を備えていてもよい。
本態様によれば、支持部材を介して物品支持部が支持されるので、起立部材から張り出した状態で、物品支持部を設けることができる。これにより、オプションユニットの設計自由度等を向上させることができる。
上記態様の什器において、前記第1部位は、上下方向から見た平面視で前記第1方向に交差する第2方向に沿って延び、前記第2部位は、前記第1部位に対して前記第1方向に屈曲し、前記起立部材の側方に配置され、前記物品支持部は、前記起立部材を間に挟んで前記第1部位とは反対側に位置していてもよい。
本態様によれば、第1部位が、起立部材を間に挟んで物品支持部とは反対側に位置する。これにより、物品支持部の使用者から第1部位(オプションユニットの取付位置)が視認されないので、オプションユニットの体裁を向上させることができる。
上記態様の什器において、上下方向から見た平面視で前記第1方向に交差する第2方向において、前記起立部材に対して隣り合って配置されるとともに、前記起立部材との間に上方に開口する第2隙間を形成する隣接部材を備え、前記第2部位は、前記第2隙間内で前記起立部材と前記隣接部材との間に挟持されていてもよい。
本態様によれば、第2部位が起立部材と隣接部材との間に挟持されることで、什器に対するオプションユニットの第2方向の位置決めを行い易くなる。
上記態様の什器において、前記起立部材は、前記オプションユニットを下方から支持する下方規制部を備えていてもよい。
本態様によれば、起立部材に対するオプションユニットの下方移動が規制され、オプションユニットを安定して取り付けることができる。
上記態様の什器において、前記下方規制部は、床面から起立する支持構造体に接続されていてもよい。
本態様によれば、什器の支持構造体に下方規制部が接続されるので、オプションユニットをより安定して支持できる。
上記態様の什器において、前記対向部材は、前記起立部材に支持された芯材と、前記芯材を覆い、前記オプションユニットを前記対向部材に向けて弾性的に押圧する押圧部材と、を備えていてもよい。
本態様によれば、第1隙間内への挿入時には、押圧部材を弾性変形させながらオプションユニットを第1隙間内に差し込むことができる。一方、オプションユニットの取付状態では、押圧部材を介してオプションユニットが起立部材に押し付けられる。これにより、設置効率の低下を抑制しつつ、取付状態での安定性を図ることができる。
上記態様の什器において、前記対向部材は、着座者の背中を支持する背パッドあり、前記起立部材は、前記背パッドを後方から支持する背裏板を備えていてもよい。
本態様によれば、椅子の背凭れに対してオプションユニットを取り付けることで、後列の椅子の着座者に対する利便性を向上させることができる。
上記各態様によれば、オプションユニットの設置効率の向上を図ることができる。
第1実施形態に係る椅子システムの斜視図である。 第1実施形態に係る連結椅子の正面図である。 第1実施形態に係る連結椅子を後方から見た斜視図である。 第1実施形態に係る外装体を取り外した状態を示す脚体の斜視図である。 第1実施形態に係る第1椅子ユニットの分解斜視図である。 図3のVI-VI線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る第1オプションユニットの斜視図である。 図3のVIII-VIII線に沿う断面図である。 第2実施形態に係る連結椅子を示す図であって、連結椅子を後方から見た部分斜視図である。 第3実施形態に係る連結椅子の部分斜視図である。 実施形態の他の構成に係る連結椅子であって、図6に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る連結椅子であって、図6に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る連結椅子であって、図6に相当する断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する各実施形態(及び変形例)において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
[椅子システム]
図1は、椅子システム1の斜視図である。
図1に示すように、椅子システム1は、劇場や講堂等の観覧スペースに設置される。以下の説明において、前後上下左右等の向きは、正規姿勢で着座した人(着座者)の向きと同一とする。この場合、図中における矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、LHは左方を示している。また、以下の説明では、各構成部材において、前後方向及び左右方向で中心から離間する側を外側といい、中心に向かう側を内側という場合がある。
椅子システム1は、複数の連結椅子(什器)10が左右方向及び前後方向に間隔をあけて複数配置されて構成されている。各連結椅子10同士の間には、歩行者の通り抜けスペースWが確保されている。
<連結椅子>
図2は、連結椅子10の正面図である。図3は、連結椅子10を後方から見た斜視図である。
図1~図3に示すように、連結椅子10は、複数(例えば、3つ)の椅子ユニット11(11A~11C)が左右方向に一体に連結されて構成されている。但し、連結椅子10を構成する椅子ユニット11の数は、2つであっても、4つ以上であってもよい。また、本発明に係る什器は、椅子ユニット11単体であってもよい。
連結椅子10は、脚体(起立部材)14と、座15と、背凭れ16と、オプションユニット(第1オプションユニット17A及び第2オプションユニット1717B)と、を備えている。
本実施形態の連結椅子10は、左右方向で隣り合う一対の脚体14と、一対の脚体14の間に支持された座15及び背凭れ16と、によって1つの椅子ユニット11を構成している。したがって、本実施形態の連結椅子10では、3つの椅子ユニット11A~11Cに対し、脚体14が左右方向に間隔をあけて4つ設けられている。
<脚体>
図1に示すように、脚体14は、床面Fから上方に起立している。脚体14は、左右方向を厚さ方向とする板状に形成されている。
図4は、外装体23を取り外した状態を示す脚体14の斜視図である。図5は、第1椅子ユニット11Aの分解斜視図である。なお、以下の説明では、左右方向に並んだ複数の脚体14のうち、左右方向の端部に位置する脚体14以外の脚体14(以下、中間脚体14Aという。)を例にして説明する。但し、左右方向の端部に位置する脚体14(以下、端部脚体14Bという。)と、中間脚体14Aと、を区別する必要がない場合は、まとめて脚体14として説明する。
図3、図4に示すように、脚体14は、脚フレーム(支持構造体)21と、背凭れブラケット(下方規制部)22と、外装体23と、肘掛け24と、を備えている。
図4に示すように、脚フレーム21は、金属材料等からなる板材等により構成されている。脚フレーム21は、脚体14の強度部材として機能する。ベース部31の下端部は、アンカーボルト等によって床面Fに固定されている。脚フレーム21における上下方向の中央部には、座ブラケット34が設けられている。
背凭れブラケット22は、脚フレーム21の上端部に接続されている。背凭れブラケット22は、金属材料等からなる板材がプレス成形等によって屈曲されることで、平面視でL字状に形成されている。具体的に、背凭れブラケット22は、脚取付片35と、背凭れ取付片36と、を備えている。
脚取付片35は、左右方向を厚さ方向として、前後方向に延在している。脚取付片35は、脚フレーム21に固定されている。脚取付片35の後端縁は、上方に向かうに従い後方に傾斜して延在している。脚取付片35の上端縁は、前後方向に沿って床面Fと平行に延在している。但し、脚取付片35の後端縁や上端縁の延在方向は、適宜変更が可能である。
背凭れ取付片36は、脚取付片35の後端縁から左右方向に延在している。具体的に、背凭れ取付片36は、平面視において、脚取付片35から離間するに従い後方に向けて直線状に延在している。背凭れ取付片36は、側面視において、脚取付片35の後端縁に倣って上方に向かうに従い後方に傾斜している。また、背凭れ取付片36の上端縁は、脚取付片35の上端縁と同一平面上を左右方向に沿って延在している。
本実施形態において、1つの中間脚体14Aに対し、左右方向の両側に向けて2つの背凭れブラケット22が取り付けられている。また、1つの端部脚体14Bに対し、中間脚体14Aに向かう側に向けて1つの背凭れブラケット22が取り付けられている。
外装体23は、脚フレーム21の周囲を取り囲んでいる。図5に示すように、外装体23は、蹴込部41と、化粧カバー42と、を備えている。
蹴込部41は、脚フレーム21の下部を全周に亘って取り囲んでいる。
化粧カバー42は、脚フレーム21における蹴込部41よりも上方に位置する部分を全周に亘って取り囲んでいる。化粧カバー42は、平面視外形が蹴込部41よりも大きく形成されている。
化粧カバー42における後壁部の上部には、後方に開口する後部開口(不図示)が形成されている。上述した背凭れブラケット22は、後部開口を通じて外装体23の外部に引き出されている。そのため、上述した背凭れ取付片36は、化粧カバー42に対して左右方向に張り出している。一方、化粧カバー42における側壁部の中央部には、側部開口44が形成されている。上述した座ブラケット34は、側部開口44を通じて外装体23の外部に露出している。
肘掛け24は、化粧カバー42を上方から覆った状態で、脚フレーム21(ベース部31)の上端部に連結されている。
<座>
図1に示すように、座15は、隣り合う脚体14間に架け渡された支持軸55を介して回動可能に支持されている。具体的に、座15は、骨格部材がクッション材及び表皮に覆われて形成されている。座15の後端部には、支持軸55が貫通している。支持軸55の両端部は、上述した座ブラケット34(図5参照)にそれぞれ支持されている。座15は、着座面が上方を向く使用位置と、着座面が後方を向く不使用位置と、の間を支持軸55回りに回動する。本実施形態において、座15は、リターンスプリング(不図示)によって不使用位置に向けて付勢される構成であってもよい。
<背凭れ>
背凭れ16は、背裏板(起立部材)71と、背パッド(対向部材)72と、を備えている。
背裏板71は、例えば木材等により形成されている。背裏板71は、隣り合う脚体14の後端部同士を架け渡している。図5に示すように、背裏板71は、左右方向を短手方向とし、上下方向を長手方向とする板状に形成されている。本実施形態において、背裏板71は、平面視で後方に凸の円弧状に形成されている。但し、背裏板71は、左右方向に沿って直線状に形成されていてもよい。
背裏板71における左右方向の両端部には、隣り合う脚体14に設けられた上述した背凭れ取付片36がそれぞれ連結されている。背凭れ取付片36は、ねじ止め等によって背裏板71に前方から連結されている。
図6は、図3のVI-VI線に沿う断面図である。
図5、図6に示すように、背パッド72は、背裏板71の前面に着脱可能に取り付けられている。具体的に、背パッド72は、背凭れフレーム(芯材)81と、クッション材(押圧部材)82と、表皮83と、を備えている。
図6に示すように、背凭れフレーム81は、正面視外形が背裏板71よりも小さくなっている。背凭れフレーム81は、背裏板71の前面に取り付けられている。なお、背凭れフレーム81の取付方法は、フック等による係止や、ねじ止め等、適宜選択することができる。
背凭れフレーム81の外周部分と、背裏板71と、の間には、前後方向の第1隙間S1が設けられている。第1隙間S1は、背凭れフレーム81のうち、少なくとも左右両端部において、上方及び左右方向の外側に開口していればよい。なお、背凭れフレーム81の外周部分に段差等を設けて第1隙間S1を確保してもよい。
クッション材82は、背凭れフレーム81を前方及び左右両側から覆うように設けられている。クッション材82は、弾性変形可能な材料(例えば、ウレタンフォーム等)により形成されている。本実施形態において、クッション材82の外周端部は、背凭れフレーム81の外側を回り込んで、上述した第1隙間S1内に進入している。したがって、クッション材82の外周端部は、背裏板71の前面に前方から近接又は当接している。そのため、クッション材82の外周端部を弾性変形させることで、第1隙間S1が広がるようになっている。
表皮83は、背パッド72の外表面を構成する。表皮83は、クッション材82を覆っている。表皮83の外周端部は、タッカー等によって背凭れフレーム81の後面におけるクッション材82よりも内周側に位置する部分に固定されている。なお、表皮83は、布材、ビニールレザー材、天然レザー材等により形成されている。
<オプションユニット>
図3に示すように、オプションユニット17A,17Bは、例えばカップホルダである。本実施形態のオプションユニット17A,17Bは、隣り合う椅子ユニット11の間にそれぞれ設けられている。具体的に、オプションユニット17A,17Bは、第1椅子ユニット11Aと第2椅子ユニット11Bとの間に設けられた第1オプションユニット17A、及び第2椅子ユニット11Bと第3椅子ユニット11Cとの間に設けられた第2オプションユニット17Bである。以下の説明では、第1オプションユニット17Aについて主に説明する。
図7は、第1オプションユニット17Aの斜視図である。
図7に示すように、第1オプションユニット17Aは、後列の第1椅子ユニット11Aに着座した着座者の飲料容器等を収容可能に構成されている。第1オプションユニット17は、ステー(支持部材)110と、ホルダ(物品支持部)111と、を備えている。
図6、図7に示すように、ステー110は、金属材料からなる板材がクランク状(平面視Z字状)に折り曲げられて形成されている。ステー110は、背裏板71と背パッド72との間に形成された第1隙間S1に対して上方から挿入されることで、背裏板71と背パッド72との間に前後方向で挟持されている。具体的に、ステー110は、差込片(第1部位)120と、突出片(第2部位)121と、ホルダ連結片(第2部位)122と、を備えている。
差込片120は、背裏板71の前面に概ね沿うようにして左右方向に延在している。差込片120は、第1椅子ユニット11Aの第1隙間S1内において、背裏板71と背パッド72との間に挟持されている。本実施形態において、差込片120は、クッション材82の付勢力によって背裏板71に押し付けられている。これにより、第1椅子ユニット11Aに対する第1オプションユニット17Aの前後方向の移動が規制されている。
また、図4に示すように、差込片120は、第1隙間S1内に配置された状態において、上述した背凭れブラケット22(背凭れ取付片36)に上方から近接又は当接している。これにより、第1椅子ユニット11Aに対する第1オプションユニット17Aの下方移動が規制されている。なお、図6に示すように、差込片120は、上述した肘掛け24の後端縁と平面視で重ならない位置に配置される。
突出片121は、差込片120における左右方向の外側端縁から後方に突出している。突出片121は、第1椅子ユニット11Aの背裏板71及び第2椅子ユニット11Bの背裏板(隣接部材)71の間に形成される第2隙間S2を通じて椅子ユニット11A,11Bから後方に突出している。なお、突出片121と背裏板71の側面との間には、スペーサ127が介在している。
ホルダ連結片122は、突出片121の後端縁から左右方向に延在している。具体的に、ホルダ連結片122は、左右方向のうち第1椅子ユニット11Aから離間する側に延在して、第2椅子ユニット11Bにおける背裏板71の後方に回り込んでいる。なお、本実施形態のホルダ連結片122は、第2椅子ユニット11Bにおける背裏板71の後面に倣って突出片121から離間するに従い後方に向けて延在している。但し、ホルダ連結片122は、左右方向に平行に延在していてもよい。
図6、図7に示すように、ホルダ111は、ホルダ本体131と、ホルダ取付部132と、を備えている。
ホルダ本体131は、上方に開口する有底筒状に形成されている。ホルダ本体131内は、飲料容器等が収容可能に構成されている。ホルダ本体131は、底壁部によって飲料容器の下面を支持し、周壁部によって飲料容器の周囲を取り囲んだ状態で、飲料容器を収容する。
ホルダ本体131には、スリット133が形成されている。スリット133は、ホルダ本体131の底壁部から周壁部の後部に至る範囲に形成されている。なお、本実施形態のホルダ本体131には、周壁部の後部に位置する部分に下方に向けて窪む凹部135が形成されている。但し、ホルダ本体131は、飲料容器等が収容可能な構成であれば、適宜変更が可能である。
ホルダ取付部132は、ホルダ本体131の周壁部から前方に突出している。ホルダ取付部132は、ホルダ連結片122に対し、ねじ止め等により固定されている。これにより、ホルダ111は、第2椅子ユニット11Bにおける背裏板71の後方に間隔をあけて配置されている。図示の例において、ホルダ111は、ホルダ連結片122の厚さ方向に突出することにより、後列の第1椅子ユニット11Aに向けて突出している。
上述したホルダ連結片122の前面には、保護部材136が設けられている。保護部材136は、例えばスポンジ等の弾性変形可能な材料により構成されている。保護部材136は、ホルダ連結片122の前面において、ステー110とホルダ111との連結部分140(例えば、ナット)の周辺を取り囲んでいる。これにより、連結部分と背裏板71等との接触を抑制している。
図8は、図3のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図8に示すように、第2オプションユニット17Bは、1つのステー110に対して2つのホルダ111,138が支持されている。第2オプションユニット17Bは、上述した第1オプションユニット17Aと同一の構成に加え、分岐ステー(支持部材)137及びホルダ(物品支持部)138を備えている。なお、以下の説明では、第1オプションユニット17Aと同一の構成については、第1オプションユニット17Aと同一の符号を付して説明を省略する。
分岐ステー137は、上述したステー110に接続されている。分岐ステー137は、平面視でL字状に形成されている。具体的に、分岐ステー137は、突出片141と、ホルダ接続片142と、を備えている。
突出片141は、上述したステー110の突出片121に左右方向で重ね合わされた状態で連結されている。突出片141は、上述した第2隙間S2内において、隣り合う椅子ユニット11の背裏板71同士の間に挟持されている。
ホルダ接続片142は、突出片141の後端縁から左右方向に延在している。本実施形態のホルダ接続片142は、左右方向において第3椅子ユニット11Cから離間する側に延在している。
ホルダ138は、ホルダ本体145及びホルダ取付部146を備えている。ホルダ取付部146は、ホルダ接続片142に対し、ねじ止め等によって取り付けられている。
次に、上述したオプションユニット17A,17Bの取付方法について説明する。本実施形態では、予め連結椅子10が設置された状態において、第1オプションユニット17Aを後付けする場合について説明する。
第1オプションユニット17Aは、第1椅子ユニット11A及び第2椅子ユニット11Bの間に上方から組み付けられる。具体的には、第1椅子ユニット11Aにおける第1隙間S1内に差込片120を進入させるとともに、第1椅子ユニット11A及び第2椅子ユニット11Bの間の第2隙間S2に突出片121を進入させる。ステー110が隙間S1,S2内に進入した状態で、ステー110を下方に押し込む。この際、ステー110が背凭れブラケット22に上方から近接又は当接する位置まで押し込む。
これにより、ステー110のうち、差込片120が第1椅子ユニット11Aの背裏板71と背パッド72との間に前後方向で挟持され、かつ突出片121が第1椅子ユニット11A及び第2椅子ユニット11Bの背裏板71間に左右方向で挟持された状態で、第1オプションユニット17Aが取り付けられる。
このように、本実施形態では、第1オプションユニット17Aが、背裏板71と背パッド72との間に形成される第1隙間S1内に上方から挿入され、背裏板71と背パッド72との間に挟持された状態で係合される構成とした。
この構成によれば、背裏板71と背パッド72との間に形成される第1隙間S1内に差し込むだけで、オプションユニット17A,17Bを連結椅子10に取り付けることができる。そのため、従来のようにねじ等によってオプションユニットを取り付ける構成に比べて設置効率の向上を図ることができる。すなわち、オプションユニット17A,17Bを後からでも簡単に設置できるので、連結椅子10に対してオプションユニット17A,17Bを取り付ける態様と、取り付けない態様と、を自由に選択し易い。
しかも、背裏板71と背パッド72との間に形成された第1隙間S1を利用してオプションユニット17A,17Bを取り付けるので、雌ねじ孔等の専用の取付孔を予め設ける必要がない。そのため、オプションユニット17A,17Bを取り付けない態様であっても、取付孔が目立つことがなく、外観の体裁を向上させることができる。
本実施形態では、ホルダ111,138がステー110を介して支持される構成とした。
この構成によれば、背裏板71から張り出した状態で、ホルダ111,138を設けることができる。これにより、オプションユニット17A,17Bの設計自由度等を向上させることができる。
本実施形態では、ステー110の差込片120が、背裏板71を間に挟んでホルダ111,138とは反対側に位置する構成とした。
この構成によれば、ホルダ111,138の使用者(後列の連結椅子10の着座者)から差込片120が視認されないので、オプションユニット17A,17Bの体裁を向上させることができる。
本実施形態では、オプションユニット17A,17Bを下方から支持する背凭れブラケット22を備える構成とした。
この構成によれば、椅子ユニット11に対するオプションユニット17A,17Bの下方移動が規制され、オプションユニット17A,17Bを安定して取り付けることができる。
本実施形態では、背凭れブラケット22が脚フレーム21に接続される構成とした。
この構成によれば、椅子ユニット11の支持構造体である脚フレーム21に背凭れブラケット22が接続されるので、オプションユニット17A,17Bをより安定して支持できる。
本実施形態では、ステー110が、隣り合う椅子ユニット11の背裏板71同士の間を通って背裏板71の後方に突出する構成とした。
この構成によれば、ステー110が隣り合う椅子ユニット11の背裏板71間に配置されることで、椅子ユニット11に対するオプションユニット17A,17Bの左右方向の位置決めを行い易くなる。
本実施形態では、背パッド72がステー110(差込片120)を背裏板71に向けて押し付けるクッション材82を備える構成とした。
この構成によれば、隙間S1内への挿入時には、クッション材82を弾性変形させながらステー110を隙間S1内に差し込むことができる。一方、オプションユニット17A,17Bの取付状態では、クッション材82を介してステー110が背裏板71に押し付けられる。これにより、設置効率の低下を抑制しつつ、取付状態での安定性を図ることができる。
本実施形態では、椅子ユニット11の背凭れ16に対してオプションユニット17A,17Bを取り付けることで、後列の椅子ユニット11の着座者に対する利便性を向上させることができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、オプションユニット17A,17Bに飲料容器を収容する構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、図9に示すように、オプションユニット17A,17Bにより、トレー等のサブオプション(オプションユニット)200を保持する構成であってもよい。
サブオプション200は、トレー本体201と、脚部202と、を備えている。
トレー本体201は、平板状に形成されている。トレー本体201の上面には、例えば弁当や飲料容器等の物品が載置可能とされている。
脚部202は、トレー本体201における左右両端部から下方に突出している。脚部202における上下方向に直交する断面視形状は、例えばホルダ111の内径と同等の外径を有する半円形状に形成されている。各脚部202における左右方向の距離は、隣り合うホルダ(本実施形態では、第1オプションユニット17Aのホルダ111と、第2オプションユニット17Bのホルダ138)間の距離と同等になっている。なお、脚部202の断面視形状は、適宜変更可能である。例えば、脚部202は、ホルダ111の内径に合わせた円形状であってもよい。
サブオプション200は、隣り合うホルダ111,138内に各脚部202が差し込まれることで、各オプションユニット17A,17B間を跨るように配置される。
このように、本実施形態では、オプションユニット17A,17Bを利用して異なるオプションユニット(サブオプション200)を取り付けることができる。これにより、利便性を向上させることができる。なお、本実施形態では、隣り合うオプションユニット17A,17Bに跨ってサブオプション200が取り付けられる構成について説明したが、この構成に限られない。一つのオプションユニット17A,17Bに対して一つのサブオプションが取り付けられる構成であってもよい。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る連結椅子10の斜視図である。本実施形態では、オプションユニット301として回動式のトレーが取り付けられる点で上述した実施形態と相違している。
図10に示すオプションユニット301は、取付ブラケット(支持部材)310と、トレー支持片(支持部材)311と、トレー本体(物品支持部)312と、を備えている。
取付ブラケット310は、平面視において前方に開口するC字状に形成されている。具体的に、取付ブラケット310は、左右延在部321と、第1屈曲片322と、第2屈曲片323と、を備えている。
左右延在部321は、背裏板71の後方を左右方向に延在している。
第1屈曲片322は、左右延在部321における左右両端部から前方に突出している。第1屈曲片322は、隣り合う椅子ユニット11の背裏板71同士の間の第2隙間S2(図6参照)内に進入している。
第2屈曲片323は、第1屈曲片322の前端縁から左右方向の内側に屈曲して形成されている。第2屈曲片323は、同一の椅子ユニット11における背裏板71と背パッド72との間の第1隙間S1(図6参照)内に進入している。すなわち、本実施形態の取付ブラケット310は、同一の椅子ユニット11の背裏板71を前後方向で挟み込むようにして、椅子ユニット11に取り付けられている。
トレー支持片311は、取付ブラケット310における左右両端部から後方に突出している。
トレー本体312は、トレー支持片311間に架け渡された状態で、左右方向に沿う軸線回りに回動可能に構成されている。トレー本体312は、平板状に形成されている。トレー本体312は、弁当や飲料容器等の物品を載置可能な載置面312aを有している。トレー本体312は、載置面312aが上方を向く使用状態と、載置面312aが前方を向く跳ね上げ状態と、の間を回動する。なお、トレー支持片311とトレー本体312との間には、使用状態や跳ね上げ状態での位置決めを行う回動機構が設けられている。
本実施形態のオプションユニット301は、以下のように組み付けられる。すなわち、同一の椅子ユニット11における第1隙間S1内に第2屈曲片323を進入させるとともに、隣り合う椅子ユニット11の背裏板71同士の間の第2隙間S2内に第1屈曲片322を進入させるように、取付ブラケット310を椅子ユニット11の上方から差し込む。その後、取付ブラケット310が背凭れブラケット22に上方から近接又は当接する位置まで、オプションユニット301を下方に押し込む。
これにより、取付ブラケット310のうち、第2屈曲片323が椅子ユニット11の背裏板71と背パッド72との間に前後方向で挟持され、かつ第1屈曲片322が隣り合う椅子ユニット11の背裏板71間に左右方向で挟持された状態で、オプションユニット301が取り付けられる。
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、図11に示すステー110のように、突出片121のうち、背裏板71よりも後方に位置する部分に、挟持片350を備える構成としてもよい。挟持片350は、背裏板71を間に挟んで差込片120に前後方向で対向している。
この構成によれば、差込片120と挟持片350との間に背裏板71を挟持することで、オプションユニット17Aをより安定して取り付けることができる。
上述した実施形態では、背裏板71と背パッド72との間に差込片120が挟持される構成について説明したが、差込片120を有さない構成であってもよい。例えば図12に示すステー110のように、突出片(第1部位)121が第2隙間S2内において、隣り合う椅子ユニット11の背裏板(起立部材、対向部材)71同士の間に挟持されて係合される構成であってもよい。
また、図13に示すように、差込片360は、突出片121の前端部から左右両側に分岐する構成であってもよい。すなわち、差込片360における左右両端部が、隣り合う椅子ユニット11における背裏板71及び背パッド72との間に前後方向で挟持される構成であってもよい。
上述した実施形態では、背裏板71及び背パッド72の間に差込片120が挟持される構成について説明したが、この構成に限られない。オプションユニットは、上下方向に延びるとともに互いに対向する起立部材及び対向部材の間に挟持されて係合される構成であればよい。
上述した実施形態では、下方規制部として背凭れブラケット22が脚フレーム21に接続された構成について説明したが、この構成に限られない。背凭れブラケット22とは別に下方規制部を背裏板71等に設けてもよい。但し、下方規制部は、必須の構成ではない。
上述した実施形態では、起立部材が脚体14と背裏板71とを備える構成について説明したが、この構成に限られない。背裏板71の下端縁が床面Fに当接することによって、背裏板71が床面Fに直接支持されていてもよい。
上述した実施形態では、オプションユニットとしてカップホルダやトレーを例にして説明したが、この構成に限られない。例えば、照明装置等をオプションユニットに採用してもよい。
上述した実施形態では、本発明に係る什器として、連結椅子10(椅子ユニット11)を例にして説明したが、この構成に限られない。例えば、パーティションやキャビネット、デスク等に本発明に係る構成を採用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
10…連結椅子(什器)
14…脚体(起立部材)
14A…中間脚体(起立部材)
14B…端部脚体(起立部材)
17A…第1オプションユニット(オプションユニット)
17B…第2オプションユニット(オプションユニット)
21…脚フレーム(支持構造体)
22…背凭れブラケット(下方規制部)
71…背裏板(起立部材、対向部材、隣接部材)
72…背パッド(対向部材)
81…背凭れフレーム(芯材)
82…クッション材(押圧部材)
110…ステー(支持部材)
111…ホルダ(物品支持部)
120…差込片(第1部位)
121…突出片(第2部位)
122…ホルダ連結片(第2部位)
137…分岐ステー(支持部材)
138…ホルダ(物品支持部)
200…サブオプション(オプションユニット)
301…オプションユニット
310…取付ブラケット(支持部材)
311…トレー支持片(支持部材)
312…トレー本体(支持部材)

Claims (7)

  1. 上下方向に延びる起立部材と、
    上下方向に交差する第1方向において前記起立部材に対向して配置され、前記起立部材との間に上方に開口する第1隙間を形成する対向部材と、
    前記第1隙間に上方から挿入され、前記起立部材と前記対向部材との間に挟持された状態で係合されるオプションユニットと、を備え
    前記オプションユニットは、
    前記起立部材及び前記対向部材との間に挟持される第1部位を有する支持部材と、
    前記支持部材の第2部位に設けられ、物品を支持する物品支持部と、を備えている什器。
  2. 前記第1部位は、上下方向から見た平面視で前記第1方向に交差する第2方向に沿って延び、
    前記第2部位は、前記第1部位に対して前記第1方向に屈曲し、前記起立部材の側方に配置され、
    前記物品支持部は、前記起立部材を間に挟んで前記第1部位とは反対側に位置している請求項に記載の什器。
  3. 上下方向から見た平面視で前記第1方向に交差する第2方向において、前記起立部材に対して隣り合って配置されるとともに、前記起立部材との間に上方に開口する第2隙間を形成する隣接部材を備え、
    前記第2部位は、前記第2隙間内で前記起立部材と前記隣接部材との間に挟持されている請求項又は請求項に記載の什器。
  4. 上下方向に延びる起立部材と、
    上下方向に交差する第1方向において前記起立部材に対向して配置され、前記起立部材との間に上方に開口する第1隙間を形成する対向部材と、
    前記第1隙間に上方から挿入され、前記起立部材と前記対向部材との間に挟持された状態で係合されるオプションユニットと、を備え、
    前記起立部材は、前記オプションユニットを下方から支持する下方規制部を備え
    前記下方規制部は、床面から起立する支持構造体に接続されている什器。
  5. 上下方向に延びる起立部材と、
    上下方向に交差する第1方向において前記起立部材に対向して配置され、前記起立部材との間に上方に開口する第1隙間を形成する対向部材と、
    前記第1隙間に上方から挿入され、前記起立部材と前記対向部材との間に挟持された状態で係合されるオプションユニットと、を備え、
    前記対向部材は、
    前記起立部材に支持された芯材と、
    前記芯材を覆い、前記オプションユニットを前記対向部材に向けて弾性的に押圧する押圧部材と、を備えている什器。
  6. 前記対向部材は、着座者の背中を支持する背パッドあり、
    前記起立部材は、前記背パッドを後方から支持する背裏板を備えている請求項1から請求項の何れか1項に記載の什器。
  7. 第1椅子ユニットと、
    前記第1椅子ユニットに対して左右方向に連結された第2椅子ユニットと、を備え、
    前記第1椅子ユニットは、上下方向に延びる背凭れを有し、
    前記第2椅子ユニットは、上下方向に延びるとともに、前記第1椅子ユニットの背凭れに対して左右方向に対向して配置されて、前記第1椅子ユニットの背凭れとの間に上方に開口する隙間を形成する背凭れを有し、
    前記隙間に上方から挿入され、前記第1椅子ユニットの背凭れ、及び前記第2椅子ユニットの背凭れとの間に挟持された状態で係合されるオプションユニットと、を備える連結椅子。
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