JP6849566B2 - ビーム同士の連結構造および什器 - Google Patents
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Description
以下、第1実施形態の什器の一例である椅子の構成を、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、椅子(什器)1は、座部2aおよび背凭れ2bを有する座体(被支持部)2と、座体2に隣接して配置された肘掛(オプション部材)3と、座体2および肘掛3を支持する支持構造体4Aと、を備えている。
また、図1に示す椅子1は、並べて配置された複数の座体2と、各座体2の両隣にそれぞれ配置された複数の肘掛3と、を備えているが、座体2および肘掛3の数は適宜変更してもよい。また、座体2は背凭れ2bを有していなくてもよい。また、肘掛3の一部若しくは全部を、その他のオプション部材(例えばテーブルなど)に置き換えてもよい。
図2は、図1のII−II断面矢視図である。図2に示すように、本実施形態の支持構造体4Aは、対向して配置された一対のビーム10を有している。以下、一対のビーム10が延びる方向を単に長手方向という。また、一対のビーム10同士が互いに向かい合う方向を対向方向といい、長手方向および対向方向の双方に直交する方向を上下方向という。また、上下方向における座体2側を上方といい、支持構造体4A側を下方という。また、対向方向における背凭れ2bが配置された側を後方といい、その反対側を前方という。図1〜図5では、X軸が長手方向を示し、Y軸が対向方向を示し、Z軸が上下方向を示している。
また、図2に示すように、支持構造体4Aは、長手方向から見て、上下方向に延びる軸線Oを対称軸とする略線対称な構造を有している。以下、対向方向に沿って、軸線Oに向かう側を対向方向内側といい、軸線Oから遠ざかる側を対向方向外側という場合がある。
一部の肘掛本体3cの内側にはボックス3bが設けられており、ボックス3bの前面には差込口3aが設けられている。ボックス3b内には、差込口3aに接続された端子類が収容されている。差込口3aは、ボックス3b内の端子類を介して、後述するケーブルに接続される。差込口3aは、荷重支持面3dよりも下方に配置されている。
なお、図1の例では、一部の肘掛3に差込口3aが設けられているが、全部の肘掛3に差込口3aが設けられていてもよい。また、肘掛3の形状および差込口3aの位置は適宜変更可能である。
また、肘掛3に代えて他のオプション部材を採用する場合には、このオプション部材に差込口3aが設けられる。例えばテーブルをオプション部材として用いる場合、差込口3aがテーブルの天面または側面などに設けられてもよい。
図1および図2に示すように、支持構造体4Aは、対向方向に間隔を有して配された一対のビーム10と、一対のビーム10を下方から支持する脚体20と、接続部材30と、一対のクランプ部材40と、移動部材54と、ボルト(移動惹起部材)B1と、を備えている。脚体20、接続部材30、一対のクランプ部材40、移動部材54、およびボルトB1は、一対のビーム10同士を連結する連結構造を構成している。
一対のビーム10の長手方向における端部には、一対のビーム10の各端面を一体に覆うキャップCが取り付けられている。脚体20は、床面に設置され、一対のビーム10、接続部材30、および一対のクランプ部材40を介して、座体2を支持する。
以下、支持構造体4Aの各構成部材の詳細について説明する。
図1に示すように、本実施形態では、脚体20が長手方向に間隔を空けて2つ設けられており、各脚体20が一対のビーム10の長手方向両端部を支持している。なお、椅子1が備える脚体20の数は3つ以上であってもよい。
図3は、図2のビーム10周辺の拡大図である。図2および図3に示すように、脚体20は、前脚部21と、前脚部21に対して後方に配された後脚部22と、前脚部21の上端部および後脚部22の上端部を互いに接続する連結部23と、を有している。本実施形態では、脚体20は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。脚体20は、長手方向から見て、軸線Oを対称軸とする略線対称な形状を有している。前脚部21は、一対のビーム10よりも前方に位置しており、後脚部22は、一対のビーム10よりも後方に位置している。前脚部21は、下方に向かうに従って漸次前方に向けて延びている。後脚部22は、下方に向かうに従って漸次後方に向けて延びている。
前側支持部24および後側支持部25には、上方に向かうに従って漸次対向方向内側に向けて延びる脚側接触面24a、25aがそれぞれ形成されている。脚側接触面24a、25aは、一対のビーム10の各外周面に接触する。
一対のビーム10は、対向方向に間隔を空けて配置されている。一対のビーム10は、長手方向から見て、軸線Oを対称軸とする互いに略線対称な形状に形成されている。本実施形態では、一対のビーム10は、アルミニウムなどを原料として、押し出し成形によって形成されている。このため、一対のビーム10の各部分は、長手方向に延びている。各ビーム10は、脚体20の載置面23aに載置される載置部11と、一対のクランプ部材40にクランプされる被クランプ部13と、載置部11および被クランプ部13を互いに接続する接続部12と、を有している。載置部11、接続部12、および被クランプ部13にはそれぞれ、長手方向に延びる肉抜き孔が形成されている。なお、肉抜き孔の形状および数量は適宜変更してもよい。
ビーム10の第2接触面11cが前側支持部24若しくは後側支持部25に接触することで、ビーム10の対向方向における位置が決まっている。脚側接触面24a、25aはそれぞれ、一対のビーム10の各第2接触面11cに対して、上下方向および対向方向で対向している。
接続部材30は、座体2の下面に取り付けられており、一対のビーム10と座体2との間に配置されている。本実施形態において、接続部材30は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。接続部材30は、長手方向から見て、軸線Oを対称軸とする略線対称な形状に形成されている。接続部材30は、座体2のフレーム2cに固定された固定部31と、一対のクランプ部材40同士の間に位置する中間部32と、中間部32の対向方向中央部から下方に向けて突出する突部33と、を有する。中間部32および突部33は、座体2よりも下方に位置している。
一対のクランプ部材40は、対向方向に間隔を空けて配置されており、一対のビーム10と座体2との間に位置している。一対のクランプ部材40は、対向方向で接続部材30の中間部32を挟んでいる。一対のクランプ部材40の外形は、軸線Oを対称軸として、互いに略線対称な形状に形成されている。本実施形態では、各クランプ部材40は、アルミニウムなどを原料とするダイカストによって形成されている。各クランプ部材40は、対向方向内側に向けて突出する第1挟持部41を有している。第1挟持部41は、クランプ部材40の上端部に位置している。第1挟持部41は、長手方向から見て、対向方向内側に向けて突となる曲面状に形成されている。第1挟持部41は、接続部材30の凹部32b内に位置している。そして、第1挟持部41は、凹部32bの内面に接触しており、凹部32bの曲面に沿って摺動可能に配されている。
移動部材54は、一対のビーム10の各載置部11同士の間に位置している。移動部材54は、軸線Oを対称軸とする略線対称な形状に形成されている。移動部材54は、略四角錐状に形成されており、下方を向き、下方に向かうに従って漸次対向方向内側に向けて直線状に延びるテーパ面54aを有している。テーパ面54aは、ビーム10の第1接触面11fに接触している。移動部材54には、上下方向に延びるネジ孔54bが形成されている。ネジ孔54bは、移動部材54の下面に開口している。
そして本実施形態では、一対のビーム10同士の間に、ケーブルを収容可能な収容空間Sが形成されている。収容空間Sに収容されるケーブルとしては、例えば電力ケーブル、光ファイバケーブル、電話ケーブルなどを採用することができる。収容空間Sは、長手方向に沿って延びている。収容空間Sは、接続部材30、脚体20、若しくは後述の上カバー61または下カバー62などによって部分的に閉塞されるが、少なくとも一部において、上方に向けて開口している。収容空間S内に収容されたケーブルは、肘掛3の差込口3aに接続される。このとき、収容空間Sの上方に向けた開口部は、収容空間S内から肘掛3内へとケーブルを導入するために用いられる。また、収容空間Sは下方に向けて開口していてもよい。この場合、収容空間Sの下方への開口部を通じて、ケーブルの端部を床面へと導入することができる。
また、ケーブル状の物品に限らず、収容空間Sにその他の物品を収容してもよい。
なお、椅子1は上記のような上カバー61および下カバーを有していなくてもよい。この場合でも、例えばビーム10の載置部11における上面にケーブルを載置することで、収容空間S内にケーブルを位置させることができる。
以上の構成により、ビーム10の対向方向における位置が定まるとともに、ビーム10が脚体20に固定される。
また、テーパ面54aおよび第1接触面11fが互いに同様の方向に延びていることで、移動部材54が生じさせる対向方向外側に向けた力が、移動部材54から各ビーム10へと効率よく伝えられる。従って、ビーム10と前側支持部24および後側支持部25との密着性をより確実に高めることができる。
また、脚体20、移動部材54、およびボルトB1によって、一対のビーム10が支持および位置決めされており、少ない部品点数かつシンプルな構成でビーム10同士を連結している。従って、ビーム10同士の連結作業時の施工効率を向上させることができる。
このような設置方法を採用することで、座体2を支持構造体4Aに取り付ける際の座体2の位置や姿勢が安定し、取り付け作業性が向上する。また、クランプ部材40によって座体2を固定する前に、座体2をビーム10に対してスライドさせることで、長手方向における座体2の位置を、容易に調整することが可能となる。
なお、挟持面43aおよび第3接触面13aが双方とも、下方に向かうに従って漸次対向方向内側に向けて延びているため、クランプ部材40および接続部材30がビーム10に対して上方に移動することが抑えられる。また、接続部材30の突部33が被クランプ部13同士の間に位置していることで、被クランプ部13が挟持されたときに、被クランプ部13が対向方向内側に倒れることが抑えられる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図5を用いて説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、接続部材30を一対のビーム10に連結するための構造が第1実施形態と異なる。
Claims (5)
- 対向して配置された一対のビームと、
前記一対のビームの各外周面を、前記一対のビームが対向する対向方向の外側から支持する支持手段と、
前記一対のビーム同士の間に配置され、上下方向の一方に向かうに従って漸次前記対向方向内側に向けて延びるテーパ面を有する移動部材と、
前記移動部材を上下方向の前記一方に向けて移動させる移動惹起部材と、を備えることを特徴とする、ビーム同士の連結構造。 - 前記一対のビームにはそれぞれ、前記テーパ面に接触し、かつ上下方向の前記一方に向かうに従って漸次前記対向方向内側に向けて延びる第1接触面が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のビーム同士の連結構造。
- 前記移動部材には、上下方向に延びるネジ孔が形成され、
前記移動惹起部材は、前記ネジ孔に挿入されたボルトであることを特徴とする、請求項1または2に記載のビーム同士の連結構造。 - 前記一対のビームを支持する脚体を備え、
前記脚体には、
前記一対のビームが載置される載置面と、
前記載置面に開口し、前記ボルトが挿通する貫通孔と、
前記支持手段である前側支持部および後側支持部と、が形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のビーム同士の連結構造。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のビーム同士の連結構造を有する支持構造体と、
前記支持構造体に支持される被支持部と、を備えることを特徴とする、什器。
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