JP7093848B2 - レーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法 - Google Patents

レーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法 Download PDF

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Description

本開示は、レーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法に関する。
レーザ溶接機は、互いに突き合わせた2つの板金の境界にレーザビームを照射して両者を溶接することができる。2つの板金を溶接する際の各種の条件を最適に設定しないと、2つの板金が適切に溶接されない溶接不良が発生することがある。
特開2002-321073号公報 特開平9-22566号公報
板金の溶接中に溶接不良が発生したか否かをリアルタイムで判定することが求められる。溶接不良には複数の種類があり、複数の種類の溶接不良のうちのいずれの溶接不良が発生したかを判定することが求められる。
1またはそれ以上の実施形態はこのような要望に対応するため、板金の溶接中に溶接不良が発生したか否かをリアルタイムで判定することができ、溶接不良が発生した場合には複数の種類の溶接不良のうちのいずれの溶接不良が発生したかを判定することができるレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法を提供することを目的とする。
1またはそれ以上の実施形態の第1の態様によれば、溶接対象の第1及び第2の板金にレーザビームが照射されている状態の前記第1及び第2の板金におけるビームスポットを含む所定の範囲を撮影するカメラと、前記カメラが前記第1及び第2の板金を撮影した画像信号に基づいて、溶接不良が発生したか否かを判定する画像分析装置とを備え、前記画像分析装置は、前記画像信号のフレーム内に、溶接不良が発生したか否かを判定するための領域としての分析ウインドウを設定しており、前記ビームスポットの中心は、前記分析ウインドウ内に設定した基準点に位置しており、前記分析ウインドウ内に含まれる画素のうち、判定対象の溶接不良に対応して前記基準点を基準として位置が設定された注目領域の画素を抽出する領域抽出部と、前記領域抽出部によって抽出された前記注目領域における輝度に基づいて、前記判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する溶接不良判定部とを有するレーザ溶接機が提供される。
1またはそれ以上の実施形態の第2の態様によれば、溶接対象の第1及び第2の板金にレーザビームが照射されている状態の前記第1及び第2の板金におけるビームスポットを含む所定の範囲をカメラによって撮影し、前記カメラが前記第1及び第2の板金を撮影した画像信号のフレーム内に、溶接不良が発生したか否かを判定するための領域としての分析ウインドウを設定し、前記分析ウインドウ内に設定した基準点を前記ビームスポットの中心に位置させ、前記分析ウインドウ内に含まれる画素のうち、判定対象の溶接不良に対応して前記基準点を基準として位置が設定された注目領域の画素を抽出し、前記第1及び第2の板金の溶接中に、抽出された前記注目領域における輝度に基づいて、前記判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する溶接状態モニタリング方法が提供される。
1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法によれば、板金の溶接中に溶接不良が発生したか否かをリアルタイムで判定することができ、溶接不良が発生した場合には複数の種類の溶接不良のうちのいずれの溶接不良が発生したかを判定することができる。
図1は、1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機を示す図である。 図2Aは、突き合わせ溶接において溶接不良が発生していない溶接が良好な状態を概念的に示す断面図である。 図2Bは、突き合わせ溶接において溶接不良としてアンダーフィルが発生している状態を概念的に示す断面図である。 図2Cは、突き合わせ溶接において非連結の溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図2Dは、突き合わせ溶接において不十分貫通の溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図2Eは、突き合わせ溶接において端面ずれの溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図3Aは、コーナジョイントの溶接において溶接不良が発生していない溶接が良好な状態を概念的に示す断面図である。 図3Bは、コーナジョイントの溶接において狭溶接シームの溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図3Cは、コーナジョイントの溶接において平坦溶接シームの溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図3Dは、コーナジョイントの溶接において過溶融の溶接不良が発生している状態を概念的に示す断面図である。 図4は、画像信号のフレーム内に設定した分析ウインドウのキャリブレーションを示す図である。 図5は、突き合わせ溶接時に溶接不良が発生していない状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図6は、突き合わせ溶接時にアンダーフィルが発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図7は、突き合わせ溶接時に非連結の溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図8は、突き合わせ溶接時に不十分貫通の溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図9は、突き合わせ溶接時に端面ずれの溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図10は、コーナジョイントの溶接時に溶接不良が発生していない状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図11は、コーナジョイントの溶接時に狭溶接シームの溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図12は、コーナジョイントの溶接時に平坦溶接シームの溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図13は、コーナジョイントの溶接時に過溶融の溶接不良が発生している状態でカメラによって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示す図である。 図14は、分析ウインドウ内に設定される複数の注目領域の位置を示す図である。 図15は、データベースに記憶されている各種の情報を概念的に示す図である。 図16は、1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機が備える画像分析装置の機能的な内部構成例を示すブロック図である。 図17Aは、1またはそれ以上の実施形態の溶接状態モニタリング方法を示す部分的なフローチャートである。 図17Bは、図17Aに続く、1またはそれ以上の実施形態の溶接状態モニタリング方法を示す残りの部分的なフローチャートである。
以下、1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法について、添付図面を参照して説明する。図1において、レーザ発振器1はレーザビームを発振して射出する。一例としてレーザ発振器1は、1060nm~1080nmの波長のレーザビームを射出するファイバレーザ発振器である。デリバリファイバ2は、レーザ発振器1より射出されたレーザビームを溶接ヘッド10へと伝送する。デリバリファイバ2のレーザビームの射出端にはエンドキャップ2eが設けられており、エンドキャップ2eが溶接ヘッド10に接続されている。
デリバリファイバ2より射出された発散光であるレーザビームは、コリメートレンズ3に入射される。コリメートレンズ3は、発散光を平行光(コリメート光)に変換する。ベンドミラー4は、レーザビームの進行方向を90度曲げて集束レンズ5に入射させる。ベンドミラー4はダイクロイックミラーで構成される。集束レンズ5は、入射されたレーザビームを集束して溶接対象物である2つの板金Wの境界に照射する。集束レンズ5をレーザ集束レンズ5と称することとする。図1においては、2つの板金Wのうちの手前側に位置する板金Wの端面が示されている。
板金Wに対する溶接ヘッド10の角度は可変できるように構成されている。レーザ溶接機の全体を制御するNC装置40は、板金Wに対する溶接ヘッド10の角度を調整する。また、溶接ヘッド10は溶接ロボットの先端に取り付けられており、NC装置40が溶接ロボットの動きを制御することによって、溶接ヘッド10は移動自在に構成されている。レーザ溶接機は1軸の溶接機であってもよいし、2軸の溶接機であってもよい。
溶接ヘッド10の内部の上端部には、カメラ11が配置されている。カメラ11は単焦点カメラである。カメラ11の先端部には、800nm帯の波長の光を透過させるバンドパスフィルタ12が装着されている。照明装置13は照明がオンに制御されるとき、一点鎖線にて示す810nmの波長の照明光をベンドミラー14に向けて照射する。照明装置13は、複数の発光ダイオード(LED)によって構成することができる。ベンドミラー14はダイクロイックミラーで構成される。
照明光はベンドミラー14で反射して進行方向が90度曲げられ、集束レンズ16、ベンドミラー4、及びレーザ集束レンズ5を透過して板金Wに照射される。集束レンズ16はカメラ11が板金Wを撮影するときに焦点を合わせるために設けられており、集束レンズ16を撮影集束レンズ16と称することとする。撮影集束レンズ16は、上下方向に移動自在に構成されている。
レーザビームが2つの板金Wの境界に照射されることによって発生した光は、レーザ集束レンズ5、ベンドミラー4、撮影集束レンズ16、及びベンドミラー14を透過してカメラ11に入射する。カメラ11は、溶接中の2つの板金Wを撮影する。このとき、駆動部15は、カメラ11の焦点を板金Wの表面に合わせるように、撮影集束レンズ16をベンドミラー4に近付ける方向またはベンドミラー4から遠ざける方向に移動させる。カメラ11が板金Wを撮影するとき、照明装置13による照明光が照射されない場合と照射される場合とがある。
NC装置40には、カメラ11が板金Wを撮影することによって得られた画像信号を分析する画像分析装置20、表示部51、及び操作部52が接続されている。レーザ溶接機のオペレータは、NC装置40に各種の条件を設定するため、または、板金Wの溶接を開始または終了させるために操作部52を操作する。表示部51と操作部52とは一体化されていてもよい。
画像分析装置20は、コンピュータ機器によって構成することができる。画像分析装置20は、カメラ11、照明装置13、及び駆動部15を制御する。カメラ11は、板金Wを撮影したときの画像信号を画像分析装置20に供給する。画像分析装置20にはデータベース30が接続されている。データベース30には、カメラ11が板金Wを撮影するとき、及び、画像分析装置20が画像信号を分析するときに用いる各種の情報が記憶されている。
図1に示すレーザ溶接機において、溶接ヘッド10の内部構成は一例であって、溶接ヘッド10の内部構成は図1に示す構成に限定されない。溶接ヘッド10は、カメラ11を多焦点カメラで構成して、駆動部15がカメラ11の焦点を調整するように構成されていてもよい。
以上のように構成される1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機が2つの板金Wを溶接するときに発生することがある溶接不良について説明する。図2A~図2Eは、板金W1及びW2が端面で突き合わされて溶接加工された状態を概念的に示す断面図である。図2A~図2Eに示す溶接は突き合わせ溶接と称される。なお、板金W1の端面と板金W2の端面との間には所定距離のギャップが設けられていてもよいし、ギャップなしで突き合わされていてもよい。但し、ギャップなしで突き合わされていたとしても、厳密には、2つの端面の間にはわずかな隙間が存在している。
図2Aは、溶接不良が発生していない溶接が良好な状態を示している。板金W1及びW2の両端面間は、板金W1及びW2の金属が溶融して固化した溶接シームWsとなっている。図2Bは、アンダーフィルと称される溶接不良が発生している状態を示している。アンダーフィルでは、溶接シームWsの表面が凹んでいる。図2Cは、非連結の溶接不良が発生している状態を示している。板金W1及びW2の両端面にはそれぞれの金属が溶融した後に固化した溶融金属W1m及びW2mが付着しているが、両者がつながっておらず、板金W1及びW2が連結されていない状態となっている。
図2Dは、溶接シームWsが板金W1及びW2の表面から深さ方向の途中までしか形成されていない不十分貫通の溶接不良が発生している状態を示している。図2Eは、板金W1の端面と板金W2の端面とが完全に対向せず、ずれた状態で溶接された端面ずれの溶接不良が発生している状態を示している。端面ずれの溶接不良は、板金W1と板金W2との少なくとも一方の端部が熱によって変形して、両端面が板金平面と直交する方向にずれることによって発生する。
図3A~図3Dは、板金W2の端面上に板金W1の端部を乗せた状態で両端面間が溶接加工された状態を概念的に示す断面図である。図3A~図3Dは、板金W2の端面の中間位置に板金W1の端面を位置させた半引きのコーナジョイントを示している。図3A~図3Dにおいて、矢印線は溶接ヘッド10が向いている方向(即ち、カメラ11を向いている方向)を示している。
図3Aは、溶接不良が発生していない溶接が良好な状態を示している。二点鎖線で示すように、板金W1及びW2の両端面間は、板金W1及びW2の金属が溶融して固化して、コーナの全体を覆うような凸状の溶接シームWsとなっている。図3Bは、溶接ビードの幅が狭く、溶接シームWsがコーナの全体を覆っていない狭溶接シームの溶接不良が発生している状態を示している。
図3Cは、板金W1及びW2の両端面間の溶接シームWsがコーナの全体を覆うような凸状とはならず、平坦な溶接シームWsとなっている平坦溶接シームの溶接不良が発生している状態を示している。図3Dは、板金W1及びW2の両端部が過度に溶融した過溶融の溶接不良が発生している状態を示している。
1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法は、板金W1及びW2の溶接中に溶接不良が発生したか否かをリアルタイムで判定し、以上の図2B~図2E及び図3B~図3Dに示す溶接不良のうちのいずれの溶接不良が発生したかを判定する。
1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接中に図2B~図2Eに示す溶接不良が発生しなければ、図2Aに示すように良好に溶接されていると判定する。1またはそれ以上の実施形態のレーザ溶接機及び溶接状態モニタリング方法は、板金W1及びW2のコーナジョイントの溶接中に図3B~図3Dに示す溶接不良が発生しなければ、図3Aに示すように良好に溶接されていると判定する。
次に、画像分析装置20が、カメラ11が板金W1及びW2を撮影することによって得られた画像信号に基づいて、溶接不良が発生したか否かをどのように判定するかについて具体的に説明する。
図4において、カメラ11が板金W1及びW2を撮影することによって得られた画像信号のフレーム110内には、ビームスポットBSが位置している。ビームスポットBSは、溶接位置である板金W1及びW2の境界に照射されており、ビームスポットBSの位置が溶接スポットである。フレーム110は、水平方向に所定の画素数、垂直方向に所定のライン数を有する。フレーム110の大きさは任意である。
画像分析装置20は、フレーム110内において、溶接不良が発生したか否かを判定するための分析ウインドウ111を設定している。分析ウインドウ111は、フレーム110内の全ての画素のうちの一部の複数の画素によって構成される。画像分析装置20は、分析ウインドウ111内に、水平方向の基準線L1と垂直方向の基準線L2を設定しており、基準線L1及びL2の交点を座標(0,0)の原点P0と設定している。原点P0は、分析ウインドウ111内に後述する複数の注目領域を設定するための基準点として機能する。
フレーム110及び分析ウインドウ111の水平方向は、溶接ヘッド10の移動方向(レーザビームの走査方向)であり、フレーム110及び分析ウインドウ111の垂直方向は溶接ヘッド10の移動方向と直交する方向である。
図4において、(a)に示す状態のように、ビームスポットBSの中心が分析ウインドウ111の原点P0に位置していないことがある。このような場合、画像分析装置20は、分析ウインドウ111の原点P0をビームスポットBSの中心を位置させるように、分析ウインドウ111をフレーム110内で移動させる。これにより、図4において(b)に示すように、ビームスポットBSの中心が分析ウインドウ111の原点P0に位置する。
画像分析装置20は、溶接不良が発生したか否かを判定する処理を実行する前に、図4に示すような分析ウインドウ111の原点P0をビームスポットBSの中心に位置させるキャリブレーションを実行する。
図5は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接時に、図2Aに示すように、溶接不良が発生していない状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。レーザビームは図5の左方向から右方向へと走査され、ビームスポットBSより左側の領域では板金W1及びW2の境界が溶接して、ギャップG12が消失している。なお、原点P0より左側の領域には溶接ビードが形成された溶接シームWsが存在するが、図5では溶接シームWsの図示を省略している。図6以降も同様である。
レーザビームが板金W1及びW2の境界に照射されることによって、ビームスポットBSを中心としてビームスポットBSの面積を拡大したほぼ円形の領域が、高輝度領域61となる。実際の画像信号による画像においては、高輝度領域61は白の画像、高輝度領域61以外の領域は黒の画像となる。他の高輝度領域が存在する画像においても同様である。
画像分析装置20は、分析ウインドウ111内に、高輝度領域61に対応した注目領域R0(第1の注目領域)を設定する。注目領域R0は、ほぼ円形の高輝度領域61の内接円と外接円との間の大きさに設定されるのがよい。注目領域R0は、分析ウインドウ111内における図14に示す位置の領域である。
図6は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接時に、溶接不良の1つとして図2Bに示すようなアンダーフィルが発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。アンダーフィルが発生している状態の高輝度領域62の形状は、高輝度領域61の形状とは異なる。図6に示すように、高輝度領域62は、レーザビームの走査方向の前方側において、図5に示す高輝度領域61と比較して、走査方向と直交する方向の幅が狭くなり、ギャップG12上に、走査方向の後方側に向かって凹む凹部621を有する。
画像分析装置20は、注目領域R0内に、レーザビームの走査方向の前方側に位置する注目領域R1(第2の注目領域)と、後方側に位置する注目領域R2(第3の注目領域)とを設定する。即ち、注目領域R1及びR2は注目領域R0と重なっている。注目領域R1は原点P0よりも前方側に位置し、注目領域R2は原点P0よりも後方側に位置する。注目領域R1及びR2の走査方向と直交する方向の中央位置は、ほぼギャップG12の中央に位置している。
また、画像分析装置20は、注目領域R0内に、注目領域R0の前方側の領域である注目領域R01を設定する。注目領域R1は、注目領域R01内に位置している。即ち、注目領域R01は注目領域R0と重なっており、注目領域R1は注目領域R01と重なっている。画像分析装置20が注目領域R01を設定することは必須ではないが、注目領域R1及びR2に加えて、注目領域R01を設定することが好ましい。
後述するように、画像分析装置20は、少なくとも注目領域R1及びR2における輝度に基づいて、好ましくは注目領域R1、R2、及びR01における輝度に基づいて、アンダーフィルが発生したか否かを判定する。
図7は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接時に、図2Cに示すような非連結の溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。非連結の溶接不良が発生している状態の高輝度領域63の形状は、高輝度領域61及び62の形状とは異なる。図7に示すように、ギャップG12が残っていることにより、高輝度領域63は、板金W1側の高輝度領域631と板金W2側の高輝度領域632とに分割されている。
また、高輝度領域63は、レーザビームの走査方向の前方側において尖ったような形状となり、図5に示す高輝度領域61と比較して、走査方向と直交する方向の幅が狭い。
後述するように、画像分析装置20は、少なくとも注目領域R1及びR2における輝度に基づいて、好ましくは注目領域R1、R2、及びR01における輝度に基づいて、非連結の溶接不良が発生したか否かを判定する。
図8は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接時に、図2Dに示すような不十分貫通の溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。不十分貫通の溶接不良が発生している状態の高輝度領域64の形状は高輝度領域61と同様にほぼ円形であるが、高輝度領域64の大きさは高輝度領域61と比較して小さい。
後述するように、画像分析装置20は、注目領域R0における輝度に基づいて、好ましくは注目領域R0、R1、及びR2における輝度に基づいて、不十分貫通の溶接不良が発生したか否かを判定する。
図9は、板金W1及びW2の突き合わせ溶接時に、図2Eに示すような端面ずれの溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。図9においては、図5と同様に、溶接不良自体は発生しておらず、ほぼ円形の高輝度領域61が撮影されている状態を示している。図9に示す例は、図2Eに示すように、板金W2が板金W1よりも下方に変位した端面ずれが発生している場合を示している。
このような端面ずれが発生すると、板金W1及びW2を溶接することによって発生した蒸発ガス(溶接ヒューム)が下方に変位した側の板金に多く流れる。これにより、図9に示すように、板金W2側に多く流れた蒸発ガスによって高輝度領域65が発生する。細い実線にて示す高輝度領域65は、高輝度領域61における輝度ほど高輝度ではないが、周囲と比較して高輝度であり、煙状のぼんやりとした白の画像となる。
画像分析装置20は、注目領域R0よりもレーザビームの走査方向の後方側であって、ギャップG12から走査方向と直交する方向に所定の距離だけ離れた位置に、それぞれ、注目領域R3(第4の注目領域)と注目領域R4(第5の注目領域)とを設定する。
注目領域R3と注目領域R4とは、注目領域R0を挟んでいる。注目領域R3及びR4の走査方向の前方側の端部は、走査方向の位置において、注目領域R0の後方側の端部と重なっている。注目領域R3及びR4は、走査方向と直交する方向において、注目領域R0と離隔している。注目領域R3及びR4は、分析ウインドウ111内における図14に示す位置の領域である。
後述するように、画像分析装置20は、注目領域R3及びR4における輝度に基づいて、端面ずれの溶接不良が発生したか否かを判定する。
図10は、板金W1及びW2のコーナジョイントの溶接時に、図3Aに示すように、溶接不良が発生していない状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。レーザビームは図10の左方向から右方向へと走査され、ビームスポットBSより左側の領域では板金W1及びW2の境界が溶接される。原点P0より左側の領域においては板金W1及びW2の境界は消失する。消失した板金W1及びW2の境界が太い二点鎖線にて示されている。
図5と同様に、レーザビームが板金W1及びW2の境界に照射されることによって、ビームスポットBSを中心としてビームスポットBSの面積を拡大したほぼ円形の領域が、高輝度領域71となる。また、図5と同様に、画像分析装置20は、分析ウインドウ111内に、高輝度領域71に対応した注目領域R0を設定する。
図11は、板金W1及びW2のコーナジョイントの溶接時に、図3Bに示すような狭溶接シームの溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。狭溶接シームの溶接不良が発生している状態の高輝度領域72の形状は、高輝度領域71の形状とは異なる。
図11に示すように、本来であれば、ビームスポットBSの中心(即ち、原点P0)は細い二点鎖線で示す板金W1及びW2の境界に位置しなければならない。狭溶接シームの溶接不良は、ビームスポットBSの中心が一方の板金(ここでは板金W2)側に変位した状態で溶接加工が実行されたことによって発生する。
図11に示すように、高輝度領域72は、板金W1側においては走査方向の前方側に偏っており、板金W2側においては走査方向の後方側に偏って、しかも後方側へと伸びた形状を有する。
画像分析装置20は、注目領域R0内に、注目領域R0の走査方向の後方側であって走査方向と直交する方向に離れた注目領域R05(第6の注目領域)と注目領域R06(第7の注目領域)を設定する。図11に示す例では、注目領域R05及びR06は、注目領域R0の後端部であって走査方向と直交する方向の両端部に位置している。後述するように、画像分析装置20は、注目領域R05及びR06における輝度に基づいて、狭溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する。
図12は、板金W1及びW2のコーナジョイントの溶接時に、図3Cに示すような平坦溶接シームの溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。平坦溶接シームの溶接不良が発生している状態の高輝度領域73の形状はほぼ円形である。
画像分析装置20は、注目領域R0よりも走査方向の後方側であって、板金W1及びW2の境界から所定の距離だけ離れた位置に、それぞれ、注目領域R7(第8の注目領域)と注目領域R8(第9の注目領域)とを設定する。注目領域R7及びR8は、走査方向と直交する方向に離れている。注目領域R0と注目領域R7及びR8との間の走査方向の距離は、注目領域R0の走査方向の幅とほぼ等しい。注目領域R7及びR8は、分析ウインドウ111内における図14に示す位置の領域である。
図12においては、注目領域R7は板金W1の端面の板金W2とは離れた側の端部に、注目領域R8は板金W2の端面の板金W1とは離れた側の端部に位置するように図示している。図3Cに示すように、実際には、板金W1及びW2の両端面が溶融して溶接シームWsが形成されているので、注目領域R7及びR8は、それぞれ、図3Cの領域5W1及び6W2に相当する。
後述するように、画像分析装置20は、注目領域R7及びR8における輝度に基づいて、平坦溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する。なお、平坦溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する際、照明装置13による照明がオンに制御される。平坦溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する際に照明をオンに制御することは必須ではないが、オンに制御することが好ましい。
図13は、板金W1及びW2のコーナジョイントの溶接時に、図3Dに示すような過溶融の溶接不良が発生している状態において、カメラ11によって撮影される高輝度領域の形状を概念的に示している。過溶融の溶接不良が発生している状態の高輝度領域74の形状は、高輝度領域71~73の形状とは大きく異なる。高輝度領域74は、レーザビームの走査方向の後方側に長く伸びた形状を有する。
画像分析装置20は、注目領域R0よりも後方側であって、注目領域R7及びR8よりもさらに後方側に、板金W1及びW2の境界を跨ぐように注目領域R9(第10の注目領域)を設定する。注目領域R9の走査方向と直交する方向の中央位置は、ほぼ板金W1及びW2の境界に位置している。注目領域R9は、分析ウインドウ111内における図14に示す位置の領域である。
後述するように、画像分析装置20は、注目領域R9における輝度に基づいて、過溶融の溶接不良が発生したか否かを判定する。なお、過溶融の溶接不良が発生したか否かを判定する際、照明装置13による照明がオンに制御される。過溶融の溶接不良が発生したか否かを判定する際に照明をオンに制御することは必須ではないが、オンに制御することが好ましい。
改めて図14を参照すると、画像分析装置20は、分析ウインドウ111内に、図2B~図2E及び図3B~図3Dの各溶接不良が発生したか否かを判定するための、注目領域R0~R4、R7~R9、R01、R05及びR06を設定する。原点P0が座標(0,0)に設定されているので、分析ウインドウ111内の注目領域R0~R4、R7~R9、R01、R05及びR06の位置、及び、各注目領域の範囲は、水平方向及び垂直方向に正または負の座標によって指定される。
図1に示すデータベース30には、画像分析装置20が画像信号を分析するときに用いる情報の1つとして、各注目領域の位置及び範囲を指定する座標(領域指定データ)が記憶されている。データベース30には、情報の他の1つとして、各溶接不良が発生したか否かを判定するための後述する閾値が記憶されている。
また、データベース30には、他の情報として、カメラ11が板金W(W1及びW2)を撮影するときの撮影条件を設定する情報(撮影条件設定データ)、及び、撮影集束レンズ16の位置を設定する情報(レンズ位置設定データ)が記憶されている。撮影条件の1つは例えばシャッタスピードである。さらに、データベース30には、判定しようとする溶接不良の種類ごとに設定されている、照明装置13による照明のオンまたはオフの設定情報(照明オンオフ設定データ)が記憶されている。
図15に示すように、データベース30には、板金Wの材料条件と加工条件とに対応させて、撮影条件、撮影集束レンズ16の位置、各注目領域の座標、各注目領域のための閾値と、照明オンまたはオフが設定されることが好ましい。ここでは、材料条件として、板金Wの材質と板厚との組が設定されており、板厚0.5mmのアルミニウム(またはアルミニウム合金)と、板厚1.0mmのアルミニウム(またはアルミニウム合金)を例示している。材料条件としてA5052等の材料記号が用いられてもよい。
加工条件は例えばE1、E2、E3…のような加工条件番号で表され、加工条件番号に対応して、溶接ヘッド10の移動速度、レーザ発振器1のレーザパワー、レーザビームの発振周波数、ノズルギャップ、突き合わせ溶接またはコーナジョイントの溶接の設定等の各種の加工条件が設定される。
図15に示す溶接不良Df1~Df4は、それぞれ、突き合わせ溶接における、アンダーフィル、非連結の溶接不良、不十分貫通、端面ずれを示し、溶接不良Df5~Df7は、それぞれ、コーナジョイントの溶接における、狭溶接シーム、平坦溶接シーム、過溶融を示している。一例として、加工条件E1は突き合わせ溶接の加工条件を示しており、加工条件E5はコーナジョイントの溶接の加工条件を示している。溶接不良Df1~Df4、及びDf5~Df7に対応して、各溶接不良を判定するための注目領域の座標、閾値、照明のオンまたはオフが設定されている。
データベース30には、板金W1及びW2の材料条件及び加工条件に対応して、少なくとも、カメラ11の撮影条件と、各注目領域の位置と、各溶接不良が発生したか否かを判定するための閾値とが設定されているのがよい。撮影集束レンズ16の位置または照明オンまたはオフの設定情報が、カメラ11の撮影条件に含まれていてもよい。
図16は、画像分析装置20の機能的な内部構成例を示している。画像分析装置20は、領域抽出部21、溶接不良判定部22、読出制御部23、カメラ制御部24、撮影集束レンズ制御部25、照明装置制御部26を備える。領域抽出部21には、カメラ11が板金Wを撮影した画像信号が入力される。
読出制御部23には、操作部52によって入力された材料条件と加工条件番号とが入力される。読出制御部23は、データベース30より、入力された材料条件と加工条件番号とに対応して、領域指定データ、閾値、撮影条件設定データ、レンズ位置設定データ、照明オンオフ設定データを読み出す。読出制御部23は、データベース30より読み出した読出データのうち、領域指定データを、領域抽出部21と溶接不良判定部22との双方に供給し、閾値を溶接不良判定部22に供給する。また、読出制御部23は、撮影条件設定データ、レンズ位置設定データ、照明オンオフ設定データを、それぞれ、カメラ制御部24、撮影集束レンズ制御部25、照明装置制御部26に供給する。
領域抽出部21は、領域指定データに基づき、入力された画像信号の各フレーム110内の分析ウインドウ111に含まれる画素のうち、各溶接不良を判定するための各注目領域の画素を抽出して溶接不良判定部22に供給する。
溶接不良判定部22が突き合わせ溶接における各溶接不良を判定するには、図14に示す注目領域R0~R4及びR01の画素があればよい。注目領域R1、R2、及びR01は注目領域R0内に位置しているため、領域抽出部21は注目領域R0、R3、及びR4の画素を抽出して溶接不良判定部22に供給する。溶接不良判定部22がコーナジョイントの溶接における各溶接不良を判定するには、図14に示す注目領域R05、R06、R7~R9の画素があればよい。領域抽出部21は注目領域R05、R06、R7~R9の画素を抽出して溶接不良判定部22に供給する。
溶接不良判定部22は、突き合わせ溶接における各溶接不良を判定するとき、注目領域R0、注目領域R1、R2、及びR01、または注目領域R3及びR4における輝度に基づいて各溶接不良が発生したか否かを判定する。溶接不良判定部22は、コーナジョイントの溶接における各溶接不良を判定するとき、注目領域R05及びR06、注目領域R7及びR8、または注目領域R9における輝度に基づいて各溶接不良が発生したか否かを判定する。具体的な判定方法については後に詳述する。
カメラ制御部24は、入力された撮影条件設定データに基づいてカメラ制御データを生成してカメラ11に供給し、カメラ11を制御する。撮影集束レンズ制御部25は、入力されたレンズ位置設定データに基づいて撮影集束レンズ16を移動させるための駆動制御信号を生成して、駆動部15に供給する。照明装置制御部26は、入力された照明オンオフ設定データに基づいて照明装置13による照明をオンまたはオフにする照明オンオフ制御信号を生成して、照明装置13に供給する。
ここで、各溶接不良が発生したか否かを判定する具体的な判定方法を説明する。まず、突き合わせ溶接における各溶接不良の判定方法を説明する。
溶接不良判定部22は、注目領域R1における輝度が第1の閾値よりも低く、注目領域R2における輝度がその第1の閾値よりも高いという条件を満たせば、撮影された画像が図6のような状態であって、図2Bに示すアンダーフィルが発生したと判定する。溶接不良判定部22は、注目領域R1における第1の輝度が閾値よりも低く、注目領域R2における輝度が第1の閾値よりも高く、注目領域R01における輝度が所定の閾値よりも低いという条件を満たせば、アンダーフィルが発生したと判定してもよい。注目領域R01に対して用いられる閾値は第1の閾値とは異なる。
図6に示す高輝度領域62が有する凹部621が小さいことがある。アンダーフィルが発生したか否かを、注目領域R01における輝度が所定の閾値よりも低いという条件を加えて判定すれば、凹部621が小さい場合であってもアンダーフィルの発生が判定できる。よって、注目領域R1及びR2に加えて、注目領域R01を用いることが好ましい。
溶接不良判定部22は、判定の精度を高くするために、複数のフレームにおいて上記の条件を満足するときに、アンダーフィルが発生したと判定するのがよい。アンダーフィルが発生したと判定するフレーム数は例えば5フレームである。溶接不良判定部22は、上記の条件を満足したらカウンタによるカウント値を1インクリメントし、上記の条件を満足しなかったらカウント値を1デクリメントして、カウント値が5となったら、アンダーフィルが発生したと判定してもよい。溶接不良判定部22は、所定数のフレーム(例えば5フレーム)連続して上記の条件を満足したら、アンダーフィルが発生したと判定してもよい。
ところで、各注目領域に含まれる全画素の画素値の積分値を各注目領域における輝度としてもよいし、各注目領域に含まれる全画素の画素値の平均値を輝度としてもよい。
溶接不良判定部22は、注目領域R1における輝度が第2の閾値よりも低く、注目領域R2における輝度が第2の閾値よりも低いという条件を満たせば、撮影された画像が図7のような状態であって、図2Cに示す非連結の溶接不良が発生したと判定する。第2の閾値は第1の閾値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
溶接不良判定部22は、注目領域R1における輝度が第2の閾値よりも低く、注目領域R2における輝度が第2の閾値よりも低く、注目領域R01における輝度が所定の閾値よりも低いという条件を満たせば、非連結の溶接不良が発生したと判定してもよい。非連結の溶接不良が発生したか否かを判定するために注目領域R01に対して用いられる閾値は、アンダーフィルが発生したか否かを判定するために注目領域R01に対して用いられる閾値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
溶接不良判定部22は、注目領域R0における輝度が第3の閾値よりも低いという条件を満たせば、撮影された画像が図8のような状態であって、図2Dに示す不十分貫通の溶接不良が発生したと判定する。溶接不良判定部22は、注目領域R0における輝度が第3の閾値よりも低く、注目領域R1及びR2における輝度が所定の閾値よりも高いという条件を満たせば、不十分貫通の溶接不良が発生したと判定してもよい。注目領域R1及びR2に対して用いられる閾値は、第1の閾値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
溶接不良判定部22は、注目領域R3の輝度と注目領域R4の輝度との差が第4の閾値以上であるという条件を満たせば、撮影された画像が図9のような状態であって、図2Eに示す端面ずれの溶接不良が発生したと判定する。第4の閾値は、注目領域R3及びR4の輝度の差を表す割合であってもよく、注目領域R3及びR4の輝度の差分値であってもよい。前者の場合、一例として、注目領域R3の輝度と注目領域R4の輝度とが5%以上相違していれば、溶接不良判定部22は、端面ずれの溶接不良が発生したと判定する。
アンダーフィル発生の判定と同様に、溶接不良判定部22は、判定の精度を高くするために、複数のフレームにおいて、非連結の溶接不良、不十分貫通、または端面ずれと判定するための条件を満足するときに、非連結の溶接不良、不十分貫通、または端面ずれが発生したと判定するのがよい。
次に、コーナジョイントの溶接における各溶接不良の判定方法を説明する。溶接不良判定部22は、注目領域R05の輝度と注目領域R06の輝度との差が第5の閾値以上であるという条件を満たせば、撮影された画像が図11のような状態であって、図3Bに示す狭溶接シームの溶接不良が発生したと判定する。第5の閾値は、注目領域R05及びR06の輝度の差を表す割合であってもよく、注目領域R05及びR06の輝度の差分値であってもよい。
溶接不良判定部22は、照明装置13による照明をオンとした状態で、注目領域R7及びR8の輝度が第6の閾値よりも低いという条件を満たせば、撮影された画像が図12のような状態であって、図3Cに示す平坦溶接シームの溶接不良が発生したと判定する。平坦溶接シームの溶接不良が発生すると、板金W1及びW2に照明光を照射した状態であっても、注目領域R7及びR8が暗くなる。よって、溶接不良判定部22は、注目領域R7及びR8の輝度と第6の閾値とを比較することによって平坦溶接シームの溶接不良の発生の有無を判定できる。
溶接不良判定部22は、照明装置13による照明をオンとした状態で、注目領域R9の輝度が第7の閾値よりも高いという条件を満たせば、撮影された画像が図13のような状態であって、図3Dに示す過溶融の溶接不良が発生したと判定する。
突き合わせ溶接における溶接不良の判定と同様に、溶接不良判定部22は、判定の精度を高くするために、複数のフレームにおいて、狭溶接シーム、平坦溶接シーム、または過溶融の溶接不良と判定するための条件を満足するときに、狭溶接シーム、平坦溶接シーム、または過溶融の溶接不良が発生したと判定するのがよい。
図17A及び図17Bに示すフローチャートを用いて、画像分析装置20で実行される溶接状態モニタリング方法を説明する。NC装置40がレーザ溶接機を起動させると、画像分析装置20は図17A及び図17Bに示すモニタリング処理を開始する。図17Aにおいて、画像分析装置20は、ステップS1にて、分析ウインドウ111の原点P0をビームスポットBSの中心に位置させるよう自動的にキャリブレーションを実行する。
画像分析装置20は、ステップS2にて、NC装置40から供給される情報に基づいて、溶接が開始されたか否かを判定する。溶接が開始されなければ(NO)、画像分析装置20はステップS2の処理を繰り返す。溶接が開始されれば(YES)、画像分析装置20は、ステップS3にて、実行される溶接が突き合わせ溶接であるか否かを判定する。
突き合わせ溶接であれば(YES)、画像分析装置20は、ステップS4にて、アンダーフィルが発生したか否かを判定する。アンダーフィルが発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS5にて、NC装置40にアンダーフィルが発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS6に移行させる。アンダーフィルが発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS6に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS6にて、非連結の溶接不良が発生したか否かを判定する。非連結の溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS7にて、NC装置40に非連結の溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS8に移行させる。非連結の溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS8に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS8にて、不十分貫通の溶接不良が発生したか否かを判定する。不十分貫通の溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS9にて、NC装置40に不十分貫通の溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS10に移行させる。不十分貫通の溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS10に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS10にて、端面ずれの溶接不良が発生したか否かを判定する。端面ずれの溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS11にて、NC装置40に端面ずれの溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS18に移行させる。端面ずれの溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS18に移行させる。
一方、ステップS3にて突き合わせ溶接でなければ(NO)(即ち、コーナジョイントの溶接であれば)、図17Bにおいて、画像分析装置20は、ステップS12にて、狭溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する。狭溶接シームの溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS13にて、NC装置40に狭溶接シームの溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS14に移行させる。狭溶接シームの溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS14に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS14にて、平坦溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する。平坦溶接シームの溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS15にて、NC装置40に平坦溶接シームの溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理をステップS16に移行させる。平坦溶接シームの溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS16に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS16にて、過溶融の溶接不良が発生したか否かを判定する。過溶融の溶接不良が発生したら(YES)、画像分析装置20は、ステップS17にて、NC装置40に過溶融の溶接不良が発生したことを示すエラーを表示部51に表示するよう指示して、処理を図17AのステップS18に移行させる。過溶融の溶接不良が発生しなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS18に移行させる。
画像分析装置20は、ステップS18にて、NC装置40から供給される情報に基づいて、溶接が終了したか否かを判定する。溶接が終了していなければ(NO)、画像分析装置20は処理をステップS3に戻し、板金Wを溶接している間、ステップS4~S11の処理、または、ステップS12~S17の処理を繰り返す。溶接が終了していれば(YES)、画像分析装置20はモニタリング処理を終了させる。
ステップS4~S11における溶接不良の判定の順番は一例であり、順番は任意である。ステップS12~S17における溶接不良の判定の順番は一例であり、順番は任意である。画像分析装置20は、板金W1及びW2の溶接中に、複数の判定対象の溶接不良のうちの判定しようとする溶接不良を所定の順番で切り替えればよい。
以上のように、1またはそれ以上の実施形態の溶接状態モニタリング方法によれば、板金Wの溶接中に溶接不良が発生したか否かをリアルタイムで判定することができる。1またはそれ以上の実施形態の溶接状態モニタリング方法によれば、溶接不良が発生した場合に、複数の種類の溶接不良のうちのいずれの溶接不良が発生したかを判定することができ、レーザ溶接機のオペレータに、いずれの溶接不良が発生したかを知らせることができる。
本発明は以上説明した1またはそれ以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。1またはそれ以上の実施形態においては、突き合わせ溶接におけるアンダーフィル、非連結の溶接不良、不十分貫通、端面ずれと、コーナジョイントの溶接における狭溶接シーム、坦溶接シーム、過溶融とを判定対象の溶接不良としている。他の1または複数の溶接不良を判定対象の溶接不良とすることができる。各溶接不良が発生したときの分析ウインドウ111内の輝度の特徴に応じた1または複数の注目領域を設定することにより、各溶接不良が発生したか否かを判定することが可能である。
レーザ溶接機は、溶接対象の第1及び第2の板金(板金W1及びW2)にレーザビームが照射されている状態の第1及び第2の板金におけるビームスポットBSを含む所定の範囲を撮影するカメラ11を備える。レーザ溶接機は、カメラ11が第1及び第2の板金を撮影した画像信号に基づいて、溶接不良が発生したか否かを判定する画像分析装置20を備える。画像分析装置20は次のような構成を有すればよい。
画像分析装置20は、画像信号のフレーム110内に、溶接不良が発生したか否かを判定するための領域としての分析ウインドウ111を設定している。ビームスポットBSの中心は、分析ウインドウ111内に設定した基準点(原点P0)に位置している。画像分析装置20は、分析ウインドウ111内に含まれる画素のうち、判定対象の溶接不良に対応して基準点を基準として位置が設定された注目領域の画素を抽出する領域抽出部21を備える。画像分析装置20は、領域抽出部21によって抽出された注目領域における輝度に基づいて、判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する溶接不良判定部22を備える。
2018年11月27日にドイツ連邦共和国に出願された特許出願10 2018 220 329.6号の全ての開示内容は引用によりここに援用される。
1 レーザ発振器
2 デリバリファイバ
2e エンドキャップ
3 コリメートレンズ
4,14 ベンドミラー
5,16 集束レンズ
10 溶接ヘッド
11 カメラ
12 バンドパスフィルタ
13 照明装置
15 駆動部
20 画像分析装置
21 領域抽出部
22 溶接不良判定部
23 読出制御部
24 カメラ制御部
25 撮影集束レンズ制御部
26 照明装置制御部
30 データベース
40 NC装置
51 表示部
52 操作部
W,W1,W2 板金

Claims (15)

  1. 溶接対象の第1及び第2の板金に照射されているレーザビームのビームスポットを含む所定の範囲を撮影するカメラと、
    前記カメラが前記第1及び第2の板金を撮影した画像信号に基づいて、溶接不良が発生したか否かを判定する画像分析装置と、
    を備え、
    前記画像分析装置は、
    前記画像信号のフレーム内に、溶接不良が発生したか否かを判定するための領域としての分析ウインドウを設定しており、
    前記ビームスポットの中心は、前記分析ウインドウ内に設定した基準点に位置しており、
    前記分析ウインドウ内に含まれる画素のうち、判定対象の溶接不良に対応して前記基準点を基準として位置が設定された注目領域の画素を抽出する領域抽出部と、
    前記領域抽出部によって抽出された前記注目領域における輝度に基づいて、前記判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する溶接不良判定部と、
    を有する
    レーザ溶接機。
  2. 前記領域抽出部は、複数の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記領域抽出部によって抽出された前記複数の注目領域の輝度に基づいて、前記判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する請求項1に記載のレーザ溶接機。
  3. 前記複数の注目領域が重ねられている請求項2に記載のレーザ溶接機。
  4. 複数の種類の溶接不良が判定対象の溶接不良として設定されており、
    前記領域抽出部は、前記複数の種類の溶接不良ごとに前記注目領域の位置を設定している
    請求項1~3のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  5. 前記第1及び第2の板金を溶接するときの加工条件に対応して、少なくとも、前記カメラの撮影条件と、前記複数の種類の溶接不良における各溶接不良が発生したか否かを判定するため各注目領域の位置と、各溶接不良が発生したか否かを判定するための各閾値とが設定されている請求項4に記載のレーザ溶接機。
  6. 前記第1及び第2の板金の材料条件に対応して、少なくとも、前記カメラの撮影条件と、前記複数の種類の溶接不良における各溶接不良が発生したか否かを判定するため各注目領域の位置と、各溶接不良が発生したか否かを判定するための各閾値とが設定されている請求項4に記載のレーザ溶接機。
  7. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域内であって、前記基準点よりも前記レーザビームの走査方向の前方側及び後方側にそれぞれ第2及び第3の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第2及び第3の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第2及び第3の注目領域の輝度を第1の閾値と比較して、少なくとも、前記第2の注目領域の輝度が前記第1の閾値より低く、前記第3の注目領域の輝度が前記第1の閾値より高いという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金の突き合わせ溶接におけるアンダーフィルが発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  8. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域内であって、前記基準点よりも前記レーザビームの走査方向の前方側及び後方側にそれぞれ第2及び第3の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第2及び第3の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第2及び第3の注目領域の輝度を第2の閾値と比較して、少なくとも、前記第2及び第3の注目領域の輝度が前記第2の閾値より低いという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金の突き合わせ溶接における、前記第1及び第2の板金が連結されていない非連結の溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  9. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第1の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第1の注目領域の輝度を第3の閾値と比較して、少なくとも、前記第1の注目領域の輝度が前記第3の閾値より低いという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金の突き合わせ溶接における、溶接シームが前記第1及び第2の板金の表面から深さ方向の途中までしか形成されていない不十分貫通の溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  10. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域外であって、前記基準点よりも前記レーザビームの走査方向の後方側で、前記第1の注目領域を挟むように第4及び第5の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第4及び第5の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第4の注目領域の輝度と前記第5の注目領域の輝度との差が第4の閾値以上であるという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金の突き合わせ溶接における、前記第1及び第2の板金の両端面がずれた状態で溶接された端面ずれの溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  11. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域内であって、前記基準点よりも前記レーザビームの走査方向の後方側で、走査方向と直交する方向に離れた第6及び第7の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第6及び第7の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第6の注目領域の輝度と前記第7の注目領域の輝度との差が第5の閾値以上であるという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金のコーナジョイントの溶接における、溶接シームが狭い狭溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  12. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域外であって、前記第1の注目領域よりも前記レーザビームの走査方向の後方側で、走査方向と直交する方向に離れた第8及び第9の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第8及び第9の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第8及び第9の注目領域の輝度が第6の閾値より低いという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金のコーナジョイントの溶接における、平坦な溶接シームとなっている平坦溶接シームの溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  13. 溶接不良が発生していない状態で前記ビームスポットを含むように発生する高輝度領域に対応して第1の注目領域が設定され、
    前記第1の注目領域外であって、前記第1の注目領域よりも前記レーザビームの走査方向の後方側で、前記第1及び第2の板金の境界を跨ぐように配置された第10の注目領域が設定され、
    前記領域抽出部は、前記第10の注目領域の画素を抽出し、
    前記溶接不良判定部は、前記第10の注目領域の輝度が第7の閾値より高いという条件を満たすか否かによって、前記第1及び第2の板金のコーナジョイントの溶接における、過溶融の溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレーザ溶接機。
  14. 溶接対象の第1及び第2の板金に照射されているレーザビームのビームスポットを含む所定の範囲をカメラによって撮影し、
    前記カメラが前記第1及び第2の板金を撮影した画像信号のフレーム内に、溶接不良が発生したか否かを判定するための領域としての分析ウインドウを設定し、
    前記分析ウインドウ内に設定した基準点を前記ビームスポットの中心に位置させ、
    前記分析ウインドウ内に含まれる画素のうち、判定対象の溶接不良に対応して前記基準点を基準として位置が設定された注目領域の画素を抽出し、
    前記第1及び第2の板金の溶接中に、抽出された前記注目領域における輝度に基づいて、前記判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する
    溶接状態モニタリング方法。
  15. 複数の種類の溶接不良が判定対象の溶接不良として設定されており、
    複数の種類の溶接不良における溶接不良ごとに位置が設定された1または複数の注目領域の画素を抽出し、
    前記第1及び第2の板金の溶接中に、前記複数の種類の溶接不良のうちの判定しようとする溶接不良を所定の順番で切り替えて、抽出された前記1または複数の注目領域の輝度に基づいて、各判定対象の溶接不良が発生したか否かを判定する
    請求項14に記載の溶接状態モニタリング方法。
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