JP7093684B2 - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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本発明は、蒸発材料を蒸発させて基材上に当該蒸発材料の膜を形成する成膜装置及び成膜方法に関する。
従来、巻出しローラから巻き出された基材をメインロールに巻き付けながら、基材上に蒸発材料の薄膜を形成し、当該基材を巻取りローラにより巻き取る方式の成膜装置が知られている。
近年では、上記したような成膜装置を扱う業界において、薄膜が形成された基材の使用用途等に応じて、成膜の過程で薄膜が形成された成膜領域と薄膜の形成されない非成膜領域を設ける必要性が生じてきた。
そこで、このような背景から例えば特許文献1には、フィルムと蒸発源との間にマスクを配置することによって、フィルムの両側縁部に非成膜領域を形成する技術が記載されている(特許文献1図2参照)。
特許5024972号公報
特許文献1に記載の成膜装置では、基材に薄膜が形成される成膜領域と、基材に薄膜が形成されない非成膜領域が形成される。この場合、非成膜領域には薄膜が形成されないため、非成膜領域は薄膜からの熱負荷を受けにくい。
その結果、成膜領域と非成膜領域と間で温度差(温度分布)が生じ、成膜領域内の基材と非成膜領域内の基材の熱伸び量に差が生じるため、非成膜領域内の基材である基材の幅方向両端にシワが発生する課題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、基材の幅方向両端にシワが発生することを抑制可能な成膜装置及び成膜方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る成膜装置は、搬送機構と、成膜部と、加熱ユニットと、を有する。
上記搬送機構は、長尺の基材を搬送する。
上記成膜部は、成膜位置に対向して設けられた成膜源と、上記基材の幅方向両端に対向する固定マスクとを有し、上記基材に薄膜を形成する。
上記加熱ユニットは、上記固定マスクと上記基材の幅方向両端との間に設けられる一対の加熱部を有する。
上記構成によれば、成膜装置は、基材の幅方向両端を加熱する加熱部を有する。これにより、基材に薄膜を形成しつつ、基材の幅方向両端を加熱することができる。従って、非成膜領域は、成膜領域と同等の熱負荷を受けるため、基材の幅方向の温度分布が均一化される。よって、非成膜領域と成膜領域の熱伸び量が均等になり、基材の幅方向両端にシワが発生することが抑制される。
上記搬送機構は、
上記成膜部より上記基材の搬送方向上流側に設けられ、上記基材を巻き出す巻出しローラと、
上記成膜部より上記基材の搬送方向下流側に設けられ、上記基材を巻き取る巻取りローラと、
上記基材の搬送方向において上記巻出しローラと上記巻取りローラとの間に設けられ、上記成膜位置に対向するメインローラと
を有してもよい。
上記加熱ユニットは、上記加熱部を上記基材の幅方向に移動可能に支持してもよい。
これにより、基材の幅に依存せずに常に加熱部を基材の幅方向両端に対向させることができる。よって、種々の幅を持つ基材に対応可能となる。
上記加熱ユニットは、
上記成膜位置において、上記基材の幅方向両端を加熱する第1の加熱部と、
上記成膜位置より上記基材の搬送方向上流側において、上記基材の幅方向両端を加熱する第2の加熱部と、
上記成膜位置より上記基材の搬送方向下流側において、上記基材の幅方向両端を加熱する第3の加熱部と
を有してもよい。
上記構成によれば、成膜装置は第2の加熱部を有する。この構成により、基材は、その幅方向両端が予熱されて所定量熱伸びしつつ成膜位置に搬送される。これにより、成膜位置に搬送された基材が成膜される過程において、成膜領域と非成膜領域との熱伸び量をより速く均等にさせることができ、成膜位置で基材の幅方向の温度分布が均一化するまでに発生するシワの発生が抑制される。
また、上記構成によれば、成膜装置は第3の加熱部を有する。この構成により、薄膜が形成された基材が巻取りローラに巻き取られるまでの徐冷過程において、成膜領域と非成膜領域との収縮挙動の均一化が図られる。従って、成膜領域と非成膜領域との収縮ミスマッチが抑制され、徐冷過程において基材の幅方向両端にシワが発生することが抑制される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る成膜方法は、長尺の基材を搬送する搬送機構と、成膜位置に対向して設けられた成膜源と、上記基材の幅方向両端に対向する固定マスクとを有し、上記基材に薄膜を形成する成膜部と、上記固定マスクと上記基材の幅方向両端との間に設けられる一対の加熱部を有する加熱ユニットと、を有する成膜装置の成膜方法である。
上記成膜方法は、上記成膜位置において、上記基材の幅方向両端が加熱される。
上記成膜源によって、上記基材に薄膜が形成される。
以上のように、本発明によれば、基材の幅方向両端にシワが発生することを抑制可能な成膜装置及び成膜方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る成膜装置の構成例を示す模式図である。 上記成膜装置の構成例を示す模式図である。 上記成膜装置の成膜方法を示すフローチャートである。 上記成膜装置の成膜プロセスを示す模式図である。 従来の成膜装置の構成例を簡略的に示す模式図である。 上記実施形態の成膜装置の構成例を簡略的に示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る成膜装置の構成例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
1.第1の実施形態
[成膜装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る成膜装置100の構成例を示す模式図である。図1に示すX軸、Y軸及びZ軸方向は相互に直交する3軸方向であり、本明細書の全図において共通である。
成膜装置100は、図1に示すように、真空チャンバ101と、成膜部110と、搬送部120と、搬送機構130と、加熱ユニット140とを有する。
(真空チャンバ)
真空チャンバ101は、密閉構造を有し、真空ポンプP1を有する排気ラインL1に接続される。これにより、真空チャンバ101は、その内部が所定の減圧雰囲気に排気又は維持可能に構成される。また、真空チャンバ101は、図1に示すように、成膜部110と搬送部120をそれぞれ区画する仕切り板111を有する。
(成膜部)
成膜部110は、仕切り板111と真空チャンバ101の外壁により区画された成膜室であり、その内部に蒸発源112、固定マスク113及び加熱部141を有する。また、成膜部110は、排気ラインL1に接続されている。これにより、真空チャンバ101が排気される際には、先ず、成膜部110内が排気される。
一方、成膜部110は搬送部120と連通しているため、成膜部110内が排気されると、搬送部120内も排気される。これにより、成膜部110と搬送部120との間に圧力差が生じる。この圧力差により、蒸発材料の蒸気流が搬送部120内に侵入することが抑制される。
蒸発源112は、任意の蒸発材料を蒸発させる蒸発源であり、この蒸発材料を加熱する加熱機構(図示略)を有する。加熱機構の加熱温度は、例えば蒸発材料がリチウム金属である場合に、530℃~700℃程度である。蒸発源112は、例えば、抵抗加熱式蒸発源、誘導加熱式蒸発源、電子ビーム加熱式蒸発源等である。
成膜部110は、図1に示すように、固定マスク113(防着板)を有する。図2は、蒸発源112側から見た成膜装置100の構成例を示す模式図である。なお、図2では、真空チャンバ101、蒸発源112及び排気ラインL1の図示を省略する。
固定マスク113は、後述するメインローラ132と蒸発源112との間に設けられ、開口部113aを有する。固定マスク113は、成膜位置において、基材Fの幅方向両端とメインローラ132のY軸方向両端部に対向する。これにより、固定マスク113は、基材Fの幅方向両端とメインローラ132のY軸方向両端部に蒸発源112からの粒子が付着すること防ぐマスクとして機能する。
本実施形態では、メインローラ132の外周面のうち、Z軸方向において開口部113aと対向する位置が、基材Fに薄膜を形成する際の成膜位置となる。蒸発源112は、この成膜位置に対向する。
(搬送部)
搬送部120は、仕切り板111と、真空チャンバ101の外壁に区画された搬送室であり、真空チャンバ101内のZ軸方向上方に配置される。本実施形態では、排気ラインL1を成膜部110にのみ接続したが、搬送部120にも別の排気ラインを接続することにより、搬送部120と成膜部110とを独立して排気してもよい。
(搬送機構)
搬送機構130は、巻出しローラ131と、メインローラ132と、巻取りローラ133とを有する。巻出しローラ131、メインローラ132及び巻取りローラ133は、それぞれ回転駆動部(図示しない)を備え、Y軸周りに所定の回転速度でそれぞれ回転可能に構成される。これにより、真空チャンバ101内において、巻出しローラ131から巻取りローラ133に向かって基材Fが所定の搬送速度(例えば0.1m/min)で搬送される。
巻出しローラ131は、成膜部110よりも基材Fの搬送方向上流側に設けられ、基材Fをメインローラ132へ送り出す機能を有する。巻出しローラ131とメインローラ132との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラである少なくとも1つのガイドローラ(図示略)が配置されてもよい。
メインローラ132は、基材Fの搬送方向において巻出しローラ131と巻取りローラ133との間に配置される。メインローラ132は、基材Fを支持する支持面(外周面)を有する。
メインローラ132は、Z軸方向における下部の少なくとも一部が、仕切り板111に設けられた開口部111aを通って成膜部110に臨む位置に配置される。これにより、メインローラ132は、所定の間隔を空けて開口部112aに対向し、蒸発源112とZ軸方向に対向する。
メインローラ132は、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム等の金属材料で筒状に構成され、その内部に例えば温調媒体循環系等の温調ユニット(図示略)が設けられてもよい。温調ユニットに循環させる温媒としては、例えばシリコン油等の高沸点の有機媒体を用いることができ、例えば50℃程度に加熱される。冷媒としては水を用いることができる。メインローラ132の大きさは特に限定されないが、典型的には、Y軸方向の幅寸法が基材FのY軸方向の幅寸法よりも大きく設定される。
巻取りローラ133は、成膜部110より基材Fの搬送方向下流側に設けられ、巻出しローラ131から巻き出され成膜部110で薄膜が形成された基材Fを回収する機能を有する。メインローラ132と巻取りローラ133との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラである少なくとも1つのガイドローラ(図示略)が配置されてもよい。
基材Fは、例えば、所定幅に裁断された長尺のフィルムである。基材Fは、例えば銅、アルミニウム、ニッケル又はステンレス鋼等の金属で構成される。または、基材Fは、OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイト)フィルム、PI(ポリイミド)フィルム等の樹脂フィルムであってもよい。あるいは、基材Fは、ITO(Indium Tin Oxide)付き樹脂フィルム等であってもよい。
基材Fの厚さは、特に限定されず、例えば数μm~数十μmである。また、基材Fの幅や長さについても特に制限はなく、用途に応じて適宜決定可能である
(加熱ユニット)
本実施形態の成膜装置100は、図1及び図2に示すように、加熱ユニット140を有する。加熱ユニット140は、一対の加熱部141と、駆動機構(図示略)とを有する。加熱部141は、熱源を有し、固定マスク113と基材Fの幅方向両端との間に設けられ、駆動機構に支持される。
駆動機構は、例えば真空チャンバ101の外壁に支持されたシリンダであり、このシリンダのロッドの端部に加熱部141が支持される。これにより、加熱部141は、基材Fの幅方向(Y軸方向)に移動可能に構成される(図6参照)。
本実施形態の加熱部141の形状は、特に限定されないが、例えば面状又は棒状である。また、加熱部141は、典型的にはランプヒータ、又は、赤外線レーザー等のレーザーヒーターであるが、これら以外の加熱源が採用されてもよい。
成膜装置100は、以上のような構成を有する。なお、成膜装置100の構成は図1及び図2に示す構成に限定されるものではなく、例えば、成膜部110、搬送部120、巻出しローラ131、メインローラ132、巻取りローラ133、加熱部141の数や大きさ、配置等が適宜変更されてもよい。
[成膜方法]
図3は、成膜装置100の成膜方法を示すフローチャートである。以下、成膜装置100の成膜方法について、図3を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:排気処理)
真空ポンプPを起動させ、真空チャンバ101内を排気し、成膜部110と搬送部120各々を所定の真空度に維持する。
また、基材Fを支持する搬送機構130を駆動させ、基材Fを巻出しローラ131から巻取りローラ133に向けて搬送させる。成膜部110では、蒸発源112が蒸発材料を蒸発させ、メインローラ132上の基材Fに向けて出射する蒸発材料の蒸気流を形成する。
(ステップS02:成膜工程)
図4は、成膜装置100の成膜プロセスを示す模式図である。巻出しローラ131、メインローラ132及び巻取りローラ133がY軸周りに所定の回転速度で連続的に回転することにより、メインローラ132上の基材Fが成膜部110を通過する。
ここで、本実施形態の成膜装置100は、図2に示すように、基材Fの幅方向両端に対向する固定マスク113と、当該幅方向両端と固定マスク113との間に設けられた加熱部141と有する。従って、メインローラ132上の基材Fは、成膜部110を通過する過程において、その幅方向両端が加熱部141に加熱されながら、固定マスク113と対向しない部分に蒸発材料の薄膜Lが形成される(図4(a)参照)。加熱部141による基材Fの幅方向両端に対する加熱温度は特に限定されず、成膜領域との温度差が所定範囲内(例えば0℃以上100℃以下)となるように設定される。薄膜Lの厚みは特に限定されず、例えば、数μm~数十μmである。
(ステップS03:回収)
薄膜Lが形成された基材Fは、巻取りローラ133に巻き取られる。この基材Fには、先のステップS02において固定マスク113を介した成膜処理が実行されたことにより、成膜領域E1と非成膜領域E2が形成されている(図4(b)参照)。
[作用]
次に、本実施形態の成膜装置100の作用について、基材の幅方向両端をハードマスクによりマスキングする方法(以下、従来法)と比較して説明する。図5は従来法を採用する成膜装置を簡略的に示す模式図であり、図6は本実施形態の成膜装置100の構成例を簡略的に示す模式図である。
従来の成膜装置は、図5に示すように、ハードマスクを利用することで、基材に薄膜が形成される成膜領域E1と、基材に薄膜が形成されない非成膜領域E2が形成される。しかしながら従来法では、同図に示すように、非成膜領域E2には薄膜が形成されないため、非成膜領域E2は薄膜からの熱負荷を受けにくい。
その結果、成膜領域E1と非成膜領域E2と間で温度差(温度分布)が生じ、成膜領域E1内の基材と非成膜領域E2内の基材の熱伸び量に差が生じるため、非成膜領域E2内の基材である基材の幅方向両端にシワが発生する課題がある。
これに対し、本実施形態の成膜装置100は、基材Fの幅方向両端を加熱する加熱部141を有する。これにより、基材Fに薄膜Lを形成しつつ、基材Fの幅方向両端を加熱することができる。
従って、非成膜領域E2(基材Fの固定マスク113と対向する部分)は、成膜領域E1(基材Fの固定マスク113と対向しない部分)と同等の熱負荷を受けるため、基材Fの幅方向の温度分布が均一化される。よって、非成膜領域E2と成膜領域E1の熱伸び量が均等になり、基材Fの幅方向両端にシワが発生することが抑制される。
また、本実施形態の加熱部141は、典型的には棒状又は面状の形成を示す。加熱部141が図1及び図2に示すように棒状であることによって、基材Fの成膜位置だけでなく、成膜位置より基材Fの搬送方向上流側の位置と、成膜位置より基材Fの搬送方向下流側の位置とを同時に加熱することができる。これにより、非成膜位置E2の予熱および徐冷が可能となり、基材Fのシワの発生をさらに抑えることが可能となる。
一方、加熱部141を面状とすることにより、基材Fに対して固定マスク113をより接近させることができる。これにより、基材Fと固定マスク113とのギャップが小さくなるため、マスク精度が向上する。
さらに、本実施形態の加熱部141は、図6に示すように、基材Fの幅方向に移動可能に構成される。これにより、基材Fの幅に依存せずに常に加熱部141を基材Fの幅方向両端に対向させることができる。よって、種々の幅を持つ基材Fが用いられた場合であっても上記した作用効果(基材Fの幅方向両端にシワが発生することの抑止)が得られる。
2.第2の実施形態
[成膜装置の構成]
図7は、第2の実施形態の成膜装置200の構成例を示す模式図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態の成膜装置200では、加熱ユニット140が第1~第3の加熱部140a,140b,140cを有する点において、第1の実施形態と異なる。
第1の加熱部140aは、成膜位置において、固定マスク113と基材Fの幅方向両端との間に設けられた一対の加熱部である。第2の加熱部140bは、成膜位置よりも基材Fの搬送方向上流側において、基材Fの幅方向両端に対向する一対の加熱部である。
第3の加熱部140cは、成膜位置よりも基材Fの搬送方向下流側において、基材Fの幅方向両端に対向する一対の加熱部である。第1~第3の加熱部140a,140b,140cは、それぞれ同タイプの加熱部であってもよく。それぞれ異なるタイプの加熱部であってもよい。
[作用]
第2の実施形態の成膜装置200は、第2の加熱部140bを有する。この構成により、基材Fは、その幅方向両端が予熱されて所定量熱伸びしつつ成膜位置に搬送される。これにより、成膜位置に搬送された基材Fが成膜される過程において、成膜領域E1と非成膜領域E2との熱伸び量をより速く均等にさせることができ、成膜位置で基材Fの幅方向の温度分布が均一化するまでに発生するシワの発生が抑制される。
また、成膜装置200は、第3の加熱部140cを有する。この構成により、薄膜Lが形成された基材Fが巻取りローラ133に巻き取られるまでの徐冷過程において、成膜領域E1と非成膜領域E2との収縮挙動の均一化が図られる。従って、成膜領域E1と非成膜領域E2との収縮ミスマッチが抑制され、徐冷過程において基材Fの幅方向両端にシワが発生することが抑制される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、蒸発源112に保持される原料は典型的にはリチウム金属であるが、これに限られず、例えばインジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、ガリウム(Ga)、ビスマス(Bi)、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)等であってもよい。
また、上記実施形態では、加熱部141が一対で構成されるがこれに限られず、固定マスク113と基材Fの幅方向両端との間の位置において、熱源が一対設けられていればよい。
さらに、上記実施形態では、加熱部141は固定マスク113と別体的に構成されるがこれに限られず、加熱部141は固定マスク113と一体的に構成されてもよい。
加えて、上記実施形態では、成膜方法の一例として真空蒸着法が採用されるが、これに限られない。本発明は、高温で原料の粒子を生成して、基材F上に当該粒子を堆積させる成膜技術一般に適用可能である。具体的には、例えば分子線蒸着法、イオンプレーディング法又はイオンビーム蒸着法等が採用されてもよい。
また、上記実施形態では、成膜装置100,200の一例として巻取り式の成膜装置について説明したが、本発明は例えば枚様式の成膜装置にも適用可能であり、その用途は問わない。
100,200・・・成膜装置
101・・・真空チャンバ
110・・・成膜部
112・・・蒸発源(成膜源)
113・・・固定マスク
120・・・搬送部
130・・・搬送機構
131・・・巻出しローラ
132・・・メインローラ
133・・・巻取りローラ
140・・・加熱ユニット
141・・・加熱部
F・・・・・基材

Claims (4)

  1. 長尺の基材を搬送する搬送機構と、
    成膜位置に対向して設けられた成膜源と、前記基材の幅方向両端に対向する固定マスクとを有し、前記基材に薄膜を形成する成膜部と、
    前記固定マスクと前記基材の幅方向両端との間に設けられる一対の加熱部を有し、前記加熱部を前記基材の幅方向に移動可能に支持する加熱ユニットと
    を具備する成膜装置。
  2. 請求項1に記載の成膜装置であって、
    前記搬送機構は、
    前記成膜部より前記基材の搬送方向上流側に設けられ、前記基材を巻き出す巻出しローラと、
    前記成膜部より前記基材の搬送方向下流側に設けられ、前記基材を巻き取る巻取りローラと、
    前記基材の搬送方向において前記巻出しローラと前記巻取りローラとの間に設けられ、前記成膜位置に対向するメインローラと
    を有する成膜装置。
  3. 請求項1又は2に記載の成膜装置であって、
    前記加熱ユニットは、
    前記成膜位置において、前記基材の幅方向両端を加熱する第1の加熱部と、
    前記成膜位置より前記基材の搬送方向上流側において、前記基材の幅方向両端を加熱する第2の加熱部と、
    前記成膜位置より前記基材の搬送方向下流側において、前記基材の幅方向両端を加熱する第3の加熱部と
    を有する成膜装置。
  4. 長尺の基材を搬送する搬送機構と、成膜位置に対向して設けられた成膜源と、前記基材の幅方向両端に対向する固定マスクとを有し、前記基材に薄膜を形成する成膜部と、前記固定マスクと前記基材の幅方向両端との間に設けられる一対の加熱部を有し、前記加熱部を前記基材の幅方向に移動可能に支持する加熱ユニットと、を有する成膜装置の成膜方法であって、
    前記基材の幅方向の両端に対向する位置に前記一対の加熱部を移動させ、
    前記成膜位置において、前記基材の幅方向両端を前記一対の加熱部で加熱し、
    前記成膜源によって、前記基材に薄膜を形成する
    成膜方法。
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