JP2022013227A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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孝仁 木本
Koji Kimoto
礼寛 横山
Norihiro Yokoyama
義朗 福田
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Abstract

【課題】基材の皺発生の抑制。【解決手段】成膜装置は、ローラと、成膜源とを具備する。上記ローラは、成膜面と上記成膜面とは反対側の裏面とを有する長尺の基材と、上記基材の上記成膜面を上記基材の長尺方向において被覆する長尺のマスクとを巻き付けながら、上記基材と上記マスクとを巻き付け方向に搬送する。上記成膜源は、上記基材及び上記マスクを介して上記ローラに対向する。上記長尺方向と直交する上記基材の幅方向において、上記マスクの幅は、上記基材の幅よりも短い。上記基材は、上記幅方向における上記基材の両端間において上記マスクによって被覆され、上記マスクの両側においては上記基材が上記マスク以外のマスクによって被覆されない。【選択図】図1

Description

本発明は、成膜装置及び成膜方法に関する。
成膜装置の中に、巻出ローラから長尺の基材であるフィルムを繰り出し、フィルムを主ローラに巻き付けながら該フィルムに成膜を行った後、フィルムを巻取ローラで巻き取る巻取式の成膜装置がある。近年では、長尺のマスクを別の巻出ローラから繰り出し、このマスクによってフィルムの一部を主ローラ上で被覆することにより、マスクによって被覆されていないフィルムの箇所に成膜を行う巻取式の成膜装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-339055公報
しかしながら、成膜用のフィルムとマスクとが真空容器内で同じ主ローラに巻き付けられると、マスクがフィルムを被覆する位置によっては、フィルムのヨレがマスクによって拘束されてしまい、主ローラに巻き付けられたフィルムに皺が発生する場合がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、長尺の基材を用いた巻取式の成膜に関し、基材の皺発生がより抑制される成膜装置及び成膜方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る成膜装置は、ローラと、成膜源とを具備する。
上記ローラは、成膜面と上記成膜面とは反対側の裏面とを有する長尺の基材と、上記基材の上記成膜面を上記基材の長尺方向において被覆する長尺のマスクとを巻き付けながら、上記基材と上記マスクとを巻き付け方向に搬送する。
上記成膜源は、上記基材及び上記マスクを介して上記ローラに対向する。
上記長尺方向と直交する上記基材の幅方向において、上記マスクの幅は、上記基材の幅よりも短い。
上記基材は、上記幅方向における上記基材の両端間において上記マスクによって被覆され、上記マスクの両側においては上記基材が上記マスク以外のマスクによって被覆されない。
このような成膜装置によれば、上記マスクの配置によって基材の皺発生がより抑制される。
上記の成膜装置においては、上記マスクは、上記基材の中心線に重なるように上記基材に配置されてもよい。
このような成膜装置によれば、上記マスクの配置によって基材の皺発生がより抑制される。
上記の成膜装置は、上記ローラ及び上記成膜源を収容する真空容器をさらに具備してもよく、上記ローラに支持されている上記基材の上記裏面の全域とは反対側の上記成膜面と上記成膜面を被覆する上記マスクとが上記真空容器で露出されてもよい。
このような成膜装置によれば、上記基材の露出によって基材の皺発生がより抑制される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る成膜方法では、成膜面と上記成膜面とは反対側の裏面とを有する長尺の基材と、上記基材の長尺方向と直交する上記基材の幅方向において、上記基材の幅よりも幅が短いマスクであって上記基材の上記成膜面を上記長尺方向において被覆する長尺の上記マスクとをローラに巻き付けながら、上記基材と上記マスクとを巻き付け方向に搬送される。
上記基材を上記幅方向における上記基材の両端間において上記マスクによって被覆し、上記マスクの両側においては上記基材を上記マスク以外の別マスクによって被覆しないで上記成膜面に膜が形成される。
このような成膜方法によれば、上記マスクの配置によって基材の皺発生がより抑制される。
以上述べたように、本発明によれば、基材の皺発生を抑制する成膜装置及び成膜方法が提供される。
本実施形態に係る成膜装置の一例を示す模式的断面図である。 本実施形態に係る成膜装置の一部を示す模式的平面図である。 図(a)は、主ローラと、主ローラに巻き付かれた基材及びマスクを示す模式的断面図である。図(b)は、主ローラと、主ローラに巻き付かれた基材及びマスクを示す模式的平面図である。 図(a)は、比較例に係るマスクを用いた場合の作用を説明する模式図である。図(b)は、本実施形態に係るマスクを用いた場合の作用を説明する模式図である。 マスクの変形例を示す模式的平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付す場合があり、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。また、以下に示す数値は例示であり、この例に限らない。
図1は、本実施形態に係る成膜装置の一例を示す模式的断面図である。図2は、本実施形態に係る成膜装置の一部を示す模式的平面図である。
図1には、一例として、巻取式の成膜装置100が例示される。成膜装置100は、真空容器101と、成膜部110と、搬送部120と、第1搬送機構130と、第2搬送機構140と、主ローラ150とを有する。主ローラ150は、単にローラ150とされたり、成膜ローラ150と呼称されたりする。
(真空容器)
真空容器101は、密閉構造を有する。真空容器101は、真空ポンプ190を有する排気ライン191に接続される。真空容器101の内部は、所定の減圧雰囲気に排気または維持可能に構成される。真空容器101は、成膜源111、第1搬送機構130、第2搬送機構140、及び主ローラ150等を収容する。真空容器101は、例えば、仕切板102によって成膜部110と搬送部120とに区画される。
(成膜部)
成膜部110は、仕切板102と、主ローラ150と、真空容器101の外壁とにより区画される。成膜部110は、真空容器101内の下方に配置される。成膜部110には、成膜源111が設けられる。成膜部110は、例えば、排気ライン191に接続されている。
成膜部110は、搬送部120と連通している。このため、成膜部110内が排気されると、搬送部120内が排気される。排気中においては、仕切板102の存在によって、成膜部110と搬送部120との間に圧力差が生じる。この圧力差により、蒸発材料の蒸発流が搬送部120内に侵入することが抑制される。
成膜源111は、Z軸方向において基材160及びマスク170を介してローラ150に対向する。成膜源111は、任意の蒸発材料を蒸発させる蒸着源である。成膜源111は、蒸発材料を加熱する加熱機構(図示略)を有する。加熱機構の加熱温度は、例えば、蒸発材料がリチウム金属である場合に、530℃以上700℃以下に設定される。加熱機構の加熱方法は、例えば、抵抗加熱でもよく、誘導加熱でもよく、電子ビーム加熱でもよい。蒸発材料としては、Liのほか、Sn、Zn、Al、Cu及びこれらの合金、酸化物、窒化物、フッ化物等があげられる。
成膜部110には、防着板112が設けられる。防着板112は、成膜源111と主ローラ150との間に位置する。例えば、図2には、成膜部110の側から搬送部120の側に成膜装置100を見た場合の成膜装置100の一部構成が示されている。
防着板112は、開口部112aを有する。防着板112は、主ローラ150のY軸方向の両端部に成膜源111からの粒子が付着すること防ぐマスクとして機能する。主ローラ150の外周面(支持面150s)のうち、Z軸方向において開口部112aと対向する位置が基材160に薄膜Lを形成する際の成膜位置となる。成膜源111は、主ローラ150の成膜位置に対向する。
(搬送部)
搬送部120は、仕切板102と、真空容器101の外壁に区画された搬送室である。搬送部120は、真空容器101内の上方に配置される。搬送部120には、別の排気ラインが接続されてもよい。このような構成であれば、搬送部120と成膜部110とが独立して排気可能になる。
(第1搬送機構)
第1搬送機構130は、巻出ローラ131と、ガイドローラ132、134と、巻取ローラ135と、主ローラ150とを有する。巻出ローラ131、主ローラ150、及び巻取ローラ135のそれぞれは、回転駆動部(図示しない)を備え、Y軸周りに所定の回転速度で回転することができる。これにより、真空容器101内において、巻出ローラ131から巻取ローラ135に向かって基材160が所定の搬送速度で搬送される。
巻出ローラ131は、成膜部110よりも基材160の搬送方向の上流側に設けられる。巻出ローラ131は、基材160を主ローラ150へ送り出すことができる。巻出ローラ131と主ローラ150との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラであるガイドローラ132が配置される。
主ローラ150は、基材160の搬送方向において巻出ローラ131と巻取ローラ135との間に配置される。主ローラ150は、基材160を支持する支持面150sを有する。支持面150sは、主ローラ150のY軸周りの外周面である。
主ローラ150の少なくとも一部は、Z軸方向において、仕切板102に設けられた開口部102aを通じて成膜部110に対向する。主ローラ150は、所定の間隔を隔てて開口部102aと離間し、Z軸方向において成膜源111に対向する。主ローラ150は、基材160とマスク170とを巻き付けながら、基材160とマスク170とを巻き付け方向に搬送する。巻き付け方向とは、矢印によって示される主ローラ150の回転方向である。この回転方向は、基材160及びマスク170の搬送方向に対応している。
主ローラ150は、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム等の金属材料で筒状に構成される。主ローラ150の内部には、例えば、温調媒体循環系等の温調ユニット(図示略)が設けられてもよい。温調ユニットに循環させる温媒としては、例えば、シリコン油等の高沸点の有機媒体を用いることができる。冷媒としては、水があげられる。主ローラ150の大きさは特に限定されない。典型的には、主ローラ150のY軸方向の幅寸法が基材160のY軸方向の幅寸法よりも大きく設定される。
巻取ローラ135は、成膜部110より基材160の搬送方向の下流側に設けられる。巻取ローラ135は、成膜部110で薄膜が形成された基材160を回収することができる。主ローラ150と巻取ローラ135との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラであるガイドローラ134が配置される。
(第2搬送機構)
第2搬送機構140は、巻出ローラ141と、ガイドローラ142、143と、巻取ローラ144と、主ローラ150とを有する。主ローラ150は、第1搬送機構130と搬送機構140とに共有される。巻出ローラ141及び巻取ローラ144は、それぞれ回転駆動部(図示しない)を備え、Y軸周りに所定の回転速度でそれぞれ回転可能に構成される。これにより、真空容器101内において、巻出ローラ141から巻取ローラ144に向かって長尺のマスク170が所定の搬送速度で搬送される。
第2搬送機構140がマスク170を搬送する搬送速度は、第1搬送機構130が基材160を搬送する搬送速度と同等であることが好ましい。これにより、成膜位置における基材160とマスク170との相対移動を防止でき、所望のマスク精度を確保することができる。
巻出ローラ141は、成膜部110よりも基材160の搬送方向の上流側に設けられる。巻出ローラ141は、マスク170を主ローラ150へ送り出すことができる。マスク170は、巻出ローラ141に支持される。本実施形態では、基材160の幅方向を「幅方向」とする。幅方向は、例えば、Y軸方向に対応している。
巻出ローラ141と主ローラ150との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラであるガイドローラ142が配置される。ガイドローラ142は、第1搬送機構130のガイドローラ132と協働して基材160及びマスク170を挟持する。
巻取ローラ144は、成膜部110より基材160の搬送方向の下流側に設けられる。巻取ローラ144は、巻出ローラ141から巻き出されたテープ状のマスク170を回収することができる。主ローラ150と巻取ローラ144との間の適宜の位置には、独自の回転駆動部を備えていないフリーローラであるガイドローラ143が配置される。
(基材)
基材160は、例えば、所定幅に裁断された長尺のフィルムである。基材160は、成膜源111に対向する成膜面160sと成膜面160sとは反対側の裏面160rとを有する。基材160の長尺方向は、主ローラ150の巻き付け方向R1、または、基材160及びマスク170の搬送方向に対応している。
基材160は、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、またはステンレス鋼等の金属で構成される。または、基材160は、OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイト)フィルム、PI(ポリイミド)フィルム等の樹脂フィルムであってもよい。あるいは、基材160は、ITO(Indium Tin Oxide)付き樹脂フィルム等であってもよい。
基材160の幅は、特に限定されず、例えば、数mm以上数m以下である。基材160の厚さは、特に限定されず、例えば、数μmから数10μmである。成膜時の基材160の張力は、数N/m以上数1000N/m以下に設定される。また、基材160の幅や長さについても特に制限はなく、用途に応じて適宜決定可能である。
(マスク)
マスク170は、例えば、所定幅に裁断された長尺のフィルムである。マスク170は、主ローラ150上において基材160の成膜面160sを基材160の長尺方向において被覆する。
マスク170は、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、またはステンレス鋼等の金属で構成される。または、マスク170は、OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイト)フィルム、PI(ポリイミド)フィルム等の樹脂フィルムであってもよい。あるいは、マスク170は、ITO(Indium Tin Oxide)付き樹脂フィルム等であってもよい。マスク170は、基材160と熱伝導率が同一の材料からなることが好ましく、基材160と同一の材料からなることがより好ましい。
マスク170の幅は、特に限定されず、例えば、数mm以上基材160の幅未満である。マスク170の厚さは、特に限定されず、例えば、数μmから数10μmである。成膜時のマスク170の張力は、数N/m以上数1000N/m以下に設定される。マスク170の厚さは、成膜工程後の基材160への熱の伝わり方を鑑み、可能な限り薄いほうが好ましい。
マスク170の幅、長さは、特に制限はなく、用途に応じて適宜決定可能である。マスク170は、基材160よりも厚くてもよく、同一でもよく、薄くてもよい。マスク170の幅は、基材160の幅方向における両端の非成膜領域の大きさに応じて決定される。
成膜装置100の構成は、図1、2に示す構成に限定されるものではなく、例えば、成膜部110、搬送部120、巻出ローラ131、141、主ローラ150、巻取ローラ135、144、ガイドローラ132、134、142、143の数や大きさ、配置等は適宜変更されてもよい。
特に、巻出ローラ141、ガイドローラ142、144、及び巻取ローラ144は、マスク170を共通に支持するように構成されたが、これに限られず、これらのうち少なくとも1つが各テープ状マスク170について個々に設置されてもよい。
図3(a)は、主ローラと、主ローラに巻き付かれた基材及びマスクを示す模式的断面図である。図3(b)は、主ローラと、主ローラに巻き付かれた基材及びマスクを示す模式的平面図である。図3(b)では、主ローラ150、基材160、及びマスク170を下方から上方に向けて見た様子が示されている。
基材160の長尺方向L1と直交する基材160の幅方向D1において、マスク170の幅170wは、基材160の幅160wよりも短い。基材160は、幅方向D1における基材160の両端160eの間において、マスク170によって被覆される。例えば、マスク170は、基材160の中心線160cに重なるように基材160に配置される。
例えば、基材160は、両端160eの間の中央においてマスク170によって被覆される。また、基材160は、マスク170の両側においては、マスク170以外の別のマスクによって被覆されない。例えば、基材160の両端160eは、マスク170及びマスク170以外の別のマスクによって拘束されない。
基材160及びマスク170が主ローラ150によって巻き付かれる巻付角度θは、0°より大きく180°未満に設定される。この巻付角度θの範囲において、基材160の裏面が主ローラ150によって支持される。また、成膜装置100においては、主ローラ150に支持されている基材160の裏面とは反対側の成膜面160sと、この成膜面160sを被覆するマスク170とが真空容器101で露出している。
例えば、主ローラ150によって支持された、基材160及びマスク170は、巻付角度θの範囲において主ローラ150以外の別のローラ(例えば、ニップルローラ、ガイドローラ等)によって押圧されることなく、真空容器101で露出している。
このような成膜装置100を用いて、本実施形態では、基材160とマスク170とが主ローラ150に巻き付けられながら、基材160とマスク170とが巻付方向R1に搬送される。ここで、基材160は、幅方向D1における基材160の両端160eの間においてマスク170によって被覆される。マスク170の両側においては、基材160がマスク170以外の別のマスクによって被覆されないで成膜面160sに膜が形成される。
成膜が終了した基材160においては、例えば、中心線160cを中心に2分割され、例えば、膜付き基材160がLi電池等の電気部品に適用される。従って、マスク170を基材160の中央部に配置しても用途上問題はない。
なお、基材160がマスク170によって被覆される位置は、基材160の中心線160cに限らず、膜が形成された基材160の用途によって適宜変更されてもよい。例えば、中心線160cから基材160の幅160wの長さに対して±50%未満の範囲において、基材160がマスク170によって被覆されてもよい。この場合においても、マスク170の両側において、基材160は、マスク170及びマスク170以外の別のマスクによって被覆されてない構成が維持される。
(作用)
図4(a)は、比較例に係るマスクを用いた場合の作用を説明する模式図である。図4(b)は、本実施形態に係るマスクを用いた場合の作用を説明する模式図である。
まず、比較例に係るマスク175、176を用いた場合の作用について説明する。
図4(a)に示される比較例では、基材160の両端160eが一対の長尺のマスク175、176によって被覆されながら、基材160が主ローラ150によって巻き付け方向に搬送される。
このとき、基材160の成膜面160sにLiなどの金属が蒸着すると、蒸発粒子が基材160上で固化することから、蒸着膜から熱が基材160に入熱し、基材160が主ローラ150上で膨張する現象が起きる。
ここで、基材160の両端160eが一対のマスク175、176によって押し付けられていると、主ローラ150上で膨張する基材160の伸び分がマスク175、176下で潜り抜けにくくなり、該伸び分が両端160eでマスク175、176によって拘束されてしまう。これにより、基材160の両端160e付近には、皺161が発生する可能性がある。あるいは、基材両端のマスク175、176の押し付けによって、基材160の中央部において若干の浮き上がりが起きる可能性がある。
このような状態で、基材160に蒸着を続けると、基材160を巻取り中に基材160が破断したり、基材160に形成した膜に、皺161の影響によってダメージが与えられたりする可能性がある。
これに対し、図4(b)に示す本実施形態では、基材160の両端160eがマスクによって拘束されることなく、マスク170は、基材160の中心線160cと重複するように配置される。
これにより、主ローラ150上で膨張する基材160の伸び分は、例えば、図中の矢印方向で示すような中心線160cから両端160eに向かう方向に逃げ易くなる。従って、該伸び分は、基材160の両端160eで拘束されないことになる。これにより、比較例で示されたような皺161は、基材160に発生しにくく、基材160の中央部における浮き上がりが確実に抑制される。
この結果、基材160に蒸着を続けても、基材160を巻取り中に基材160は破断しにくくなる。さらに、基材160に形成した膜に、ダメージが与えられることがない。
また、本実施形態では、成膜ローラとしての主ローラ150がニップルローラ、ガイドローラ等の別のローラによって押し付けられない。これにより、別のローラの基材への押し付けによる基材での皺発生が抑制される。さらに、基材160に形成した膜は、別のローラによる物理的なダメージも受けない。また、別のローラに付着した膜が成膜部110内で剥離することにより、基材160に形成した膜に膜片等の異物が混入する現象も起きない。
また、基材160とマスク170とを同材料とした場合には、それぞれの熱膨張係数が同じになることから、蒸着膜から熱を受けたとき、それぞれが同じ伸び量で膨張する。従って、皺発生がより確実に抑制される。
(変形例)
図5は、マスクの変形例を示す模式的平面図である。
マスク170においては、一体的な帯状のマスクに限らず、例えば、マスク内にパターンが設けられてもよい。例えば、図5に例示されるマスク170には、長尺の方向に複数の開口171が列状になって配置されている。このようなパターニングされたマスク170も本実施形態に含まれる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
100…成膜装置
101…真空容器
102…仕切板
102a…開口部
110…成膜部
111…成膜源
112…防着板
112a…開口部
120…搬送部
130…搬送機構
131、141…巻出ローラ
132、134、142、143…ガイドローラ
135、144…巻取ローラ
140…搬送機構
150s…支持面
150…主ローラ
160…基材
160c…中心線
160r…裏面
160e…両端
160w…幅
160s…成膜面
161…皺
170…マスク
170w…幅
171…開口
190…真空ポンプ
191…排気ライン

Claims (4)

  1. 成膜面と前記成膜面とは反対側の裏面とを有する長尺の基材と、前記基材の前記成膜面を前記基材の長尺方向において被覆する長尺のマスクとを巻き付けながら、前記基材と前記マスクとを巻き付け方向に搬送するローラと、
    前記基材及び前記マスクを介して前記ローラに対向する成膜源と
    を具備し、
    前記長尺方向と直交する前記基材の幅方向において、前記マスクの幅は、前記基材の幅よりも短く、
    前記基材は、前記幅方向における前記基材の両端間において前記マスクによって被覆され、前記マスクの両側においては前記基材が前記マスク以外のマスクによって被覆されない
    成膜装置。
  2. 請求項1に記載された成膜装置であって、
    前記マスクは、前記基材の中心線に重なるように前記基材に配置される
    成膜装置。
  3. 請求項1または2に記載された成膜装置であって、
    前記ローラ及び前記成膜源を収容する真空容器をさらに具備し、
    前記ローラに支持されている前記基材の前記裏面の全域とは反対側の前記成膜面と前記成膜面を被覆する前記マスクとが前記真空容器で露出されている
    成膜装置。
  4. 成膜面と前記成膜面とは反対側の裏面とを有する長尺の基材と、前記基材の長尺方向と直交する前記基材の幅方向において、前記基材の幅よりも幅が短いマスクであって前記基材の前記成膜面を前記長尺方向において被覆する長尺の前記マスクとをローラに巻き付けながら、前記基材と前記マスクとを巻き付け方向に搬送し、
    前記基材を前記幅方向における前記基材の両端間において前記マスクによって被覆し、前記マスクの両側においては前記基材を前記マスク以外の別マスクによって被覆しないで前記成膜面に膜を形成する
    成膜方法。
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