JP7092690B2 - ブローバイガス還流装置付エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、産業用エンジン、走行車両用エンジンなどのブローバイガス還流装置付エンジンに関するものである。
クランクケース内に溜まるブローバイガスを吸気マニホルドなどの吸気通路に還流させて、新しい混合気と混ぜて燃焼させ、そのままの状態で大気放出しないようする機構、即ち、ブローバイガス還流装置がエンジンには設けられている。ブローバイガス還流装置付エンジンでは、ブローバイガス中に含まれるオイル(オイルミスト)や水などの液体成分を極力除いてから吸気通路に戻すのが望ましい。
そこで、従来では、液体成分がエンジン内部で捕捉され易いように、クランクケースからシリンダヘッド及びヘッドカバーを通して吸気通路に戻す構成が採られることが多い。このような例としては、特許文献1において開示されたものが知られている。
特開2008-163837号公報
一般に、ブローバイガスを吸気系に戻す配管は、エンジンの外部に露出されているので、寒さには弱い傾向がある。極低温状況では、吸気通路に還流してくるブローバイガスが、その吸気通路における新気により冷やされ、ブローバイガス中の水分が配管出口部で凍結し、それによって詰まりが生じることがあった。
本発明の目的は、クランクケース内のブローバイガスを、ヘッドカバーの内部を通してから吸気通路に戻すように構成されているブローバイガス還流装置付エンジンにおいて、構造工夫により、ブローバイガス通路における吸気通路に接続される終端部において凍結され難い状態とし、低温時の凍結による上記不都合が極力生じないように改善されたブローバイガス還流装置付エンジンを提供する点にある。
本発明は、ブローバイガス還流装置付エンジンにおいて、
クランクケース内のブローバイガスを、ヘッドカバーの内部を通してから吸気通路に戻すように構成され、
前記吸気通路は、前記ヘッドカバーに設けられたカバー吸気通路を有するとともに、前記ヘッドカバーのブローバイガス通路と前記カバー吸気通路とが連通され、
前記ブローバイガス通路と前記カバー吸気通路とはラビリンス状の連絡通路により連通されていることを特徴とする。
例えば、前記カバー吸気通路は、前記ヘッドカバーに着脱可能に取付けられるガス出口カバーに形成されているとよい。そして、前記連絡通路は、前記ガス出口カバーと前記ヘッドカバーとの間に装備されるガスケットと、前記ガス出口カバーとによって構成されていればなおよい。
前記連絡通路における吸気通路側の端部を除く部分と、前記カバー吸気通路との間に断熱部が設けられていると好都合であり、前記断熱部は、前記ガス出口カバーのガスケット側面に開口する状態で前記ガス出口カバーに形成された凹み又は穴により構成されているとより好都合である。されに、前記凹み又は穴の開口は、前記ガスケットにより覆われる構成とすればさらによい。
ヘッドカバーは、シリンダヘッドから熱伝導されて温かくなる箇所であり、その温かくなるヘッドカバーの一部であるカバー吸気通路にブローバイガスが戻される。従って、極寒時などによって吸入空気が冷たくても、カバー吸気通路を流れる空気は温度上昇されるので、コンプレッサ上流側吸入通路などの吸気通路に還流されるブローバイガス中の水分が凍結することが解消又は抑制されるようになる。
また、ブローバイガス通路とカバー吸気通路との連通路がラビリンス状であるから、ブローバイガス中のオイル成分がラビリンス状連通路に引き込まれ難く、引き込まれたとしてもラビリンス形状によって通過中に振り落とされるようになる。従って、ブローバイガスからのオイル除去作用が連通路において発揮される効果も得られる。
その結果、ブローバイガスからのオイル成分除去作用の強化を図りながら、ブローバイガス通路における吸気通路側の終端部において凍結され難い状態とし、低温時の凍結による上記不都合が極力生じないように改善されたブローバイガス還流装置付エンジンを提供することができる。
産業用ディーゼルエンジンの左側面図 図1に示すエンジンの正面図 図1に示すエンジンの右側面図 図1に示すエンジンの平面図 図1に示すエンジンの背面図 ヘッドカバー前部周辺の平面図 ヘッドカバー及びカバー吸気通路を示す一部切欠きの左側面図 ヘッドカバーの平面図 ヘッドカバーの底面図 図8のX-X線断面図のヘッドカバーとガス出口カバーとを示す正面図 ガス出口カバーを示し、(A)は平面図、(B)は底面図 ブローバイガス出口部と動弁装置とを示し、(A)は横断断面図、(B)は要部の縦断断面図 (A)排出リード弁の側面図、(B)戻りリード弁の側面図 (A)ガスケットの平面図、(B)ガスケットとその上下部分の断面図
以下に、本発明によるブローバイガス還流装置付エンジンの実施の形態を、産業用ディーゼルエンジンに適用した場合について図面を参照しながら説明する。
図1~図5に示されるように、産業用ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンと略称する)Eは、シリンダブロック1の上部にシリンダヘッド2が組付けられ、シリンダヘッド2の上部にヘッドカバー3が組付けられ、シリンダブロック1の下部にオイルパン4が組付けられている。シリンダブロック1の前端部に伝動ケース5が組付けられ、伝動ケース5の前部にエンジン冷却ファン6が配置され、シリンダブロック1の後部にフライホイール7が配置されている。シリンダブロック1の上半部はシリンダ1Aに、そして、下半部はクランクケース1Bにそれぞれ構成されている。
エンジンEの前部に、クランク軸(図示省略)の軸端に取り付けられる駆動プーリ8、エンジン冷却ファン6の駆動用ファンプーリ6A、及びダイナモ(オルタネータ)9の受動プーリ9Aに跨る伝動ベルト10、ウォータフランジ21などが配備されている。エンジンEの左側には、排気マニホルド11、過給機12、スタータ13、オイルフィルタ14などが装備されている。エンジンEの右側には吸気マニホルド15、燃料噴射ポンプハウジング16、停止ソレノイド17などが装備され、上方には3つのインジェクタ18、コンプレッサ上流側吸入通路19、コンプレッサ下流側吸入通路20などが配置されている。
コンプレッサ下流側吸入通路20は、コンプレッサハウジング12Aに連結されてヘッドカバー3の直上に横切って配置されている始端側管20Aと、始端側管20Aと吸気マニホルド15とを繋ぐ終端側管20Bとを備えて構成されている。図4に示されるように、平面視において始端側管20Aは、カバー吸気通路19Aの後側の位置で沿う状態に配置されている。曲り管19B、始端側管20A、終端側管20Bは、ゴム等の可撓性を有する材料製のパイプ、或いは金属製パイプから成るものでも良い。
図4,6,7、及び図10に示されるように、このエンジンEには、クランクケース1B内のブローバイガスを、ヘッドカバー3の内部を通してから吸気通路kに導くように構成されたブローバイガス還流装置Aが装備されている。ヘッドカバー3は、動弁装置Bを跨いでシリンダヘッド2に組み付けられる無底箱状(上蓋状)の部品であり、左右に延びる複数のリブ3aがカバー内側に形成されている。ヘッドカバー3の後部には、エンジンオイルの供給用孔22が設けられている。
吸気通路kは、ヘッドカバー3のブローバイガス出口部3Aに設けられたカバー吸気通路19Aを有し、ブローバイガス出口部3Aのブローバイガス通路26とカバー吸気通路19Aとが連通されている。カバー吸気通路19Aは、エアクリーナ23(図4や図6を参照)と過給機12とを接続するコンプレッサ上流側吸入通路19の一部として構成されている。つまり、コンプレッサ上流側吸入通路19は、カバー吸気通路19Aと、カバー吸気通路19Aと過給機12のコンプレッサハウジング12Aとを繋ぐ曲り管19Bと、を有して構成されている。なお、吸気通路kとは、エアクリーナ23や吸気マニホルド15など、空気aを燃焼室(図示省略)まで送るための全通路とする概念である。
ここで、ブローバイガス還流装置Aにおける主要な機能(吸気通路kへの還流部分)を簡単に説明する。図6,図7に示されるように、シリンダブロック1からヘッドカバー3の内部空間に流れてくるブローバイガスgは、排出リード弁31を通ってブローバイガス出口部3Aのブローバイガス通路である空間部26に入る。CCV(クランクケースベンチレーション)室とも呼ばれる空間部26に入ったブローバイガスgは、ガスケット35の連通孔38及び連絡通路40(後述)を通ってカバー吸気通路19Aに、即ち、吸気通路kに還元される。
次に、ヘッドカバー3及びカバー吸気通路19Aについて詳しく説明する。
図6~図10に示されるように、平面視で角丸四角形(長円形)を呈するヘッドカバー3は、その頂壁3Cの前端部に、上向き開放状のブローバイガス出口部3Aが形成されている。ブローバイガス出口部3Aは、上下向きの隔側壁24と底壁25とで囲まれた空間部26、及び上面である接合面27を備えた無蓋箱状の部分としてヘッドカバー3に形成されている。
ブローバイガス通路である空間部26は、平面視で右側に短い辺を持つ台形を呈する箇所であり、底壁25は、深さの浅い主底面25Aと、深さが前後方向で異なる状態で主底面25Aの前後それぞれに形成された流し底面25B,25Bとを有している。平面視で横向きT字形状を呈する主底面25Aの前後中央部位には、ブローバイガスgをヘッドカバー3内から送り出すための排出リード弁31が横向き(左向き)姿勢で装備されている。
排出リード弁31は、図7~図10、図12、図13に示されるように、主底面25A上に配置される薄肉の排出弁体31Aと、厚肉の排出弁ガイド31Bとを、それぞれの根元側にて底壁25にボルト止めすることで構成されている。排出弁体31Aの丸い先端部31aは、主底面25Aに開口して底壁25に形成された排出弁孔31Cの上側に配置され、通常は排出弁孔31Cの蓋となっている(閉弁状態)。底壁25における排出弁孔31Cの部位は、上下方向視で排出弁孔31Cと同心状の丸形状を呈して下方に突出する突出孔壁25aに形成されている。
流し底面25Bは、排出リード弁31の前後から前又は後へ行くに従って低くなる傾斜面32と、傾斜面32の低い側に続く最低面33とを備えている(図8を参照)。最低面33は、傾斜面32に対して左側に寄って位置する状態に構成されている。底壁25における各最低面33,33には、上下に貫通する戻し弁孔33aが形成され、これら戻し弁孔33aに対する戻しリード弁34が設けられている。
戻しリード弁34は、図7~図10、図12、図13に示されるように、底壁25における最低面33の反対側面、即ち最低裏面33Aに接する戻し弁体34Aと、厚肉の戻し弁ガイド34Bとを、それぞれの根元側にて底壁25にボルト止めすることで構成されている。戻しリード弁34は、排出リード弁31とは上下逆さまの姿勢で設けられており、通常は、戻し弁体34Aの先端部34aによって戻し弁孔33aが軽く閉じられるか、又は戻し弁体34Aが僅かに垂れ変位することで極僅か開いた状態になっている。
各戻しリード弁34,34は、先端部34aが左側になる横向き姿勢で配置されており、空間部26においてブローバイガスgから捕捉されたオイルミストを、ヘッドカバー3の内部空間に戻す箇所である。各戻し弁孔33aの径は排出弁孔31Cの径よりも小さい。排出弁体31Aと戻し弁体34A、及び排出弁ガイド31Bと戻し弁ガイド34Bはそれぞれ同一の部品であれば好都合である。
図6~図8及び図11に示されるように、ブローバイガス出口部3Aの上にはガス出口カバー3Bがボルト止めされており、ガス出口カバー3Bは、蓋カバー部36とカバー吸気通路19Aとを備えて構成されている。蓋カバー部36は、平面視でブローバイガス出口部3Aと同様の外郭形状を有し、ガスケット35を挟んでの3箇所のボルト止めによりヘッドカバー3に固定される箇所である。
図11(A),(B)に示されるように、カバー吸気通路19Aは、カバー吸気通路19Aの通路始端部19aに対してカバー吸気通路19Aの通路終端部19bがヘッドカバー3の長手方向で外側に寄る状態に屈曲した蛇行通路に形成されている。詳しくは、カバー吸気通路19Aは、ヘッドカバー長手方向(前後方向)に直交(交差の一例)する方向に延びて互いに平行な通路始端部19a及び通路終端部19bと、通路始端部19aの終端と通路終端部19bの始端とを繋ぐ前後左右で斜め向きの通路中間部19cとを有し、平面視でクランク状(略Z形状)を呈する蛇行通路に形成されている。
通路中間部19cは、断面が下向きU字形状の溝状通路部に形成され、その下端の開放口37は、平面視の形状が通路中間部19cと同様な形状で下側に開口する状態に形成されている。また、蓋カバー部36には、開放口37の後に位置して下方開口するガス通路用凹み36aが形成され、ボルト孔3bが3箇所に形成されている。
図14(A)に示されるように、ガスケット35は、1箇所の連通孔38と、3箇所のボルト挿通孔39とを備えた薄板状(シート状)のものである。図14(B)に示されるように、ガスケット35は、ブローバイガス出口部3Aの上面である接合面27と蓋カバー部36の(ガス出口カバー3Bの)接合下面36bとの間で挟持される状態で設けられている。ブローバイガス出口部3Aの接合面27の外郭形状と、ガスケット35の外郭形状と、蓋カバー部36の外郭形状とは互いに同形であるが、この限りではない。
図6に示されるように、ブローバイガス出口部3Aの空間部26は、蓋カバー部36の開放口37のほぼ全面を覆う上面開口を有しており、ガスケット35の連通孔38は、空間部26と開放口37とを連通させる唯一の箇所である。つまり、連通孔38は、通路中間部19c(開放口37)と空間部26との連通面積及び通路中間部19cに対する連通位置を定める孔である。
動弁装置Bについて簡単に説明する。図8、図10、図12に示されるように、動弁装置Bは、シリンダヘッド2に立設されている軸支部2aの複数個所に支持されて前後方向に延びるロッカーアーム軸28と、ロッカーアーム軸28に揺動可能に軸支される給排気用で複数(計6個)のロッカーアーム29,30とを有して構成されている。
ロッカーアーム29,30は、給排バルブ(図示省略)を作動させる駆動側端部29a,30a、及びプッシュロッド(図示省略)により駆動される受動側端部29b,30bを備えている。シリンダヘッド2には、プッシュロッドを通すために形成されたプッシュロッド孔(図示省略)が形成されており、図8に示されるように、そのプッシュロッド孔を通ってブローバイガスgがヘッドカバー3内に送られてくる。
ブローバイガス還流装置Aにおいては、ヘッドカバー3の内部と空間部26とは、排出リード弁31と2箇所の戻しリード弁34,34を備えた底壁25により仕切られており、空間部26はガスケット35の連通孔38によりカバー吸気通路19Aと連通されている。従って、ヘッドカバー3の内圧がカバー吸気通路19Aの圧より高い状態では、排出リード弁31が開弁し、ヘッドカバー3内のブローバイガスgは排出リード弁31、空間部26、連通孔38を通って通路中間部19cに入り、吸気通路kに還流される。
そして、ヘッドカバー3の内圧とカバー吸気通路19Aの圧とが同じ状態、或いはヘッドカバー3の内圧がカバー吸気通路19Aの圧より低い状態では、一対の戻しリード弁34,34が開弁し、空間部26においてブローバイガスg中から捕捉されたオイルが戻し弁孔33a、33aからヘッドカバー3内に落下される。戻し弁孔33aからの滴下オイルは、エンジン内部に戻されるだけでなく、ロッカーアーム軸28とロッカーアーム29との摺動部(図示省略)など、動弁装置Bに供給される良好な潤滑機能も得られる。
本実施形態によるブローバイガス還流装置付エンジンでは、コンプレッサ上流側吸入通路19の一部であるカバー吸気通路19Aがヘッドカバー3に取り付けられ、ブローバイガス出口部3Aのブローバイガス通路26と、カバー吸気通路19Aの通路中間部19cとがガスケット35の連通孔38を介して連通されている。ヘッドカバー3は、シリンダヘッド2から熱伝導されて温かくなる箇所であり、その温かくなるヘッドカバー3の一部であるカバー吸気通路19Aにブローバイガスgが戻される。
従って、極寒時などによって吸入空気aが冷たくても、カバー吸気通路19Aを流れる空気aは温度上昇される〔図11(A)を参照〕ので、通路中間部19cに還流されるブローバイガスg中の水分が凍結することが解消又は抑制されるようになる。その結果、ブローバイガス通路26における吸気系に接続される終端部において凍結され難い状態となり、低温時の凍結による不都合が極力生じないように改善されたブローバイガス還流装置付エンジンを提供することができる。
カバー吸気通路19Aは、通路始端部19aに対して通路終端部19bがヘッドカバー長手方向で外側(前側)に寄る状態に形成されている。詳しくは、カバー吸気通路19Aは、ヘッドカバー3の長手方向(前後方向)に交差する方向(左右方向)に延びて互いに平行な通路始端部19a及び通路終端部19bと、通路始端部19aの終端と通路終端部19bの始端とを繋ぐ通路中間部19cとを有して形成されている。
そして、図6や図11に示されるように、カバー吸気通路19Aは、平面視で略Z状(クランク状又は折れ曲がり状)となる蛇行した通路に設定されている。このカバー吸気通路19Aの蛇行により、図11(A)に示されるように、直線に比べて空気aの流れが変化して活発化されている箇所にブローバイガスgが還流されるので、前述の凍結防止作用が強化される利点がある。
通路始端部19aより通路終端部19bが前側(ヘッドカバー長手方向で外側)に寄っているので、型成形部品のガス出口カバー3Bによるカバー吸気通路19Aを蛇行通路にすれば、構造簡単にコンプレッサ上流側吸入通路19の形状を非直線通路にできる利点がある。また、コンプレッサ上流側吸入通路19におけるブローバイガスgの合流箇所(通路中間部19c)より下流側(通路終端部19b)が前に寄っているので、エンジン冷却ファン6の冷却風による冷却作用が通路始端部19aより強化され、吸気マニホルド15への供給空気の温度を低められる利点もある。
ガス出口カバー3B及びその付近について追加説明する。図10、図11に示されるように、ブローバイガス通路26とカバー吸気通路19Aとは、連通孔38と、ラビリンス状の連絡通路40とにより連通されている。連絡通路40は、ガス出口カバー3Bのガス通路用凹み36aと、これの開口を塞ぐ蓋となるガスケット35とによって構成されている。ガス出口カバー3Bのガス通路用凹み36aは、通路中間部19cのガス流れ方向で下流側の端部に連通している。
図11(A),(B)に示されるように、ガス通路用凹み36aは、その右側端部がガスケット35の連通孔38の上に位置するとともに、通路中間部19cに繋がる幅狭で前後向きの終端凹み42を有している。そして、ガス出口カバー3Bには、終端凹み42に沿ってガス通路用凹み36aに向けて後方突出する左突起壁43と、左突起壁43の右側においてガス通路用凹み36aに向けて前方突出する右突起壁44とが形成されている。従って、連通孔38から流れてくるブローバイガスgが、右突起壁44及び左突起壁43によってラビリンス状(クランク状)に屈曲した経路である連絡通路40を通ってから通路中間部19cに進むように構成されている。
図11(A),(B)に示されるように、連絡通路40における吸気通路側の端部(終端凹み42)を除く部分と、カバー吸気通路19A、詳しくは通路中間部19cとの間に断熱部Dが設けられている。断熱部Dは、ガス出口カバー3Bのガスケット側面に開口する状態でガス出口カバー3Bに形成された湾曲状長穴(凹み又は穴の一例)41により構成され、湾曲状長穴41の開口41aは、ガスケット35により覆われている。
湾曲状長穴41は、通路中間部19cとガス通路用凹み36aとの間に、厚さの薄い前後それぞれのリブ状壁45,45で仕切られる状態で形成されている。ガスケット35の存在により、湾曲状長穴41は閉塞された空間部となるので、その空間部が空気層となって断熱部Dが形成されている。なお、湾曲状長穴41の深さは、ガス通路用凹み36aの深さよりも深く形成されているが、この限りではない。
ブローバイガス通路である空間部26と通路中間部19cとを連通させる連絡通路40が、ストレートな経路ではなくジグザグに屈曲したラビリンス状の通路とされているので、エアクリーナ23などの吸気通路k側(通路中間部19c)からの液滴(水分など)がヘッドカバー3の内部に侵入し難い効果がある。そして、ブローバイガス中のオイル成分が連絡通路40に引き込まれ難くなり、引き込まれたとしてもラビリンス状通路によって振り落とされ、オイル除去作用が発揮される効果も奏することができる。
また、連絡通路40と通路中間部19cと互いに沿う形状とされているが、これら両者40,19cの間には断熱部Dが形成されているから、寒冷時において、ブローバイガス出口部3Aが、特に連絡通路40の付近の温度が吸気によって低下し難くなり、凍結のおそれがさらに減少する効果が得られる。
〔別実施形態〕
ラビリンス状の連絡通路40は、ブローバイガス出口部3Aとガスケット35とによって形成される構成でもよい。断熱部Dを、連絡通路40の後側や上側にも設けるようにしても良い。
1B クランクケース
3 ヘッドカバー
3B ガス出口カバー
19A カバー吸気通路
26 ブローバイガス通路
35 ガスケット
40 連絡通路
41 凹み又は穴
41a 開口
D 断熱部
k 吸気通路

Claims (6)

  1. クランクケース内のブローバイガスを、ヘッドカバーの内部を通してから吸気通路に戻すように構成され、
    前記吸気通路は、前記ヘッドカバーに設けられたカバー吸気通路を有するとともに、前記ヘッドカバーのブローバイガス通路と前記カバー吸気通路とが連通され、
    前記ブローバイガス通路と前記カバー吸気通路とはラビリンス状の連絡通路により連通されているブローバイガス還流装置付エンジン。
  2. 前記カバー吸気通路は、前記ヘッドカバーに着脱可能に取付けられるガス出口カバーに形成されている請求項1に記載のブローバイガス還流装置付エンジン。
  3. 前記連絡通路は、前記ガス出口カバーと前記ヘッドカバーとの間に装備されるガスケットと、前記ガス出口カバーとによって構成されている請求項2に記載のブローバイガス還流装置付エンジン。
  4. 前記連絡通路における吸気通路側の端部を除く部分と、前記カバー吸気通路との間に断熱部が設けられている請求項1~3の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置付エンジン。
  5. 前記断熱部は、前記ガス出口カバーのガスケット側面に開口する状態で前記ガス出口カバーに形成された凹み又は穴により構成されている請求項4に記載のブローバイガス還流装置付エンジン。
  6. 前記凹み又は穴の開口は、前記ガスケットにより覆われる構成とされている請求項5に記載のブローバイガス還流装置付エンジン。
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