JP7091291B2 - 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムに関する。
従来、道路環境の検出結果と、車両の位置および速度の検出結果とに基づいて、各車両の車間距離や速度を制御するための制御目安となる閉塞区間を算出し、閉塞区間に基づいて車線変更の可否判定などを行うことにより多数の走行車両を安全にかつ高密度に制御する車両交通管理装置の技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、従来の技術では、区画線などの道路環境の検出が不十分である場合に好適な車線変更が行うことができない可能性があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、道路環境の検出が不十分であっても、安定的な車線変更を行うことができる車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、自車両の走行状態を検出する第1検出部と、前記自車両が合流路の側道を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出する第2検出部と、前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識する区画線認識部と、前記第2検出部により検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行う合流制御部と、を備え、前記合流制御部は、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、車両制御装置である。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、自車両の走行状態を検出する第1検出部と、前記自車両が合流路の側道を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出する第2検出部と、前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識する区画線認識部と、前記第2検出部により検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行う合流制御部と、を備え、前記合流制御部は、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、車両制御装置である。
(2):上記(1)の態様において、前記第2検出部は、前記他車両に対して前記他車両の基準箇所を包含する枠を仮想的に設定し、前記合流制御部は、前記枠の位置に基づいて合流制御を行うものであって、前記第2検出部は、前記他車両が車線変更を行う走行状態にあることが検出された場合、前記他車両から前記合流路から離間する方向に前記枠をオフセットさせるものである。
(3):上記(2)の態様において、前記第2検出部は、前記区画線認識部により前記区画線が認識されなかった場合に、前記枠のオフセットを抑制するものである。
(4):上記(2)または(3)の態様において、前記第2検出部は、前記本線において前記本線に含まれる車線間での車線変更をしない前記他車両を検出した場合、前記車線間での車線変更をする前記他車両を検出した場合に比して、前記枠の進行方向に関する長さを短くするものである。
(5):上記(1)から(4)のいずれかの態様において、前記合流制御部は、前記他車両状態検出部により前記他車両が前記本線のうち走行中の第1車線から、前記第1車線よりも前記合流路から遠い第2車線に車線変更することが検出された場合に、前記他車両が車線変更を開始した第1時点から、前記他車両が区画線を跨いだ第2時点まで減速制御を行い、前記第2時点から前記他車両の進行方向に対して横方向の移動速度が所定以下となった第3時点まで横速度制限を行い、前記自車両が前記第3時点から前記合流路の終端の所定距離手前に到達した第4時点まで加速制限を行うものである。
(6):上記(1)から(5)のいずれかの態様において、前記自車両が合流路を進行している場合の前記合流路を進行する合流車両の走行状態を検出する合流車両状態検出部をさらに備え、前記合流制御部は、さらに前記合流車両状態検出部による検出結果に基づいて、前記自車両を前記本線への合流制御を行うものである。
(7):この発明の一態様に係る車両制御方法は、コンピュータが、自車両の走行状態を検出し、前記自車両が合流路の側道を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出し、前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識し、検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行う、車両制御方法であって、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、車両制御方法である。
(8):この発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、自車両の走行状態を検出させ、前記自車両が合流路の側道を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出させ、前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識させ、検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行わせる、プログラムであって、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、プログラムである。
(1)~(8)によれば、区画線が認識されず、且つ他車両の車線変更に基づいて自車両を本線に合流させる場合、安定的に自車両を合流させることができる。
また、(2)~(4)によれば、仮想的な枠に基づいて自車両を本線に合流させるよう制御することで、スムーズに自車両を本線に合流させることができる。
また、(5)によれば、自車両が本線へ接近したり離間したりすることにより他車両への車線変更を促し、他車両の後方の車両へのけん制を行い、自車両がより容易に合流できるように他車両に働き掛けを行うことができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、地図情報管理システム、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。なお、実施形態の車両制御装置は、自動運転車両に適用される。自動運転とは、例えば、車両の操舵と加減速の双方を制御して運転制御を実行することである。実施形態の車両制御装置は、ACC(Adaptive Cruise Control System)やLKAS(Lane Keeping Assistance System)等の運転支援を行う車両に適用されてもよい。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態の車両制御装置100を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
[全体構成]
図1は、第1実施形態の車両制御装置100を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、運転操作子80と、車両制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両(以下、自車両M)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を車両制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま車両制御装置100に出力してよい。車両システム1から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自動運転車両の周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。通信装置20は、「通信部」の一例である。
HMI30は、自動運転車両の乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自動運転車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自動運転車両の向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自動運転車両の位置を特定する。自動運転車両の位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自動運転車両の位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自動運転車両が、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、車両制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
車両制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め車両制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで車両制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、自車両Mの周辺を認識し、認識した対象物の挙動を推定する。認識部130は、例えば、周辺認識部132を備える。
周辺認識部132は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自動運転車両の周辺にある物体(前走車両や対向車両、合流路の本線を走行する本線車両など)の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自動運転車両の代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば自車両Mの先行車両が車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
周辺認識部132は、走行車線を認識する際に、走行車線に対する自動運転車両の位置や姿勢を認識する。周辺認識部132は、例えば、自動運転車両の基準点の車線中央からの乖離、および自動運転車両の進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、走行車線に対する自動運転車両の相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、周辺認識部132は、走行車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自動運転車両の基準点の位置などを、走行車線に対する自動運転車両の相対位置として認識してもよい。
周辺認識部132は、例えば、自動運転車両が走行している車線(走行車線)を認識する。例えば、周辺認識部132は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自動運転車両の周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。なお、周辺認識部132は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、走行車線を認識してもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自動運転車両の位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、周辺認識部132は、一時停止線、信号機、その他の道路事象を認識する。
周辺認識部132は、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺車両と、カメラ10により撮像された画像、ナビゲーション装置50により取得された自車両Mの周辺の渋滞情報、または第2地図情報62から得られる位置情報に基づいて、周辺車両、特に自車両Mの走行予定の車道に関する情報を認識する。走行予定の車道に関する情報には、例えば、自車両Mの走行予定の車線幅(車道幅)などが含まれる。
周辺認識部132は、例えば、第1検出部133と、第2検出部134と、区画線認識部135とを備える。
第1検出部133は、周辺認識部132の認識結果に基づいて、自車両Mの走行状態を検出する。第1検出部133は、自車両Mが合流路を進行している場合に、自車両Mの走行位置や速度、角速度などの走行状態を検出する。
第2検出部134は、周辺認識部132の認識結果に基づいて、自車両Mが合流路を進行している場合の、合流先である本線を進行する他車両(以下、本線車両mN;Nは走行中の車線の符号の数字を付し、車線L1に複数車両が存在する場合には、本線車両m11、本線車両m12、本線車両m13…のように示す)の走行状態を検出する。第2検出部134は、例えば、本線車両m1が存在するか否か、本線車両m1の走行位置、速度、角速度、車長などの走行状態を検出する。また、第2検出部134は、本線車両m1の横移動状況を検出し、本線車両m1が走行中の車線を継続して走行しているか、走行中の車線から車線変更しようとしているかを検出する。車線L1は「第1車線」の一例である。
区画線認識部135は、周辺認識部132の認識結果に基づいて、本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識する。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応した自動運転が実行されるように、自車両Mが将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。自動運転のイベントには、定速走行イベント、低速追従走行イベント、車線変更イベント、分岐イベント、接触回避イベント、合流イベント等がある。合流イベントとは、例えば、高速道路などの信号や停止線のない合流地点で自車両Mを本線に合流させるイベントである。行動計画生成部140は、起動させたイベントに応じた目標軌道を生成する。
行動計画生成部140は、例えば、合流制御部142を備える。合流制御部142の機能の詳細については後述する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自動運転車両が通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
図1に戻り、第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、ステアリング装置220を制御する。速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自動運転車両の前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECUとを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[第2検出部の機能]
図3は、第2検出部134の機能構成図である。第2検出部134は、例えば、本線車両認識部134-1と、仮想枠設定部134-2と、曲率導出部134-3とを備える。
図3は、第2検出部134の機能構成図である。第2検出部134は、例えば、本線車両認識部134-1と、仮想枠設定部134-2と、曲率導出部134-3とを備える。
本線車両認識部134-1は、本線車両m1の位置、速度、角速度などを認識する。仮想枠設定部134-2は、本線車両認識部134-1による認識結果に基づいて、本線車両m1の基準箇所(車頭、重心、前輪軸中心、後輪軸中心など)を内包する仮想枠を設定する。仮想枠は、例えば、直進中の本線車両m1を上面や側面から見たときの本線車両m1の輪郭線を内包するように設定される。
曲率導出部134-3は、仮想枠設定部134-2により設定された仮想枠に基づいて、本線車両m1の走行軌道の曲率を導出する。
[合流制御部の機能]
以下、合流制御部142の機能の詳細について説明する。なお、以下に示す合流制御部142の機能は、合流イベントにより実行される機能であってもよく、その他の合流制御における機能であってもよい。
以下、合流制御部142の機能の詳細について説明する。なお、以下に示す合流制御部142の機能は、合流イベントにより実行される機能であってもよく、その他の合流制御における機能であってもよい。
合流制御部142は、第2検出部134により検出された本線車両m1の横移動状況に基づいて、自車両Mを本線に合流させる合流制御を行う。合流制御部142は、区画線認識部135により本線に含まれる複数の車線L1およびL2を区画する区画線が認識できなかった場合、区画線認識部135により本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる。
以下、図4および図5を参照し、場面の進行と共に第1検出部133、第2検出部134、区画線認識部135、および合流制御部142の処理について説明する。
図4は、第1場面を示す図である。第1場面は合流制御の開始前の場面である。
図4の例では、図中のX軸方向(進行方向)に延伸する本線(車線L1および車線L2;車線L2は「第2車線」の一例)と、車線L1の進行方向に対して左側から合流する合流車線(車線L3)を示している。自車両Mは、ナビゲーション装置50により設定された目的地までの経路に沿って自動運転が実行されており、車線L1を合流地点(或いは合流エリア、定義について後述)に向かって走行している。合流地点付近には停止線が存在せず、本線車両m1は、車線L1を走行しているものとする。
なお、車線L3と、本線である車線L1および車線L2は、合流地点よりも各車両の進行方向に関する手前側において、柵FFや分岐帯CC、ゼブラゾーン(導流帯)ZZなどにより区切られている。柵FFおよび分岐帯CCは、車線L1と車線L3とを物理的に分断するものであるが、ゼブラゾーンZZは、道路面に描画されているのみであり、車線L1と車線L3とを物理的に分断しない。なお、柵FFは、車線L1と車線L3のうち一方の車線から他方の車線が視認できない程度の高さを備えてもよい。
合流地点は、車線L1と車線L3とが連結される地点であり、例えば、車線L3のソフトノーズからエンドノーズまでの領域を含む。自車両Mは、ソフトノーズからエンドノーズまでの領域を走行するまでに車線L1に合流する必要がある。なお、自車両Mは、物理的に通過可能であっても、法規上交通が制限されるゼブラゾーンZZを通過して車線L1に合流することはないものとする。
区画線認識部135は、例えば、本線の区画線LL1~LL3を認識する。区画線LL1および区画線LL2は、車線L1を区画する線である。また、区画線LL2および区画線LL3は、車線L2を区画する線である。
第2検出部134は、例えば、自車両Mの基準箇所が分岐帯CCに到達したタイミングから、自車両Mの基準箇所がゼブラゾーンZZの終端であるソフトノーズに到達するタイミングまでの間に、本線車両m1を選択する。なお、第2検出部134は、車線L1を走行する複数の車両を認識した場合には、複数車両のうち自車両Mから近く、且つ、自車両Mよりも進行方向後方に位置する車両を本線車両m1として選択してもよい。これにより、合流制御部142は、自車両Mが車線L3を減速しながら進行して本線の車線L1に合流する場合に、合流目標としやすい車両を本線車両m1として選択することができる。
第1検出部133は、周辺認識部132の認識結果に基づいて、自車両Mの速度VMを含む自車両Mの走行状態を検出する。
合流制御部142は、車線L3の終端であるエンドノーズに到達するタイミングまでに、自車両Mを本線に合流させるように合流制御する。
図5は、合流時の仮想枠設定部134-2による設定結果の一例を示す図である。図5には、自車両Mが車線L3から車線L1に車線変更するまでの時刻t0~t9のそれぞれにおける自車両M、および仮想枠設定部134-2により本線車両m1に設定された仮想枠Rm1の位置を示す。時刻t0~時刻t9は、任意の時間経過を示すものであり、数〔sec〕間隔の時間経過を示すものであってもよい。仮想枠Rm1は、例えば、本線車両m1の将来位置の予測領域を示すものであり、枠内が本線車両m1との干渉する可能性が高い領域を示すものである。
なお、以下の説明において、時刻t2は、本線車両m1がウインカーランプを点灯させたタイミングであるものとして説明する。時刻t3は、本線車両m1が減速を開始したタイミングであり、横方向の移動量は所定未満であるものとして説明する。また、本線車両m1は、時刻t4に車線L1から車線L2への車線変更を開始し、時刻t8に車線変更を終了するものとして説明する。この間の本線車両m1の横方向の移動量は、所定以上であるものとして説明する。時刻t9は、本線車両m1が車線L2を車線維持した状態で走行開始した時刻である。
第2検出部134は、周辺認識部132の認識結果に基づいて、自車両Mが合流路を進行している場合の、合流先である本線を進行する本線車両m1の走行状態を検出する。例えば、第2検出部134は、本線車両m1がウインカーランプを点灯させているか否か、本線車両m1の進行方向の速度Vxm1、および進行方向の横方向の速度Vym1を検出する。なお、第2検出部134は、区画線認識部135が本線車両m1を認識できている場合には、区画線LL1~LL3の認識結果に基づいて、横方向の速度Vym1を検出してもよい。
仮想枠設定部134-2は、第2検出部134の検出結果、特に横方向の速度Vym1に基づいて仮想枠Rm1を設定する。仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線変更を行う走行状態にあることが検出された場合、本線車両m1から合流路から離間する方向に仮想枠Rm1をオフセットさせる。
仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線変更を行う走行状態にあることが検出された場合、図示のように、時刻t2から図中Y軸方向(車線L1から車線L2に向かう方向)に仮想枠Rm1をオフセットさせる。なお、オフセット量は、横方向の速度Vym1に基づいて設定されてもよい。仮想枠設定部134-2は、例えば、横方向の速度Vym1が所定以上である場合、横方向の速度Vym1の大きさに応じて、仮想枠Rm1をより大きくオフセットさせる。
例えば、仮想枠設定部134-2は、車線変更に向けて減速を開始した時刻t3のオフセット量は、実際の横方向の速度Vym1が小さいため、所定量(例えば、数十[cm]程度)を設定する。仮想枠設定部134-2は、時刻t4~時刻t8とのオフセット量は、横方向の速度Vym1の大きさに応じてオフセット量を設定する。
仮想枠Rm1は本線車両m1の将来位置の推定領域を示すものであるため、仮想枠設定部134-2は、横方向の移動量が小さい時刻t3においても仮想枠Rm1をオフセットさせる。
なお、仮想枠設定部134-2は、第2検出部134により本線車両m1が車線変更を行う走行状態にあることが検出された場合、第2検出部134による縦方向の速度Vxm1の検出結果に基づいて仮想枠Rm1をオフセットしてもよい。その場合、例えば、仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が減速している場合には仮想枠Rm1を本線車両m1よりも進行方向後方にオフセットする。また、例えば、仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が加速している場合には仮想枠Rm1を本線車両m1よりも進行方向前方にオフセットする。
曲率導出部134-3は、仮想枠設定部134-2により設定された仮想枠に基づいて、自車両Mを本線に合流させる合流制御を行うため、本線車両m1の走行軌道の曲率導出を行う。合流制御部142は、時空間行動予測(例えば、上記の時刻t0~時刻t8において設定された仮想枠Rm1の位置)と、曲率導出部134-3の導出結果に基づいて合流制御を行う。
〔仮想枠〕
以下、仮想枠設定部134-2による仮想枠Rm1の設定例について説明する。仮想枠設定部134-2は、少なくとも本線車両m1の基準箇所を包含する仮想枠Rm1を設定する。仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線維持している場合には、仮想枠Rm1が本線車両m1の輪郭線を内包するように設定する。仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線変更している場合には、仮想枠Rm1が車線変更先の車線に近づくようにオフセットしつつ、本線車両m1の基準箇所を内包するように設定する。
以下、仮想枠設定部134-2による仮想枠Rm1の設定例について説明する。仮想枠設定部134-2は、少なくとも本線車両m1の基準箇所を包含する仮想枠Rm1を設定する。仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線維持している場合には、仮想枠Rm1が本線車両m1の輪郭線を内包するように設定する。仮想枠設定部134-2は、本線車両m1が車線変更している場合には、仮想枠Rm1が車線変更先の車線に近づくようにオフセットしつつ、本線車両m1の基準箇所を内包するように設定する。
図6は、図5に示した時刻t6における仮想枠Rm1の拡大図である。仮想枠設定部134-2は、仮想枠Rm1が車線変更先の車線L3に近づくようにオフセットする場合であっても、本線車両m1の基準箇所Fm1を包含するように設定する。
図7は、図6に示した仮想枠Rm1のオフセットについて説明するための図である。仮想枠設定部134-2は、例えば、時刻t6において横方向の移動を終了した場合に本線車両m1の予測姿勢(図中vm1)に対して、仮想枠Rm1を設定する。
図8は、仮想枠の変形例である略円形の仮想枠Om1について説明するための図である。仮想枠Om1は、上述の矩形の仮想枠Rm1と同様に、本線車両m1を上面や側面から見たときの本線車両m1の輪郭線を内包するように設定される。
図9は、図8に示した仮想枠Om1のオフセットについて説明するための図である。図9に示す本線車両m1は、図6および図7に示す時刻t6時点の本線車両m1と同じである。仮想枠設定部134-2は、仮想枠Om1が車線変更先の車線L3に近づくようにオフセットする場合であっても、本線車両m1の基準箇所Fm1を包含するように設定する。以下、仮想枠は矩形であるものとして説明するが、矩形に限定するものではなく、例えば、図8および図9に示したように略円形であってもよいし、矩形以外の多角形であってもよい。
[オフセットの抑制]
第2検出部134の仮想枠設定部134-2は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線の一部または全部が認識されなかった場合に、仮想枠のオフセットを抑制する。「オフセットを抑制する」には、オフセットを行わないことや、オフセット量がより小さく設定されること、オフセットを開始するタイミングが遅くなることが含まれる。
第2検出部134の仮想枠設定部134-2は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線の一部または全部が認識されなかった場合に、仮想枠のオフセットを抑制する。「オフセットを抑制する」には、オフセットを行わないことや、オフセット量がより小さく設定されること、オフセットを開始するタイミングが遅くなることが含まれる。
図10は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識された場合の、仮想枠Rm1のオフセットについて説明する図である。区画線認識部135は、時刻taにおいて車線L1および車線L2の区画線LL1~LL3を認識した。仮想枠設定部134-2は、時刻taにおいて本線車両m1が車線変更を開始したと認識した場合に、時刻taの時点から本線車両m1の仮想枠Rm1を車線L2の方にオフセットする。これにより、合流制御部142は、時刻taから所定時間tb経過後には、自車両Mを車線L1の区画線LL1に接近させ、車線L1への車線変更を開始させることができる。
図11は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されなかった場合の、仮想枠Rm1のオフセットについて説明する図である。区画線認識部135は、時刻taにおいて車線L1および車線L2の区画線LL1~LL3の一部または全部を認識できなかった。仮想枠設定部134-2は、時刻taにおいて本線車両m1が車線変更を開始したと認識した場合に、時刻taの時点では本線車両m1の仮想枠Rm1を車線L2の方にオフセットを行わない。仮想枠設定部134-2は、例えば、時刻taから所定時間tb経過後に、仮想枠Rm1のオフセットを開始する。合流制御部142は、例えば、さらに所定時間tbが経過した時刻ta+2tbには、自車両Mを車線L1の区画線LL1に接近させ、車線L1への車線変更を開始する。このように、区画線認識部135により区画線が認識されなかった場合に、合流制御部142は、より慎重に合流制御を開始することができる。
〔区画線が認識されない場合の合流軌道生成〕
合流制御部142は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されなかった場合、第2検出部134の本線車両m1の検出結果に基づいて自車両Mの合流軌道を生成する。合流制御部142は、第2検出部134の本線車両m1の横方向の移動量の検出結果に基づいて、本線車両m1の軌道曲率を判定する。「区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されない」ことには、区画線が存在しないこと、区画線が途切れていること、区画線が擦れていること、悪天候で進行方向の区画線が視認できなくなることが含まれる。
合流制御部142は、区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されなかった場合、第2検出部134の本線車両m1の検出結果に基づいて自車両Mの合流軌道を生成する。合流制御部142は、第2検出部134の本線車両m1の横方向の移動量の検出結果に基づいて、本線車両m1の軌道曲率を判定する。「区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されない」ことには、区画線が存在しないこと、区画線が途切れていること、区画線が擦れていること、悪天候で進行方向の区画線が視認できなくなることが含まれる。
区画線認識部135により区画線が認識されなかった場合、自車両Mは大まかな自車両位置は取得または推定できても、第2地図情報62における自車両の位置を正確に把握することができない可能性がある。そのため、合流制御部142は、本線車両m1の検出結果に基づいて、自車両Mの合流制御を行う。
図12は、曲率導出部134-3による処理例について説明するための図である。図12には、自車両Mが車線L3から車線L1に車線変更するまでの時刻t0~t9のそれぞれにおける自車両M、および仮想枠設定部134-2により本線車両m1に設定された仮想枠Rm1の位置を示す。時刻t0~時刻t9は、図5に示す時刻t0~時刻t9と同様、任意の時間経過を示すものである。
区画線認識部135により本線に含まれる区画線が認識されなかった場合、曲率導出部134-3は、本線車両m1が横方向の移動を開始した地点(車線変更を開始したと推定される地点;例えば、図の時刻t4)と、横方向の移動を開始してからの本線車両m1の走行軌道の曲率を導出する。曲率導出部134-3は、また、曲率導出部134-3は、本線車両m1の基準箇所Fm1の検出結果に基づいて、自車両Mと本線車両mAの相対的な縦方向(X軸方向)の位置関係、相対的な横方向(Y軸方向)の位置関係、および遠方曲率(本線車両m1の進行軌道)を導出し、これらの導出結果に基づいて、本線車両m1の走行軌道Km1を導出する。これにより、区画線が認識されない本線の車線L1およびL2の曲率を推定することができる。
合流制御部142は、曲率導出部134-3により導出された本線車両m1の軌道の曲率の変化に基づいて、自車両Mの合流軌道を生成する。図13および図14は、自車両Mの合流軌道について説明するための図である。
合流制御部142は、例えば、図12に示した本線車両m1の走行軌道Km1や、周辺認識部132による本線車両m1以外の認識結果に基づいて、自車両Mの合流軌道KMを生成する。合流制御部142は、例えば、時刻t7における自車両Mの合流軌道KMを生成する際に、本線車両m1の仮想枠Rm1の時刻t5や時刻t6における位置や、本線車両m1の時刻t5から時刻t6における走行軌道Km1を参照する。第2制御部160は、例えば、自車両Mの基準箇所FMが、合流軌道KMを通過するように操舵および速度を操作して自車両Mを走行させる。
合流制御部142は、例えば、時刻t4の時点において自車両Mの合流軌道KMを生成するにあたり、仮想枠Rm1に基づいて図14に示すような領域A1~A3を設定する。合流制御部142は、領域A1~A3のそれぞれの領域において、加減速の度合や、自車両Mの本線への移動量の度合が異なる制御モデルを参照する。
例えば、領域A1は、自車両Mが本線へ合流するため減速制御が行われる領域であり、減速しすぎて本線車両m1が好適な目標でなくなることを避けるために減速抑制(減速する速度に制限を設ける)を行う制御モデルを合流制御部142が参照する領域である。領域A1は、例えば、図13に示す時刻t5から時刻t7までに該当する。領域A1は、請求項の「第1時点」から「第2地点」までに相当する。
領域A2は、合流制御部142により領域A1とは異なる制御モデルを参照される領域である。また、領域A2は、自車両Mが本線へ合流するため横方向の移動を積極的に行う領域であり、本線車両m1と好適な位置関係を保つことができるように(横方向に移動しすぎたり、本線車両m1と接近しすぎたりしないように)横速度制限を行う制御モデルを合流制御部142が参照する領域である。なお、領域A2においては、自車両Mの進行方向の速度は一定に保たれるよう制御されてもよい。領域A2は、例えば、図13に示す時刻t7から時刻t8までに該当する。領域A1は、請求項の「第2時点」から「第3地点」までに相当する。
領域A3は、合流制御部142により領域A1および領域A2とは異なる制御モデルを参照される領域である。また、領域A3は、自車両Mの本線へ合流制御の終盤(例えば、自車両Mの基準箇所FMが既に車線L3から車線L1に移動している状態)に通過する領域であり、車線L1の車線維持に移行するための制御モデルを合流制御部142が参照する領域である。なお、領域A3において参照される制御モデルには、自車両Mの進行方向の速度の加速制限(加速する速度に上限を設けるなどの、過度な加速の抑制)が設定されてもよい。領域A3は、例えば、図13に示す時刻t8から時刻t9までに該当する。領域A1は、請求項の「第3時点」から「第4時点」までに相当する。
合流制御部142は、例えば、仮想枠Rm1のオフセットの有無やオフセット量の大きさに基づいて、領域A1~A3を設定する。例えば、合流制御部142は、時刻t7の仮想枠Rm1のように、本線車両m1の車体の輪郭の一部を内包しない程度にオフセットされた場合に、領域A1から領域A2に切り替えると設定する。また、合流制御部142は、時刻t9の仮想枠Rm1のように、オフセットが解消された場合に、領域A2から領域A3に切り替えると設定する。
このように仮想枠設定部134-2の設定する仮想枠Rm1と、曲率導出部134-3による導出結果に基づいて、自車両Mの合流軌道および加減速を制御することで、合流制御部142は、区画線が認識できなかった場合であっても好適な合流走行軌道に応じて自車両Mを本線に合流させることができる。
なお、合流制御部142は、上述の制御の最中に区画線認識部135により本線に含まれる区画線の認識ができるようになった場合には、区画線の認識結果に基づいて自車両Mを制御する走行軌道を生成するように切り替えてもよいし、本線車両m1の検出結果に加えて区画線の認識結果にさらに基づいて走行軌道を生成してもよい。例えば、図13において時刻t8に本線の区画線が認識できるようになった場合、合流制御部142は、時刻t9における走行を、仮想枠Rm1と区画線の認識結果との双方に基づいて制御する。
なお、仮想枠設定部134-2により設定された仮想枠のオフセット量を抑制したり、オフセットのタイミングを遅らせたりすることによって合流制御の開始タイミングを調整する方法について説明したが、合流制御部142は、他の方法を用いて(仮想枠を用いずに)合流制御の開始タイミングを調整しても良い。例えば、区画線認識部135により区画線が認識されたか否かや、第2検出部134により本線車両が車線変更せずに取り残されていることが認識されたか否かなどの認識結果に応じて、合流制御部142は、合流制御の開始タイミングを調整(閾値変更等により)合流制御を作動し易くしたり、作動し難くしたりする。
その場合、合流制御部142は、例えば、以下のような制御を行ってもよい。
(1)区画線認識部135により区画線が認識され、且つ第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識されていない場合:合流制御の開始タイミングの調整をしない。
(2)区画線認識部135により区画線が認識されない、または第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識された場合:合流制御の開始タイミングを(1)と比較して一段階遅くする。
(3)区画線認識部135により区画線が認識されず、且つ第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識された場合:合流制御の開始タイミングを(2)と比較して一段階遅くする。
(1)区画線認識部135により区画線が認識され、且つ第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識されていない場合:合流制御の開始タイミングの調整をしない。
(2)区画線認識部135により区画線が認識されない、または第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識された場合:合流制御の開始タイミングを(1)と比較して一段階遅くする。
(3)区画線認識部135により区画線が認識されず、且つ第2検出部134により車線変更せずに取り残された本線車両が認識された場合:合流制御の開始タイミングを(2)と比較して一段階遅くする。
[処理フロー]
図15は、車両制御装置100による合流軌道生成処理の他の一例を示すフローチャートである。
図15は、車両制御装置100による合流軌道生成処理の他の一例を示すフローチャートである。
まず、周辺認識部132は、自車両Mの周辺状況を認識する(ステップS100)。次に、区画線認識部135は、本線に含まれる車線を区画する区画線を認識する(ステップS102)。次に、第1検出部133は、自車両Mの状態を検出する(ステップS104)。次に、第2検出部134は、本線車両m1の状態を検出する(ステップS106)。次に、仮想枠設定部134-2は、本線車両m1の仮想枠を設定する(ステップS108)。
次に、第2検出部134は、本線車両m1の時空間行動を予測し(ステップS110)、本線車両m1の目標軌道を予測(または実際の走行軌道を検出)する(ステップS112)。次に、曲率導出部134-3は、本線車両m1の走行軌道の曲率を導出する(ステップS114)。次に、合流制御部142は、ステップS102~S114の結果に基づいて、自車両Mの合流軌道を生成する(ステップS116)。
次に、区画線認識部135は、ステップS102において区画線が認識されたか否かを判定する(ステップS118)。なお、区画線認識部135は、認識していた区画線が途切れたり、擦れたりなどした場合には区画線が認識されなかったものとしてもよい。区画線が認識されたと判定された場合、第2制御部160は、ステップS116により生成された合流軌道に基づいて、自車両Mを合流制御する(ステップS120)。区画線が認識されたと判定されなかった場合、第2制御部160は、ステップS120よりも合流制御の開始を遅らせて、自車両Mを合流制御する(ステップS122)。以上、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した第1の実施形態の車両制御装置100は、区画線認識部135により本線に含まれる車線を区画する区画線の検出ができない場合、第2検出部による本線車両m1の検出結果、特に仮想枠設定部134-2により設定された本線車両m1の仮想枠に基づいて合流制御を行うことにより、自車両Mの合流制御の開始時期が区画線認識部135により本線に含まれる車線を区画する区画線の検出ができた場合よりも遅く開始され、安定的な車線変更を行うことができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態の車両制御装置について説明する。図16は、第2実施形態の車両制御装置100Aの構成図である。第2実施形態の車両制御装置100Aは、第1実施形態の車両制御装置100と比較して、周辺認識部132Aが第3検出部136を更に備える点が異なる。以下、この相違点を中心に説明する。また、以下の説明において、第1実施形態と異なる構成を持つ要素は、第1実施形態と同様の符号にAを付して説明する。
以下、第2実施形態の車両制御装置について説明する。図16は、第2実施形態の車両制御装置100Aの構成図である。第2実施形態の車両制御装置100Aは、第1実施形態の車両制御装置100と比較して、周辺認識部132Aが第3検出部136を更に備える点が異なる。以下、この相違点を中心に説明する。また、以下の説明において、第1実施形態と異なる構成を持つ要素は、第1実施形態と同様の符号にAを付して説明する。
第3検出部136は、自車両Mと同様に合流路を走行し本線に合流しようとしている他車両(以下、合流車両)の状態を検出する。第3検出部136は、自車両Mが合流路を進行している場合に、他車両の走行位置や速度、角速度などの走行状態を検出する。
合流制御部142Aは、第1検出部133および第2検出部134による検出結果、区画線認識部135による認識結果に加え、さらに第3検出部136による検出結果に基づいて、自車両Mを本線へ合流させる合流制御を行う。例えば、第3検出部136により自車両Mよりも後方を走行する合流車両(例えば、図中の合流車両m33)が減速していることを検出した場合、自車両Mは後方を走行する合流車両と同程度に減速してもよいことから、合流制御部142Aは、自車両Mに最も近い本線車両の前方または後方のどちらに合流するかをより柔軟に選択して自車両Mを制御することができる。また、例えば、第3検出部136により自車両Mよりも前方を走行する合流車両(図中の合流車両m31または合流車両m32)の合流が完了している場合に、合流制御部142Aは、自車両Mを加速して合流路を進行させ、より前方の本線車両の後方に合流させるなど、より柔軟に選択して自車両Mを制御することができる。
図17は、第2場面を示す図である。第2場面は、第1場面と同様に、自車両Mが合流路である車線L3から本線に合流する場面であるが、自車両M以外にも合流車両m31~m37が存在する点が第1場面と大きく異なる。第2場面においては、図示のように、車線L1を走行する本線車両m10~m19や、車線L2を走行する本線車両m20~m29のように、多数の車両が本線を走行している。
第2場面において、車線L1を走行中の本線車両m13、m14、m16~m19の各車両は、車線L2に車線変更が可能である場合には、車線L3の自車両Mおよび合流車両m31~37に道を譲るために車線L2に車線変更しようとしている。一方、本線車両m15は、車線L2に車線変更ができずに車線L1を維持して走行しているが、自車両Mや合流車両m31~m33の合流に備え、減速走行している。
第3検出部136は、合流車両のうち、特に本線に合流中の車両や、合流を開始しようとしている車両の状態を検出する。また、仮想枠設定部134-2は、本線車両m10~m29のそれぞれに対して、仮想枠Rm10~Rm29を設定する。
第2検出部134は、本線車両のうち、特に自車両Mや合流車両の合流時に干渉の可能性がある車線L1を走行中で、車線L1のうち車線L3と隣接する(柵FFなどにより物理的に分断されていない)領域内を走行中の本線車両m12~m16の状態を検出する。仮想枠設定部134-2は、車線L2に車線変更しようとしている車両の仮想枠は、車線L2の方にオフセットする。仮想枠設定部134-2は、例えば、図示のように、本線車両m12~m14およびm16の仮想枠Rm12~Rm14およびRm16を車線L2の方にオフセットする。
図18は、仮想枠Rmの大きさを説明するための図である。図18の上図は図17の本線車両m18に対して仮想枠設定部134-2が設定した仮想枠Rm18を示す図である。図18の下図は図17の本線車両m15に対して仮想枠設定部134-2が設定した仮想枠Rm15を示す図である。
仮想枠設定部134-2は、第2検出部134により車線間での車線変更をしない本線車両m15が検出された場合、車線間での車線変更をする本線車両(例えば、本線車両m18)に比して、仮想枠Rm15の進行方向に関する長さを短くする。これは、本線車両m15の前後に合流車両が多数合流しようとしていることを考慮して、本線車両m15が他の合流車両や自車両Mの合流に協力的であると仮定したものである。合流制御部142Aは、本線車両m15の前方や後方に自車両Mを合流しやすくする。このように、自車両Mが本線へ接近することにより本線車両への車線変更を促し、後方の本線車両が加速することに対するけん制を行い、自車両がより容易に合流できるように他車両(本線車両および合流車両)に働き掛けを行うことができる。なお、仮想枠Rm15の進行方向に関する長さを短くすることに加えて、本線車両m15の進行方向前方のみ余裕距離を小さくすることや、進行方向後方のみ余裕距離を小さくすること、仮想枠Rm15の車幅方向に関する長さを短くすることなどが行われてもよい。
[処理フロー]
図19は、第2実施形態の車両制御装置100Aによる合流軌道生成処理の他の一例を示すフローチャートである。
図19は、第2実施形態の車両制御装置100Aによる合流軌道生成処理の他の一例を示すフローチャートである。
まず、周辺認識部132は、自車両Mの周辺状況を認識する(ステップS200)。次に、区画線認識部135は、本線に含まれる車線を区画する区画線を認識する(ステップS202)。次に、第1検出部133は、自車両Mの状態を検出する(ステップS204)。次に、第2検出部134は、本線車両の状態を検出する(ステップS206)。次に、第3検出部136は、合流車両の状態を検出する(ステップS208)。
次に、第2検出部134は、車線変更しない本線車両か否かを判定する(ステップS210)。車線変更しない本線車両ではないと判定した場合、仮想枠設定部134-2は、通常の大きさの仮想枠を設定する(ステップS212)。車線変更しない本線車両であると判定した場合、仮想枠設定部134-2は、枠の進行方向に関する長さを短くした仮想枠を設定する(ステップS214)。
ステップS212およびステップS214の処理の後、第2検出部134および第3検出部136は、本線車両および合流車両の時空間行動を予測する(ステップS216)。次に、第2検出部134は、本線車両の目標軌道を予測(または本線車両の実際の走行軌道を検出)する(ステップS218)。次に、曲率導出部134-3は、本線車両の走行軌道の曲率を導出する(ステップS220)。次に、合流制御部142Aは、ステップS202~S220の結果に基づいて、自車両Mの合流軌道を生成する(ステップS222)。
次に、区画線認識部135は、ステップS202において区画線が認識されたか否かを判定する(ステップS224)。なお、区画線認識部135は、認識していた区画線が途切れたり、擦れたりなどした場合には区画線が認識されなかったものとする。区画線が認識されたと判定された場合、第2制御部160は、ステップS222により生成された合流軌道に基づいて、自車両Mを合流制御する(ステップS226)。区画線が認識されたと判定されなかった場合、第2制御部160は、ステップS226よりも合流制御の開始を遅らせて、自車両Mを合流制御する(ステップS228)。以上、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明したように、第2実施形態の車両制御装置100Aによれば、第1実施形態の車両制御装置100と同様の効果を奏するほか、さらに第3検出部136による合流車両の認識結果に基づいて自車両Mの合流制御を行うことができる。
また、第2実施形態の車両制御装置100Aによれば、本線に車線変更しない本線車両がいる場合に、仮想枠設定部134-2によりその車両に対して進行方向に短くした仮想枠を設定することで、自車両Mがよりスムーズに合流制御を行うことができる。
また、第2実施形態の車両制御装置100Aによれば、自車両Mが本線へ接近することにより他車両への車線変更を促したり、自車両がより容易に合流できるように他車両に働き掛けを行ったりすることができる。
[ハードウェア構成]
図20は、実施形態の車両制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、各種制御装置は、通信コントローラ100-1、CPU100-2、ワーキングメモリとして使用されるRAM100-3、ブートプログラムなどを格納するROM100-4、フラッシュメモリやHDDなどの記憶装置100-5、ドライブ装置100-6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100-1は、車両制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100-5には、CPU100-2が実行するプログラム100-5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100-3に展開されて、CPU100-2によって実行される。これによって、車両制御装置100の第1制御部120および第2制御部160のうち一部または全部が実現される。
図20は、実施形態の車両制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、各種制御装置は、通信コントローラ100-1、CPU100-2、ワーキングメモリとして使用されるRAM100-3、ブートプログラムなどを格納するROM100-4、フラッシュメモリやHDDなどの記憶装置100-5、ドライブ装置100-6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100-1は、車両制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100-5には、CPU100-2が実行するプログラム100-5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100-3に展開されて、CPU100-2によって実行される。これによって、車両制御装置100の第1制御部120および第2制御部160のうち一部または全部が実現される。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
自車両の走行状態を検出し、
前記自車両が合流路を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出し、
前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識し、
検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行い、
前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、
ように構成されている、車両制御装置。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
自車両の走行状態を検出し、
前記自車両が合流路を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出し、
前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識し、
検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行い、
前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、
ように構成されている、車両制御装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…車両システム、10…カメラ、12…レーダ装置、14…ファインダ、16…物体認識装置、20…通信装置、40…車両センサ、50…ナビゲーション装置、51…GNSS受信機、53…経路決定部、61…推奨車線決定部、80…運転操作子、100、100A…車両制御装置、120…第1制御部、130…認識部、132…周辺認識部、133…第1検出部、134…第2検出部、135…区画線認識部、136…第3検出部、140…行動計画生成部、142、142A…合流制御部、160…第2制御部、162…取得部、164…速度制御部、166…操舵制御部、200…走行駆動力出力装置、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置、M…自車両、m1…本線車両、m2…本線車両、m3…合流車両
Claims (8)
- 自車両の走行状態を検出する第1検出部と、
前記自車両が合流路を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出する第2検出部と、
前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識する区画線認識部と、
前記第2検出部により検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行う合流制御部と、
を備え、
前記合流制御部は、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記区画線認識部により前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、
車両制御装置。 - 前記第2検出部は、前記他車両に対して前記他車両の基準箇所を包含する枠を仮想的に設定し、
前記合流制御部は、前記枠の位置に基づいて合流制御を行うものであって、
前記第2検出部は、前記他車両が車線変更を行う走行状態にあることが検出された場合、前記他車両から前記合流路から離間する方向に前記枠をオフセットさせる、
請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記第2検出部は、前記区画線認識部により前記区画線が認識されなかった場合に、前記枠のオフセットを抑制する、
請求項2に記載の車両制御装置。 - 前記第2検出部は、前記本線において前記本線に含まれる車線間での車線変更をしない前記他車両を検出した場合、前記車線間での車線変更をする前記他車両を検出した場合に比して、前記枠の進行方向に関する長さを短くする、
請求項2または3に記載の車両制御装置。 - 前記合流制御部は、前記第2検出部により前記他車両が前記本線のうち走行中の第1車線から、前記第1車線よりも前記合流路から遠い第2車線に車線変更することが検出された場合に、
前記他車両が車線変更を開始した第1時点から、前記他車両が区画線を跨いだ第2時点まで減速制御を行い、
前記第2時点から前記他車両の進行方向に対して横方向の移動速度が所定以下となった第3時点まで横速度制限を行い、
前記自車両が前記第3時点から前記合流路の終端の所定距離手前に到達した第4時点まで加速制限を行う、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記自車両が合流路を進行している場合の前記合流路を進行する合流車両の走行状態を検出する第3検出部をさらに備え、
前記合流制御部は、さらに前記第3検出部による検出結果に基づいて、前記自車両を前記本線への合流制御を行う、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - コンピュータが、
自車両の走行状態を検出し、
前記自車両が合流路を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出し、
前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識し、
検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行う、
車両制御方法であって、
前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、
車両制御方法。 - コンピュータに、
自車両の走行状態を検出させ、
前記自車両が合流路を進行している場合の本線を進行する他車両の走行状態を検出させ、
前記本線に含まれる一以上の車線を区画する区画線を認識させ、
検出された前記他車両の横移動状況に基づいて、前記自車両を前記本線に合流させる合流制御を行わせる、
プログラムであって、
前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できなかった場合、前記本線に含まれる複数の車線を区画する区画線が認識できた場合に比して合流制御開始を遅らせる、
プログラム。
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