JP7096215B2 - 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents
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本発明は、車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムに関する。
従来、車両が第1レーンから第2レーンに合流することを支援する合流支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この合流支援装置は、予め設定された減速度により停車するまでの走行距離Bを算出し、加速の開始時点から、車線変更の開始時点までの期間中において、車両から第1レーンにおける基準地点まで距離Aを取得し、距離Aから走行距離Bを差し引いた値が、予め設定された閾値より小さいことを条件に合流支援を中止する。
しかしながら、従来の技術では、より円滑に車両を走行させることができない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、より円滑に車両を走行させることができる車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得する取得部と、前記取得部により取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御する行動制御部と、を備え、前記行動制御部は、現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する車両制御装置である。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得する取得部と、前記取得部により取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御する行動制御部と、を備え、前記行動制御部は、現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する車両制御装置である。
(2):上記(1)の態様において、車両制御装置は、前記車両の周辺を認識する認識部と、前記認識部の認識結果に基づいて、前記他車両の将来位置を予測する予測部と、を更に備え、前記取得部は、前記認識部から前記認識部に認識された前記他車両の現在の位置、および前記予測部から前記予測部により予測された前記他車両の将来位置を取得する。
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記行動制御部は、前記車両と前記他車両との相対速度に基づいて、前記追い抜きを許可するか否かを決定するものである。
(4):上記(3)の態様において、前記行動制御部は、前記車両と前記他車両との相対速度に基づいて、目標地点に到達するまでに前記他車両を前記追い抜くことができると推定される場合に、前記追い抜きを許可する。
(5):上記(1)から(4)のいずれかの態様において、前記第1道路は複数の車線を有し、前記他車両は、前記第1道路に含まれる第2の車線を走行する。
(6):上記(1)から(5)のいずれかの態様において、前記第2道路は複数の車線を有し、前記他車両は、前記第2道路に含まれる第2の車線を走行する。
(7):上記(1)から(6)のいずれかの態様において、前記第1道路および前記第2道路はそれぞれ複数の車線を有し、前記行動制御部は、前記第1道路を走行する第1他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記第1道路において前記車両に前記第1他車両を追い抜かせ、前記車両を前記第2道路に進入させ、前記第2道路を走行する第2他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記第2道路において前記車両に前記第2他車両を追い抜かせ、前記車両に前記第1他車両および前記第2他車両の前方を走行させる。
(8):上記(1)から(7)のいずれかの態様において、前記行動制御部は、前記他車両を追い抜くと決定した後、前記車両が車線変更する予定の車線の交通状況に基づいて、前記他車両を追い抜くか否かを決定する。
(9):上記(8)の態様において、前記行動制御部は、現在走行中の車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置よりも、前記車線変更する予定の車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置が前記車両の進行方向に関して遠い位置であると予測される場合、前記他車両を追い抜くことを決定する。
(10):上記(1)から(9)のいずれかの態様において、前記行動制御部は、前記第2道路が有する複数の車線のうち、いずれかの車線において前記車両の前方を第3の他車両が走行中である状態において、特定車線が存在し、且つ前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動して前記特定車線に車線変更することが予測される場合、前記他車両と前記車両との相対速度に基づいて、前記他車両を追い抜くか否かを決定し、前記特定車線は、前記第3の他車両が走行する車線とは異なる車線であって第4の他車両が前記第3の他車両の進行方向側に基準位置から一定の距離以上存在しない車線である。
(11):上記(8)または(10)の態様において、前記行動制御部は、車線変更する予定の車線を走行する車両の混雑度が所定度合以上である場合、前記他車両を追い抜かない、または前記他車両を追い抜いた後に前記車線変更を実行しない。
(12):この発明の一態様に係る車両制御方法は、コンピュータが、車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得し、前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御し、現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する車両制御方法である。
(13):この発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得させ、前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御させ、現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可させるプログラムである。
(1)、(2)、(5)、(6)、(12)、(13)によれば、行動制御部が、現在、車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、車両を車線変更させる場合において、他車両が車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両の他車両の追い抜きを許可することにより、より円滑に車両を走行させることができる。
(3)または(4)によれば、行動制御部は、車両と他車両との相対速度に基づいて、追い抜くことを許可するか否かを決定することにより、より確実に他車両を追い抜くことができる。
(7)によれば、行動制御部は、第1他車両および第2他車両の前方を走行することにより、より迅速に目的地に向かうことができる。
(8)~(11)によれば、行動制御部は、車両の周辺の状況に基づいて、他車両を追い抜くことを決定するため、不要な追い抜きを抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム2の構成図である。車両システム2が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム2の構成図である。車両システム2が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム2は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム2が搭載される車両(以下、自車両M)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。車両システム2から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。自動運転制御装置100は「車両制御装置」の一例であり、行動計画生成部140と第2制御部160を合わせたものが「行動制御部」の一例である。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両Mの周辺にある物体の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自車両Mが自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。自動運転のイベントには、定速走行イベント、低速追従走行イベント、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント、テイクオーバーイベントなどがある。行動計画生成部140は、起動させたイベントに応じた目標軌道を生成する。また、行動計画生成部140は、例えば、目標軌道を生成する際に、後述する行動制御部146の処理結果を加味して目標軌道を生成する。
行動計画生成部140は、例えば、予測部142と、取得部144と、行動制御部146とを備える。予測部142は、認識部130の認識結果に基づいて、車両Mの周辺に存在する他車両の将来位置を予測する。例えば、予測部142は、他車両の挙動(車速や加速度)や、過去の行動履歴に基づいて、他車両が進行する方向や、他車両が所定時間後に存在する位置を予測する。取得部144は、認識部130から認識部130に認識された他車両の現在の位置、および予測部142から予測部142により予測された他車両の将来位置を取得する。
行動制御部146は、取得部144により取得された情報に基づいて、車両の行動を制御する。行動制御部146の処理の詳細については後述する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
図2に戻り、第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、ステアリング装置220を制御する。速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両Mの前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[特定制御の概要]
行動制御部146は、現在車両Mが走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、車両Mを車線変更(または進路変更)させる場合において、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両Mの他車両の追い抜き(進路を変えずに車両Mが他車両mの前に出ること)を許可する。なお、特定制御において、追い抜きを許可することに代えて、追い越し(進路を変えて車両Mが他車両の前方に出ること)が許可されてもよい。
行動制御部146は、現在車両Mが走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、車両Mを車線変更(または進路変更)させる場合において、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両Mの他車両の追い抜き(進路を変えずに車両Mが他車両mの前に出ること)を許可する。なお、特定制御において、追い抜きを許可することに代えて、追い越し(進路を変えて車両Mが他車両の前方に出ること)が許可されてもよい。
[特定制御の具体例1]
図3は、特定制御について説明するための図(その1)である。図3では、第1道路R1が、第2道路R2に合流する道路環境である。第1道路R1は、第2道路R2に合流する合流路であり、第2道路R2は、本線であり第1道路R1が接続される被合流路である。第1道路R1と第2道路R2との間には、分離帯OB1、分離帯OB2、および分離帯Sが設けられている。分離帯OB1は、進行方向に関して位置P1まで設けられている。分離帯OB2は、例えば、進行方向に関して位置P1から位置P2まで設けられている。分離帯Sは、進行方向に関して位置P2から位置P3まで設けられている。位置P3は、第2道路R2を走行する車両が第1道路R1に進入可能となる位置である。分離帯OB1は、例えば、第1道路R1を走行する車両が、第2道路R2を走行する車両を視認することができない高さの分離帯である。分離帯OB2は、例えば、第1道路R1を走行する車両が、第2道路R2を走行する車両を視認することができる高さの分離帯である。
図3は、特定制御について説明するための図(その1)である。図3では、第1道路R1が、第2道路R2に合流する道路環境である。第1道路R1は、第2道路R2に合流する合流路であり、第2道路R2は、本線であり第1道路R1が接続される被合流路である。第1道路R1と第2道路R2との間には、分離帯OB1、分離帯OB2、および分離帯Sが設けられている。分離帯OB1は、進行方向に関して位置P1まで設けられている。分離帯OB2は、例えば、進行方向に関して位置P1から位置P2まで設けられている。分離帯Sは、進行方向に関して位置P2から位置P3まで設けられている。位置P3は、第2道路R2を走行する車両が第1道路R1に進入可能となる位置である。分離帯OB1は、例えば、第1道路R1を走行する車両が、第2道路R2を走行する車両を視認することができない高さの分離帯である。分離帯OB2は、例えば、第1道路R1を走行する車両が、第2道路R2を走行する車両を視認することができる高さの分離帯である。
第1道路R1は、例えば、複数の車線を有する。複数の車線は、例えば、第1車線L1、第2車線L2、および第3車線L3である。第1道路R1において、位置P2付近(位置P2の手前)で第1車線L1は消失する。第1道路R1において、進行方向に関して位置P3から所定距離先の位置P4において、第2車線L2が消失し、第2車線L2が消失した後、位置P5において第3車線L3が消失する。第2道路R2は、例えば、複数の車線を有する。複数の車線は、例えば、第4車線L4、第5車線L5、および第6車線L6である。
時刻tにおいて、車両Mが第1車線L1を走行し、車両Mの前方において第1他車両m1が第2車線L2を走行している。車両Mおよび第1他車両m1は、第2道路R2の車線に車線変更しようとしている。例えば、第1車両m1は、第3車線L3または第2道路R2に車線変更することを示すように方向指示器を点滅させている。すなわち、第1他車両m1は、車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される。このように、行動制御部146は、車両Mが車線変更しようとしている場合において、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可する。車線変更しようとしている場合は、「第1他車両m1が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合」の一例である。
なお、行動制御部146は、車線の中心方向に対する他車両の中心軸の傾き度合に基づいて他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測してもよい。行動制御部146は、他車両の中心軸の方向が、時間の経過と共に車線の中心方向に対してズレが大きくなるように傾いている場合、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測してもよい。
上記のように第1他車両m1が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、上記のように第1他車両m1が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動しないと予測される場合よりも、車両Mが車線変更先の車線に車線変更しながら第1車両m1を追い抜いて進行することが、比較的容易であるため、行動制御部146は、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可する。
時刻t+1において、車両Mは第1他車両m1を追い抜き、時刻t+2において、車両Mは第1車線L1から第2車線L2に車線変更し、第1他車両m1は第2車線L2から第3車線L3に車線変更する。
時刻t+3において、車両Mは、第1他車両m1の前方を走行し、時刻t+4において、車両Mは、第2車線L2から第3車線L3に車線変更して、第1他車両m1の前方を走行する。時刻t+5において、車両Mは第3車線L3から第4車線L4に車線変更して、第4車線L4を走行する特定車両mAの前方を走行する。時刻t+5において、第1他車両m1は第3車線L3を走行している。時刻t+6において、車両Mは第4車線L4から第5車線L5に車線変更して、第5車線L5を走行する特定車両mBの前方を走行する。
このように、行動制御部146は、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可することにより、より円滑に車両を走行させることができる。
なお、行動制御部146は、車両Mと第1他車両m1との相対速度に基づいて、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可するか否かを決定する。例えば、行動制御部146は、車両Mと第1他車両m1との相対速度に基づいて、目標地点(図中、P3や任意の位置)に到達するまでに第1他車両m1を追い抜くことができると推定される場合に、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可する。
例えば、車両Mが第1他車両m1を追い抜かない場合、時刻t+5において、車両Mは第1他車両m1の後方を走行し、時刻t+5以降において、本線車両mAおよび本線車両mBの後方を走行することになる場合がある。
これに対して、本実施形態の行動制御部146は、車両Mが第1他車両m1を追い抜くことを許可し、第1他車両m1を追い抜くことにより、時刻t+5以降において、本線車両mAおよび本線車両mBの前方を走行することができる。
[特定制御の具体例2]
図4は、特定制御について説明するための図(その2)である。図3との相違点を中心に説明する。
図4は、特定制御について説明するための図(その2)である。図3との相違点を中心に説明する。
時刻tにおいて、車両Mが第3車線L3を走行し、車両Mの前方において第2他車両m2が第4車線L4を走行している。時刻t+1において、第2他車両m2は車両Mの前方を走行し、車両Mは第4車線L4に車線変更しようとしており、第2他車両m2は、第5車線L5に車線変更しようとしている。例えば、第2他車両m2は、第5車線L5に車線変更することを示すように方向指示器を点滅させている。すなわち、第2他車両m2は、車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される。
このように、行動制御部146は、第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことを許可する。上記のように第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、上記のように第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動しないと予測される場合よりも、車両Mが車線変更先の車線に車線変更しながら第2車両m2を追い抜いて進行することが、比較的容易であるためである。
時刻t+2において、車両Mは第2他車両m2を追い抜き、時刻t+3において、車両Mは第3車線L3から第4車線L4に車線変更し、第2他車両m2は第4車線L4から第5車線L5に車線変更する。
時刻t+4において、第2他車両m2は、第5車線L5から第6車線L6に車線変更して、第6車線L6を走行する。時刻t+4において、車両Mは、第4車線L4から第5車線L5に車線変更した後、第5車線L5から第6車線L6に車線変更して、第1他車両m1の前方を走行する。時刻t+5において、車両Mは第6車線L6において第2他車両m2の前方を走行する。また、車両Mは、本線車両mBを追い抜くことができる。
このように、行動制御部146は、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことを許可することにより、より円滑に車両を走行させることができる。
なお、行動制御部146は、車両Mと第2他車両m2との相対速度に基づいて、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことを許可するか否かを決定する。例えば、行動制御部146は、車両Mと第2他車両m2との相対速度に基づいて、目標地点(図中、P3とP4との間のPxや任意の位置)に到達するまでに第2他車両m2を追い抜くことができると推定される場合に、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことを許可する。
例えば、車両Mが第2他車両m2を追い抜かない場合、時刻t+5において、車両Mは第2他車両m2の後方を走行し、時刻t+5以降において、第2他車両m2の後方を走行することになる場合がある。この場合において、第2他車両mBが本線車両mBと並走する場合や、第2他車両m2の前方に第6車線L6を走行する他車両が存在する場合、時刻t+5の時点や、時刻t+5以降において、本線車両mB(或いは本線車両mAおよび本線車両mB)の後方を走行することになることがある。
これに対して、本実施形態の行動制御部146は、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことを許可し、第2他車両m2を追い抜くことにより、時刻t+5以降において、本線車両mAおよび本線車両mBの前方を走行することができる。
[特定制御の具体例3]
行動制御部146は、第1道路R1を走行する第1他車両m1が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第1道路R1において車両Mに第1他車両m1を追い抜かせ、車両Mを第2道路R2に進入させる。行動制御部146は、第2道路R2を走行する第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第2道路R2において車両Mに第2他車両m2を追い抜かせ、車両Mに第1他車両m1および第2他車両m2の前方を走行させる。行動制御部146は、車両Mが第1道路R1または第2道路R2を走行している場合において、第2道路R2を走行する第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第2道路R2において車両Mに第2他車両m2を追い抜かせることを許可して、車両Mに第2他車両m2を追い抜かせてもよい。
行動制御部146は、第1道路R1を走行する第1他車両m1が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第1道路R1において車両Mに第1他車両m1を追い抜かせ、車両Mを第2道路R2に進入させる。行動制御部146は、第2道路R2を走行する第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第2道路R2において車両Mに第2他車両m2を追い抜かせ、車両Mに第1他車両m1および第2他車両m2の前方を走行させる。行動制御部146は、車両Mが第1道路R1または第2道路R2を走行している場合において、第2道路R2を走行する第2他車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、第2道路R2において車両Mに第2他車両m2を追い抜かせることを許可して、車両Mに第2他車両m2を追い抜かせてもよい。
図5は、特定制御について説明するための図(その3)である。図3および図4との相違点を中心に説明する。図5では、第1他車両m1と第2他車両m2とが存在している。
時刻t+1において、車両Mは第1他車両m1を追い抜く。時刻t+2および時刻t+3において、車両Mは、第1他車両m1の前方を走行し、時刻t+4において、車両Mは、第2車線L2から第3車線L3に車線変更して、第1他車両m1の前方を走行する。時刻t+5において、車両Mは第2他車両m2を追い抜き、車両Mは第3車線L3から第4車線L4に車線変更する。
時刻t+6において、車両Mは、第4車線L4から第6車線L6に車線変更する。時刻t+6において、車両Mは、第5車線L2から第6車線L6に車線変更した第2他車両m2の前方を走行する。時刻t+7において、車両Mは、第6車線L6において第2他車両m2および本線車両mBの前方を走行する。
このように、行動制御部146は、車両Mが第1他車両m1および第2他車両m2を追い抜くことを許可することにより、より円滑に車両を走行させることができる。
例えば、車両Mが第1他車両m1または第2他車両m2を追い抜かない場合、時刻t+7において、車両Mは第2他車両m2の後方を走行することになる場合がある。この場合、車両Mは、本線車両mB(或いは本線車両mAおよび本線車両mB)の後方を走行することになることがある。
例えば、図6に示すように、車両Mが第1車両m1を追い抜かずに、第2車両m2を追い抜かない場合、時刻t+8において、第6車線L6において車両Mは第2車両m2の後方であり、本線車両mBの横方向または後方を走行することがある。また、時刻t+8において、第2車両m2の前方に第6車線L6を走行する本線車両mCが存在する場合、車両Mは、第6車線L6において、第2他車両m2の後方、且つ本線車両mBと並走して走行することがある。このように車両Mが、走行すると、第1他車両m1または第2他車両m2を追い抜かない場合よりも、車両Mの進行が滞ることがある。
これに対して、本実施形態の行動制御部146は、車両Mが第1他車両m1および第2他車両m2を追い抜くことを許可し、第1他車両m1および第2他車両m2を追い抜くことにより、時刻t+7以降において、第1他車両m1、第2他車両m2、本線車両mA、および本線車両mBの前方を走行することができる。
[フローチャート]
図7は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、特定制御に関する処理(本フローチャートの処理)は、第1道路R1から第2道路R2に合流が可能となる位置P3から第1所定距離(数百メートル)手前から開始され、位置P3から第1所定距離(数百メートル)先で終了する。また、特定制御に関する処理は、車両Mが目標とする車線(将来走行する車線)に車線変更した場合に終了してもよい。
図7は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、特定制御に関する処理(本フローチャートの処理)は、第1道路R1から第2道路R2に合流が可能となる位置P3から第1所定距離(数百メートル)手前から開始され、位置P3から第1所定距離(数百メートル)先で終了する。また、特定制御に関する処理は、車両Mが目標とする車線(将来走行する車線)に車線変更した場合に終了してもよい。
まず、行動制御部146が、合流場面において、所定時間(または所定距離)以内に車線変更を実施する予定であるか否かを判定する(ステップS100)。例えば、行動制御部146は、所定時間以内に合流イベントが実行されるか否かを判定する。
車線変更を実施する予定である場合、認識部130が、車両Mの周辺状況を認識する(ステップS102)。次に、行動制御部146は、車両Mが将来走行する車線を決定する(ステップS104)。将来走行する車線とは、図3から図5で説明した第2道路R2に含まれる車線である。将来走行する車線は、例えば、第2道路R2を走行する他車両の分布や、他車両の交通状況に基づいて決定される。例えば、行動制御部146は、車両Mがより早く目的地に到達することができるように、またはより滑らかに(例えば減速せずに)進行することができるような車線を将来走行する車線に決定する。図3から図5の例では、例えば、本線車両mAおよび本線車両mBが存在しない第6車線L6が将来走行する車線である。
次に、認識部130は、ステップS102の認識結果に基づいて、他車両の位置を認識する(ステップS106)。次に、予測部142が、ステップS102の認識結果と現在の他車両の位置とに基づいて、将来の他車両の位置を予測する(ステップS108)。
次に、行動制御部146は、他車両を追い抜くことが合理的であるか否かを判定する(ステップS110)。合理的とは、乗員にとって好都合であることである。合理的とは、例えば、以下の(1)および(2)の条件を満たすことである。
(1)車両Mが将来走行する車線(目標車線)を走行するために、他車両を追い抜いて目標車線に向かうことが、他車両を追い抜かないで目標車線に向かう場合よりも滑らかであること。
(2)目標車線に到達して目標車線を走行することを想定した場合において、車両Mが他車両を追い抜いた場合、車両Mが他車両を追い抜かない場合よりも、目的地に迅速に向かうことができることである。
(1)車両Mが将来走行する車線(目標車線)を走行するために、他車両を追い抜いて目標車線に向かうことが、他車両を追い抜かないで目標車線に向かう場合よりも滑らかであること。
(2)目標車線に到達して目標車線を走行することを想定した場合において、車両Mが他車両を追い抜いた場合、車両Mが他車両を追い抜かない場合よりも、目的地に迅速に向かうことができることである。
例えば、行動制御部146は、車両Mが他車両を追い抜く場合の軌道と、車両Mが他車両を追い抜かない場合の軌道とを生成して、生成した二つの軌道について、上記の(1)に関する滑らか度のスコア、および(2)に関する迅速度のスコアを導出し、導出したスコアを統計処理に処理して、二つの軌道を評価する。また、上記(1)および(2)に関するスコアに加えて、2つの軌道と他車両の位置(予測される将来の他車両の位置)との距離とに基づいて、安全度のスコアが加味されてもよい。上記の二つの軌道とは、例えば、図5で示した車両Mの移動軌跡に対応する軌道および図6で示した車両Mの移動軌跡に対応する軌道である。
他車両を追い抜くことが合理的でない場合、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可しない(ステップS118)。この場合、行動制御部146は、他車両を追い抜かずに目標車線に向かったり、他の車線を目標車線に設定して、その目標車線に向かって走行したりする。
他車両を追い抜くことが合理的である場合、行動制御部146は、ステップS108の予測結果と、車両Mに許容される将来の車両Mの行動とに基づいて、所定距離(または所定時間)以内に車両Mが他車両を追い抜くことができるか否かを判定する(ステップS114)。換言すると、行動制御部146は、目標地点に到達するまでに他車両を追い抜くことができるか否かを判定する。
所定距離(または所定時間)以内に車両Mが他車両を追い抜くことができる場合、行動制御部146は、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測されるか否かを判定する(ステップS116)。他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、行動制御部146は、車両Mが他車両を追い抜くことを許可する(ステップS120)。そして、行動制御部146は、他車両を追い抜いて目標車線に向かって走行する。所定距離(または所定時間)以内に車両Mが他車両を追い抜くことができない場合、または離間する方向に移動すると予測されない場合、ステップS118の処理に進む。これにより、本フローチャートの処理が終了する。
上記のように、行動制御部146は、車両Mが他車両を追い抜くことを許可することで、より迅速に目的地に向かうことができる。この結果、乗員の満足度が向上する。
なお、行動制御部146は、第1道路R1または第2道路R2に複数の他車両が存在する場合、目標車線や、他車両の将来位置、周辺の交通状況等に基づいて、複数の車両のそれぞれについて追い抜くか否かを判定し、追い抜くと判定した車両を追い抜き、追い抜かないと判定した車両を抜かなくてもよい。
以上説明した第1実施形態によれば、自動運転制御装置100が、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両Mが他車両を追い抜くことを許可することにより、より円滑に車両を走行させることができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可した後、目標車線(特定車線)の交通状況に基づいて、他車両を追い抜くか否かを決定する。以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可した後、目標車線(特定車線)の交通状況に基づいて、他車両を追い抜くか否かを決定する。以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は、第2実施形態の特定制御について説明するための図である。前述した図5との相違点を中心に説明する。第2道路R2において、車両Mが第1他車両m1を追い抜いた後、第2道路R2において、車両Mが第2他車両m2を追い抜こうとしているものとする。そして、車両Mが第2他車両m2を追い抜いこうとして時刻t+6において、車両Mは、第4車線L4から第5車線L5に車線変更したものとする。例えば、時刻t+6では、車両Mと第2他車両m2とが並走しているものとする。
このとき(他車両を追い抜くことを許可した後)、行動制御部146は、第6車線L6の交通状況に基づいて、実際に他車両を追い抜くか否かを決定する。交通状況とは、対象の車線に存在している車両の数や、対象の車線(第6車線L6)に存在している車両の数と他の車線に存在している車両の数との差異、対象の車線に存在している車両の速度、対象の車線に存在している車両の位置、他の車線に存在している車両と対象の車線に存在している車両との相対速度、車両Mと対象の車線に存在している車両との相対速度、上記の情報に基づいて導出された混雑度、進行度合等である。これらの車両は、車両Mの進行に関して所定距離以内に存在している車両である。
例えば、行動制御部146は、条件(A)から条件(C)の一部または全部の条件を満たした場合、他車両を追い抜くことを決定してもよい。また、行動制御部146は、例えば、条件(A)から条件(C)のうち複数の条件を所定の順序で満たした場合に、他車両を追い抜くことを決定してもよい。
条件(A)は、車両Mが現在走行中の車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置よりも、特定車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置が車両Mの進行方向に関して遠い位置であると予測されることである。特定車線とは、第2他車両m2、本線車両mAmまたは本線車両mCが走行する車線とは異なる車線であって、異なる車線を走行する他車両(図8の本線車両mC)が本線車両mBの進行方向側に基準位置から一定の距離以上存在しない車線である。本線車両mAまたは本線車両mBは、「第3の他車両」の一例である。本線車両mCは、「第4の他車両」の一例である。
条件(B)は、交通状況が車両Mの走行にとって好適であることである。好適とは、車両Mの乗員にとって好適であることである。例えば、車両Mが対象の車線を走行する方が、他の車線を走行するよりも迅速に目的地に向かうことができることである。好適とは、例えば、車線変更する予定の車線を走行する車両の混雑度が所定度合未満であることである。混雑度が所定度合未満とは、例えば、車線変更する予定の車線において、車両が所定の密度未満で存在していることや、車両が所定の車間距離未満で連なっていないこと等である。所定の密度とは、車速に応じた密度である。また、例えば、目的地に向かう場合において、車両Mが対象の車線を走行しても、他の車線を走行する場合に比較して、効率的であること、または所定度合以上、効率が低下しない場合、好適であると判定されてもよい。効率とは、走行距離や、エネルギーの消費度合に関する効率である。
条件(C)は、第2道路R2のいずれかの車線において車両Mの前方を本線車両(本線車両mAや本線車両mB(「第3の他車両」の一例))が走行中である状態において、(a)特定車線が存在し、且つ(b)他車両(例えば第2他車両m2)が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動して特定車線に車線変更することが予測されることである。また、条件(C)は、上記の(a)または(b)の一方または双方に加え、第2他車両m2と車両Mとの相対速度に基づいて車両Mが目標地点において本線車両mCを追い抜くことができると予測されることである。例えば、図8に示すように進行方向に関して本線車両mCが本線車両mB(または車両M)から一定の距離d未満の位置に存在する場合は、第2他車両m2を追い抜かないことが決定され、進行方向に関して本線車両mCが本線車両mBから一定の距離d未満の位置に存在せず、第2車両m2が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動して特定車線に車線変更することが予測される場合は、第2他車両m2を追い抜くことが決定される。
そして、他車両を追い抜くと決定した場合、行動制御部146は、第5車線L5から第6車線L6に車線変更して、第6車線L6を走行する。
例えば、図8に示すように、第6車線L6において、本線車両mCが存在し、この本線車両mCの速度が本線車両mAや本線車両mBよりも遅い場合、行動制御部146は、他車両を追い抜かないと決定する。また、本線車両mCの速度は本線車両mAや本線車両mBよりも早いが、第6車線L6において本線車両mCの前方(数十メートルまたは数百メートル先)を走行する車両の速度が遅かったり、第6車線L6において本線車両mCの前方が渋滞していたりする場合、行動制御部146は、他車両を追い抜かないと決定する。
上記のように、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可した後、目標車線の交通状況に基づいて、他車両を追い抜くか否かを決定することにより、更に迅速により円滑に車両を走行させることができる。
[フローチャート]
図9は、第2実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可したか否かを決定する(ステップS200)。他車両を追い抜くことが決定された場合(図7のフローチャートの処理で他車両を追い抜くことが許可された場合)、認識部130は、周辺状況を認識する(ステップS202)。行動制御部146は、追い抜き条件を満たすか否かを判定する(ステップS204)。追い抜き条件とは、条件(A)から(B)の一部または全部である。追い抜き条件を満たさない場合、行動制御部146は、他車両を追い抜く制御を中止する(ステップS206)。追い抜き条件を満たす場合、行動制御部146は、他車両を追い抜く制御を実行する(ステップS208)。
図9は、第2実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可したか否かを決定する(ステップS200)。他車両を追い抜くことが決定された場合(図7のフローチャートの処理で他車両を追い抜くことが許可された場合)、認識部130は、周辺状況を認識する(ステップS202)。行動制御部146は、追い抜き条件を満たすか否かを判定する(ステップS204)。追い抜き条件とは、条件(A)から(B)の一部または全部である。追い抜き条件を満たさない場合、行動制御部146は、他車両を追い抜く制御を中止する(ステップS206)。追い抜き条件を満たす場合、行動制御部146は、他車両を追い抜く制御を実行する(ステップS208)。
次に、行動制御部146は、本処理の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS210)。終了条件とは、例えば、車両Mが目標車線に車線変更したことや、他車両を追い抜く制御が中止されたことである。終了条件が満たされたた場合、ステップS202の処理に戻る。終了条件が満たされた場合、本フローチャートの処理が終了する。
上記のように、追い抜き条件が満たすか否かを判定する処理が、追い抜くことを許可すると判定された後、終了条件を満たすまで継続的に行われる。これにより、例えば、前述した図8の時刻t+6の時点において、車両Mが第2他車両m2を追い抜くことが好適でないと判定された場合、車両Mは、第2他車両m2を追い抜くことを中止する。より具体的には、車両Mは、第6車線L6に車線変更せずに、第5車線L5に留まり、一度、第2他車両m2に追い抜かれる。その後、例えば、車両Mは、本線車両mBの後方を走行して、本線車両mBが第3車両mBを追い抜いた場合に、本線車両mBまたは第2他車両m2よりも遅い速度で走行する第2車両m2を追い抜く。
以上説明した第2実施形態によれば、行動制御部146は、他車両を追い抜くことを許可した後、目標車線の交通状況に基づいて、他車両を追い抜くか否かを決定することにより、より周辺状況に適した車両の走行を実現することができる。
なお、第2実施形態の処理は、第1実施形態に適用されてよい。例えば、車両Mが、第1道路R1または第2道路R2を走行している場合に、第2実施形態の処理(例えば条件(1)から条件(3)を用いた処理)を行って他車両を追い抜くか否かを決定してもよい。また、上記において、車両Mが他車両を追い抜いた後に、条件(A)から(C)の一部または全部の条件を用いて目標車線に車線変更するか否かを決定してもよい。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、行動制御部146は、特定制御モードが設定されている場合に、特定制御を実行する。以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、行動制御部146は、特定制御モードが設定されている場合に、特定制御を実行する。以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図10は、第3実施形態の自動運転制御装置100Aの機能構成の一例を示す図である。自動運転制御装置100Aは、第1制御部120Aを備える。また、第1制御部120Aは、行動計画生成部140Aを備える。行動計画生成部140Aは、第1実施形態の行動計画生成部140の機能構成に加え、更にモード設定部141を備える。
モード設定部141は、複数の制御モードのうち、いずれかの制御モードを設定する。例えば、制御モードは、例えば、特定制御が実行される特定制御モードと、特定制御が実行されない制御モードとを含む。例えば、モード設定部141は、乗員がHMI30に対して行った操作に基づいて制御モードを設定する。また、モード設定部141は、車両Mに設けられたマイクに入力された、乗員の発話に基づいて、制御モードを特定制御モードに設定してもよい。
行動制御部146は、モード設定部141により特定制御モードが設定されている場合、特定制御を実行し、モード設定部141により特定制御モードが設定されていない場合、特定制御を実行せずに、モード設定部141により設定された制御モードに基づく制御を行う。
なお、モード設定部141は、車両Mの目的地に到着予定の時間が、設定された目標時間よりも所定時間以上遅い場合、自動で特定制御モードに制御モードを変更する設定を行ってもよい。
このように、自動運転制御装置100Aは、車両Mが目的地に迅速に向かう必要がある場合に、特定制御を実行して目的地に迅速に向かうことができる。この結果、ユーザの利便性が向上する。
以上説明した第3実施形態によれば、自動運転制御装置100Aは、特定制御モードが設定されている場合に、特定制御を実行するため、無用な制御を抑制し、必要性が高い状況において特定制御を実行することができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、行動制御部146は、車両Mとは異なる位置に設けられた制御装置の制御結果に基づいて、車両Mを制御する。すなわち、車両Mは、制御装置により遠隔操作される。以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、行動制御部146は、車両Mとは異なる位置に設けられた制御装置の制御結果に基づいて、車両Mを制御する。すなわち、車両Mは、制御装置により遠隔操作される。以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図11は、第4実施形態の車両制御システム1の機能構成の一例を示す図である。車両制御システム1は、例えば、車両システム2Bと、撮像部300と、制御装置400とを含む。車両システム2Bは制御装置400と通信し、撮像部300は制御装置400と通信する。車両システム2Bと制御装置400とは、通信を行って、車両Mが第1道路R1または第2道路R2を自動で走行するために必要な情報を送信または受信する。
[撮像部]
撮像部300は、図3等に示した第1道路R1と第2道路R2とが合流する合流地点付近を撮像するカメラである。撮像部300は、例えば、合流地点付近を俯瞰方向から撮像する。図11の例は、1つの撮像部300を示しているが、車両制御システム1は、複数の撮像部300を備えてもよい。
撮像部300は、図3等に示した第1道路R1と第2道路R2とが合流する合流地点付近を撮像するカメラである。撮像部300は、例えば、合流地点付近を俯瞰方向から撮像する。図11の例は、1つの撮像部300を示しているが、車両制御システム1は、複数の撮像部300を備えてもよい。
[車両システム]
車両システム2Bは、自動運転制御装置100に代えて自動運転制御装置100Bを備える。図11では自動運転制御装置100Bおよび通信装置20以外の機能構成の図示は省略する。自動運転制御装置100Bは、第1制御部120Aと、第2制御部160とを備える。第1制御部120Aは、行動計画生成部140Bを備える。行動計画生成部140Bは、例えば、取得部144を備える。
車両システム2Bは、自動運転制御装置100に代えて自動運転制御装置100Bを備える。図11では自動運転制御装置100Bおよび通信装置20以外の機能構成の図示は省略する。自動運転制御装置100Bは、第1制御部120Aと、第2制御部160とを備える。第1制御部120Aは、行動計画生成部140Bを備える。行動計画生成部140Bは、例えば、取得部144を備える。
[制御装置]
制御装置400は、例えば、認識部410と、予測部420と、制御部430とを備える。認識部410は、撮像部により撮像された画像に基づいて、パターンマッチングや、ディープラーニング、その他の画像処理の手法に基づいて、合流地点付近の車両や、車線、車両Mが走行する際に必要な物体、表示等を認識する。例えば、認識部410は、認識部130と同等の機能を有する。予測部420は、予測部142と同等の機能を有する。
制御装置400は、例えば、認識部410と、予測部420と、制御部430とを備える。認識部410は、撮像部により撮像された画像に基づいて、パターンマッチングや、ディープラーニング、その他の画像処理の手法に基づいて、合流地点付近の車両や、車線、車両Mが走行する際に必要な物体、表示等を認識する。例えば、認識部410は、認識部130と同等の機能を有する。予測部420は、予測部142と同等の機能を有する。
制御部430は、第1実施形態の行動計画生成部140と同等の機能を有する。ただし、制御部430において、第1実施形態の予測部142および取得部144の機能は省略される。制御部430は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線(車両Mに送信された情報である推奨車線)を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応できるように、車両Mが自動的に将来走行する目標軌道を生成する。また、制御部430は、第1実施形態で説明したように、目標軌道を生成する際に、合流イベントなどの自動運転のイベントを設定し、イベントに応じた目標軌道を生成する。
また、制御部430は、現在、車両Mが走行中の第1道路R1が接続される第2道路R2に、車両Mを車線変更させる場合において、他車両が車両Mから道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、車両Mが他車両を追い抜くことを許可する。そして、制御部430は、車両Mが他車両を追い抜くことを許可した場合、他車両を追い抜いくための目標軌道を生成する。そして、生成された目標軌道は、自動運転制御装置100Bに送信される。
自動運転制御装置100Bは、制御装置400により送信された目標軌道に基づいて、車両Mは走行する。なお、上述した例では、目標軌道は制御装置400が生成するものとしたが、目標軌道は自動運転制御装置100Bが生成してもよい。この場合、制御装置400の制御部430は、車両Mが他車両を追い抜くことを許可するか否かを判定し、判定結果を自動運転制御装置100Bに送信する。また、この場合、自動運転制御装置100100Bは、認識部130を備える。
上述した第4実施形態によれば、制御装置400が、車両Mの走行を支援することにより、車両側の処理負荷が軽減される。
なお、上述した各フローチャートの処理のうち一部の処理は省略されてもよいし、処理の順序は適宜変更されてもよい。また、上述した各実施形態は組み合わせされて実施されてもよい。例えば、第4実施形態の車両制御システム1において、第2実施形態または第3実施形態の処理の内容が適用されてもよい。
[ハードウェア構成]
図12は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100-1、CPU100-2、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)100-3、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)100-4、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置100-5、ドライブ装置100-6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100-1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100-5には、CPU100-2が実行するプログラム100-5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100-3に展開されて、CPU100-2によって実行される。これによって、認識部130、および行動計画生成部140のうち一部または全部が実現される。
図12は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100-1、CPU100-2、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)100-3、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)100-4、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置100-5、ドライブ装置100-6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100-1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100-5には、CPU100-2が実行するプログラム100-5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100-3に展開されて、CPU100-2によって実行される。これによって、認識部130、および行動計画生成部140のうち一部または全部が実現される。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得し、
前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御し、
現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する、ように構成されている、
車両制御装置。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得し、
前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御し、
現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する、ように構成されている、
車両制御装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
2‥車両システム、100‥自動運転制御装置、120‥第1制御部、140‥行動計画生成部、142‥予測部、144‥取得部、146‥行動制御部、160‥第2制御部
Claims (13)
- 車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得する取得部と、
前記取得部により取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御する行動制御部と、を備え、
前記行動制御部は、現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する、
車両制御装置。 - 前記車両の周辺を認識する認識部と、
前記認識部の認識結果に基づいて、前記他車両の将来位置を予測する予測部と、を更に備え、
前記取得部は、
前記認識部から前記認識部に認識された前記他車両の現在の位置、および
前記予測部から前記予測部により予測された前記他車両の将来位置を取得する、
請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、前記車両と前記他車両との相対速度に基づいて、前記追い抜きを許可するか否かを決定する、
請求項1または2に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、前記車両と前記他車両との相対速度に基づいて、目標地点に到達するまでに前記他車両を追い抜くことができると推定される場合に、前記追い抜きを許可する、
請求項3に記載の車両制御装置。 - 前記第1道路は複数の車線を有し、
前記他車両は、前記第1道路に含まれる第2の車線を走行する、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記第2道路は複数の車線を有し、
前記他車両は、前記第2道路に含まれる第2の車線を走行する、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記第1道路および前記第2道路はそれぞれ複数の車線を有し、
前記行動制御部は、
前記第1道路を走行する第1他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記第1道路において前記車両に前記第1他車両を追い抜かせ、前記車両を前記第2道路に進入させ、
前記第2道路を走行する第2他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記第2道路において前記車両に前記第2他車両を追い抜かせ、前記車両に前記第1他車両および前記第2他車両の前方を走行させる、
請求項1から6のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、前記他車両を追い抜くと決定した後、前記車両が車線変更する予定の車線の交通状況に基づいて、前記他車両を追い抜くか否かを決定する、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、現在走行中の車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置よりも、前記車線変更する予定の車線を走行した場合における所定時間後に到達できると予測される位置が前記車両の進行方向に関して遠い位置であると予測される場合、前記他車両を追い抜くことを決定する、
請求項8に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、
前記第2道路が有する複数の車線のうち、いずれかの車線において前記車両の前方を第3の他車両が走行中である状態において、
特定車線が存在し、且つ前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動して前記特定車線に車線変更することが予測される場合、前記他車両と前記車両との相対速度に基づいて、前記他車両を追い抜くか否かを決定し、
前記特定車線は、前記第3の他車両が走行する車線とは異なる車線であって第4の他車両が前記第3の他車両の進行方向側に基準位置から一定の距離以上存在しない車線である、
請求項1から9のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記行動制御部は、車線変更する予定の車線を走行する車両の混雑度が所定度合以上である場合、前記他車両を追い抜かない、または前記他車両を追い抜いた後に前記車線変更を実行しない、
請求項8または10に記載の車両制御装置。 - コンピュータが、
車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得し、
前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御し、
現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可する、
車両制御方法。 - コンピュータに、
車両の周辺に存在する他車両の現在の位置および予測された将来の位置を取得させ、
前記取得された他車両の位置に基づいて、前記車両の行動を制御させ、
現在、前記車両が走行中の合流路である第1道路が接続される被合流路である第2道路に、前記車両を車線変更させる場合において、前記他車両が前記車両から道路幅方向に離間する方向に移動すると予測される場合、前記車両の前記他車両の追い抜きを許可させる、
プログラム。
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