JP7089230B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents
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Description
1.(A-1)下記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と下記式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分とを用いて得られるポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種類の重合体、
(A-2)脂肪族テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と下記式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分とを用いて得られるポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種類の重合体、及び有機溶媒を含有することを特徴とする液晶配向剤。
式(2)において、Y1はアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基であるか、窒素原子上に熱脱離性基が置換したアミノ基、イミノ基及び含窒素複素環から選ばれる2価の有機基であり、B1、B2はそれぞれ独立して水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基である。)
式(2)において、Y1はアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基であるか、窒素原子上に熱脱離性基が置換したアミノ基、イミノ基及び含窒素複素環から選ばれる2価の有機基であり、B1、B2はそれぞれ独立して水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基である。
本発明の液晶配向剤に用いられる(A-1)成分は、上記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と上記式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分とを用いて得られるポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種類の重合体である。
上記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物としては、次のような化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(A-2)成分において、テトラカルボン酸二無水物成分全体に占める脂肪族酸二無水物との量は、少なすぎると、本発明の効果が得られない。よって、脂肪族テトラカルボン酸二無水物の量は、(A-2)成分の製造に用いられる全テトラカルボン酸二無水物1モルに対して、10~100モル%が好ましく、より好ましくは、50~100モル%、さらに好ましくは、80~100モル%である。
本発明の(A-1)成分または(A-2)成分の製造に用いられるジアミン成分は、上記式(2)のジアミンを含有する。式(2)において、Y1はアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基であるか、窒素原子上に熱脱離性基が置換したアミノ基、イミノ基及び含窒素複素環から選ばれる2価の有機基であり、B1、B2はそれぞれ独立して水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基である。
式(YD-2)において、W1は、炭素数1~10の炭化水素基であり、A2は窒素原子含有複素環を有する炭素数3~15の1価の有機基、又は炭素数1から6の脂肪族基で置換されたジ置換アミノ基である。
式(YD-3)において、W2は炭素数6~15で、且つベンゼン環を1から2個有する2価の有機基であり、W3は炭素数2~5のアルキレン又はビフェニレンであり、Z2は水素原子、炭素数1~5のアルキル基、ベンゼン環、又は熱脱離性基であり、aは0~1の整数である。
式(YD-4)において、A3は炭素数3~15の窒素原子含有複素環である。
式(YD-5)において、A4は炭素数3~15の窒素原子含有複素環であり、W5は炭素数2~5のアルキレンである。
また、熱脱離性基としては、室温では脱離せず、配向膜を焼成した際に脱離して水素原子に置き換わる置換基であればよく、具体的には、tert-ブトキシカルボニル基及び9-フルオレニルメトキシカルボニル基が挙げられる。
なお、本発明においては、(A-1)成分及び(A-2)成分において、ポリアミック酸及びポリアミック酸のイミド化重合体を製造する際に用いられるジアミンは、同じものであることが好ましい。
本発明に用いられるポリイミド前駆体であるポリアミック酸は、以下に示す方法により合成することができる。
具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒の存在下で-20~150℃、好ましくは0~70℃において、30分~24時間、好ましくは1~12時間反応させることによって合成できる。
上記の反応に用いる有機溶媒は、モノマーおよび重合体の溶解性からN,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトンなどが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
重合体の濃度は、重合体の析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましい。
上記のようにして得られたポリアミック酸は、反応溶液をよく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、重合体を析出させて回収することができる。また、析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥することで精製されたポリアミック酸の粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられ、水、メタノール、エタノール、2-プロパノールなどが好ましい。
本発明に用いられるポリイミドは、前記ポリアミック酸をイミド化することにより製造することができる。
ポリアミック酸からポリイミドを製造する場合、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物との反応で得られた前記ポリアミック酸の溶液に触媒を添加する化学的イミド化が簡便である。化学的イミド化は、比較的低温でイミド化反応が進行し、イミド化の課程で重合体の分子量低下が起こりにくいので好ましい。
化学的イミド化は、イミド化させたい重合体を、有機溶媒中において塩基性触媒と酸無水物の存在下で撹拌することにより行うことができる。有機溶媒としては前述した重合反応時に用いる溶媒を使用することができる。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げることができる。中でもピリジンは反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。また、酸無水物としては無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を挙げることができ、中でも無水酢酸を用いると反応終了後の精製が容易となるので好ましい。
イミド化反応を行うときの温度は、-20~140℃、好ましくは0~100℃であり、反応時間は1~100時間で行うことができる。塩基性触媒の量はポリアミック酸基の0.5~30倍モル、好ましくは2~20倍モルであり、酸無水物の量はポリアミック酸基の1~50倍モル、好ましくは3~30倍モルである。得られる重合体のイミド化率は、触媒量、温度、反応時間を調節することで制御することができる。
前記貧溶媒は、特に限定されないが、メタノール、2-プロパノール、アセトン、ヘキサン、ブチルセルソルブ、ヘプタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトンなどが好ましい。
本発明に用いられる液晶配向剤は、重合体成分が有機溶媒中に溶解された溶液の形態を有する。重合体の分子量は、重量平均分子量で2,000~500,000が好ましく、より好ましくは5,000~300,000であり、さらに好ましくは、10,000~100,000である。また、数平均分子量は、好ましくは、1,000~250,000であり、より好ましくは、2,500~150,000であり、さらに好ましくは、5,000~50,000である。
本発明に用いられる液晶配向剤の重合体の濃度は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によって適宜変更することができるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から1質量%以上であることが好ましく、溶液の保存安定性の点からは10質量%以下とすることが好ましい。特に好ましい重合体の濃度は、2~8質量%である。
例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、イソペンチルアルコール、tert-ペンチルアルコール、3-メチル-2-ブタノール、ネオペンチルアルコール、1-ヘキサノール、2-メチル-1-ペンタノール、2-メチル-2-ペンタノール、2-エチル-1-ブタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-ヘプタノール、1-オクタノール、2-オクタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、シクロヘキサノール、1-メチルシクロヘキサノール、2-メチルシクロヘキサノール、3-メチルシクロヘキサノール、2,6-ジメチル-4-ヘプタノール、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2-ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2-ペンタノン、3-ペンタノン、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン、4-ヘプタノン、2,6-ジメチル-4-ヘプタノン、4,6-ジメチル-2-ヘプタノン、3-エトキシブチルアセタート、1-メチルペンチルアセタート、2-エチルブチルアセタート、2-エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、2-(メトキシメトキシ)エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2-(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1-(ブトキシエトキシ)プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチルエチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸、3-メトキシプロピオン酸、3-メトキシプロピオン酸プロピル、3-メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n-プロピルエステル、乳酸n-ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル、下記式[D-1]~[D-3]で表される溶媒などを挙げることができる。
なかでも好ましい溶媒の組み合わせとしては、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとエチレングリコールモノブチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテル、N-エチル-2-ピロリドンとプロピレングリコールモノブチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンと4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンとジエチレングリコールジエチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルと2,6-ジメチル-4-ヘプタノン、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルとジイソプロピルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルと2,6-ジメチル-4-ヘプタノール、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとジプロピレングリコールジメチルエーテル、などを挙げることができる。このような溶媒の種類及び含有量は、液晶配向剤の塗布装置、塗布条件、塗布環境などに応じて適宜選択される。
<液晶配向膜の製造方法>
本発明の液晶配向膜は、上記液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥、焼成して得られる膜である。本発明の液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板、アクリル基板、ポリカーボネート基板等のプラスチック基板等を用いることができ、液晶駆動のためのITO電極等が形成された基板を用いることがプロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では片側の基板のみにならばシリコンウエハー等の不透明な物でも使用でき、この場合の電極はアルミニウム等の光を反射する材料も使用できる。
本発明において、偏光された放射線を照射した膜と有機溶媒を含む溶液との接触処理は、浸漬処理、噴霧(スプレー)処理などの、膜と液とが好ましくは十分に接触するような処理で行なわれる。なかでも、有機溶媒を含む溶液中に膜を、好ましくは10秒~1時間、より好ましくは1~30分浸漬処理する方法が好ましい。接触処理は常温でも加温してもよいが、好ましくは10~80℃、より好ましくは20~50℃で実施される。また、必要に応じて超音波などの接触を高める手段を施すことができる。
上記接触処理の後に、使用した溶液中の有機溶媒を除去する目的で、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどの低沸点溶媒によるすすぎ(リンス)や乾燥のいずれか、又は両方を行ってよい。
リワーク材としては、上記溶剤にエタノールアミン等の塩基性成分を含むとともに、このアルカリ性が電極等のその他の部材にダメージを与えないように錆止めが含まれているものが好ましい。このようなリワーク材を提供するメーカーとしては、韓国の会明産業株式会社、KPXケミカルなどが挙げられる。
本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤から前記液晶配向膜の製造方法によって液晶配向膜付きの基板を得た後、公知の方法で液晶セルを作製し、それを使用して液晶表示素子としたものである。
液晶セル作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。尚、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
まず、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされる。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル-ゲル法によって形成されたSiO2-TiO2からなる膜とすることができる。
次に、一方の基板に他方の基板を互いの配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておく。また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておく。
本実施例で使用する略号の説明
(有機溶媒)
NMP: N-メチル-2-ピロリドン
GBL: γ-ブチロラクトン
BCS: ブチルセロソルブ
酸二無水物(A):下記式(A)
酸二無水物(B):下記式(B)
酸二無水物(C):下記式(C)
酸二無水物(D):下記式(D)
酸二無水物(E):下記式(E)
DA-1:下記式(DA-1)
DA-2:下記式(DA-2)
DA-3:下記式(DA-3)
DA-4:下記式(DA-4)
DA-5:下記式(DA-5)
DA-6:下記式(DA-6)
合成例において、ポリアミック酸エステル及びポリアミック酸溶液の粘度は、E型粘度計TV-25H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、CORD-1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
本発明の液晶配向剤をITO基板にスピンコート塗布にて塗布した。60℃のホットプレート上で1分30秒間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。その後、加熱したリワーク材(HM-R20)に作製した基板を300秒間浸漬させて現像した後、超純水で20秒間流水洗浄を行った。その後、エアーブローし、以下の基準にて評価を行い、得られた結果を表3に示す。
○:35℃5分にて残膜なし
△:40℃5分にて残膜なし
×:40℃5分にて残膜あり
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-1)を2.55g、(DA-4)を0.96g取り、NMPを25.7g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(C)を3.00g添加し、更にNMPを11.2g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した後、酸二無水物(D)を0.77g添加し、更にNMPを4.4g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した。その後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-1)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は358cpsであった。
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-1)を2.55g、(DA-2)を0.46g取り、NMPを22.3g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(C)を2.00g添加し、更にNMPを6.3g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した後、酸二無水物(D)を1.51g添加し、更にNMPを8.5g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した。その後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-2)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は333cpsであった。
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-1)を2.55g、(DA-2)を0.46g取り、NMPを22.3g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(A)を4.5g添加し、更にNMPを20.5g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-3)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は350cpsであった。
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-1)を2.55g、(DA-2)を0.49g取り、NMPを22.3g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(C)を3.00g添加し、更にNMPを12.0g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した後、酸二無水物(D)を0.72g添加し、更にNMPを4.1g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した。その後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-4)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は333cpsであった。
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-1)を2.87g、(DA-3)を0.71g取り、NMPを26.3g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(D)を2.82g添加し、更にNMPを10.0g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した後、酸二無水物(E)を0.92g添加し、更にNMP5.00g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した。その後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-5)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は322cpsであった。
撹拌装置付きの50mL四つ口フラスコを窒素雰囲気とし、(DA-4)を2.15g、(DA-6)を1.62g取り、NMPを27.7g加え、窒素を送りながら撹拌して23℃で溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、酸二無水物(D)を3.42g添加し、更にNMPを13.1g加え、窒素雰囲気下、23℃で2時間撹拌した。その後、50℃で16時間撹拌し、ポリアミック酸溶液(PAA-6)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は348cpsであった。
撹拌子の入った50mL三角フラスコに、比較重合例で得られたポリアミック酸溶液を15.0g分取し、NMPを11.25g、BCSを11.25g加え、マグネチックスターラーで2時間撹拌して、表1の液晶配向剤(A-1)~(A-4)を得た。
撹拌子の入った50mL三角フラスコに、重合例で得られたポリアミック酸溶液とNMPを11.25g、BCSを11.25g加え、マグネチックスターラーで2時間撹拌して、表2の液晶配向剤(B-1)~(B-8)を得た。
Claims (7)
- (A-1)下記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と下記式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分とを用いて得られるポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種類の重合体、
(A-2)脂肪族テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と下記式(2)で表されるジアミンを含むジアミン成分とを用いて得られるポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種類の重合体、及び有機溶媒を含有し、
前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物が、下記式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも1種である
ことを特徴とする液晶配向剤。
式(2)において、Y 1 は、下記式(YD-14)及び(YD-18)の構造を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種類で、式(YD-14)中、jは1から3の整数であり、B1、B2はそれぞれ独立して水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基である。)
- 前記(A-1)のテトラカルボン酸二無水物成分中の10~100モル%が前記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
- 前記(A-2)のテトラカルボン酸二無水物成分中の10~100モル%が脂肪族テトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
- 前記(A-1)及び前記(A-2)のジアミン成分中の10~100モル%が、式(2)のジアミンであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- 前記脂肪族酸二無水物がビシクロ[3.3.0]オクタン2,4,6,8-テトラカルボン酸2,4:6,8二無水物である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液晶配向剤を塗布、焼成して得られる液晶配向膜。
- 請求項6に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
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