JP7089030B2 - タンブル乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、ハウジング、ハウジングの前方側からアクセス可能であるハウジング内の回転ドラム、ドラム内を通過する処理空気の流れを生成するためのファン配設、およびドラムに入る前に処理空気を乾燥させることを目的とし、凝縮器、圧縮機および蒸発器を含むヒートポンプを含むタンブル乾燥機に関する。
このようなタンブル乾燥機は例えば、ヒートポンプを伴うタンブル乾燥機を記載する欧州特許出願公開第3118365-A1号中に示されている。このようなタンブル乾燥機は通常、ドラムを離れる処理空気の熱エネルギの再循環がより少ない単純な電気加熱要素を伴うタンブル乾燥機に比べてよりエネルギ効率が高いものの、このようなタンブル乾燥機には、どのようにしてそのエネルギ効率をさらに改善させるかという問題がある。
したがって本開示の1つの目的は、エネルギ効率の改善されたタンブル乾燥機を提供することにある。この目的は、クレーム1に定義されている通りのタンブル乾燥機を用いて達成される。より具体的には、最初に言及した種類のタンブル乾燥機において、圧縮機は蒸発器と凝縮器の間で処理空気流の中に位置設定されている。このことはすなわち、圧縮機およびこの圧縮機を駆動するモータによって放散される熱が、蒸発器を離れる比較的低温の処理空気の加熱に寄与するということを意味する。こうして、タンブル乾燥機のエネルギ効率はさらに一層改善され、それと同時に、圧縮機および付随するモータの効率の良い強制冷却が達成される。
凝縮器は、ハウジングの前方側から見た場合にタンブル乾燥機のドラムの背後でかつ圧縮機の上方に位置設定されていてよい。こうして、タンブル乾燥機のハウジング内の利用可能な空間をうまく活用することができる。
凝縮器は、ハウジングの前方側から見た場合に、圧縮機のいずれかの側または両側で凝縮器の荷重を担う共通フレームを形成するサポート配設によって担持されていてよい。このことはすなわち、凝縮器の荷重をドラムの背後のタンブル乾燥機のハウジングが担う必要がなく、こうしてヒートポンプを別個の交換可能なユニットとして提供することが容易になる、ということを意味している。サポート配設は複数の脚部によって担持される頂部フレームを含むことができ、圧縮機は脚部の間に位置設定されていてよい。凝縮器は、凝縮器の底部表面の縁部において凝縮器を支持する頂部フレームにより支持されていてよく、こうして処理空気が前記底部表面をその内側部分において通過できるようになっている。
蒸発器は、ハウジングの前方側から見た場合に圧縮機の前方に位置設定されていてよく、こうして、ファン配設などによって完全に占有されていない可能性のあるタンブル乾燥機ドラムの下の空間内に到達することができる。
蒸発器、圧縮機および凝縮器は、ヒートポンプユニットを作り上げる構成要素として配設されており、ヒートポンプユニットは、これらの構成要素を互いに分離することなくタンブル乾燥機から取外すことができる。ヒートポンプユニットは、完全な冷媒閉ループを形成し、さらに膨張弁を含むことができる。
ヒートポンプユニットの構成要素は、例えば発泡ポリプロピレンEPP製の断熱シェル内に封入されていてよい。シェルは吸気口および排気口、ならびにシェル外に水を導くためのドレン管を含んでいてよい。
欧州特許出願公開第3118365-A1号
タンブル乾燥機の斜視図を示す。 本開示に係るヒートポンプタンブル乾燥機を通る処理空気流を概略的に示す。 ヒートポンプユニットの斜視図を示す。 ヒートポンプユニットの側面図を示す。 ヒートポンプユニット用のシェルの側面図を示す。 ヒートポンプユニットの設置前のタンブル乾燥機の後方側を示す。 ヒートポンプユニットの設置後のタンブル乾燥機の後方側を示す。 前方から見た場合のヒートポンプシェルの斜視図を示す。
本開示は概して、洗濯物のエネルギ効率の良い乾燥を達成するためにヒートポンプを具備したタンブル乾燥機に関する。タンブル乾燥機1の一例が図1に例示されている。タンブル乾燥機1は、濡れた洗濯物を投入できる扉5の背後のタンブル乾燥機ドラムに対するアクセスを提供する、ヒンジ7で前方側3に取付けられた扉5またはハッチが具備された前方側3を有する。
ヒートポンプタンブル乾燥機において、洗濯物を乾燥させる処理空気は、タンブル乾燥機の外側エンクロージャの内部を循環することができる。図2は、概略的に断面図で、このようなタンブル乾燥機の構成要素ならびに処理空気経路21を例示している。上述の通り、タンブル乾燥機はドラム11を含んでおり、このドラムの中に湿った洗濯物が入れられる。ドラム11が回転する間、比較的乾燥した処理空気の流れ21がその中へ補給される。この流れは、ファン13またはブロワによって提供され、示された事例では、このファンまたはブロワはドラム11の下の空間内に位置設定されている。
タンブル乾燥機は、蒸発器15、圧縮機17、凝縮器19および膨張弁16を伴うヒートポンプ配設を含む(図3参照)。冷却冷媒が、圧縮機17によりヒートポンプ配設を通して強制され、それ自体周知の通り、蒸発器15内でエネルギを集め、このエネルギは凝縮器19内に放出される。
図2に例示されているように、高温高湿の空気がファン13によって有孔ドラム11から抽出されるときに空気流21が達成される。空気流はフィルタ12を通過した後、ファン13に達し、蒸発器15に到達し、これによって空気流は冷却され、内部の水分は液体水へと凝縮される。この水は、タンブル乾燥機の底部区分の中に収集され、管39を通してそこから排出される(図5を参照のこと)。
今やさらに低温になり含水量が少なくなった処理空気流21は、タンブル乾燥機の後方区分へと移行させられ、その後凝縮器19を通過し、こうして空気が再び加熱される。次に、加熱された乾燥空気はドラム11内に再び導入され、ここでこの空気は再び、中にある洗濯物から水を吸収する能力を有する。
本開示のタンブル乾燥機において、圧縮機17は、蒸発器15と凝縮器19の間で、処理空気21の流れの中に位置設定されている。このことはすなわち、そうでなければ多少の差こそあれ無駄になったと考えられる圧縮機から放散される熱が、凝縮器19に達する前の処理空気21の流れを予熱するために使用されるということを意味している。同時に、圧縮機17は、処理空気流21によって冷却された状態になり、これにより圧縮機17の過熱を回避するのに使用される他の冷却配設は大部分が不要となる。こうして、より低コストで生産できる、よりエネルギ効率の良いタンブル乾燥機1が可能になる。
図2にそして図4の側面図でより詳細に示されているように、このような構成は、タンブル乾燥機の前方側3から見た場合にドラム11の背後で、そして圧縮機17の上方に凝縮器19を位置設定することによって得ることができる。図3中のヒートポンプユニットの斜視図で示されているように、蒸発器15は、圧縮機17から水平方向に延在することができ、図2に示されているように、ハウジングの前方側3から見た場合に圧縮機17の前方に位置設定され得る。蒸発器15はこのとき部分的に回転ドラム11の下方の空間内に達することができ、ファン配設13に接続してそこから処理空気流を受けとることができる。圧縮機17、蒸発器15および凝縮器19を取付ける枠組み25、27、29が具備されていてよく、これにより、全体としてタンブル乾燥機内に組付けることのできるヒートポンプユニット43が形成されることになる。したがってヒートポンプユニットは、完全な冷媒閉ループを含むことができ、図3に示されているように、膨張弁16も同様に含むことができる。
凝縮器19は、この枠組みのサポート配設25、27によって担持されている。サポート配設は、上に凝縮器19が載っている頂部フレーム25を含む。この頂部フレーム25は、凝縮器の底部表面の外側縁部で凝縮器19を担持するように矩形であってよいが、処理空気が加熱されるべく凝縮器を通って流れることができるようにするため、この底部表面の内側部分に大きな開口部を提供していてよい。頂部フレーム25は、複数の脚部27によって支持されてよく、この脚部は、示された事例においては、各々頂部フレーム25のコーナに位置設定された4本の脚部27である。圧縮機17は、脚部27の間に位置設定され得、脚部は、底部フレーム29に取付けられ得る。凝縮器19は、凝縮器底部表面の縁部において頂部フレーム25によって支持され、こうして処理空気は、図2に示されているように、凝縮器底部表面の内側部分においてこの底部表面24を通過できるようになっている。
枠組みは、アルミニウムまたは鋼などのシートメタル部品として生産されてよい。他の枠組み構成も可能である。全体として設置または取外し可能なユニットとしてヒートポンプを提供できるようにするためには、例えばタンブル乾燥機内の内側壁から凝縮器を懸吊するのではなくむしろ、ハウジングの前方側3から見た場合に圧縮機17のいずれかの側または両側で凝縮器19の荷重を担う枠組みを提供することが好ましい。
膨張弁と共に構成要素として蒸発器15、圧縮機17および凝縮器19が含まれている1ユニットとしてヒートポンプを維持することが有利であり、ここでこのユニットは、構成要素を互いに分離することなくその代り構成要素を1つのユニット全体として取扱ってタンブル乾燥機から取外すか、またはタンブル乾燥機内に組付けることができる。ヒートポンプ内の冷却冷媒閉ループは、好ましくは、中央の場所で充填され封止されてから、タンブル乾燥機内に組立てられる。これによって同様に、現場において既存のタンブル乾燥機内のヒートポンプを交換することがより簡単になる。例えば既存のタンブル乾燥機内のガス加熱ユニットをヒートポンプで交換することさえ可能である。
完全なユニットとしてヒートポンプを提供することで同様に、図5中ならびに図2の断面図中で示されているように、断熱シェル23内にヒートポンプを全体として封入することも可能になる。このようなシェル23は、開口部38、40、すなわち蒸発器に対するアクセスを提供しファン配設に面している底部部分内の1つの吸気口38、および凝縮器上に位置設定され回転するドラムに接続されている1つの排気口40を含む。シェルは、多数の部品から組立てられていてよく、発泡ポリプロピレンEPPなどの好適な断熱材料製であってよい。断熱シェルは、タンブル乾燥機のエネルギ効率をさらに一層改善する。
断熱シェル23と共にヒートポンプユニットには、例えば現場でヒートポンプユニットを交換する場合などに床上でのヒートポンプユニットの移動を容易にする車輪41が具備され得る。
図6~7は、ヒートポンプユニットの設置の前および後のタンブル乾燥機の後方側を示す。図6に例示されているように、タンブル乾燥機の後方側は、後壁(図示せず)を撤去することにより開口部31または陥凹を露出させることができる。開口空間は、ヒートポンプユニットを封入するのに充分な空間であり、ひとたびその中に収納されたならば、後壁を再びタンブル乾燥機に取付けることができる。
図6に示されているように、ヒートポンプシェル23内の開口部38、40と適合する開口部が回転ドラム11およびファン配設13に具備される。さらに、後方開口部31の床35にはスロット37が具備されてよく、これらのスロット37内には、ヒートポンプユニットがひとたび所定の場所に置かれた時点でヒートポンプユニットのいずれかの車輪が突出でき、こうしてヒートポンプユニットは後方開口部の床35の上にしっかりと載ることになる。
図7は、ヒートポンプユニットが後方開口部内に組付けられた場合の、図6と同じ斜視図を示す。これは単純に、後方開口部31内の所定の場所にヒートポンプユニットを転動させ、ヒートポンプのいくつかの接続点を、ネジなどを用いてタンブル乾燥機に取付け、タンブル乾燥機の電気システムにヒートポンプを接続することによって行なうことができる。
図8は、前方からすなわちタンブル乾燥機ドラム11に接続する側から見た場合のヒートポンプシェル23の斜視図を示す。この図面は、それぞれファン配設およびドラムに接続する底部部分および上部部分内の開口部38、40を示す。これらの開口部に加えて、シェルは、シェルの内外を繋ぐ電気配線ならびにシェルの外へ水を導く上述のドレン管を含むことができる。
本開示は、上述の実施形態に限定されず、添付のクレームの範囲内で異なる形で変更および改変可能である。
1 タンブル乾燥機
2 ハウジング
11 回転ドラム
13 ファン配設
15 蒸発器
16 膨張弁
17 圧縮機
19 凝縮器
23 断熱シェル
24 底部表面
25 頂部フレーム
27 脚部
38 吸気口
39 ドレン管
40 排気口
43 ヒートポンプユニット

Claims (8)

  1. ハウジング(2)、前記ハウジングの前方側からアクセス可能である前記ハウジング内の回転ドラム(11)、前記回転ドラム内を通過する処理空気の流れを生成するためのファン配設(13)、および前記回転ドラムに入る前に前記処理空気を乾燥させることを目的とし、凝縮器(19)、圧縮機(17)および蒸発器(15)を含むヒートポンプを含むタンブル乾燥機(1)において、前記圧縮機(17)が前記蒸発器(15)と前記凝縮器(19)の間において、前記回転ドラムから抽出され、前記蒸発器から前記凝縮器へ向けて通過する前記処理空気の流れ(21)の中に位置設定されており、
    前記凝縮器(19)が、前記ハウジングの前方側(3)から見た場合に前記回転ドラム(11)の背後でかつ前記圧縮機(17)の上方に位置設定されており、
    前記凝縮器(19)は、サポート配設(25、27)によって担持されており、前記サポート配設が複数の脚部(27)によって担持される頂部フレーム(25)を含み、前記蒸発器(15)、前記圧縮機(17)及び前記凝縮器(19)の全てを支持する共通フレームを形成しており、前記圧縮機(17)が脚部の間に位置設定されており、
    前記凝縮器(19)が前記共通フレームの頂部フレーム(25)により支持され、前記頂部フレームが前記凝縮器の底部表面(24)の縁部において前記凝縮器(19)を支持し、こうして前記処理空気が前記底部表面の内側部分においてこの底部表面を通過できるようになっており、
    前記蒸発器(15)、前記圧縮機(17)および前記凝縮器(19)が、ヒートポンプユニット(43)を作り上げる構成要素として配設されており、ヒートポンプユニットは、これらの構成要素を互いに分離することなくタンブル乾燥機から取外すことができる、ことを特徴とするタンブル乾燥機。
  2. 前記蒸発器(15)が、前記ハウジングの前方側(3)から見た場合に前記圧縮機(17)の前方に位置設定されている、請求項1に記載のタンブル乾燥機。
  3. 前記ヒートポンプユニットの前記構成要素(15、17、19)が断熱シェル(23)内に封入されている、請求項1または請求項2に記載のタンブル乾燥機。
  4. 前記シェルが吸気口(38)および排気口(40)を含む、請求項3に記載のタンブル乾燥機。
  5. 前記シェルが、前記シェル外に水を導くためのドレン管(39)を含む、請求項3または4に記載のタンブル乾燥機。
  6. 前記シェル(23)が発泡ポリプロピレンEPPを含む、請求項3ないし5のいずれか1項に記載のタンブル乾燥機。
  7. 前記ヒートポンプユニットが完全な冷媒閉ループを含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタンブル乾燥機。
  8. 前記冷媒閉ループが、前記凝縮器(19)、前記圧縮機(17)、前記蒸発器(15)および膨張弁(16)を含む、請求項7に記載のタンブル乾燥機。
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