JP7088781B2 - 既設管の更生方法及び製管装置 - Google Patents

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Description

本発明は、既設管を更生する方法及び該方法に用いられる製管装置に関し、特に既設管の内壁に沿って螺旋管状の更生管を製管することによって既設管を更生する方法及び製管装置に関する。
老朽化した下水道管等の既設管の内壁に沿って帯状体からなる螺旋管状の更生管を構築することによって、前記既設管を更生する方法は公知である(例えば特許文献1~3等参照)。帯状体の帯幅方向の両縁部には雌雄の嵌合部が形成されている。該帯状体を製管装置によって螺旋状に巻回し、互いに一周ずれて対向する嵌合部どうしを凹凸嵌合させることによって更生管が製管される。
製管装置としては、例えば自走式の製管機が知られている(特許文献3、4等参照)。自走式製管機は、製管途中の更生管(帯状体における製管済の螺旋管部分)の延伸方向の先端部に配置される。該製管機の一対のローラを駆動させて、帯状体の未製管部分と前記螺旋管部分との互いに一周違いに対向する縁部の嵌合部どうしを嵌合させる。これによって、製管が進む。かつ、製管に伴って自走式製管機が螺旋方向へ推進(自走)される。
更生対象の既設管は、真っ直ぐとは限らず、湾曲(カーブ)している場合がある。
特許文献1、2の帯状体には、帯幅方向に伸縮可能な伸縮帯部が形成されている。カーブ部分においては、伸縮帯部の伸縮によって帯状体の幅が拡縮される。これによって、カーブ部分の内まわり側と外まわり側の管路長差に対応することができる。かつ、嵌合部の嵌合状態を維持できる。
特許第3779037号公報 特開2000-254970号公報 特開2014-104610号公報 国際公開WO2016/175243
前記伸縮帯部が無い通常の帯状体によって更生管を製管する場合、既設管のカーブ部分に合わせて更生管を曲げるのには限界がある。
前記伸縮帯部付きの帯状体を用いた場合であっても、伸縮帯部の許容伸縮量以上は物理的に曲げられない。また、帯状体の対向する嵌合部どうしが嵌合される前に伸縮帯部が帯幅方向に延びることがあり、そうすると、嵌合距離の変動によって嵌合が不安定になる。
本発明は、かかる事情に鑑み、既設管のカーブ部分に合わせて更生管を確実かつ容易に曲げることができ、かつ帯状体の対向する嵌合部どうしの嵌合が不安定化するのを防ぐことを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明方法は、既設管の内壁に沿って帯状体からなる螺旋管状の更生管を製管することによって前記既設管を更生する方法であって、
前記帯状体における製管済の螺旋管部分の延伸方向の先端部に配置した製管装置によって、前記帯状体における前記螺旋管部分に連なる未製管の帯部分と前記螺旋管部分との互いに一周ずれて対向する縁部の嵌合部どうしを嵌合させることによって、前記更生管の製管を進める工程と、
前記製管に伴って前記製管装置が螺旋方向へ推進される工程と、
前記推進に伴って、前記製管装置に設けた切断工具によって、前記螺旋管部分を構成する帯状体に前記螺旋方向へ延びる切れ目を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
切断工具を製管装置に設置することによって、切断工具が、更生管の径方向に対して一定の位置(切断深さ)を保ちながら、製管装置と共に、更生管の螺旋ピッチと同じピッチで螺旋状に推進される。したがって、帯状体の帯幅方向における一定の箇所を一定の切断深さで切断し、螺旋状の切れ目を形成することができる。供用下の下水道管を更生する場合、水面下においても確実に切断を行うことができる。
また、未製管の帯部分を切断するのではなく、製管済の螺旋管部分を構成する帯状体を切断することによって、帯状体の対向する嵌合部どうしの嵌合が不安定化するのを防ぐことができる。
好ましくは、帯状体の帯幅方向の切断箇所は、嵌合部を避けて設定する。
前記帯状体における切れ目が形成された部分は、帯幅方向へ簡単に拡げたり縮めたりすることができる。螺旋状に巻回された帯状体の帯幅方向は、既設管の管軸方向へほぼ沿う。そこで、既設管のカーブ部分の外まわり側において製管するとき、前記切れ目形成を行い、帯状体の帯幅寸法を相対的に拡げる。又は既設管のカーブ部分の内まわり側において製管するとき、前記切れ目形成を行い、帯状体の帯幅寸法を相対的に縮める。これによって、更生管の外まわり側の管路長が相対的に長くなる。または、更生管の内まわり側の管路長が相対的に短くなる。この結果、更生管を既設管の湾曲に合わせて確実かつ容易に曲げることができる。
前記既設管のカーブ部分において前記切れ目形成工程を行い、前記既設管のストレート部分においては前記切れ目形成工程を省略することが好ましい。
これによって、既設管のカーブ部分においては、帯状体を切断して帯幅方向へ拡縮させることによって、更生管を既設管の湾曲に合わせて確実に湾曲させることができる。既設管のストレート部分においては、帯状体の幅寸法を一定に維持できる。
前記カーブ部分の外まわり側部及び内まわり側部の何れか一方において前記切れ目形成工程を行い、前記外まわり側部及び内まわり側部の他方においては前記切れ目形成工程を省略することが好ましい。
外まわり側部において切れ目を形成した場合、帯状体を外まわり側部において拡幅することで、更生管の外まわり側の管路長を増大させ、既設管の曲がりに対応できる。
内まわり側部において切れ目を形成した場合、帯状体を内まわり側部において縮幅することで、更生管の内まわり側の管路長を短くして、既設管の曲がりに対応できる。
前記帯状体の厚さ方向の一部だけを切断するように、前記切断工具の製管装置への取り付け位置を設定することが好ましい。
更生管(製管済の螺旋管部分)の径方向における製管装置の位置は通常、一定であるから、該製管装置に対して切断工具を一定の位置に取り付けることによって、帯状体の切断深さを一定にできる。
前記帯状体の外周側部を切断することなく内周側部を切断するように、前記切断工具の製管装置への取り付け位置を設定することが好ましい。
ここで、帯状体の内周側部は、更生管における内周面を画成する側部を言う。帯状体の外周側部は、更生管における外周面を画成する側部、ないしは既設管の内壁と対面する側部をいう。
前記帯状体が、主帯部と、前記伸縮帯部が前記主帯部の外周側に配置されるとともに前記主帯部より前記帯幅方向への伸縮性に富む伸縮帯部とを含んでおり、
前記伸縮帯部を切断することなく前記主帯部を切断するように、前記切断工具の製管装置への取り付け位置を設定することが好ましい。
更生管(製管済の螺旋管部分)の径方向における製管装置の位置は通常、一定であるから、該製管装置に対して切断工具を一定の位置に取り付けることによって、帯状体の内周側の主帯部を切断し、外周側の伸縮帯部は切断しないようにできる。
切断されずに残った伸縮帯部を伸縮させることで、更生管を既設管の湾曲に合わせて容易に湾曲させることができる。
本発明装置は、既設管の内壁に沿って帯状体からなる螺旋管状の更生管を製管する製管装置であって、
前記帯状体における製管済の螺旋管部分の延伸方向の先端部に配置され、前記帯状体における前記螺旋管部分に連なる未製管の帯部分と前記螺旋管部分との互いに一周ずれて対向する縁部の嵌合部どうしを嵌合させるとともに螺旋方向へ推進される製管部と、
前記製管部に設けられ、前記推進に伴って前記螺旋管部分を構成する帯状体に前記螺旋方向へ延びる切れ目を形成する切断工具と、
を備えたことを特徴とする。
当該製管装置によれば、製管部によって螺旋管部分ひいては更生管を製管しながら、切断工具によって螺旋管部分における帯状体の帯幅方向の一定の箇所を一定の切断深さで安定的に切断して、螺旋状の切れ目を形成できる。これによって、既設管のカーブ部分に合わせて更生管を確実かつ容易に曲げることができる。未製管の帯部分ではなく、製管済の螺旋管部分を切断することによって、帯状体の対向する嵌合部どうしの嵌合が不安定化するのを防ぐことができる。
前記製管装置が、前記切断工具を、前記製管部に対して、前記更生管の径方向に位置調節する位置調節手段を更に備えていることが好ましい。
切断工具の位置調節によって、帯状体の切断深さを調節でき、例えば、帯状体の外周側部を切断することなく内周側部だけを切断したり、伸縮帯部を切断することなく主帯部だけを切断したりできる。また、既設管のストレート部分では帯状体を切断することなくカーブ部分においてだけ帯状体の切断を行ったり、カーブ部分の外まわり側部でだけ、又は内まわり側部でだけ帯状体の切断を行ったりできる。
本発明によれば、既設管のカーブ部分に合わせて更生管を確実かつ容易に曲げることができ、かつ帯状体の対向する嵌合部どうしの嵌合が不安定化するのを防ぐことができる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る更生方法によって更生中の既設管を解説的に示す平面図である。図1(b)は、更生済の前記既設管を解説的に示す平面図である。 図2(a)は、前記更生に用いる製管装置を既設管路の前方側から見た正面図である。図2(b)は、前記製管装置を既設管路の後方側から見た背面図である。 図3は、施工中の更生管の斜視図である。 図4は、前記製管装置の切断手段の一例を示す正面図である。 図5は、前記更生管を構成する帯状体の一例を示す断面図である。 図6は、製管済の螺旋管部分と未製管の帯部分とを嵌合させる様子を示す断面図である。 図7は、前記製管済の螺旋管部分を切断する様子を示す断面図である。 図8は、切断後の帯状体を拡幅させる様子を示す断面図である。 図9は、本発明の第2実施形態に製管装置を既設管路の前方側から見た正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1~図8は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1(b)に示すように、既設管1の内壁1bに沿って更生管9がライニングされることで、既設管1が更生されている。更生対象の既設管1は、例えば地中の老朽化した下水道管である。なお、既設管は、下水道管に限られず、上水道管、農業用水管、水力発電導水管、ガス管などであってもよい。
既設管1は、まっすぐ延びるストレート部分1aと、湾曲するカーブ部分1cとを有している。これに対応して、更生管9は、ストレート部分1a内のまっすぐ延びるストレート部分9aと、カーブ部分1c内の湾曲するカーブ部分9cとを有している。
図1及び図3に示すように、更生管9は、帯状体90(プロファイル)によって形成されている。帯状体90が、既設管1の内周に沿って螺旋状に巻回されて、螺旋管状の更生管9に製管されている。
図1(b)に示すように、カーブ部分9cの外まわり側部9hにおいては、帯状体90に切れ目97が形成されている。切れ目97は、帯状体90の帯幅方向の中間部に配置され、かつ帯状体90の帯長方向(更生管9の巻回方向)へ延びている。切れ目97は、外まわり側部9hを中心にして更生管9の周方向に好ましくは120°~240°の範囲にわたっている。
カーブ部分9cの内まわり側部9g及びストレート部分9aには、切れ目97が形成されていない。
切れ目97には封止材98が設けられている。封止材98によって、切れ目97が液密に封止されている。封止材98としては、例えばエポキシ系樹脂、モルタル、光硬化性樹脂シート(例 積水化学工業株式会社製PPSシート)などが挙げられる。
図5に例示するように、帯状体90は、一定の断面を有している。同図の帯状体90は、帯本体91と、補強帯材96とを含む。帯本体91の材質は、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂である。帯本体91は、主帯部92と、伸縮帯部95を一体に有し、図5の紙面と直交する方向へ延びている。主帯部92は平坦な帯板状になっている。主帯部92の内周側面(図5において下面)における、帯幅方向(同図において左右方向)の中央部には、凹溝92cが形成されている。このため、主帯部92が、帯幅方向の中央部において薄肉になっている。
なお、主帯部92の内周側面ひいては帯状体90の内周側面は、更生管9の内周面を画成する。ちなみに、帯状体90の外周側面は、既設管1の内壁1b(図1(b))と対面される。
図5に示すように、主帯部92ひいては帯状体90の帯幅方向の一方(図5において右)の縁部には第1嵌合部93が形成され、帯幅方向の他方(同図において左)の縁部には第2嵌合部94が形成されている。これら第1嵌合部93及び第2嵌合部94は、互いに相補形状の凹凸をなしている。
図6に示すように、更生管9において、螺旋状に巻かれた帯状体90における互いに一周違いに対向する嵌合部93,94どうしが凹凸嵌合されている。
図5に示すように、主帯部92の帯幅方向の中央部における外周側(図5において上側)に伸縮帯部95が設けられている。伸縮帯部95は、概略Ω形状かつ扁平な断面のベローズ状に形成されている。伸縮帯部95の両端部は、主帯部92の凹溝92cを挟んで両側の部分92a,92bに一体に連なっている。ベローズ状の伸縮帯部95は、平板状の主帯部92よりも帯幅方向への伸縮性に富んでいる。
図8に示すように、カーブ部分9cの外まわり側部9hにおいては、主帯部92が凹溝92cにおいて分断されることによって前記切れ目97が形成されている。主帯部92における切れ目97を挟んで両側の部分92a,92bが互いに離れることで、切れ目97が拡げられ、帯状体90が拡幅されている。一方、切れ目97は、伸縮帯部95には及んでいない。切れ目97が拡げられた分だけ、伸縮帯部95が帯幅方向へ延ばされている。
図5に示すように、帯本体91の外周側(図5において上側)には、補強帯材96が配置されている。補強帯材96の材質は、鋼鉄などの金属である。補強帯材96は、概略Ω形状の断面に形成され、帯本体91と平行に延びている。該補強帯材96の断面コ字状の胴部96aが伸縮帯部95に被さり、一対の肩部96bが主帯部92の外周側面に当接され、一対の斜端部96cが、嵌合部93,94に設けられた係止部93d,94dに係止されている。
図1(a)及び図3に示すように、前記帯状体90が、製管装置3によって螺旋管状の更生管9に製管される。製管装置3としては、前掲特許文献3と同様の基本構造を有する自走式製管機が用いられている。製管装置3の製管部3aは、製管途中の更生管9(帯状体90における製管済の螺旋管部分9d)の延伸方向の先端部9eに配置される。
なお、帯状体90における未製管の帯部分90eは、螺旋管部分9dの内部を通り、連続部分90fにおいて延伸方向先端部9eに連続している。
図2(a)及び図2(b)に示すように、製管部3aは、装置本体10と、内周規制体20を備えている。装置本体10は、アウターローラ11と、インナーローラ12と、油圧モータ13と、ギア機構(図示省略)と、これらを収容する箱体15を有している。
アウターローラ11は更生管9の外周側に配置されている。インナーローラ12は更生管9の内周側に配置されている。ローラ11,12の軸線は、更生管9の管軸方向(図2の紙面と直交する方向)に略沿うように向けられている。図3に示すように、これらローラ11,12が、螺旋管部分9dにおける前記連続部分90fに対して一周先行する部分9fと、前記連続部分90fとに跨って、帯状体90を挟み付けている。
詳細な図示は省略するが、油圧モータ13は、油圧ホースを介して、製管部3aとは別の台車上に設置された油圧ユニットと接続されている。油圧モータ13と各ローラ11,12とがギア機構を介して接続されている。油圧モータ13の回転駆動力がギア機構を介してローラ11,12に伝達され、ローラ11,12が互いに同期して回転駆動される。
図2(a)及び図2(b)に示すように、内周規制体20(リンクローラ)は、複数のリンク21とローラ22を含み、既設管1の内壁1bの周方向に沿って環状に組まれている。内周規制体20に周方向の一箇所に装置本体10が配置されている。
内周規制体20の外周に螺旋管部分9dの延伸方向先端部9eが巻き付けられる。これによって、延伸方向先端部9eの内周が規制され、更生管9が一定の内径の円形断面となる。
図2(a)及び図2(b)に示すように、製管部3aには、切断手段30が設けられている。切断手段30は、切断工具31と、支持アーム32を含む。支持アーム32が、フレーム15から片持ち状に延び出ている。支持アーム32の延出方向は、螺旋管部分9dの巻回が進む側とは逆側(図2(a)において右)である。
支持アーム32の先端部に切断工具31が回転可能に支持されている。切断工具31は、例えば円盤形状のカッターによって構成されている。切断工具31の中心軸31cは、ローラ11,12の軸線と平行に向けられている。切断工具31は、モータやコンプレッサ等の回転駆動源(図示省略)によって中心軸31cまわりに回転駆動される。
切断工具31は、螺旋管部分9dの延伸方向先端部9eの内周側に配置されている。
かつ切断工具31は、延伸方向先端部9eを構成する帯状体90の好ましくは帯幅方向の中間部と対向するように配置され、より好ましくは凹溝92cと対向するように配置されている(図7)。
切断手段30は、切断工具31を環状製管部3aの径方向へ位置調節する位置調節手段33を更に備えている。
図4は、位置調節手段33の一例を示したものである。位置調節手段33は、軸受けスライドベース34と、連結ボルト35を含む。軸受けスライドベース34は、支持アーム32の先端部に設けられるとともに、箱体15の高さ方向ひいては環状製管部3aの径方向(図4において上下)へスライド可能になっている。軸受けスライドベース34に切断工具31の中心軸31cが回転可能に支持されている。
軸受けスライドベース34と支持アーム32とが、連結ボルト35を介して連結されている。連結ボルト35の軸線は、箱体15の高さ方向ひいては環状製管部3aの径方向(図4において上下)へ向けられている。連結ボルト35は、支持アーム32に対して、当該ボルト35の軸線方向(図4において上下)へ移動不能かつ回転可能に係止されている。連結ボルト35のねじ部が、軸受けスライドベース34に螺合されている。
連結ボルト35を回すことによって、軸受けスライドベース34が環状製管部3aの径方向へスライドされる。これによって、切断工具31が、環状製管部3aに対して、該環状製管部3aの径方向(更生管9の径方向)に位置調節可能になっている。
前記の製管装置3を用いて、更生管9が次のようにして製管される。
一対のローラ11,12によって、帯状体90の連続部分90fと一周先行部分9f(図3)とが挟み付けられるとともに、油圧モータ13によってローラ11,12が回転駆動される。これによって、未製管部分90eと螺旋管部分9dとの互いに一周違いに対向する縁部の嵌合部93,94どうしが嵌合される。具体的には、連続部分90fの第2嵌合部94と一周先行部分9fの第1嵌合部93とが嵌合される(図3、図6)。
これによって、更生管9の製管が進む。かつ、製管に伴って、環状製管部3aが、螺旋方向(図2(a)において左回りかつ紙面手前側)へ推進される。
さらに既設管1の管軸方向の位置及び周方向の位置に応じて、切断工具31を位置調節手段33によって位置調節する。
詳しくは、既設管1のストレート部分1aにおいて製管するときは、切断工具31を環状製管部3aの内周側へ退避させておく。したがって、帯状体90が切断されることはない。言い換えると、帯状体90が切断されないように、切断工具31の製管装置3への取り付け位置を設定する。
既設管1のカーブ部分1cにおいて製管するときは、さらに既設管1の周方向の位置に応じて、位置調節手段33によって切断工具31を環状製管部3aの径方向に進退させる。
カーブ部分1cの内まわり側部1gにおいて製管するときは、切断工具31を環状製管部3aの内周側へ退避させる。つまり、ストレート部分1aと同様に、帯状体90が切断されないように、切断工具31の製管装置3への取り付け位置を設定する。
カーブ部分1cの外まわり側部1hにおいて製管するときは、切断工具31を環状製管部3aの外周側へスライドさせる。かつ切断工具31を回転駆動させる。これによって、図7に示すように、螺旋管部分9dを構成する帯状体90が切断工具31によって切断される。特に、延伸方向先端部9eの帯状体90が凹溝92cにおいて切断される。凹溝92cにおいて主帯部92の厚みが小さくなっているから、切断を容易化できる。
好ましくは、帯状体90の厚さ方向の一部だけを切断するように、環状製管部3aの径方向における切断工具31の取り付け位置を設定する。螺旋管部分9dの延伸方向先端部9eと製管装置3とは互いに径方向の位置関係が一定であるから、製管装置3に対して切断工具31を一定の径方向位置に取り付けることによって、切断深さを一定にできる。
より好ましくは、図7に示すように、伸縮帯部95を切断することなく主帯部92を切断するように、環状製管部3aの径方向における切断工具31の取り付け位置を設定する。これによって、主帯部92が凹溝92cにおいて切断される。伸縮帯部95は切断されずに残る。
さらに、製管によって製管部3aが螺旋方向へ推進されるのに伴って、切断工具31が、製管部3aと共に、更生管9の螺旋ピッチと同じピッチで前記螺旋方向(図2(a)において反時計回りかつ紙面手前側)へ推進される。これによって、主帯部92の凹溝92cに沿って切れ目97が形成される。
既設管1が供用下の下水道管であっても、水面下において確実に切断を行うことができる。
未製管の帯部分90eではなく、製管済の螺旋管部分9dを切断することによって、帯状体90の対向する嵌合部93,94どうしの嵌合が不安定化するのを防ぐことができる。
図8に示すように、前記切れ目97の形成と併行して、又は切れ目97の形成後、主帯部92における切れ目97を挟んで両側の部分92a,92bを互いに引き離す。これによって、切れ目97が拡げられる。切れ目97が拡げられた分だけ、伸縮帯部95が帯幅方向へ延ばされる。この結果、帯状体90を容易に拡幅できる。
切れ目97は、外まわり側部9hを中心にして更生管9の周方向に好ましくは120°~240°の範囲(切断範囲)にわたって形成する。
前記切断範囲の終点に達したときは、切断工具31を環状製管部3aの内周側に退避させる。これによって、内まわり側部9gにまで切れ目97が及ばないようにできる。
その後、次の切断範囲の始点に達したときは、再び切断工具31を環状製管部3aの外周側にスライドさせ、切断を再開する。
カーブ部分1cにおける製管中、以上の操作を繰り返す。これによって、図1(b)に示すように、更生管9の外まわり側部9hにおいては、帯状体90の拡幅によって更生管9の管路長が増大され、更生管9を、既設管1の曲がりに合わせて湾曲させることができる。切れ目97の形成によって、カーブ部分1c内における更生管9を確実かつ容易に曲げることができる。
図8において二点鎖線にて示すように、切れ目97は、封止材98によって塞ぐ。
封止材98としてエポキシ系樹脂やモルタルなどの高粘性の封止材を用いる場合は、該高粘性封止材を切れ目97の内部に塗りつけたり、すり付けたりすることによって切れ目97を埋める。好ましくは、切れ目97内の高粘性封止材と、その周辺の更生管9の内周面とが面一になるように平滑化させる。
封止材98として光硬化性樹脂シートを用いる場合は、該光硬化性樹脂シートによって切れ目97を更生管9の内周側から覆う。
これによって、切れ目97を液密に封止できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態においては、製管装置として、基本構造が前掲特許文献4と同様の製管装置4が用いられている。製管装置4は、内周規制体20(図2参照)を有していない。螺旋管部分9dの延伸方向先端部9eの周方向の一箇所に製管装置4の製管部40が配置されている。延伸方向先端部9eは、前記一箇所を除いて内周側へ解放されている。
製管装置4の一対の駆動ローラ41,42は、未製管帯部分90eを挟み付けるとともに連続部分90fへ向けて斜めに押し出す。該押し出し力によって、連続部分90fと一周先行部分9fの嵌合部93,94(図6参照)どうしが嵌合されるとともに、製管部40が螺旋方向(図9において左側)へ推進される。
製管部40には複数のガイド43,44が、延伸方向先端部9eに対して前記螺旋方向(推進方向)へスライド可能に係合されている。
製管部40に切断手段30が設けられている。切断手段30の支持アーム32は、製管部40のフレーム45から推進方向前方(図9において左側)へ片持ち状に延び出ている。支持アーム32の先端部に円盤形状の切断工具31が回転可能に支持されている。切断工具31は、延伸方向先端部9eの内周面と対向するように配置され、かつ位置調節手段33によって更生管9の径方向(製管部40の装置高さ方向、図9において上下)に位置調節可能である。
カーブ部分1cの外まわり側部1hにおける製管時には、切断工具31によって延伸方向先端部9eに切れ目37が形成される。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、カーブ部分1cの内まわり側部1gで切れ目37の形成を行い、外まわり側部1hでは切れ目形成を行わないことにしてもよい。そして、更生管9の内まわり側部9gにおける帯状体90の帯幅を小さくすることによって、内まわり側部9gの管路長を短くしてもよい。
カーブ部分1cの曲がりがきついときは、外まわり側部1hでも内まわり側部1gでも切れ目37の形成を行ない、360°ないしはそれ以上にわたる切れ目37を形成してもよい。切れ目97の両端部において帯状体90を帯幅方向に切断することで、帯部分を切り出して撤去してもよい。
帯状体90を、厚さ方向の全体にわたって切断してもよい。すなわち、帯状体90の内周側部だけでなく、外周側部をも切断してもよい。帯状体90の主帯部92だけでなく伸縮帯部95をも切断してもよく、更に補強帯材96をも切断してもよい。嵌合部93,94を切断してもよい。
切断工具として、サンダーを用いてもよい。水面下で切れ目形成工程を実施する場合は、エア圧駆動式のエアサンダーを用いることが好ましい。
切断手段30が、切断工具を収容するカバーを有していてもよい。帯状体90の切れ目形成工程を実施しないときは、前記カバーを切断工具に被せておく。切れ目形成工程を実施するとき、前記カバーを外して、切断工具を使用する。カバーは、ヒンジを中心にして切断工具に被さる角度と、切断工具から外れた角度との間で回転可能であってもよい。
帯状体90の断面形状は、任意に改変できる。帯状体90が、補強帯材96を有していなくてもよい。
本発明は、例えば老朽化した下水道管の更生に適用できる。
1 既設管
1a ストレート部分
1b 内壁
1c カーブ部分
1g 内まわり側部
1h 外まわり側部
3 製管装置
3a 製管部
10 装置本体
30 切断手段
31 切断工具
31c 中心軸
32 支持アーム
33 位置調節手段
34 軸受けスライドベース
35 連結ボルト
4 製管装置
40 製管部
9 更生管
9a ストレート部分
9c カーブ部分
9d 製管済の螺旋管部分
9e 延伸方向先端部
9f 一周先行部分
9g 内まわり側部
9h 外まわり側部
90 帯状体
90e 未製管帯部分
90f 連続部分
91 帯本体
92 主帯部
92c 凹溝
93 第1嵌合部(嵌合部)
94 第2嵌合部(嵌合部)
95 伸縮帯部
96 補強帯材
97 切れ目
98 封止材

Claims (7)

  1. 既設管の内壁に沿って帯状体からなる螺旋管状の更生管を製管することによって前記既設管を更生する方法であって、
    前記帯状体における製管済の螺旋管部分の延伸方向の先端部に配置した製管装置によって、前記帯状体における前記螺旋管部分に連なる未製管の帯部分と前記螺旋管部分との互いに一周ずれて対向する縁部の嵌合部どうしを嵌合させることによって、前記更生管の製管を進める工程と、
    前記製管に伴って前記製管装置が螺旋方向へ推進される工程と、
    前記製管装置に設けた切断工具によって、前記螺旋管部分を径方向の切断深さまで切り込むとともに、前記製管装置の推進に伴う前記切断工具の移動によって、前記螺旋管部分を構成する帯状体の帯幅方向の一定の箇所に前記螺旋方向に沿って螺旋状に延びる切れ目を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする既設管更生方法。
  2. 前記既設管のカーブ部分において前記切れ目形成工程を行い、前記既設管のストレート部分においては前記切れ目形成工程を省略することを特徴とする請求項1に記載の既設管更生方法。
  3. 前記既設管のカーブ部分の外まわり側部及び内まわり側部の何れか一方において前記切れ目形成工程を行い、前記外まわり側部及び内まわり側部の他方においては前記切れ目形成工程を省略することを特徴とする請求項1または2に記載の既設管更生方法。
  4. 前記帯状体の厚さ方向の一部だけを切断するように、前記切断工具の製管装置への前記径方向における取り付け位置を設定することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の既設管更生方法。
  5. 前記帯状体が、主帯部と、前記主帯部の外周側に配置されるとともに前記主帯部より前記帯幅方向への伸縮性に富む伸縮帯部とを含んでおり、
    前記伸縮帯部を切断することなく前記主帯部を切断するように、前記切断工具の製管装置への前記径方向における取り付け位置を設定することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の既設管更生方法。
  6. 既設管の内壁に沿って帯状体からなる螺旋管状の更生管を製管する製管装置であって、
    前記帯状体における製管済の螺旋管部分の延伸方向の先端部に配置され、前記帯状体における前記螺旋管部分に連なる未製管の帯部分と前記螺旋管部分との互いに一周ずれて対向する縁部の嵌合部どうしを嵌合させるとともに螺旋方向へ推進される製管部と、
    前記螺旋管部分を径方向の切断深さまで切り込むように前記製管部に設けられ、前記製管装置の推進に伴ない前記製管装置と共に移動されることによって、前記螺旋管部分を構成する帯状体の帯幅方向の一定の箇所に前記螺旋方向に沿って螺旋状に延びる切れ目を形成する切断工具と、
    を備えたことを特徴とする製管装置。
  7. 前記切断工具を、前記製管部に対して、前記径方向に位置調節する位置調節手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の製管装置。
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