JP7088623B2 - 非水系二次電池機能層用スラリー組成物、非水系二次電池用機能層および非水系二次電池 - Google Patents
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Description
具体的には、例えば特許文献1では、多孔膜層よりなる機能層の形成に用いられるスラリー組成物に関して、カルボン酸基含有単量体単位を20質量%以上50質量%以下含み、且つ、pHが6.5以下で非水溶性、pHが8以上で水溶性であるポリカルボン酸と、カルボキシメチルセルロース塩などの水溶性増粘剤とを増粘剤として含有させることにより、スラリー組成物の塗工性を向上させると共に、スラリー組成物を用いて形成した多孔膜層(機能層)を備える二次電池の高温サイクル特性を向上させる技術が提案されている。
また、本発明は、残存水分量および内部抵抗が少なく、非水系二次電池に優れたレート特性および高温サイクル特性を発揮させることができる非水系二次電池用機能層を提供することを目的とする。
そして、本発明は、レート特性および高温サイクル特性に優れる非水系二次電池を提供することを目的とする。
なお、本発明において、特定のpHにおけるポリカルボン酸の水溶性または非水溶性の判断は、以下のようにして行う。即ち、pHを調整した濃度2質量%のポリカルボン酸水溶液を準備し、25℃において1時間攪拌して評価液を得る。次に、評価液を光路長30mmのセルに移し、ヘーズメータを用いて散乱光および全光線透過光を測定し、式:曇り度=(散乱光/全光線透過光)×100(%)で求められる、評価液の曇り度を求める。そして、評価液の曇り度が60%以上である場合には、当該評価液のpHにおいてポリカルボン酸が非水溶性であると判定し、評価液の曇り度が60%未満である場合には、当該評価液のpHにおいてポリカルボン酸が水溶性であると判定する。
また、本発明の非水系二次電池用機能層によれば、非水系二次電池に優れたレート特性および高温サイクル特性を発揮させることができる。
そして、本発明によれば、レート特性および高温サイクル特性に優れる非水系二次電池が得られる。
ここで、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、非水系二次電池用機能層を調製する際の材料として用いられる。そして、本発明の非水系二次電池用機能層は、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物を用いて形成される。また、本発明の非水系二次電池は、少なくとも本発明の非水系二次電池用機能層を備えるものである。
本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、非導電性粒子と、天然高分子および半合成高分子からなる群より選択される少なくとも1種よりなる高分子成分と、カルボン酸基含有単量体単位を20質量%以上50質量%以下の割合で含み、且つ、pHが6.5以下で非水溶性、pHが8.0以上で水溶性であるポリカルボン酸と、結着材とを含有し、任意に、添加剤などを更に含有する、水を分散媒としたスラリー組成物である。また、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、高分子成分の含有量が非導電性粒子100質量部当たり0.1質量部以上0.6質量部以下であり、ポリカルボン酸の含有量に対する高分子成分の含有量の質量比が0.01以上1.35以下であることを特徴とする。
なお、機能層の残存水分量および内部抵抗を低減するのみであれば、機能層用スラリー組成物中の高分子成分やポリカルボン酸の含有量を単に低減することも考えられるが、高分子成分やポリカルボン酸の含有量を単に低減した場合には、機能層の耐熱収縮性などの性能が損なわれ得る。これに対し、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物では、高分子成分の含有量を比較的少量とするだけでなく、高分子成分とポリカルボン酸との質量比(高分子成分の含有量/ポリカルボン酸の含有量)を特定の範囲内としているので、耐熱収縮性を確保しつつ、機能層の残存水分量および内部抵抗を効率的に低減することができる。
ここで、非導電性粒子は、分散媒である水および二次電池の非水系電解液に溶解せず、それらの中においても、その形状が維持される粒子である。そして、非導電性粒子は、電気化学的にも安定であるため、二次電池の使用環境下で機能層中に安定に存在する。
具体的には、非導電性粒子としては、無機微粒子と、結着材として使用され得る後述の粒子状重合体以外の有機微粒子との双方を用いることができるが、通常は無機微粒子が用いられる。なかでも、非導電性粒子の材料としては、非水系二次電池の使用環境下で安定に存在し、電気化学的に安定である材料が好ましい。このような観点から非導電性粒子の好ましい例を挙げると、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化アルミニウムの水和物(ベーマイト(AlOOH)、ギブサイト(Al(OH)3)、酸化ケイ素、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化カルシウム、酸化チタン(チタニア)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ZrO、アルミナ-シリカ複合酸化物等の酸化物粒子;窒化アルミニウム、窒化ホウ素等の窒化物粒子;シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶粒子;硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、炭酸カルシウム等の難溶性イオン結晶粒子;タルク、モンモリロナイト等の粘土微粒子;などが挙げられる。また、これらの粒子は、必要に応じて元素置換、表面処理、固溶体化等が施されていてもよい。これらの中でも、非導電性粒子としては、硫酸バリウム粒子、アルミナ粒子、ベーマイト粒子が好ましい。
なお、上述した非導電性粒子は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本発明において、「非導電性粒子の体積平均粒子径」とは、レーザー回折法にて測定した粒子径分布(体積基準)において、小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径(D50)を指す。
高分子成分は、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物の粘度を調整する粘度調整剤として機能し得ると共に、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層中において非導電性粒子等の成分を結着しつつ機能層の耐熱収縮性を高める成分として機能し得る。そして、高分子成分は、天然高分子および半合成高分子からなる群より選択される少なくとも1種よりなる。
ここで、天然高分子としては、例えば、植物もしくは動物由来の多糖類およびたんぱく質等が挙げられる。また、場合により微生物等による発酵処理や、熱による処理がされた天然高分子を例示できる。これらの天然高分子は、植物系天然高分子、動物系天然高分子および微生物系天然高分子等として分類することができる。
また、動物系天然高分子としては、例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、キチン、キトサン等が挙げられる。
更に、微生物系天然高分子としては、例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等が挙げられる。
また、半合成高分子とは、天然高分子を、化学反応を用いて変性させたものである。このような半合成高分子は、澱粉系半合成高分子、セルロース系半合成高分子、アルギン酸系半合成高分子、並びに、動物または微生物系半合成高分子等として分類することができる。
そして、ノニオン性セルロース系半合成高分子としては、例えば、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、エチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース等のアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、アルキルヒドロキシエチルセルロース、ノノキシニルヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;等が挙げられる。
また、アニオン性セルロース系半合成高分子としては、上記のノニオン性セルロース系半合成高分子を各種誘導基により置換した置換体並びにその塩(ナトリウム塩およびアンモニウム塩など)が挙げられる。具体例を挙げると、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびその塩が挙げられる。
更に、カチオン性セルロース系半合成高分子としては、例えば、低窒素ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド(ポリクオタニウム-4)、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム-10)、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム-24)等が挙げられる。
そして、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物中における高分子成分の含有量は、非導電性粒子100質量部当たり、0.1質量部以上0.6質量部以下であることが必要であり、0.3質量部以上であることが好ましく、0.35質量部以上であることがより好ましく、0.55質量部以下であることが好ましく、0.45質量部以下であることがより好ましい。高分子成分の含有量が非導電性粒子100質量部当たり0.1質量部未満の場合、機能層の耐熱収縮性を確保することができない。また、高分子成分の含有量が非導電性粒子100質量部当たり0.6質量部超の場合、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層の残存水分量および内部抵抗を十分に低減することができず、非水系二次電池のレート特性および高温サイクル特性を十分に向上させることができない。
ポリカルボン酸は、上述した高分子成分と同様に、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物の粘度を調整する粘度調整剤として機能し得ると共に、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層中において非導電性粒子等の成分を結着しつつ機能層の耐熱収縮性を高める成分として機能し得る。
ここで、ポリカルボン酸は、カルボン酸基含有単量体に由来する構造単位であるカルボン酸基含有単量体単位と、カルボン酸基含有単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位とを有する。なお、カルボン酸基含有単量体と共重合可能な単量体としては、特に限定されることなく、(メタ)アクリル酸エステル単量体、架橋性単量体およびその他の単量体などを挙げることができる。即ち、ポリカルボン酸は、カルボン酸基含有単量体単位と、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位、架橋性単量体単位およびその他の単量体単位からなる群より選択される少なくとも1種の単量体単位とを含有する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
カルボン酸基含有単量体単位を形成し得るカルボン酸基含有単量体としては、-COOH基(カルボン酸基)を有し、且つ、重合反応しうる基を有する化合物が挙げられる。また、例えば、加水分解によりカルボン酸基を生成し得る化合物も、カルボン酸基含有単量体として用い得る。そのようなカルボン酸基含有単量体の具体例を挙げると、加水分解によりカルボン酸基を生成し得る酸無水物などが挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、エチレン性不飽和モノカルボン酸およびその誘導体、エチレン性不飽和ジカルボン酸およびその酸無水物並びにそれらの誘導体などが挙げられる。
エチレン性不飽和モノカルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などが挙げられる。エチレン性不飽和モノカルボン酸の誘導体の例としては、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、α-アセトキシアクリル酸、β-trans-アリールオキシアクリル酸、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸、β-ジアミノアクリル酸などが挙げられる。
エチレン性不飽和ジカルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。エチレン性不飽和ジカルボン酸の酸無水物の例としては、無水マレイン酸、アクリル酸無水物、メチル無水マレイン酸、ジメチル無水マレイン酸などが挙げられる。エチレン性不飽和ジカルボン酸の誘導体の例としては、メチルマレイン酸、ジメチルマレイン酸、フェニルマレイン酸、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸等の置換基を有するマレイン酸;マレイン酸メチルアリル、マレイン酸ジフェニル、マレイン酸ノニル、マレイン酸デシル、マレイン酸ドデシル、マレイン酸オクタデシル、マレイン酸フルオロアルキル等のマレイン酸エステルなどが挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましい。また、エチレン性不飽和カルボン酸単量体は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を形成し得る(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、特に限定されることなく、炭素数1以上20以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。なかでも、アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1以上10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数1以上6以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。
なお、ポリカルボン酸が(メタ)アクリル酸エステル単量体単位(U1)および(メタ)アクリル酸エステル単量体単位(U2)を含む場合、ポリカルボン酸中の(メタ)アクリル酸エステル単量体単位(U2)の含有量に対する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位(U1)の含有量の質量比(U1/U2)は、例えば1.0以上10以下、好ましくは2.5以上6.0以下とすることができる。
架橋性単量体単位を形成し得る架橋性単量体としては、特に限定されることなく、重合により架橋構造を形成し得る単量体が挙げられる。架橋性単量体の例としては、通常、熱架橋性を有する単量体が挙げられる。より具体的には、熱架橋性の架橋性基および1分子あたり1つのオレフィン性二重結合を有する単官能性単量体;1分子あたり2つ以上のオレフィン性二重結合を有する多官能性単量体が挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルおよび/またはメタクリロイルを意味する。
また、架橋性単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
その他の単量体単位を形成し得るその他の単量体としては、特に限定されることなく、他の単量体と共重合しうる重合性の基と界面活性基(即ち、親水性基および疎水性基)とを有する単量体である反応性界面活性剤や、フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体が挙げられる。
そして、ポリカルボン酸は、pHが6.5以下で非水溶性であり、pHが8.0以上で水溶性であることが必要である。ポリカルボン酸が上記性状を有さない場合、機能層中の残存水分量が増加すると共に、機能層を備える二次電池のレート特性および高温サイクル特性が低下する。
なお、ポリカルボン酸の溶解性は、ポリカルボン酸に含まれている単量体単位の種類および割合を適宜調節することにより調整することができる。
なお、上述したポリカルボン酸は、特に限定されることなく、例えば、上述した単量体を含む単量体組成物を、水系溶媒中で重合して製造しうる。この際、単量体組成物中の各単量体の比率は、通常、ポリカルボン酸中の単量体単位の比率と同様にする。
そして、重合方法としては、特に限定されず、例えば溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法、乳化重合法などのいずれの方法を用いてもよい。また、重合反応としては、例えばイオン重合、ラジカル重合、リビングラジカル重合などいずれの反応を用いてもよい。
そして、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物中におけるポリカルボン酸の含有量は、非導電性粒子100質量部当たり、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.4質量部以上であることが更に好ましく、10質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましく、1.5質量部以下であることが更に好ましく、0.55質量部以下であることが特に好ましい。ポリカルボン酸の含有量を前記下限以上とすることにより、機能層の耐熱収縮性を向上させることができる。また、ポリカルボン酸の含有量を前記上限以下とすることにより、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層の残存水分量および内部抵抗を更に低減して、非水系二次電池のレート特性および高温サイクル特性を更に向上させることができる。
また、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物中では、ポリカルボン酸の含有量に対する高分子成分の含有量の質量比を、0.01以上1.35以下とすることが必要であり、0.1以上とすることが好ましく、0.7以上とすることがより好ましく、0.75以上とすることが更に好ましく、1以下とすることが好ましく、0.95以下とすることがより好ましく、0.9以下とすることが更に好ましい。高分子成分の含有量を前述した範囲内とし、且つ、ポリカルボン酸の含有量に対する高分子成分の含有量の質量比を上記範囲内とすれば、機能層の耐熱収縮性の確保と、機能層の残存水分量および内部抵抗の低減と、機能層を備える二次電池のレート特性および高温サイクル特性の向上とを良好に並立させることができる。
結着材は、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層中において非導電性粒子等の成分を結着する成分として機能し得る。そして、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物に含有され得る結着材としては、特に限定されることなく、既知の結着材、例えば、スラリー組成物中において粒子形状で存在する粒子状重合体が挙げられる。そして、粒子状重合体としては、共役ジエン系重合体およびアクリル系重合体が好ましく、アクリル系重合体がより好ましい。なお、粒子状重合体は、機能層用スラリー組成物を用いて形成された機能層中では、粒子形状であってもよいし、その他の任意の形状であってもよい。
また、アクリル系重合体とは、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む重合体を指す。
これらの結着材は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、アクリル系重合体に含まれる(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を形成し得る(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートおよびメチルメタクリレートが好ましく、エチルアクリレート、ブチルアクリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートがより好ましく、ブチルアクリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートが更に好ましい。
中でも、アクリル系重合体に含まれる架橋性単量体単位を形成し得る架橋性単量体としては、アリルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルおよびN-メチロールアクリルアミドが好ましく、アリルグリシジルエーテルおよびN-メチロールアクリルアミドがより好ましい。
中でも、アクリル系重合体に含まれるカルボン酸基含有単量体単位を形成し得るカルボン酸基含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸が好ましく、アクリル酸およびメタクリル酸がより好ましい。
なお、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
そして、重合方法としては、特に限定されず、例えば溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法、乳化重合法などのいずれの方法を用いてもよい。また、重合反応としては、例えばイオン重合、ラジカル重合、リビングラジカル重合などいずれの反応を用いてもよい。
そして、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物中における結着材の含有量は、非導電性粒子100質量部当たり、2質量部以上であることが好ましく、2.5質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることが更に好ましく、10質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましく、6質量部以下であることが更に好ましい。結着材の含有量を前記下限以上とすることにより、機能層のピール強度を向上させることができる。また、結着材の含有量を前記上限以下とすることにより、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層の内部抵抗が増加するのを抑制して、非水系二次電池のレート特性を更に向上させることができる。
本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、分散媒として水を含む。なお、非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、有機溶媒などの水以外の媒体を分散媒として少量含有していてもよい。
ここで、通常、機能層用スラリー組成物では、非導電性粒子および結着材としての粒子状重合体は水に分散している。一方、ポリカルボン酸は、機能層用スラリー組成物のpHに応じて、水に溶解するか、或いは、分散している。更に、高分子成分は、水に溶解している。
非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、上述した成分以外にも、任意のその他の成分を含んでいてもよい。前記その他の成分は、電池反応に影響を及ぼさないものであれば特に限られず、公知のものを使用することができる。また、これらのその他の成分は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記その他の成分としては、例えば、分散剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、湿潤剤、pH調整剤(例えば、塩化水素;アンモニア;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物等)、並びに、電解液分解抑制の機能を有する電解液添加剤などの既知の添加剤が挙げられる。
そして、上述した成分を含有する本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、pHが6.0以上であることが好ましく、6.5以上であることがより好ましく、12.0以下であることが好ましく、9.5以下であることがより好ましく、9.0以下であることが更に好ましい。機能層用スラリー組成物のpHを前記下限以上とすれば、機能層用スラリー組成物の塗工性を向上させることができるので、均一な機能層を良好に形成して非水系二次電池のレート特性を更に向上させることができる。また、機能層用スラリー組成物のpHを前記上限以下とすれば、機能層用スラリー組成物を用いて形成した機能層の残存水分量が増加するのを抑制して、非水系二次電池の高温サイクル特性を更に向上させることができる。
なお、非水系二次電池機能層用スラリー組成物のpHは、上述したpH調整剤を添加して調整することができる。
本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物は、特に限定されることなく、上述した非導電性粒子と、高分子成分と、ポリカルボン酸と、結着材と、必要に応じて用いられる任意の添加剤とを、分散媒としての水の存在下で混合して得ることができる。なお、水系溶媒中で単量体組成物を重合してポリカルボン酸や結着材を調製した場合には、ポリカルボン酸や結着材は、水分散体の状態でそのまま他の成分と混合することができる。また、ポリカルボン酸や結着材を水分散体の状態で混合する場合には、水分散体中の水を分散媒として使用してもよい。
本発明の非水系二次電池用機能層は、上述した非水系二次電池機能層用スラリー組成物から形成されたものであり、例えば、上述した機能層用スラリー組成物を適切な基材の表面に塗布して塗膜を形成した後、形成した塗膜を乾燥することにより、形成することができる。即ち、本発明の非水系二次電池用機能層は、上述した非水系二次電池機能層用スラリー組成物の乾燥物よりなり、通常、非導電性粒子と、高分子成分と、ポリカルボン酸と、結着材と、任意の添加剤とを含有する。なお、上述したポリカルボン酸および/または結着材が架橋性単量体単位を含有する場合には、当該架橋性単量体単位を含有する重合体は、非水系二次電池機能層用スラリー組成物の乾燥時、或いは、乾燥後に任意に実施される熱処理時などに架橋されていてもよい(即ち、非水系二次電池用機能層は、上述したポリカルボン酸および/または結着材の架橋物を含んでいてもよい)。
ここで、機能層用スラリー組成物を塗布する基材に制限は無く、例えば離型基材の表面に機能層用スラリー組成物の塗膜を形成し、その塗膜を乾燥して機能層を形成し、機能層から離型基材を剥がすようにしてもよい。このように、離型基材から剥がされた機能層を自立膜として二次電池の電池部材の形成に用いることもできる。具体的には、離型基材から剥がした機能層をセパレータ基材の上に積層して機能層を備えるセパレータを形成してもよいし、離型基材から剥がした機能層を電極基材の上に積層して機能層を備える電極を形成してもよい。
しかし、機能層を剥がす工程を省略して電池部材の製造効率を高める観点からは、基材としてセパレータ基材または電極基材を用いることが好ましい。セパレータ基材および電極基材上に設けられた機能層は、セパレータおよび電極の耐熱性や強度などを向上させる保護層として好適に使用することができる。
セパレータ基材としては、特に限定されないが、有機セパレータ基材などの既知のセパレータ基材が挙げられる。有機セパレータ基材は、有機材料からなる多孔性部材であり、有機セパレータ基材の例を挙げると、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、芳香族ポリアミド樹脂などを含む微多孔膜または不織布などが挙げられ、強度に優れることからポリエチレン製の微多孔膜や不織布が好ましい。なお、セパレータ基材の厚さは、任意の厚さとすることができ、好ましくは5μm以上30μm以下であり、より好ましくは5μm以上20μm以下であり、更に好ましくは5μm以上18μm以下である。セパレータ基材の厚さが5μm以上であれば、十分な安全性が得られる。また、セパレータ基材の厚さが30μm以下であれば、イオン伝導性が低下するのを抑制し、二次電池のレート特性が低下するのを抑制することができると共に、セパレータ基材の熱収縮力が大きくなるのを抑制して耐熱性を高めることができる。
電極基材(正極基材および負極基材)としては、特に限定されないが、集電体上に電極合材層が形成された電極基材が挙げられる。
ここで、集電体、電極合材層中の電極活物質(正極活物質、負極活物質)および電極合材層用結着材(正極合材層用結着材、負極合材層用結着材)、並びに、集電体上への電極合材層の形成方法には、既知のものを用いることができ、例えば特開2013-145763号公報および国際公開第2015/129408号に記載のものを用いることができる。
上述したセパレータ基材、電極基材などの基材上に機能層を形成する方法としては、以下の方法が挙げられる。
1)本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物をセパレータ基材または電極基材の表面(電極基材の場合は電極合材層側の表面、以下同じ)に塗布し、次いで乾燥する方法;
2)本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物にセパレータ基材または電極基材を浸漬後、これを乾燥する方法;
3)本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物を離型基材上に塗布し、乾燥して機能層を製造し、得られた機能層をセパレータ基材または電極基材の表面に転写する方法;
これらの中でも、前記1)の方法が、機能層の層厚制御をしやすいことから特に好ましい。前記1)の方法は、詳細には、機能層用スラリー組成物を基材上に塗布する工程(塗布工程)と、基材上に塗布された機能層用スラリー組成物を乾燥させて機能層を形成する工程(機能層形成工程)を含む。
そして、塗布工程において、機能層用スラリー組成物を基材上に塗布する方法としては、特に制限は無く、例えば、ドクターブレード法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗り法などの方法が挙げられる。
また、機能層形成工程において、基材上の機能層用スラリー組成物を乾燥する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができる。乾燥法としては、例えば、温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、赤外線や電子線などの照射による乾燥が挙げられる。乾燥条件は特に限定されないが、乾燥温度は好ましくは50~150℃で、乾燥時間は好ましくは5~30分である。
そして、本発明の非水系二次電池機能層用スラリー組成物を用いて形成される機能層の厚みは、0.3μm以上10μm以下であることが好ましい。機能層の厚みが0.3μm以上であれば、機能層を設けた電池部材の耐熱性や強度を更に向上させることができる。また、機能層の厚みが10μm以下であれば、二次電池に優れたレート特性を発揮させることができる。
本発明の機能層を備える電池部材(セパレータおよび電極)は、本発明の効果を著しく損なわない限り、セパレータ基材または電極基材と、本発明の機能層との他に、上述した本発明の機能層以外の構成要素を備えていてもよい。
本発明の非水系二次電池は、上述した本発明の非水系二次電池用機能層を備えるものである。より具体的には、本発明の非水系二次電池は、正極、負極、セパレータ、および電解液を備え、上述した非水系二次電池用機能層が、電池部材である正極、負極およびセパレータの少なくとも一つに含まれる。そして、本発明の非水系二次電池は、優れたレート特性および高温サイクル特性を発揮し得る。
本発明の二次電池に用いる正極、負極およびセパレータは、少なくとも一つが本発明の機能層を含む。具体的には、機能層を有する正極および負極としては、集電体上に電極合材層を形成してなる電極基材の上に本発明の機能層を設けてなる電極を用いることができる。また、機能層を有するセパレータとしては、セパレータ基材の上に本発明の機能層を設けてなるセパレータを用いることができる。なお、電極基材およびセパレータ基材としては、「非水系二次電池用機能層」の項で挙げたものと同様のものを用いることができる。
また、機能層を有さない正極、負極およびセパレータとしては、特に限定されることなく、上述した電極基材よりなる電極および上述したセパレータ基材よりなるセパレータを用いることができる。
電解液としては、通常、有機溶媒に支持電解質を溶解した有機電解液が用いられる。支持電解質としては、例えば、リチウムイオン二次電池においてはリチウム塩が用いられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAlCl4、LiClO4、CF3SO3Li、C4F9SO3Li、CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、(CF3SO2)2NLi、(C2F5SO2)NLiなどが挙げられる。なかでも、溶媒に溶けやすく高い解離度を示すので、LiPF6、LiClO4、CF3SO3Liが好ましい。なお、電解質は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。通常は、解離度の高い支持電解質を用いるほどリチウムイオン伝導度が高くなる傾向があるので、支持電解質の種類によりリチウムイオン伝導度を調節することができる。
なお、電解液中の電解質の濃度は適宜調整することができる。また、電解液には、既知の添加剤を添加してもよい。
上述した本発明の非水系二次電池は、例えば、正極と負極とをセパレータを介して重ね合わせ、これを必要に応じて、巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口することで製造することができる。なお、正極、負極、セパレータのうち、少なくとも一つの部材を機能層付きの部材とする。また、電池容器には、必要に応じてエキスパンドメタルや、ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子、リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をしてもよい。電池の形状は、例えば、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など、何れであってもよい。
また、複数種類の単量体を共重合して製造される重合体において、ある単量体を重合して形成される単量体単位の前記重合体における割合は、別に断らない限り、通常は、その重合体の重合に用いる全単量体に占める当該ある単量体の比率(仕込み比)と一致する。
実施例および比較例において、ポリカルボン酸の水溶性、スラリー組成物のpH、機能層のピール強度、水分量および耐熱収縮性、二次電池のレート特性および高温サイクル特性は、下記の方法で測定および評価した。
ポリカルボン酸およびpH調整剤を用いて、所望のpHのポリカルボン酸水溶液(濃度2%)を調製した。そして、25℃において1時間攪拌し、評価液とした。
得られた評価液を光路長30mmのセルに移し、ヘーズメータを用い、散乱光および全光線透過光を測定して、式:曇り度=(散乱光/全光線透過光)×100(%)で求められる、評価液の曇り度を求めた。評価液の曇り度が60%以上である場合、ポリカルボン酸が水溶性であると判定し、60%未満である場合、ポリカルボン酸が非水溶性であると判定した。
<pH>
pH標準液(pH4、pH7およびpH9)で校正した卓上型pHメーター(HORIBA製、商品名「F-51」)を用いてスラリー組成物のpHを測定した。
<ピール強度>
作製したセパレータを、幅10mm×長さ100mmの長方形に切り出し、試験片とした。そして、試験片の機能層側の表面にセロハンテープ(JIS Z1522に規定されるもの)を貼り付けた。次に、セロハンテープを試験台の水平面に、平らな状態に固定し、セパレータの一端を、セロハンテープに対して垂直方向に引張り速度10mm/分で引っ張って剥がし、そのときの応力を測定した。測定を3回行い、その平均値を求めてピール強度とし、下記の基準により評価した。ピール強度が大きいほど、機能層とセパレータ基材との結着力が大きい、すなわち密着強度が大きいことを示す。
A:ピール強度が200N/m以上
B:ピール強度が150N/m以上200N/m未満
C:ピール強度が100N/m以上150N/m未満
D:ピール強度が100N/m未満
<水分量>
作製したセパレータを、幅10cm×長さ10cmの大きさに切り出して、試験片とした。そして、得られた試験片を、温度25℃、露点温度-60℃の環境下で24時間放置した。その後、電量滴定式水分計を用い、カールフィッシャー法(JIS K-0068(2001)、水分気化法、気化温度150℃)により、試験片の水分量を測定して機能層の水分量とし、下記の基準により評価した。
A:水分量が450ppm未満
B:水分量が450ppm以上550ppm未満
C:水分量が550ppm以上650ppm未満
D:水分量が650ppm以上
<耐熱収縮性>
作製したセパレータを、幅12cm×長さ12cmの正方形に切り出し、切り出した正方形片の内側に1辺が10cmの正方形を描いて試験片とした。そして、試験片を150℃の恒温槽に入れて1時間放置した後、内側に描いた正方形の面積変化(={(放置前の正方形の面積-放置後の正方形の面積)/放置前の正方形の面積}×100%)を熱収縮率として求め、以下の基準で評価した。熱収縮率が小さいほど、機能層を有するセパレータの耐熱収縮性が優れていることを示す。
A:熱収縮率が20%未満
B:熱収縮率が20%以上25%未満
C:熱収縮率が25%以上30%未満
D:熱収縮率が30%以上
<レート特性>
作製したリチウムイオン二次電池について、25℃の環境下、0.2Cの定電流で4.35Vまで充電し、0.2Cの定電流で3.0Vまで放電する充放電サイクルと、25℃の環境下、0.2Cの定電流で4.35Vまで充電し、1.0Cの定電流で3.0Vまで放電する充放電サイクルとをそれぞれ行った。そして、0.2Cにおける放電容量に対する1.0Cにおける放電容量の割合(={(1.0Cにおける放電容量)/(0.2Cにおける放電容量)}×100%)を容量変化率ΔC’として求め、以下の基準で評価した。容量変化率ΔC’が大きいほど、レート特性が優れていることを示す。
A:容量変化率ΔC’が85%以上
B:容量変化率ΔC’が80%以上85%未満
C:容量変化率ΔC’が75%以上80%未満
D:容量変化率ΔC’が75%未満
<高温サイクル特性>
作製したリチウムイオン二次電池を、25℃の環境下で24時間静置させた後、25℃の環境下で、4.35V、0.1Cの充電、2.75V、0.1Cの放電にて充放電の操作を行い、初期容量C0を測定した。さらに、60℃の環境下で、4.35V、0.1Cの充電および2.75V、0.1Cの放電を1サイクルとする充放電のサイクルを繰り返し、1000サイクル後の容量C1を測定した。そして、容量維持率ΔC(=(C1/C0)×100(%))を求め、下記の基準により評価した。容量維持率ΔCが高いほど高温サイクル特性に優れることを示す。
A:容量維持率ΔCが70%以上
B:容量維持率ΔCが60%以上70%未満
C:容量維持率ΔCが50%以上60%未満
D:容量維持率ΔCが50%未満
<ポリカルボン酸の調製>
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、カルボン酸基含有単量体としてメタクリル酸30部、炭素数1以上3以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体としてエチルアクリレート57部、炭素数4以上6以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体としてブチルアクリレート12.2部、架橋性単量体としてエチレンジメタクリレート0.8部、乳化剤(花王株式会社製、商品名「ラテムルPD-104」)1.0部、イオン交換水150部、および、重合開始剤として過硫酸カリウム1.0部を入れ、十分に攪拌した後、60℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し、反応を停止した。そして、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを4.0に調整し、ポリカルボン酸を含む水分散液を得た。
得られたポリカルボン酸について、各pHにおける水溶性を評価した。結果を表1に示す。
<結着材の調製>
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、(メタ)アクリル酸エステル単量体としてブチルアクリレート93部、カルボン酸基含有単量体としてメタクリル酸2部、架橋性単量体としてN-メチロールアクリルアミド2部、その他の単量体としてアクリロニトリル3部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、イオン交換水150部、および、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に攪拌した後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し、反応を停止した。そして、粒子状重合体(アクリル系重合体)を含む混合物を得た。上記粒子状重合体を含む混合物に、5%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH6.5に調整し、結着材としての粒子状重合体を含む水分散液を得た。
<スラリー組成物の調製>
非導電性粒子としてのアルミナ粒子(体積平均粒径:0.5μm)100部、高分子成分としてのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(ダイセル社製、製品名「ダイセル1220」)0.4部、上記ポリカルボン酸を含む水分散液0.5部(固形分相当)、上記粒子状重合体を含む水分散液5部(固形分相当)を混合し、更に水を添加して固形分濃度が40質量%になるように調整した。更に、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、非水系二次電池機能層用スラリー組成物を調製した。
そして、得られたスラリー組成物のpHを測定した。結果を表1に示す。
<セパレータの製造>
多層構造を有するポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン製のセパレータ基材(セルガード社製、商品名「セルガード2325」、厚さ:18μm)の一方の表面上に、スラリー組成物を、グラビアコーターで乾燥後の厚さが4μmとなるように塗布し、乾燥させた。この乾燥は、セパレータ基材を20m/分の速度で100℃のオーブン内を1分間かけて搬送することにより行った。そして、セパレータ基材上に機能層を形成してなるセパレータを得た。
そして、得られたセパレータを使用し、機能層のピール強度、水分量および耐熱収縮性を評価した。結果を表1に示す。
<正極の製造>
正極活物質としてのLiCoO2(体積平均粒子径(D50):12μm)を100部、導電材としてのアセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名「HS-100」)を2部、正極合材層用結着材としてのポリフッ化ビニリデン(クレハ社製、商品名「#7208」)を固形分相当で2部、および、N-メチルピロリドン(NMP)を、全固形分濃度が70%となるようにプラネタリーミキサーに投入し、混合して正極用スラリー組成物を得た。
得られた正極用スラリー組成物を、コンマコーターで、集電体である厚さ20μmのアルミ箔の上に、乾燥後の膜厚が150μm程度になるように塗布し、乾燥させて正極原反を得た。この乾燥は、アルミ箔を0.5m/分の速度で60℃のオーブン内を2分間かけて搬送することにより行った。その後、正極原反をロールプレスで圧延して、正極合材層の厚みが95μmの正極を得た。
<負極の製造>
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、1,3-ブタジエン33.5部、イタコン酸3.5部、スチレン62部、2-ヒドロキシエチルアクリレート1部、乳化剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、イオン交換水150部および重合開始剤としてのペルオキソ二硫酸カリウム0.5部を入れ、十分に攪拌した後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し、反応を停止して、負極合材層用結着材(SBR)を含む混合物を得た。上記負極合材層用結着材を含む混合物に、5%水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH8に調整した後、加熱減圧蒸留によって未反応単量体の除去を行った。その後、30℃以下まで冷却し、所望の負極合材層用結着材を含む水分散液を得た。
負極活物質としての人造黒鉛(体積平均粒子径(D50):15.6μm)100部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(日本製紙社製、商品名「MAC350HC」)の2%水溶液を固形分相当で1部との混合物をイオン交換水で固形分濃度68%に調整した後、25℃で60分間混合した。さらにイオン交換水で固形分濃度62%に調整した後、25℃で15分間混合した。上記の負極合材層用結着材(SBR)を固形分相当で1.5部およびイオン交換水を入れ、最終固形分濃度が52%となるように調整し、さらに10分間混合した。これを減圧下で脱泡処理して流動性の良い負極用スラリー組成物を調製した。
得られた負極用スラリー組成物を、コンマコーターで、集電体である厚さ20μmの銅箔の上に、乾燥後の膜厚が150μm程度になるように塗布し、乾燥させて負極原反を得た。この乾燥は、銅箔を0.5m/分の速度で60℃のオーブン内を2分間かけて搬送することにより行った。その後、負極原反をロールプレスで圧延して、負極合材層の厚みが100μmの負極を得た。
<二次電池の製造>
電池の外装として、アルミニウム包材外装を用意した。作製した正極を、4.6cm×4.6cmの正方形に切り出し、矩形の正極を得た。また、作製したセパレータを、5.5cm×5.5cmの正方形に切り出し、矩形のセパレータを得た。更に、作製した負極を、5cm×5cmの正方形に切り出し、矩形の負極を得た。矩形の正極を、集電体側の表面がアルミニウム包材外装に接するように、アルミニウム包材外装内に配置した。矩形の正極の正極合材層側の表面上に、矩形のセパレータを、機能層側の表面が矩形の正極に接するよう配置した。更に、矩形の負極を、セパレータ上に、負極合材層側の表面がセパレータに向かい合うよう配置した。次に、電解液(溶媒:エチレンカーボネート/メチルエチルカーボネート/ビニレンカーボネート=68.5/30/1.5(体積比)、電解質:濃度1MのLiPF6)を空気が残らないように注入した。さらに、アルミニウム包材外装の開口を密封するために、150℃のヒートシールをしてアルミニウム包材外装を閉口し、リチウムイオン二次電池を製造した。
そして、得られたリチウムイオン二次電池について、レート特性および高温サイクル特性を評価した。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の配合量を、それぞれ0.2部(実施例2)および0.5部(実施例3)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、ポリカルボン酸を含む水分散液の配合量を6部(固形分相当)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
ポリカルボン酸の調製時に、メタクリル酸の量を25部に変更し、エチルアクリレートの量を62部に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
ポリカルボン酸の調製時に、メタクリル酸の量を45部に変更し、エチルアクリレートの量を42部に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
結着材の調製時に、(メタ)アクリル酸エステル単量体として2-エチルへキシルアクリレート65部、カルボン酸基含有単量体としてアクリル酸3部、架橋性単量体としてアリルグリシジルエーテル2部、その他の単量体としてスチレン30部を使用した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、アルミナ粒子に替えて非導電性粒子としてそれぞれベーマイト粒子(体積平均粒径:0.8μm)100部(実施例8)および硫酸バリウム粒子(体積平均粒径:0.6μm)100部(実施例9)を使用した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の配合量を1.5部に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の配合量を1.5部に変更し、ポリカルボン酸を含む水分散液の配合量を2部(固形分相当)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリカルボン酸、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、ポリカルボン酸を含む水分散液を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、ポリカルボン酸を含む水分散液に替えてポリアクリル酸(東亜合成株式会社製、商品名「A-210」)の水溶液を0.5部(固形分相当)配合した以外は実施例1と同様にして、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
スラリー組成物の調製時に、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の配合量を0.05部に変更し、ポリカルボン酸を含む水分散液を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、結着材、スラリー組成物、セパレータ、正極、負極および二次電池を製造した。そして、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
「CMC-Na」は、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩を示し、
「MAA」は、メタクリル酸単位を示し、
「AA」は、アクリル酸単位を示し、
「EA」は、エチルアクリレート単位を示し、
「BA」は、ブチルアクリレート単位を示し、
「EDMA」は、エチレンジメタクリレート単位を示し、
「2-EHA」は、2-エチルヘキシルアクリレート単位を示し、
「NMA」は、N-メチロールアクリルアミド単位を示し、
「AGE」は、アリルグリシジルエーテル単位を示し、
「AN」は、アクリロニトリル単位を示し、
「ST」は、スチレン単位を示す。
また、表1より、高分子成分の含有量が多く、且つ、高分子成分の含有量と所定のポリカルボン酸の含有量との比が大きい比較例1では、機能層の残存水分量が増加して二次電池の高温サイクル特性が低下することが分かる。更に、表1より、高分子成分の含有量が多い比較例2では、高分子成分の含有量と所定のポリカルボン酸の含有量との比が所定の範囲内に収まっていても、機能層の残存水分量が増加すると共に二次電池のレート特性および高温サイクル特性が低下することが分かる。また、表1より、ポリカルボン酸を配合しなかった比較例3および5では、耐熱収縮性の確保が困難になると共に二次電池のレート特性および高温サイクル特性が低下することが分かる。更に、所定のポリカルボン酸を使用しなかった比較例4では、機能層の残存水分量が増加して二次電池の高温サイクル特性が低下することが分かる。
また、本発明の非水系二次電池用機能層によれば、非水系二次電池に優れたレート特性および高温サイクル特性を発揮させることができる。
そして、本発明によれば、レート特性および高温サイクル特性に優れる非水系二次電池が得られる。
Claims (5)
- 非導電性粒子と、天然高分子および半合成高分子からなる群より選択される少なくとも1種よりなる高分子成分と、カルボン酸基含有単量体単位を20質量%以上50質量%以下の割合で含み、且つ、pHが6.5以下で非水溶性、pHが8.0以上で水溶性であるポリカルボン酸と、結着材と、水とを含む、非水系二次電池機能層用スラリー組成物であって、
前記高分子成分の含有量が、前記非導電性粒子100質量部当たり0.1質量部以上0.6質量部以下であり、
前記ポリカルボン酸の含有量に対する前記高分子成分の含有量の質量比が、0.067以上0.9以下である、非水系二次電池機能層用スラリー組成物。 - 前記高分子成分が、カルボキシメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロース塩である、請求項1に記載の非水系二次電池機能層用スラリー組成物。
- pHが6.0以上12.0以下である、請求項1または2に記載の非水系二次電池機能層用スラリー組成物。
- 請求項1~3の何れかに記載の非水系二次電池機能層用スラリー組成物を用いて形成した、非水系二次電池用機能層。
- 請求項4に記載の非水系二次電池用機能層を備える、非水系二次電池。
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JP2017134915A (ja) | 2017-08-03 |
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