JP7088208B2 - 電線導体、被覆電線、ワイヤーハーネス - Google Patents

電線導体、被覆電線、ワイヤーハーネス Download PDF

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Description

本開示は、電線導体、被覆電線、ワイヤーハーネスに関し、さらに詳しくは、撚線よりなる電線導体、およびそのような電線導体の外周に絶縁体を有する被覆電線、またそのような被覆電線を含んだワイヤーハーネスに関するものである。
扁平状の導体を用いて構成したフラットケーブルが知られている。フラットケーブルを用いることで、断面略円形の導体を備えた一般的な電線を用いる場合と比較して、配策の際に占めるスペースを小さくすることができる。
従来一般のフラットケーブルにおいては、特許文献1等に記載されるように、導体として、平角導体がしばしば用いられる。平角導体は、金属の単線を断面四角形に成形したものである。
特開2014-130739号公報
金属の単線よりなる平角導体は、扁平な断面の高さ(厚さ)方向に沿った方向には、比較的高い柔軟性を有し、折り曲げを行いやすい。しかし、扁平な断面の幅方向に沿った方向には、柔軟性が低く、硬いため、折り曲げを行いにくい。このように、金属の単線よりなる平角導体を有するフラットケーブルは、特定の方向に折り曲げにくく、配策の際の作業性が低くなってしまう。
一方、金属素線を撚り合わせた撚線よりなる導体を圧縮等によって成形することで、扁平形状以外にも、種々の外形の断面を有する電線導体を製造することが、考えられる。電線を配策すべき空間や、複数の電線を集積する場合の電線間の配置パターン等に応じて、電線導体の外形を選択することで、限られた空間にも、電線を配置しやすくなる。しかし、撚線を圧縮等によって成形することで、素線が密集し、電線導体の折り曲げを行いにくくなる場合がある。このように、撚線を成形することで、柔軟性を確保するのが難しくなる。
本発明の課題は、柔軟性と省スペース性を両立することができる電線導体、およびそのような電線導体を備えた被覆電線ならびにワイヤーハーネスを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる電線導体は、複数の素線を撚り合わせた撚線を有する電線導体であって、前記電線導体は、前記撚線の軸線方向に交差する断面が非円形である非円形部を有し、前記非円形部の断面に、前記素線を2本以上収容可能に連続する空隙を有するものである。
ここで、前記非円形部の断面は、扁平形状または多角形であるとよい。
前記非円形部は、断面の外周部に、バリを有さないとよい。
前記非円形部の断面における前記素線の円形からの変形率が、前記非円形部の外周に面する部位において、前記非円形部の中央部よりも小さいとよい。
前記電線導体は、前記非円形部の断面に、前記素線を3本以上収容される連続した空隙を有するとよい。
本発明にかかる被覆電線は、上記のような電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する絶縁体と、を有するものである。
本発明にかかるワイヤーハーネスは、上記のような被覆電線を含んでなるものである。
上記発明にかかる電線導体は、単線ではなく、撚線よりなっているため、高い柔軟性を有している。そして、断面が非円形となった非円形部を備えていることにより、狭い空間への配策や、複数の電線の集積を行いやすくなり、断面略円形の一般的な電線導体に比べて、省スペースを高めることができる。
そして、上記発明にかかる電線導体は、非円形部の断面に、素線を2本以上収容可能な連続した空隙を有している。そのような空隙に素線が移動することによって、電線導体の曲げが補助されるため、電線導体の柔軟性が高められる。また、そのような空隙を素線間に確保することで、電線導体を高圧縮することによって外周部に生じうる鋭い突起(バリ)の発生も、抑制することができる。
ここで、非円形部の断面が、扁平形状または多角形である場合には、非円形部の外周に、それらの形状の辺に相当する平坦な面が形成されるので、平面上に沿わせて電線を配策することや、多数の電線を近接させて集積することが、行いやすくなる。よって、省スペース性を特に高めやすくなる。
非円形部が、断面の外周部に、バリを有さない場合には、バリが生じるような大きな変形と負荷が、外周部の素線に加えられ、素線の特性に影響を与えるのを、防止することができる。また、圧縮等によって導体を成形する際に、素線の間に残る空隙を小さくするほど、導体の外周にバリが生じやすくなるので、バリが生じていないことは、素線の間に大きな空隙が残り、電線導体が高い柔軟性を維持していることの指標となる。
非円形部の断面における素線の円形からの変形率が、非円形部の外周に面する部位において、非円形部の中央部よりも小さい場合には、撚線の外周部に位置する素線が集中的に変形され、変形による大きな負荷を受けることを、抑制できる。また、素線の変形によって、バリが電線導体の外周部に形成されにくくなる。
電線導体が、非円形部の断面に、素線を3本以上収容される連続した空隙を有する場合には、電線導体を曲げる際に、素線の移動が特に容易となり、とりわけ高い柔軟性を得ることができる。
本発明にかかる被覆電線は、上記のような電線導体を有するため、電線導体が撚線よりなり、素線間に十分な大きさの空隙を有することによる柔軟性と、断面が非円形となった非円形部を有することによる省スペース性とを、両立することができる。よって、複数本の被覆電線を並べたり重ねたりして配策する場合をはじめ、高い自由度をもって、かつスペースを削減しながら、配策を行うことができる。
本発明にかかるワイヤーハーネスは、上記のような断面が非円形となった電線導体を有する被覆電線を含んでなるため、柔軟性と省スペース性に優れ、自動車内等、限られた空間において、配線材として好適に利用することができる。
本発明の一実施形態にかかる電線導体の断面を示す図であり、断面が扁平形状の場合を示している。(a)は、断面に存在する素線を示し、(b)では、断面の外形を示す直線と、空隙に収容できる素線を合わせて示している。 本発明の別の実施形態にかかる電線導体の断面を示す図であり、断面が多角形の場合を示している。(a)は、断面に存在する素線を示し、(b)では、断面の外形を示す直線と、空隙に収容できる素線を合わせて示している。 断面扁平形状の電線導体を有する被覆電線について、断面の写真を示している。(a)と(b)では、圧縮率が異なっており、(b)の方が圧縮率が高くなっている。(c)は、(a)の写真内の空隙に、仮想的に素線を収容したものを拡大して示している。 断面多角形の電線導体を有する被覆電線について、断面の写真を示している。(a)と(b)では、圧縮率が異なっており、(b)の方が圧縮率が高くなっている。(c),(d)は、それぞれ(a),(b)の写真内の空隙に、仮想的に素線を収容したものを拡大して示している。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態にかかる電線導体および被覆電線、そしてワイヤーハーネスについて詳細に説明する。本発明の実施形態にかかる電線導体の外周を絶縁体で被覆したものが、本発明の実施形態にかかる被覆電線に当たる。そして、本発明の実施形態にかかる被覆電線を含む複数の被覆電線を集積したものが、本発明の実施形態にかかるワイヤーハーネスに当たる。
[電線導体]
(1)電線導体の断面形状
図1,2に、本発明の実施形態にかかる電線導体10について、軸線方向(長手方向)に垂直に交差する断面を示す。電線導体10は、複数の素線1を相互に撚り合わせた撚線として構成されている。そして、電線導体10は、軸線方向に沿った少なくとも一部の領域において、断面が非円形に成形された部位を有している。つまり、電線導体10の軸線方向に垂直に交差する断面の外形が、円形、あるいは円形に近似できる形状以外の形状となった、非円形部を有している。以下では、電線導体10の軸線方向全域が、そのような非円形部となった形態を扱う。
非円形部の断面形状は、円形、あるいは円形に近似できる形状以外の形状であれば、どのようなものでもよいが、まず一例として、図1に示すように、非円形部の断面が扁平形状である場合について説明する。ここで、電線導体10の断面が扁平形状であるとは、断面を構成する辺と平行に断面を横切り、断面全体を範囲に含む直線のうち、最長の直線の長さである幅Wが、その直線に直交し、断面全体を範囲に含む直線の長さである高さHよりも、大きい状態を指す。
電線導体10の断面は扁平形状を有していれば、どのような具体的形状よりなってもよいが、図1に示した実施形態においては、電線導体10の断面は、扁平形状の幅Wの方向(幅方向x)に沿って、相互に平行な対辺11,12を有している。つまり、電線導体10の断面を構成する外側の素線1に外接させて、幅方向xに平行に2本の直線11,12を引くことができる。なお、本明細書において、電線導体10の形状に関して、平行、垂直等、線や面の関係を示す概念には、概ね±15°程度の角度のずれや、角部が面取りされたR形状等、幾何的な概念からの誤差を含むものとする。また、辺や直線、平面等の概念には、幾何的な直線や平面から概ね15°程度の角度を有する曲線や曲面も含むものとする。本実施形態において、電線導体10の断面は、長方形よりなっている。
本実施形態にかかる電線導体10は、断面が扁平形状を有していることにより、同じ導体断面積を有する断面略円形の電線導体よりも、被覆電線等の形で配策した際に、配策に必要なスペースを小さくすることができる。つまり、ある電線の周囲に、他の電線や別の部材を配置することができないスペースを小さくすることができる。特に、高さ方向yに沿って電線が占めるスペースを小さくすることができ、省スペース化を達成しやすい。その結果、高さ方向上下(±y方向)の電線の外側のスペースに、他の電線や別の部材を配置しやすくなる。例えば、配策面に沿わせるようにして電線を配策する際に、電線の扁平面、つまり幅方向xに平行な面を配策面に沿わせるようにすれば、電線の上方(電線を挟んで配策面に対向する方向)に、スペースを確保しやすい。さらに、電線導体10の導体断面積を大きくしたい場合にも、高さHを小さくしたまま、幅Wを大きくすることで、高さ方向yにおける省スペース性を維持することができる。
中でも、電線導体10が、断面において、幅方向xに平行な対辺11,12を有している場合に、配策した電線の高さ方向上下(±y方向)に、広いスペースを確保することができ、省スペース性に優れる。特に、1本の電線の上方に他の電線を重ねるようにして複数の電線を集積する際に、高さ方向yに沿って複数の電線の間に生じる隙間を小さくすることができる。なお、複数の電線を集積するとは、複数の電線を絶縁材料等で一体にまとめた形態とする場合、および、独立した複数の電線を近接させて配置する場合の両方を含むものである。
さらに、電線導体10が長方形の断面を有する場合に、電線導体10の上下(±y方向)および側方(±x方向)に、広いスペースを確保することができ、省スペース性を一層高めることができる。特に、1本の電線の上方に他の電線を重ねるようにして、また、1本の電線の側方に他の電線を並べるようにして、複数の電線を集積する際に、高さ方向yおよび幅方向xに沿って複数の電線の間に生じる隙間を、小さくすることができる。
上記のように、本実施形態にかかる電線導体10は、複数の素線1が撚り合わせられた撚線よりなっており、その撚線が、扁平な外形を有している。そのため、電線導体10は、各方向に、高い柔軟性を有している。特許文献1に示されるような平角導体は、扁平形状の高さ方向にはある程度の柔軟性を示すものの、幅方向の柔軟性は低く、幅方向には硬くて曲げにくい。これに対し、撚線よりなる本実施形態にかかる電線導体10は、高さ方向yのみならず、幅方向xにも高い柔軟性を有しており、曲げやすくなっている。
このように、本実施形態にかかる電線導体10は、柔軟性による配策の自由度と、省スペース性を両立するものとなっている。例えば、自動車において、近年の高機能化により、設置される電線や部品の数が増加している。また、電気自動車等において、大電流化が進み、電線径も太くなっている。よって、個々の電線を配策可能なスペースが減少してきている。しかし、本実施形態にかかる電線導体10を用いれば、省スペース性と柔軟性を利用することで、小さなスペースを有効に利用して、電線の配策を行うことができる。多数の電線を集積させる場合や、導体断面積の大きい電線を用いる場合に、特にその効果が大きくなる。
図1では、電線導体10は、長方形の断面を有していた。しかし、上記のように、電線導体10の断面は、扁平形状であれば、どのような形状を有していてもよい。長方形以外の扁平形状として、小判形(長方形の両端に半円を有する形状)、台形、平行四辺形等の四角形を例示することができる。電線導体10が四角形の断面を有することで、高さ方向yおよび幅方向xに、多数の電線導体10を小さな隙間で並べることができ、多数の電線を集積する際の省スペース性に優れる。この効果は、上記のように、断面形状が長方形である場合に特に顕著となる。
さらに、電線導体10の断面形状は、扁平形状以外にも、円形以外の任意の形状とすることができる。電線導体10を用いて構成した電線を配策すべき空間の形状や大きさ、また、他の電線をはじめ、近傍に配置される物体との間に所望される位置関係等に応じて、電線導体10の断面形状を適切に設定することで、電線を狭い空間に配策することや、外部の物体と近接させて配置することが、可能となる。その結果、電線導体10が撚線よりなることによる高い柔軟性と両立しながら、高い省スペース性を実現することができる。
特に、電線導体10の断面形状を、扁平形状の他に、多角形とすることが好ましい。電線導体10の断面が多角形であるとは、電線導体10の断面を構成する外側の素線1に外接させて、複数の直線を引くことができ、それら複数の直線が多角形の辺を構成することを指す。多角形の好適な例としては、四角形の他に、五角形、六角形、八角形等を挙げることができる。
図2に、断面が多角形である形態の例を示す。ここでは、電線導体10の断面は、六角形となっている。つまり、電線導体10の断面を構成する外側の素線1で構成される外周は、六角形の辺15となる。
電線導体10の断面が扁平形状や多角形である場合には、それらの断面形状における辺が、電線導体10の外周において、平坦な面を形成することになるので、電線を平面に沿わせて配策する際に、省スペース化を達成しやすい。多数の電線を集積する際にも、複数の電線を、それらの平坦な面において、相互に近接または接触させることで、高い省スペース性が得られる。
さらに、電線導体10の断面が、扁平形状や多角形以外にも、直線に近似できる辺部を有する形状で構成される場合には、電線導体10の外周に平坦な面を有する。その平坦面を利用することで、電線を平面に沿わせて配策する際や、多数の電線を集積する際に、高い省スペース性を得ることができる。扁平形状や多角形以外に辺部を有する形状として、扇形や半円を例示することができる。
電線導体10を構成する素線1は、金属材料をはじめとし、いかなる導電性材料よりなってもよい。素線1を構成する代表的な材料として、銅および銅合金、そしてアルミニウムおよびアルミニウム合金を挙げることができる。これらの金属材料は、撚線を構成して、圧縮等により、扁平形状や多角形等、任意の外形とする加工が行いやすく、またその形状を維持しやすいという点において、電線導体10を構成するのに好適である。電線導体10を構成する素線1としては、全て同じ材料よりなるものを用いても、異なる材料よりなる複数種の素線1を混合して用いてもよい。
このように、電線導体10を構成する金属材料は、任意に選択することができ、電線導体10の導体断面積も、所望の導電率等に応じて任意に選択すればよい。しかし、導体断面積が大きいほど、断面を非円形に成形することによる省スペース性向上の効果に優れる。近年、車両の軽量化の観点から、車両に用いられる電線導体の材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられるようになっているが、アルミニウムやアルミニウム合金は、銅や銅合金よりも導電率が低いため、必要な導電性を確保する観点から、導体断面積が大きくなりやすい。よって、電線導体10がアルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる場合には、断面を非円形に成形することによる省スペース化の効果が、特に大きくなる。
(2)電線導体の断面における空隙
電線導体10の非円形部の断面においては、各素線1の間の領域に、空隙が形成されている。電線導体10の断面を非円形にするために、圧縮等による成形を行う場合には、断面を所定の形状に成形する際に、素線1の間の空隙が潰れてしまう場合がある。しかし、本発明の実施形態にかかる電線導体10においては、素線1の間の領域に、所定の大きさの空隙が、保たれている。
電線導体10の断面に空隙が存在することで、素線1が多様な相対配置を取ることが可能となる。そのため、各素線1の形状自体を大きく変形させなくても、素線1の相対配置を利用して、電線導体10の断面を、所望の非円形の形状に成形することができる。また、電線導体10に曲げを加える際に、空隙を利用して素線1の相対配置を変化させることで、電線導体10を無理なく曲げやすくなり、高い柔軟性が得られる。
本実施形態にかかる電線導体10は、非円形部の断面に、素線1を1本以上収容可能な連続した空隙を有している。素線1の間の空隙は、電線導体10の柔軟性の向上に効果を有するが、電線導体10の断面において、微小な空隙が万遍なく散在するよりも、ある程度の大きさを有する空隙が、連続した領域として存在している方が、曲げに伴う素線1の相対配置変更の自由度が高くなるため、柔軟性向上の効果が高くなる。特に、電線導体10の断面に、素線を1本以上収容可能な空隙が存在する場合には、電線導体10に曲げを加えた際に、素線1が空隙に移動することにより、電線の柔軟な曲げが行われる。電線導体10が、素線1を2本以上、さらには3本以上収容可能な空隙を有していれば、柔軟性向上の効果をさらに高めることができる。
例えば、図1(b)および図2(b)において、符号vにて表示する空隙が、仮想線にて表示するように、それぞれ素線1を2本収容可能となっている。そのように、素線1を収容可能な空隙は、電線導体10の内部、つまり断面の外郭を構成する辺11~15に面しない、内側の領域に形成されていても、電線導体10の外周部、つまり辺11~15に面する領域に形成されていてもよい。しかし、電線導体10の内部に形成された空隙の方が、電線導体10の柔軟性を高める効果に優れ、電線導体10は、少なくとも、断面の内部の領域に、空隙を有する方が好ましい。また、所定本数の素線1を収容可能な空隙が、電線導体10の断面に、1か所でも存在していれば、電線導体10の柔軟性を高める効果が得られるが、2か所以上存在していれば、さらに好ましい。
また、電線導体10における空隙の大きさは、断面形状の成形に伴う素線1の変形の程度の指標にもなる。成形後に大きな空隙を残しているほど、素線1の変形を小さく抑えることができており、鋭い突起(バリ)等の不要な凹凸構造が電線導体10の外周部に形成されるのも、抑制されていると言える。後述するように、原料撚線の圧縮によって電線導体10を形成する際に、圧縮率を高くするほど、電線導体10の断面における素線1の間の空隙が小さくなるとともに、外周部にバリが形成されやすくなる。換言すると、バリが少ない電線導体10は、素線1の間に大きな空隙を有し、高い柔軟性を有すると言える。
なお、電線導体10の断面に、素線1をそのまま収容可能な大きさと形を有する連続した空隙が形成されない場合でも、大きさ(電線導体10の断面における面積)として、素線1の断面積に換算して1本分以上、さらには2本分以上、また3本分以上の面積を有する連続した空隙が形成されていることが好ましい。すると、柔軟性の向上および素線1の変形の低減において、ある程度の効果を得ることができる。
ここで、電線導体10の断面における空隙の分布や形状、面積は、電線導体10またはその外周に絶縁体を設けた被覆電線について、切断または研磨等を行って得た断面に対して、写真撮影等を行って、評価することができる。この際、切断等の操作によって空隙の形状や面積が変化しないように、適宜、透明樹脂等に電線導体10や被覆電線を包埋してから切断等の操作を行ってもよい。断面において、空隙への収容可能性の判定、および空隙の面積の評価の基準として用いる素線としては、着目する空隙を取り囲んでいる素線1、あるいは、電線導体10を構成する任意の素線1と同じ断面積を有する断面円形の素線を想定して用いればよい。また、素線1の間のごく狭い空間は、電線導体10の柔軟性の向上に大きな効果を有さないので、概ね、素線1の外径の10%以下の幅しか有さない素線間の空間は、連続した空隙とみなさずに、空隙の境界を画定して、形状や面積の評価を行えばよい。
電線導体10の断面において、素線1の間に形成された空隙として、素線1を1本以上、あるいはさらに多数収容可能な空隙が形成されていることに加え、断面全体の空隙の総面積が大きくなっていることも、電線導体10の柔軟性の向上に効果を有する。電線導体10の断面における空隙の総面積を示す量として、空隙率を用いることができる。空隙率は、電線導体10の軸線方向に垂直に交差する断面において、電線導体10全体が占める面積、つまり電線導体10全体としての外郭(辺11~15等)に囲まれた領域の面積のうち、素線1に占められていない空隙の面積の割合として定義される。
高い柔軟性を得る観点から好ましい空隙率の値は、電線導体10の導体断面積や断面の具体的な形状にも依存するが、断面が扁平形状である場合には、概ね、導体断面積が15mm以上30mm未満の領域で、10%以上、30mm以上60mm未満の領域で18%以上であることが好ましい。また、断面が、扁平形状を除く多角形である場合には、導体断面積が15mm以上30mm未満の領域で、18%以上であることが好ましい。
(3)各素線の断面形状
電線導体10の非円形部において、電線導体10全体の外形として、断面が、扁平形状や多角形等、非円形になっていれば、電線導体10を構成する各素線1の断面形状はどのようなものであってもよい。一般的な金属素線は、略円形の断面を有しており、電線導体10においても、そのような素線1を適用することができる。しかし、複数の素線1の少なくとも一部が、扁平形状等、円形から逸脱した断面を有していてもよい。後述するように、原料撚線を圧縮等によって成形して、断面形状を非円形にする際に、素線1を構成する材料等によっては、少なくとも一部の素線1が扁平形状等に変形する場合がある。
本発明の実施形態にかかる電線導体10においては、軸線方向に垂直に交差する断面の中で、電線導体10の外周に面する外周部において、外周部の内側に位置する中央部よりも、素線1の変形率が小さくなっていることが好ましい。
ここで、素線1の変形率は、ある素線1が円形からどれだけ逸脱した断面を有しているかを示す指標である。実際に電線導体10に含まれる、ある素線1について、断面を横切る最長の直線の長さを長径Lとし、その素線1の断面積と同じ面積を有する円の直径を円直径Rとすると、素線1の変形率Dを、以下のように表すことができる。
D=(L-R)/R×100% (1)
円直径Rは、実際の素線1の断面積を計測して算出してもよいし、圧延等による変形を受ける前の素線1の径が分かっている場合や、同一の電線導体10に、素線1が変形されていない部位(後に低変形部として説明する)が共存する場合には、それら変形を受けていない素線1の径を円直径Rとして採用してもよい。また、外周部の素線1として、電線導体10の最外周に配置された素線1のみを採用し、中央部の素線1として、電線導体10の中心に配置された素線1のみを採用してもよいが、素線1の変形におけるばらつき等の影響を低減する観点から、ある程度の面積にわたる領域に含まれる複数の素線1に対する平均値として、変形率を見積もることが好ましい。例えば、電線導体10の幅Wの10~30%程度の長さにわたる辺を有する四角形やそのような長さの直径を有する円に囲まれた領域を、電線導体10の最外周または中心を含んで設定し、それらの領域をそれぞれ、外周部および中央部として採用すればよい。
電線導体10の断面において、外周部に位置する素線1を変形させれば、中央部の素線1を変形させるよりも効率的に、扁平形状や多角形等、所望の断面形状を形成することができる。しかし、そのように外周部の素線1を集中的に変形させると、外周部の素線1に負荷が集中し、素線1の物性が、電線導体10の外周部とその内側の領域とで大きく異なることになる。また、電線導体10の外周部の素線1、特に電線導体10の最外周に位置する素線1の形状は、電線導体10全体の輪郭形状を規定するものとなり、それらの素線1が大きく変形していると、電線導体10の表面形状に不要な凹凸構造をもたらす可能性がある。そのような凹凸構造としては、原料撚線の断面非円形への加工時に形成されうるバリを挙げることができる。バリはとりわけ、電線導体10の端部に形成されやすい。断面が扁平形状の場合の幅方向(±x方向)端部や、断面が多角形の場合の角部周辺に、特にバリが形成されやすい。電線導体10の外周部には、バリが形成されていないことが好ましく、上記のように、バリの少なさは、電線導体10の柔軟性の高さを示す良い指標ともなる。
そこで、電線導体10において、外周部の素線1の変形率が、中央部の素線1の変形率よりも小さくなるようにしておけば、外周部の素線1に変形による負荷が集中することや、電線導体10の外周に不要な凹凸構造が形成されることを、避けられるようになる。電線導体10においては、上記のように、素線1の間に、素線1を収容できる空隙が確保されており、素線1の間の空隙を利用して、素線1が多様な相対配置を取りうるため、各素線1の形状自体を大きく変形させなくても、素線1の相対配置を利用して、電線導体10の断面を、所望の非円形の形状に成形することができる。
電線導体10の外周部に位置する素線1への変形と負荷の集中や、電線導体10の表面における不要な凹凸構造の形成を効果的に避ける観点から、中央部の素線1の変形率に対する外周部の素線1の変形率の比(外周変形率比;外周部変形率/中央部変形率×100%)は、70%以下であることが好ましい。また、外周部の素線1の変形率の値は、20%以下であることが好ましい。外周部の素線1の変形率は、小さいほど好ましく、下限は特に設けられない。
中央部の素線1の変形率は、特に限定されるものではないが、過度の変形による素線1への負荷の印加を避ける観点から、50%以下であることが好ましい。一方、外周部における素線1の変形を小さく抑えながら、電線導体10の断面の非円形への成形を効果的に達成する観点から、中央部の変形率は、10%以上であることが好ましい。
電線導体10において、素線1の本数が多いほど、外周部の素線1の変形率を中央部よりも小さく抑えながら、素線1の間に十分な大きさの空隙を維持し、かつ断面を非円形に成形しやすい。例えば、素線1の本数が50本以上であれば、素線1の相互配置の多様性により、そのような状態を達成しやすい。一方、素線1の本数が50本未満であれば、外周部の素線1を中央部の素線1と同程度、あるいはそれよりも大きな変形率で変形させることになっても、電線導体10の柔軟性を十分に得る観点から、素線1を1本あるいはさらに多数収容できる空隙を確保することが好ましい。
(4)その他の形態
ここまでは、電線導体10の軸線方向全域が、扁平形状の断面を有する非円形部よりなる構成を扱ってきた。しかし、非円形部は、電線導体10の軸線方向の一部の領域のみを占めていてもよい。つまり、電線導体10の軸線方向に沿って相互に隣接して、非円形部と、非円形部よりも円形に近い断面を有する低変形部とが設けられる形態を例示することができる。非円形部と低変形部の間では、全ての素線1が一体に連続しており、電線導体10全体としての断面形状が異なっている。低変形部としては、断面略円形の場合を例示することができる。非円形部と低変形部を、1本の電線導体10の中に、連続して設けることで、接合等によらずに、各部位によってもたらされる特性を併せて備えた電線導体10を得ることができる。
低変形部においては、圧延等による電線導体10の変形の程度が低いことに対応して、非円形部よりも素線1の変形率が小さくなっていることが好ましい。特に、低変形部が断面略円形である場合には、素線1の断面も略円形であることが好ましい。
非円形部と低変形部は、電線導体10の軸線方向に沿って、どのような順序で配置されてもよいが、非円形部が軸線方向中央部に設けられ、その両端に断面略円形等の低変形部が設けられる形態を、好適なものとして例示することができる。この場合に、狭小な空間への配策に非円形部を利用するとともに、両端の低変形部に、端子等、他の部材を取り付けることが考えられる。すると、非円形部の省スペース性および柔軟性と、低変形部の円形またはそれに近い断面形状による他部材取り付けの利便性を、ともに利用することができる。さらに、非円形部において、断面形状や変形度の異なる複数の部位が、相互に隣接して設けられてもよい。
(5)電線導体の製造方法
電線導体10は、圧縮等によって、複数の素線1を断面略円形に撚り合わせた原料撚線を、所望の断面形状に成形することで、製造することができる。
原料撚線の成形は、原料撚線の外周から加圧し、原料撚線を圧縮することで、行うことができる。加圧は、例えば、ローラ等の圧延器具を用いた圧延や、ダイス等の型部材を用いた成形によって、行うことができる。この際、圧延器具や型部材の原料撚線に接触する面の形状や、圧延器具から原料撚線に力を印加する方向等によって、得られる電線導体10の外形を規定することができる。また、圧延器具や型部材において、原料撚線を通過させる空間の面積によって、原料撚線に印加する力の大きさを制御することで、電線導体10における素線1の間の空隙の大きさを、調整することができる。
ローラ等の圧延器具を用いて圧延を行う場合の方が、原料撚線の外周部に荷重を集中させるのではなく、原料撚線全体に、均一性高く、荷重を印加しやすいため、得られる電線導体10において、素線1の間に空隙を確保しやすい。また、電線導体10の外周において、バリが形成されにくくなる。一方、ダイス等の型部材を用いて成形を行う場合の方が、多角形等、多様な断面形状への成形を行いやすい。
[被覆電線]
上述したとおり、本発明の実施形態にかかる被覆電線は、上記のような本発明の実施形態にかかる電線導体10と、電線導体10の外周を被覆する絶縁体とを有している。
絶縁体を含む被覆電線全体の外形は、電線導体10の外形を反映したものとなり、電線導体10が非円形の断面形状を有していることにより、被覆電線も非円形の断面形状をとる。また、電線導体10が各方向に高い柔軟性を有していることにより、被覆電線も、各方向に高い柔軟性を有する。
絶縁体の材料は特に限定されるものではなく、種々の高分子材料より構成することができる。また、高分子材料には、適宜、充填剤や添加剤を含有させることができる。ただし、電線導体10の高い柔軟性を損なうことがないように、絶縁体の材料および厚さは、絶縁体の柔軟性が電線導体10の柔軟性よりも高くなるように選定することが好ましい。また、絶縁体の厚さは、電線導体10の非円形の断面形状が被覆電線全体の形状として十分反映され、被覆電線全体の断面が所望の非円形の形状を有するように選定することが好ましい。
絶縁体は、電線導体10の全周を一体的に取り囲む形態とすることができる。この場合に、絶縁体となる高分子材料を、押し出し等によって電線導体10の全周に成形することで、絶縁体を設けることができる。あるいは、シート状の絶縁体である絶縁性フィルムで、対向する方向から、電線導体10を挟み込む形態とすることができる。電線導体10が扁平形状の断面を有する場合には、扁平形状の高さ方向上下(±y方向)から、絶縁性フィルムで挟み込むことが好ましい。高分子材料よりなる2枚の絶縁性フィルムを電線導体10の両側に配置し、適宜、融着や接着等により、シート間を接合すればよい。
絶縁性フィルムを用いて電線導体10を絶縁する形態として、熱ラミネートやドライラミネート等、ラミネートを用いる形態を例示することができる。例えば、電線導体10を挟んで両側に、ポリエステル系樹脂等よりなる絶縁性フィルムを配置し、両側の絶縁性フィルムの間、また絶縁性フィルムと電線導体10の間を、接着剤によって接合した構造とすればよい。
特に、絶縁体を押し出しによって形成する場合に、電線導体10の断面が、扁平形状や多角形等の形状よりなり、直線状の辺部を有していることは、絶縁体の耐摩耗性の向上にも効果を有する。断面略円形の電線導体の外周に絶縁体を形成する場合には、電線導体を構成する素線の形状に由来して、電線導体の外周面に凹凸が形成されやすいため、電線導体の外周の各部に形成される絶縁体の厚さに、ばらつきが生じやすい。すると、他の箇所に比べて絶縁体が薄くなった箇所でも、所定の耐摩耗性を満足する肉厚を確保する必要性から、全体として、絶縁体を厚く形成する必要が生じる。これに対して、断面に直線状の辺部を有する電線導体10の外周面においては、その辺部に対応する箇所に、平坦な面が形成されているため、電線導体10の外周を被覆する絶縁体を、各部に均一な厚さで形成しやすい。よって、絶縁体の厚さを、全体として小さくしたとしても、電線導体10の外周の各部において、耐摩耗性の確保等の観点から要求される最小の肉厚を確保しやすい。その結果、全体として厚い絶縁体を形成することによるコストの増大や、被覆電線の配策に要するスペースの増大を避けながら、絶縁体の耐摩耗性に優れた被覆電線を得ることができる。
さらに、断面略円形の電線導体を有する被覆電線においては、絶縁体の外周面が、狭い面積で外部の物体に接触し、その狭い面積に荷重が集中しやすい。これに対し、断面に直線状の辺部を有する電線導体10を有する被覆電線においては、電線導体10の平坦な面に沿って絶縁体が形成されているため、絶縁体も平坦な面を露出させやすく、絶縁体が、外部の物体に接触することがあっても、その平坦な面において、広い面積で接触が起こりやすい。すると、接触によって印加される荷重を広い面積に分散させることができ、絶縁体が薄く形成されていても、荷重印加による摩耗を回避できるだけの、高い耐摩耗性を発揮しやすい。
このように、断面に直線状の辺部を有する電線導体10を用いて被覆電線を構成することで、絶縁体の肉厚の均一化の効果、および外部の物体との接触を大面積で受け止められることの効果により、絶縁体を薄く形成した場合でも、絶縁体の耐摩耗性に優れた被覆電線を得ることができる。電線導体10の外周におけるバリの発生を抑制することにより、それらの効果は、特に高められる。
被覆電線は、単一の電線導体10の外周を絶縁体で被覆した単線の状態で使用しても、複数の被覆電線を集積し、さらに必要に応じて、被覆材等を用いて複数の被覆電線を一体的にまとめたワイヤーハーネスの形態で使用してもよい。ワイヤーハーネスの形態で使用する場合について、次に説明する。
[ワイヤーハーネス]
本発明の実施形態にかかるワイヤーハーネスは、複数の被覆電線を集積したものよりなっており、それら複数の被覆電線の少なくとも一部が、上記のような断面が非円形となった電線導体10を有する本発明の実施形態にかかる被覆電線よりなる。ワイヤーハーネスは、上記のような断面が非円形となった電線導体10を有する被覆電線のみを用いて構成しても、そのような被覆電線と、断面略円形の一般的な電線導体を有する被覆電線等、他種の被覆電線を併用して構成してもよい。また、断面が非円形となった電線導体10を有する被覆電線を複数用いてワイヤーハーネスを構成する場合に、それら複数の被覆電線を構成する電線導体10や絶縁体の材質や形状、寸法等は、相互に同じであっても、異なっていてもよい。ワイヤーハーネスにおいて、集積した複数の被覆電線は、必要に応じて、絶縁材料等を用いて一体にまとめてもよい。
(1)ワイヤーハーネスにおける被覆電線の配置
非円形の断面形状を有する電線導体10を有する被覆電線を複数用いてワイヤーハーネスを構成することで、従来一般の断面略円形の電線導体を有する被覆電線を用いる場合と比較して、複数の被覆電線を、限られた空間にも配置できるように、集積しやすくなる。その結果、省スペース性に優れたワイヤーハーネスを形成することができる。
例えば、断面扁平な電線導体10を有する被覆電線を複数用いてワイヤーハーネスを構成する際に、それら複数の被覆電線をどのような位置関係で配置してもよいが、扁平な電線導体10の幅方向x(横方向)に並べる形態や、高さ方向yに重ねる形態、あるいは、幅方向xに複数の被覆電線を並べたものを高さ方向yに複数重ねたマトリクス状の形態を例示することができる。つまり、幅方向xと高さ方向yの少なくとも一方に沿って、複数の被覆電線を配列する形態を例示することができる。このように、扁平な電線導体10を備えた複数の被覆電線を整然と配列することで、ワイヤーハーネスを構成する被覆電線の間の空隙を小さくすることができ、特に省スペース性に優れたワイヤーハーネスとなる。
また、断面多角形の電線導体10を有する被覆電線を複数用いてワイヤーハーネスを構成する場合にも、それら複数の被覆電線をどのような位置関係で配置してもよいが、多角形の辺に相当する部位同士を、被覆電線相互間で近接または接触させて配置すれば、複数の被覆電線を高密度に集積することができる。特に、電線導体10の断面が、正六角形等、360°を整数で除した角度の内角を有する形状よりなる場合には、多数の被覆電線を、隙間なく、あるいは小さな隙間のみで配置しやすい。
ワイヤーハーネスにおいて、配列した各被覆電線に接触させて、放熱シートを設けておくことで、非円形の断面形状を利用して被覆電線を多数近接または接触させて配列した場合にも、各被覆電線の放熱性を確保しやすくなる。ここで、放熱シートは、被覆電線よりも高い放熱性を有する放熱材よりなる、シート状(板状を含む)の部材であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなるシート体または板材を例示することができる。放熱シートの配置としては、ワイヤーハーネスを構成する複数の被覆電線の間に介在させて設ける形態や、複数の被覆電線に共通に接触させて設ける形態を例示することができる。
電線導体10が、扁平形状や多角形よりなり、それらの形状の辺に相当する平坦な面が、被覆電線の外周に形成されている場合には、それらの平坦面に接触させて、放熱シートを配置することが好ましい。それにより、被覆電線の放熱性を効果的に高めることができるとともに、放熱シートを含むワイヤーハーネスの構成を簡素にすることができる。
特に、複数の被覆電線を、平坦面において、相互に近接または接触させて集積する場合には、隣接する被覆電線の平坦面の間に介在させて、放熱シートを配置することが好ましい。さらにこの場合に、各被覆電線の間に設けられた複数の介在シートを、放熱材よりなる連結材によって、相互に連結することが好ましい。連結材を設けることで、各被覆電線の放熱性をさらに高めることができる。連結材は、介在シートを介した被覆電線の放熱の目的に特化した部材として設けても、別の目的で設けられた部材を連結材として兼用してもよい。例えば、自動車の車体を構成する柱状の部材を連結材として利用することで、その部材を、車体の構造材としての役割と、介在シートを介して被覆電線の放熱を補助する連結材としての役割、さらには、複数の被覆電線よりなるワイヤーハーネスを取り付けるための支持材としての役割に、兼用することができる。
(2)他の電線との併用
上記のように、本発明の実施形態にかかるワイヤーハーネスは、本発明の実施形態にかかる断面非円形の電線導体10を有する被覆電線と、他種の被覆電線とを、併用して構成することができる。本発明の実施形態にかかる被覆電線および他種の被覆電線の具体的な構成材料および形状、寸法等は、どのような組み合わせとしてもよい。その中で、本発明の実施形態にかかる被覆電線(第一の被覆電線)として、アルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミ系材料)よりなる断面非円形の電線導体10を備えたものを用い、他種の被覆電線(第二の被覆電線)として、銅または銅合金(銅系材料)よりなり、断面略円形等、第一の被覆電線の電線導体10よりも断面形状が円形に近い電線導体を備えたものを用いる形態を例示することができる。この場合に、第一の被覆電線の導体断面積よりも、第二の被覆電線の導体断面積の方が小さいことが好ましい。
アルミ系材料は、自動車全体の軽量化のために、自動車用電線導体の材料として銅系材料の代わりに使用されるようになってきているが、上にも記載したように、アルミ系材料を用いる場合の方が銅系材料を用いる場合よりも、材料としての導電率が低いことから、電線導体の導体断面積が大きくなりがちである。そのようなアルミ系材料よりなる電線導体を従来一般の断面円形の導体として構成し、ワイヤーハーネスに用いるとすれば、電線導体の大径化により、ワイヤーハーネスの配策に要する空間が大きくなってしまうが、断面非円形に成形された電線導体10とすることで、大きな導体断面積を確保しながらも、配策に要する空間を削減することが可能となる。一方、銅系材料を用いた電線導体であっても、導体断面積の小さい細径線であれば、自動車の軽量化において大きな妨げとならない。また、ワイヤーハーネスの配策に要する空間を大きくするのにも寄与しにくい。そこで、アルミ系材料よりなる断面非円形の電線導体10を有する第一の被覆電線に、それよりも導体断面積の小さい銅系材料よりなる断面形状が円形に近い電線導体を有する第二の被覆電線を組み合わせて用いることで、省スペース性を確保しながら、高い導電率等、銅系材料の優れた特性を、ワイヤーハーネスの一部位の特性として利用することが可能となる。第二の被覆電線を構成する電線導体としては、導体断面積が0.13mmあるいはそれより小さい、銅合金細線を例示することができる。このような銅合金細線は、信号線として好適に用いることができる。第二の被覆電線をこのように細いものとすることで、第一の被覆電線として断面非円形の電線導体10を有するものを用いることによる省スペース化の効果を、有効に利用することができる。なお、第一の被覆電線と第二の被覆電線の相互配置は、特に限定されるものではない。
以下に本発明の実施例を示す。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。ここでは、断面非円形に成形した電線導体の断面に対して、空隙の状態と、素線の変形について、確認した。
(試料の作製)
外径0.32mmのアルミニウム合金線を撚り合わせ、断面略円形の原料撚線を作製した。そして、原料撚線を圧縮して、断面扁平形状および断面多角形の電線導体を作製した。
断面扁平形状の電線導体としては、上記原料撚線に対して、ローラを用いた圧延を行うことで、断面略長方形の電線導体を作製した。ローラによる圧延は、最初に上下方向から力を印加した後、再度それらと同じ方向から力を印加するとともに、同時に幅方向両側から力を印加することによって行った。この際、印加する力の大きさを異ならせることで、圧縮率(断面積の減少率)の異なる電線導体を作製した。
断面多角形の電線導体としては、上記原料撚線に対して、ダイスを用いた引き抜きを行うことで、断面六角形の電線導体を作製した。この際、ダイスに設けられた六角形の空間の断面積と、原料撚線の導体断面積との比率を異ならせることで、圧縮率の異なる電線導体を作製した。
さらに、得られた各電線導体の外周に、PVCよりなる絶縁体を押し出し、試料となる被覆電線を作製した。
(試験方法)
それぞれの被覆電線を、エポキシ樹脂に埋め込み、軸線方向に交差する断面を研磨し、断面試料を作製した。そして、得られた断面試料に対して、写真撮影を行った。
撮影した断面の写真に対して、画像解析を行い、素線間の領域に、素線を収容可能な空隙が形成されているかどうかを調べた。具体的には、各断面の中で、比較的大面積で形成されている空隙に着目し、その空隙を取り囲んでいる素線を近似した近似円を、その空隙内に何本配置することができるかを調べた。
さらに、各電線導体に対して、画像から空隙率を評価した。この際、電線導体全体の断面積(A0)を、電線導体の最外周に位置する素線の輪郭をつないだ外郭線の内側の領域の面積として見積もるとともに、空隙の面積(A1)を、その領域の中で、素線に占められていない領域の面積として見積もり、空隙率を算出した(A1/A0×100%)。
さらに、断面扁平形状の電線導体に対しては、素線の変形率を見積もった。この際、素線の変形率は、上記式(1)のとおりに見積もった。円直径Rとしては、圧縮前の原料撚線の外径である0.32mmを採用した。また、素線の変形率は、断面写真中に正方形の領域R1として示した外周部(端部)と、同じく正方形の領域R2として示した中央部に含まれる素線に対して見積もり、各領域における変形率の平均値を算出した。さらに、中央部の変形率に対する外周部の変形率の比として、外周変形率比を算出した(外周部変形率/中央部変形率×100%)。
(試験結果)
図3(a),(b)に、電線導体を断面扁平形状とした被覆電線の断面に対して撮影した写真を示す。いずれも導体断面積が60mmとなっているが、圧縮時にローラから印加する力を変えており、(b)の方が圧縮率が高くなっている。また、図4(a),(b)に、電線導体を断面多角形とした被覆電線の断面に対して撮影した写真を示す。(a)は、導体断面積20mm、(b)は導体断面積30mmであるが、同じダイスを使用して成形しており、(b)の方が圧縮率が高くなっている。
電線導体の断面を扁平形状としている図3の(a)と(b)の断面写真を比較すると、圧縮率の低い図3(a)の試料においては、素線の間に比較的大きな空隙が残っているのに対し、圧縮率の高い図3(b)の試料においては、素線が密に充填された状態となっている。また、図3(a)の試料においては、外周面が平滑になっているのに対し、図3(b)の試料においては、左上部に円で表示するように、外周部に鋭いバリが生じている。
また、電線導体の断面を多角形としている図4の(a)と(b)の断面写真を比較すると、上記と同様に、圧縮率の低い図4(a)の試料においては、素線の間に比較的大きな空隙が残っているのに対し、圧縮率の高い図4(b)の試料においては、素線の密度が高くなっている。また、図4(a)の試料においては、外周面が平滑になっているのに対し、図4(b)の試料においては、右上部および左下部に円で表示するように、外周部に鋭いバリが生じている。
次に、素線間の空隙の大きさを詳細に評価するために、空隙に収容することができる素線の本数を調べた結果について説明する。ここで、断面扁平形状の電線導体について、図3(a)中に破線の円で表示した領域に存在する空隙に着目した。図3(c)中に、実線の円で表示するように、空隙を取り囲む素線の外径を近似する近似円を設定したうえで、その近似円を、空隙内に充填した。そして、空隙内に収容することができる近似円の最大数を評価した。
図3(c)に示すように、図3(a)で着目した空隙には、3本の素線を充填することができる。これに対し、圧縮率の高い図3(b)の電線導体においては、断面の内部に、明らかに、円形の素線を1本以上収容可能な大きさの空隙は、形成されていない。
断面多角形の電線導体についても、同様の解析を行った。つまり、図4(a),(b)に破線の円で表示した領域に存在する空隙に着目し、図4(c),(d)に示すように、空隙を取り囲む素線を示す近似円を、空隙内に充填した。そして、空隙内に収容することができる近似円の最大数を評価した。
図4(a)で着目した空隙には、図4(c)に示すように、2本の素線を充填することができる。これに対し、圧縮率の高い図4(b)の電線導体においては、図4(d)に示すように、空隙に素線をかろうじて1本充填できる程度である。
以上より、電線導体の断面が、扁平形状である場合にも、多角形である場合にも、素線間に、素線を2本以上収容可能な空隙を設けることで、バリのない滑らかな外周面を有する、良好な電線導体を得られることが分かる。
電線導体の断面全体の空隙率については、図3(a)で30%、図3(b)で16%となっており、図4(a)で24%、図4(b)で16%となっている。このように、バリのない滑らかな外周面を有する電線導体においては、素線間の各所に設けられた空隙が、2本以上の素線を収容可能な大きさを有していることに加え、電線導体の断面全体における空隙率も、大きくなっている。
さらに、断面写真において、断面の外周部と中央部で素線の形状を目視にて比較すると、圧縮率の低い図3(a)の試料では、素線の変形が、外周部で、中央部よりも小さくなっている。図4(a)の試料では、外周部、中央部とも、素線の変形がほぼ起こっていない。一方、圧縮率の高い図3(b)および図4(b)の試料では、外周部の素線が、中央部の素線と同程度に、あるいはそれよりも大きく変形しているのが、見て取れる。このように、素線の間に大きな空隙が存在し、外周面にバリが生じていない電線導体においては、素線の変形が、バリが生じている箇所以外でも、外周部において、内周部よりも小さくなっていることが分かる。
この傾向を定量的に確認するために、図3(a),(b)の扁平な断面を有する電線導体(試料(a),(b))に対して、外周部および中央部のそれぞれについて、素線の変形率を評価した結果を、表1に示す。
Figure 0007088208000001
電線導体の中央部の変形率は、試料(a)と試料(b)で同じになっている。しかし、外周部の変形率は、大きく異なっている。試料(a)では、外周部の変形率が中央部の変形率よりも小さく、中央部の値の18%にまで抑えられている。これに対し、試料(b)では、外周部の変形率が、中央部の変形率と同じになっている。このように、圧縮率が小さく、電線導体にバリが発生していない場合には、断面に大きな空隙が確保されるとともに、外周部の素線の変形率が中央部よりも小さくなっていることが確認される。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 素線
10 電線導体
11~15 断面の辺
v 空隙

Claims (8)

  1. 金属材料よりなる素線を複数撚り合わせた撚線として構成された電線導体であって、
    前記電線導体は、前記撚線の軸線方向に交差する断面の形状が扁平形状を除く多角形である非円形部を有し、
    前記非円形部の断面において、該断面の外郭に面しない内部の領域に、前記素線を2本以上収容可能に連続する空隙を有し、
    導体断面積が15mm以上30mm未満であり、
    前記非円形部の断面において前記素線に占められていない空隙の割合である空隙率が、24%以上である、電線導体。
  2. 前記非円形部は、断面の外周部に、バリを有さない、請求項1に記載の電線導体。
  3. 前記非円形部の断面における前記素線の円形からの変形率が、前記非円形部の外周に面する部位において、前記非円形部の中央部よりも小さい、請求項1または2に記載の電線導体。
  4. 前記非円形部の断面に、前記素線を3本以上収容される連続した空隙を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の電線導体。
  5. 前記非円形部の断面において、前記複数の素線の少なくとも一部は、円形から変形された断面形状を有している請求項1から4のいずれか1項に記載の電線導体。
  6. 前記非円形部の断面における前記素線の円形からの変形率が、前記非円形部の中央部において、10%以上である、請求項1から5のいずれか1項に記載の電線導体。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の電線導体と、
    前記電線導体の外周を被覆する絶縁体と、を有する、被覆電線。
  8. 請求項に記載の被覆電線を含んでなる、ワイヤーハーネス。
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