JP7087342B2 - ジオールモノエステル化合物、造膜助剤、および塗料用組成物 - Google Patents

ジオールモノエステル化合物、造膜助剤、および塗料用組成物 Download PDF

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本発明は、1,3-ジオール骨格に対して、1位の水酸基および3位の水酸基のいずれかが、カルボン酸とのエステル構造を有する化合物、この化合物からなる高沸点の造膜助剤、およびこの造膜助剤を含有した塗料用組成物に関する。
世界保健機関(WHO)の定義によると、沸点が240~260℃までの有機溶剤は、揮発性有機化合物(VOC)として定義される。VOCはシックハウス症候群の原因の一つとされており、建築用塗料や屋内用塗料への使用が忌避されて久しいが、昨今の環境意識の更なる高まりの中、塗料にはより一層の環境対応が求められている。水系エマルション塗料は、その様なVOC削減の要求に応える1つの候補ではあったが、当該塗料においても僅かながらVOCが添加されているのが実情である。水系エマルション塗料は水系塗料の代表であり、塗料の多くの部分を占める媒体に水を用いる塗料である。
水系エマルション塗料の塗膜が正常に成膜されるためには、塗料が乾燥する際にエマルション内の油滴粒子同士が融着し強固な樹脂塗膜を形成する必要がある。この際、特にガラス転位点(Tg)の高い樹脂を用いた場合、低温で乾燥させると樹脂粒子同士の融着が不十分であるため、塗膜の白化あるいは剥離、ひびの発生などの問題が生じる。このためTgが高い樹脂を常温で乾燥させる用途に用いる塗料には、造膜助剤と呼ばれる乾燥時に成膜を促す添加剤を用いられるのが通常である。広範囲に利用されている造膜助剤としては、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート(CS-12、JNC株式会社の商品名)や、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブといったセロソルブ系化合物、ジ-2-エチルヘキシルフタレート(DOP)と言った化合物が挙げられるが、これらの造膜助剤は物質によって必然的に沸点が低く、上述のVOCの範囲内に含まれたり、造膜機能が十分ではないといった問題があった。
これらの問題を解決するため、特許文献1には、下式で表される水性組成物用の造膜助剤が、開示されている。
Figure 0007087342000001

〔式中、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、置換されていないか或いは炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~8のアルコキシ基で置換されている炭素数5~20のシクロアルキル基、もしくは置換されていないか或いは炭素数1~8のアルコキシ基で置換されている炭素数6~28のアリール基を表す。上記のアルキル基及びアルコキシ基のアルキル部は、直鎖状でもよいし分枝状でもよい。p,r,sは0~9の整数、qは1~9の整数で、1≦p+q+r+s≦9かつ{r<sまたは(r=sかつp≦q)}〕
これらの化合物は構造上、合成が煩雑で有り、コストが大きくなる懸念がある。
また特許文献2には、(a)エチレン性不飽和モノマーを重合して得られるTgが-60~-10℃、数平均分子量が5000~20000、および酸価が15~50であるエマルション樹脂、(b)顔料および(c)HLBが12.5~18.5のノニオン性界面活性剤を含有する塗料組成物であって、塗料組成物中の前記(a)エマルション樹脂の含有量が樹脂固形分で3重量%以上、前記(b)顔料の含有量が顔料体積濃度で25%以上、および前記(c)ノニオン性界面活性剤の含有量が0.2~5重量%であり、零VOCであり、造膜助剤及び凍結安定剤を使用しないことを特徴とするエマルション塗料組成物、が開示されている。
これらの化合物はVOCを含まないエマルション塗料組成物であるが、樹脂モノマーからエマルション組成物を製造する必要があり、製造法が煩雑になり、反応も制御する必要があるため、既存のエマルションに造膜助剤を加えるのみといった簡便な方法とは言い難い。
特開2003-277688号公報 特開2000-351934号公報
本発明の目的は、上記従来の技術課題を解決することであり、造膜効果が大きくかつ高沸点である造膜助剤、およびこの造膜助剤を含有する塗料用組成物を提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、特定の構造である化合物が上記要求を満たす造膜助剤として有効である事を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の項(1)~(8)などからなる。
(1) 式1で表されるジオール化合物を、炭素数1から6の直鎖アルキルまたは炭素数4から6のアルキルを有するカルボン酸によってエステル化させた、総炭素数が8から16であるジオールモノエステル化合物。
Figure 0007087342000002

(式1において、Rは、水素、炭素数1から10の直鎖アルキル、または炭素数3から10の分岐アルキルであり、RおよびRは独立して、水素、炭素数1から3の直鎖アルキル、または炭素数3の分岐アルキルである。)
(2) 式1において、Rがイソプロピルまたはn-プロピルであり、RおよびRが共にメチルであるか、RおよびRが水素とエチルの組み合わせである、項(1)に記載の化合物。
(3) 式1において、Rがイソプロピルであり、RおよびRが共にメチルであり、カルボン酸が2-エチルブタン酸である項(1)に記載の化合物。
(4) 式1において、Rがイソプロピルであり、RおよびRが共にメチルであり、カルボン酸がn-酪酸である、項(1)に記載の化合物。
(5) 式1において、Rがイソプロピルであり、RおよびRが共にメチルであり、カルボン酸がn-ヘキサン酸である、項(1)に記載の化合物。
(6) 項(1)から(5)のいずれか1項に記載の化合物からなり、大気圧下での沸点が260℃を超える造膜助剤。
(7) エマルションに含有される樹脂重量に対して、造膜助剤を3.6重量%加えたときの、JISK-6828-2に基づく最低造膜温度測定による最低造膜温度低下効果(ΔMFT)が、10℃以上である、項(1)から(6)のいずれか1項に記載の造膜助剤。
(8) 項(6)または(7)に記載の造膜助剤を含有する塗料用組成物。
本発明の造膜助剤となる、式(1)で表される化合物からのモノエステル化した化合物は、具体的には、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノ(n-ブチレート)、2-エチル-1,3-ヘキサンジオールモノ(n-ブチレート)、2,2-ジメチル-1,3-ヘキサンジオールモノ(n-ブチレート)、2-エチル-4-メチル-1,3-ペンタンジオールモノ(n-ブチレート)、2-エチル-1,3-ヘキサンジオールモノイソブチレート、2,2-ジメチル-1,3-ヘキサンジオールモノイソブチレート、2-エチル-4-メチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートなどが挙げられ、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノ(n-ブチレート)が特に好ましい。
式(1)で表される化合物からのモノエステル化合物の製造方法としては、1,3-ジオールのモノエステル化、アルデヒドの環化三量化の後の開環エステル化等の方法があり、製造方法に限定されずに、造膜助剤として用いることができる。
一例としては、1,3-ジオールのトルエン溶液に、ピリジン共存下で、カルボン酸クロリドを滴下して、1,3-ジオールモノエステルの反応粗液を得る。得られた反応粗液を公知の水洗、精留等の方法にて精製を行うことにより、1,3-ジオールモノエステルを得ることができる。
もしくは、他の例として1,3-ジオールに、酸触媒存在下、カルボン酸を加え、加熱しても得ることができる。
本発明の造膜助剤が使用される水系エマルションに用いられる樹脂としては、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリ乳酸ビニル樹脂等の酢酸ビニル等の酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、あるいはこれらのモノマーを共重合させたコポリマーが好適に使用される。
水系エマルション中の樹脂の含有割合は、10重量%から60重量%の範囲が好ましい。
水系エマルションとして使用されるエマルションの種類は、上記の樹脂を水および有機溶剤などの媒体に分散させたエマルションが挙げられ、具体的には、アクリル酸エステルエマルション、メタクリル酸エステルエマルション、ポリウレタンエマルション、酢酸ビニルホモポリマーエマルション、酢酸ビニル-アクリル酸エステルコポリマーエマルション、酢酸ビニル-エチレンコポリマーエマルション、アクリル酸エステル-メタクリル酸エステルコポリマーエマルション、アクリル酸エステル-スチレンコポリマーエマルション等が好適に使用され、好ましく使用されるエマルションはアクリル酸エマルションである。
本発明における造膜助剤は、水系エマルション以外のいわゆるラテックスにも使用可能である。使用されるラテックスは、塩化ビニリデンコポリマーラテックス、塩化ビニル-コポリマーラテックス、ブタジエン-スチレンラテックス、ブタジエン-アクリロニトリルラテックスなどが挙げられる。
式1において、Rは炭素数3から10の直鎖アルキルまたは炭素数3から10の分岐アルキルであり、RおよびRは独立して、水素、炭素数1から3の直鎖アルキル、または炭素数3の分岐アルキルである。Rは炭素数3から7のアルキルが好ましく、RまたはRは、炭素数1または2のアルキルが好ましい。Rがイソプロピルであり、RおよびRが共にメチルである2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール モノノルマルブチレートが極めて好ましい。
本発明における造膜助剤を構成する化合物が有する炭素数の総和は10から24が好ましい。炭素数の総和が10以上であると、造膜助剤の沸点が高くなり非VOC造膜助剤としての機能を有し、炭素数の総和が24以下であると造膜効果が向上する。
水系エマルションや塗料用組成物中の造膜助剤の測定法は公知の方法、例えばガスクロマト分析等にて分析可能である。また、水系エマルションや樹脂組成物における樹脂などの不揮発分の測定方法も公知の方法例えば、蒸発残分の測定等にて分析可能である。
本発明におけるジオールモノエステルは、その化学構造上、n-ブチルエステルが一級あるいは二級アルコールにいずれかに付加しているため、式2で表される化合物および式3で表される化合物のように、二つの形態を取ることが可能である。これらのどちらも造膜助剤として使用可能であり、式2で表される化合物および式3で表される化合物の混合物としても使用可能である。また、この混合化合物の混合比に制限はない。
Figure 0007087342000003

Figure 0007087342000004
本発明における造膜助剤は、本発明の造膜助剤単独で用いる事も、他の造膜助剤と混合して用いる事もできる。例えば、本発明の造膜助剤である2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノ(2-エチルヘキサノエート)を1重量部に対し、既存の高沸点造膜助剤である2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレートを1重量部混合したものを造膜助剤して用いる事もできる。
本発明における造膜助剤の塗料用組成物に対する添加量は、当該塗料用組成物の総重量に対する添加割合で定義できる。例えば、当該塗料用組成物の総重量に対し、造膜助剤の添加割合が0.1重量%から50.0重量%の範囲で使用可能であり、好ましくは0.5重量%から25.0重量%の範囲である。添加量が0.1重量%以上で造膜効果が顕著となり、50.0重量%以下で塗膜にハジキ等の塗工不良が無くなる。
本発明における造膜助剤の含有量は、当該水系エマルションや塗料用組成物中の含有樹脂重量に対する添加割合でも定義できる。例えば、当該水系エマルションや塗料用組成物中に含有される樹脂重量に対し、造膜助剤の添加割合が0.05重量%から100.0重量%の範囲での使用が好ましく、より好ましくは0.1重量%から50.0重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.5重量%から30.0重量%の範囲である。0.05重量%以上で造膜効果が顕著となり、100.0重量%以下で塗膜にハジキ等の塗工不良が無くなる。
合成例1で合成した本発明の化合物のNMRチャートである。 合成例1で合成した本発明の化合物のGC-MSチャートである。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(GC分析)
測定機器:島津製作所GC、カラム:Agilent J&W GC カラムDB-1MS(長さ;60m、内径;0.25mm、膜厚;0.25μm)、温度:50℃(0min)→10℃/min→280℃(5min)、インジェクション温度:200℃、検出器:FID(300℃)
(NMR分析)
測定機器:VARIAN NMR SYSTEM、ヘルツ:500MH、標準物質:TMS、溶媒:クロロホルム-d
(GC-MS分析)
測定機器:島津製作所GCMS-TQ8040、カラム:Agilent J&W GC カラムDB-5MS(長さ;30m、内径;0.25mm、膜厚;0.25μm)、温度:40℃(3min)→10℃/min→280℃(5min)、インジェクション温度:250℃、検出器イオン源:PCI
[合成例1]
<1-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンタン-3-イルブチレートと3-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンチルブチレートの混合物(2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノ(n-ブチレート))の合成>
Figure 0007087342000005
窒素置換した5L三ツ口フラスコに、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオール(686g)とt-ブチルメチルエーテル(2000mL)、ピリジン(464g)を入れる。フラスコを冷却したのち、酪酸クロリド(500g)を滴下した。1時間撹拌後、反応終了をGCで確認し、1N-塩酸、炭酸水素ナトリウム水、および水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。エバポレーターで濃縮後、蒸留により目的化合物である、1-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンタン-3-イルブチレートと3-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンチルブチレートの混合物を43:57の比で得た。(収量:731g、純度:99.3GC%)
反応進行および純度の確認はGC分析で行い、化合物の同定は、NMR分析およびGC-MS分析で行なった。
図1にNMRチェートを示す。
図2にGC-MSチャートを示す。
実施例には、本発明の造膜助剤である2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノ(n-ブチレート)(以下NC-12と略する)を用い、比較例には、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート(JNC株式会社製、以下CS-12と略する)、および2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート(JNC株式会社製、以下CS-16と略する)を用いた。
(沸点の測定)
沸点は、公知の平衡還流法により求めた。即ち、温度計と還流冷却器を備えた50mlフラスコに試料約10gと沸石を入れフラスコを加熱し、平衡還流状態となったときの蒸気温度を沸点とした。結果を表1に示した。
表1
Figure 0007087342000006
本発明の造膜助剤であるNC-12は、既存の造膜助剤であるCS-12よりも沸点が高く、VOCの定義である260℃を超えているためVOCには該当せず、より環境への影響が小さいことが分かる。
(塗料組成物の調製)
実施例、比較例には、水系エマルションはDIC株式会社のアクリル系エマルション ボンコートAN-155-E(DIC株式会社;登録商標)を用いた。
各々の造膜助剤は、エマルションに対して、1重量%または2重量%の割合で添加し、ホモジナイザーを用いて混合した後、消泡するのを待って測定に供した。
(最低造膜温度および白化温度の測定)
最低造膜温度および白化温度の測定は、最低造膜温度および白化温度の測定は、JIS K-6828-2に則って行った。井元製作所製 簡易型最低造膜温度測定装置に、循環型冷却液送液装置を接続し測定を行った。
最低造膜温度および白化温度は、どちらも低いほど、造膜効果が高いとされる。
最低造膜温度低下効果(ΔMFT)は、添加の有無による最低造膜温度の温度差で示される。
[実施例1]
ボンコートAN-155-E(樹脂含有量55重量%)を水系エマルションとして用い、合成例1で得られたNC-12を造膜助剤として、水系エマルションに対して、1重量%または2重量%含んだ水系エマルション組成物を調製し、その最低造膜温度および白化温度を測定した。結果を表2に示した。
[参考例1]
造膜助剤を加え無かった以外は、実施例1準じて最低造膜温度及び白化温度を測定した。結果を表2に示した。
[比較例1]
造膜助剤としてCS-12を用いた以外は、実施例1に準じて最低造膜温度及び白化温度を測定した。結果を表2に示した。
[比較例2]
造膜助剤としてCS-16を用いた以外は、実施例1に準じて最低造膜温度及び白化温度を測定した。結果を表2に示した。
表2
Figure 0007087342000007
造膜性能評価では、アクリル系エマルションであるボンコートAN155Eを用いた場合、NC-12(実施例1)は、既存の汎用造膜助剤であるCS-12(比較例1)と比較して、どの添加割合においても最低造膜温度、白化温度共に遜色なく、無添加(参考例1)との最低造膜温度の差(ΔMFT)は、2重量%の添加では10℃を超えた。一方、高沸点造膜助剤であるCS-16(比較例2)との比較では、最低造膜温度の低下効果は非常大きい性能を示した。
本発明における造膜助剤は、水系エマルションに加える造膜助剤として、非VOCであり、かつ高性能な造膜効果を有し、特にアクリル系エマルションへの造膜助剤として非常に有効である。

Claims (5)

  1. 式1で表されるジオール化合物を、2-エチルブタン酸、n-酪酸、およびn-ヘキサン酸から選択されたカルボン酸によってエステル化させた、総炭素数が10から16であるジオールモノエステル化合物からなる大気圧下での沸点が260℃を超える造膜助剤。
    Figure 0007087342000008

    (式1において、Rイソプロピルであり、RおよびRが共にメチルである。)
  2. ルボン酸が2-エチルブタン酸である、請求項1に記載の造膜助剤。
  3. ルボン酸がn-酪酸である、請求項1に記載の造膜助剤。
  4. ルボン酸がn-ヘキサン酸である、請求項1に記載の造膜助剤。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の造膜助剤を含有する塗料用組成物。
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