JP2005200654A - フィルム形成組成物における色の改善 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フィルム形成組成物における色の改善を提供する。
【解決手段】植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含むか、それからなるか、あるいは本質的にそれからなる組成物に関する。また、安定化プロピレングリコールモノエステル(PGME)混合物のような、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物にも関する。さらに、ブチル化ヒドロキシトルエンと組み合わせることによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法にも関する。くわえて、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
【選択図】なし
【解決手段】植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含むか、それからなるか、あるいは本質的にそれからなる組成物に関する。また、安定化プロピレングリコールモノエステル(PGME)混合物のような、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物にも関する。さらに、ブチル化ヒドロキシトルエンと組み合わせることによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法にも関する。くわえて、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
【選択図】なし
Description
発明の分野
本発明は、植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含有する組成物に関する。かかる組成物は、例えば、ラテックスフィルム形成組成物における添加剤として有用である。また、本発明は、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物にも関する。さらに、本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエンとグリコールエステルとを組み合わせて、低過酸化物価を維持するか、または高過酸化物価の上昇を防ぐことによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法にも関する。さらにまた、本発明は、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
本発明は、植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含有する組成物に関する。かかる組成物は、例えば、ラテックスフィルム形成組成物における添加剤として有用である。また、本発明は、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物にも関する。さらに、本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエンとグリコールエステルとを組み合わせて、低過酸化物価を維持するか、または高過酸化物価の上昇を防ぐことによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法にも関する。さらにまた、本発明は、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
関連技術
コーティング組成物は、通例、フィルム形成性である。本明細書で使用する「フィルム形成」とは、連続フィルムへのポリマーの融解を可能にするために、コーティング組成物が、周囲温度で、または周囲温度未満で最小フィルム形成温度(MFT)を有することを意味する。融合剤のような揮発性有機化合物(VOC)を使用して、コーティング組成物のMFTを一時的に低下させることが可能であり、ポリマーのガラス転移温度(Tg)未満の温度で、ポリマーからフィルムを形成することを可能にする。
コーティング組成物は、通例、フィルム形成性である。本明細書で使用する「フィルム形成」とは、連続フィルムへのポリマーの融解を可能にするために、コーティング組成物が、周囲温度で、または周囲温度未満で最小フィルム形成温度(MFT)を有することを意味する。融合剤のような揮発性有機化合物(VOC)を使用して、コーティング組成物のMFTを一時的に低下させることが可能であり、ポリマーのガラス転移温度(Tg)未満の温度で、ポリマーからフィルムを形成することを可能にする。
水ベースのラテックスペイントは、固体ペイントフィルムに、基材被覆皮(substrate hide)、耐水性および耐久性を付与する、顔料とラテックス粒子との水性分散系から構成される。顔料およびラテックス粒子の安定な分散および懸濁を維持するために、分散剤、界面活性剤および増粘剤のような他の成分を液体ペイントに添加する。液体安定性、適用性能およびフィルム形成特性を改善するために、溶媒、塩基、脱泡剤および殺生物剤も組み入れる。水ベースのラテックスペイントの化学組成は、成分の水中分散を可能にし、硬化および乾燥ペイントフィルム形成時に耐水性を維持するように設計される。本質的には、組成物は、ペイントフィルムとしての耐水性のための疎水性成分と、液体水相における安定性、溶解性および分散性を改善するための親水性成分とを含有するように設計される。
ラテックスポリマーは、乾燥ペイントフィルムに耐水性および耐久性を付与する高分子量の成分である。これらのラテックスポリマーとしては、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ブタジエン、アクリレート、メタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびアクリロニトリル含有モノマーの重合および共重合生成物が挙げられる。アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、スチレンおよび酢酸ビニルのポリマーおよびコポリマーが、特に重要である。
ラテックスポリマーは、ペイントフィルムのフィルム形成部分であり、乳化重合反応によって調製される。ポリマー粒子の凝集は、通例、重合混合物中に安定化界面活性剤を含ませることによって防止される。一般的には、重合の技術分野において周知のように、アニオン性もしくは非イオン性界面活性剤またはそれらの混合物のような1以上の界面活性剤によって、成長ラテックス粒子は乳化重合中に安定化される。乳化重合に適切な界面活性剤の多くの例は、毎年発行される、(非特許文献1)から得られる。一般的に、乳化重合は、水相内でモノマーミセルを生じるための非イオン性界面活性剤の使用からなる。
ペイントを表面に付着させた後のフィルム形成時のラテックスポリマーの有効性は、ポリマーのTgおよびペイントフィルムを乾燥させる温度に依存する。ポリマーと適合性のある化合物である融合助剤をラテックスペイントにおいて使用して、ラテックスポリマーを可塑化(軟化)させ、水が蒸発したら、最適コーティング特性を有する連続フィルムを形成させる。融合助剤がない場合、乾燥時にコーティングはクラッキングを生じ、基材への接着に不具合を生じる。慣例的に、かかる融合助剤(一般的に、アルコールエステルおよびエーテル)は揮発性であり、そしてポリマーがインテグラルフィルムへと融合できた後に、フィルムから離れる。融合助剤が出ると、初期Tgによって定義されるポリマーの本来の硬度は回復し、より強靭かつ抵抗性のあるコーティングが得られる。
コーティング製造業者が遭遇する1つの問題は、低VOC融合助剤または可塑剤を含有する配合物の開発である。例えば、現在、周囲条件で、または周囲条件未満でフィルムを形成するために、エマルジョンポリマーは融合助剤または可塑剤と配合され、室温またはそれより高温で適切に機能するために十分なTgのフィルムへと乾燥する。一般的には、フィルムへと形成または融合するエマルジョンポリマーの能力は、問題のポリマーのMFTによって決定され、これは典型的に、ポリマーのTgに近似する。従って、ここにはジレンマが存在し、すなわち、融合、流動および表面湿潤特性を示すためには、低MFTポリマーが必要とされる。しかしながら、ポリマーが柔軟性および粘性のままである場合、コーティングは有用ではない。従って、コーティング配合物が、適切な成分を含有し、初期の低MFTを有し、適用後、それらのMFTより著しく高いTgを有する非粘性、耐久性、硬質および耐水性表面を形成する技術を開発する必要がある。
ラテックス組成物と比較して、油ベースの組成物、例えば、油ベースのペイントは、一般的には、亜麻仁油または桐油のような植物油、および/あるいはペイント中の媒体成分として(アルキド樹脂のような)他の成分と共反応された植物油を利用する。当該分野において「乾燥油」としても称される植物油は、空気への暴露時に、架橋フィルムを形成する。全ての植物油と同様に、これらの乾燥油は、様々な脂肪酸とグリセロールとのトリエステルである。しかしながら、ほとんどの植物油とは異なり、乾燥油の脂肪酸は、非常に高度の不飽和度(高いヨウ素価)を有し、多価不飽和脂肪酸の含有量が高く、そして一般的に、3以上の二重結合を含有する多数の脂肪酸(例えば、リノレン[シス−9−シス−12−シス−15−オクタデカトリエン]酸、エレオステアリン[シス−9−トランス−11−トランス−13−オクタデカトリエン]酸、および4−オキソ−シス−9−トランス−11−トランス−13−オクタデカトリエン酸)を有する。半乾燥油は中等度から高度の不飽和度を有し、そして多価不飽和脂肪酸の含有量が高いが、3以上の二重結合を有する低レベルの脂肪酸を含有する。油ベースのペイントにおいてかかる反応性乾燥油を使用することによって、硬質および耐久性であるペイントフィルムの提供が助けられる。従って、乾燥油および共反応された植物油生成物(アルキド)は、油ベースの組成物の望ましい成分である。しかしながら、油ベースの組成物は、典型的には、例えば、1リットルあたり380〜450グラム(g/l)以上の高い割合のVOCを溶媒または添加剤として含む。かかる高濃度のVOCは、環境的に望ましくない。
一方、ラテックス組成物は、典型的には、例えば、約250g/l未満の非常に低濃度のVOCを含み、従って、より環境的に適合する。従って、ラテックス組成物の架橋を促進するために、ラテックス組成物中に油ベースの組成物の乾燥油を組み入れることが望ましい。しかしながら、油ベースの組成物において使用される乾燥油は不水溶性であり、従って、ラテックス組成物において容易に使用することができない。
乾燥油を含有するラテックスまたはエマルジョン組成物は、(特許文献1)および(特許文献2)に開示されている。これらの特許に開示されている組成物は、半乾燥または非乾燥油から誘導された脂肪酸残基を有し、かつ化学的にエチレン系不飽和カルボン酸に結合した架橋性モノマーを含有する。モノマーは重合されて、酸化架橋能力を有するラテックスポリマー樹脂が得られる。
米国特許第6,203,720号明細書
米国特許第6,174,948号明細書
マカッチャンズ デタージェンツ アンド エマルジフィアズ(McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers)(MC パブリッシング カンパニー(MC Publishing Co.),グレン ロック,ニュージャージー(Glen Rock,N.J.))
硬化プロセス中に反応可能であり、それによって耐久性、耐水性ペイントフィルムの形成が助けられる成分を組み入れるラテックスペイント配合物を開発することが望ましい。環境的に望ましくない融合溶媒のようなVOCの量を減少させることも望ましい。
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(商標名:テキサノール(Texanol))のような慣例的な融合溶媒の代わりに、PGME混合物を使用することができる(N.ジラツムヌクル(N.Jiratumnukul)およびM.R.バン デ マーク(M.R.Van De Mark),ジャーナル オブ アメリカン オイル ケミカル ソサエティ(J.Am.Oil.Chem.Soc.),2000,77,691−697)。慣例的な融合溶媒はVOCである。したがって、これらの溶媒の使用を最小化するか、またはそれらを不揮発性化合物によって全体的に置き換えることが望ましい。PGME混合物は、融合溶媒として作用するが、かかるPGMEは不揮発性である。したがって、PGMEは乾燥フィルムに残留する。
PGMEを含有する乾燥フィルムの黄変は、乾燥フィルムにおけるPGMEの存在に起因する。さらに、これらのペイントにおいて、イン−カン(in−can)黄変もPGMEの存在に起因する。融合溶媒としてPGME混合物を含有するが、慣例的な融合溶媒を含有するコーティングと同様の黄変を示すラテックスフィルム形成組成物を配合することが望ましい。
発明の概要
本発明は、植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含むか、それからなるか、あるいは本質的にそれからなる組成物に関する。また、本発明は、安定化プロピレングリコールモノエステル(PGME)混合物のような、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物に関する。さらに、本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエンと組み合わせることによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法に関する。さらにまた、本発明は、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
本発明は、植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとの安定化グリコールエステルを含むか、それからなるか、あるいは本質的にそれからなる組成物に関する。また、本発明は、安定化プロピレングリコールモノエステル(PGME)混合物のような、安定化グリコールエステルを含有するラテックスフィルム形成組成物に関する。さらに、本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエンと組み合わせることによる、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法に関する。さらにまた、本発明は、本明細書に開示される安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルを含むフィルム形成組成物の調製方法も含む。
発明の詳細な説明
本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)と組み合わせることによって、PGMEのようなグリコールエステル組成物を安定化することができるという知見に基づく。理論に拘束されることは望ましくないが、BHTは、低過酸化物価を維持するように、または過酸化物価が高い値まで増加することを妨げるように作用し得る。BHT安定化PGMEは、ラテックスフィルム形成組成物中に組み入れられ、この配合物は、非安定化PGMEとの配合物よりも、イン−カン黄変および乾燥フィルムコーティングにおける黄変に対して、より高い抵抗を示す。
本発明は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)と組み合わせることによって、PGMEのようなグリコールエステル組成物を安定化することができるという知見に基づく。理論に拘束されることは望ましくないが、BHTは、低過酸化物価を維持するように、または過酸化物価が高い値まで増加することを妨げるように作用し得る。BHT安定化PGMEは、ラテックスフィルム形成組成物中に組み入れられ、この配合物は、非安定化PGMEとの配合物よりも、イン−カン黄変および乾燥フィルムコーティングにおける黄変に対して、より高い抵抗を示す。
一の態様において、本発明は、安定化グリコールエステル組成物に関する。かかる組成物は、ある量のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が組み入れられている植物油脂肪酸のグリコールエステルを含むか、それから本質的になるか、あるいはそれからなる。グリコールエステル組成物は、グリコールエステル組成物の調製において使用される出発材料に依存して、モノエステル、残渣ジエステル、モノグリセリド、および他の不純物を含む。
グリコールエステル組成物と組み合わせたBHTの量は、低過酸化物価を維持するために、または過酸化物価が高い値まで増加することを妨げるために十分である。この影響を生じるいずれの量のBHTも本発明の範囲内に包含されるが、グリコールエステルの約1.0重量%〜約0.05重量%の量のBHTが、十分に安定化されたグリコールエステル組成物を提供することが発見された。より好ましくは、その量は、約0.5%と約0.20%との間である。BHTと組み合わせることによって、グリコールエステル組成物の過酸化物価を維持することができるか、または商業目的のために容認できないレベルまで過酸化物価が増加することを妨げることができることが発見された。安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステル組成物は、ラテックスフィルム形成組成物中に良好に組み入れられる。好ましくは、安定化グリコールエステル組成物は、約50未満の過酸化物価を有する。最も好ましくは、過酸化物価は約10未満である。
安定化に先立ち、当該分野において公知の手段によって、グリコールと植物油脂肪酸とを組み合わせることにより、グリコールエステル組成物を調製する。好ましくは、グリコールエステル組成物は、モノエステル混合物である。モノエステル混合物は、生成物に含まれるモノ対ジエステルの比率の点から、高いパーセントのモノエステルを含む組成物である。モノエステル混合物は、出発材料に依存して、いくらかの残渣ジエステル、モノグリセリドおよび他の不純物を含有し得る。好ましくは、安定化グリコールエステル組成物は、少なくとも約50%のモノエステルから構成される。より好ましくは、安定化グリコールエステル組成物は、少なくとも約80%のモノエステルから構成される。
グリコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等からなる群から選択される。好ましいポリオールは、プロピレングリコールであり、個々の異性体およびd,l−プロピレングリコールを含む。
植物油脂肪酸は、植物油から誘導される。グリコールエステル組成物の脂肪酸部分を調製するために適切な植物油としては、遺伝子組換え油、ダイズ油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、カノラ油、ナタネ油、ヤシ油、パーム核油、パーム油、綿実油、落花生油、桐油およびベニバナ油、ならびにそれらの誘導体および混合物が挙げられる。好ましくは、植物油は多価不飽和植物油である。最も好ましくは、多価不飽和植物油は、C18:3またはそれより高い脂肪酸の含有量が低い。十分に低レベルのC18:3またはそれより高い脂肪酸を有するいずれの多価不飽和油も適切であるが、好ましくは、植物油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である。好ましくは、多価不飽和植物油は、約2%未満のC18:3またはそれより高い多価不飽和脂肪酸を含有する。また、約2%未満のリノレン酸を含有する多価不飽和植物油も好ましい。より好ましくは、リノレン酸含有量は約1%未満である。最も好ましくは、この油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である。
最も好ましい実施形態において、安定化グリコールエステル組成物は、安定化プロピレングリコールモノエステル(PGME)混合物である。PGME混合物は、モノエステル、ジエステル、モノグリセリド、ポリオールおよびアルコールを含む組成物である。モノエステル混合物は、生成物に含まれるモノ対ジエステルの比率の点から、高いパーセントのモノエステルを含む組成物である。モノエステル混合物は、出発材料に依存して、いくらかの残渣ジエステル、モノグリセリドおよび他の不純物を含有し得る。好ましくは、安定化PGME混合物は、少なくとも約50%のPGMEから構成される。より好ましくは、安定化PGME混合物は、少なくとも約80%のPGMEから構成される。
好ましくは、安定化グリコールエステル組成物は、約0.6レッド未満および約1.5イエロー未満のロビボンドカラー(Lovibond)を有する。最も好ましくは、色は、約0.4レッド未満および約1.0イエロー未満である。
安定化グリコールエステル組成物は、UV安定剤を追加的に含有し得る。かかる安定剤は当該分野において既知であり、例としては、シテック−シアソルブ(Cytek−Cyasorb)UV−24、UV−1164、UV−531、UV−5357、UV−2337、UV−5411等が挙げられる。
もう1つの態様において、本発明は、安定化グリコールエステル組成物を含むラテックスフィルム形成組成物に関する。適切な安定化グリコールエステル組成物は、上記の通りである。
グリコールと植物油脂肪酸とを組み合わせることによって、安定化グリコールエステル組成物が形成される。適切かつ好ましいグリコールおよび植物油脂肪酸は、上記の通りである。ラテックスフィルム形成組成物中への組み入れに関して、安定化グリコールエステル組成物の組み入れに関して、本明細書に開示されたいくつかの利点がある。さらに、上記で概説された好ましい安定化グリコールエステル組成物も、ラテックスフィルム形成組成物中への組み入れに関して好ましい。
好ましくは、ラテックスフィルム形成組成物は、少なくとも約50%のモノエステルから構成される安定化グリコールエステル組成物を含む。より好ましくは、安定化グリコールエステルは、少なくとも約80%のモノエステルから構成される。モノエステル混合物は、生成物に含まれるモノ対ジエステルの比率の点から、高いパーセントのモノエステルを含む組成物である。モノエステル混合物は、出発材料に依存して、いくらかの残渣ジエステル、モノグリセリドおよび他の不純物を含有し得る。
好ましくは、グリコールエステル組成物を調製するために使用される植物油は、多価不飽和植物油である。多価不飽和脂肪酸部分は、不飽和部位の酸化架橋のため、より望ましい乾燥フィルムを促進する。最も好ましくは、多価不飽和植物油は、C18:3またはそれより高い脂肪酸の含有量が低い。黄変への抵抗の観点から、より低レベルのC18:3またはそれより高い脂肪酸によって、優れたフィルム形成組成物が得られることが発見された。十分に低レベルのC18:3またはそれより高い脂肪酸を有するいずれの多価不飽和油も適切であるが、好ましくは、植物油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である。好ましくは、多価不飽和植物油は、約2%未満のC18:3またはそれより高い多価不飽和脂肪酸を含有する。また、約2%未満のリノレン酸を含有する多価不飽和植物油も好ましい。より好ましくは、リノレン酸含有量は約1%未満である。最も好ましくは、この油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である。
安定化グリコールエステル組成物は、ラテックスフィルム形成組成物における商業用途に関して適切である過酸化物価を有さなければならない。好ましくは、過酸化物価は、約50未満である。より好ましくは、過酸化物価は約10未満である。
最も好ましい実施形態において、ラテックスフィルム形成組成物は、安定化PGME混合物を含む。好ましくは、安定化PGMEは、少なくとも約80%のモノエステルを含有する。安定化PGME混合物を組み入れているラテックスフィルム形成組成物は、非安定化PGMEを使用する配合物と比較して、カンの中で、および乾燥フィルムにおいて、より低い黄変を有することが示された。
ラテックスフィルム形成組成物への組み入れに関して、安定化グリコールエステル組成物との組み合わせによってラテックスフィルム形成組成物の最終的な色が悪影響を受けないように、安定化グリコールエステル組成物は明るい色でなければならない。好ましい実施形態において、安定化グリコールエステル組成物は、約0.6レッドおよび約1.5イエロー未満のロビボンドカラーを有する。より好ましくは、ラテックスフィルム形成組成物は、約0.4レッドおよび約1.0イエロー未満のロビボンドカラーを有するグリコールエステルを含む。
全ての実施形態において、好ましい安定化グリコールエステル組成物は、上記の通り、安定化PGME混合物である。
安定化グリコールエステル組成物は、UV安定剤を追加的に含有し得る。かかる安定剤は当該分野において既知であり、例としては、シテック−シアソルブ(Cytek−Cyasorb)UV−24、UV−1164、UV−531、UV−5357、UV−2337、UV−5411等が挙げられる。ラテックスフィルム形成配合物の安定化グリコールエステル成分における成分として使用される場合、UV安定剤は、カンの中で、または乾燥フィルムにおいて生じ得るいずれの黄変もさらに最小化し得る。
ラテックスフィルム形成組成物は、殺生物剤も含み得る。殺生物剤は、当該分野において既知である。限定されないが、外部ハウスペイントのような外部表面のためのコーティングとして、それらは特に有用である。特定の殺生物剤が、安定化グリコールエステルとの組み合わせにおいて使用される場合、黄変に対して、より良好な抵抗を有するラテックスフィルム形成組成物を提供することが見出された。好ましい殺生物剤としては、ファンギトロール(Fungitrol)820、ファンギトロール(Fungitrol)720、ポリフェーズ(Polyphase)CST、ロゾン(Rozone)2000およびポリフェーズ(Polyphase)678が挙げられる。
また、ラテックスフィルム形成組成物は、1以上の顔料も含み得る。顔料と配合される場合、視覚的に基材を隠すために、ラテックスフィルム形成組成物を使用することができる。この態様において、ラテックスフィルム形成組成物は、本質的にペイントである。安定化PGME混合物のような安定化グリコールエステルは典型的な融合溶媒を置き換えるため、配合物はより低いVOCからの利点を得る一方、配合物は、非安定化PGMEの存在に起因する典型的な黄変に抵抗する。
ラテックスフィルム形成組成物は、イン−カン安定性、光沢等のような所望の特性を有する最終製品を製造するために必要な、増粘剤、分散剤、界面活性剤およびレオロジー調整剤のような添加剤をさらに含有してもよい。
さらにもう一つの態様において、本発明は、ある量のBHTをグリコールエステル組成物に組み合わせて、低過酸化物価を維持するか、または過酸化物価が高い値まで増加することを妨げる工程を含む、植物油脂肪酸エステルのグリコールエステルの安定化方法に関する。
適切なグリコールエステル組成物および好ましい実施形態は、上記の通りである。
グリコールエステル組成物と組み合わせたBHTの量は、低過酸化物価を維持するために、または過酸化物価が高い値まで増加することを妨げるために十分である。過酸化物価が容認できるレベルである間は、いつでも、BHTを組み合わせることができる。一般的に、過酸化物価が容認できないレベルまで増加しないように、グリコールエステル組成物を提供した後、可能な限り迅速に、BHTを組み合わせる。最小過酸化物価を提供するか、または維持する合成の直後にBHTを組み合わせることが望ましい。この影響を生じるいずれの量のBHTも本発明の範囲内に包含されるが、約1.0〜約0.05%の量のBHTが、十分に安定化されたグリコールエステル組成物を提供することが発見された。より好ましくは、BHTの量は、約0.5%と約0.20%との間である。
好ましくは、安定化の前に、グリコールエステル組成物は、約50未満の過酸化物価を有する。最も好ましくは、過酸化物価は約10未満である。
植物油脂肪酸のプロピレングリコールエステルの安定化方法は、UV安定剤を追加的に組み合わせることをさらに含み得る。かかる安定剤は当該分野において既知であり、例としては、シテック−シアソルブ(Cytek−Cyasorb)UV−24、UV−1164、UV−531、UV−5357、UV−2337、UV−5411等が挙げられる。本発明で使用される場合、UV安定剤は、過酸化物価の追加的な維持を提供し得る。ペイント配合物の一成分である安定化プロピレンエステル組成物の一部として使用される場合、UV安定剤は、いずれの黄変もさらに最小化し得る。
もう一つの態様において、本発明は、植物油脂肪酸の安定化グリコールエステルをフィルム形成配合物に組み合わせる工程を含む、ラテックスフィルム形成組成物の調製方法に関する。
好ましい実施形態において、この方法は、安定化PGME混合物を組み合わせる工程を含み、全ての適切かつ好ましいPGME混合物は上記の通りである。最も好ましくは、ラテックスフィルム形成組成物の調製方法の間に組み合わせられるPGME混合物は、少なくとも80%のモノエステルを含有する。さらに、PGME混合物が約50未満の過酸化物価を有することが同様に望ましい。また好ましくは、PGME混合物は、約0.6レッド未満および約1.5イエロー未満のロビボンドカラーを有する。最も好ましくは、ロビボンドカラーは、約0.4レッド未満および約1.0イエロー未満である。
本発明は、安定化PGME混合物は、非安定化PGME混合物よりも黄変に対してより抵抗があるという発見に基づく。安定化PGME混合物を含有する配合物は、イン−カン黄変および乾燥フィルムの黄変の最小化の点から、慣例的な融合溶媒を含有する配合物に匹敵し得る。
実施例1
樹脂、融合剤および殺生物剤からなるフィルム形成組成物を配合して、ラテックスコーティングにおける黄変を試験した。図1に確認されるように、約88gのAC−2508(ローム アンド ハース(Rohm and Haas)アクリル樹脂)、3.3gの融合剤および2.7gの殺生物剤を一緒にブレンドし、混合して、オーブン中140°Fで10日間、静置させた。この後、混合物をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、3ミル(mil)アプリケーターバーを有するレネッタ(Lenetta)ドローダウンチャートに適用した。フィルムを数時間乾燥させ、次いで、比色計によって読取った。室温に保持されたキャストフィルムにおいて、経時的にフィルムの色(LABカラーシステムの)b値)を監視した。全ての色測定のために使用される標準は、殺生物剤を含まない、AC−2508およびテキサノール(Texanol)(イーストマン(Eastman))であり、これを混合し、直後に、熱老化のない状態でフィルムとしてキャスティングした。0.2%のBHTを含有するアーチャー(Archer)RCのようなPGME、およびBHTを含有しない高過酸化物価PGME(過酸化物価=185)を比較した。)b値が高いほど、黄変が増加することを表す。
樹脂、融合剤および殺生物剤からなるフィルム形成組成物を配合して、ラテックスコーティングにおける黄変を試験した。図1に確認されるように、約88gのAC−2508(ローム アンド ハース(Rohm and Haas)アクリル樹脂)、3.3gの融合剤および2.7gの殺生物剤を一緒にブレンドし、混合して、オーブン中140°Fで10日間、静置させた。この後、混合物をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、3ミル(mil)アプリケーターバーを有するレネッタ(Lenetta)ドローダウンチャートに適用した。フィルムを数時間乾燥させ、次いで、比色計によって読取った。室温に保持されたキャストフィルムにおいて、経時的にフィルムの色(LABカラーシステムの)b値)を監視した。全ての色測定のために使用される標準は、殺生物剤を含まない、AC−2508およびテキサノール(Texanol)(イーストマン(Eastman))であり、これを混合し、直後に、熱老化のない状態でフィルムとしてキャスティングした。0.2%のBHTを含有するアーチャー(Archer)RCのようなPGME、およびBHTを含有しない高過酸化物価PGME(過酸化物価=185)を比較した。)b値が高いほど、黄変が増加することを表す。
図1に示される通り、初期黄変は、ポリフェーズ(Polyphase)AF−1(トロイ(Troy))およびBHTを含有しない高過酸化物価PGMEによって最も深刻であった。テキサノール(Texanol)/ポリフェーズ(Polyphase)AF−1試料との比較において、全てのPGME含有試料において、より高い初期黄変が観察された。BHTを含有しない高過酸化物価PGMEは、ファンギトロール(Fungitrol)820(ISP)との組み合わせで、フィルムにおける経時的な回復の改善を示した。ファンギトロール(Fungitrol)820との組み合わせで、低過酸化物価のBHT安定化PGME(アーチャー(Archer)RC4298−171−0903)を使用した場合、さらに低い黄変が観察された。実際に、5日後のこのフィルムの)b値は、テキサノール(Texanol)/ポリフェーズ(Polyphase)AF−1試料の値よりも低かった。したがって、ファンギトロール(Fungitrol)820との組み合わせでのBHT安定化PGMEの組み合わせが、好ましい配合物である。しかしながら、ファンギトロール(Fungitrol)720(ISP)および678(トロイ(Troy))の両方は、PGMEおよびポリフェーズ(Polyphase)AF−1を含有する組成物よりも低い黄変を示した。ファンギトロール(Fungitrol)820を含有するフィルム形成組成物の性能の改善は、720はかかる安定剤を含有しないため、820に含有されるUV安定剤に起因するであろう。PGMEは、本質的には、AC−2508と組み合わされたテキサノール(Texanol)よりも高い黄変を有した。
実施例2
異なる樹脂、SG−10M(ローム & ハース(Rohm & Haas)、アクリルラテックスポリマー)を使用して、実施例1と同様の実験を実行した。図2に確認されるように、約88gのSG−10M、3.3gの融合剤および2.7gの殺生物剤を一緒にブレンドし、混合して、オーブン中140°Fで6日間、静置させた。この後、混合物をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、3ミル(mil)アプリケーターバーを有するレネッタ(Lenetta)ドローダウンチャートに適用した。フィルムを数時間乾燥させ、次いで、比色計において読取った。室温に保持されたキャストフィルムにおいて、経時的にフィルムの色(ラボ(LAB)カラーシステムの)b値)を監視した。全ての色測定のために使用される標準は、殺生物剤を含まない、SG−10Mおよびテキサノール(Texanol)(イーストマン(Eastman))であり、これを混合し、直後に、熱老化のない状態でフィルムとしてキャスティングした。0.2%のBHTを含有するPGME(アーチャー(Archer)RC)、およびBHTを含有しない高過酸化物価PGME(過酸化物価=185)を比較した。
異なる樹脂、SG−10M(ローム & ハース(Rohm & Haas)、アクリルラテックスポリマー)を使用して、実施例1と同様の実験を実行した。図2に確認されるように、約88gのSG−10M、3.3gの融合剤および2.7gの殺生物剤を一緒にブレンドし、混合して、オーブン中140°Fで6日間、静置させた。この後、混合物をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、3ミル(mil)アプリケーターバーを有するレネッタ(Lenetta)ドローダウンチャートに適用した。フィルムを数時間乾燥させ、次いで、比色計において読取った。室温に保持されたキャストフィルムにおいて、経時的にフィルムの色(ラボ(LAB)カラーシステムの)b値)を監視した。全ての色測定のために使用される標準は、殺生物剤を含まない、SG−10Mおよびテキサノール(Texanol)(イーストマン(Eastman))であり、これを混合し、直後に、熱老化のない状態でフィルムとしてキャスティングした。0.2%のBHTを含有するPGME(アーチャー(Archer)RC)、およびBHTを含有しない高過酸化物価PGME(過酸化物価=185)を比較した。
初期黄変は、ポリフェーズ(Polyphase)AF−1(トロイ(Troy))との組み合わせで、BHTを含有しない高過酸化物価PGMEを含有するSG−10Mによって最も高かった。テキサノール(Texanol)/ポリフェーズ(Polyphase)AF−1との比較において、ファンギトロール(Fungitrol)820(ISP)、ポリフェーズ(Polyphase)CST(トロイ(Troy))、ポリフェーズ(Polyphase)678(トロイ(Troy))およびファンギトロール(Fungitrol)720(ISP)との組み合わせでBHT安定化PGMEを使用した場合、黄変の低下が観察された。)b値を維持するファンギトロール(Fungitrol)820試料と対照的に、ファンギトロール(Fungitrol)720試料は、経時的に黄変の増加を示し続けた。再び、この差異は、ファンギトロール(Fungitrol)720には存在しない、ファンギトロール(Fungitrol)820に含有されるUV安定剤に起因した。いくつかの殺生物剤のレベルは二倍であり、図2において(2×)によって示される。「2×」の試料において、再び、2日後のテキサノール(Texanol)/ポリフェーズ(Polyphase)AF−1との比較において、PGMEは黄変の減少を示した。ファンギトロール(Fungitrol)820、720およびポリフェーズ(Polyphase)678に関して、)b値は、全ての報告された時間において、テキサノール(Texanol)/ポリフェーズ(Polyphase)AF−1よりも一貫して低い。
実施例3
光沢ペイントを、様々な融合溶媒(テキサノール(Texanol)、アーチャー(Archer)RC等)および殺生物剤と配合し、試験した。0.2%のBHTによって安定化されたアーチャー(Archer)RCを、特定の殺生物剤を含有するペイントと組み合わせた。ポリフェーズ(Polyphase)AF−1を含有する配合物(図3、AF−1、左欄)が最も黄変を示した。図3のヒストグラムは、安定化アーチャー(Archer)RCとの組み合わせにおいて好ましい殺生物剤は、ファンギトロール(Fungitrol)720、ポリフェーズ(Polyphase)CST、ポリフェーズ(Polyphase)678およびロゾン(Rozone)2000であることを示す。図3のヒストグラムは、テキサノール(Texanol)含有配合物に匹敵する安定化PGME含有配合物の黄変を示す。BHTを含有しないアーチャー(Archer)RC(非安定化アーチャー(Archer)RC)は、ヒストグラムの三番目の右側に配置されたデータによって示される通り、最も高い黄変を示す。非安定化アーチャー(Archer)RCの過酸化物価は、この実験において313であった。
光沢ペイントを、様々な融合溶媒(テキサノール(Texanol)、アーチャー(Archer)RC等)および殺生物剤と配合し、試験した。0.2%のBHTによって安定化されたアーチャー(Archer)RCを、特定の殺生物剤を含有するペイントと組み合わせた。ポリフェーズ(Polyphase)AF−1を含有する配合物(図3、AF−1、左欄)が最も黄変を示した。図3のヒストグラムは、安定化アーチャー(Archer)RCとの組み合わせにおいて好ましい殺生物剤は、ファンギトロール(Fungitrol)720、ポリフェーズ(Polyphase)CST、ポリフェーズ(Polyphase)678およびロゾン(Rozone)2000であることを示す。図3のヒストグラムは、テキサノール(Texanol)含有配合物に匹敵する安定化PGME含有配合物の黄変を示す。BHTを含有しないアーチャー(Archer)RC(非安定化アーチャー(Archer)RC)は、ヒストグラムの三番目の右側に配置されたデータによって示される通り、最も高い黄変を示す。非安定化アーチャー(Archer)RCの過酸化物価は、この実験において313であった。
本発明は完全に記載されて、本発明またはそのいずれかの実施形態の範囲に影響を及ぼすことなく、広範囲ならびに同等の範囲の条件、配合物および他のパラメーターで、同様を実行できることが当業者に理解されるだろう。本明細書に引用された全ての特許、特許出願および刊行物は、全体的に、本明細書に参照として完全に援用される。
Claims (38)
- 植物油脂肪酸とブチル化ヒドロキシトルエンとのグリコールエステルから本質的になる、安定化グリコールエステル組成物。
- 前記組成物は、約50未満の過酸化物価を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物は、約10未満の過酸化物価を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記植物油脂肪酸は、遺伝子組換え植物油、ダイズ油、亜麻仁油、ヒマワリ油、コーン油、カノラ油、ナタネ油、パーム核油、綿実油、落花生油、ココナッツ油、パーム油、桐油およびベニバナ油、ならびにそれらの誘導体および混合物からなる群から選択される植物油から誘導される、請求項1に記載の組成物。
- 前記植物油脂肪酸は、多価不飽和植物油から誘導される、請求項1に記載の組成物。
- 前記多価不飽和植物油は、約2%未満のC18:3またはそれより高い多価不飽和脂肪酸を含有する、請求項5に記載の組成物。
- 前記多価不飽和植物油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である、請求項6に記載の組成物。
- 前記ブチル化ヒドロキシトルエンは、前記植物油脂肪酸のグリコールエステルの約1.0重量%〜約0.05重量%で存在する、請求項1に記載の組成物。
- 前記グリコールエステルは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコールからなる群から選択されるグリコールから誘導される、請求項1に記載の組成物。
- 前記グリコールは、プロピレングリコールである、請求項9に記載の組成物。
- 前記植物油脂肪酸のグリコールエステルは、少なくとも約50重量%のグリコールモノエステルを含むグリコールモノエステル混合物である、請求項1に記載の組成物。
- 前記グリコールモノエステルは、少なくとも約80重量%のグリコールモノエステルを含む、請求項11に記載の組成物。
- 前記グリコールモノエステルは、プロピレングリコールモノエステルである、請求項12に記載の組成物。
- UV安定剤をさらに含む、請求項1に記載の安定化グリコールエステル組成物。
- 請求項1に記載の植物油脂肪酸の安定化グリコールエステルを含む、ラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化グリコールエステルは、約50未満の過酸化物価を有する、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化グリコールエステルは、安定化プロピレングリコールモノエステルである、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化プロピレングリコールモノエステルは、少なくとも約80%のモノエステルを含有する、請求項17に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化プロピレングリコールモノエステルは、約0.6レッド未満および約1.5イエロー未満のロビボンドカラーを有する、請求項18に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記植物油脂肪酸は、遺伝子組換え油、ダイズ油、亜麻仁油、ヒマワリ油、コーン油、カノラ油、ナタネ油、パーム核油、綿実油、落花生油、ココナッツ油、パーム油、桐油およびベニバナ油、ならびにそれらの誘導体および混合物からなる群から選択される植物油から誘導される、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記植物油脂肪酸は、多価不飽和植物油から誘導される、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記多価不飽和植物油は、約2%未満のC18:3またはそれより高い多価不飽和脂肪酸を含有する、請求項21に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記多価不飽和植物油は、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油である、請求項22に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化グリコールは、少なくとも約80%のモノエステルを含有する安定化プロピレングリコールモノエステルであり、前記モノエステルは、約2%未満のC18:3またはそれより高い多価不飽和脂肪酸を含有する多価不飽和植物油から誘導される、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記プロピレングリコールモノエステルは、約50未満の過酸化物価を有する、請求項24に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記安定化プロピレングリコールモノエステルは、約0.6レッド未満および約1.5イエロー未満のロビボンドカラーを有する、請求項25に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記プロピレングリコールモノエステルは、ベニバナ油、ヒマワリ油またはコーン油から誘導される、請求項26に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 殺生物剤をさらに含む、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 前記殺生物剤は、ファンギトロール(Fungitrol)820、ファンギトロール(Fungitrol)720、ポリフェーズ(Polyphase)CST、ロゾン(Rozone)2000およびポリフェーズ(Polyphase)678からなる群から選択される、請求項28に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- 1以上の顔料をさらに含む、請求項15に記載のラテックスフィルム形成組成物。
- グリコールエステルの約1.0重量%〜約0.05重量%の間のブチル化ヒドロキシトルエンの量と、グリコールエステルとを組み合わせて、安定化グリコールエステルを製造する工程を含む、植物油脂肪酸のグリコールエステルの安定化方法。
- 前記グリコールエステルは、約50未満の過酸化物価を有する、請求項31に記載の方法。
- 前記グリコールエステルは、約10未満の過酸化物価を有する、請求項32に記載の方法。
- 前記グリコールエステルは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコールからなる群から選択されるグリコールから誘導される、請求項33に記載の方法。
- UV安定剤と、前記ラテックスフィルム形成組成物とを組み合わせる工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
- 請求項13に記載の安定化プロピレングリコールモノエステル組成物と、フィルム形成組成物とを組み合わせる工程を含む、フィルム形成組成物の調製方法。
- 前記安定化プロピレングリコールモノエステルは、約50未満の過酸化物価を有する、請求項36に記載の方法。
- 前記安定化プロピレングリコールモノエステルは、約0.6レッド未満および約1.5イエロー未満のロビボンドカラーを有する、請求項37に記載の方法。
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