JP7086765B2 - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式に用いられる乾式トナーおよび該トナーの製造方法に関する。
近年、フルカラープリンター、フルカラー複写機、フルカラー複合機などの画像形成装置においては、高画質な印刷物が安定して出力できる高い現像性を要求される一方で、省エネルギー対応への要求が強く求められている。特に定着システムにおいては、消費電力削減の観点から、熱容量の小さいフィルム定着やベルト定着といった軽圧定着システムがオンデマンド印刷(POD)市場向けなどの高速機において、広く普及している。
しかし、上記定着システムにおいては、従来のローラー定着といった方法に比べ低熱容量であるため、POD市場向けなどの高速機において、定着器からの転写材の分離性低下や画像の光沢性の低下が懸念されている。また、POD市場の拡大化に伴い、特に高温高湿環境や薄紙といった厳しい条件での定着機からの分離性の差別化が要求されている。
そのため、高速機においては、例えば特許文献1の第1定着で提案されているように、分離性の向上のために、定着ニップ部出口に分離爪などの分離部材を設けることが有効である。
特開2005-292567号公報 特開2011-13548号公報 国際公開第10/143385号 特開2015-4971号公報 特開2011-34013号公報
ところで、分離爪によって分離性は格段に向上させることができるが、分離爪が定着画像表面をこすることにより、画像の光沢ムラを生ずる可能性がある。したがって、分離爪による分離性向上では、POD市場に求められるような高画質性を十分満足しているとはいえない。
そのため、高速機のような、現像装置内の撹拌等によりトナーへの高いストレスがかかる状態であっても、高現像性を維持できる耐久安定性を有し、かつ定着機からの分離性を満足させることが望まれている。
分離性を向上させるために、トナー中にワックスを含有させ、トナーに離型性を持たせる方法がある。トナー中のワックス分散状態は、トナーの性質に重要な影響を及ぼすため、分散状態を制御することが重要である。
特許文献2には、トナー中のワックスの分散状態を制御するために、トナー中にワックス分散剤を含有させる技術が提案されている。また、特許文献3のように、ポリエステル樹脂からなるバインダー中に、脂肪族モノオールおよびモノカルボン酸から選ばれる1種以上を一定量含有することにより、トナー中のワックス分散を制御する技術が提案されている。
しかし、特許文献2および3のトナーにおいては、表面近傍のワックスが少なく、例えば、80枚/分以上といったPOD向けの高速機において、定着ニップ出口でワックスが十分に染み出すことができないという問題がある。このような場合、離型性が十分に得られないため、画像の光沢性低下や紙が定着器に巻きつく可能性がある。
また、分離性の向上のためには、たとえば特許文献4のように、トナーバインダーに架橋粒子を用いる方法がある。架橋粒子は定着ニップ出口のような大変形時に、歪み硬化性を発揮し、粘度が上昇するため、分離性の向上が可能となる。しかしながら、大変形時に硬くなるという粘度特性に起因し、トナーと紙との密着性が十分でない場合が生ずる。その結果、成果物である画像表面の耐摩擦性が低下し、画像表面がこすれによって色ムラを生じる可能性がある。
さらに、特許文献5のようにトナー製造過程中において架橋粒子を用い、メインバインダーと架橋させる方法では、製造時の粉砕効率の低下や、中間分子量体が存在することによる低温定着性の低下などの問題が生ずる可能性がある。
以上のように、様々な提案がなされてきたが、低温定着性とPODのような高速な印刷における定着器からの分離性を満足し、かつ製造工程における粉砕性を満たしているとはいえず、更なる検討の余地がある。
本発明は、上記のような問題点を解決したトナーおよびトナーの製造方法を提供することにある。具体的には、トナー中のワックスの分散状態を制御することで、低温定着性および分離性に優れるとともに、画像の耐摩擦性を十分に満足するトナーおよびトナーの製造方法を提供するものである。
本発明のトナーは、
トナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子が、ポリエステル樹脂、炭化水素系ワックス、および、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有し、
該トナー粒子中の該炭化水素系ワックスの含有量が、該トナー粒子の全質量に対して1.0質量%~14.0質量%であり、
該トナーにおける、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、
1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50であることを特徴とする。
ここで、該炭化水素系ワックス指数(Ge)は、ATR法により、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角として45°の条件で測定して得られたFT-IRスペクトルにおいて、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(Ge)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(Ge)としたときのPa(Ge)/Pb(Ge)の値である。
該炭化水素系ワックス指数(D)は、ATR法により、ATR結晶としてダイヤモンドを用い、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(D)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(D)とした時のPa(D)/Pb(D)である。
また、本発明のトナーの製造方法は、本発明のトナーの製造方法であって、
ポリエステル樹脂、炭化水素系ワックス、および、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有する混合物を溶融混練して溶融混練物を得る溶融混練工程、
該溶融混練物を粉砕手段によって粉砕してトナー粒子を得る粉砕工程、および、
該トナー粒子を熱風により熱処理する熱処理工程
を有することを特徴とする。
本発明は、低温定着性および分離性に優れるとともに、画像の耐摩擦性を十分に満足するトナーおよびトナーの製造方法を提供することができる。
熱処理装置の概略図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
本発明のトナーは、
トナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子が、ポリエステル樹脂、炭化水素系ワックス、および、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有し、
該トナー粒子中の該炭化水素系ワックスの含有量が、該トナー粒子の全質量に対して1.0質量%~14.0質量%であり、
該トナーにおける、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、
1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50であることを特徴とする。
該炭化水素系ワックス指数(Ge)は、ATR法により、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角として45°の条件で測定して得られたFT-IRスペクトルにおいて、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(Ge)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(Ge)としたときのPa(Ge)/Pb(Ge)の値である。
該炭化水素系ワックス指数(D)は、ATR法により、ATR結晶としてダイヤモンドを用い、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(D)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(D)とした時のPa(D)/Pb(D)である。
トナー粒子は、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有している。そのため、定着ニップ部出口においてトナーが溶融し大変形が起こる際、粘度が上昇するため、分離性が向上する。
さらに、トナーにおける、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、
1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50を満たしている。ATR法において、ATR結晶としてGeを用いた場合は、トナー粒子の表面から約200nm近傍の深さ、ダイヤモンドを用いた場合は、トナー粒子の表面から約700nm近傍の深さの組成を分析することができる。つまり、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)の値によって、トナー粒子の表面近傍におけるワックスの存在比を表すことができる。
トナー粒子は、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が上記範囲を満たしているため、トナー粒子内部に比較して、表層付近により多くの炭化水素系ワックスが存在している。そのため、PODのような高速機においても、十分量のワックスが染み出し、高い分離性を維持できる。さらに、定着した画像上に十分量のワックスが染み出しているため、画像表面の摩擦係数が低くなる。そのため、画像表面の耐摩擦性も向上させることができ、こすれによる画像ムラや色ムラを軽減できるとわかった。
以上のように、トナー粒子が不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有し、トナー粒子中の炭化水素系ワックスの含有量が、トナー粒子の全質量に対して1.0質量%~14.0質量%であり、かつ、トナーの炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50であることにより、低温定着性と分離性を維持したまま、画像表面の耐摩擦性を向上できることを見出した。
以下に本発明において好ましい構成について詳述する。
<不飽和ポリエステル>
トナー粒子は、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有する。不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の含有量は、トナー粒子の全質量に対して5.0質量%~35.0質量%であることが好ましい。
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子は特に限定されないが、例えば以下の工程を有する製造方法により得られるものを使用することができる。
(1)不飽和ポリエステルを水系媒体中で造粒して不飽和ポリエステルの粒子を得る粒子製造工程
(2)前記不飽和ポリエステルの粒子を重合開始剤で架橋反応させて、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の水系分散体を得る架橋工程
(3)前記水系分散体を乾燥する乾燥工程
本発明における不飽和ポリエステルとは、ポリエステルの主鎖および側鎖の少なくとも一方に、少なくとも一つ以上の炭素間不飽和二重結合を含有するポリエステルである。不飽和二重結合をポリエステルの主鎖および側鎖の少なくとも一方に有するためには、一つ以上の不飽和二重結合を有するカルボン酸化合物および不飽和二重結合を有するアルコール化合物の少なくとも一方を用いて重縮合反応をさせ、これらの化合物をポリエステルの構成成分として取り込ませればよい。
不飽和二重結合を有するカルボン酸化合物としては、特に制限されないが、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸およびこれらのエステル誘導体などが挙げられる。
また、不飽和二重結合を有するアルコール化合物としては、特に制限されないが、例えば、1,4-ジヒドロキシ-2-ブテンなどが挙げられる。
不飽和ポリエステルの架橋反応としては、特に制限されないが、例えば、C=C基(不飽和二重結合)をラジカル反応により架橋するラジカル架橋反応、カルボキシル基をオキサゾリン基と反応させるオキサゾリン架橋反応、カルボキシル基をカルボジイミド基と反応させるカルボジイミド架橋反応、カルボキシル基を多価カチオンと反応させるイオン架橋反応などが挙げられる。
したがって、重合開始剤としては、架橋の方法に合わせて、ラジカル開始剤、オキサゾリン開始剤、カルボジイミド開始剤、多価カチオンなどを用いることができる。この中でも、反応制御が容易であり、架橋密度を高くすることが容易であるラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、疎水性ラジカル重合開始剤および親水性ラジカル重合開始剤のいずれであってもよいが、水系媒体中での架橋反応に使用する観点から、親水性ラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。親水性ラジカル重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;4,4’-アゾビス4-シアノ吉草酸およびその塩、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)塩などのアゾ系化合物;過酸化水素;ベンゾイルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物が挙げられる。
架橋反応の温度は、ラジカル重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択してもよいが、例えば50℃~100℃の範囲内から選択される。
フローテスターにて測定した不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の軟化点は、110℃~140℃が好ましく、115℃~135℃がより好ましい。
架橋物の粒子の軟化点が110℃以上であると、定着ニップ部での硬化による効果が大きく、分離性が向上する。
また、架橋物の粒子の軟化点が140℃以下であると、トナーの低温定着性が向上する。
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の軟化点をフローテスターで測定する方法は後述する。
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の体積基準のメジアン径は、30nm~300nmが好ましく、100nm~270nmがより好ましい。不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の体積基準のメジアン径が上記範囲内であると、トナーの耐摩擦性がより向上する。
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の体積基準のメジアン径を測定する方法は後述する。
<ポリエステル樹脂>
トナー粒子は、ポリエステル樹脂を含有する。ポリエステル樹脂の含有量は、トナー粒子の全質量に対して60.0質量%~80.0質量%であることが好ましい。
ポリエステル樹脂としては、特に限定されず、公知のポリエステル樹脂を用いることができる。ポリエステル樹脂の原料モノマーとしては、特に限定はなく、公知の、脂肪族、脂環族、芳香族の多価カルボン酸およびそれらのアルキルエステル、多価アルコールおよびそれらのエステル化合物、ならびに、ヒドロキシカルボン酸化合物などが挙げられる。これらのモノマーを直接エステル化反応、エステル交換反応などにより重合をすることで、ポリエステル樹脂が得られる。
なお、トナー粒子は、該ポリエステル樹脂以外に、本発明の効果を損なわない程度に、結着樹脂として用いられる他の樹脂を含んでいてもよい。
多価アルコールとしては、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物であれば特に限定はされるものではないが、次のモノマーを挙げることができる。
2価のアルコールとしては、例えば、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオールなどの脂肪族ジオール、およびシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノール、ビフェノール、ナフタレンジオール、1,3-アダマンタンジオール、1,3-アダマンタンジメタノール、1,3-アダマンタンジエタノール、ヒドロキシフェニルシクロヘキサンなどの環状構造を有するジオールが挙げられる。
また、上記ビスフェノール類は少なくとも一つのアルキレンオキサイド基を有することが好ましい。アルキレンオキサイド基としては、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド等を挙げることができるが、これらに限定されない。好適には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドであり、その付加モル数は1~3が好ましい。この範囲である場合、ポリエステル樹脂の粘弾性やガラス転移温度を適切に制御することが容易である。
さらに、3価以上のアルコールとしては、例えば、グリコール、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどを挙げることができる。
上記の多価アルコールのうち、1,6-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、および、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールS、ビスフェノールZのアルキレンオキサイド付加物が好適に用いられる。
ポリエステル樹脂の構成モノマーである多価カルボン酸は、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する化合物であれば特に限定はされるものではないが、次のモノマーを挙げることができる。
例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,1-シクロペンテンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-アダマンタンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、p-フェニレン二酢酸、m-フェニレン二酢酸、p-フェニレンジプロピオニック酸、m-フェニレンジプロピオニック酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などの3価以上の多価カルボン酸などが挙げられる。上記のカルボン酸は、カルボキシ基以外の官能基を有していてもよく、酸無水物、酸エステルなどのカルボン酸誘導体を用いることもできる。
上記の多価カルボン酸のうち、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、p-フェニレン二酢酸、m-フェニレン二酢酸、p-フェニレンジプロピオニック酸、m-フェニレンジプロピオニック酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、テレフタル酸が好適に用いられる。
また、一分子中にカルボン酸と水酸基を含有するようなヒドロキシカルボン酸化合物を用い、ポリエステル樹脂を得ることもできる。このようなモノマーとして、例えば、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができるが、これに限定されることはない。
<炭化水素系ワックス>
トナー粒子は、炭化水素系ワックスを含有する。炭化水素系ワックスの含有量は、トナ
ー粒子の全質量に対して1.0質量%~14.0質量%であり、好ましくは2.5質量%~12.0質量%である。炭化水素系ワックスの含有量が上記範囲内であると、保存性と分離性、および画像の耐摩擦性を両立することができる。
トナーにおける、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)は、
1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50を満たし、好ましくは
1.10<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50を満たす。
炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が1.05以下であると、トナー粒子表層近傍のワックス量が少ないため、定着分離時に染み出るワックス量が少なくなり、分離性や画像の耐摩擦性が低下する。
また、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が1.50以上であると、トナー粒子表層近傍のワックス量が多くなりすぎるため、トナーを高温高湿下に放置するとワックスがトナー粒子表面に溶け出し、ブロッキングが発生する。
なお、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)の値は、トナー粒子を熱風により熱処理する熱処理工程の条件を適宜変更することにより、上記範囲に調整することができる。
炭化水素系ワックス指数(Ge)、炭化水素系ワックス指数(D)、および炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)をATR法により測定する方法は後述する。
炭化水素系ワックスの種類としては、特に限定されず、一般的にトナーに用いられる汎用の炭化水素系ワックスを用いることができ、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなど。
これらの炭化水素系ワックスの中でも、低温定着性、耐ホットオフセット性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスが好ましい。
また、炭化水素系ワックスの融点は、60℃~100℃であることが好ましく、80℃~100℃であることがより好ましい。炭化水素系ワックスの融点が上記範囲内であると、トナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立しやすい。
<着色剤>
トナーにおいては、着色剤を用いることができる。着色剤としては、公知の有機顔料もしくは油性染料、カーボンブラック、または磁性粉体などが挙げられる。
シアン系着色剤の例としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が含まれる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66等が挙げられる。
マゼンタ系着色剤の例としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが含まれる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバ
イオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド254等が挙げられる。
イエロー系着色剤の例としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物などが含まれる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー194等が挙げられる。
黒色系着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、または、前記イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤、およびシアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。また、固溶体の状態の着色剤を用いることができる。上記着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、およびトナーへの分散性の点から選択される。
着色剤の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、1質量部~20質量部であることが好ましい。
<無機微粒子>
トナーは、必要に応じて無機微粒子を含有してもよい。
前記無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。
外添剤として含有する場合は、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子のような無機微粒子が好ましい。
前記無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイルまたはそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
前記無機微粒子がトナーの流動性向上のために使用される場合は、その比表面積が50m/g~400m/gであることが好ましい。
一方、前記無機微粒子がトナーの耐久性向上のために使用される場合は、その比表面積が10m/g~50m/gであることが好ましい。
前記流動性向上や耐久性向上を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤として含有させる場合の前記無機微粒子の含有量は、トナー粒子100.0質量部に対して、0.1質量部~10.0質量部であることが好ましい。トナー粒子と無機微粒子との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いるとよい。
トナーの平均円形度は、0.960以上であることが好ましく、より好ましくは0.965以上である。トナーの平均円形度が上記の範囲であることにより、トナーの転写効率が向上する。
トナーの平均円形度の測定方法は後述する。
<現像剤>
トナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、また、長期にわたり安定した画像を供給するために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることもできる。
磁性キャリアとしては、例えば、酸化鉄;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、および希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子;フェライトなどの磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア);など、一般に公知のものを使用できる。
トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、磁性キャリアとトナーの混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度が、2質量%~15質量%であることが好ましく、より好ましくは4質量%~13質量%である。
<トナーの製造方法>
トナーの製造方法は特に限定されることはないが、ワックスをより均一に分散させ、本発明の効果をより発揮させるために、以下に示す製造方法、すなわち粉砕法を用いるとよい。
以下、粉砕法を用いたトナーの製造手順について説明する。
まず、原料として、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子、ポリエステル樹脂および炭化水素系ワックスならびに必要に応じて使用される着色剤などを所定量秤量して混合する。必要に応じて、混合装置を用いて原料を混合して混合物を得てもよい。混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(日本コークス社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)などがある。
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子、ポリエステル樹脂および炭化水素系ワックスなどを含有する混合物を、溶融混練工程にて溶融混練して、溶融混練物を得る。溶融混練工程で用いられる装置の一例としては、TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);ニーデックス(三井鉱山社製)などが挙げられるが、連続生産できるなどの優位性から、1軸または2軸押出機といった連続式の練り機が好ましい。
溶融混練物は、2本ロールなどで圧延され、水冷などで冷却される冷却工程を経て冷却されてもよい。
粉砕工程において、溶融混練物またはその冷却物を粉砕手段により所望の粒径にまで粉砕し、トナー粒子を得る。粉砕工程では、溶融混練物またはその冷却物を、まずクラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルなどで粗粉砕し、さらに、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)などで微粉砕すること
が好ましい。
トナー粒子は、好ましくは、分級工程にて、所望の粒径を有するトナー粒子に分級される。分級工程では、分級機として、ターボプレックス、ファカルティ、TSP、TTSP(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)などを用いることができる。
また、必要に応じて、トナー粒子に無機微粒子などの外添剤を外添してもよい。トナー粒子に無機微粒子などの外添剤を外添する方法としては、トナー粒子と公知の各種外添剤を所定量配合し、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス社製)、スーパーミキサー、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)などの粉体にせん断力を与える高速撹拌機を外添機として用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。
さらに、必要に応じて、粗粒などを篩い分けるために、例えば、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ハイボルター(東洋ハイテック社製)などの篩分機を用いてもよい。
また、該製造方法は、トナー粒子を熱風により熱処理する熱処理工程を有する。トナー粒子に外添剤を外添する場合、熱処理工程は、外添剤を外添した後に実施してもよいが、外添剤を外添する前に実施することが好ましい。
熱処理工程では、図1に示すような熱処理装置を用いることが好ましい。以下、図1に示す熱処理装置を用いて、トナー粒子を熱処理する方法を具体的に例示する。
原料定量供給手段1により定量供給されたトナー粒子は、圧縮気体流量調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管3を通過したトナー粒子は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給されたトナー粒子は、処理室6内に設けられたトナー粒子の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給されたトナー粒子は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給されたトナー粒子を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる(なお、11は熱風供給手段出口を示す)。処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃~300℃であることが好ましく、130℃~170℃であることがより好ましい。熱風供給手段7の出口部における温度が上記の範囲内であれば、トナー粒子を加熱しすぎることによる粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に処理することが可能となる。
熱風は熱風供給手段7から供給される。さらに熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却される。冷風供給手段8から供給される冷風の温度は-20℃~30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、トナー粒子の均一な熱処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。また、冷風の絶対水分量は、0.5g/m~15.0g/mであることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室6の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段10の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給されたトナー粒子の旋回方向と熱風の旋回方向が同
方向になるように設けられており、回収手段10も、旋回されたトナー粒子の旋回方向を維持するように、処理室6の外周部に接線方向に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体粒子供給口14から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段8から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段7から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性がさらに向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
トナーの製造方法における熱風の温度は、トナー表層のワックスの存在量の制御の容易さの観点から、炭化水素系ワックスの融点をWTm(℃)としたとき、(WTm+3)~(WTm+80)(℃)であることが好ましく、(WTm+25)~(WTm+75)(℃)であることがより好ましく、(WTm+45)~(WTm+70)(℃)であることがさらに好ましい。具体的な熱風の温度としては、120℃以上が好ましく、140℃以上がより好ましい。
トナーの製造方法においては、熱処理工程後に粗大粒子が存在する場合、必要に応じて、分級によって粗大粒子を除去する工程を有していてもよい。粗大粒子を除去する分級機としては、分級機としては、ターボプレックス、TSP、TTSP、クリフィス(ホソカワミクロン社製)、エルボージェット(日鉄鉱業社製)などが挙げられる。
さらに、熱処理工程後、必要に応じて、粗粒などを篩い分けるために、例えば、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ハイボルター(東洋ハイテック社製)などの篩分機を用いてもよい。
以下に、トナーおよび原材料の各種物性の測定法について説明する。
<炭化水素系ワックスの融点の測定方法>
本発明における炭化水素系ワックスの融点は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料5mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしては銀製の空パンを用いる。
トナーを試料とする場合において、炭化水素系ワックスの吸熱ピークが樹脂などの吸熱ピークと重なっていない場合には、得られた最大吸熱ピークをそのまま、炭化水素系ワックスに由来する最大吸熱ピークとして扱う。この炭化水素系ワックスにおける最大吸熱ピークのピーク温度を、炭化水素系ワックスの融点と定義する。
一方、トナーを試料とする場合において、炭化水素系ワックスの吸熱ピークが樹脂などの吸熱ピークと重なっている場合がある。そのような場合は、ヘキサン溶媒を使用したソックスレー抽出によってトナーからワックスを抽出する。次に、ワックス単体の示査走査熱量測定を上記方法で行い、得られた吸熱ピークから炭化水素系ワックスの融点を求める。
なお、最大吸熱ピークとは、ピークが複数あった場合に、吸熱量が最大となるピークのことを意味する。また、最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)はピークの面積から装置付属の
解析ソフトを用いて計算により求める。
<樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定>
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418-82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂組成物5mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、リファレンスとして空の銀製のパンを用い、測定範囲30℃~180℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。
一度、180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、30℃~180℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインを延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、DSC曲線におけるガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度を、樹脂のガラス転移温度(Tg:℃)とする。
<フローテスター測定>
本発明において、樹脂または樹脂の架橋物の粒子の軟化点(Tm)は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用いて測定することができる。
なお、CFT-500Dは、上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させながら溶融してシリンダ底部の細管孔から押し出し、この際のピストンの降下量(mm)と温度(℃)から流動曲線をグラフ化できる装置である。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点(Tm)とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量(流出終了点、Smaxとする)と、流出が開始した時点におけるピストンの降下量(最低点、Sminとする)との差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax-Smin)/2)。そして、ピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度を、1/2法における溶融温度とする。
測定試料は、1.2gの樹脂または樹脂の架橋物の粒子を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、標準手動式ニュートンプレス NT-100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて10MPaで、60秒間圧縮成型し、直径8mmの円柱状としたものを用いる。
測定における具体的な操作は、装置に付属のマニュアルに従って行なう。
CFT-500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:40℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):5.0kgf
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)の算出方法>
FT-IRスペクトルは、ユニバーサルATR測定アクセサリー(Universal
ATR Sampling Accessory)を装着したフーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum One:PerkinElmer社製)を用い、ATR法で測定する。具体的な測定手順と、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)の算出方法は以下の通りである。
赤外光(λ=5μm)の入射角は45°に設定する。ATR結晶としては、GeのATR結晶(屈折率:4.0)、ダイヤモンドのATR結晶(屈折率:2.4)を用いる。その他の条件は以下の通りである。
Range
Start:4000cm-1
End:600cm-1(GeのATR結晶)
400cm-1(ダイヤモンドのATR結晶)
Duration
Scan number:16
Resolution:4.00cm-1
Advanced:CO/HO補正あり
[炭化水素系ワックス指数(Ge)の算出方法]
(1)GeのATR結晶を装置に装着する。
(2)Scan typeをBackground、UnitsをEGYに設定し、バックグラウンドを測定する。
(3)Scan typeをSample、UnitsをAに設定する。
(4)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(5)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは90)
(6)サンプルを測定する。
(7)得られたFT-IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(8)2800cm-1~2900cm-1の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pa1)
(9)2800cm-1と2900cm-1の吸収強度の平均値を算出する。(Pa2)(10)Pa1-Pa2=Pa(Ge)とする。当該Pa(Ge)を、炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(11)1500cm-1~1800cm-1の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pb1)
(12)1500cm-1と1800cm-1の吸収強度の平均値を算出する(Pb2)(13)Pb1-Pb2=Pb(Ge)とする。当該Pb(Ge)を、ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1と1800cm-1以下の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(14)Pa(Ge)/Pb(Ge)=炭化水素系ワックス指数(Ge)とする。
[炭化水素系ワックス指数(D)の算出方法]
(1)ダイヤモンドのATR結晶を装置に装着する。
(2)Scan typeをBackground、UnitsをEGYに設定し、バックグラウンドを測定する。
(3)Scan typeをSample、UnitsをAに設定する。
(4)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(5)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは90)
(6)サンプルを測定する。
(7)得られたFT-IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(8)2800cm-1~2900cm-1の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pa1’)
(9)2800cm-1と2900cm-1の吸収強度の平均値を算出する。(Pa2’)
(10)Pa1’-Pa2’=Pa(D)とする。当該Pa(D)を炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(11)1500cm-1~1800cm-1の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pb1’)
(12)1500cm-1と1800cm-1の吸収強度の平均値を算出する(Pb2’)
(13)Pb1’-Pb2’=Pb(D)とする。当該Pb(D)を、ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(14)Pa(D)/Pb(D)=炭化水素系ワックス指数(D)とする。
[炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)の算出方法]
上記のようにして求めた炭化水素系ワックス指数(Ge)と炭化水素系ワックス指数(D)を用い、[炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)]を算出する。
<トナーの重量平均粒径の測定方法>
トナーの重量平均粒径は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定および測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm~60μmに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビル
ダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃~40℃となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA-3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定および解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。さらに測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃~40℃となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS-150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE-900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナーを計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定し、トナーの平均円形度を求める。
トナーの平均円形度の測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(Duke
Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定および解析条件で測定を行った。
<不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の粒径の測定>
不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の粒度分布は、動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い測定する。具体的には、前記測定装置の試料導入部で、透過率が測定範囲内(70乃至95%)になるように、測定試料を調整し、体積分布を測定した。体積分布基準の50%粒径(d50)は、累積50%に相当する粒子径(メジアン径)である。
以下、実施例と比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、実施例および比較例の部数は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
[不飽和ポリエステルAおよびその架橋物の粒子の合成]
<ポリエステルA1の合成>
ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
25モル%ポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
25モル%テレフタル酸 26モル%フマル酸 20モル%トリメリット酸 4モル%
十分に加熱乾燥した二口フラスコに、上記の成分を投入し、上記混合物100部に対しジブチル錫オキサイド0.05部を加え、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ちながら昇温した後、230℃で約12時間共縮重合反応させ、その後、減圧して、250℃に昇温し、さらに2時間共縮重合反応し、ポリエステルA1を合成した。
GPC(ゲルパーミエ-ションクロマトグラフィー)による分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られたポリエステルA1の重量平均分子量(Mw)は11000であり、数平均分子量(Mn)は5100であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いてポリエステルA1のガラス転移温度を測定したところ、56℃であった。また、フローテスターを用いてポリエステルA1の軟化点(Tm)を測定したところ、90℃であった。
前記ポリエステルA1(1部)をテトラヒドロフラン(100部)に溶解させ、一日静置し、ろ過により不溶分を分離し、残留しているテトラヒドロフラン(THF)を減圧乾燥により除去して、テトラヒドロフラン不溶分を定量したところ、THF不溶分は0%であった。
<ポリエステルA2の合成>
ポリエステルA1の製造例において、フマル酸20モル%を22モル%、トリメリット酸4モル%を2モル%とした以外は同様にして、ポリエステルA2を合成した。
GPC(ゲルパーミエ-ションクロマトグラフィー)による分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られたポリエステルA2の重量平均分子量(Mw)は8100であり、数平均分子量(Mn)は4500であった。また、示差走査熱量計(DSC)を用いてポリエステルA2のガラス転移温度を測定したところ、47℃であった。また、フローテスターを用いてポリエステルA2の軟化点(Tm)を測定したところ、80℃であった。
<ポリエステルA1の水系分散液A1の調製>
ポリエステルA1(1200部)およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC-A)(0.50部)をTHF(2400部)に溶解させた後、ジメチルアミノエタノール(ポリエステルAの酸価に対し、1当量)を添加し、10分間撹拌した。その後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて、回転数50
00r/minにて撹拌しながら、イオン交換水(3600部)を滴下していった。得られた混合物を、減圧下(50mmHg)、50℃にて処理することで,THFを除去し、ポリエステルA1の水系分散液A1を得た(固形分濃度:25質量%、体積分布基準の50%粒径(d50):0.12μm)。
<ポリエステルA1の水系分散液A2の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1の製造例において、アニオン性界面活性剤を0.60部とした以外は同様にしてポリエステルA1の水系分散液A2を得た。
<ポリエステルA1の水系分散液A3の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1の製造例において、アニオン性界面活性剤を0.43部とした以外は同様にしてポリエステルA1の水系分散液A3を得た。
<ポリエステルA1の水系分散液A4の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1の製造例において、アニオン性界面活性剤を0.66部とした以外は同様にしてポリエステルA1の水系分散液A4を得た。
<ポリエステルA1の水系分散液A5の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1の製造例において、アニオン性界面活性剤を0.40部とした以外は同様にしてポリエステルA1の水系分散液A5を得た。
<ポリエステルA2の水系分散液A6の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1の製造例において、ポリエステルA1をポリエステルA2、アニオン性界面活性剤を0.40部とした以外は同様にしてポリエステルA2の水系分散液A6を得た。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の調製>
ポリエステルA1の水系分散液A1を400部秤量し、加熱用ウォーターバス中で90℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。90℃に到達後、過硫酸アンモニウムの5質量%水溶液を20部添加し、10分間、90℃で加熱を続けた。次いで、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、25℃まで冷却し、ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の水系分散液を得た。動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて該粒子B1の体積基準のメジアン径を測定したところ、120nmであった。
次いで、該粒子B1の水系分散液を40部、イオン交換水を60部、2質量%硫酸マグネシウム水溶液を10部混合し、加熱用ウォーターバス中で45℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。45℃で30分間保持した後、5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液を43部加え、55℃に昇温した。55℃で15分間保持した後、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、25℃まで冷却した。その後、ろ過・固液分離した後、800部のイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後再びろ過・固液分離を行った。以上のようなろ過と洗浄を、残留金属塩および界面活性剤の影響を排除するため、ろ液の電気伝導度が150μS/cm以下となるまで繰り返した。
次に、得られた固形分を乾燥させることにより、該粒子B1を得た。この粒子B1の軟化点(Tm)は129℃であった。
該粒子B1(1部)をテトラヒドロフラン(100部)に溶解させ、一日静置し、ろ過により不溶分を分離し、残留しているテトラヒドロフランを減圧乾燥により除去して、テトラヒドロフラン不溶分を定量した。THF不溶分は50%であった。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B2の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散液A1をポリエステルA1の水系分散液A2にした以外は同様にして、ポリエステルA1の架橋物の粒子B2を得た。該粒子B2の体積基準のメジアン径は40nmであり、該粒子B2の軟化点(Tm)は118℃であった。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B3の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散
液A1をポリエステルA1の水系分散液A3にした以外は同様にして、ポリエステルA1の架橋物の粒子B3を得た。該粒子B3の体積基準のメジアン径は250nmであり、該粒子B3の軟化点(Tm)は131℃であった。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B4の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散液A1をポリエステルA1の水系分散液A4にした以外は同様にして、ポリエステルA1の架橋物の粒子B4を得た。該粒子B4の体積基準のメジアン径は28nmであり、該粒子B4の軟化点(Tm)は111℃であった。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B5の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散液A1をポリエステルA1の水系分散液A5にした以外は同様にして、ポリエステルA1の架橋物の粒子B5を得た。該粒子B5の体積基準のメジアン径は330nmであり、該粒子B5の軟化点(Tm)は136℃であった。
<ポリエステルA2の架橋物の粒子B6の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散液A1をポリエステルA2の水系分散液A6に、過硫酸アンモニウムの5質量%水溶液を20部添加した後の加熱時間を6分間にした以外は同様にして、ポリエステルA2の架橋物の粒子B6を得た。該粒子B6の体積基準のメジアン径は320nmであり、該粒子B6の軟化点(Tm)は105℃であった。
<ポリエステルA1の架橋物の粒子B7の調製>
ポリエステルA1の架橋物の粒子B1の製造例において、ポリエステルA1の水系分散液A1をポリエステルA1の水系分散液A5に、過硫酸アンモニウムの5質量%水溶液を20部添加した後の加熱時間を30分間にした以外は同様にして、ポリエステルA1の架橋物の粒子B7を得た。該粒子B7の体積基準のメジアン径は330nmであり、該粒子B7の軟化点(Tm)は152℃であった。
<ポリエステル樹脂Cの製造>
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:
76.3部(0.19モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
16.1部(0.10モル;多価カルボン酸総モル数に対して60.0mol%)
・コハク酸:
7.6部(0.06モル;多価カルボン酸総モル数に対して40.0mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):
0.5部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、および、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、160まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度を180℃に維持したまま、1時間反応させた。ASTM D36-86に従って測定した軟化点が90℃の温度に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、ポリエステル樹脂Cを得た。得られたポリエステル樹脂Cは、ピーク分子量が4500、軟化点(Tm)が90℃、ガラス転移温度(Tg)が54℃であった。
<トナー1の製造例>
・ポリエステル樹脂C 80部
・ポリエステルA1の架橋物の粒子B1 20部
・フィッシャートロプシュワックス(融点:90℃) 8部
・C.I.ピグメントブルー15:3 7部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF-300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。運転条件は、分級ローター回転数を130s-1、分散ローター回転数を120s-1とした。
得られたトナー粒子を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度=150℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度E=-5℃、冷風流量=4m/min.、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。
得られた熱処理トナー粒子100部に、疎水性シリカ(BET:200m/g)を1.0部、イソブチルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタン微粒子(BET:80m/g)を1.0部、ヘンシェルミキサー(FM-75型、三井三池化工機(株)製)で回転数30s-1、回転時間10minで混合して、トナー1を得た。トナー1の重量平均粒径(D4)は6.5μmであり、平均円形度は0.968であった。得られたトナーの物性を表1に示す。
<トナー2の製造例>
トナー1の製造例において、熱風温度を125℃とした以外は同様にしてトナー2を得た。
<トナー3の製造例>
トナー1の製造例において、熱風温度を115℃とした以外は同様にしてトナー2を得た。
<トナー4の製造例>
トナー3の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B1をポリエステルA1の架橋物の粒子B2とした以外は同様にしてトナー4を得た。
<トナー5の製造例>
トナー3の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B1をポリエステルA1の架橋物の粒子B3とした以外は同様にしてトナー5を得た。
<トナー6の製造例>
トナー3の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B1をポリエステルA1の架橋物の粒子B4とした以外は同様にしてトナー6を得た。
<トナー7の製造例>
トナー3の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B1をポリエステルA1の架橋物の粒子B5とした以外は同様にしてトナー7を得た。
<トナー8の製造例>
トナー7の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:90℃)をフィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)とした以外は同様にしてトナー8を得た。
<トナー9の製造例>
トナー7の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:90℃)をパラフィンワックス(融点:67℃)とした以外は同様にしてトナー9を得た。
<トナー10の製造例>
トナー8の製造例において、熱風温度を108℃とした以外は同様にしてトナー10を
得た。
<トナー11の製造例>
トナー10の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B5をポリエステルA2の架橋物の粒子B6とした以外は同様にしてトナー11を得た。
<トナー12の製造例>
トナー11の製造例において、ポリエステルA1の架橋物の粒子B5をポリエステルA1の架橋物の粒子B7とした以外は同様にしてトナー12を得た。
<トナー13の製造例>
トナー12の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)の配合量を3部とした以外は同様にしてトナー13を得た。
<トナー14の製造例>
トナー12の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)の配合量を12部とした以外は同様にしてトナー14を得た。
<比較トナー1の製造例>
トナー14の製造例において、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行わないこと以外は同様にして比較トナー1を得た。
<比較トナー2の製造例>
トナー14の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)の配合量を0.5部とした以外は同様にして比較トナー2を得た。
<比較トナー3の製造例>
トナー14の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)の配合量を18部とした以外は同様にして比較トナー3を得た。
<比較トナー4の製造例>
トナー14の製造例において、フィッシャートロプシュワックス(融点:105℃)の配合量を25部、熱風温度を195℃とした以外は同様にして比較トナー4を得た
<比較トナー5の製造例>
トナー14の製造例において、ポリエステル樹脂Cの配合量を100部とし、ポリエステルA1の架橋物の粒子B7を用いなかった以外は同様にして比較トナー5を得た。
Figure 0007086765000001
以下の評価方法に基づいてトナー1~14および比較トナー1~5を評価した。その結果を表2に示す。
<評価1>
(分離性)
紙 :GF-600(60.0g/m
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
評価画像 :上記A4用紙の先端部から4mmの位置に幅60mmの画像を配置
トナーの載り量 :1.20mg/cm
プロセススピード:350mm/sec
試験環境:高温高湿環境(温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H環境」ともいう))
上記画像形成装置を用い、上記条件で未定着画像を作成した。
作成した未定着画像をH/H環境に2晩放置させた後、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、定着画像が定着器に巻きつく温度を測定し、以下の基準により評価した。評価がA~Cであれば、本発明の効果が得られているものと判断した。
(評価基準)
A:巻き付き温度が180℃以上
B:巻き付き温度が165℃以上、180℃未満
C:巻き付き温度が150℃以上、165℃未満
D:巻き付き温度が150℃未満
<評価2>
(低温定着性)
紙 :CS-680(68.0g/m
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
トナーの載り量 :1.20mg/cm
評価画像 :上記A4用紙の中心に10cmの画像を配置
定着試験環境 :低温低湿環境(温度15℃/湿度10%RH)
プロセススピード:350mm/sec
定着温度 :135℃
上記画像形成装置を用い、上記条件で出力した定着画像の低温定着性を評価した。
低温定着性の評価は、下記方法により求められる画像濃度低下率の値を指標とした。
画像濃度低下率は、X-Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X-Rite社製)を用い、先ず、中心部の定着画像の濃度を測定した。次に、定着画像の濃度を測定した部分に対し、4.9kPa(50g/cm)の荷重をかけて、シルボン紙により定着画像を摺擦(5往復)し、定着画像の濃度を再度測定した。そして、摺擦前後での定着画像の濃度の低下率(%)を測定した。評価がA~Cであれば、本発明の効果が得られているものと判断した。
(評価基準)
A:濃度低下率が1.0%未満
B:濃度低下率が1.0%以上、5.0%未満
C:濃度低下率が5.0%以上、10.0%未満
D:濃度低下率が10.0%以上
<評価3>
(耐摩擦性)
紙 :OKトップコート+(128.0g/m
評価画像 :上記A4用紙の中心に10cmの画像を配置
定着試験環境 :常温常湿度環境(温度23℃/湿度50%RH)
プロセススピード:350mm/sec
上記画像形成装置を用い、上記条件でハーフトーン画像を出力した。
耐摩擦性の評価は、下記方法により求められる、コート紙の濃度変化の値を指標とした。
まず、ハーフトーン画像を印字した部分に対し、0.7kgfの荷重をかけて、白紙の上記コート紙により定着画像を摺擦(5往復)した。そして、X-Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X-Rite社製)を用い、摺擦に用いた白地のコート紙の濃度を測定した。評価がA~Cであれば、本発明の効果が得られているものと判断した。
(評価基準)
A:白紙側の濃度が0.07未満
B:白紙側の濃度が0.07以上、0.09未満
C:白紙側の濃度が0.09以上、0.11未満
D:白紙側の濃度が0.11以上
Figure 0007086765000002
1.原料定量供給手段、2.圧縮気体流量調整手段、3.導入管、4.突起状部材、5.供給管、6.処理室、7.熱風供給手段、8.冷風供給手段、9.規制手段、10.回収手段、11.熱風供給手段出口、12.分配部材、13.旋回部材、14.粉体粒子供給口

Claims (10)

  1. トナー粒子を有するトナーであって、
    該トナー粒子が、ポリエステル樹脂、炭化水素系ワックス、および、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有し、
    該トナー粒子中の該炭化水素系ワックスの含有量が、該トナー粒子の全質量に対して1.0質量%~14.0質量%であり、
    該トナーにおける、炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、
    1.05<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50であることを特徴とする、トナー。
    [該炭化水素系ワックス指数(Ge)は、ATR法により、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角として45°の条件で測定して得られたFT-IRスペクトルにおいて、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(Ge)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(Ge)としたときのPa(Ge)/Pb(Ge)の値であり、該炭化水素系ワックス指数(D)は、ATR法により、ATR結晶としてダイヤモンドを用い、該炭化水素系ワックスのメチレン由来の2800cm-1~2900cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPa(D)、該ポリエステル樹脂のエステル基のC(=O))由来の1500cm-1~1800cm-1の範囲の最大吸収ピーク強度をPb(D)とした時のPa(D)/Pb(D)である。]
  2. フローテスターにて測定した前記不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の軟化点が、110℃~140℃である、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナーにおける、前記炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)が、
    1.10<炭化水素系ワックス指数(Ge)/炭化水素系ワックス指数(D)<1.50である、請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記炭化水素系ワックスの融点が、60℃~100℃である、請求項1~3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の体積基準のメジアン径が、30nm~300nmである、請求項1~4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のトナーの製造方法であって、
    ポリエステル樹脂、炭化水素系ワックス、および、不飽和ポリエステルの架橋物の粒子を含有する混合物を溶融混練して溶融混練物を得る溶融混練工程、
    該溶融混練物を粉砕手段によって粉砕してトナー粒子を得る粉砕工程、および、
    該トナー粒子を熱風により熱処理する熱処理工程
    を有することを特徴とする、トナーの製造方法。
  7. 前記不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の製造方法が、
    該不飽和ポリエステルを水系媒体中で造粒して該不飽和ポリエステルの粒子を得る粒子製造工程、
    該不飽和ポリエステルの粒子を重合開始剤で架橋反応させて、該不飽和ポリエステルの架橋物の粒子の水系分散体を得る架橋工程、および、
    該水系分散体を乾燥する乾燥工程
    を有する、請求項6に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記熱風の温度が120℃以上である、請求項6または7に記載のトナーの製造方法。
  9. 前記熱風の温度が、前記炭化水素系ワックスの融点をWTmとしたとき、(WTm+3)~(WTm+80)(℃)である、請求項6または7に記載のトナーの製造方法。
  10. 前記トナー粒子を分級する分級工程をさらに有する、請求項6~9のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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