JP7086196B2 - 排ガス浄化触媒用組成物及びそれを用いた排ガス浄化触媒 - Google Patents

排ガス浄化触媒用組成物及びそれを用いた排ガス浄化触媒 Download PDF

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Description

本発明は、排ガス浄化触媒用組成物及びそれを用いた排ガス浄化触媒に関する。
従来、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関から排出される一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO)の3成分を浄化する排ガス浄化触媒が提案されている。これら3成分は主にPt、Rh又はPd等の貴金属を金属酸化物に担持させた排ガス浄化触媒用組成物によって浄化されてきた。これに対し、近年貴金属の使用量を低減し、究極的には貴金属をなくすことを目的として、貴金属の代替として酸化銅を金属酸化物に担持させた組成物が提案されている。
例えば特許文献1には、セリアとジルコニアとアルミナとを含有する複合金属酸化物からなり且つ前記複合金属酸化物中のセリアの含有量が50質量%以上である担体と、該担体に担持された酸化銅とを備える触媒が記載されており、CO酸化能に優れていると記載されている。
特許文献2には、3d遷移元素を含有するとともに貴金属を含有しない第1浄化部材と、第1浄化部材に対する排ガスの通過方向上流側及び下流側の両側において前記第1浄化部材に隣接配置され、貴金属を含有する第2浄化部材とを含む排ガス浄化触媒が記載されている。特許文献2の実施例1は第1浄化部材がCu/θ-Al、Cu/Ce0.30Zr0.50La0.050.05Oxideを有しており、HC及びCOの浄化を図ることができると記載されている。
特開2011-183280号公報 特開2013-107056号公報
触媒活性成分である貴金属の代わりに酸化銅を金属酸化物に担持させた排ガス浄化触媒用組成物においては、HC、CO及びNOのうち特にNO浄化性能の向上が最も大きな課題である。
この点、特許文献1及び2にはNOの浄化性能を向上させるための排ガス浄化触媒用組成物の構成について何ら検討されていない。
したがって、本発明は上述した課題を解決できる排ガス浄化触媒用組成物及びそれを用いた排ガス浄化触媒を提供することを課題としたものである。
本発明者は、貴金属を使用しないにも関わらず優れたNOの浄化性能を有し得る排ガス浄化触媒用組成物の構成について鋭意検討した。その結果、驚くべきことに、アルミナ及びセリアの含有量を特定の範囲に制御したセリア、ジルコニア及びアルミナを含む複合酸化物に対して酸化銅を担持させることで、優れたNO浄化性能が得られることを見出した。
本発明は前記知見に基づくものであり、セリア、ジルコニア及びアルミナを含む複合酸化物と、該複合酸化物に担持された酸化銅とを有する排ガス浄化触媒用組成物であって、
前記複合酸化物中のアルミナの含有量が30質量%以上であり、セリアの含有量が50質量%未満である、排ガス浄化触媒用組成物を提供するものである。
また本発明は、前記排ガス浄化触媒用組成物を含む排ガス浄化触媒を提供するものである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の排ガス浄化触媒用組成物は、セリア、ジルコニア及びアルミナを含む複合酸化物(以下、「CZA複合酸化物」と記載することもある。)と、該複合酸化物に担持された酸化銅とを有する。
CZA複合酸化物は、セリウム、ジルコニウム及びアルミニウムを含む複合酸化物である。該CZA複合酸化物中においては、セリア-ジルコニアの固溶体にアルミナの一部が固溶する形態で存在していることが好ましい。セリア及びジルコニアが固溶体となっていることは、X線回折測定により、セリア-ジルコニアの固溶体に由来する単相が形成されているか否かによって確認することができる。また、CZA複合酸化物をX線回折測定すると一般に、セリア、ジルコニアまたはセリア-ジルコニア固溶体の回折ピークと、アルミナの回折ピークが別に観察される。なお、CZA複合酸化物を、アルミナ粉末とセリア-ジルコニア粉末との混合物と区別する方法としては、例えばX線回折測定の結果から次のようにして判断する方法が挙げられる。まず、サンプルについてX線回折測定した場合に、セリア-ジルコニアの固溶体に由来するピーク(2θ=29°付近、34°付近及び48.5°付近の3カ所に存在)が、セリア-ジルコニアの固溶体にアルミナの一部が固溶することで、低角度側に2θ=1~2°程度ピークシフトしている場合には、そのサンプルはCZA複合酸化物であると判断できる。あるいは、Cuを担持させたサンプルに対して950℃、4時間の熱処理を施した後にX線回折測定した場合に、セリア-ジルコニアの固溶体に由来するピーク(2θ=29°付近、34°付近及び48.5°付近の3カ所に存在)が、セリア-ジルコニアの固溶体の分相によって2つ以上のピークに分かれている場合にはアルミナ粉末とセリア-ジルコニア粉末との混合物であると判断でき、ピークが1つのままである場合にはCZA複合酸化物であると判断できる。上記のX線回折測定の線源としては、CuKα線とすることが好ましい。なおX線回折ピーク位置に係る「付近」とは、±1.0°の範囲内であることを意味する。
本発明においては、CZA複合酸化物中のセリアの含有量が50質量%未満であり、これに酸化銅を担持させることでNOの浄化性能に優れたものとなる。すなわち、CZA複合酸化物中のセリアの含有量を敢えて制限した設計とし、これに酸化銅を担持させることで、酸化銅中の銅の1~2価の価数変動が容易なものとなり、HO又はOと、HC又はCOとの反応がより活性化する。中でも、HOによるHC又はCOの酸化反応によって生じたHがNOと反応することで、NOの浄化が進むと考えられる。
これに対し、特許文献1記載の技術のように複合酸化物中のセリアの含有量が50質量%以上であると、その酸素貯蔵放出能(以下「OSC」ともいう。)に起因して、COやHCが専らOによって酸化されてしまい、HOによる酸化反応が制限されてしまうため、本願でいう所望のNO浄化性能が得られない。
なお、ここでいうCZA複合酸化物中のセリアの含有量には、固溶体を構成しないセリアの量及び固溶体を構成するセリアの量のいずれもが含まれるものとする。
また、CZA複合酸化物中のアルミナの含有量を30質量%以上とすることにより、CZA複合酸化物の比表面積の低下を抑制して排ガス浄化触媒用組成物の耐熱性を向上させるだけでなく、CZA複合酸化物中のセリアの相対的割合を低下させることができ、900℃以上の熱耐久後のみならず、当該熱耐久前においてもNOの浄化性能が向上することができる。
以上の利点を一層顕著なものとする観点から、特に熱耐久前におけるNO浄化性能を高める点から、CZA複合酸化物中のアルミナの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上に設定することが有利である。この含有量は、特許文献1の各実施例におけるCZA複合酸化物中のアルミナの含有量(約11質量%)に比べて大幅に高い値である。一方でアルミナの含有量の上限値は、特に熱耐久前におけるNO浄化性能を高める観点から、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることが更に好ましく、90質量%以下であることが一層好ましい。
CZA複合酸化物におけるアルミナの含有量は次の方法で測定する。まず、排ガス浄化触媒用組成物を溶解させて溶液となし、該溶液を測定対象として、各元素の量をICP-AESで測定する。測定された各元素の量のうち、CZA複合酸化物に担持されている銅の量を求め、残りの元素の量をそれらの酸化物に換算して全量を100としたときの酸化物換算のアルミニウムの量の割合を算出する。
CZA複合酸化物中に含まれるアルミナとしては、γ-アルミナ、β-アルミナ、δ-アルミナ、θ-アルミナ、α-アルミナ等が挙げられ、いずれを用いることもできる。特にθ-アルミナを用いることが、セリア-ジルコニア固溶体、セリア及び/又はジルコニアと組み合わせたとき排ガス浄化触媒用組成物の比表面積を維持しつつ熱的安定性が高いため好ましい。
なお、特許文献1においてセリアとジルコニアとアルミナとを含有する複合金属酸化物が記載されているが、アルミナはnmスケールで分散されているため、上述のようなアルミナの結晶構造を確認することができない。それにより、熱的安定性に乏しいものとなるため、本発明でいう熱耐久後の性能に乏しいものとなる。
本発明の排ガス浄化触媒用組成物は、熱耐久前の状態、具体的には900℃以上且つ4時間以上の加熱を未だ受けていない状態において優れたNO浄化性能を有する。それに加えて本発明の排ガス浄化触媒用組成物は、900℃以上且つ4時間以上の加熱を受けた後においても、優れたNO浄化性能を維持し得る。その理由の一つとして、本発明者は以下のように考えている。CZA複合酸化物において、上述した通り、アルミナはその一部が、セリア-ジルコニアの固溶体に固溶することが好ましい一方で、残りの部分は、セリア、ジルコニア及びセリア-ジルコニアの固溶体のいずれにも固溶しない。このため、セリア、ジルコニア及び/又はセリア-ジルコニアの固溶体と、それらに固溶しないアルミナとは互いに拡散の障壁となる。それゆえに同種の酸化物同士の凝集が抑制され耐熱性が向上したと考えられる。これに対し、アルミナを有さないセリア-ジルコニア複合酸化物に酸化銅を担持させた排ガス浄化触媒用組成物は、拡散の障壁となるアルミナが存在しないため、セリア-ジルコニア複合酸化物の凝集が起こりやすく、900℃以上の加熱によってセリア及びジルコニアの分相が起こることで触媒活性面積が減少し、十分なNO浄化性能が得られない。
なお、NO浄化性能を一層高める観点、特に熱耐久前後のNO浄化性能をともに高める観点から、CZA複合酸化物におけるセリアの含有量は35質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが更に好ましく、15質量%以下であることが特に好ましい。一方、セリアの含有量の下限値は、熱耐久前の状態におけるNO浄化性能を高める観点から1質量%以上であることが好ましく、2.5質量%以上であることが更に好ましく、5質量%以上であることが一層好ましい。
CZA複合酸化物におけるセリアの含有量は、CZA複合酸化物におけるアルミナの含有量の測定方法として上述した方法と同様の方法で測定される。
また、NO浄化性能を一層高める観点、特に熱耐久前後のNO浄化性能をともに高める観点から、CZA複合酸化物中におけるセリアに対するアルミナの質量比(アルミナ/セリア)は、5以上が好ましく、7以上がより好ましく、10以上が更に好ましい。
CZA複合酸化物におけるジルコニアの含有量は、1質量%以上であることが、熱耐久後のNO浄化性能を高める観点から好ましく、2.5質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが一層好ましい。一方、ジルコニアの含有量の上限値は、特に熱耐久前の状態におけるNO浄化性能を高める観点から、35質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることが更に好ましく、20質量%以下であることが一層好ましい。
CZA複合酸化物におけるジルコニアの含有量は、CZA複合酸化物におけるアルミナの含有量の測定方法として上述した方法と同様の方法で測定される。
上記の含有量の測定方法から判る通り、前述したアルミナ、セリア及びジルコニアの各含量には、CZA複合酸化物において固溶体を構成する量及び固溶体を構成していない量のいずれもが含まれるものとする。
また、CZA複合酸化物中におけるセリアとジルコニアとの含有割合(質量比)としては、熱耐久性の観点からジルコニア1に対してセリアが1以上3以下であることが好ましく、1以上2以下であることがより好ましい。一方、NO浄化性能の観点からセリア1に対してジルコニアが0.5以上3以下であることが好ましく、0.5以上2以下であることがより好ましい。
CZA複合酸化物は、セリウム以外の希土類元素を含んでいることが熱耐久後のNO浄化性能を一層高める点で好ましい。セリウム以外の希土類元素としては、スカンジウム、イットリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムを挙げることができる。これらの希土類元素は、例えば酸化物としてCZA複合酸化物に含有されることができる。希土類元素の酸化物は2種以上含まれていてもよい。セリウム以外の希土類元素の酸化物は、セリア-ジルコニア固溶体、セリア又はジルコニアと固溶体を形成していてもよく、あるいは形成していなくてもよい。セリウム以外の希土類元素の酸化物がセリア-ジルコニア固溶体と固溶体を形成しているか否かは、X線回折測定によって確認できる。
CZA複合酸化物がセリウム以外の希土類元素の酸化物を含有する場合、該酸化物のCZA複合酸化物中の含有量は、酸化銅が該酸化物と反応して触媒活性が低下してしまうのを防止する観点から、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。他方、熱的安定性確保の観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。
セリウム以外の希土類元素酸化物の量には固溶体を構成する該希土類元素酸化物の量及び構成しない該希土類元素酸化物の量のいずれもが含まれるものとする。
CZA複合酸化物の製造方法に特に制限はなく、例えば液相反応法のひとつである共沈法で製造することができる。共沈法としては、原料としてセリウムの水溶性塩と、ジルコニウムの水溶性塩と、必要に応じてセリウム以外の希土類元素の水溶性塩とを含む酸性溶液にアルミニウムの水溶液を含む塩基性物質を添加して、沈殿物を得た後、これを乾燥させ、大気中、焼成する方法を挙げることができる。セリウム、ジルコニウム、セリウム以外の希土類元素の水溶性塩としては、硝酸塩やシュウ酸塩、酢酸塩、アンミン錯体、塩化物が挙げられる。アルミニウムの水溶液としてはアルミン酸ナトリウム溶液が用いられ、その他塩基性物質としてはアンモニア水等が挙げられる。共沈殿におけるpHは6~10の範囲に、沈殿温度を48~80℃の範囲になるように制御される。
得られた沈殿物に更に界面活性剤を添加しても良く、その場合これらを水等で十分に撹拌後洗浄しながら濾過され乾燥される。界面活性剤はポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアミン、ポリエチレングリコール-200(PEG-200)、2-プロパノール、エタノールのいずれか、またはそれらの組み合わせを含むことが出来る。
界面活性剤の投入量は水溶性塩を構成する金属の酸化物換算量に対して1質量%~30質量%の範囲にあることが好ましい。前記の沈殿物の焼成は600℃以上とすることが、CZA複合酸化物の確実な生成の観点から好ましい。焼成温度が900℃以上であると、アルミナとしてθ-アルミナを含むCZA複合酸化物が得られやすいので好ましい。焼成温度の上限は、セリア-ジルコニア固溶体及びセリアの分散性の確保の観点から1100℃以下であることが好ましい。焼成時間は2時間以上6時間以下であることが好ましい。焼成雰囲気は、例えば大気などの酸素含有雰囲気や、窒素ガス及びアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気を用いることができる。
CZA複合酸化物はその体積平均粒径D50が3μm以上であることが、ガス拡散性を高くし得る点で好ましく、7μm以上であることがより好ましい。一方、D50の上限値は、触媒層とした際の基材に対する密着性の観点から60μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましい。酸化銅を担持した酸化銅担持複合酸化物のD50、及び排ガス浄化触媒用組成物のD50の好ましい範囲は、CZA複合酸化物のD50の好ましい範囲として上述した範囲と同様の範囲である。
CZA複合酸化物のD50、酸化銅担持複合酸化物のD50、及び排ガス浄化触媒用組成物のD50は、例えば以下のように測定することができる。すなわち、レーザー回折粒子径分布測定装置用自動試料供給機(マイクロトラック・ベル社製「Microtorac SDC」)を用い、CZA複合酸化物を水性溶媒に投入し、30Wの超音波を360秒間照射した後、レーザー回折散乱式粒度分布計(マイクロトラック・ベル社製「マイクロトラックMT3000II」)を用いて測定する。測定条件は、粒子屈折率1.5、粒子形状真球形、溶媒屈折率1.3、セットゼロ30秒、測定時間30秒、2回測定の平均値として求める。水性溶媒としては純水を用いる。
本発明の排ガス浄化触媒用組成物においては、CZA複合酸化物の粒子に酸化銅の粒子が担持されている。一の粒子が他の粒子を担持していることは、例えば走査型電子顕微鏡(以下「SEM」ともいう。)で粒子を観察したときの粒径の測定により確認できる。例えば、一の粒子の表面上に存在している他の粒子の平均粒径は、当該一の粒子の平均粒径に対して10%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることが特に好ましい。ここでいう平均粒径とは、SEMで観察したときの30個以上の粒子の最大フェレ径の平均値である。最大フェレ径とは2本の平行線で挟まれた粒子図形の最大の距離である。
なお、本発明においては酸化銅がCZA複合酸化物に担持されてなるものであり、CZAと銅との複合酸化物とは明確に異なるものである。CZAと銅との複合酸化物を排ガス浄化触媒用組成物として用いると、活性点である酸化銅と排ガス成分とが接触しにくいため、NO浄化性能が発揮されにくい。一方で、本発明のように酸化銅がCZA複合酸化物に担持されてなるものであると、酸化銅としての触媒性能を阻害すること無くNO浄化性能に優れたものとなる。
CZA複合酸化物に酸化銅を担持させた排ガス浄化触媒用組成物における酸化銅の含有量は2.5質量%以上であることが、NO浄化性能を十分に高める点で好ましく、4.5質量%以上であることがより好ましく、5.5質量%以上であることが特に好ましい。一方、上限としては25質量%以下であることが、酸化銅の分散性を確保し、シンタリングを抑制する観点で好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。ここでいう酸化銅の量は、CuO換算の量である。同様の観点から、CZA複合酸化物100質量部に対する酸化銅の量は、好ましくは3質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは6質量部以上15質量部以下である。
なお、本発明において複合酸化物に担持される酸化銅の形態はCuO及びCuOのいずれであってもよい。また後述する排ガス浄化触媒層中の酸化銅の好ましい含有量も、排ガス浄化触媒用組成物における酸化銅の含有量として上述した好ましい範囲と同様である。
排ガス浄化触媒用組成物は、例えばCZA複合酸化物及び酸化銅のみからなるものであってもよいが、それら以外の成分を含有してもよい。当該成分としては、例えば主に担体としての役割を果たすものとして、TiO、SiO、ゼオライト、MgO、MgAlなどの無機多孔質材料、CeO、CeO-ZrO複合酸化物などのOSC材料、Ba、Sr、Mg等のアルカリ土類金属化合物、バインダとしてのアルミナゾルやジルコニアゾル等が挙げられる。なお、これらの成分にも酸化銅が担持されても良い。
優れたNO浄化性能及び耐熱性を得る点から、排ガス浄化触媒用組成物中に占めるCZA複合酸化物の割合は、60質量%以上90質量%以下であることが好ましく、70質量%以上87質量%以下であることがより好ましい。
また、排ガス浄化触媒用組成物中のCZA複合酸化物の含有量は次の方法で測定できる。すなわち、排ガス浄化触媒用組成物を溶解させて溶液となし、該溶液を測定対象として、各元素の量をICP-AESで測定する。次いで、特定の倍率にて銅が担持されたCZA複合酸化物のみが含まれる分析視野を選択し、上記EDXにて元素分析を行う。そして、ICP-AESから求められた各元素の量からEDXにて求められた元素分析結果の差によって、バインダ成分などのCZA複合酸化物以外の添加材と区別することができ、CZA複合酸化物の含有量を特定できる。
排ガス浄化触媒用組成物中のCZA複合酸化物の比表面積は、熱耐久前においては50m/g以上であることが、酸化銅の所望の担持量を得やすい点や酸化銅の分散性を確保しNO浄化性能を十分に高める点で好ましく、60m/g以上であることがより好ましく、70m/g以上であることが特に好ましい。一方、上限としては150m/g以下であることが、熱耐久による酸化銅の凝集を抑制しNO浄化性能を確保する点で好ましく、140m/g以下であることがより好ましく、130m/g以下であることが特に好ましい。
一方、熱耐久後においては、15m/g以上であることが好ましく、20m/g以上であることがより好ましい。上限としては、140m/g以下であることが好ましく、130m/g以下であることがより好ましい。熱耐久は例えば大気中、900℃において4時間、次いで窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気中、950℃において4時間の条件で行うことが好ましい。この条件において、排ガス浄化触媒用組成物中のCZA複合酸化物の比表面積の維持率(=熱耐久後の比表面積/熱耐久前の比表面積×100)は、25%以上であることが好ましく、35%以上であることがより好ましい。比表面積はBET3点法により測定される。具体的には後述の実施例の方法で測定される。CZA複合酸化物の比表面積やその維持率は、酸化銅を担持した状態のCZA複合酸化物について測定したものとすることができる。
CZA複合酸化物と該複合酸化物に担持された酸化銅とを有する排ガス浄化触媒用組成物は、その優れたNO浄化性能を活かして、排ガス浄化触媒として好適に用いることができる。例えば、基材と基材表面に形成される触媒層とを有する排ガス浄化触媒において、触媒層を前記排ガス浄化触媒用組成物により形成することで、優れたNO浄化性能を有する排ガス浄化触媒を得ることができる。
前記の基材の形状は、特に限定されるものではないが、一般的にはハニカム形状、板、ペレット等であり、好ましくはハニカムである。また、このような基材の材質としては、例えば、アルミナ(Al)、ムライト(3Al-2SiO)、コージェライト(2MgO-2Al-5SiO)、チタン酸アルミニウム(AlTiO)、炭化ケイ素(SiC)等のセラミックスや、ステンレス等の金属材料を挙げることができる。
銅の水溶性塩及びCZA複合酸化物を含むスラリーを基材表面に塗布し、乾燥させ、焼成することで、本発明の排ガス浄化触媒用組成物からなる触媒層が基材上に形成された排ガス浄化触媒を得ることができる。例えば、CZA複合酸化物及び、必要に応じてその他の成分を、銅の水溶性塩を含有する水溶液に投入してスラリーを調製し、このスラリーを、基材に塗布し、乾燥、焼成して、排ガス浄化触媒を形成してもよい。得られる排ガス浄化触媒の触媒活性を高める点から、スラリーを塗布した基材を焼成する温度は300℃~800℃が好ましく、400℃~600℃がより好ましい。焼成時間は0.5時間~10時間が好ましく、1時間~3時間がより好ましい。焼成は例えば大気中で行うことができる。
排ガス浄化触媒における排ガス浄化触媒用組成物の量は基材がハニカム形状の場合50g/L以上であることが、耐熱性及び低温での排ガス浄化性能が得られる点から好ましく、70g/L以上であることがより好ましく、85g/L以上であることが特に好ましい。一方、220g/L以下であることが背圧の低下を防止しつつ好適な低温活性が得られる点から好ましく、200g/L以下であることがより好ましく、180g/L以下であることが特に好ましい。
ここでいう排ガス浄化触媒における排ガス浄化触媒用組成物の量は、基材におけるすべての空間部分も基材の体積の一部として含めた、基材の外形に基づく体積を基準とする量である。
以上の通り、本発明の排ガス浄化触媒用組成物、及びそれを用いた排ガス浄化触媒は、熱耐久前において優れたNO浄化性能を示す。また、900℃以上の高温に曝されても安定したNO浄化触媒性能を示す。このような排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど化石燃料を動力源とする内燃機関に用いたときに、安定した高い排ガス浄化性能を発揮することができる。特に、二輪自動車に関しては四輪自動車に比べて排ガスの変動域がリッチ側(λ>1)に寄っているため、NO浄化反応が行なわれやすい環境にある。よって、本発明の排ガス浄化触媒用組成物は特に二輪自動車用途にて好適に用いられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。なお、排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒の製造における乾燥及び焼成はすべて大気中で行った。比表面積はカンタクローム社製比表面積・細孔分布測定装置(型番:QUADRASORB SI)を用い、BET3点法で求めた。測定用のガスとしてヘリウムを用いた。
<実施例1>
(1)排ガス浄化触媒形成用スラリーの製造
硝酸セリウム六水和物、硝酸ジルコニル二水和物、硝酸イットリウム水溶液、硝酸ランタン水溶液を使用し、硝酸セリウム、硝酸ジルコニル、硝酸イットリウム及び硝酸ランタンの合計の濃度が0.1mol/Lである硝酸塩水溶液を形成した。この硝酸塩水溶液は、硝酸セリウム、硝酸ジルコニル、硝酸イットリウム及び硝酸ランタンの酸化物換算質量比がCeO:ZrO:Y:La=33:25:1:1となる組成を有していた。次いで、アルミン酸ナトリウム水溶液を用意し、この硝酸塩水溶液中へアルミン酸ナトリウム水溶液を滴下し、75℃の温度でpH=7のスラリーを形成した。スラリー中のアルミニウムと、Ce、Zr、Y及びLaからなる混合金属との酸化物換算質量比は、40:60であった。
沈殿後、温度を90℃に上げ、スラリーを30分間エージングし、次に40℃に冷却した。次に界面活性剤としてPEG-200を、混合金属の酸化物換算の総質量に対して30質量%の割合でスラリーに加えた。このスラリーを1時間撹拌し、次に収集して脱イオン水により洗浄した。得られた湿潤固体をオーブン中、120℃で約12時間、乾燥し、ふるいがけすると、乾燥粉末が得られた。次に、得られた粉末に1000℃で4時間、焼成を施すと、CZA複合酸化物が得られた。得られたCZA複合酸化物におけるAl、ZrO、CeO、La、Yの量は表1に示す通りであった。得られたCZA複合酸化物の体積平均粒径D50を上記方法で測定したところ、10μmであった。またCZA複合酸化物をX線回折測定し、アルミナがθ-アルミナであることを確認した。また上記の線源のX線回折測定において、セリア-ジルコニア固溶体の回折ピークが低角度側へシフトしていることが確認され、アルミナの一部がセリア-ジルコニア固溶体に固溶されていることが確認された。またZrO、CeO、La及びYが固溶体を形成していることをX線回折測定にて確認した。
次いで、硝酸銅(II)三水和物をイオン交換水に溶解させてなる水溶液に、前記(1)で得られたCZA複合酸化物の粉末を加えて撹拌した後、ジルコニアバインダを添加して排ガス浄化触媒形成用スラリーを得た。排ガス浄化触媒形成用スラリーの組成は、排ガス浄化触媒用組成物とした際に酸化銅6.0質量%、CZA複合酸化物85.5質量%、及びジルコニア8.5質量%の構成比率となるよう調製した。
(2)排ガス浄化触媒の製造
前記(1)で作製した排ガス浄化触媒形成用スラリーをステンレス製ハニカム基材(合志技研工業社製、直径40mm、軸方向長さ60mm、セル数300cpsi、体積0.0754L)に塗布した後、過剰なスラリーを吹き払った。次に70℃の熱風が組成物塗布面に直接当たるようにして乾燥後、450℃で1時間焼成して硝酸根を除去し、触媒層がステンレス製ハニカム基材上に形成された排ガス浄化触媒を得た。
触媒層は上記組成の排ガス浄化触媒用組成物からなり、酸化銅がCZA複合酸化物に担持された粉末を主成分としたものであった。触媒層の量は基材体積に対して165g/Lであった。
なお、D50測定用サンプルとして、実施例1で得られた触媒の一部をハニカム基材から圧壊して取出し、得られた触媒粉末サンプルについて、上記CZA複合酸化物のD50の測定方法と同じ方法でD50を測定したところ、表1に示す通りであった。
更に、得られた触媒粉末サンプルについて、後述する条件の耐久を施した。耐久前後の触媒粉末サンプルについて比表面積及び比表面積の維持率を前記方法で測定した。結果を表1に示す。
<実施例2~4>
硝酸セリウム六水和物、硝酸ジルコニル二水和物、硝酸ランタン水溶液、硝酸イットリウム水溶液及び水酸化アルミニウムの使用量を、得られるCZA複合酸化物におけるAl、ZrO、CeO、La、Yの量が表1に示す値となるように変更した以外は実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒を得た。
実施例1と同様にして触媒粉末サンプルを得て、そのD50を測定したところ、表1に示す通りであった。
また実施例1と同様に、耐久前後の触媒粉末サンプルについて比表面積及び比表面積の維持率を測定した結果を表1に示す。
<実施例5>
CZA複合酸化物の粒径D50を24μmとした以外は、実施例3と同様にして排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒を得た。実施例1と同様にして触媒粉末サンプルを得て、そのD50を実施例1と同様にして測定したところ、表1に示す通りであった。
また実施例1と同様に、耐久前後の触媒粉末サンプルについて比表面積及び比表面積の維持率を測定した結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、CZA複合酸化物の代わりに市販のセリア-ジルコニア複合酸化物を用いた(ZrO及びCeOの量は表1に示す通り)。これら以外は実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒を得た。
排ガス浄化触媒用組成物及び触媒層の組成は、酸化銅6.0質量%、セリア-ジルコニア複合酸化物85.5質量%、ジルコニア8.5質量%であった。実施例1と同様にして触媒粉末サンプルを得て、そのD50を測定したところ、表1に示す通りであった。
また実施例1と同様に、耐久前後の触媒粉末サンプルについて比表面積及び比表面積の維持率を測定した結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1において、CZA複合酸化物の代わりに市販のLa安定化θ-アルミナを用いた(Al及びLaの量は表1に示す通り)。これら以外は実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒を得た。
排ガス浄化触媒用組成物及び触媒層の組成は、酸化銅6.0質量%、アルミナ85.5質量%、ジルコニア8.5質量%であった。実施例1と同様にして触媒粉末サンプルを得て、そのD50を測定したところ、表1に示す通りであった。
また実施例1と同様に、耐久前後の触媒粉末サンプルについて比表面積及び比表面積の維持率を測定した結果を表1に示す。
Figure 0007086196000001
〔評価〕
実施例1~5及び比較例1及び2の排ガス浄化触媒を、以下の条件の耐久試験に付した。
<耐久条件>
大気中、900℃において4時間焼成し、次いで窒素雰囲気中、950℃において4時間焼成する。
前記耐久試験前後の排ガス浄化触媒について、下記条件のNOのT50及びη400の測定を行い、NOの浄化性能を評価した。結果を表2に示す。
<T50、η400測定条件>
排ガス浄化触媒をガス流通経路に配置し、下記組成の模擬排ガスを流通させた。排ガス浄化触媒に流入するガス温度を常温から漸次上昇させていき、触媒を通過した排ガスに含まれるNO量を求め、A:触媒未設置のNO検出量、B:触媒設置後のNO検出量としたときに、下記式にてNO浄化率を求めた。
NO浄化率(%)=(A-B)/A×100
NO浄化率が50%に達したときの触媒のガス温度をライトオフ温度T50と定義して求めた。η400は、T50と同様の測定を行い、装置に流入する排ガスを400℃で温度一定としたときのNO浄化率である。T50は低いほどNO浄化性能に優れていることを意味し、η400は高いほどNO浄化性能に優れていることを意味する。
・模擬排ガス(組成は体積基準):CO:1.25%、C:1740ppmC、NO:2450ppm、O:0.6%、CO:14%、HO:10%、N:残部
・ガス流速:25L/min
・昇温速度:20℃/min
Figure 0007086196000002
表2に示すように、各実施例は、耐久前においてT50が346℃以下、η400が91%以上で、優れたNO浄化性能を示す。これに対し、CZA複合酸化物ではないセリア-ジルコニア複合酸化物に酸化銅を担持させた比較例1、及び、θ-アルミナに酸化銅を担持させた比較例2は、耐久前のT50が各実施例よりも高く、NO浄化性能に劣ることが判る。また各実施例は、耐久後においてもT50が378℃以下であり、高い浄化性能を維持している。これに対し、比較例1はT50が各実施例よりも大幅に高く、耐久後のNO浄化性能に劣る。
本発明によれば、貴金属を用いなくてもNOの浄化性能に優れた排ガス浄化触媒用組成物及び排ガス浄化触媒が提供される。

Claims (9)

  1. セリア、ジルコニア及びアルミナを含み、セリア-ジルコニアの固溶体が存在する複合酸化物の粒子と、該複合酸化物の粒子の表面に担持された酸化銅とを有する排ガス浄化触媒用組成物であって、
    前記複合酸化物中のアルミナの含有量が30質量%以上であり、セリアの含有量が50質量%未満であり、
    前記排ガス浄化触媒用組成物は950℃、4時間の熱処理を施した後にX線回折測定した場合に、セリア-ジルコニアの固溶体に由来し2θ=29°付近、34°付近及び48.5°付近の3カ所に存在するピークそれぞれについて、前記熱処理による2以上のピークへの分離が観察されない、排ガス浄化触媒用組成物。
  2. 前記複合酸化物100質量部に対して、前記酸化銅の含有量が3質量部以上30質量部以下である、請求項1記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  3. 前記複合酸化物中のアルミナの含有量が50質量%以上であり、前記複合酸化物中のセリアの含有量が2.5質量%以上である、請求項1又は2記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  4. 前記複合酸化物中のジルコニアの含有量が1質量%以上35質量%以下である、請求項1ないし3の何れか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  5. 前記複合酸化物中のアルミナがθ-アルミナである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  6. 体積平均粒径D50が3μm以上60μm以下である、請求項1ないし5の何れか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  7. 請求項1~5のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物を含む排ガス浄化触媒。
  8. 前記複合酸化物は、CZAと銅との複合酸化物を除くものである、請求項1ないし6の何れか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物。
  9. 前記複合酸化物中のセリアの含有量が15質量%以下である、請求項1ないし6及び8の何れか1項に記載の排ガス浄化触媒用組成物。
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