JP7083470B2 - 水門開閉装置 - Google Patents
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Description
水門開閉装置に関する従来技術として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1には、一端側が扉体に連結されるチェーン(動力伝達部材)と、このチェーンが巻回される駆動スプロケット(回転駆動体)と、この駆動スプロケットを回転させる駆動装置と、チェーンの他端側が巻回されて、チェーンの他端側を垂下させるように案内する案内スプロケット(案内用回転体)と、駆動スプロケットからの回転駆動を案内スプロケットに伝達して、案内スプロケットの回転によりチェーンの他端側を下方に向かって付勢する回転伝達手段とを備えた水門開閉装置が開示されている。
さらに、特許文献1には、回転伝達手段が、チェーンの扉体と駆動スプロケットとの間が巻回される従動スプロケット(従動回転体)と、この従動スプロケットに設けた第1伝達用スプロケット(第1伝達用回転体)と、案内スプロケットに設けた第2伝達用スプロケット(第2伝達用回転体)と、第1伝達用スプロケットと第2伝達用スプロケットとに巻回される伝達用チェーン(回転伝達部材)、または、駆動スプロケットに設けられた第1伝達用スプロケットと案内スプロケットに設けた第2伝達用スプロケットとに巻回される伝達用チェーン(回転伝達部材)を備えた水門開閉装置が開示されている。
請求項1の発明では、扉体に一端側が連結され回転駆動体に巻回された動力伝達部材と、回転伝達手段の構成要素とが異なるため、駆動装置の回転駆動体の回転駆動により扉体を上昇させる際に、水門開閉装置のたとえば動力伝達部材の延びなどの外乱要因に対する耐性も異なることとなる。このため、動力伝達部材と回転伝達手段の構成要素とに応じて、それぞれに適した頻度及び内容で保守点検をすることで、水門開閉装置の作動信頼性を維持させることができる。したがって、水門開閉装置の作動信頼性を維持するための保守点検を容易に行うことができるととともに、その頻度を低減させることができる。また、安価なコストで、駆動装置により回転駆動される回転駆動体と、動力伝達部材の他端側が巻回された案内用回転体とを確実に同期した周速度で同方向に回転させることができるよう構成することができる。
請求項2の発明では、従動回転体と伝達軸とがかさ歯車により接続されているため、従動回転体の回転により伝達軸が軸周りに確実に回転する。
請求項3の発明では、回転駆動体と伝達軸とがかさ歯車により接続されているため、回転駆動体の回転により伝達軸が軸周りに確実に回転する。
請求項4の水門開閉装置に係る発明は、上記課題を解決するため、請求項1~3いずれか1項に記載の発明において、前記伝達軸は、水平方向に延びる第1伝達軸と、該第1伝達軸に対して直交する方向に延び、前記第1伝達軸との間で互いの回転が伝達される第2伝達軸と、を備えることを特徴とする。
請求項4の発明では、従動回転体または回転駆動体の回転に伴って、第1及び第2伝達軸を介して確実に案内用回転体が回転する。
請求項5の発明では、案内用回転体が、回転駆動体よりも高い位置に配設されていることにより、案内用回転体から下方の領域を、動力伝達部材の収納スペースとして有効利用することができる。
請求項6の発明では、案内用回転体が、従動回転体よりも高い位置に配設されていることにより、案内用回転体から下方の領域を、動力伝達部材の収納スペースとして有効利用することができる。
請求項7の発明では、案内用回転体の回転により、動力伝達部材の他端側を順次折り返した状態で、収納体に収納することができるため、動力伝達部材を収容するために必要なスペースの高さが低減される。
請求項8の発明では、案内用回転体の回転により、動力伝達部材の他端側を、収容部の傾斜した支持部材に支持して順次折り返し収納することができる。
請求項9の発明では、案内用回転体の回転により、動力伝達部材の他端側は、その長手方向に一定間隔をおいて突設された掛止ピンが傾斜した支持部材の上面に順次当接する。そのため、動力伝達部材の他端側は、順次折り返されて略U字状に垂れ下がることとなる。そして、掛止ピンが支持部材の傾斜に沿って移動するため、動力伝達部材の他端側をスムーズに順次折り返して収納することができる。
以下に、本発明の第1~第6の実施形態に係る水門開閉装置1a~1fを説明するが、まず、第1の実施形態に係る水門開閉装置1aを図1~図3に基づいて説明する。
第1の実施形態に係る水門開閉装置1aは、水門の扉体2の上端でその幅方向両端に一対のチェーン(動力伝達部材)3、3の一端がそれぞれ連結される。本実施形態においては、一対のチェーン3として、それぞれローラチェーンを採用した場合で説明する。なお、扉体2の上端の幅方向両端に一対の支持スプロケットをそれぞれ設けた実施形態の場合は、一対のチェーン3、3の一端側がそれぞれ支持スプロケットに巻回される。水門の幅方向両側には、一対の門柱10、10がそれぞれ立設される。各門柱10、10の上方に操作台11が備えられている。該操作台11上に架台12が配置され、該架台12上に、回転駆動力を付与する駆動装置4が配置される。駆動装置4から扉体2の幅方向両側にその回転駆動力が伝達される駆動軸(図示略)がそれぞれ延びる。該各駆動軸に駆動スプロケット(回転駆動体)5、5がそれぞれ連結される。該各駆動スプロケット5、5に一対のチェーン3、3がそれぞれ巻回される。
最初に、第2の実施形態の概略を説明すると、上述した第1の実施形態においては、扉体2の上昇に伴い移動するチェーン3の一端側を従動スプロケット15に巻回し、チェーン3とは異なる構成要素、すなわち、歯車機構15a、31a、第1伝達軸31、歯車機構31b、32a、第2伝達軸32、及び歯車機構32b、18aにより、従動スプロケット15と案内スプロケット18とを同期した周速度で同方向に回転させる構成であったのに対して、第2の実施形態では、チェーン3とは異なる構成要素により、チェーン3を送る回転駆動スプロケット5の回転を案内スプロケット18に伝達して駆動スプロケット5と案内スプロケット18とを同期した周速度で同方向に回転させる構成としている。
最初に、第3の実施形態の概略を説明すると、上述した第1及び第2の実施形態においては、案内スプロケット18により送られるチェーン3の他端側に突設された複数の掛止ピン29が、チェーン収容体25の支持部材26に支持されて吊り下げられ、U字状に折り返された状態で収容される構成であったのに対し、第3の実施形態では、水平方向に対して上流側(図の右側)が下方に傾斜するよう配設された支持部材26と、支持部材26の両端からそれぞれ上方に鉛直に延びるよう配設された支持本体27とを備えており、チェーン3の他端側の先端3aが、支持部材26の上方に位置する端部(図6では左方の端部)に固定されている。
最初に、第4の実施形態の概略を説明すると、上述した第1~第3の実施形態においては、チェーン収容体25が操作台11上に設けられていたのに対し、第4の実施形態では、チェーン収納体25が操作台11下に設けられている。
最初に、第5の実施形態の概略を説明すると、上述した第1~4の実施形態においては、チェーン収容体25を備えていたのに対し、第5の実施形態では、チェーン収納体25が設けられておらず、チェーン3の他端側の先端3aは、架台12の上流側端部の下端に固定されている。伝達軸36は、軸受37により、中心軸線周りに回転可能に支持されている。その他の構成については、上述した第4の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
最初に、第6の実施形態の概略を説明すると、上述した第5の実施形態においては、チェーン3の他端側の先端3aが架台12の上流側端部の下端に固定されていたのに対し、この実施形態においては、チェーン3の他端側の先端3aが架台12に連結されず自由端となっており、チェーン3の他端側が垂下用案内スプロケット18の下方に直線状に垂れ下がった状態となっている。また、上述した第4及び5の実施形態においては、従動スプロケット15と案内スプロケット18とが略同じ高さに配置されていたのに対し、この実施形態においては、案内スプロケット18が従動スプロケット15よりも高い位置に配置されている。
Claims (9)
- 一端側が水門の扉体に連結される動力伝達部材と、
該動力伝達部材が巻回される回転駆動体と、
該回転駆動体を回転駆動させる駆動装置と、
前記動力伝達部材の他端側が巻回されて、前記動力伝達部材の他端側に移動を案内する案内用回転体と、
前記案内用回転体を前記回転駆動体と同期した周速度で同方向に回転させて前記動力伝達部材を送る回転伝達手段と、を備え、
前記回転伝達手段は、
前記回転駆動体の回転に伴って回転して、前記案内用回転体を前記回転駆動体と同期した周速度で同方向に回転させると共に、前記動力伝達部材に沿って延びる伝達軸と、
前記案内用回転体と前記伝達軸との間に介装され、互いに噛合されるかさ歯車と、
を備えることを特徴とする水門開閉装置。 - 前記回転伝達手段は、
前記扉体と前記回転駆動体との間に配置され、前記動力伝達部材に巻回される従動回転体と、
前記従動回転体と前記伝達軸との間に介装され、互いに噛合されるかさ歯車と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の水門開閉装置。 - 前記回転伝達手段は、
前記回転駆動体と前記伝達軸との間に介装され、互いに噛合されるかさ歯車を備えることを特徴とする請求項1に記載の水門開閉装置。 - 前記伝達軸は、
水平方向に延びる第1伝達軸と、
該第1伝達軸に対して直交する方向に延び、前記第1伝達軸との間で互いの回転が伝達される第2伝達軸と、
を備えることを特徴とする請求項1~3いずれか1項に記載の水門開閉装置。 - 前記案内用回転体が、前記回転駆動体よりも高い位置に配設されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の水門開閉装置。
- 前記案内用回転体が、前記従動回転体よりも高い位置に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の水門開閉装置。
- 前記案内用回転体に巻回された前記動力伝達部材の他端側を折り返して収納する収納体を備えたことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の水門開閉装置。
- 前記収納体は、
前記動力伝達部材の前記他端側を支持する、水平に対して傾斜するよう配設された支持部材を備えることを特徴とする請求項7に記載の水門開閉装置。 - 前記収納体は、
前記動力伝達部材の前記他端側を折り返す方向と直交する方向に突設されて前記支持部材の上面に当接して前記動力伝達部材の前記他端側が折り返されることとなる掛止ピンを備えることを特徴とする請求項8に記載の水門開閉装置。
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