JP7080917B2 - プロテクトフィルム付偏光板及び液晶パネル - Google Patents

プロテクトフィルム付偏光板及び液晶パネル Download PDF

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Description

本発明は、プロテクトフィルム付偏光板及び液晶パネルに関する。
液晶パネルに用いられる液晶セルに封入されている液晶は、紫外線により劣化するため、液晶セルに貼合する偏光板などの周辺部材には、紫外線吸収性能が求められてきた。例えば、液晶パネルの視認側は外部からの光にさらされるため、視認側に配置される偏光板には、製品に組み込まれた後も紫外線吸収能が必要である。また、液晶パネルを用いた製品の製造時に、液晶パネルとカバーガラスとを活性エネルギー硬化型樹脂を用いて貼合する可能性がある。液晶の劣化を防ぐために、バックライト側の偏光板にも紫外線吸収能が必要である。
偏光板に紫外線吸収能を付与するために、一般的には、偏光子の片面又は両面に接着剤を用いて貼合される保護フィルムに、紫外線吸収剤を配合している(特許文献1)。
特開2014-142630号公報
近年、スマートフォンやタブレットのようなモバイル端末の薄型化の要求を受けて、偏光板も薄型化されている。偏光板の薄型化に伴い保護フィルムを薄膜化すると、薄膜化前と同等の紫外線吸収能を得ようとする場合、保護フィルム中の単位膜厚当たりの紫外線吸収剤の量を増加させる必要がある。これにより、下記のような不具合が生じるおそれがある。
(1)保護フィルム中の単位膜厚当たりの紫外線吸収剤の量を増加させると、保護フィルム中に紫外線吸収剤が十分に溶解もしくは分散できなくなり、ブリードアウトする可能性が高くなる。
(2)紫外線吸収剤を含有する保護フィルムを溶融押出法により作製すると、僅かながらも、樹脂の加熱溶融時に蒸散し、再度固化したものと思われる紫外線吸収剤の粒子が得られる保護フィルム表面に付着する可能性がある。また、溶融押出装置の長時間稼働によりTダイ等に紫外線吸収剤を含む液状付着物が生じ、それが垂れ落ちることで保護フィルム表面に付着あるいは保護フィルム内に樹脂とは異なる異物として混入したりする可能性がある。
本発明の目的は、液晶パネルを用いた製品の製造時の紫外線照射による液晶の劣化を防ぐことができ、かつ、紫外線吸収剤による不具合を抑制することができる偏光板の構成を提供することにある。
本発明は、以下に示すプロテクトフィルム付偏光板を提供する。
[1] 偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方の面に積層される保護フィルムとを含む偏光板と、
前記偏光板上に積層される紫外線吸収剤を含有するプロテクトフィルムとを備えた、
プロテクトフィルム付偏光板。
[2] 前記プロテクトフィルム付偏光板は、波長380nmにおける透過率が3%以下である、
[1]に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[3] 前記保護フィルムは、波長380nmにおける透過率が25%以上である、
[1]または[2]に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[4] 前記保護フィルムは、溶融押出法を用いて製造される、
[1]~[3]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[5] 前記偏光板は、前記プロテクトフィルムの積層面と反対側の面に第1粘着剤層を備える、
[1]~[4]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[6] 前記プロテクトフィルムは、前記偏光板上に積層される第2粘着剤層と、その上に積層される紫外線吸収剤を含むポリエチレンレテフタレートフィルムとから構成される、
[1]~[5]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板。
本発明は、以下に示す液晶パネルを提供する。
[7] 液晶セルと、前記液晶セルのバックライト側の面上に積層される、[1]~[6]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板とを含む、液晶パネル。
本発明は、以下に示す偏光板用プロテクトフィルムを提供する。
[8] 基材フィルムと、前記基材フィルム上に積層される粘着剤層とを含み、
前記基材フィルムは紫外線吸収剤を含有する、
偏光板用プロテクトフィルム。
本発明によれば、液晶パネルを用いた製品の製造時の紫外線照射による液晶の劣化を防ぐことができ、かつ、紫外線吸収剤による不具合を抑制することができる偏光板の構成を提供することができる。
本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。
<プロテクトフィルム付偏光板>
(1)プロテクトフィルム付偏光板の構成
本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板は、偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方の面に積層される保護フィルムとを含む偏光板と、前記偏光板上に積層される紫外線吸収剤を含有するプロテクトフィルムとを備える。本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の層構成の一例を、図1を用いて説明する。図1に示されるように、プロテクトフィルム付偏光板は、セパレートフィルム70と、第1粘着剤層31と、保護フィルム22と、偏光子10と、第3粘着剤層32と、輝度向上フィルム50とを前記の順で積層して含む偏光板100と、前記偏光板100の輝度向上フィルム50側の表面に積層されるプロテクトフィルム60とを備える。プロテクトフィルム60は、基材フィルム61と、その上に積層される第2粘着剤層62とで構成され、第2粘着剤層62を介して偏光板100に貼合積層されている。
プロテクトフィルム付偏光板の層構成の他の例を図2~図5を参照して説明するが、層構成はこれらの例に限定されるものではない。
図2に示されるプロテクトフィルム付偏光板は、セパレートフィルム70と、第1粘着剤層31と、保護フィルム22と、偏光子10と、保護フィルム21と、第3粘着剤層32と、輝度向上フィルム50とを前記の順で積層して含む偏光板100と、前記偏光板100の表面に積層されるプロテクトフィルム60とを備える。
図3に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、保護フィルム22が省略されており、偏光子10の表面に直接、第1粘着剤層31が積層されていること以外は図2に示される偏光板と同様の層構成を有する。
図4に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、輝度向上フィルム50と第3粘着剤層32が省略されており、保護フィルム21の表面に直接、プロテクトフィルム60が積層されていること以外は、図3に示される偏光板と同様の層構成を有する。
図5に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、輝度向上フィルム50と第3粘着剤層32が省略されており、保護フィルム21の表面に直接、プロテクトフィルム60が積層されていること以外は、図2に示される偏光板と同様の層構成を有する。
図示を省略しているが、偏光子10と保護フィルム21,22との貼合は、接着剤を用いて行うことができる。
(2)プロテクトフィルム
プロテクトフィルム60は、基材フィルム61と、その上に積層される第2粘着剤層62とで構成される。プロテクトフィルム60は、偏光板100の表面を保護するためのフィルムであり、例えば液晶セル等の画像表示素子や他の光学部材にプロテクトフィルム付偏光板が貼合された後にそれが有する第2粘着剤層62ごと剥離除去される。
基材フィルム61を構成する樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の熱可塑性樹脂であることができる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂である。基材フィルム61は、単層構造であってもよいし多層構造であってもよいが、製造容易性及び製造コスト等の観点から、好ましくは単層構造である。基材フィルム61は、一軸延伸フィルムであってもよいし二軸延伸フィルムであってもよいが、フィルムの機械強度、製造容易性及び製造コスト等の観点から、好ましくは二軸延伸フィルムである。
基材フィルム61を構成する樹脂は、紫外線吸収剤を含む。紫外線吸収剤は、波長約200~400nmに吸収極大を持つ紫外線吸収剤であることができ、その種類としては特に制限されず、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
(トリアジン系紫外線吸収剤)
トリアジン系紫外線吸収剤は、下記一般式(i):
1-Q2-OH (i)
で表わされる。式中、Q1は1,3,5-トリアジン環を表し、Q2は芳香族環を表す。
上記一般式(i)で表されるトリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、下記一般式(i-A):
Figure 0007080917000001
で表される化合物がある。
式中、R2、R2'、R2''、R11、R11'及びR11''は、後述する一般式(i-B)中のR2、R2'、R2''、R11、R11'及びR11''と同様の官能基を表し、R18'及びR18''は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基又はアルコキシ基(-OR1)を表す。
一般式(i-A)で示されるトリアジン系紫外線吸収剤の中でも好ましく用いられるトリアジン系紫外線吸収剤は、下記一般式(i-B):
Figure 0007080917000002
で表される化合物である。
式中、R1は炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基;炭素原子数3~18のアルケニル基;フェニル基;フェニル基、ヒドロキシ基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数5~12のシクロアルコキシ基、炭素原子数3~18のアルケニルオキシ基、ハロゲン原子、-COOH、-COOR4、-O-CO
-R5、-O-CO-O-R6、-CO-NH2、-CO-NHR7、-CO-N(R7)(R8)、CN、NH2、NHR7、-N(R7)(R8)、-NH-CO-R5、フェノキシ基、炭素原子数1~18のアルキル基で置換されたフェノキシ基、フェニル-炭素原子数1~4のアルコキシ基、炭素原子数6~15のビシクロアルコキシ基、炭素原子数6~15のビシクロアルキルアルコキシ基、炭素原子数6~15のビシクロアルケニルアルコキシ基、又は炭素原子数6~15のトリシクロアルコキシ基で置換された炭素原子数1~18のアルキル基;ヒドロキシ基、炭素原子数1~4のアルキル基、炭素原子数2~6のアルケニル基又は-O-CO-R5で置換された炭素原子数5~12のシクロアルキル基;グリシジル基;-CO-R9又は-SO2-R10を表すか;あるいはR1は1以上の酸素原子で中断された及び/又はヒドロキシ基、フェノキシ基若しくは炭素原子数7~18のアルキルフェノキシ基で置換された炭素原子数3~50のアルキル基を表すか;あるいはR1は-A;-CH2-CH(XA)-CH2-O-R12;-CR1313'-(CH2m-X-A;-CH2-CH(OA)-R14;-CH2-CH(OH)-CH2-XA;
Figure 0007080917000003
-CR1515'-C(=CH2)-R15'';-CR1313'-(CH2m-CO-X-A;-CR1313'-(CH2m-CO-O-CR1515'-C(=CH2)-R15''又は-CO-O-CR1515'-C(=CH2)-R15''(式中、Aは-CO-CR16=CH-R17を表す。)で表される定義の一つを表す。
2、R2'及びR2''は、互いに独立して、炭素原子数6~18のアルキル基;炭素原子数2~6のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;COOR4;CN;-NH-CO-R5;ハロゲン原子;トリフルオロメチル基;-O-R3を表す。
3は、R1に対して与えられた定義を表し;R4は炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数3~18のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基を表すか;あるいはR4は1以上の-O-、-NH-、-NR7-、-S-で中断された及びOH、フェノキシ基もしくは炭素原子数7~18のアルキルフェノキシ基で置換されていてもよい、炭素原子数3~50のアルキル基を表し;R5はH;炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数2~18のアルケニル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルケニル基;炭素原子数6~15のトリシクロアルキル基を表し;R6はH;炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数3~18のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基を表し;R7及びR8は互いに独立して炭素原子数1~12のアルキル基;炭素原子数3~12のアルコキシアルキル基;炭素原子数4~16のジアルキルアミノアルキル基を表すか;又は炭素原子数5~12のシクロアルキル基を表し;あるいはR7及びR8は一緒になって炭素原子数3~9のアルキレン基、炭素原子数3~9のオキサアルキレン基又は炭素原子数3~9のアザアルキレン基を表し;R9は炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数2~18のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6~15のビシクロアルケニル基;又は炭素原子数6~15のトリシクロアルキル基を表し;R10は炭素原子数1~12のアルキル基;フェニル基;ナフチル基;又は炭素原子数7~14のアルキルフェニル基を表し;R11、R11'及びR11''は互いに独立してH;炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数3~6のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;ハロゲン原子;炭素原子数1~18のアルコキシ基を表し;R12は炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数3~18のアルケニル基;フェニル基;炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数3~8のアルケノキシ基、ハロゲン原子又はトリフルオロメチル基で1~3回置換されたフェニル基を表すか;又は炭素原子数7~11のフェニルアルキル基;炭素原子数5~12のシクロアルキル基;炭素原子数6~15のトリシクロアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルキルアルキル基;炭素原子数6~15のビシクロアルケニルアルキル基;-CO-R5を表し;又はR12は1以上の-O-、-NH-、-NR7-、-S-で中断された及びOH、フェノキシ基もしくは炭素原子数7~18のアルキルフェノキシ基で置換されていてもよい、炭素原子数3~50のアルキル基を表し;R13及びR13'は互いに独立してH;炭素原子数1~18のアルキル基;フェニル基を表し;R14は炭素原子数1~18のアルキル基;炭素原子数3~12のアルコキシアルキル基;フェニル基;フェニル-炭素原子数1~4のアルキル基を表し;R15、R15'及びR15''は互いに独立してH又はCH3を表し;R16はH;-CH2-COO-R4;炭素原子数1~4のアルキル基;又はCNを表し;R17はH;-COOR4;炭素原子数1~17のアルキル基;又はフェニル基を表し;Xは-NH-;-NR7-;-O-;-NH-(CH2p-NH-;又は-O-(CH2q-NH-を表し;及びmは数0~19を表し;nは数1~8を表し;pは数0~4を表し;qは数2~4を表す;ただし一般式(i-B)中、R1、R2、R2'、R2''、R11、R11'及びR11''の少なくとも1つが2個以上の炭素原子を含む、である。
トリアジン系紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-エトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
(ベンゾフェノン系紫外線吸収剤)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、下記一般式(ii):
Figure 0007080917000004
で表わされる。式中、Q3及びQ4はそれぞれ独立に芳香族環を表す。Yは置換基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を表す。YZは水素原子であってもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシロキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシ-ベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-ベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシ-ベンゾフェノン等が挙げられる。
(ベンズトリアゾール系紫外線吸収剤)
ベンズトリアゾール系紫外線吸収剤は、下記一般式(iii):
Figure 0007080917000005
で表わされる。式中、R20、R21、R22、R23及びR24はそれぞれ独立に一価の有機基を表し、R20、R21及びR22の少なくとも1つは、総炭素数10~20の無置換の分岐又は直鎖のアルキル基を表す。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-(3’’,4’’,5’’,6’’-テトラヒドロフタルイミドメチル)-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2-メチレンビス(4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール)、2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-アミルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
(ベンゾエート系紫外線吸収剤)
ベンゾエート系紫外線吸収剤は、下記一般式(iv):
Figure 0007080917000006
で表される。式中のR25、R26は各々独立に炭素原子数1~8のアルキル基を示す。
ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジ-t-ブチルフェニル-3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシベンゾエート、2,6-ジ-t-ブチルフェニル-3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシベンゾエート、n-ヘキサデシル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート及びn-オクタデシル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
(シアノアクリレート系紫外線吸収剤)
シアノアクリレート系紫外線吸収剤は、下記一般式(v):
Figure 0007080917000007
で表される。式中のR27はアルキル基、アルコキシアルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、等の有機基である。
紫外線吸収剤としては、それぞれ、上述した紫外線吸収剤を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、2種以上を併用する場合、互いに同系の紫外線吸収剤であってもよいし、異系の紫外線吸収剤であってもよい。
紫外線吸収剤としては、市販品を使用してもよく、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤として、ケミプロ化成株式会社製の「Kemisorb102」、株式会社ADEKA製の「アデカスタブLA46」、「アデカスタブLAF70」、BASF社製の「TINUVIN 460」、「TINUVIN 405」、「TINUVIN 400」、「TINUVIN 477」、サンケミカル社製の「CYASORB UV-1164」、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、株式会社ADEKA製の「アデカスタブLA31」、「アデカスタブLA36」、住化ケムテックス社製の「スミソーブ200」、「スミソーブ250」、「スミソーブ300」、「スミソーブ340」、「スミソーブ350」、ケミプロ化成株式会社製の「Kemisorb74」、「Kemisorb79」、「Kemisorb279」、BASF社製の「TINUVIN 99-2」、「TINUVIN 900」、「TINUVIN 928」等が挙げられる。
紫外線吸収剤は、それぞれ重量平均分子量が、基材フィルム61成形中の蒸散を抑制する観点から、500~1000であることが好ましく、550~800であることがより好ましい。重量平均分子量があまり小さいと、成形中に蒸散しやすく、重量平均分子量があまり大きいと、基材フィルム61を構成する樹脂との相溶性が低下しやすくなる。重量平均分子量とは、ガスクロマトグラフィー質量分析法(カラム:Phenyl Aryleneポリマー、キャリアガス:He(ヘリウム)を使用)で測定された値である。
紫外線吸収剤は、吸収極大の波長におけるモル吸光係数が10L/mol・cm以上であることが好ましく、15L/mol・cm以上であることがより好ましい。紫外線吸収剤のモル吸光係数が上記範囲であると、プロテクトフィルム60の紫外線吸収能を高めることができ、あるいは優れた紫外線吸収能を維持しつつ、紫外線吸収剤の含有量を少なくすることができる。
基材フィルム61中の紫外線吸収剤の含有量は、プロテクトフィルム60に十分な耐光性を付与するために、190~380nmの波長全域(近紫外領域の全域)での透過率の最大値が好ましくは20%以下となるように調整され、より好ましくは18%以下となるように調整される。透過率は基材フィルム61の厚みにも依存するので、採用される厚みをも考慮して紫外線吸収剤の含有量が決定される。透過率は、下記式:
透過率(%)=100×(透過した光の強度I/入射光強度I0
で定義され、各波長における透過率は、紫外可視吸光光度計などにより測定することができる。
基材フィルム61の厚みにもよるが、基材フィルム中の紫外線吸収剤の含有量は通常、0.1重量%以上であり、好ましくは0.5重量%以上である。また通常、紫外線吸収剤の含有量は5重量%以下である。なお、ここでいう含有量は、フィルム全体量を100重量%としたときの紫外線吸収剤含有量である。
また、プロテクトフィルム付偏光板全体としての紫外線の透過率に関していえば、十分な耐光性を付与するために当該透過率を十分に低くすることが好ましい。具体的には、波長380nmにおける透過率は、3%以下とすることが好ましく、2%以下とすることがより好ましい。
基材フィルム61に紫外線吸収剤を含有させて、基材フィルム61の紫外線の透過率を低下させることで、プロテクトフィルム付偏光板全体の紫外線透過率を低下させることができる。したがって、本発明のプロテクトフィルム付偏光板では、保護フィルム21,22中の紫外線吸収剤の量を従来の保護フィルムより低減させたり、あるいは、紫外線吸収剤不含有とすることができる。
基材フィルム61の厚みは、例えば5~200μm程度であり、フィルムの強度及び取扱い性の観点から、好ましくは10~150μm、より好ましくは15~100μmである。
第2粘着剤層62については、後述の第1粘着剤層31や第3粘着剤層32についての記述が引用される。
(3)偏光子
偏光子10は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子であり、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光フィルムを好適に用いることができる。偏光子10は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程;及び、ホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有するアクリルアミド類等を含む。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85~100mol%であり、98mol%以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、通常1000~10000であり、1500~5000が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子10(偏光フィルム)の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に制限されないが、偏光子10の厚みを15μm以下とするためには、通常5~35μmのものを用い、好ましくは20μm以下である。厚みが35μmを超えるポリビニルアルコール系原反フィルムを延伸して厚み15μm以下の偏光子10を得ようとすると延伸倍率を高くする必要があり、偏光子10の厚みを15μm以下とした場合にも高温環境下での寸法収縮が大きくなる。また、厚みが5μm未満である場合には、延伸時の取扱性が低下して偏光子製造時に切断のような不具合を生じやすくなる。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前又はホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤や水を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常3~8倍である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、該フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
ヨウ素による染色処理としては通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり、通常0.01~1重量部である。ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり、通常0.5~20重量部である。また、この水溶液の温度は、通常20~40℃である。一方、二色性有機染料による染色処理としては通常、二色性有機染料を含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。二色性有機染料を含有する水溶液は、硫酸ナトリウム等の無機塩を染色助剤として含有していてもよい。この水溶液における二色性有機染料の含有量は、水100重量部あたり、通常1×10-4~10重量部である。この水溶液の温度は、通常20~80℃である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理としては通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、水100重量部あたり、通常2~15重量部である。この水溶液におけるヨウ化カリウムの量は、水100重量部あたり、通常0.1~15重量部である。この水溶液の温度は、50℃以上であることができ、例えば50~85℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行うことができる。水洗処理における水の温度は、通常5~40℃である。
水洗後に乾燥処理を施して、偏光子10が得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。偏光子10の厚みは15μm以下であり、10μm以下であることが好ましい。偏光子10の厚みを15μm以下とすることは、偏光板100、ひいては画像表示装置の薄型化に有利である。偏光子10の厚みは通常、2μm以上(例えば5μm以上)である。
乾燥処理によって、偏光子10の水分率は実用程度にまで低減される。その水分率は、通常5~20重量%であり、8~15重量%であることが好ましい。水分率が5重量%を下回ると、偏光子10の可撓性が失われ、偏光子10がその乾燥後に損傷したり、破断したりする場合がある。また、水分率が20重量%を上回ると、偏光子10の熱安定性に劣る場合がある。
(4)保護フィルム
偏光子10の片面又は両面に積層することができる保護フィルム21,22は、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。中でも、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂を用いることが好ましい。なお本明細書において「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂及びメタクリル系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。その他の「(メタ)」を付した用語においても同様である。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロース系樹脂とは、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)等の原料セルロースから得られるセルロースの水酸基における水素原子の一部または全部がアセチル基、プロピオニル基及び/又はブチリル基で置換された、セルロース有機酸エステル又はセルロース混合有機酸エステルをいう。例えば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、及びそれらの混合エステル等からなるものが挙げられる。中でも、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートが好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を含む重合体である。該重合体は、典型的にはメタクリル酸エステルを含む重合体である。好ましくはメタクリル酸エステルに由来する構造単位の割合が、全構造単位に対して、50重量%以上含む重合体である。(メタ)アクリル系樹脂は、メタクリル酸エステルの単独重合体であってもよいし、他の重合性モノマー由来の構成単位を含む共重合体であってもよい。この場合、他の重合性モノマー由来の構成単位の割合は、好ましくは全構造単位に対して、50%以下である。
(メタ)アクリル系樹脂を構成し得るメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸アルキルエステルが好ましい。メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチルのようなアルキル基の炭素数が1~8であるメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。メタクリル酸アルキルエステルに含まれるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~4である。(メタ)アクリル系樹脂において、メタクリル酸エステルは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂を構成し得る上記他の重合性モノマーとしては、アクリル酸エステル、及びその他の分子内に重合性炭素-炭素二重結合を有する化合物を挙げることができる。他の重合性モノマーは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。アクリル酸エステルとしては、アクリル酸アルキルエステルが好ましい。アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-ヒドロキシエチルのようなアルキル基の炭素数が1~8であるアクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。アクリル酸アルキルエステルに含まれるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~4である。(メタ)アクリル系樹脂において、アクリル酸エステルは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
その他の分子内に重合性炭素-炭素二重結合を有する化合物としては、エチレン、プロピレン、スチレン等のビニル系化合物や、アクリロニトリルのようなビニルシアン化合物が挙げられる。その他の分子内に重合性炭素-炭素二重結合を有する化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
保護フィルム21,22に、偏光板の耐光性を高めるために紫外線吸収剤を配合してもよいが、本発明では、紫外線吸収剤を含有するプロテクトフィルム60により耐光性が確保されているため、保護フィルム21,22中の紫外線吸収剤の含有量を、従来の保護フィルムより低くすることができ、また、好ましくは紫外線吸収剤を不含有とすることができる。
保護フィルム21,22中の紫外線吸収剤の含有量は、波長380nmにおける透過率が好ましくは25%以上となるように調整され、より好ましくは40%以上となるように調整され、さらに好ましくは80%以上となるように調整される。透過率は、基材フィルムの透過率と同様の式で定義され、透過率は、紫外可視吸光光度計などにより測定することができる。
保護フィルム21,22の厚みにもよるが、当該フィルム中の紫外線吸収剤の含有量は、1.3×10-4重量%未満が好ましく、0.8×10-4重量%未満がより好ましく、0重量%が最も好ましい。なお、ここでいう含有量は、フィルム全体量を100重量%としたときの紫外線吸収剤含有量である。
保護フィルム21,22中の紫外線吸収剤の含有量を、従来の保護フィルムより低くした、または紫外線吸収剤を不含有とした偏光板は、例えば以下の点で有利である。
〔a〕保護フィルム中の単位膜厚当たりの紫外線吸収剤の量を減少させることができるため、保護フィルム中に紫外線吸収剤が十分に溶解もしくは分散できずにブリードアウトが発生することを、抑制又は防止することができる。
〔b〕上述したような紫外線吸収剤由来の異物の付着・混入を抑制又は防止することができる。すなわち、当該異物の付着・混入は、保護フィルムを溶融押出法によって作製する際における保護フィルムを形成する樹脂の加熱溶融時にTダイ内で蒸散し、これが再度粒子状に固化して生じた粒子がフィルム表面に付着したり、紫外線吸収剤を含む液状物が垂れてフィルム表面に付着あるいはフィルム内に混入したりすることで起こると推測されるが、紫外線吸収剤の含有量を極力抑えることにより、このような異物の付着・混入を抑制、防止することができる。
また、保護フィルムの未延伸フィルムを溶融押出法で作製し、これに延伸処理を施す場合においても、上述のような異物の付着・混入を抑制、防止することができる。保護フィルムは、上述のように溶融押出法によって作製した後、所望の光学特性や機械特性を付与するために延伸処理を施してもよい。延伸処理は、従来公知の方法で行うことができ、例えば、一軸延伸や二軸延伸などが挙げられる。延伸方向としては、未延伸フィルムの機械流れ方向(MD)、これに直交する方向(TD)、機械流れ方向(MD)に斜交する方向などが挙げられる。二軸延伸は、2つの延伸方向に同時に延伸する同時二軸延伸でもよく、一方向に延伸した後で他の方向に延伸する逐次二軸延伸であってもよい。
特に、保護フィルム21,22のうち、液晶パネルとするときに液晶セル側に配置される方の保護フィルム22の紫外線吸収剤含有量を抑えることにより、液晶パネルに形成されるクロスニコルの中に異物が含有されることを抑制することができる。このことは、液晶表示装置の黒表示において光漏れが生ずるなどの視認性低下の防止に有効となり得る。
〔c〕保護フィルム21,22の紫外線吸収剤含有量が低い(好ましくは紫外線吸収剤を含有しない)ため、保護フィルム21,22を紫外線硬化性接着剤を用いて偏光子10に貼合する場合において、接着剤の光重合開始剤の種類を選ばずに接着剤を容易に硬化させることができるとともに硬化度を高くすることができる。これにより、得られる偏光板における偏光子10と保護フィルム21,22との密着性、及び偏光板の機械的強度を向上させることができる。その一方でプロテクトフィルム60には十分な量の紫外線吸収剤が配合されているため、プロテクトフィルム付偏光板には十分な耐光性が付与されている。
保護フィルム21,22は、紫外線の中でもとりわけ260~320nmの波長域での透過率が高いことが好ましく、具体的には、260~320nmの波長全域での透過率が20%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。260~320nmの波長域は、偏光子と保護フィルムとを貼合するための紫外線硬化性接着剤が一般的に感応する波長域であり、この波長域での透過率を高めることにより、紫外線硬化性接着剤の硬化速度及び硬化度を高めることができ、接着剤中の光重合開始剤の添加量も抑えることができる。
保護フィルム21,22の厚みは、通常1~100μmであるが、強度や取扱性等の観点から5~60μmであることが好ましく、5~50μmであることがより好ましい。この範囲内の厚みであれば、偏光子10を機械的に保護し、湿熱環境下に曝されても偏光子10が収縮せず、安定した光学特性を保つことができる。
偏光板100は、薄膜化の観点から、保護フィルム21,22のいずれか一方を有しない構成であることができる。
偏光子10の一方の面のみに保護フィルムが積層される場合は、偏光子10における保護フィルムが積層される面とは反対側の面に、後述の活性エネルギー線硬化性接着剤と同様の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から形成される保護層を設けることもできる。保護層を設けることにより、偏光子10の一方の面にのみ保護フィルムを有する構成であっても、湿度変化に伴うカールや、偏光子10の劣化をより効果的に抑制することができる。
偏光子10の両面に保護フィルムが貼合される場合においてこれらの保護フィルムは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。また、厚みが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、同じ位相差特性を有していてもよいし、異なる位相差特性を有していてもよい。
保護フィルム21,22の少なくともいずれか一方は、その外面(偏光子10とは反対側の面)に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、位相差層(1/4波長の位相差値を持つ位相差層等)、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)又は光学層を備えるものであってもよい。
保護フィルム21,22は、紫外線吸収剤以外の他の添加剤を1種又は2種以上含有することができる。他の添加剤の例を挙げれば、ゴム粒子、滑剤、分散剤、熱安定剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤等である。
ゴム粒子を配合することは、保護フィルム21,22として(メタ)アクリル系樹脂を用いる場合において、製膜性、フィルムの耐衝撃性、フィルム表面の滑り性を改善し得る点で有利である。ゴム粒子とは、ゴム弾性を示す層を含むゴム弾性体粒子をいう。
ゴム粒子は、ゴム弾性を示す層のみからなる粒子であってもよいし、ゴム弾性を示す層とともに他の層を有する多層構造の粒子であってもよい。ゴム弾性体としては、例えば、オレフィン系弾性重合体、ジエン系弾性重合体、スチレン-ジエン系弾性共重合体、アクリル系弾性重合体などが挙げられる。中でも、耐光性及び透明性の観点から、アクリル系弾性重合体が好ましく用いられる。
アクリル系弾性重合体は、アクリル酸アルキルを主体とする、すなわち、全モノマー量を基準にアクリル酸アルキル由来の構成単位を50重量%以上含む重合体であることができる。アクリル系弾性重合体は、アクリル酸アルキルの単独重合体であってもよいし、アクリル酸アルキル由来の構成単位を50重量%以上と、他の重合性モノマー由来の構成単位を50重量%以下含む共重合体であってもよい。
アクリル系弾性重合体を構成するアクリル酸アルキルとしては通常、そのアルキル基の炭素数が4~8のものが用いられる。上記他の重合性モノマーの例を挙げれば、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルのようなメタクリル酸アルキル;スチレン、アルキルスチレンのようなスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルのような不飽和ニトリル等の単官能モノマー、さらには、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリルのような不飽和カルボン酸のアルケニルエステル;マレイン酸ジアリルのような二塩基酸のジアルケニルエステル;アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなグリコール類の不飽和カルボン酸ジエステル等の多官能モノマーである。
アクリル系弾性重合体を含むゴム粒子は、アクリル系弾性重合体の層を有する多層構造の粒子であることが好ましい。具体的には、アクリル系弾性重合体の層の外側にメタクリル酸アルキルを主体とする硬質の重合体層を有する2層構造のものや、さらにアクリル系弾性重合体の層の内側にメタクリル酸アルキルを主体とする硬質の重合体層を有する3層構造のものが挙げられる。
アクリル系弾性重合体の層の外側又は内側に形成される硬質の重合体層を構成するメタクリル酸アルキルを主体とする重合体におけるモノマー組成の例は、(メタ)アクリル系樹脂の例として挙げたメタクリル酸アルキルを主体とする重合体のモノマー組成の例と同様であり、特にメタクリル酸メチルを主体とするモノマー組成が好ましく用いられる。このような多層構造のアクリル系ゴム弾性体粒子は、例えば特公昭55-27576号公報に記載の方法によって製造することができる。
ゴム粒子は、(メタ)アクリル系樹脂の製膜性、フィルムの耐衝撃性、フィルム表面の滑り性の観点から、その中に含まれるゴム弾性体層(アクリル系弾性重合体の層)までの平均粒径が10~350nmの範囲にあることが好ましい。当該平均粒径は、より好ましくは30nm以上、さらには50nm以上であり、またより好ましくは300nm以下、さらには280nm以下である。
ゴム粒子におけるゴム弾性体層(アクリル系弾性重合体の層)までの平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、このようなゴム粒子を(メタ)アクリル系樹脂に混合してフィルム化し、その断面を酸化ルテニウムの水溶液で染色すると、ゴム弾性体層だけが着色してほぼ円形状に観察され、母層の(メタ)アクリル系樹脂は染色されない。そこで、このようにして染色されたフィルム断面から、ミクロトーム等を用いて薄片を調製し、これを電子顕微鏡で観察する。そして、無作為に100個の染色されたゴム粒子を抽出し、各々の粒子径(ゴム弾性体層までの径)を算出した後、その数平均値を上記平均粒径とする。このような方法で測定するため、得られる上記平均粒径は数平均粒径である。
最外層がメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体であり、その中にゴム弾性体層(アクリル系弾性重合体の層)が包み込まれているゴム粒子である場合、それを母体の(メタ)アクリル系樹脂に混合すると、ゴム粒子の最外層が母体の(メタ)アクリル系樹脂と混和する。そのため、その断面を酸化ルテニウムで染色し、電子顕微鏡で観察すると、ゴム粒子は、最外層を除いた状態の粒子として観察される。具体的には、内層がアクリル系弾性重合体であり、外層がメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体である2層構造のゴム粒子である場合には、内層のアクリル系弾性重合体部分が染色されて単層構造の粒子として観察される。また、最内層がメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体であり、中間層がアクリル系弾性重合体であり、最外層がメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体である3層構造のゴム粒子の場合には、最内層の粒子中心部分が染色されず、中間層のアクリル系弾性重合体部分のみが染色された2層構造の粒子として観察されることになる。
(メタ)アクリル系樹脂の製膜性、フィルムの耐衝撃性、フィルム表面の滑り性の観点から、ゴム粒子は、保護フィルム21,22を構成する(メタ)アクリル系樹脂との合計量を基準に、3重量%以上、60重量%以下の割合で配合されることが好ましく、より好ましくは45重量%以下、さらに好ましくは35重量%以下である。ゴム弾性体粒子が60重量%より多くなると、フィルムの寸法変化が大きくなり、耐熱性が低下する。一方、ゴム弾性体粒子が3重量%より少ないと、フィルムの耐熱性は良好であるものの、フィルム製膜時の巻き取り性が悪く、生産性が低下してしまうことがある。なお、本発明においては、ゴム弾性体粒子として、ゴム弾性を示す層とともに他の層を有する多層構造の粒子を用いた場合は、ゴム弾性を示す層とその内側の層からなる部分の重量を、ゴム弾性体粒子の重量とする。例えば、上述の3層構造のアクリル系ゴム弾性体粒子を用いた場合は、中間層のアクリル系ゴム弾性重合体部分と最内層のメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体部分との合計重量を、ゴム弾性体粒子の重量とする。上述の3層構造のアクリル系ゴム弾性体粒子をアセトンに溶解させると、中間層のアクリル系ゴム弾性重合体部分と最内層のメタクリル酸メチルを主体とする硬質の重合体部分とは、不溶分として残るので、3層構造のアクリル系ゴム弾性体粒子に占める中間層と最内層の合計の重量割合は、容易に求めることができる。
保護フィルム21,22を構成する(メタ)アクリル系樹脂組成物がゴム粒子を含む場合において、当該フィルムの作製に用いられるゴム粒子を含有する(メタ)アクリル系樹脂組成物は、(メタ)アクリル系樹脂とゴム粒子とを溶融混練等により混合することによって得ることができるほか、まずゴム粒子を作製し、その存在下に(メタ)アクリル系樹脂の原料となるモノマー組成物を重合させる方法によっても得ることができる。
(5)接着剤層
保護フィルム21,22は、例えば接着剤層を介して偏光子10に貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤、又は熱硬化性接着剤を用いることができ、好ましくは水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤である。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、アルデヒド化合物(グリオキザール等)、エポキシ化合物、メラミン系化合物、メチロール化合物、イソシアネート化合物、アミン化合物、多価金属塩等の架橋剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光子10と保護フィルム21,22とを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、養生する養生工程を設けてもよい。養生時の温度は、通常20~45℃である。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線を照射することで硬化する接着剤をいい、例えば、重合性化合物及び光重合開始剤を含む硬化性組成物、光反応性樹脂を含む硬化性組成物、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含む硬化性組成物等を挙げることができる。好ましくは紫外線硬化性接着剤である。重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性(メタ)アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマーのような光重合性モノマーや、光重合性モノマーに由来するオリゴマーを挙げることができる。光重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射により中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルのような活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。重合性化合物及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性接着剤として、光硬化性エポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含む硬化性組成物や、光硬化性(メタ)アクリル系モノマー及び光ラジカル重合開始剤を含む硬化性組成物、又はこれらの硬化性組成物の混合物を好ましく用いることができる。
光硬化性エポキシ系モノマーとしては、脂環式エポキシ化合物が好ましい。脂環式エポキシ化合物とは、脂環式環の炭素原子とともにオキシラン環を形成している構造を分子内に1個以上有する化合物をいう。脂環式エポキシ化合物は、1種のみを単独で使用してもよいし2種以上を併用してもよい。「脂環式環の炭素原子とともにオキシラン環を形成している構造」とは、以下に示される構造における(CH2mから1個又は複数個の水素原子を取り除いた形の基である。次式中、mは2~5の整数である。
Figure 0007080917000008
従って、(CH2m中の1個又は複数個の水素原子を取り除いた形の基が他の化学構造に結合している化合物が脂環式エポキシ化合物となり得る。(CH2m中の1個又は複数個の水素原子は、メチル基やエチル基等の直鎖状アルキル基で適宜置換されていてもよい。脂環式エポキシ化合物の中でも、オキサビシクロヘキサン環(上記式においてm=4のもの)や、オキサビシクロヘプタン環(上記式においてm=5のもの)を有する脂環式エポキシ化合物は、優れた接着性を示す点で好ましい。以下に、好ましく用いられる脂環式エポキシ化合物を具体的に例示する。
Figure 0007080917000009
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合は、偏光子10と保護フィルム21,22とを貼合した後、必要に応じて乾燥工程を行い、次いで活性エネルギー線を照射することによって活性エネルギー線硬化性接着剤を硬化させる硬化工程を行う。従って、活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合、接着剤層はその硬化物層である。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する紫外線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等を用いることができる。
偏光子10と保護フィルム21,22とを貼合するにあたっては、接着性を高めるために、これらの少なくともいずれか一方の貼合面にケン化処理、コロナ処理、プラズマ処理等を施すことができる。
偏光子10の両面に保護フィルムが貼合される場合においてこれらの保護フィルムを貼合するための接着剤は、同種の接着剤あってもよいし異種の接着剤であってもよい。
(6)他の光学フィルム
偏光板100は、偏光子10及び保護フィルム21,22以外の他の光学フィルムを含むことができ、その代表例は輝度向上フィルム50及び位相差フィルムである。偏光板100が他の光学フィルムを含む場合、プロテクトフィルム60は、この光学フィルムの表面に積層されてもよい。
輝度向上フィルム50は、反射型偏光フィルムとも呼ばれるものであり、光源(バックライト)からの出射光を透過偏光と反射偏光又は散乱偏光に分離するような機能を有する偏光変換素子が用いられる。輝度向上フィルム50を偏光子10上に配置することにより、反射偏光又は散乱偏光である再帰光を利用して、偏光子10から出射される直線偏光の出射効率を向上させることができる。輝度向上フィルム50は、粘着剤層(第3粘着剤層32)を介して偏光子10上に積層することができる。偏光子10と輝度向上フィルム50との間に保護フィルムのような他のフィルムが介在していてもよい。
輝度向上フィルム50は、例えば異方性反射偏光子であることができる。異方性反射偏光子の一例は、一方の振動方向の直線偏光を透過し、他方の振動方向の直線偏光を反射する異方性多重薄膜であり、その具体例は3M社製の「DBEF」である(特開平4-268505号公報等参照)。異方性反射偏光子の他の一例は、コレステリック液晶層とλ/4板との複合体であり、その具体例は日東電工製の「PCF」である(特開平11-231130号公報等参照)。異方性反射偏光子のさらに他の一例は、反射グリッド偏光子であり、その具体例は金属に微細加工を施して可視光領域でも反射偏光を出射するような金属格子反射偏光子(米国特許第6288840号明細書等参照)、金属微粒子を高分子マトリックス中に添加して延伸したフィルム(特開平8-184701号公報等参照)である。
輝度向上フィルム50における第3粘着剤層32との貼合面に予め表面活性化処理を行ってもよい。これにより、湿熱環境下において第3粘着剤層32と輝度向上フィルム50との間での剥がれが生じにくい、湿熱耐久性に優れた偏光板100とすることができる。表面活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、放電処理(グロー放電処理等)、火炎処理、オゾン処理、UVオゾン処理、電離活性線処理(紫外線処理、電子線処理等)のような乾式処理;水やアセトン等の溶媒を用いた超音波処理、アルカリ処理、アンカーコート処理のような湿式処理を挙げることができる。これらの処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合わせてもよい。中でも、ロール状のフィルムを連続的に処理するうえでは、コロナ処理、プラズマ処理が好ましい。
輝度向上フィルム50の外面に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、位相差層(1/4波長の位相差値を持つ位相差層等)、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)又は光学層を設けてもよい。かかる層の形成により、バックライトテープとの密着性や表示画像の均一性を向上させ得る。輝度向上フィルム50の厚みは、通常10~100μmであるが、偏光板100の薄膜化の観点から、好ましくは10~50μm、より好ましくは10~30μmである。
(7)粘着剤層
第1粘着剤層31は、偏光板100の最表面に配置される粘着剤層であり、プロテクトフィルム付偏光板を画像表示素子(例えば液晶セル)や他の光学部材に貼合するために用いることができる。第3粘着剤層32は、偏光板100を構成する光学フィルム同士(例えば輝度向上フィルム50のような他の光学フィルムと偏光子10又は保護フィルム21)を貼合するために用いられる。第1粘着剤層31、第3粘着剤層32は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型、熱硬化型であってもよい。
粘着剤組成物に用いられる(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以上をモノマーとする重合体又は共重合体が好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオンであって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの;ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、活性エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルム等の被着体に密着させることができ、活性エネルギー線の照射によって硬化して密着力の調整ができる性質を有する粘着剤組成物である。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。さらに必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させることもある。
粘着剤組成物は、光散乱性を付与するための微粒子、ビーズ(樹脂ビーズ、ガラスビーズ等)、ガラス繊維、ベースポリマー以外の樹脂、粘着性付与剤、充填剤(金属粉やその他の無機粉末等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、着色剤、消泡剤、腐食防止剤、光重合開始剤等の添加剤を含むことができる。
第1粘着剤層31及び第3粘着剤層32は、上記粘着剤組成物の有機溶剤希釈液を基材上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。基材は、偏光子10、保護フィルム21,22、輝度向上フィルム50のような他の光学フィルム、セパレートフィルム(例えばセパレートフィルム70)等であることができる。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、形成された粘着剤層に、活性エネルギー線を照射することにより所望の硬化度を有する硬化物とすることができる。
第1粘着剤層31及び第3粘着剤層32の厚みは、1~40μmであることができるが、偏光板100の薄膜化の観点、及び良好な加工性を保ちつつ偏光板100の寸法変化を抑制する観点から、3~25μm(例えば3~20μm、さらには3~15μm)とすることが好ましい。
(8)セパレートフィルム
セパレートフィルム70は、第1粘着剤層31を画像表示素子(例えば液晶セル)や他の光学部材に貼合するまでその表面を保護するために仮着されるフィルムである。セパレートフィルム70は通常、片面に離型処理が施された熱可塑性樹脂フィルムで構成され、その離型処理面が第1粘着剤層31に貼り合わされる。セパレートフィルム70を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂等であることができる。第3粘着剤層32の表面にも、輝度向上フィルム50等の光学フィルムを貼合するまでその表面を仮着保護するために、上と同様のセパレートフィルムを貼着しておくことができる。セパレートフィルム70の厚みは、例えば10~50μmである。
<液晶パネル>
本発明に係る液晶パネルは、液晶セルと、前記液晶セル上に積層される上述の本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板とを含むものである。プロテクトフィルム付偏光板は、前記液晶セルのバックライト側の面上に積層されることが好ましい。液晶パネルにおいて、プロテクトフィルム付偏光板は、その第1粘着剤層31が(セパレートフィルム70を有する場合にはこれを剥離除去した後)液晶セル側になるように配置される。プロテクトフィルム付偏光板を第1粘着剤層31を介して液晶セルに貼合した後、所望のタイミングでプロテクトフィルム60は剥離除去される。したがって、本発明に係る液晶パネルを用いて製造された液晶表示装置は、液晶表示装置の製造時の紫外線照射による液晶の劣化が防止されている一方で、最終的にはプロテクトフィルム60を含まないため、プロテクトフィルム60中の紫外線吸収剤に由来する欠陥の発生に起因する品質の低下が抑制される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、保護フィルム、片面保護偏光板およびプロテクトフィルム付偏光板の透過率は、次の方法に従って測定した。
[透過率測定]
保護フィルム、片面保護偏光板およびプロテクトフィルム付偏光板の380nmにおける透過率は、日本分光(株)製の紫外可視分光光度計「V7100」を用いて測定した。測定はグラントムソン偏光子を外した状態でのスペクトル測定モードで行い、ある任意のサンプル角度で透過率を測定した後、さらにサンプルを90°回転させて透過率を測定し、それらの平均値として透過率を算出した。
<実施例1>
(1)保護フィルムの作製
保護フィルムとして(メタ)アクリル系樹脂フィルムを作製した。まず、(メタ)アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=96%/4%(重量比)の共重合体を用意した。またゴム粒子として、最内層がメタクリル酸メチルに少量のメタクリル酸アリルを用いて重合された硬質の重合体からなり、中間層がアクリル酸ブチルを主成分とし、さらにスチレン及び少量のメタクリル酸アリルを用いて重合された軟質の弾性体からなり、最外層がメタクリル酸メチルに少量のアクリル酸エチルを用いて重合された硬質の重合体からなる三層構造の弾性体粒子であって、中間層である弾性体までの平均粒径が240nmのものを用意した。なお、このゴム粒子において、最内層と中間層との合計重量は、粒子全体の70%であった。
上記(メタ)アクリル系樹脂68.5重量%、上記ゴム粒子29.6重量%をスーパーミキサーで混合し、二軸押出機で溶融混練してペレットとした。このペレットを、65mmφ一軸押出機に投入し、設定温度275℃のT型ダイを介して押し出し、鏡面を有する二本のポリシングロールフィルムの両面を挟み込んで冷却し、厚さ60μmの(メタ)アクリル系樹脂フィルムを得た。
上記の溶融押出成形において、樹脂の押出開始から70時間経過したときのT型ダイ付近の蒸散物を目視で確認したところ、蒸散物の蓄積及び液だれは見られなかったことから、得られた(メタ)アクリル系樹脂フィルムに蒸散物が付着・混入している恐れはないと判断できた。
得られた(メタ)アクリル系樹脂フィルムの波長380nmにおける透過率は87.8%であった。
(2)紫外線吸収剤含有プロテクトフィルムの作製
粘着剤用アクリル系ポリマー溶液をシリコーン樹脂コートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる離型フィルム上に塗布後、90℃で乾燥させることにより溶剤を除去し、粘着剤層の厚さが25μmである粘着シートを得た。その後、一方の面に帯電防止処理及び防汚処理された紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレフタレート(UV-PET)フィルム〔帝人デュポンフィルム社製の商品名「テイジンテトロンフィルムHB」〕に帯電防止及び防汚処理を施し、帯電防止及び防汚処理された面とは反対面に粘着シートを転写させ、紫外線吸収剤含有プロテクトフィルムを得た。
(3)偏光フィルムの作製
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚み20μmのポリビニルアルコールフィルムを、乾式で約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に68℃で300秒間浸漬した。引き続き、5℃の純水で5秒間洗浄した後、70℃で180秒間乾燥して、一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された偏光フィルムを得た。偏光フィルムの厚みは7μmであった。
(4)水系接着剤の調製
ポリビニルアルコール粉末〔(株)クラレ製の商品名「KL-318」、平均重合度1800〕を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤〔田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン650」〕をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部の割合で混合して、水系接着剤とした。
(5)片面保護偏光板の作製
次の手順で剥離フィルム付片面保護偏光板を作製した。
上記()で得られた偏光フィルムを連続的に搬送するとともに、保護フィルム〔上記(1)で得られた(メタ)アクリル系樹脂フィルム、厚み60μm〕のロールから保護フィルムを連続的に巻き出してコロナ処理を施し、また、剥離フィルム〔コニカミノルタオプト(株)製のTACフィルムである商品名「KC8UX2MW」、厚み80μm、ケン化処理なし〕のロールから剥離フィルムを連続的に巻き出した。
次いで、偏光フィルムと保護フィルムとの間に上記(4)で得られた水系接着剤を注入するとともに、偏光フィルムと剥離フィルムとの間に純水を注入し、貼合ロール間に通して保護フィルム/水系接着剤層/偏光フィルム/純水/剥離フィルムからなる積層フィルムとした。引き続き、積層フィルムを搬送し、乾燥装置に通して80℃、300秒の加熱処理を行うことにより、水系接着剤層の乾燥とともに、偏光フィルムと剥離フィルムの間に介在する純水を揮発除去して、剥離フィルム付片面保護偏光板を得た。
剥離フィルム付片面保護偏光板から剥離フィルムを剥離し、片面保護偏光板を得た。片面保護偏光板の波長380nmにおける透過率は25.8%であった。
(6)輝度向上フィルム付片面保護偏光板の作製
(5)で得られた片面保護偏光板の偏光フィルム面にアクリル系感圧式粘着剤を介して、輝度向上フィルム〔3M株式会社製の反射型偏光子である商品名「APF」)を偏光フィルムの延伸方向に対して、反射型偏光子の延伸軸を平行にして貼合して輝度向上フィルム付片面保護偏光板(以下、輝度向上フィルム付偏光板とも記す)を得た。
輝度向上フィルム付偏光板の波長380nmにおける透過率は20.6%であった。
(7)プロテクトフィルム付偏光板の作製
(6)で得られた輝度向上フィルム付片面保護偏光板に、(2)で得られた紫外線吸収剤含有プロテクトフィルムを輝度向上フィルム側に貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得た。
プロテクトフィルム付偏光板の380nmにおける透過率は1.0%であった。
<実施例2~4>
(メタ)アクリル系樹脂フィルムの厚みを表1に示す膜厚に変更した以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板、輝度向上フィルム付偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<実施例5~7>
(メタ)アクリル系樹脂に紫外線吸収剤〔ADEKA(株)製の紫外線吸収剤である商品名「LA31」〕を表1に示す量で添加し、(メタ)アクリル系樹脂フィルムのフィルム厚みを表1に示す膜厚に変更した以外は実施例1と同様の方法で片面保護偏光板、輝度向上フィルム付偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<実施例8,9>
(メタ)アクリル系樹脂のかわりにシクロオレフィンポリマー〔日本ゼオン(株)製のシクロオレフィンポリマーである商品名「1060R」〕を使用し、表1に示す膜厚に変更した以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板、輝度向上フィルム付偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。シクロオレフィンフィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<実施例10~13>
(メタ)アクリル系樹脂フィルムの厚みを表1に示す膜厚とし、輝度向上フィルムを貼合しないこと以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<実施例14~16>
(メタ)アクリル系樹脂に紫外線吸収剤〔ADEKA(株)製の紫外線吸収剤である商品名「LA31」〕を表1に示す量で添加し、(メタ)アクリル系樹脂フィルムのフィルム厚みを表1に示す膜厚に変更し、輝度向上フィルムを貼合しないこと以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<実施例17,18>
(メタ)アクリル系樹脂のかわりにシクロオレフィンポリマー〔日本ゼオン(株)製のシクロオレフィンポリマーである商品名「1060R」〕を使用し、表1に示す膜厚に変更し、輝度向上フィルムを貼合しないこと以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板、及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。シクロオレフィンフィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<比較例1~10>
(メタ)アクリル系樹脂に紫外線吸収剤〔ADEKA(株)製の紫外線吸収剤である商品名「LA31」〕を表1に示す量で添加し、(メタ)アクリル系樹脂フィルムのフィルム厚みを表1に示す膜厚に変更し、プロテクトフィルムとして、紫外線吸収剤の含まれないポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム〔三菱樹脂株式会社製の商品名「ダイアホイル」〕を使用した以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板、輝度向上フィルム付偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
<比較例11~18>
(メタ)アクリル系樹脂に紫外線吸収剤〔ADEKA(株)製の紫外線吸収剤である商品名「LA31」〕を表1に示す量で添加し、(メタ)アクリル系樹脂フィルムのフィルム厚みを表1に示す膜厚に変更し、輝度向上フィルムを貼合せず、プロテクトフィルムとして、紫外線吸収剤の含まれないポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム〔三菱樹脂株式会社製の商品名「ダイアホイル」〕を使用した以外は、実施例1と同様の方法で片面保護偏光板及びプロテクトフィルム付偏光板を作製した。(メタ)アクリル系樹脂フィルム作製時の液だれの有無および、各偏光板の380nmの透過率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007080917000010
表1において、(メタ)アクリルとは、(メタ)アクリル系樹脂を示す。
表1において、シクロオレフィンとは、シクロオレフィンポリマーを示す。
10 偏光子、21,22 保護フィルム、31 第1粘着剤層、32 第3粘着剤層、50 輝度向上フィルム、60 プロテクトフィルム、61 基材フィルム、62 第2粘着剤層、70 セパレートフィルム。

Claims (5)

  1. 偏光子と、前記偏光子の片面のみに積層される保護フィルムとを含む偏光板と、
    前記偏光板上に積層され、紫外線吸収剤を含有し、前記偏光板から剥離除去されうるプロテクトフィルムとを備えるプロテクトフィルム付偏光板であって
    前記偏光子と前記保護フィルムとは、紫外線硬化性接着剤を介して積層され、
    前記保護フィルムは、波長380nmにおける透過率が25%以上であり、
    前記保護フィルム中の紫外線吸収剤の含有量は1.3×10-4重量%未満であり、
    前記プロテクトフィルム付偏光板は、波長380nmにおける透過率が3%以下である
    プロテクトフィルム付偏光板。
  2. 前記保護フィルムは、(メタ)アクリル系樹脂又はセルロース系樹脂からなるフィルムである、
    請求項1に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  3. 前記偏光板は、前記プロテクトフィルムの積層面と反対側の面に第1粘着剤層を備える、
    請求項1又は請求項に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  4. 前記プロテクトフィルムは、前記偏光板上に積層される第2粘着剤層と、その上に積層される紫外線吸収剤を含むポリエチレンレテフタレートフィルムとから構成される、
    請求項1~請求項のいずれか1項に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  5. 液晶セルと、前記液晶セルのバックライト側の面上に積層される、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のプロテクトフィルム付偏光板とを含む、
    液晶パネル。
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