JP7079723B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

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本発明は、魚釣用電動リールに関する。
従来、魚釣用電動リールとして特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の魚釣用電動リールは、スプールへの電動モータの動力伝達状態を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な機械式変速装置と、速度切換スイッチの操作に連動して作動する切換部材と、を備えている。機械式変速装置は、切換部材の係合により回転を停止して当該機械式変速装置の動力伝達状態を切換えるための変速用回転体を備えている。そして、切換部材は、回転する変速用回転体に対する非係合時に、外方へ弾かれた際に生じる反発部材による反発力の作用で、変速用回転体に速やかに再係合(変速用回転体を回転停止)すべく構成されている。
特許文献1では、反発部材による反発作用で切換部材が変速用回転体に向けて勢いよく回動することで、変速用回転体の被係合部に対して切換部材が係合する確率が高くなる。これによって、動力伝達状態の切換えを好適に行うことができる。
特開2013-27318号公報
特許文献1の魚釣用電動リールでは、切換操作時のタイミングによって、切換部材に反発力を付与する反発部材やその支持部に、切換操作時のモータの回転速度や長時間使用等による衝撃力の影響で、損傷、変形等が生じるおそれがあり、反発機能が低下して変速装置による動力伝達状態の切換をスムーズに行えないという問題が生じる可能性がある。
本発明は、切換部材の反発部材への衝撃を好適に緩和することができ、長期的に安定した動力伝達状態の切換えを行うことができる魚釣用電動リールを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の魚釣用電動リールは、リール本体に回転可能に支持されたスプールを巻取り駆動する電動モータと、前記スプールの駆動系に装着され、当該スプールへの前記電動モータの動力伝達状態を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な機械式変速装置と、を備えている。また、魚釣用電動リールは、前記リール本体に設けられた速度切換スイッチと、前記速度切換スイッチの操作に連動して回動する切換部材と、前記機械式変速装置に備わり、前記切換部材の係合により回転を停止して当該機械式変速装置の動力伝達状態を切換える変速用回転体と、を備えている。前記切換部材は、前記変速用回転体に非係合状態となる第1の位置から前記変速用回転体に係合する第2の位置に向けて付勢手段により回動可能に付勢されている。第1の位置には、前記切換部材に当接することで前記切換部材に対して第2の位置に向けた反発力を付与する反発部材が配置されている。そして、前記反発部材と切換部材との当接部位の少なくとも一方には、緩衝部材が設けられている。前記反発部材は、円柱状を呈しており、前記緩衝部材は、前記反発部材の外周に取着されている。
本発明では、速度切換スイッチを操作すると、この操作に連動して、切換部材が第1の位置から第2の位置に向けて回動し、変速用回転体に係合する。これにより、変速用回転体の回転が停止して機械式変速装置の動力伝達状態が切換えられる。このような切換時に、第1の位置から第2の位置に向けて回動した切換部材のタイミングによっては、高速回転する変速用回転体の被係合部に対する切換部材の掛かり具合が浅くなり、被係合部に切換部材が弾かれて第1の位置に跳ね返されることがある。このような場合に、第1の位置に配置された反発部材に対して切換部材が勢いよく当接し、反発部材により、第2の位置へ向けた反発力が切換部材に付与される。このとき、反発部材と切換部材との当接部位の少なくとも一方には、緩衝部材が設けられているので、当接時の衝撃が好適に緩衝されて切換部材に反発力が付与される。これによって、長期的に安定した反発機能の維持が可能となり、動力伝達状態の切換えをスムーズに行うことができる。
また、前記反発部材が、円柱状を呈し、前記緩衝部材は、前記反発部材の外周に取着されているので、反発部材に緩衝部材を容易に設けることができる。
本発明では、切換部材の反発部材への衝撃を好適に緩和することができ、長期的に安定した動力伝達状態の切換えを行うことができる魚釣用電動リールが得られる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用電動リールを示す上面図である。 左フレームに装着される部材を示す側面図である。 減速機構を後方から見たときの拡大縦断面図である。 速度切換スイッチ、切換部材および変速用回転体を示す図であり、(a)は拡大断面図、(b)は拡大側面図である。 (a)~(c)は切換部材の動作を示す説明図である。 (e)~(g)は切換部材の動作を示す説明図である。 緩衝部材に切換部材が衝突したときの様子を示す拡大側面図である。
以下、本発明に係る魚釣用電動リールの実施形態について図面を参照して説明する。ここで、以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「上下」を言うときは、図2,図3に示した方向を基準とする。
図1に示すように、魚釣用電動リール100は、左右に離間して配置される左右フレーム2a,2bと、左右フレーム2a,2bを覆う側板3a,3bと、を有するリール本体1を備えている。左右フレーム2a,2b間には、スプール5、電動モータM、減速機構20および釣り情報装置6(表示部を有する制御ケース)、が備わる。右側のフレーム2bと右側の側板3bとには、ハンドル軸7が回転自在に支持されており、その端部に図示しないハンドルが取着されている。
左右フレーム2a,2bは、リール本体1の骨格をなす部分である。左右フレーム2a,2bは、複数の図示しない支柱を介して一体化されている。また、左右フレーム2a,2bの前部側には、前フレーム8が架け渡されている(図3に一部図示)。前フレーム8は、筒状であり、その内側には、電動モータM、減速機構20が収容されている。前フレーム8の前側には、前側板8mが取り付けられている。
このような左右フレーム2a,2b、前フレーム8は、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属材で形成されている。
減速機構20は、左フレーム2a側に設けられており、電動モータMの出力を減速する。
減速機構20は、図3に示すように、電動モータMの駆動軸M1と左フレーム2aとの間に設置される遊星歯車機構200と機械式変速装置210とを備えている。
遊星歯車機構200は、太陽歯車201と、内歯204と、複数の遊星歯車205とで構成されている。
太陽歯車201は、電動モータMの駆動軸M1の先端部に回り止め固定され、駆動軸M1と一体回転する。内歯204は、前フレーム8とこれに連続する底壁部8kとで区画された有底の収納部S1内において、前フレーム8と底壁部8kとの隅部の内周に固定されている。遊星歯車205は、太陽歯車201と内歯204との間に配置され、太陽歯車201および内歯204に噛合している。
遊星歯車205は、支軸206を介して、機械式変速装置210の遊星歯車支持体211に回転可能に支持されている。
なお、底壁部8kには、ボールベアリング8beを介して駆動軸M1が支持されている。
機械式変速装置210は、遊星歯車支持体211と、入力軸212と、一方向クラッチ213と、出力軸214と、軸受215とを主に備えている。
遊星歯車支持体211は、左フレーム2a側に開口する有底筒状を呈している。遊星歯車支持体211は、底部211aと、筒状の周壁部211bとを備えている。
底部211aは、遊星歯車205に対向している。底部211aには、遊星歯車205の各支軸206が固定されている。また、底部211aの中央部には、軸方向に貫通する孔部211cが形成されている。この孔部211cには、入力軸212が圧入されている。入力軸212は、孔部211c内に形成された段差部211dに係合するフランジ部212aと、フランジ部212aの前端中央部から前方に延出する軸端部212bとを備えている。
周壁部211bは、出力軸214側に向かうにつれて径方向外側に階段状に拡径している。周壁部211bの内側には、出力軸214の一部(右部)が配置されている。
遊星歯車支持体211は、ボールベアリングからなる軸受部材208およびその外周側に配置されるカラー209を介して前フレーム8の内面に回転可能に支持されている。軸受部材208およびカラー209は、遊星歯車支持体211の支持部材として機能している。軸受部材208は、遊星歯車支持体211の底部211aおよびこれに連続する周壁部211bの基端部を、径方向外側から支持しており、遊星歯車支持体211の図示しない重心を径方向外側から支えるように配置されている。これによって、遊星歯車支持体211の安定した回転、ひいては入力軸212の安定した回転が維持される。
周壁部211bの外面とカラー209の内面との間は、Oリング211eでシールされている。また、カラー209の外面と前フレーム8の内面との間は、Oリング208eでシールされている。
入力軸212の軸端部212bには、一方向クラッチ213が装着されている。一方向クラッチ213は、入力軸212の一方向の回転を出力軸214に伝達する機能を備えている。一方向クラッチ213は、入力軸212の軸端部212bの外周面と出力軸214の後記する筒部216の内周面との間に配置されている。
本実施形態では、減速機構20を構成している遊星歯車機構200と、入力軸212を含む遊星歯車支持体211と、一方向クラッチ213とが一つの組付体として一体に組み付けられている。
出力軸214は、入力軸212および駆動軸M1の同軸上に配置されている。出力軸214は、筒部216と、内側壁部217と、軸部218とを備えている。
筒部216は、入力軸212の軸端部212bの外径よりも大径に形成されており、軸端部212bの外周面の径方向外側に一方向クラッチ213を介して同心状に配置されている。筒部216は、入力軸212の軸端部212bを外周側から覆っている。筒部216には、一方向クラッチ213を介して入力軸212からの駆動力が入力される。
筒部216は、上記した遊星歯車支持体211の周壁部211bによって径方向外側から覆われている。筒部216の外周面と周壁部211bの内周面との間には、ボールベアリングからなる軸受215が設けられている。すなわち、筒部216の外周面に、軸受215の図示しない内輪が外嵌されており、また、周壁部211bの内周面に、軸受215の図示しない外輪が内嵌されている。このような軸受215によって、筒部216は、遊星歯車支持体211に支持されている。
一方、遊星歯車支持体211は、上記したように、軸受部材208およびカラー209によって前フレーム8の内面に支持されているため、結果として、筒部216も、軸受215、遊星歯車支持体211、軸受部材208およびカラー209を介して前フレーム8の内面に支持されている。
内側壁部217は、左フレーム2a側に向けて延出する筒状を呈している。内側壁部217は左フレーム2a側に向かうにつれて径方向外側に階段状に拡径している。内側壁部217の先端内面には、内歯歯車219が設けられている。内歯歯車219の内歯には、径方向内側に配置される遊星歯車220が噛合している。遊星歯車220は、遊星歯車支持体211側に設けられたカバー部材211fに支軸221を介して支持されている。カバー部材211fは、遊星歯車支持体211の周壁部211bの先端部に取り付けられている。
遊星歯車220には、切換用歯車222(太陽歯車)が噛合し、切換用歯車222には変速用回転体223が一体的に係合されている。切換用歯車222は、並設された2つのボールベアリング224で軸部218に支持されている。切換用歯車222は、遊星歯車220により回転駆動される。軸部218の左端部は、ボールベアリング225を介して左フレーム2aに支持されている。
変速用回転体223は、切換用歯車222によって、図2中矢印X1方向に回転駆動される。変速用回転体223は、後記する切換部材50の係合によって回転を停止し、機械式変速装置210の動力伝達状態を切換える。変速用回転体223は、図2に示すように、切換用歯車222に係合しており、切換用歯車222と一体となって回転する。変速用回転体223の外周部には、径方向外側に向けて突出する一対の突出部230が設けられている。一対の突出部230は、変速用回転体223の軸心を中心とする回転対称形状である。突出部230には、鋭角状の被係合部231が形成されている。この被係合部231に対して、左フレーム2aに支持された切換部材50の係合部52を係合させることで、変速用回転体223の回転が停止されるように構成されている。
変速用回転体223が回転可能な状態、つまり、変速用回転体223に対して切換部材50が非係合とされている状態では、図3に示した切換用歯車222が回転可能となる。その結果、遊星歯車220に噛み合う内歯歯車219を介して出力軸214が低速で回転する。
また、変速用回転体223が回転を停止する状態、つまり、変速用回転体223に対して切換部材50が係合する状態では、切換用歯車222の回転が停止する。その結果、遊星歯車220が自転しながら噛み合う内歯歯車219を介して出力軸214が高速で回転する。
このようにして、減速機構20から出力される回転駆動力は、図2に示すように、動力伝達部30を介してスプール5を支持するスプール軸5cに伝達される。
動力伝達部30は、スプール軸駆動歯車31と、このスプール軸駆動歯車31と機械式変速装置210の出力歯車226(図3参照)との間に配置されて、これらに噛合する第1の連結歯車32と、第2の連結歯車33とで構成されている。なお、出力歯車226や、これらの第1の連結歯車32、第2の連結歯車33、スプール軸駆動歯車31を支持する支持板2a1は、左フレーム2aに沿ってフラットな形状とされている。
図1,図3,図4(b)に示すように、左側板3aの上部には、速度切換スイッチ60が設けられている。速度切換スイッチ60は、機械式変速装置210の速度を切換えるためのスイッチである。速度切換スイッチ60は、図3,図4(b)に示すように、支軸53(固定ねじ)を中心として回動可能に支持されている。速度切換スイッチ60と支軸53との間には円筒状の装着部材57が介設されている。速度切換スイッチ60には、図4(b)に示すように、振分ばね62が取り付けられている。速度切換スイッチ60は、この振分ばね62によって支軸53を中心として前側または後側に傾倒した姿勢に振り分けられる。図4(b)では、速度切換スイッチ62が前側に傾倒した姿勢を示している。
支軸53は、図3、図4(a)に示すように、前フレーム8のボス部8aに螺合されている。ボス部8aには、左側方に向けて円筒状に突出する支持部8bが形成されている。支持部8bには、装着部材57が外嵌されている。なお、支軸53は、図2に示すように、軸部218の直上に位置している。
速度切換スイッチ60の後部右面には、図4(a)(b)に示すように、右側方に突出する円柱状の突部61が形成されている。この突部61は、図4(a)に示すように、速度切換スイッチ60の右側方に位置する切換部材50の後端突部51に当接可能である。
装着部材57は、小径部57aと、中径部57bと、大径部57cとを備えている。小径部57aには、速度切換スイッチ60が回動可能に支持されている。小径部57aの左端部には、脱落防止板58が装着されている。脱落防止板58は、小径部57aの左端から速度切換スイッチ60が脱落するのを防止する役割をなす。脱落防止板58には、支軸53の頭部が当接している。
脱落防止板58は、図4(b)に示すように、取付ねじ58aで左フレーム2aに固定されている(図3参照)。
装着部材57の中径部57bには、切換部材50が回動可能に支持されている。切換部材50は、左側方に配置される速度切換スイッチ60の側面と、右側方の大径部57cの側面とによって左右方向から位置決めされている。
大径部57cには、周溝57dが形成されている。周溝57dには、付勢手段としてばね部材54が装着されている。ばね部材54は、図4(a)に示すように、一端が後記する反発部材55の溝部55aに係止され、他端が切換部材50の係合部52に係止されている。
切換部材50は、図3、図4(a)(b)に示すように、装着部材57を介して支軸53に回動可能に支持されている。切換部材50は、ばね部材54によって、変速用回転体223に非係合状態となる第1の位置(図5(a)参照)から変速用回転体223に係合する第2の位置(図4(b)、図6(g)参照)に向けて回動可能に付勢されている。
切換部材50は、図4(b)に示すように、円筒状のボス部50aと、ボス部50aから後方へ向けて突設された後端突部51と、ボス部50aから前方へ向けて突設された係合部52と、を有している。切換部材50における反時計回り方向において、係合部52の回動軌跡上(図5(b)の矢印X3方向の回動軌跡上)には、変速用回転体223が位置している。
後端突部51には、速度切換スイッチ60の突部61が係脱可能である。また、係合部52は、変速用回転体223の突出部230に係脱可能である。係合部52は、長手方向の中間部分に、上方へ突出する肩部52aを備えている。切換部材50における時計回り方向において、肩部52aの回動軌跡上(図6(e)の矢印X4方向の回動軌跡上)には、反発部材55が設けられている。
切換部材50は、その後端突部51に速度切換スイッチ60の突部61が係合した状態で、第1の位置に保持されるようになっている(図5(a)参照)。この状態で、切換部材50の係合部52は、変速用回転体223から離間しており、突出部230に対し係合不能である。
一方、切換部材50は、その後端突部51から速度切換スイッチ60の突部61が外れると(係合状態が解除されると)、ばね部材54によって第1の位置から第2の位置に回動する(図6(g)参照)。この状態で、切換部材50の係合部52は、変速用回転体223の突出部230に係合可能である。
また、速度切換スイッチ60の突部61が後端突部51に係合することで、切換部材50は第2の位置から第1の位置に回動して戻される。
第1の位置において、切換部材50の係合部52の上側には、係合部52の肩部52aに当接する反発部材55が設けられている。反発部材55は、略円柱状を呈しており、図4(a)に示すように、前フレーム8に設けられた取付穴8cに取り付けられ、左側方へ突出されている。反発部材55は、リール本体1を形成する材料(例えば、アルミニウム合金)よりも弾性率の高い材料、例えば、ステンレス材(SUS303,304)、ベータチタン合金等からなる。反発部材55は、後記するように、切換部材50が第1の位置に向けて弾かれた際に切換部材50に当接して、第2の位置へ向けた反発力を切換部材50に対して付与する役割をなす。
反発部材55の先端部には、周方向に凹溝55bが形成されている。凹溝55bは、切換部材50の肩部52aの回動軌跡上に設けられている。凹溝55bには、緩衝部材として機能するゴム製のOリング56が嵌め込まれている。Oリング56は、円柱状の反発部材55の外周面より径方向外方に一部が突出して緩衝可能に機能する。Oリング56は、第1の位置に切換部材50が弾かれた際に、切換部材50の肩部52aを受けて切換部材50の衝撃力を緩衝する。つまり、Oリング56によって衝撃力を緩衝しつつ、反発部材55によって切換部材50に反発力が付与されることとなる。
次に、速度切換スイッチ60を操作した際の作用について説明する。
まず、図4(b)に示すように、速度切換スイッチ60を矢印A1方向に操作した状態では、図5(a)に示すように、速度切換スイッチ60の突部61が切換部材50の後端突部51に当接し、切換部材50が第1の位置に保持される。これにより、変速用回転体223は回転可能であり、図3に示した切換用歯車222が回転可能となって、遊星歯車220に噛み合う内歯歯車219を介して出力軸214が低速で回転する。これにより、スプール5が低速で回転する。
次に、図4(b)に示すように、速度切換スイッチ60を矢印A2方向に操作した状態では、図5(b)に示すように、速度切換スイッチ60の突部61が図中矢印X2方向に移動して、切換部材50の後端突部51から外れる。そうすると、ばね部材54の付勢力によって、切換部材50が図中矢印X3方向に回動し、第1の位置から第2の位置に向けて移動する。
これにより、図6(f)に示すように、切換部材50の係合部52が変速用回転体223の周部223aに当接し、その後、図6(g)に示すように、回転してきた突出部230に係合する。これにより、変速用回転体223、つまり、切換用歯車222の回転が停止され、図3に示した遊星歯車220が自転しながら噛み合う内歯歯車219を介して出力軸214が高速で回転する。これにより、動力伝達状態が切換えられてスプール5が高速で回転する。
ここで、図5(c)に示すように、第1の位置から第2の位置に向けて回動した切換部材50の切換操作のタイミングによっては、変速用回転体223の突出部230への掛かり具合が浅くて被係合部231の先端部分に当接して弾かれて、図6(e)に示すように、第1の位置に跳ね返される現象が生じることがある。
このような現象が生じると、図6(e)に示すように、第1の位置に配置された反発部材55に対して切換部材50の係合部52が勢いよく当接する。そうすると、反発部材55により、第2の位置へ向けた反発力が切換部材50(肩部52a)に付与される。これによって、図6(f)に示すように、切換部材50が勢いを増して第2の位置に向けて図中矢印X3方向に回動する。
この場合、反発部材55に対して係合部52の肩部52aが勢いよく当接すると、図7に示すように、これを受けてOリング56が弾性変形する。これによって、切換部材50が当接した際の衝撃力が好適に緩衝される。
その後、図6(f)に示すように、第2の位置に向けて切換部材50が図中矢印X3方向に跳ね返されて回動し、変速用回転体223の周部223aに係合部52が当接する。
そして、図6(g)に示すように、回転によって係合部52に再び近付いてきた突出部230に、係合部52が確実に係合する。これにより、変速用回転体223の回転が停止され、図3に示した遊星歯車220に噛み合う内歯歯車219を介して出力軸214が高速で回転する。これにより、動力伝達状態が確実に切換えられてスプール5が高速で回転する。
その後、速度切換スイッチ60を、図4(b)に示すように、矢印A1方向に回動操作すると、図5(a)に示すように、速度切換スイッチ60の突部61が切換部材50の後端突部51に当接してこれを押す。そうすると、切換部材50が第2の位置から第1の位置に回動して戻され、変速用回転体223が回転可能な状態にされる。これにより、スプール5が再び低速で回転する。
以上説明した本実施形態の魚釣用電動リール100では、反発部材55にOリング56が設けられているので、速度切換時における切換部材50の当接の衝撃が好適に緩衝される。これによって、反発部材55の損傷、変形(フレーム8との支持状態)等が防止でき、長期的に安定した反発機能の維持が可能となり、動力伝達状態の切換えをスムーズに行うことができる。
また、反発部材55の外周にOリング56を取着する構造であるので、反発部材55に緩衝部材を容易に設けることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、前記実施形態では、緩衝部材としてのOリング56を反発部材55に設けたものを示したが、これに限られることはなく、切換部材50の肩部52aにゴム製等の緩衝部材を設けてもよい。また、反発部材55と切換部材50の肩部52aとの両方に緩衝部材を設けてもよい。
また、緩衝部材は、反発部材55や切換部材50の肩部52aに対して一体に成形してもよい。また、緩衝部材は、軟質の合成樹脂材やバネ材等で形成してもよい。
1 リール本体
5 スプール
50 切換部材
54 ばね部材(付勢手段)
55 反発部材
56 Oリング(緩衝部材)
60 速度切換スイッチ
210 機械式変速装置
223 変速用回転体
M 電動モータ

Claims (1)

  1. リール本体に回転可能に支持されたスプールを巻取り駆動する電動モータと、
    前記スプールの駆動系に装着され、当該スプールへの前記電動モータの動力伝達状態を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な機械式変速装置と、
    前記リール本体に設けられた速度切換スイッチと、
    前記速度切換スイッチの操作に連動して回動する切換部材と、
    前記機械式変速装置に備わり、前記切換部材の係合により回転を停止して当該機械式変速装置の動力伝達状態を切換える変速用回転体と、を備え、
    前記切換部材は、前記変速用回転体に非係合状態となる第1の位置から前記変速用回転体に係合する第2の位置に向けて付勢手段により回動可能に付勢されており、
    第1の位置には、前記切換部材に当接することで前記切換部材に対して第2の位置に向けた反発力を付与する反発部材が配置されており、
    前記反発部材と切換部材との当接部位の少なくとも一方には、緩衝部材が設けられており、
    前記反発部材は、円柱状を呈しており、
    前記緩衝部材は、前記反発部材の外周に取着されていることを特徴とする魚釣用電動リール。
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