JP7079117B2 - ガスバリア性積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスバリア性積層体の製造方法に関し、詳しくは、ポリウレタン樹脂を含むコーティング組成物を用いるガスバリア性積層体の製造方法に関する。
従来、包装材料の分野において、ガスバリア性に優れた積層フィルムが用いられている。このような積層フィルムとしては、例えば、プラスチック基材の片面に、酸化ケイ素薄膜などの無機質層を形成し、さらに、その無機質層に、ポリウレタン系樹脂の樹脂層を形成したガスバリア性積層フィルムが知られている。
より具体的には、例えば、プラスチック基材(A)と、プラスチック基材(A)の少なくとも片面に形成された酸化珪素層(B)と、酸化珪素層(B)の表面に塗工液を塗工して形成されたコート層(C)を有するガスバリア性積層フィルムにおいて、塗工液が、ポリウレタン系樹脂(c1)とシランカップリング剤(c2)の反応生成物を主成分として含み、その反応生成物の数平均分子量が10万~100万であるガスバリア性積層フィルムが、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開WO2016/013624号パンフレット
一方、上記のように、ポリウレタン系樹脂(c1)とシランカップリング剤(c2)との反応生成物を主成分として含む塗工液を用いる場合、酸化ケイ素層などの無機質層に対するコート層(ポリウレタン層)の密着性が十分ではないという不具合がある。
本発明は、ガスバリア性に優れるとともに、無機質層およびポリウレタン層の密着性に優れるガスバリア性積層体の製造方法である。
本発明[1]は、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を含むポリオール成分との反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤との反応生成物であるポリウレタン樹脂を含有するポリウレタンディスパージョンを含む主剤と、エポキシシランを含む硬化剤とを含有するコーティング組成物を調製する調製工程、前記調製工程で得られた前記コーティング組成物を、プラスチック基材および無機質層を備える複合フィルムの前記無機質層に対して塗布する塗布工程、および、前記塗布工程で得られた前記コーティング組成物の塗膜を、40℃以上230℃以下で加熱養生し、前記主剤および前記硬化剤を反応させることにより、ポリウレタン層を得る加熱工程を備える、ガスバリア性積層体の製造方法を含んでいる。
本発明[2]は、前記コーティング組成物において、前記ポリウレタン樹脂が有するカルボキシ基に対する、前記エポキシシランが有するエポキシ基の当量比(エポキシ基/カルボキシ基)が、0.05以上2.0以下である、ガスバリア性積層体の製造方法を含んでいる。
本発明[3]は、前記主剤と前記硬化剤とを含有する前記コーティング組成物の数平均分子量が、10万未満である、ガスバリア性積層体の製造方法を含んでいる。
本発明のガスバリア性積層体の製造方法では、主剤および硬化剤を未反応状態で含有するコーティング組成物を調製し、そのコーティング組成物を塗布した後、所定温度で加熱養生することにより、主剤および硬化剤を反応させ、ポリウレタン層を得る。
このようなガスバリア性積層体の製造方法によれば、ガスバリア性に優れ、さらに、無機質層およびポリウレタン層の密着性に優れるガスバリア性積層体を得ることができる。
図1は、本発明のガスバリア性積層体の製造方法の一実施形態を示す概略図であって、図1Aは、プラスチック基材および無機質層を備える複合フィルムを準備する準備工程、図1Bは、複合フィルムの無機質層にコーティング組成物を塗布する塗布工程、および、図1Cは、コーティング組成物の塗膜を加熱養生する加熱工程を、それぞれ示す。 図2は、コーティング組成物の反応を確認するためのH-NMRチャートである。
本発明のガスバリア性積層体(後述)の製造方法では、まず、コーティング組成物が調製される(調整工程)。
コーティング組成物は、主剤と硬化剤とを含んでいる。
主剤は、ポリウレタンディスパージョンを含んでいる。
ポリウレタンディスパージョンは、好ましくは、ポリウレタン樹脂(水性ポリウレタン樹脂)を、水分散させることにより得られる。ポリウレタンディスパージョンに含有されるポリウレタン樹脂は、例えば、ポリイソシアネート成分と、活性水素基含有成分(例えば、後述する炭素数2~6のジオール(後述)などのポリオール成分、例えば、アミノ基含有成分(後述)など)とを反応させることにより、反応生成物(重付加物)として得ることができる。
また、ポリイソシアネート成分と活性水素基含有成分との反応では重付加物の分子量が高くなり難い場合、ポリウレタン樹脂を得るには、好ましくは、まず、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーを調製し、次いで、得られたイソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを反応させる。
より具体的には、まず、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを反応させる。
ポリイソシアネート成分は、必須成分として、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含んでいる。
キシリレンジイソシアネート(XDI)としては、1,2-キシリレンジイソシアネート(o-XDI)、1,3-キシリレンジイソシアネート(m-XDI)、1,4-キシリレンジイソシアネート(p-XDI)が、構造異性体として挙げられる。
これらキシリレンジイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。キシリレンジイソシアネートとして、好ましくは、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、より好ましくは、1,3-キシリレンジイソシアネートが挙げられる。
また、水添キシリレンジイソシアネート(別名:ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)(HXDI)としては、1,2-水添キシリレンジイソシアネート(1,2-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、o-HXDI)、1,3-水添キシリレンジイソシアネート(1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、m-HXDI)、1,4-水添キシリレンジイソシアネート(1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、p-HXDI)が、構造異性体として挙げられる。
これら水添キシリレンジイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。水添キシリレンジイソシアネートとして、好ましくは、1,3-水添キシリレンジイソシアネート、1,4-水添キシリレンジイソシアネート、より好ましくは、1,3-水添キシリレンジイソシアネートが挙げられる。
また、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートとしては、それらの誘導体が含まれる。
キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートの誘導体としては、例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートの多量体(例えば、2量体、3量体(例えば、イソシアヌレート変性体、イミノオキサジアジンジオン変性体)、5量体、7量体など)、アロファネート変性体(例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートと、アルコール類との反応より生成するアロファネート変性体など)、ポリオール変性体(例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートと後述する低分子量ポリオールとの反応より生成するポリオール変性体(アルコール付加体)など)、ビウレット変性体(例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートと、水やアミン類との反応により生成するビウレット変性体など)、ウレア変性体(例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートとジアミンとの反応により生成するウレア変性体など)、オキサジアジントリオン変性体(例えば、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートと炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオンなど)、カルボジイミド変性体(キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートの脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド変性体など)、ウレトジオン変性体、ウレトンイミン変性体などが挙げられる。
これらの誘導体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリイソシアネート成分において、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートは単独使用または併用できる。キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートが併用される場合、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートの割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
好ましくは、キシリレンジイソシアネートまたは水添キシリレンジイソシアネートの単独使用が挙げられ、より好ましくは、キシリレンジイソシアネートの単独使用が挙げられる。
また、ポリイソシアネート成分は、必要に応じて、その他のポリイソシアネートを含有することもできる。
その他のポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートを除く)、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート(水添キシリレンジイソシアネートを除く)などのポリイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4-または2,6-トリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m-、p-フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物)、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシネート(4,4’-、2,4’-または2,2’-ジフェニルメタンジイソシネートもしくはその混合物)(MDI)、4,4’-トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートを除く)としては、例えば、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:ヘキサメチレンジイソシアネート)(HDI)、2,4,4-または2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネート(水添キシリレンジイソシアネートを除く)としては、例えば、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート)、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソホロンジイソシアネート)(IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン)(4,4’-、2,4’-または2,2’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)これらのTrans,Trans-体、Trans,Cis-体、Cis,Cis-体、もしくはその混合物)(H12MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート(各種異性体もしくはその混合物)(NBDI)、などの脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。好ましくは、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)が挙げられる。
その他のポリイソシアネートには、上記と同種の誘導体が含まれる。
これらその他のポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。好ましくは、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが挙げられ、より好ましくは、脂環族ポリイソシアネートが挙げられ、さらに好ましくは、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)が挙げられる。
その他のポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートを除くポリイソシアネート)が配合される場合には、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネート(併用される場合にはそれらの総量)の含有割合が、ポリイソシアネート成分の総量に対して、例えば、50質量%以上、好ましくは、60質量%以上、より好ましくは、80質量%以上であり、例えば、99質量%以下である。
また、その他のポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートを除くポリイソシアネート)が配合される場合には、ポリイソシアネート成分として、好ましくは、キシリレンジイソシアネートおよび4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の併用が挙げられる。
キシリレンジイソシアネートおよび4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を併用することにより、ガスバリア性を損なわずに、水分散性に優れた、平均粒子径の小さいポリウレタンディスパージョンが得られる。
キシリレンジイソシアネートおよび4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を併用する場合、キシリレンジイソシアネートおよび4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の総量100質量部に対して、キシリレンジイソシアネートが、例えば、60質量部以上、好ましくは、70質量部以上、より好ましくは、80質量部以上であり、例えば、95質量部以下、好ましくは、93質量部以下、より好ましくは、90質量部以下である。また、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)が、例えば、5質量部以上、好ましくは、7質量部以上、より好ましくは、10質量部以上であり、例えば、40質量部以下、好ましくは、30質量部以下、より好ましくは、20質量部以下である。
ポリオール成分は、必須成分として、炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を含んでいる。
炭素数2~6のジオールは、数平均分子量40以上400以下であり、水酸基を2つ有する炭素数2~6の有機化合物であって、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,3-または1,4-シクロヘキサンジオールなどの炭素数2~6のアルカンジオール(炭素数2~6のアルキレングリコール)、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの炭素数2~6のエーテルジオール、例えば、1,4-ジヒドロキシ-2-ブテンなどの炭素数2~6のアルケンジオールなどが挙げられる。
これら炭素数2~6のジオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
炭素数2~6のジオールとして、ガスバリア性向上の観点から、好ましくは、炭素数2~6のアルカンジオール、より好ましくは、エチレングリコールが挙げられる。
炭素数2~6のジオールの配合割合は、ポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、20質量部以上、好ましくは、50質量部以上、より好ましくは、55質量部以上であり、例えば、80質量部以下、好ましくは、70質量部以下である。
カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物は、カルボキシ基を含有し、かつ、アミノ基または水酸基などの活性水素基を2つ以上含有する化合物であって、例えば、カルボキシ基含有ポリオールなどが挙げられる。
カルボキシ基含有ポリオールとしては、例えば、2,2-ジメチロール酢酸、2,2-ジメチロール乳酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸(別名:ジメチロールプロピオン酸)、2,2-ジメチロールブタン酸、2,2-ジメチロール酪酸、2,2-ジメチロール吉草酸などのポリヒドロキシアルカン酸などが挙げられ、好ましくは、2,2-ジメチロールプロピオン酸が挙げられる。これらカルボキシ基含有ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらカルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物は、単独使用または併用することができる。
カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物として、好ましくは、カルボキシ基含有ポリオールが挙げられ、より好ましくは、ポリヒドロキシアルカン酸が挙げられ、さらに好ましくは、ジメチロールプロピオン酸が挙げられる。
ポリヒドロキシアルカン酸を配合することにより、水分散性とともに、ガスバリア性、基材との密着性や、透明性のさらなる向上を図ることができる。
カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を用いる場合、その配合割合は、ポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、例えば、45質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
また、ポリオール成分は、さらに、任意成分として、その他の低分子量ポリオール(炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を除く低分子量ポリオール)や、高分子量ポリオールを含有することもできる。
その他の低分子量ポリオールは、数平均分子量40以上400以下であり、1分子中に水酸基を2つ以上有する有機化合物(炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を除く。)であって、例えば、炭素数7以上のジオール(2価アルコール)、3価以上の低分子量ポリオールが挙げられる。
炭素数7以上のジオール(2価アルコール)は、数平均分子量40以上400以下であり、1分子中に水酸基を2つ有する炭素数7以上の有機化合物であって、例えば、炭素数7~20のアルカン-1,2-ジオール、2,6-ジメチル-1-オクテン-3,8-ジオール、1,3-または1,4-シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAなどのなども挙げられる。
また、炭素数7以上のジオール(2価アルコール)としては、例えば、数平均分子量400以下の、2価のポリアルキレンオキサイドなども挙げられる。そのようなポリアルキレンオキサイドは、例えば、上記した2価アルコールを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって、ポリエチレングリコール(ポリオキシエチレンエーテルグリコール)、ポリプロピレングリコール(ポリオキシプロピレンエーテルグリコール)、ポリエチレンポリプロピレングリコール(ランダムまたはブロック共重合体)などとして得ることができる。また、例えば、テトラヒドロフランの開環重合などによって得られる数平均分子量400以下のポリテトラメチレンエーテルグリコールなども挙げられる。
3価以上の低分子量ポリオールは、数平均分子量40以上400以下であり、1分子中に水酸基を3つ以上有する有機化合物であって、例えば、グリセリン、2-メチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6-ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-3-ブタノールなどの3価アルコール(低分子量トリオール)、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、例えば、ペルセイトールなどの7価アルコール、例えば、ショ糖などの8価アルコールなどが挙げられる。
また、3価以上の低分子量ポリオールとしては、例えば、数平均分子量40以上400以下の、3価以上のポリアルキレンオキサイドなども挙げられる。そのようなポリアルキレンオキサイドは、例えば、上記した3価以上の低分子量ポリオール、または、公知のポリアミンを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって、ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)などとして得ることができる。
これら3価以上の低分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
3価以上の低分子量ポリオールとして、好ましくは、3価アルコール(低分子量トリオール)、4価アルコールが挙げられ、より好ましくは、3価アルコール(低分子量トリオール)が挙げられ、さらに好ましくは、トリメチロールプロパン、グリセリンが挙げられる。
これらその他の低分子量ポリオール(上記した炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を除く低分子量ポリオール)は、単独使用または2種類以上併用することができる。
その他の低分子量ポリオール(上記した炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を除く低分子量ポリオール)が配合される場合には、その配合割合は、ポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、30質量部以下、好ましくは、10質量部以下である。
また、その他の低分子量ポリオールとして、好ましくは、3価以上の低分子量ポリオールが挙げられる。
3価以上の低分子量ポリオールが配合される場合、炭素数2~6のジオールと3価以上の低分子量ポリオールとの併用割合は、炭素数2~6のジオールと3価以上の低分子量ポリオールとの総量100質量部に対して、3価以上の低分子量ポリオールが、例えば、2質量部以上、好ましくは、5質量部以上であり、例えば、30質量部以下、好ましくは、15質量部以下である。
高分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有し、数平均分子量400を超過する有機化合物であって、例えば、ポリエーテルポリオール(例えば、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオールなど)、ポリエステルポリオール(例えば、アジピン酸系ポリエステルポリオール、フタル酸系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオールなど)、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール(例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどをポリイソシアネートによりウレタン変性したポリオール)、エポキシポリオール、植物油ポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、ビニルモノマー変性ポリオールなどが挙げられる。
これら高分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
高分子量ポリオールが配合される場合、その配合割合は、ガスバリア性の観点から、ポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下、さらに好ましくは、30質量部以下である。
ポリオール成分は、ガスバリア性の観点から、好ましくは、高分子量ポリオールを含有せず、より好ましくは、上記した炭素数2~6のジオールと、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物と、3価以上の低分子量ポリオールとからなるか、または、上記した炭素数2~6のジオールと、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物とからなる。
そして、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との反応では、バルク重合や溶液重合などの公知の重合方法、好ましくは、反応性および粘度の調整がより容易な溶液重合によって、上記各成分を反応させる。
この反応において、ポリオール成分中の水酸基に対するポリイソシアネート成分中のイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/水酸基)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.3以上、例えば、3.0以下、好ましくは、2.5以下である。
バルク重合では、例えば、窒素雰囲気下、上記成分を配合して、反応温度75~85℃で、1~20時間程度反応させる。
溶液重合では、例えば、窒素雰囲気下、有機溶媒(溶剤)に、上記成分を配合して、反応温度20~80℃で、1~20時間程度反応させる。
有機溶媒としては、イソシアネート基に対して不活性で、かつ、親水性に富む、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N-メチルピロリドンなどが挙げられる。
また、上記重合では、必要に応じて、例えば、アミン系、スズ系、鉛系などの反応触媒を添加してもよく、また、得られるイソシアネート基末端プレポリマーから未反応のポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含む)を、例えば、蒸留や抽出などの公知の方法により、除去することもできる。
これにより、イソシアネート基末端プレポリマーが得られる。
また、この方法では、好ましくは、イソシアネート基末端プレポリマーに中和剤を添加して中和し、カルボキシ基の塩を形成させる。
中和剤としては、慣用の塩基、例えば、有機塩基(例えば、第3級アミン類(トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの炭素数1~4のトリアルキルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、モルホリンなどの複素環式アミンなど))、無機塩基(アンモニア、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど))が挙げられる。これらの塩基は、単独使用または2種類以上併用できる。
中和剤は、カルボキシ基1当量あたり、0.4当量以上、好ましくは、0.6当量以上の割合で添加し、また、例えば、1.2当量以下、好ましくは、1当量以下の割合で添加する。
このようにして得られるイソシアネート基末端プレポリマーは、その分子末端に、少なくとも1つの遊離のイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーであって、そのイソシアネート基の含有量(溶剤を除いた固形分換算のイソシアネート基含量)が、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、1.0質量%以上、より好ましくは、5.0質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下、好ましくは、25質量%以下、より好ましくは、20質量%以下である。
また、イソシアネート基の平均官能基数は、例えば、1.5以上、好ましくは1.9以上、より好ましくは、2.0以上、さらに好ましくは、2.1以上であり、また、例えば、3.0以下、好ましくは、2.5以下である。
イソシアネート基の平均官能基数が上記範囲にあれば、安定したポリウレタンディスパージョンを得ることができ、基材密着性、ガスバリア性などを確保することができる。
また、その数平均分子量(標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による数平均分子量)が、例えば、500以上、好ましくは、800以上であり、また、例えば、10000以下、好ましくは、5000以下である。
また、イソシアネート基末端プレポリマーのカルボキシ基濃度は、例えば、0.1mmol/g以上、好ましくは、0.2mmol/g以上であり、また、例えば、1.2mmol/g以下、好ましくは、1.0mmol/g以下、より好ましくは、0.8mmol/g以下である。
イソシアネート基末端プレポリマーのカルボキシ基濃度が上記範囲にあれば、安定したポリウレタンディスパージョンを得ることができる。
その後、この方法では、上記により得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤とを、例えば、水中で反応させ、ポリウレタン樹脂のポリウレタンディスパージョンを得る。
鎖伸長剤としては、例えば、上記した低分子量ポリオール(2価の低分子量ポリオール、3価の低分子量ポリオールなど)、アミノ基含有成分、チオール基含有成分が挙げられる。
アミノ基含有成分としては、例えば、芳香族ポリアミン、芳香脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、アミノアルコール、ポリオキシエチレン基含有ポリアミン、第1級アミノ基、または、第1級アミノ基および第2級アミノ基を有するアルコキシシリル化合物、ヒドラジンまたはその誘導体などのアミノ基含有化合物が挙げられる。
芳香族ポリアミンとしては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジアミン、トリレンジアミンなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリアミンとしては、例えば、1,3-または1,4-キシリレンジアミンもしくはその混合物などが挙げられる。
脂環族ポリアミンとしては、例えば、3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルアミン(別名:イソホロンジアミン)、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5(2,6)-ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,4-シクロヘキサンジアミン、1-アミノ-3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、ビス-(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ジアミノシクロヘキサン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3-および1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンおよびそれらの混合物などが挙げられる。
脂肪族ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1,2-ジアミノエタン、1,2-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノペンタンなどが挙げられる。
アミノアルコールとしては、例えば、2-((2-アミノエチル)アミノ)エタノール(別名:N-(2-アミノエチル)エタノールアミン)、2-((2-アミノエチル)アミノ)-1-メチルプロパノール(別名:N-(2-アミノエチル)イソプロパノールアミン)などが挙げられる。
ポリオキシエチレン基含有ポリアミンとしては、例えば、ポリオキシエチレンエーテルジアミンなどのポリオキシアルキレンエーテルジアミンが挙げられる。より具体的には、例えば、日本油脂製のPEG#1000ジアミンや、ハンツマン社製のジェファーミンED―2003、EDR-148、XTJ-512などが挙げられる。
第1級アミノ基、または、第1級アミノ基および第2級アミノ基を有するアルコキシシリル化合物としては、例えば、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシランなどの第1級アミノ基を有するアルコキシシリル化合物、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(別名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン)、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(別名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン)、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(別名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン)、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン(別名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン)などの第1級アミノ基および第2級アミノ基を有するアルコキシシリル化合物などが挙げられる。
ヒドラジンまたはその誘導体としては、例えば、ヒドラジン(水和物を含む)、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
これらアミノ基含有成分は、単独使用または2種類以上併用することができる。
チオール基含有成分としては、例えば、脂肪族または脂環族ポリチオール、芳香族ポリチオールなどが挙げられる。
脂肪族または脂環族ポリチオールとしては、例えば、1,2-エタンジチオール、1,1-プロパンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,3-プロパンジチオール、2,2-プロパンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,1-シクロヘキサンジチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、1,1-ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,2,3-プロパントリチオールなどが挙げられる。
芳香族ポリチオールとしては、例えば、1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼンなどが挙げられる。
これらチオール基含有成分は、単独使用または2種類以上併用することができる。
鎖伸長剤として、好ましくは、アミノ基含有成分が挙げられ、より好ましくは、アミノアルコールが挙げられ、さらに好ましくは、2-((2-アミノエチル)アミノ)エタノール(別名:N-(2-アミノエチル)エタノールアミン)が挙げられる。
そして、上記のイソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを水中で反応させるには、例えば、まず、水にイソシアネート基末端プレポリマーを添加することにより、イソシアネート基末端プレポリマーを水分散させ、次いで、それに鎖伸長剤を添加して、イソシアネート基末端プレポリマーを鎖伸長剤により鎖伸長する。
イソシアネート基末端プレポリマーを水分散させるには、イソシアネート基末端プレポリマー100質量部に対して、水100~1000質量部の割合において、水を攪拌下、イソシアネート基末端プレポリマーを添加する。
その後、鎖伸長剤を、イソシアネート基末端プレポリマーが水分散された水中に、攪拌下、イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基に対する鎖伸長剤の活性水素基(アミノ基および水酸基)の当量比(活性水素基/イソシアネート基)が、例えば、0.6~1.2の割合となるように、滴下する。
鎖伸長剤は、例えば、水溶液として滴下することもでき、滴下終了後は、さらに撹拌しつつ、例えば、常温にて反応を完結させる。反応完結までの反応時間は、例えば、0.1時間以上であり、また、例えば、10時間以下である。
なお、上記とは逆に、水をイソシアネート基末端プレポリマー中に添加して、イソシアネート基末端プレポリマーを水分散させ、次いで、それに鎖伸長剤を添加して、イソシアネート基末端プレポリマーを鎖伸長剤により鎖伸長することもできる。
また、この方法では、必要に応じて、有機溶媒や水を除去することができ、さらには、水を添加して固形分濃度を調整することもできる。
得られるポリウレタン樹脂のポリウレタンディスパージョンの固形分濃度は、例えば、10質量%以上、好ましくは、15質量%以上、より好ましくは、20質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下、より好ましくは、45質量%以下である。
ポリウレタンディスパージョンのpHは、例えば、6以上、好ましくは、7以上、より好ましくは、7.5以上、また、例えば、10以下、好ましくは、9以下である。
ポリウレタンディスパージョンの25℃における粘度は、例えば、3mPa・s以上、好ましくは、5mPa・s以上であり、また、例えば、2000mPa・s以下、好ましくは、1000mPa・s以下、より好ましくは、100mPa・s以下、さらに好ましくは、50mPa・s以下である。
ポリウレタンディスパージョンの平均粒子径は、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、500nm以下、好ましくは、300nm以下、より好ましくは、100nm以下である。
また、ポリウレタンディスパージョンにおけるポリウレタン樹脂のウレタン基濃度およびウレア基濃度の合計は、例えば、25質量%以上、好ましくは、30質量%以上、より好ましくは、33質量%以上であり、例えば、50質量%以下、好ましくは、47質量%以下、より好ましくは、45質量%以下である。
なお、ウレタン基濃度およびウレア基濃度の合計は、原料成分の仕込み比から算出することができる。
また、ポリウレタンディスパージョンにおけるポリウレタン樹脂の酸価は、例えば、12mgKOH/g以上、好ましくは、15mgKOH/g以上であり、例えば、40mgKOH/g以下、好ましくは、35mgKOH/g以下である。
また、ポリウレタンディスパージョンにおけるポリウレタン樹脂の数平均分子量(標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による数平均分子量)は、例えば、1000以上、好ましくは3000以上、また、例えば、1000000以下、好ましくは100000以下である。
また、必要に応じて、各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤など)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、分散安定剤、着色剤(顔料、染料など)、フィラー、コロイダルシリカ、無機粒子、無機酸化物粒子、結晶核剤などが挙げられる。
なお、添加剤は、上記各原料成分に予め配合してもよく、また、合成後のイソシアネート基末端プレポリマーや、ポリウレタン樹脂に配合してもよく、さらに、それら各成分の配合時に同時に配合してもよい。
また、添加剤の配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、必要に応じて、ポリウレタンディスパージョンには、ガスバリア性が損なわれない範囲で、ガスバリア性を有する熱可塑性樹脂を配合してもよい。
ガスバリア性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデンまたは塩化ビニリデン共重合体、でんぷん、セルロースなどの多糖類などが挙げられる。
硬化剤は、エポキシシランを含んでおり、好ましくは、エポキシシランからなる。
エポキシシランとしては、特に制限されないが、例えば、エポキシ基を含有するシランカップリング剤が挙げられ、好ましくは、エポキシ基を含有するトリアルコキシシラン化合物が挙げられる。
より具体的には、エポキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
これらエポキシシランは、単独使用または2種類以上併用することができる。
エポキシシランとして、好ましくは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
エポキシシランは、市販品としても入手可能であり、具体的には、例えば、KBM-403(グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、KBE-403(3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)、KBM-402(3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)、KBE-402(3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン)、KBM-303(2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)(以上、信越化学社製)などが挙げられる。
そして、ポリウレタンディスパージョンを含む上記の主剤と、エポキシシランを含む上記の硬化剤とを常温(25℃)下で混合することにより、それらを未反応状態で含有するコーティング組成物が得られる。
コーティング組成物において、主剤と硬化剤との配合割合は、主剤中の樹脂成分(固形分)と、硬化剤中の樹脂成分(固形分)との総量(すなわち、コーティング組成物の固形分の総量(以下同様))100質量部に対して、硬化剤の樹脂成分(固形分)が、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上、より好ましくは、3質量部以上であり、例えば、30質量部以下、好ましくは、25質量部以下、より好ましくは、20質量部以下である。また、主剤の樹脂成分(固形分)が、例えば、70質量部以上、好ましくは、75質量部以上、より好ましくは、80質量部以上であり、例えば、99質量部以下、好ましくは、98質量部以下、より好ましくは、97質量部以下である。
また、コーティング組成物の総量100質量部に対して、硬化剤の樹脂成分(固形分)が、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.2質量部以上、より好ましくは、0.3質量部以上であり、例えば、5質量部以下、好ましくは、3質量部以下、より好ましくは、1質量部以下である。また、主剤の樹脂成分(固形分)が、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、より好ましくは、5質量部以上であり、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下、より好ましくは、10質量部以下である。
なお、固形分とは、不揮発成分と同義であり、溶媒(有機溶剤など)および分散媒(水など)を除いた成分であり、配合割合などから算出することができる。
主剤と硬化剤との配合割合が上記範囲であれば、密着性およびガスバリア性の向上を図ることができ、さらに、耐熱水性の向上を図ることもできる。
また、主剤と硬化剤との配合割合は、好ましくは、ポリウレタンディスパージョン中のポリウレタン樹脂のカルボキシ基と、エポキシシラン中のエポキシ基との当量比によって調整される。
具体的には、ポリウレタン樹脂が有するカルボキシ基に対する、エポキシシランが有するエポキシ基の当量比(エポキシ基/カルボキシ基)が、例えば、0.05以上、好ましくは、0.1以上、より好ましくは、0.2以上、さらに好ましくは、0.4以上であり、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下、より好ましくは、1.3以下、さらに好ましくは、1.0以下、とりわけ好ましくは、0.8以下である。
カルボキシ基に対するエポキシ基の当量比が上記範囲であれば、ガスバリア性および密着性の両立を図ることができる。
なお、カルボキシ基に対するエポキシ基の当量比は、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物とエポキシシランとの仕込み量から算出することができる。
また、必要に応じて、コーティング組成物から水を除去することができ、さらには、水を添加して固形分濃度を調整することもできる。
また、コーティング組成物には、基材に対する濡れ性を付与するためや、希釈するために、例えば、水溶性有機溶剤を添加することができる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、アルコール類、ケトン類などが挙げられる。
アルコール類としては、例えば、モノオール、グリコールが挙げられる。
モノオールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2-エチルヘキシルアルコール、その他のアルカノール(C5~38)および脂肪族不飽和アルコール(C9~24)、アルケニルアルコール、2-プロペン-1-オール、アルカジエノール(C6~8)、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オールなどが挙げられる。
これらモノオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
これらグリコールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトンが挙げられる。
これらケトン類は、単独使用または2種類以上併用することができる。
水溶性有機溶剤として、好ましくは、モノオールが挙げられ、より好ましくは、2-プロパノールが挙げられる。
水溶性有機溶剤の配合割合は、コーティング組成物100質量部中に、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上であり、例えば、50質量部以下、好ましくは、35質量部以下である。
また、コーティング組成物には、必要に応じて、各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤など)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、分散安定剤、着色剤(顔料、染料など)、フィラー、コロイダルシリカ、無機粒子、無機酸化物粒子、結晶核剤などが挙げられる。
なお、添加剤の添加割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、コーティング組成物の固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
また、コーティング組成物は、ポリウレタンディスパージョンを含む主剤と、エポキシシランを含む硬化剤とを、未反応状態で含有しており、その数平均分子量(標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による数平均分子量)は、例えば、1000以上、好ましくは、3000以上、例えば、10万未満、好ましくは、7万以下、より好ましくは、5万以下である。
コーティング組成物の数平均分子量が上記範囲であれば、ガスバリア性および密着性の両立を図ることができる。
なお、数平均分子量の測定方法の詳細は、後述する実施例に準拠する。
また、この方法では、上記のコーティング組成物とは別途、プラスチック基材および無機質層を備える複合フィルムを準備する(準備工程)。
より具体的には、図1Aにおいて、複合フィルム5は、プラスチック基材2と、無機質層3とを備えている。
プラスチック基材2としては、プラスチックフィルムが挙げられ、より具体的には、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、プロピレン-エチレン共重合体フィルムなど)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムなど)、ポリアミドフィルム(例えば、ナイロン6フィルム、ナイロン66フィルムなど)、ビニルフィルム(例えば、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルムなど)、セロファンなどの樹脂フィルムが挙げられる。
プラスチック基材2は、単層、または、同種または2種以上の積層体からなる。
また、これらプラスチック基材2には、表面処理(コロナ放電処理など)などがなされていてもよい。
プラスチック基材2として、ガスバリア性および密着性の観点から、好ましくは、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムが挙げられ、より好ましくは、ポリエステルフィルムが挙げられ、さらに好ましくは、ポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。
プラスチック基材2の厚みは、例えば、3μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下である。
無機質層3としては、例えば、金属蒸着層が挙げられる。金属蒸着層は、プラスチック基材2の一方面に、金属を蒸着させることにより積層される。
金属としては、例えば、例えば、周期表2族であるマグネシウム、カルシウム、バリウム、4族であるチタン、ジルコニウム、13族であるアルミニウム、インジウム、14族のケイ素、ゲルマニウム、スズなどが挙げられ、さらには、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化セリウム、酸化カルシウム、酸化スズ、ダイアモンド状炭素膜、あるいはそれらの混合物などが挙げられる。なお、金属は、条件により、経時的に酸化物に変化する場合がある。
これら金属は、単独使用または2種類以上併用することができる。
金属として、ガスバリア性および製造容易性の観点から、好ましくは、アルミニウム、ケイ素およびそれらの酸化物が挙げられ、より好ましくは、アルミニウムおよびその酸化物が挙げられ、さらに好ましくは、酸化ケイ素が挙げられる。換言すれば、無機質層3として、好ましくは、酸化ケイ素層が挙げられる。
無機質層3の形成方法としては、例えば、真空プロセスが挙げられる。
真空プロセスとしては、特に限定されないが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相蒸着法(CVD法)などが挙げられ、好ましくは、真空蒸着法では、真空蒸着装置の加熱方式として、好ましくは、電子ビーム加熱方式、抵抗加熱方式および誘導加熱方式などが挙げられる。
無機質層3の厚みは、金属の種類などに応じて適宜設定されるが、例えば、1~500nm、好ましくは、5~200nm、より好ましくは、10~100nmである。
なお、複合フィルム5において、無機質層3は、上記の金属蒸着層に限定されず、例えば、上記の金属からなる金属フィルムであってもよい。無機質層3が金属フィルムである場合には、例えば、接着剤などを介してプラスチック基材2と金属フィルムとが接着され、複合フィルム5が形成される。
次いで、この方法では、図1Bに示されるように、上記で得られたコーティング組成物を、複合フィルム5の無機質層3に対して塗布する(塗布工程)
コーティング組成物の塗布方法としては、特に制限されず、例えば、グラビアコート法、リバースコート法、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ディッピング法などの公知のコーティング方法が挙げられる。
なお、塗膜の厚み(すなわち、コーティング組成物の塗布量)は、ポリウレタン層(後述)の厚みが後述する範囲になるように、適宜設定される。
また、この方法では、コーティング組成物の塗膜を加熱し、乾燥させる。
乾燥は、塗膜中の有機溶剤を揮発させるための一次加熱であって、後述する加熱養生(乾燥後の加熱(二次加熱))とは区別される。
乾燥条件としては、乾燥温度が、例えば、35℃以上、好ましくは、40℃以上、より好ましくは、80℃以上であり、例えば、180℃以下、好ましくは、160℃以下、より好ましくは、130℃以下である。また、乾燥時間が、例えば、30秒以上、好ましくは、50秒以上であり、例えば、30分未満、好ましくは、20分以下、より好ましくは、5分以下、さらに好ましくは、3分以下である。
これにより、複合フィルム5の無機質層3の表面において、コーティング組成物の塗膜(乾燥塗膜)6を形成する。
なお、上記の乾燥条件で乾燥させても主剤および硬化剤は反応せず、得られる乾燥塗膜中には、未反応状態の主剤および硬化剤が含有される。
その後、この方法では、上記で得られたコーティング組成物の塗膜6を加熱養生し、主剤および硬化剤を反応させることにより、ポリウレタン層4を得る(加熱工程)。
加熱養生は、コーティング組成物の塗膜(乾燥塗膜)6中で、主剤および硬化剤を反応させるための二次加熱であって、上記した乾燥のための加熱(養生前の加熱(一次加熱))とは区別される。
つまり、加熱養生は、コーティング組成物の塗膜を上記の乾燥条件(35~180℃、30秒~30分)で加熱乾燥(一次加熱)させた後の熱処理である。
養生条件としては、ラミネート強度の観点から、養生温度が、40℃以上、好ましくは、50℃以上、より好ましくは、60℃以上であり、230℃以下、好ましくは、200℃以下、より好ましくは、150℃以下である。
また、養生時間が、例えば、30秒以上、好ましくは、1分以上、より好ましくは、30分以上、さらに好ましくは、1時間以上、さらに好ましくは、1日(24時間)以上であり、例えば、7日(168時間)以下、好ましくは、4日(96時間)以下、より好ましくは、2日(48時間)以下、さらに好ましくは、1.5日(36時間)以下である。
また、養生においては、養生温度が高いほど、養生時間が短くてよく、また、養生時間が長いほど、養生温度が低くてよい。具体的な養生条件としては、例えば、50℃で2日以上、60℃で1日、230℃で30秒、110℃で30分などが挙げられる。
また、養生は、1段階であってもよく、2段階以上(多段階)であってもよい。好ましくは、1段階で養生する。
養生条件が上記範囲であれば、ポリウレタン層4の密着性およびガスバリア性の向上を図ることができ、さらには、耐熱水性の向上を図ることができる。
そして、上記のような加熱養生により、コーティング剤の塗膜(乾燥塗膜)6中で主剤および硬化剤が反応し、それらの反応生成物を含むポリウレタン層4が形成される。
その結果、プラスチック基材2、無機質層3およびポリウレタン層4を有するガスバリア性積層体1が得られる。
なお、必要に応じて、一回の加熱によって、塗膜を乾燥させるとともに加熱養生することもできる。このような場合、上記した養生条件で塗膜を加熱する。換言すれば、養生条件が、乾燥条件を兼ねる。
なお、主剤および硬化剤の反応では、カルボキシ基とエポキシ基とが反応し、エポキシ基が消失する。そのため、例えば、H-NMRでエポキシ基のプロトンを確認することにより、主剤および硬化剤の反応を確認することができる。
このようにして得られるガスバリア性積層体1の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1mm以下、好ましくは、0.5mm以下である。
また、ガスバリア性の向上を図るため、コーティング組成物に層状無機化合物を配合し、ポリウレタン層4に層状無機化合物を分散させることもできる。
具体的には、例えば、上記のポリウレタンディスパージョンと、層状無機化合物との混合物を、無機質層3に塗布および乾燥させることにより、層状無機化合物が分散されたポリウレタン層4を形成することができる。
層状無機化合物としては、例えば、膨潤性の層状無機化合物、非膨潤性の層状無機化合物などが挙げられる。ガスバリア性の観点から、好ましくは、膨潤性の層状無機化合物が挙げられる。
膨潤性の層状無機化合物は、極薄の単位結晶からなり、単位結晶層間に溶媒が配位または吸収・膨潤する性質を有する粘土鉱物である。
膨潤性の層状無機化合物として、具体的には、例えば、含水ケイ酸塩(フィロケイ酸塩鉱物など)、例えば、カオリナイト族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライトなど)、アンチゴライト族粘土鉱物(アンチゴライト、クリソタイルなど)、スメクタイト族粘土鉱物(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなど)、バーミキュライト族粘土鉱物(バーミキュライトなど)、雲母またはマイカ族粘土鉱物(白雲母、金雲母などの雲母、マーガライト、テトラシリリックマイカ、テニオライトなど)、合成マイカなどが挙げられる。
これら膨潤性の層状無機化合物は、天然粘土鉱物であってもよく、また、合成粘土鉱物であってもよい。また、単独または2種以上併用することができ、好ましくは、スメクタイト族粘土鉱物(モンモリロナイトなど)、マイカ族粘土鉱物(水膨潤性雲母など)、合成マイカなどが挙げられ、より好ましくは、合成マイカが挙げられる。
層状無機化合物の平均粒径は、例えば、50nm以上、好ましくは、100nm以上であり、また、通常、100μm以下であり、例えば、75μm以下、好ましくは、50μm以下である。また、層状無機化合物のアスペクト比は、例えば、10以上、好ましくは20以上、より好ましくは、100以上であり、また、例えば、5000以下、好ましくは、4000以下、より好ましくは、3000以下である。
そして、層状無機化合物が分散されたポリウレタン層4を形成するには、例えば、まず、上記の主剤および上記の硬化剤と、上記の層状無機化合物とを混合し、混合物として、ハイブリッドコーティング組成物を調製する。そして、得られたハイブリッドコーティング組成物を無機質層3の上に塗布する。
混合物(ハイブリッドコーティング組成物)を調製するには、まず、水に層状無機化合物を分散させ、次いで、その分散液に、上記の主剤と、上記の硬化剤とを添加する。
層状無機化合物の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
なお、混合物(ハイブリッドコーティング組成物)において、層状無機化合物は、2次凝集するおそれがあるため、好ましくは、層状無機化合物を溶媒に分散または混合した後、せん断力が作用する機械的な強制分散処理、例えば、ホモミキサー、コロイドミル、ジェットミル、ニーダー、ビーズミル、サンドミル、ボールミル、3本ロール、超音波分散装置などによる分散処理を利用して、分散させる。
また、ハイブリッドコーティング組成物の塗布方法としては、特に制限されず、上記した公知のコーティング方法が挙げられる。
その後、得られた塗膜を、上記の条件で乾燥させ、その後、上記の条件で加熱養生することにより、無機質層3の上に、層状無機化合物を含むポリウレタン層4を形成することができる。
そして、上記のガスバリア性積層体1の製造方法では、主剤および硬化剤を未反応状態で含有するコーティング組成物を調製し、そのコーティング組成物を塗布した後、所定温度で加熱養生することにより、主剤および硬化剤を反応させ、ポリウレタン層を得る。
このようなガスバリア性積層体1の製造方法によれば、ガスバリア性に優れ、さらに、無機質層およびポリウレタン層の密着性に優れるガスバリア性積層体1を得ることができる。
そのため、ガスバリア性積層体1は、ガスバリア性が要求される包装材料、具体的には、医薬品などの包装材料、食品包装材料、光学フィルム、工業用フィルムなどにおいて好適に使用され、とりわけ、食品包装材料として、好適に使用される。
より具体的には、ガスバリア性積層体1は、例えば、公知のプラスチックフィルム(プラスチック基材2として例示されたプラスチックフィルムなど)に接着剤を介してラミネートされ、ラミネートフィルムとして使用される。また、ラミネートされた後、適宜の条件で、さらに加熱養生することもできる。
このようにして得られるラミネートフィルムは、上記のガスバリア性積層体1を用いて得られるため、ガスバリア性および密着性に優れており、上記の各種分野における包装材料として、好適に使用される。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
なお、各種物性の測定方法を以下に示す。
<数平均分子量>
(ポリウレタンディスパージョン)
0.1gのポリウレタンディスパージョンを10mLのジメチルアセトアミド(DMAc)の溶離液に溶解した後、得られた溶液を一晩静置した。この溶液を0.45μmメンブレンフィルターでろ過し、ろ液についてGPC測定(ポリスチレン換算)して、数平均分子量(Mn)を求めた。
(コーティング組成物)
0.3gのコーティング組成物を10mLのジメチルアセトアミド(DMAc)の溶離液に溶解した後、得られた溶液を一晩静置した。この溶液を0.45μmメンブレンフィルターでろ過し、ろ液についてGPC測定(ポリスチレン換算)して、数平均分子量(Mn)を求めた。
((分析条件))
分析装置:TOSOH HLC-8320GPC+UV-8320
解析装置:TOSOH GPC Work station EcoSEC-WS
カラム:TOSOH TSK-GEL TSK gel α-M Column No.G0032+G0033
溶離液:0.01mol-LiBr/1000ml-DMAc(N,N-Dimethylacetamide)
検出器:RI 40℃
カラム温度:40℃
流速:0.6mL/min
注入量:100μL
合成例1(ポリウレタンディスパージョン1(PUD1)の合成)
タケネート500(1,3-キシリレンジイソシアネート、m-XDI、三井化学社製)170.7g、VestanatH12MDI(4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、H12MDI、エボニック社製)29.8g、エチレングリコール34.3g、トリメチロールプロパン2.6g、ジメチロールプロピオン酸19.6gおよび溶剤としてメチルエチルケトン146.2gを混合し、窒素雰囲気下65~70℃で、NCO%が9.53%以下になるまで反応させ、透明なイソシアネート基末端プレポリマー反応液を得た。
次いで、得られた反応液を40℃まで冷却し、その後、トリエチルアミン14.5gにて中和させた。
次いで、反応液を1142.9gのイオン交換水にホモディスパーにより分散させ、57.1gのイオン交換水に28.6gの2-((2-アミノエチル)アミノ)エタノールを溶解したアミン水溶液を添加し、鎖伸長反応させた。
その後、1時間熟成反応させ、メチルエチルケトンとイオン交換水をエバポレーターにて留去し、固形分30質量%となるようにイオン交換水にて調整することにより、ポリウレタンディスパージョン1(PUD1)を得た。
得られたPUD1の仕込み計算によるウレタン基濃度およびウレア基濃度の合計は39.6質量%であった。
合成例2(ポリウレタンディスパージョン2(PUD2)の合成)
タケネート600(1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、m-HXDI、三井化学社製)200.2g、エチレングリコール27.8g、ジメチロールプロピオン酸16.7gおよび溶剤としてアセトニトリル72.2gを混合し、窒素雰囲気下65~70℃で、NCO%が15.73%以下になるまで反応させ、透明なイソシアネート基末端プレポリマー反応液を得た。
次いで、得られた反応液を40℃まで冷却し、その後、トリエチルアミン11.4gにて中和させた。
次いで、反応液を1112.2gのイオン交換水にホモディスパーにより分散させ、87.8gのイオン交換水に43.9gの2-((2-アミノエチル)アミノ)エタノールを溶解したアミン水溶液を添加し、鎖伸長反応させた。
その後、1時間熟成反応させ、メチルエチルケトンとイオン交換水をエバポレーターにて留去し、固形分30質量%となるようにイオン交換水にて調整することにより、ポリウレタンディスパージョン2(PUD2)を得た。
なお、仕込み計算によるウレタン基濃度およびウレア基濃度の合計は39.6質量%であった。
各合成例における配合処方を、表1に示す。
Figure 0007079117000001
なお、表中の略号の詳細を下記する。
m-XDI:タケネート500、1,3-キシリレンジイソシアネート、m-XDI、三井化学社製
H6XDI:タケネート600、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3-HXDI、三井化学社製
H12MDI:VestanatH12MDI、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート、エボニック社製
MEK:メチルエチルケトン
TEA:トリエチルアミン
実施例1~12および比較例1~4
・コーティング組成物の調製
表2~表4に記載の割合で、イオン交換水を撹拌しながら2-プロパノールを添加し、さらに、主剤としてのポリウレタンディスパージョン(上記の合成例で得られたPUD)を添加し、混合した。次いで、得られた混合液に、表2~表4に記載の割合で、硬化剤としてのKBM-403(エポキシシラン、商品名KBM-403、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製)を添加し、5分間混合した。
これにより、コーティング組成物を得た。各コーティング組成物中の固形分割合を、表2~表4に示す。
・ガスバリア性積層体の製造
基材としてのポリエステルフィルム(商品名E5102、厚み12μm、東洋紡社製)の一方面に、連続式真空蒸着機(アルバック社製)を用いて、表2~表4に記載の酸化アルミニウム(Al)または酸化ケイ素(SiO)を蒸着(1×10-5Pa真空条件下、IB方式)させ、厚み10nmの無機質層(金属蒸着層)を得た。
次いで、無機質層の一方面に、上記で得られたコーティング組成物を、乾燥厚み0.7g/mとなるようにバーコーターを用いてコーティングし、110℃で1分間乾燥させ、表2~表4に記載の条件で養生させることにより、ポリウレタン層を形成した。
これにより、ガスバリア性積層体を得た。
なお、実施例3~4では、110℃で1分間乾燥させずに、表2に記載の条件(養生条件)で加熱することにより、塗膜を乾燥および養生させた。
また、比較例1では、硬化剤を配合しなかった。
また、比較例2および比較例3では養生させなかった。
また、比較例3~4では、塗布前のコーティング組成物を50℃2日の条件で加熱し、主剤および硬化剤を反応させた。
評価
各実施例および各比較例において得られたガスバリア性積層体を、以下の手順にて評価した。その結果を、表2~表4に併せて示す。
(1)ラミネートフィルムの製造
ガスバリア性積層体のポリウレタン層に、接着剤としてタケラックA-310(三井化学社製)とタケネートA-3(三井化学社製)と酢酸エチルの混合物(タケラックA-310/タケネートA-3/酢酸エチル=10/1/17.8(質量比))を、乾燥厚み3.7g/mとなるようにバーコーターにて塗布し、ドライヤーで乾燥させた。
次いで、接着剤の塗布面に、未延伸ポリプロピレンフィルム(トーセロTUX HC(LLDPEフィルム)、#60、三井化学東セロ社製)をラミネートし、40℃で2日間養生した。これにより、ラミネートフィルムを得た。
(2)密着性および耐熱水性(ラミネート強度)
上記で得られたラミネートフィルムのラミネート強度を、JIS K 6854(1999年)に準拠したT字剥離試験(15mm幅)にて測定した。
具体的には、まず、ラミネートフィルムの最下層であるポリエステルフィルムと、ラミネートフィルムの最上層であるLLDPEフィルムとを互いに反対方向に引っ張り、中間層である金属蒸着層とポリウレタン層とを僅かに剥離させ、その界面を露出させた。
その後、上記のT字剥離試験により、金属蒸着層とポリウレタン層との界面のラミネート強度を、乾燥状態で測定した。
また、上記のように金属蒸着層とポリウレタン層とを僅かに剥離させた後、金属蒸着層とポリウレタン層との界面の界面に水を付着させ、湿潤させた。そして、上記のT字剥離試験により、金属蒸着層とポリウレタン層との界面のラミネート強度を、湿潤状態で測定した。
(3)酸素透過度
ラミネートフィルムの酸素透過度を、酸素透過度測定装置(MOCON社、OX-TRAN 2/20)にて、20℃、相対湿度80%(80%RH)の条件下で測定した。
なお、酸素透過量は、1m、1日および1気圧当たりの透過量として測定した。
Figure 0007079117000002
Figure 0007079117000003
Figure 0007079117000004
なお、表中の略号の詳細を下記する。
KBM-403:エポキシシラン、商品名KBM-403、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製
また、表中の「材料破壊」とは、ポリエステルフィルムおよび/または金属蒸着層の材料破壊であり、少なくとも、ガスバリア性積層体におけるポリウレタン層と金属蒸着層との密着性に優れることを示す。なお、ラミネート強度の数値は、ガスバリア性積層体におけるポリウレタン層と金属蒸着層との界面剥離における強度を示す。
・反応の確認
表5に記載の処方に従って、PUD1、KBM-403(エポキシシラン、商品名KBM-403、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製)、2-プロパノールおよび重水を混合した。
これにより、PUD1を含み、かつ、エポキシシランを含まないNMRサンプル1を調製した。
また、PUD1を含まず、かつ、エポキシシランを含むNMRサンプル2を調製した。
さらに、PUD1およびエポキシシランをともに含むNMRサンプル3を調製した。
なお、NMRサンプル3は、実施例5において使用されたコーティング組成物の処方に準拠した。
その後、各NMRサンプルを、下記条件でH-NMR測定した。
また、NMRサンプル3(PUD1およびエポキシシランの混合物)については、混合直後と、混合1日後と、混合後50℃2日加熱後とにおいて、それぞれH-NMR測定した。
そして、得られたH-NMRチャートにおいて、エポキシ基(約2.1ppm)の消失を確認することにより、PUD1とエポキシシランとが反応したことを確認した。
その結果を、図2に示す。
(測定条件)
分析装置:ECZ400S/L1 (JEOL RESONANCE)
プローブ:液体サンプル用 標準仕様 φ5mm
測定核:1H(プロトン)
溶媒:D
測定チューブ:NORELL社 ST500-7 (φ5mm×178mm)
積算回数:128scan
解析ソフト:ALLICE V2(JEOL RESONANCE)
Figure 0007079117000005
1 積層フィルム
2 基材
3 金属蒸着層
4 ポリウレタン層

Claims (3)

  1. キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、炭素数2~6のジオール、および、カルボキシ基を含有する活性水素基含有化合物を含むポリオール成分との反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーと、鎖伸長剤との反応生成物であるポリウレタン樹脂を含有するポリウレタンディスパージョンを含む主剤と、エポキシシランを含む硬化剤とを、未反応状態で含有するコーティング組成物(前記主剤および前記硬化剤の反応生成物を含有するコーティング組成物を除く。)を調製する調製工程、
    前記調製工程で得られた前記コーティング組成物を、プラスチック基材および無機質層を備える複合フィルムの前記無機質層に対して塗布する塗布工程、および、
    前記塗布工程で得られた前記コーティング組成物の塗膜を、40℃以上230℃以下で加熱養生し、前記主剤および前記硬化剤を反応させることにより、ポリウレタン層を得る加熱工程
    を備えることを特徴とする、ガスバリア性積層体の製造方法。
  2. 前記コーティング組成物において、
    前記ポリウレタン樹脂が有するカルボキシ基に対する、前記エポキシシランが有するエポキシ基の当量比(エポキシ基/カルボキシ基)が、0.05以上2.0以下である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
  3. 前記主剤と前記硬化剤とを、未反応状態で含有する前記コーティング組成物の数平均分子量が、10万未満である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
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