JP7077923B2 - 負極 - Google Patents
負極 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7077923B2 JP7077923B2 JP2018222239A JP2018222239A JP7077923B2 JP 7077923 B2 JP7077923 B2 JP 7077923B2 JP 2018222239 A JP2018222239 A JP 2018222239A JP 2018222239 A JP2018222239 A JP 2018222239A JP 7077923 B2 JP7077923 B2 JP 7077923B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- negative electrode
- electrode layer
- volume
- ionic liquid
- solid electrolyte
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/056—Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
- H01M10/0564—Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
- H01M10/0566—Liquid materials
- H01M10/0568—Liquid materials characterised by the solutes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/056—Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
- H01M10/0561—Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of inorganic materials only
- H01M10/0562—Solid materials
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/13—Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
- H01M4/134—Electrodes based on metals, Si or alloys
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/38—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of elements or alloys
- H01M4/386—Silicon or alloys based on silicon
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/62—Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/62—Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
- H01M4/621—Binders
- H01M4/622—Binders being polymers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/052—Li-accumulators
- H01M10/0525—Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M2300/00—Electrolytes
- H01M2300/0017—Non-aqueous electrolytes
- H01M2300/0025—Organic electrolyte
- H01M2300/0045—Room temperature molten salts comprising at least one organic ion
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M2300/00—Electrolytes
- H01M2300/0017—Non-aqueous electrolytes
- H01M2300/0065—Solid electrolytes
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
全固体電池の中でも全固体リチウムイオン電池は、リチウムイオンの移動を伴う電池反応を利用するためエネルギー密度が高いという点、また、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液に替えて固体電解質を用いるという点で注目されている。
当該負極層の空隙にイオン性液体を含有させることで、当該負極層中の空隙の体積割合を低減することができるが、当該負極層のイオン伝導度が低下し、当該負極層のエネルギー密度が低下する場合があるという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑み、負極層のイオン伝導度を向上させ、且つ、当該負極層のエネルギー密度の低下を抑制することができる負極を提供することを目的とする。
前記負極層は、負極活物質と、固体電解質と、イオン性液体を含み、
前記負極活物質として、Si単体及びSi合金からなる群より選ばれる少なくとも一種のSi系材料を含み、
前記イオン性液体は、1molのテトラグライムに対し、mol比で1.5mol以上のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体であるか、又は、1molのテトラグライムに対し、mol比で2.0mol以上のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体である、ことを特徴とする負極を提供する。
前記イオン性液体は、前記空隙中に存在し、
前記負極層の総質量を100質量%としたとき、当該負極層中に含まれる前記固体電解質の含有割合をx(質量%)とし、
前記負極層の総体積を100体積%としたとき、当該負極層中に存在する前記空隙の体積割合をy(体積%)とし、
前記空隙の総体積を100体積%としたとき、当該空隙中に占める前記イオン性液体の体積割合をz(体積%)としたとき、
下記式(1)から算出される値Aが8.5以上27.0以下であってもよい。
式(1) A=x(100-y)/z
前記負極層は、負極活物質と、固体電解質と、イオン性液体を含み、
前記負極活物質として、Si単体及びSi合金からなる群より選ばれる少なくとも一種のSi系材料を含み、
前記イオン性液体は、1molのテトラグライムに対し、mol比で1.5mol以上のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体であるか、又は、1molのテトラグライムに対し、mol比で2.0mol以上のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体である、ことを特徴とする負極を提供する。
しかし、負極活物質として用いられるSi単体は、ヤング率が180GPaと大きく、粒子が変形しにくいため、負極層を形成した際に負極層中のSi単体と他の材料との間に空隙が多く形成され、界面形成が困難であり、イオン伝導経路が減少する。そのため、Si単体を負極活物質として用いた負極層は充填率が低く、イオン伝導度が低い。
したがって、負極層のイオン伝導度を高めるためには、負極層の中に含まれる固体電解質の割合を高める必要がある。そのため、相対的に負極層に含まれる負極活物質の割合が低下し、負極層のエネルギー密度が低下するという問題がある。
本研究者は、負極層の空隙中に所定のイオン性液体を添加することで、負極層のエネルギー密度を低下させずに負極層のイオン伝導度を向上させることができることを見出した。
本開示によれば、Si系材料を含む負極層にイオン性液体を含有させることにより、従来は空隙であり、イオン伝導に寄与していなかった部分をイオン伝導経路として利用することで、負極層のイオン伝導度を向上させることができる。
また、負極層のイオン伝導度が向上するのは、高濃度の溶媒和イオン性液体を用いることで、テトラグライム中の高極性部位がLiイオンに配位することでイオン性液体と固体電解質との反応が低減されるためと考えられる。
さらに、本開示によれば、負極層中の空隙を利用するため、負極層の体積、及び負極層中に含まれる負極活物質の含有量は、従来の負極層と同様とすることができるため、従来の負極層と比較して負極層のエネルギー密度が低下しない。
負極は、負極層を含み、必要に応じて負極集電体を含む。
負極活物質が粒子である場合の当該粒子の平均粒径(D50)は、例えば1nm以上100μm以下であってもよく、10nm以上30μm以下であってもよい。
負極層の総質量を100質量%としたとき、当該負極層中に含まれる前記固体電解質の含有割合(x)は、1質量%~80質量%であってもよく、10質量%~50質量%であってもよい。
負極層における導電材、バインダーの含有量は特に限定されるものではない。
そして、イオン性液体は、当該負極層の空隙中に存在していてもよい。
負極層の総体積を100体積%としたとき、当該負極層中に存在する前記空隙の体積割合(y)は、5体積%~50体積%であってもよく、10体積%~15体積%であってもよい。
負極層中の空隙の体積割合の算出方法は、特に限定されないが、例えば、イオン性液体を含まない状態の負極層を作製し、当該負極層の質量及び体積と、負極層に用いられる各材料の比重及び体積から、負極層の空隙を算出してもよい。
空隙の総体積を100体積%としたとき、当該空隙中に占める前記イオン性液体の体積割合(z)は、20体積%~100体積%であってもよく、50体積%~100体積%であってもよい。
前記負極層の総体積を100体積%としたとき、当該負極層中に存在する前記空隙の体積割合をy(体積%)とし、
前記空隙の総体積を100体積%としたとき、当該空隙中に占める前記イオン性液体の体積割合をz(体積%)とし、
下記式(1)から算出される値Aが8.5以上27.0以下であってもよい。
式(1) A=x(100-y)/z
Aは負極層のイオン伝導度と、負極層に含まれるイオン性液体の含有量と、の関係を表す値である。
Aの値が上記範囲内であれば、負極層のイオン伝導度をより向上させることができるため好ましい。
負極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、メッシュ状等、種々の形態とすることができる。
本開示の負極は、全固体電池に用いられる。
本開示の全固体電池は、正極と、前記負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を有することを特徴とする。
図1は、本開示の全固体電池の一例を示す断面模式図である。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1に示すように、全固体電池100は、正極層12及び正極集電体14を含む正極16と、負極層13及び負極集電体15を含む負極17と、正極16と負極17の間に配置される固体電解質層11を備える。
正極は、少なくとも正極層を含み、必要に応じて正極集電体を含む。
正極層は、正極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及び、バインダー等が含まれていてもよい。
正極活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であってもよい。
正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていても良い。正極活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。
Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO3、Li4Ti5O12、及びLi3PO4等が挙げられる。
正極層における正極活物質の含有量は、特に限定されないが、例えば10質量%~100質量%の範囲内であってもよい。
正極層に用いられる固体電解質は、後述する固体電解質層に用いられる固体電解質と同様のものが挙げられる。正極層中の固体電解質の含有割合は特に限定されるものではない。
例えば、正極活物質、及びバインダーを溶媒中に投入し、これらを撹拌することにより、正極層用スラリーを作製し、当該スラリーを正極集電体等の支持体の一面上に塗布して乾燥させることにより、正極層が得られる。
溶媒は、例えば酢酸ブチル、酪酸ブチル、ヘプタン、及びN-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。
正極集電体等の支持体の一面上に正極層用スラリーを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
また、正極層の形成方法の別の方法として、正極活物質及び必要に応じ他の成分を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成してもよい。
正極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、メッシュ状等、種々の形態とすることができる。
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。
硫化物系固体電解質としては、例えば、Li2S-P2S5、Li2S-SiS2、LiX-Li2S-SiS2、LiX-Li2S-P2S5、LiX-Li2O-Li2S-P2S5、LiX-Li2S-P2O5、LiX-Li3PO4-P2S5、及びLi3PS4等が挙げられる。なお、上記「Li2S-P2S5」の記載は、Li2SおよびP2S5を含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。また、上記LiXの「X」は、ハロゲン元素を示す。上記LiXを含む原料組成物中にLiXは1種又は2種以上含まれていてもよい。LiXが2種以上含まれる場合、2種以上の混合比率は特に限定されるものではない。
硫化物系固体電解質における各元素のモル比は、原料における各元素の含有量を調製することにより制御できる。また、硫化物系固体電解質における各元素のモル比や組成は、例えば、ICP発光分析法で測定することができる。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
メカニカルミリングは、原料組成物を、機械的エネルギーを付与しながら混合する方法であれば特に限定されるものではないが、例えばボールミル、振動ミル、ターボミル、メカノフュージョン、ディスクミル等を挙げることができ、中でもボールミルが好ましく、特に遊星型ボールミルが好ましい。所望のガラスを効率良く得ることができるからである。
また、結晶は、例えば、ガラスを熱処理すること、又は、原料組成物に対して固相反応処理すること等により得ることができる。
熱処理温度は、ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間~24時間の範囲内であり、中でも、1分間~10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
また、固体電解質の粒子の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、下限が0.5μm以上であることが好ましく、上限が2μm以下であることが好ましい。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよい。
固体電解質層の形成方法は、例えば、固体電解質、及び必要に応じ他の成分を含む固体電解質層の材料の粉末を加圧成形することにより固体電解質層を形成してもよい。
外装体の形状としては、特に限定されないが、ラミネート型等を挙げることができる。
外装体の材質は、電解質に安定なものであれば特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、アクリル樹脂等の樹脂等が挙げられる。
全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
この場合、固体電解質材料の粉末、正極合剤の粉末、及び負極合剤の粉末を加圧成形する際のプレス圧は、通常1MPa以上600MPa以下程度である。
加圧方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、又はロールプレス等を用いて圧力を付加するプレス法等が挙げられる。
本開示の全固体電池の製造方法の別の例としては、例えば、まず、固体電解質材料の粉末を加圧成形することにより固体電解質層を形成する。そして、正極集電体の一面上に正極層用スラリーを塗布し、当該正極層用スラリーを乾燥させることにより正極層を含む正極を得る。その後、負極集電体の一面上に負極層用スラリーを塗布し、当該負極層用スラリーを乾燥させることにより負極層を含む負極を得る。そして、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層、負極集電体の順となるように固体電解質層を正極層と負極層の間に配置することにより全固体電池を得ることができる。
全固体電池の製造は、系内の水分をできるだけ除去した状態で行うとよい。例えば、各製造工程において、系内を減圧すること、系内を不活性ガス等の水分を実質的に含まないガスで置換すること等が有効と考えられる。
[負極層の作製]
負極層の作製に関わる全ての実験操作は露点-70℃以下のArガスによって雰囲気制御されたグローブボックス内で行った。
有機溶媒として酪酸ブチルを用いて、当該有機溶媒中に負極活物質としてSi単体、固体電解質として15LiBr-10LiI-75(0.75Li2S-0.25P2S5)、導電材としてVGCF、バインダーとしてPVDF-HFP、及びイオン性液体として1molのテトラグライム(G4)に対し、mol比で2.0molのLiFSIを含む溶媒和イオン性液体を負極層の材料として添加し、混合物を得た。
なお、得られる負極層中のイオン性液体を除く各材料の含有割合は、負極活物質:固体電解質(x):導電材:バインダー=47:50:1.5:1.5(質量%)となるようにした。
また、負極層中のイオン性液体の含有割合は、負極層中の空隙の総体積を100体積%としたとき、当該空隙中に占める前記イオン性液体の体積割合(z)が100体積%となるようにした。
得られた混合物を、超音波ホモジナイザーを用いて混練し、負極層用スラリーを得た。
得られた負極層用スラリーを110℃で2時間乾燥させ、負極合剤の粉末を作製した。
作製した負極合剤の粉末50mgをφ11.28の円筒形の絶縁の構造体内で1t/cm2(≒98MPa)の圧力でプレスし、イオン性液体を含む第1の負極層のペレットを作製し、負極とした。
イオン性液体を用いなかったこと以外は、上記[負極層の作製]に記載の方法と同様の方法で、イオン性液体を含まない第2の負極層のペレットを作製した。
そして、第2の負極層のペレットの質量及び体積と、各材料の比重から第2の負極層中の空隙の体積の割合を算出した。そして、第2の負極層中の空隙の体積割合を第1の負極層中の空隙の体積割合とみなした。結果を表1に示す。
上記で得られた、x、y、zの値から、上記式(1)を用いて値Aを算出した。
作製した第1の負極層のペレットの両側に100mgの固体電解質を配置し、6t/cm2(≒588MPa)の圧力で成形し、積層体を得た。
さらに、得られた積層体の両側をリチウム箔で挟み込み、評価セルとした。なお、評価セルの厚みはマイクロメーターを用いて測定した。
評価用セルの拘束圧を、トルクを用いて1MPaに調節した。そして、作製した評価用セルに対して、Bio-Logic社製VMP3を用いて25℃の恒温槽内で0.1Vを印加し、時間経過毎に評価用セルの電流量を測定し、300秒後の電流値から評価用セルに含まれる第1の負極層のリチウムイオン伝導度を算出した。
また、第2の負極層のリチウムイオン伝導度も第1の負極層と同様の方法で測定した。
表1に示すLi塩濃度はテトラグライム1molに対するリチウム塩のモル比である。
表2に示す伝導度変化率は、イオン性液体を含まない第2の負極層のリチウムイオン伝導度に対するイオン性液体を含む第1の負極層のリチウムイオン伝導度の変化率であり下記式から算出できる。
伝導度変化率(%)=(第1の負極層のリチウムイオン伝導度/第2の負極層のリチウムイオン伝導度)×100
リチウム塩(LiFSI)の濃度、第1の負極層中のSi単体の割合(質量%)、第1の負極層中の固体電解質(SE)の割合(x:質量%)、第1の負極層中に占める空隙の体積割合(y:体積%)、当該空隙を100体積%としたときの当該空隙に占めるイオン性液体の体積割合(z:体積%)が表1に示す値となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第1の負極層を作製した。
また、第2の負極層中のSi単体の割合(質量%)、第2の負極層中の固体電解質(SE)の割合(x:質量%)、第2の負極層中に占める空隙の体積割合(y:体積%)が表1に示す値となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第2の負極層を作製した。
さらに、リチウムイオン伝導度の測定時の評価セルの拘束圧(MPa)が表2に示す拘束圧となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第1の負極層及び第2の負極層のリチウムイオン伝導度を測定した。なお、各負極層中の導電材とバインダーの含有割合は実施例1と同じである。
LiFSIの代わりにLiTFSIをリチウム塩として用いて、第1の負極層中のSi単体の割合(質量%)、第1の負極層中の固体電解質(SE)の割合(x:質量%)、第1の負極層中に占める空隙の体積割合(y:体積%)、当該空隙を100体積%としたときの当該空隙に占めるイオン性液体の体積割合(z:体積%)が表3に示す値となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第1の負極層を作製した。
また、第2の負極層中のSi単体の割合(質量%)、第2の負極層中の固体電解質(SE)の割合(x:質量%)、第2の負極層中に占める空隙の体積割合(y:体積%)が表3に示す値となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第2の負極層を作製した。
さらに、リチウムイオン伝導度の測定時の評価セルの拘束圧(MPa)が表4に示す拘束圧となるようにしたこと以外は実施例1と同様の方法で第1の負極層及び第2の負極層のリチウムイオン伝導度を測定した。なお、各負極層中の導電材とバインダーの含有割合は実施例1と同じである。
結果を表3~4に示す。
表3に示すLi塩濃度はテトラグライム1molに対するリチウム塩のモル比である。
表4に示す伝導度変化率は、イオン性液体を含まない第2の負極層のリチウムイオン伝導度に対するイオン性液体を含む第1の負極層のリチウムイオン伝導度の変化率である。
図2は、実施例12、13、19、比較例1~3の負極層におけるLi塩濃度と伝導度変化率との関係を示した図である。なお、図2においてLiFSIを含むイオン性液体を用いた負極層はひし形で示し、LiTFSIを含むイオン性液体を用いた負極層は正方形で示した。
実施例1~13、比較例1から、リチウム塩として1.5mol以上のLiFSIを用いたイオン性液体を負極層の材料として用いることにより、リチウムイオン伝導度が向上することが実証された。これは、イオン性液体中のLiFSIの濃度が1.5mol以上であれば、リチウム塩に配位しているテトラグライムの極性部が、リチウムの配位にすべて使われることで、テトラグライムと固体電解質との反応が抑制されるためであると考えられる。
実施例14~19から、リチウム塩として2.0mol以上のLiTFSIを用いたイオン性液体を負極層の材料として用いることにより、リチウムイオン伝導度が向上することが実証された。これは、イオン性液体中のLiTFSIの濃度が2.0mol以上であれば、リチウム塩に配位しているテトラグライムの極性部が、リチウムの配位にすべて使われることで、テトラグライムと固体電解質との反応が抑制されるためであると考えられる。
図3は、実施例1~12、実施例14~19の2.0molのリチウム塩を含むイオン性液体を用いた負極層の値Aと伝導度変化率との関係を示した図である。なお、図3においてLiFSIを含むイオン性液体を用いた負極層は正方形で示し、LiTFSIを含むイオン性液体を用いた負極層はひし形で示した。
実施例5、7、9~13、16~19から、リチウム塩として1.5mol以上のLiFSIを含むイオン性液体又はリチウム塩として2.0mol以上のLiTFSIを含むイオン性液体を負極層の材料として用い、且つ値Aが27.0以下の範囲であれば、さらにリチウムイオン伝導度の向上が見られる。これは、値Aが27.0より大きい場合は、負極層のリチウムイオン伝導度が、イオン性液体のリチウムイオン伝導度より大きいため、イオン性液体を用いることによる効果が得られにくいためであると考えられる。
12 正極層
13 負極層
14 正極集電体
15 負極集電体
16 正極
17 負極
100 全固体電池
Claims (2)
- 全固体電池用の負極層を含む負極であって、
前記負極層は、負極活物質と、固体電解質と、イオン性液体を含み、
前記負極活物質として、Si単体及びSi合金からなる群より選ばれる少なくとも一種のSi系材料を含み、
前記イオン性液体は、1molのテトラグライムに対し、mol比で1.5mol以上のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体であるか、又は、1molのテトラグライムに対し、mol比で2.0mol以上のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含む溶媒和イオン性液体であり、
前記負極層は、当該負極層中に空隙を有し、
前記イオン性液体は、前記空隙中に存在し、
前記負極層の総質量を100質量%としたとき、当該負極層中に含まれる前記固体電解質の含有割合をx(質量%)とし、
前記負極層の総体積を100体積%としたとき、当該負極層中に存在する前記空隙の体積割合をy(体積%)とし、
前記空隙の総体積を100体積%としたとき、当該空隙中に占める前記イオン性液体の体積割合をz(体積%)としたとき、
下記式(1)から算出される値Aが8.5以上27.0以下であることを特徴とする負極。
式(1) A=x(100-y)/z - 正極と、前記請求項1に記載の負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を有することを特徴とする全固体電池。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018222239A JP7077923B2 (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | 負極 |
US16/678,185 US11552291B2 (en) | 2018-11-28 | 2019-11-08 | Anode |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018222239A JP7077923B2 (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | 負極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020087783A JP2020087783A (ja) | 2020-06-04 |
JP7077923B2 true JP7077923B2 (ja) | 2022-05-31 |
Family
ID=70769991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018222239A Active JP7077923B2 (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | 負極 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11552291B2 (ja) |
JP (1) | JP7077923B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4104232A4 (en) | 2020-04-23 | 2024-08-21 | Saint Gobain Ceramics & Plastics Inc | ION-CONDUCTING LAYER AND METHODS OF FORMATION |
KR20230079480A (ko) * | 2020-04-23 | 2023-06-07 | 세인트-고바인 세라믹스 앤드 플라스틱스, 인크. | 이온 전도층 및 형성 방법 |
JP7439793B2 (ja) * | 2021-05-28 | 2024-02-28 | トヨタ自動車株式会社 | 全固体電池、全固体電池の製造方法、および、全固体電池の回復方法 |
WO2023162834A1 (ja) * | 2022-02-28 | 2023-08-31 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電池 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017050109A (ja) | 2015-08-31 | 2017-03-09 | トヨタ自動車株式会社 | 負極活物質粒子及び負極活物質粒子の製造方法 |
JP2017059432A (ja) | 2015-09-17 | 2017-03-23 | 株式会社日立製作所 | 擬似固体電解質およびそれを用いた全固体リチウム二次電池 |
WO2018179990A1 (ja) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | 株式会社日立製作所 | 半固体電解液、半固体電解質、半固体電解質層、電極、二次電池 |
US20180316051A1 (en) | 2017-04-28 | 2018-11-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Negative electrode for lithium metal battery, method of preparing negative electrode, and lithium metal battery including the same |
JP2018186077A (ja) | 2017-04-27 | 2018-11-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解質材料、電極材料、正極、及び電池 |
US20200058940A1 (en) | 2018-08-16 | 2020-02-20 | Hyundai Motor Company | Binder solution for all-solid-state batteries, electrode slurry including the binder solution, and method of manufacturing all-solid-state battery using the electrode slurry |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008053135A (ja) * | 2006-08-28 | 2008-03-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 薄膜電池 |
WO2013051302A1 (ja) | 2011-10-05 | 2013-04-11 | 国立大学法人東北大学 | 二次電池 |
JP6381277B2 (ja) | 2014-05-09 | 2018-08-29 | 株式会社オハラ | リチウム電池 |
JP2017004910A (ja) | 2015-06-16 | 2017-01-05 | 株式会社日立製作所 | リチウムイオン二次電池 |
-
2018
- 2018-11-28 JP JP2018222239A patent/JP7077923B2/ja active Active
-
2019
- 2019-11-08 US US16/678,185 patent/US11552291B2/en active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017050109A (ja) | 2015-08-31 | 2017-03-09 | トヨタ自動車株式会社 | 負極活物質粒子及び負極活物質粒子の製造方法 |
JP2017059432A (ja) | 2015-09-17 | 2017-03-23 | 株式会社日立製作所 | 擬似固体電解質およびそれを用いた全固体リチウム二次電池 |
WO2018179990A1 (ja) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | 株式会社日立製作所 | 半固体電解液、半固体電解質、半固体電解質層、電極、二次電池 |
JP2018186077A (ja) | 2017-04-27 | 2018-11-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解質材料、電極材料、正極、及び電池 |
US20180316051A1 (en) | 2017-04-28 | 2018-11-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Negative electrode for lithium metal battery, method of preparing negative electrode, and lithium metal battery including the same |
US20200058940A1 (en) | 2018-08-16 | 2020-02-20 | Hyundai Motor Company | Binder solution for all-solid-state batteries, electrode slurry including the binder solution, and method of manufacturing all-solid-state battery using the electrode slurry |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020087783A (ja) | 2020-06-04 |
US20200168904A1 (en) | 2020-05-28 |
US11552291B2 (en) | 2023-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7540536B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP6085370B2 (ja) | 全固体電池、全固体電池用電極及びその製造方法 | |
JP7077923B2 (ja) | 負極 | |
JP7207248B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP7167752B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP7364359B2 (ja) | 全固体電池及びその製造方法 | |
JP7318511B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP7259677B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP7259703B2 (ja) | 非水電解質電池 | |
JP7420469B2 (ja) | 負極合材 | |
CN111063886B (zh) | 硫化物全固体电池 | |
JP2022056859A (ja) | 負極材料及び固体電池 | |
JP7524751B2 (ja) | 電極 | |
KR102721897B1 (ko) | 전극 | |
JP7524869B2 (ja) | 固体電池 | |
JP7552635B2 (ja) | 全固体電池の容量回復方法 | |
JP7524875B2 (ja) | 固体電池及び固体電池の製造方法 | |
JP7476788B2 (ja) | 電池モジュール | |
JP7218734B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP6992710B2 (ja) | 複合固体電解質層、及びそれの製造方法、並びに、全固体電池の製造方法 | |
JP7074027B2 (ja) | 負極 | |
WO2023132304A1 (ja) | 正極材料および電池 | |
JP2022093889A (ja) | 固体電池 | |
JP2022092383A (ja) | 電極 | |
JP2023109298A (ja) | 正極 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210325 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220407 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220502 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7077923 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |