JP7077105B2 - 表面保護フィルム - Google Patents
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Description
前記粘着剤層が、エチレン酢酸ビニル共重合体とポリエチレン樹脂とを含み、
JIS K7210コードDに準拠して測定した前記ポリエチレン樹脂のスウェル比が1.3~1.7の範囲内にあることを特徴とするものである。
基材層は、被着体を傷や汚れ等の損傷から保護する役割を担うものであり、この目的が達成できるものであれば特に限定されることなく種々の材料を基材層として使用することができる。基材層としては、熱可塑性の材料からなるフィルムないしシートを好適に使用することができる。熱可塑性の材料としては、熱可塑性樹脂を好適に使用することができる。好適に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂およびポリウレタン系樹脂等が挙げられるが、使用後に焼却しても有毒ガスを発生せず、後処理面でも問題が少ないことから、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
粘着剤層は、上記した基材層の一方の面に設けられて、被着体に表面保護フィルムを接着させる機能を有するものである。本発明においては、粘着剤層がエチレン酢酸ビニル共重合体とポリエチレン樹脂とを含み、JIS K7210コードDに準拠して測定した上記ポリエチレン樹脂のスウェル比が1.3~1.7の範囲内にあることを特徴とする。上記のように、粘着剤層がエチレン酢酸ビニル共重合体と、上述のような特定のスウェル比を有するポリエチレン樹脂とを含有させた粘着剤層を用いることは、被着体に対して優れた粘着性を示し、かつ高温環境下おける過度な粘着性や糊残りを顕著に抑制する上で有利である。理論に拘束されるものではないが、このような本発明の効果が奏される理由は以下のように考えられる。スウェル比は、溶融弾性(溶融張力)の尺度を示すものであり、ポリマーにおいてスウェル比の値が高いほど加熱・溶融時の弾性(張力)が高いといえる。したがって、スウェル比の値が高いポリエチレン樹脂を粘着剤層に配合した場合、高温環境下においても高い弾性(張力)が維持される。そのため、粘着剤層の表面が平滑になりにくく、高温下でも凹凸が多い状態が維持され、被着体に対する粘着剤層表面の接触面積が小さくなりやすいと考えられる。一方、スウェル比の値が低いポリエチレン樹脂を粘着剤層に配合した場合、高温環境下において高い弾性(張力)が維持されにくい。そのため、粘着剤層の表面が平滑になりやすく、凹凸が少ない状態になり、被着体に対する粘着剤層表面の接触面積が大きくなりやすいと考えられる。本発明の表面保護フィルムにおいては、粘着剤層において特定のスウェル比の値を有するポリエチレン樹脂を使用することにより、図1に示される通り、常温および高温環境下のいずれにおいても粘着剤層表面に適度な凹凸を生じさせることができる。その結果、表面保護フィルムを被着体に貼着した時に、表面保護フィルムの粘着剤層と被着体とが点接触し、表面保護フィルムと被着体との接触面積が適切に調整され、被着体に対する優れた粘着性が奏され、かつ高温環境下おける過度な粘着性や糊残りが顕著に抑制されるものと考えられる。
本発明の表面保護フィルムは、従来公知の多層フィルム成型方法に従って製造することができる。かかる成型方法としては、例えば、各層を予め別々のフィルムまたはシートとして形成した後に各層をなすフィルムまたはシートを接着させて積層する方法、押出法によって各層の形成および積層を同一工程で行う方法等がある。前者の例としては、空冷インフレーション成形法、空冷二段冷却インフレーション成形法、Tダイフィルム成形法、水冷インフレーション成形法等が挙げられる。また、後者の例としては、押出ラミネート法、ドライラミネート法、サンドイッチラミネート法、共押出法(接着層を設けない共押出し、接着層を設ける共押出し、接着樹脂を配合する共押出しを含む)等が挙げられる。本発明のように、スウェル比の値が1.3~1.7の範囲であるポリエチレン樹脂と、エチレン酢酸ビニル共重合体とを含む樹脂組成物を例えば、190~220℃で成膜すると、粘着剤層表面において適度な凹凸を有するフィルムが得られる。したがって、本発明の別の態様によれば、JIS K7210コードDに準拠して測定したスウェル比の値が1.3~1.7の範囲であるポリエチレン樹脂と、エチレン酢酸ビニル共重合体とを含む樹脂組成物を成膜して粘着剤層を得る工程を少なくとも含む、基材層と基材層の一方の面に設けられた粘着剤層とを備えた表面保護フィルムの製造方法が提供される。かかる製造方法は、特段の表面加工工程なしで迅速に、表面保護フィルムに、被着体に対する優れた粘着性を付与し、かつ、高温下おける過度な粘着性や糊残りを抑制する上で有利である。
基材層を構成する樹脂として、ノバテックHF560(日本ポリエチレン株式会社製)を用意した。
各表面保護フィルムについて、被着体に対する貼り合せ直後の粘着力(初期粘着力)を以下の方法により測定した。まず、得られた各表面保護フィルムから25mm×200mmの矩形状に切り出し試験片とした。80℃に設定したエアバス内で30分間静置したステンレス製板(#280の研磨紙で表面を研磨したSUS304HL板)に、同温度のエアバス内で、各試験片を2kgのゴムローラーを1往復させて貼り付けた。各試験片を貼り付けた直後に、引張試験機RTG-1210(株式会社エーアンドディ製)を用いて、測定温度23℃、引張速度0.3m/分、引張角度180°の条件で各試験片を被着体から剥離して、初期粘着力(N/25mm)を測定した。測定によって得られた各試験片の初期粘着力は、下記の表4に示される通りであった。
各表面保護フィルムについて、被着体に対する貼り合わせ後、高温で保管した後の粘着力(高温保管後の粘着力)を以下の方法により測定した。まず、上記した初期粘着力の測定時と同様の方法により各試験片をSUS板に貼り付けた。次いで、各試験片を貼り付けたSUS板を65℃に設定したエアバス内に静置し、1日後に室温に戻した。引張試験機を用いて、引張速度0.3m/分、引張角度180℃の条件で各試験片を被着体から剥離して、高温保管後の粘着力(N/25mm)を測定した。測定によって得られた各試験片の高温保管後の粘着力は、下記の表4に示される通りであった。
各表面保護フィルムをロール状に積層した場合の同一フィルムに対する粘着力(対フィルム粘着力)を以下の方法により測定した。ロール状に積層した各表面保護フィルムから、積層した表面保護フィルムを採取し、採取した積層表面保護フィルムの背面(粘着剤層の反対側の面)上に20.8kg/cm2の荷重をかけながら、65℃に設定したエアバス内に静置し、1日後に室温に戻した。引張試験機を用いて、剥離速度30m/分、剥離角度180°の条件で、2枚目の表面保護フィルムを1枚目の表面保護フィルムから剥離して、対フィルム粘着力(N/25mm)を測定した。測定によって得られた各試験片の対フィルム粘着力は、下記の表4に示される通りであった。
各表面保護フィルムの光沢度(粘着剤層表面)を、JIS Z8741に準拠して測定した。測定により得られた各試験片の光沢度は、下記の表4に示される通りであった。
2 粘着剤層
10 表面保護フィルム
Claims (5)
- 基材層と、前記基材層の一方の面に設けられた粘着剤層とを備え、
前記粘着剤層が、エチレン酢酸ビニル共重合体とポリエチレン樹脂とを含み、
JIS K7210コードDに準拠して測定した前記ポリエチレン樹脂のスウェル比が1.3~1.7の範囲内にある、表面保護フィルム。 - 前記粘着剤層におけるエチレン酢酸ビニル共重合体とポリエチレン樹脂との質量比が、1:1~7:3である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
- 前記粘着剤層におけるエチレン酢酸ビニル共重合体が、28~32質量%の酢酸ビニルを含む、請求項1または2に記載の表面保護フィルム。
- JIS K7112に準拠して測定した前記ポリエチレン樹脂の密度が、0.92~0.93g/cm3である、請求項1~3のいずれか一項に記載の表面保護フィルム。
- 前記粘着剤層の、基材層が設けられた面とは反対側の面の、JIS Z8741に準拠して測定した光沢度が25以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の表面保護フィルム。
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