JP7076229B2 - 二酸化炭素の再利用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製鉄所等から排出されるガスを分離して回収した二酸化炭素を再利用する方法に関するものである。
製鉄所においては、コークス炉、高炉、転炉等の設備から副生ガスと呼ばれるガスが発生する。この副生ガスには、水素(以下、「H2」とも言う。)、一酸化炭素(以下、「CO」とも言う。)、メタン(以下、「CH4」とも言う。)といった燃料として利用可能な成分のほかに、窒素(以下、「N2」とも言う。)、二酸化炭素(以下、「CO2」とも言う。)が含有されている。特に、高炉炉頂から排出される高炉ガスは、体積では製鉄所から排出される副生ガスの8割を占めるとともに、製鉄所から排出されるCO2の約4割がここに含まれている。
最近のCO2排出削減の要請から、CO2を分離回収する技術の開発が多方面で行われており、化学吸収法を筆頭として様々な手法が提案されている。その中でも圧力スイング吸着法(以下、「PSA法」とも言う。)は、分離回収に要する動力が比較的小さいこと、常温での運転が可能な場合が多いこと、時間当たりで数千Nm3程度の比較的大規模なガス処理も可能であることから、有用な技術の一つである(例えば、特許文献1参照)。
PSA法は、活性炭やゼオライトといった、上記のガス成分に対してそれぞれ異なる吸着性能を有する材料(吸着剤)を充填した吸着塔に、原料ガスを導入することにより、吸着剤に比較的吸着しやすいガス成分(通常複数のガス種である)と、比較的吸着しづらいガス成分(これも通常複数のガス種である)とを分離する方法である。通常は、原料ガスの導入を所定時間行うことによって、原料ガス中の吸着しやすいガス成分を吸着剤に吸着させ(以下、「吸着工程」と言う。)、その後に、上記のガス導入時よりも吸着塔内を減圧することによって吸着したガス成分を脱着させて回収するとともに、吸着剤のガス吸着性能の再生を行うこと(以下、「脱着工程」と言う。)により、ガスの分離操作を繰り返すことが可能となる。
ここで、分離したい原料ガスに含まれるガス成分の吸着剤への吸着性能にあまり差がない場合、例えば同じガス分圧での吸着量が数十倍程度の差しかない場合には、分離されたガスも、先述のように複数種のガス成分を含む混合ガスであることが多い。このため、高炉ガスを活性炭やゼオライトを用いてガス成分毎に分離させると、CO2を主成分として、COやN2も多少含んだガスと、それ以外のガスに分離される。
ところで、先述のように分離されたCO2を、化学反応によって有用な物質に転換して再利用するCCU(Carbon Capture and Utilization)と呼ばれる手法の開発が昨今さかんになされている。その一つとして、下記の式(1)で表されるCO2とH2との反応によるメタノール(CH3OH)合成がある。
CO2+3H2 ⇔ CH3OH+H2O (1)
上記メタノール合成は、平衡上では低温である方が有利であるが、反応速度が低下するために200℃程度以上の温度が必要である他、反応器内ではCO2とH2との反応で生成するメタノールと水が反応を抑制するために反応転化率はせいぜい10%程度であった。
このために、反応器から出た後でガスを冷却してメタノールと水を液化させることで分離して、未反応のガスを再循環させる必要があるとともに、液化後のメタノールと水を分離するための蒸留工程を必要とする。これらの課題の解決のために、本発明者らは反応器を、水蒸気を選択的に透過する膜と一体化した分離膜反応器とすることを提案した。本技術によって、反応転化率の低い条件においても転化率を増大させることができるため未反応ガスの再循環量を低減するとともに、膜反応器の後段でのメタノールと水との蒸留工程を不要とする効果のあることを提案した(特願2016-132342号(対応公開公報:特開2018-008940号)参照)。
特許第5069087号公報
本発明者らが特願2016-132342号(対応公開公報:特開2018-008940号)で提案した分離膜反応器では、透過側に水蒸気が透過することで水蒸気分圧が上昇するため、透過側に掃引ガスを流通させることによって、水蒸気を除去する必要がある。この掃引ガスには、後段で水分を液化した後に分離が比較的容易なガスを利用すべきであり、窒素ガスおよび/または空気が好ましいとしている。
しかしながら、掃引ガスにこれらの窒素ガスおよび/または空気を利用する場合には、窒素ガスならば設備までの配管が必要であり、空気ならば送風設備を設置する必要がある。さらに、本発明者らの検討の結果、分離膜分離器における透過側の空間には、水蒸気だけでなく、メタノールや反応原料となるガス(COやH2といった可燃性成分を含む)の一部も多少透過してしまうことが分かった。そのため、これらの可燃性成分を少量含むガスには、別途燃料を添加し、燃焼して無害化してから排気する必要があり、燃焼のための設備および燃料のコストが必要となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来よりもより簡易なプロセスと低コストで分離回収された二酸化炭素を再利用する方法を提供することにある。
(1)二酸化炭素を含有する混合ガスを二酸化炭素分離回収手段(B)に導入して二酸化炭素を分離し、分離した二酸化炭素に水素を混合して、水蒸気分離膜を有し、前記二酸化炭素と水素とを反応させる管(E3)によって区画された、前記反応を進行させる触媒が充填された非透過側の第1空間(E1)と透過側の第2空間(E2)とを備える分離膜反応器(E)における前記第1空間(E1)に導入し、前記第1空間における反応副生成物である水蒸気を前記第2空間に透過させて分離するとともに、掃引ガスを、前記第2空間(E2)を通過させて前記水蒸気を流出させる、二酸化炭素の再利用方法であって、
前記掃引ガスが、前記混合ガスから前記二酸化炭素分離回収手段(B)で、分離された二酸化炭素または二酸化炭素が分離された混合ガスであることを特徴とする、二酸化炭素の再利用方法。
(2)前記掃引ガスは、前記混合ガスから前記二酸化炭素分離回収手段(B)で、二酸化炭素が分離された混合ガスである、前記(1)に記載の二酸化炭素の再利法方法。
(3)前記掃引ガスが、前記分離回収手段(B)の前段および/または後段において除湿されたガスである、前記(1)または(2)に記載の二酸化炭素の再利用方法。
(4)前記二酸化炭素の分離は、圧力スイング法により行う、前記(1)~(3)のいずれか一項に記載の二酸化炭素の再利用方法。
(5)前記混合ガスが製鉄所において副生する副生ガスである、前記(1)~(4)に記載の二酸化炭素の再利用方法。
(6)前記第2空間から流出した掃引ガスを、製鉄所の副生ガスを流通させる母管に供給することを特徴とする、前記(5)に記載の二酸化炭素の再利用方法。
(7)前記混合ガスが高炉ガスである、前記(1)~(6)に記載の二酸化炭素の再利用方法。
本発明によれば、二酸化炭素の分離回収の際に分離したガスを、二酸化炭素と水素とを反応させる分離膜反応器の透過側の空間へ供給する掃引ガスとして利用するため、従来よりも簡易なプロセスと低いコストで分離回収された二酸化炭素を再利用することができる。
本発明による二酸化炭素の再利用方法の一例のフローを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本発明による二酸化炭素の再利用方法は、二酸化炭素を含有する混合ガスを二酸化炭素分離回収手段に導入して二酸化炭素を分離し、分離した二酸化炭素に水素を混合して分離膜反応器に導入して反応させて反応生成物を生成する方法である。上記分離膜反応器は、少なくとも一組の水蒸気分離膜を有する反応管によって反応を進行させる触媒が充填された非透過側の第1空間と透過側の第2空間とを備え、第1空間と第2空間とは、水蒸気分離膜を有し、二酸化炭素と水素とを反応させる反応管によって区画されている。上記反応生成物の生成は、分離した二酸化炭素及び水素を上記第1空間に導入し、上記反応時に上記第1空間における反応副生成物である水蒸気を第2空間に透過させて分離するとともに、掃引ガスを、上記第2空間内を通過させて上記水蒸気を上記第2空間から流出させながら行う。ここで、上記掃引ガスは、前記二酸化炭素分離回収手段によって分離された二酸化炭素または二酸化炭素が分離された混合ガスであることを特徴とする。
図1は、本発明によるCO2の再利用方法の一例のフローを示している。まず、CO2含有ガス発生源Aから排出されたCO2を含有する混合ガス(以下、単に「混合ガス」とも言う。)が、この混合ガスを送るガス母管aより分岐した配管bによって、CO2分離回収手段Bに導入される。これにより、CO2を主に含有するガス(以下、「CO2含有ガス」とも言う。)と、CO2が分離された混合ガス(以下、「CO2分離後ガス」とも言う。)に分離される。
上記混合ガスとしては、CO2を含有するガスであれば特に制限されないが、製鉄所において副生する副生ガスを好適に使用することができる。中でも、高炉ガスは、製鉄所から排出される副生ガスの8割を占めるとともに、製鉄所から排出されるCO2の約4割がここに含まれているため、混合ガスとして高炉ガスを用いることが特に好ましい。
上記混合ガスからCO2含有ガスを分離して回収する方法は、特に指定されるものではなく、アミン類を使用した化学吸収法や物理吸収法、吸着剤を利用した吸着法(PSA法)、膜分離法等のいずれも使用可能である。中でも、分離回収に要する動力が比較的小さく、常温での運転が可能であり、比較的大規模なガス処理が可能であることから、CO2含有ガスの分離回収は、PSA法により行うことが好ましい。
分離されたCO2含有ガスは、配管cによって送ガス手段Dに送られ、水素タンクCより供給されるH2ガス、および後述する分離膜反応器Eの後段の気液分離器Gで分離された未反応ガスとともに混合され、加圧されて再度、分離膜反応器Eに導入される。ここで、加圧時のガスの圧力は、特に指定されるものではないが、常圧~数MPa程度が好適である。
上記分離膜反応器Eは、反応管内部に触媒が充填された空間(第1空間E1)と、その内部に水蒸気分離膜としてのゼオライト膜を有する管E3と、管E3によって第1空間から分けられた、触媒が充填されていない空間(第2空間E2)と、さらに、反応管外部の冷却水を流通させる空間E4からなり、第1空間E1内において、下記の式(1)の反応によってメタノールおよび水分(水蒸気)を生成する。
CO2+3H2 ⇔ CH3OH+H2O (1)
分離膜反応器Eの温度は、150~300℃程度が好ましく、前述したように200℃前後がより好ましい。温度を150℃以上とすることにより、式(1)の反応を良好に進行させることができる。また、分離膜反応器Eの温度を300℃以下とすることにより、分離膜反応器Eのシール材を劣化させることなく、反応を行わせることができる。
上記反応において生成された水蒸気は、ゼオライト膜を有する反応管E3を透過する一方、メタノールおよび未反応ガスの大部分は透過せずに反応管E3内を通過し、分離膜反応器Eから流出される。透過側の空間(第2空間)E2に透過した水は、掃引ガスが透過側の空間E2に流通されて分離膜反応器Eから流出される。分離膜反応器Eから流出された掃引ガスは、原料ガスとの熱交換器および/またはガス冷却器等の冷却手段(図示せず)によって水分が凝縮する温度にまで冷却され、気液分離器Fに送られて水とガス成分に分けられる。
ここで、掃引ガスとしては、CO2分離回収手段Bで分離されたCO2含有ガス、もしくはCO2分離後ガスを用いることが好ましく、CO2分離後ガスを使用することがより好ましい。通常、CO2分離回収手段Bは分離膜反応器Eに隣接されて設置されるものであるとともに、CO2分離回収手段Bに設置される送ガス装置やガス排気装置(図示せず)によってCO2含有ガス、CO2分離後ガス共に送ガスのための圧力を有しており、CO2分離回収手段Bから分離膜反応器Eへの送ガスは配管の設置のみで十分可能である。
ここで、掃引ガスとしてのCO2含有ガス、もしくはCO2分離後ガスは、除湿されたガスであることが好ましい。上述のように、透過側の空間E2には、CO2とH2との反応によって生成された水蒸気が透過しているが、透過側の空間E2に水蒸気が多量に存在していると、水蒸気の透過が抑制されてしまい、メタノールの生成反応自体の効率が低下する。そこで、透過側の空間E2から水蒸気をより良好に排出するために、掃引ガスとしては、除湿された乾燥ガスを用いることが好ましい。
その際、CO2分離回収手段Bが、水分で性能劣化するゼオライト等を吸着剤としたPSA法のような、水分によって悪影響を受ける方法に基づく場合には、CO2分離回収手段Bの前段において、導入する原料ガスであるCO2含有ガスを除湿するのが好ましい。また、水分の影響を受けにくい活性炭等を吸着剤としたPSA法や、その他の分離方法等の、水分による悪影響のない方法に基づく場合であれば、CO2分離回収手段Bの後段においてCO2分離後ガスを除湿し、これを掃引ガスとして用いることが好ましい。ここで、除湿手段は特定されるものではなく、ガスの冷却による除湿手段と、水分吸着剤による除湿手段とを組み合わせたものでよい。
気液分離器Fにおいて分離された水分は排水処理される。一方、本発明において、気液分離器Fにおいて分離されたガス成分である掃引ガスにはH2、CO、CH3OH等の可燃性成分を含むため、大気中に放散する場合には掃引ガスを燃焼装置に送り、そこで燃焼させてH2OおよびCO2に変える必要がある。この場合、可燃性成分の濃度を燃焼範囲とするために、掃引ガスに新たに燃料成分を加えて調整することができる。しかしながら、あらたな燃料のためのコストが必要となることから、この掃引ガスを製鉄所内の副生ガスを流通させる母管に供給するのが好ましい。すなわち、副生ガスは可燃性ガスを含むとともに、通常、発生源で湿式除塵処理を施すためにほぼ水分飽和となっており、掃引ガス中の可燃性成分および水分が含まれていても問題ない。より好適には、原料ガスとして利用した副生ガスと同じ副生ガスの母管に戻せば、ガス組成としても大きな影響はなく、望ましい。例えば、原料ガスを高炉ガスの母管aよりCO2分離回収手段Bに配管bで送る場合には、掃引ガスも配管gを介して高炉ガスの母管aに戻すのが望ましい。なお、掃引ガスの配管gは、図1に示すとおり、ガス母管aにおける配管bへの分岐よりガス下流側にて合流させることが好ましい。これは、CO2分離回収手段Bに供給される原料ガスの成分変動を回避するためである。但し、CO2含有ガス発生源Aが、例えば高炉を代表例とする発生ガス量の多いものであり、合流させる掃引ガスの量が、発生ガスの量に対して非常に小さい場合は、ガス母管aにおける配管gの合流位置を配管bへの分岐より上流側にすることも可能である。
また、副生ガスは燃料ガスとして利用されるため、副生ガスを流通させる管に上記のような可燃性ガスが混入することは、熱量を大幅に変えない程度の少量であれば問題ない。
分離膜反応器Eの非透過側E1から流出されたメタノールを含むガスは、混合ガスとの熱交換器および/またはガス冷却器等の冷却手段(図示せず)によって、メタノール(若干の水蒸気を含む場合もあり)が凝縮するまで冷却されて、気液分離器Gに送られる。気液分離器Gで分離されたメタノール(若干の水を含む場合もあり)は製品タンクHに送られ、残ったガスは、未反応ガスとして戻り配管jを通じて前述した送ガス手段Dに送られる。
こうして、掃引ガスに窒素および/または空気を使用することに比べて、より簡易なプロセスと低コストで分離回収された二酸化炭素を再利用することができる。
(発明例)
まず、高炉ガス(N2:52%、CO:22%、CO2:22%、H2:4%)を模擬した模擬ガスを、Na置換X型ゼオライトを充填した吸着塔を有するPSA装置に導入し、CO2含有ガス(CO2:90%、CO:10%)とそれ以外のガスとに分離した。次いで、CO2含有ガスと、H2(99%以上)ガスと、膜反応器の後段の気液分離器より分離された未反応ガスとを、(CO+CO2):H2=1:3になるよう混合した後、圧縮機で3MPaまで昇圧して分離膜反応器内に導入した。
分離膜反応器は、αアルミナの多孔質体の管の表面にLTAゼオライトを析出させた水蒸気分離膜を有する管と、この管の外側の空間に銅-亜鉛系の触媒を充填した触媒充填層を有する反応管とからなり、触媒充填層に先述のガスを180℃に加温して比流量200/hで導入した。上記管の外側の透過側の空間に流通させる掃引ガスとして、先述のPSA装置で分離された、CO2を分離した模擬ガスを流通させて、触媒充填層から水蒸気分離膜を透過した水分を分離膜分離器から排出した。
非透過側の空間を通過したガスは、冷却装置にて10℃まで冷却(図面未記載)した後、気液分離器Gでガス成分と凝縮成分とに分離し、ガス成分は、PSA装置で分離したCO2含有ガスと混合して、分離膜反応器に再度導入し、循環使用した。凝縮成分は一定時間毎に抜出して成分を分析した。
分離膜反応器を出た透過側のガスをガスクロマトグラフィーに導入して、その組成を分析した。その結果、ガス組成はN2:52%、CO:22%、H2O:18%、CO2:4%、H2:4%であり、これ以外に微量のメタノールを含有していた。また、透過側での水分分圧は18kPaであった。このガスは、高炉ガス(N2:52%、CO:22%、CO2:22%、H2:4%)に比べて組成および可燃性成分割合に大きな差はなく、高炉ガス母管に戻すのに問題のないガスであることが分かった。
(比較例)
分離膜反応器の透過側に、掃引ガスとして、N2ガスボンベからN2ガスを流通させた以外は、実施例と同様に二酸化炭素を分離回収して再利用した。その結果、透過側のガス組成は、N2:81%、H2O:18%、これ以外に微量のH2、CO、メタノールを含有していた。このガスを高炉ガス母管に多量に戻した場合、高炉ガスの体積当たりの熱量を下げるおそれがあり、N2ガスを透過側に流通させる場合には、透過側のガス中に含まれる可燃性成分を燃焼等によって処理する必要があることが分かった。
本発明によれば、従来よりも簡易なプロセスと低コストで分離回収された二酸化炭素を再利用することができるため、二酸化炭素を排出する産業、特に製鉄業において有用である。
A CO2含有ガスの発生源
B CO2分離回収手段
C 水素タンク
D 送ガス手段
E 分離膜反応器
F,G 気液分離器
H 製品タンク
E1 触媒充填層(非透過側)
E2 透過側の空間(透過側)
E3 水蒸気分離膜(ゼオライト膜)を有する管
E4 冷却水を流通させる空間
a ガス母管
b CO2含有ガスをCO2分離回収手段へ輸送する配管
c CO2分離回収手段より分離されたCO2含有ガスの配管
d 水素配管
e CO2分離回収手段より分離された、CO2を分離した混合ガスの配管
f 膜反応器でゼオライト膜を透過したガスの配管
g 膜反応器の透過側ガスを気液分離器で分離後の掃引ガスの配管
h 膜反応器の透過側ガスを気液分離機で分離後の液体の配管
i 膜反応器でゼオライト膜を透過しなかったガスの配管
j 膜反応器の非透過側ガスを気液分離器で分離後のガスの配管
k 膜反応器の非透過側ガスを気液分離器で分離後の液体の配管

Claims (6)

  1. 送ガス装置によって二酸化炭素を含有する混合ガスを二酸化炭素分離回収手段(B)に導入して圧力スイング法により二酸化炭素を分離するとともに二酸化炭素を分離した前記混合ガスを前記二酸化炭素分離回収手段(B)から排出し、分離した二酸化炭素をガス排気装置によって前記二酸化炭素分離回収手段(B)から排出して水素混合し、水蒸気分離膜を有し、前記二酸化炭素と水素とを反応させる管(E3)によって区画された、前記反応を進行させる触媒が充填された非透過側の第1空間(E1)と透過側の第2空間(E2)とを備える分離膜反応器(E)における前記第1空間(E1)に導入し、前記第1空間における反応副生成物である水蒸気を前記第2空間に透過させて分離するとともに、掃引ガスを、前記第2空間(E2)を通過させて前記水蒸気を流出させる、二酸化炭素の再利用方法であって、
    前記掃引ガスとして、前記ガス排気装置によって前記二酸化炭素分離回収手段(B)から排出された二酸化炭素をそのまま前記第2空間(E2)を通過させる、または前記送ガス装置によって前記二酸化炭素分離回収手段(B)から排出された、二酸化炭素が分離された前記混合ガスをそのまま前記第2空間(E2)を通過させることを特徴とする、二酸化炭素の再利用方法。
  2. 前記掃引ガスは、前記送ガス装置によって前記二酸化炭素分離回収手段(B)から排出された、二酸化炭素が分離された前記混合ガスである、請求項1に記載の二酸化炭素の再利用方法。
  3. 前記掃引ガスが、前記二酸化炭素分離回収手段(B)の前段および/または後段において除湿されたガスである、請求項1または2に記載の二酸化炭素の再利用方法。
  4. 前記混合ガスが製鉄所において副生する副生ガスである、請求項1~3のいずれか一項に記載の二酸化炭素の再利用方法。
  5. 前記第2空間から流出した掃引ガスを、製鉄所の副生ガスを流通させる管に供給することを特徴とする、請求項に記載の二酸化炭素の再利用方法。
  6. 前記混合ガスが高炉ガスである、請求項1~に記載の二酸化炭素の再利用方法。
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