JP7076013B2 - チップ保持部材、面取り機、および切削チップ - Google Patents

チップ保持部材、面取り機、および切削チップ Download PDF

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Description

本発明は、切削チップを回転させながら工具本体を被削材の角部に並行して案内することで切削チップにより角部の面取りを行うようにした面取り機、そのような面取り機において切削チップを保持して回転駆動されるチップ保持部材、およびチップ保持部材に保持される切削チップに関する。
例えば特許文献1に示されるように、面取り機は、モータを内蔵する工具本体と、モータに駆動連結されて回転駆動されるチップ保持部材(刃物支持体)と、被削材上に載せられて被削材に対する工具本体の相対位置を保持するためのガイドと、を備える。チップ保持部材には所定の切削チップが固定され、チップ保持部材が回転中心軸線を中心として回転駆動されることにより、切削チップも回転中心軸線を中心に回転される。このような面取り機は、切削チップを回転させながら、工具本体を被削材の角部に並行して案内することにより、切削チップが被削材の角部を切削して面取り加工が行われるようになっている。
切削チップは、頂面と傾斜した周面との間に刃先を有しており、この刃先が被削材に対して最も深い位置で当たるときの被削材に対する頂面の角度(以下、刃先接触角という)が刃先の寿命に大きく影響することが知られている。例えば、鉄材を面取りするときに最適な刃先接触角は、ステンレス材を面取りするときに最適な刃先接触角よりも小さい。そのため、被削材の材質に合わせて切削チップの刃先接触角を変えることが望ましい。
特許第3707519号公報
切削チップの刃先接触角は、切削チップがチップ保持部材上にどのような位置と姿勢で取り付けられるのかによって決まる。すなわち、チップ保持部材に設けられたチップ固定凹部の形状によって決まる。そのため、従来の面取り機においては、刃先接触角を変更するためには、チップ保持部材を交換する必要があった。しかしながら、チップ保持部材を交換するためには工具本体の一部を分解する必要があり、その交換作業は繁雑であった。
そこで本発明は、チップ保持部材を交換することなく刃先接触角を変更することが可能となる面取り機、該面取り機におけるチップ保持部材、及び該チップ保持部材に固定される切削チップを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
切削チップを回転させながら工具本体を被削材の角部に沿って案内することで前記切削チップにより前記角部の面取りを行うようにされた面取り機において、前記切削チップを保持し、前記工具本体の回転駆動部に駆動連結されて回転中心軸線を中心に回転駆動されるチップ保持部材であって、
面取り機の回転駆動部に駆動連結される基部と、前記回転中心軸線の方向で前記基部の反対側にある先端部とを備え、
前記先端部が、頂面の周縁に刃先を有する第1切削チップと、頂面の周縁に刃先を有し前記第1切削チップよりも薄い第2切削チップとを、前記刃先の少なくとも一部が当該先端部の外側に突出して被削材の角部に係合可能となるように、選択的に固定するチップ固定凹部を有し、
前記チップ固定凹部は、当該チップ保持部材の回転方向に面して前記第1及び第2切削チップの底面と係合する着座面と、前記第1切削チップの周面に係合して前記着座面に平行な方向での前記第1切削チップの位置決めを行う第1側面と、前記第2切削チップの周面に係合して前記着座面に平行な方向での前記第2切削チップの位置決めを行う第2側面とを有し、前記チップ固定凹部に固定されたときの、前記第2切削チップの刃先が、前記第1切削チップの刃先よりも前記回転方向での後方に位置するようにされ、
前記第2側面が、前記刃先の前記少なくとも一部が前記先端部の外側に突出する側に、前記第1側面に対して突出して形成されている、チップ保持部材を提供する。
当該チップ保持部材においては、厚さの異なる第1切削チップと第2切削チップとを選択的に固定可能となっており、切削チップを交換することによって刃先の位置が回転方向での前後で変わるようになっている。これにより、刃先が被削材に接触するときの角度(刃先接触角)を変更することができる。ここで、単に厚さの異なる切削チップに交換した場合には、回転方向での刃先の位置だけでなく回転中心軸線から刃先までの距離も変わってしまい、それによって面取り量も大きく変わってしまう。これに対して当該チップ保持部材においては、厚い第1切削チップと薄い第2切削チップがそれぞれ異なる側面により位置決めされるようになっており、第2切削チップは厚い第1切削チップに比べて刃先が先端部の外側に突出する側にずれた位置で固定されるようになっている。これにより、切削チップを交換した際の回転中心軸線から刃先までの距離の変化量を小さくして、切削チップを交換したときの面取り量のずれを小さくすることが可能となる。
好ましくは、当該チップ保持部材が回転されたときに、前記チップ固定凹部に固定された前記第1切削チップの前記先端部の外側に突出した刃先の部分が描く円形の軌跡と、前記チップ固定凹部に固定された前記第2切削チップの前記先端部の外側に突出した刃先の部分が描く円形の軌跡とが略一致するように、前記第1及び第2側面が形状付けられているようにすることができる。
このような構成により、切削チップを交換しても面取り量が変わらなくなり、切削チップの交換時に面取り量の調整を再度行う必要がなくなる。
また、前記第1及び第2切削チップのそれぞれが前記頂面から前記底面に貫通する挿通孔を有しており、
前記着座面は前記第1及び第2切削チップの前記挿通孔を通された固定用ネジが螺合されるネジ穴を有し、前記固定用ネジが前記挿通孔を通して前記ネジ穴に螺合されたときに、前記固定用ネジによって前記第1及び第2切削チップがそれぞれ前記第1及び第2側面に押圧された状態で前記チップ固定凹部に固定されるようにすることができる。
また、前記第1及び第2切削チップの前記頂面と前記底面が正多角形状であり、前記挿通孔の中心軸線が前記頂面と前記底面の中心を通るように前記第1及び第2切削チップの前記挿通孔が形成されており、
前記チップ固定凹部に固定されたときの前記第2切削チップの前記挿通孔の中心軸線が、前記チップ固定凹部に固定されたときの前記第1切削チップの前記挿通孔の中心軸線よりも、前記先端部の外側に突出した刃先の部分の側に前記固定用ネジの中心軸線から大きくずれた位置となるように、前記第1及び第2側面が形状付けられているようにすることができる。
このような構成とすることにより、1つの切削チップで複数の刃先を得られ、切削チップを回転させて取り付けることにより、刃先の位置を変えずに新たな刃先で面取り加工を行うことが可能となる。
さらには、前記第1及び第2切削チップの周面が、正多角形状の横断面を有し、且つ複数の平面部分を有しており、
前記チップ固定凹部の前記第1及び第2側面は、前記第1及び第2切削チップの前記周面における少なくとも2つの平面部分に係合するようにすることができる。
このような構成により、切削チップの着座面に平行な方向での位置決めをより安定して行うことが可能となる。
また本発明は、上述のいずれかのチップ保持部材を備える面取り機を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上述のいずれかのチップ保持部材に固定される切削チップであって、前記着座面に係合する底面、前記底面と平行な頂面、及び前記底面から前記頂面に向かって当該切削チップの外側に傾斜して延びて前記頂面との間に刃先を形成する周面を有し、前記周面が、前記チップ保持部材の前記第1側面に当接する当接面部、及び前記チップ保持部材の前記第2側面に面する位置で前記第2側面に接触しないように窪んだ凹部を有する、切削チップを提供する。
さらに本発明は、上述のいずれかのチップ保持部材に固定される第1及び第2切削チップを含む一組の切削チップであって、
前記第1切削チップが、前記着座面に係合する第1底面、前記第1底面と平行な第1頂面、及び前記第1底面から前記第1頂面に向かって当該第1切削チップの外側に傾斜して延びて前記第1頂面との間に刃先を形成する第1周面を有し、前記第1周面が、前記チップ保持部材の前記第1側面に当接する第1当接面部、及び前記チップ保持部材の前記第2側面に面する位置で前記第2側面に接触しないように窪んだ凹部を有し、
前記第2切削チップが、前記着座面に係合する第2底面、前記第2底面と平行な第2頂面、及び前記第2底面から前記第2頂面に向かって当該第2切削チップの外側に傾斜して延びて前記第2頂面との間に刃先を形成する第2周面を有し、前記第2周面が、前記第1切削チップの前記第1当接面部と略同角度で傾斜して前記チップ保持部材の前記第2側面に当接する第2当接面部を有し、
前記第2切削チップが前記第1切削チップよりも薄く、前記第2頂面が前記第1頂面よりも小さい、一組の切削チップを提供する。
以下、本発明に係る面取り機の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る面取り機の側面部分断面図である。 図1の面取り機の正面部分断面図である。 図1の面取り機が備えるチップ保持部材の斜視図である。 図3のチップ保持部材に厚い切削チップを取り付けた状態を示す図である。 図4のA-A線における断面図である。 図3のチップ保持部材に薄い切削チップを取り付けた状態を示す図である。 図5のB-B線における断面図である。 厚い切削チップと薄い切削チップの刃先接触角を示す模式図である。 別の実施形態に係る厚い切削チップの刃先接触角を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る面取り機1は、図1及び図2に示すように、工具本体10と、工具本体10に取り付けられたL字状のガイド12と、工具本体10に内蔵された回転駆動部14に駆動連結されて回転中心軸線Rを中心に回転可能とされたチップ保持部材16と、を備える。回転駆動部14は、工具本体10内に内蔵された(図示しない)電動モータと、電動モータの出力軸18に取り付けられた第1ベベルギア20と、チップ保持部材16に固定されて第1ベベルギア20と噛み合う第2ベベルギア22とを有する。チップ保持部材16には、後述するように厚さの異なる切削チップ30、32を選択的に固定できるようになっている。切削チップ30、32は、その一部がガイド12の内側に突出するようにしてチップ保持部材16に保持される。図2に示すようにガイド12を被削材Wに押し当てた状態でチップ保持部材16を回転駆動して工具本体10を被削材Wの角部Eに並行して案内することによって、回転する切削チップ30、32により角部Eの面取り加工が行われるようになっている。
図1に示すように、ガイド12は位置調整用の偏心リング24を介して工具本体10に取り付けられている。偏心リング24は、工具本体10に対して回転中心軸線Rを中心として回転可能に取付けられている。偏心リング24の外周面24aは回転中心軸線Rに対して偏心しており、ガイド12はこの偏心した外周面24aに回転可能に取り付けられている。そのため、ガイド12を偏心リング24に対して回転させることにより、ガイド12は回転中心軸線Rに対して偏心して、回転中心軸線Rに対するガイド12の位置を調節できる。これにより、切削チップ30、32がガイド12の内側に突出する量を調節して、面取り量を調節することができる。また、ガイド12と共に偏心リング24を回転させることにより、回転中心軸線Rに対するガイド12の位置を変えずに工具本体10に対するガイド12の向きのみを変更することもできる。すなわち、ガイド12と偏心リング24とによって、切削チップ30、32による面取り量と、被削材Wに対する工具本体10の向きを調整することができる。
チップ保持部材16は、図2及び図3に示すように、回転駆動部14の第2ベベルギア22に固定される軸状の基部26と、回転中心軸線Rの方向で基部26の反対側にある先端部28とを備える。先端部28には、図4及び図5に示す厚い切削チップ(第1切削チップ)30と、図6及び図7に示す薄い切削チップ(第2切削チップ)32とを選択的に固定可能とされたチップ固定凹部34が設けられている。チップ固定凹部34は、チップ保持部材16の回転方向に面して形成され、径方向外側及び先端側に開口した形状となっている。チップ固定凹部34は、厚い切削チップ30の底面(第1底面)30aと薄い切削チップ32の底面(第2底面)32aに係合する着座面36と、厚い切削チップ30の周面(第1周面)30bに係合する第1側面38と、薄い切削チップ32の周面(第2周面)32bに係合する第2側面40とを有する。第2側面40は、第1側面38に対して、チップ固定凹部34の内側に突出した位置に形成されている。なお、チップ保持部材16には、チップ固定凹部34が2つ設けられており、切削チップ30、32を2つ取り付けられるようになっている。
厚い切削チップ30は、全体として正五角形の薄板形状を有している。より具体的には、図4及び図5に示すように、正五角形状の底面30aと、底面30aと平行で底面30aよりも大きい正五角形状の頂面(第1頂面)30cと、底面30aの各辺から頂面30cの各辺に向かって外側に傾斜して延びる周面30bとを有し、周面30bと頂面30cとの間の5つの辺のそれぞれに刃先30dが形成されている。また、頂面30cから底面30aに貫通した挿通孔30eが形成されている。挿通孔30eは、その中心軸線C1が頂面30cと底面30aの中心を通るように形成されている。チップ保持部材16の着座面36には、ネジ穴41が形成されており、挿通孔30eを通して固定用皿ネジ(固定用ネジ)42をネジ穴41に螺合することにより、厚い切削チップ30はチップ保持部材16のチップ固定凹部34に固定される。厚い切削チップ30は、チップ固定凹部34に固定されると、頂面30cの周縁に形成された刃先30dの一部が先端部28の径方向外側且つ先端側に向かって先端部28の外側に突出した位置となる。この刃先30dの一部は、チップ保持部材16が回転したときにガイド12の内側を通過し、被削材Wの角部Eを切削する。
厚い切削チップ30の周面30bは、図5に示すように、チップ固定凹部34の第1側面38に当接する当接面部(第1当接面部)30fと、この当接面部30fよりも内側に窪んだ凹部30gとを有する。凹部30gは、チップ固定凹部34の第2側面40に面する位置にあり、第2側面40に隣接はするが接触はしない形状となっている。従って、厚い切削チップ30の周面30bは、当接面部30fにおいてチップ固定凹部34の第1側面38にのみ接触し、第2側面40には接触しない。厚い切削チップ30の周面30bは、正五角形状の横断面を有し、且つ5つの平面部分30hを有する。チップ固定凹部34の第1側面38は2つの面で構成されており、この2つの面で厚い切削チップ30の周面30bの隣り合う2つの平面部分30hに係合するようになっている。厚い切削チップ30は、固定用皿ネジ42によって固定されるときに、その周面30bがチップ固定凹部34の第1側面38に接触するように、固定用皿ネジ42によって第1側面38の側に押圧される。そのため、固定された厚い切削チップ30はその周面30bの当接面部30fが第1側面38に押し付けられた状態となり、第1側面38によって着座面36に平行な方向での位置決めがなされる。
図6及び図7に示す薄い切削チップ32も同様に、全体として正五角形の薄板形状を有している。より具体的には、正五角形状の底面32aと、底面32aと平行で底面32aよりも大きい正五角形状の頂面(第2頂面)32cと、底面32aの各辺から頂面32cの各辺に向かって外側に傾斜して延びる周面32bとを有し、周面32bと頂面32cとの間の5つの辺のそれぞれに刃先32dが形成されている。また、頂面32cから底面32aに貫通した挿通孔32eが形成されている。挿通孔32eは、その中心軸線C2が頂面32cと底面32aの中心を通るように形成されている。薄い切削チップ32も固定用皿ネジ42によってチップ保持部材16のチップ固定凹部34に固定される。薄い切削チップ32は厚い切削チップ30よりも薄いため、薄い切削チップ32の頂面32cは厚い切削チップ30の頂面30cよりも小さい。
薄い切削チップ32の周面32bは、図7に示すように、底面32aから頂面32cにまで真っ直ぐに延びた当接面部(第2当接面部)32fを形成している。薄い切削チップ32の当接面部32fは厚い切削チップ30の当接面部32fと略同角度で傾斜している。チップ固定凹部34の第2側面40は第1側面38に対して突出しているため、薄い切削チップ32の周面32bは、当接面部32fにおいてチップ固定凹部34の第2側面40にのみ接触し、第1側面38には接触しない。薄い切削チップ32の周面32bは、正五角形状の横断面を有し、且つ5つの平面部分32hを有する。チップ固定凹部34の第2側面40は2つの面で構成されており、この2つの面が薄い切削チップ32の周面32bの隣り合う2つの平面部分32hに係合するようになっている。薄い切削チップ32は、固定用皿ネジ42によって固定されるときに、その周面32bがチップ固定凹部34の第2側面40に接触するように、固定用皿ネジ42によって第2側面40の側に押圧される。そのため、固定された薄い切削チップ32はその周面32bが第2側面40に押し付けられた状態となり、第2側面40によって着座面36に平行な方向での位置決めがなされる。
チップ固定凹部34に固定された厚い切削チップ30の挿通孔30eの中心軸線C1と薄い切削チップ32の挿通孔32eの中心軸線C2との位置を比較すると、薄い切削チップ32の中心軸線C2の方が刃先32dの側に固定用皿ネジ42の中心軸線C3からより大きくずれている。すなわち、薄い切削チップ32は厚い切削チップ30に対して全体として、先端部28の外側に突出している刃先32dの側にずれて固定される。
図8に示すように、チップ保持部材16に固定されたときの、厚い切削チップ30の刃先30dと薄いチップの刃先32dの位置を比較すると、薄い切削チップ32の刃先32dの方が厚い切削チップ30の刃先30dよりも回転方向での後方に位置することになる。回転方向での刃先30d、32dの位置が異なることにより、回転して刃先30d、32dが被削材Wに最も深い位置で当たるときの刃先30d、32dの角度、すなわち刃先接触角が異なるようになる。具体的には、回転方向で前方に刃先30dを有する厚い切削チップ30は、より少ない回転量でその刃先30dが被削材Wに最も深く当たる位置となり、回転方向で後方に刃先32dを有する薄い切削チップ32はより多い回転量でその刃先32dが被削材Wに最も深く当たる位置となる。そのため厚い切削チップ30の刃先接触角αは薄い切削チップ32の刃先接触角βよりも小さくなる。すなわち、厚さの異なる切削チップを用いることにより刃先接触角を変更することができる。ただし、厚さを薄くすることにより刃先の位置を回転方向での後方とすると、それと同時に回転中心軸線Rから刃先までの距離が短くなり、刃先が被削材Wに当たる深さも変わる。そうすると、偏心リング24により調整した面取り量が切削チップの交換により変わってしまう。当該面取り機1においては、薄い切削チップ32は、上述の様に第1側面38よりも刃先32dの側に突出した位置にある第2側面40によって位置決めされるようになっている。そのため、薄い切削チップ32は、第2側面40が第1側面38に対して突出している分だけ、その中心軸線C2が厚い切削チップ30の中心軸線C1に対して先端部28の外側に突出している刃先32dの部分の側にずれた位置で固定される。すなわち、薄い切削チップ32の刃先32dは、第2側面40が第1側面38に対してこの刃先32dの側に突出している分だけ、被削材Wの角部Eの側にずれた位置となる。これにより、当該面取り機1においては、チップ保持部材16が回転されたときに、厚い切削チップ30の刃先30dが描く円形の軌跡T1と、薄い切削チップ32が描く円形の軌跡T2とが略一致するようになっている。換言すれば、第1側面38と第2側面40は、厚い切削チップ30の刃先30dが描く円形の軌跡T1と薄い切削チップ32の刃先32dが描く円形の軌跡T2とが略一致するように形状付けられている。
このように、当該面取り機1においては、単に切削チップ30,32を交換するだけで刃先接触角を変更することができる。さらには、厚い切削チップ30と薄い切削チップ32とを交換しても各刃先30d、32dが描く軌跡T1、T2が実質的に一致するようになっているため、切削チップ30、32を交換したときに偏心リング24により面取り量を再度調整する必要がない。
別の実施形態に係る厚い切削チップ130においては、図9に示すように、刃先130dから頂面130cの中心に向かって底面130aの反対側に傾斜した傾斜面130iが形成されている。このような傾斜面130iを設けることで、刃先接触角γを上述の厚い切削チップ30の刃先接触角α及び薄い切削チップ32の刃先接触角βに比べてさらに小さくすることが可能となる。
以上に本発明の実施形態について説明をしたが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。例えば、切削チップの形状は、正五角形に限らず、正三角形や正方形などの他の正多角形状としてもよい。切削チップを正多角形状とすることにより、複数の刃先が形成され、1つの刃先が摩耗しても切削チップを回転させて再度取り付けることにより他の刃先を利用することができるため、1つの切削チップで多くの面取り加工を行うことができる。または、切削チップの形状を正多角形ではない、平行四辺形などの他の形状とすることも可能である。さらには上記実施形態においては、切削チップの刃先が被削材の角部を45°でC面取りするように直線的に形成されているが、45°以外の角度での直線的な面取りを行うように刃先の角度を変えるか又は切削チップの固定角度を変えてもよいし、又は丸いR面取りを行うように刃先を湾曲したものとしてもよい。上記実施形態においては厚さの異なる2種類の切削チップを使用できるようになっているが、チップ固定凹部の側面を3段以上にするなどして、より多くの厚さの異なる切削チップを使用できるようにすることもできる。さらには、チップ固定凹部の着座面を回転中心軸線に対して傾斜した面にして、切削チップが回転中心軸線に対して斜めに取り付けられるようにしてもよい。上記実施形態においては、L字状のガイドによって被削材の直線状に延びる角部に並行して工具本体を案内するようになっているが、ガイドローラのような他の形態のガイドを利用して、曲がった溝の角部や孔の内周の角部などのような湾曲して延びる角部に沿って工具本体を案内して、湾曲した角部の面取り加工を行うようにした面取り機としてもよい。
1 面取り機
10 工具本体
12 ガイド
14 回転駆動部
16 チップ保持部材
18 出力軸
20 第1ベベルギア
22 第2ベベルギア
24 偏心リング
24a 外周面
26 基部
28 先端部
30 切削チップ(第1切削チップ)
30a 底面(第1底面)
30b 周面(第1周面)
30c 頂面(第1頂面)
30d 刃先
30e 挿通孔
30f 当接面部(第1当接面部)
30g 凹部
30h 平面部分
32 切削チップ(第2切削チップ)
32a 底面(第2底面)
32b 周面(第2周面)
32c 頂面(第2頂面)
32d 刃先
32e 挿通孔
32f 当接面部(第2当接面部)
32h 平面部分
34 チップ固定凹部
36 着座面
38 第1側面
40 第2側面
41 ネジ穴
42 固定用皿ネジ(固定用ネジ)
130 切削チップ
130a 底面
130c 頂面
130d 刃先
130i 傾斜面
C1、C2、C3 中心軸線
R 回転中心軸線
T1、T2 軌跡
W 被削材
E 角部
α、β、γ 刃先接触角

Claims (8)

  1. 切削チップを回転させながら工具本体を被削材の角部に沿って案内することで前記切削チップにより前記角部の面取りを行うようにされた面取り機において、前記切削チップを保持し、前記工具本体の回転駆動部に駆動連結されて回転中心軸線を中心に回転駆動されるチップ保持部材であって、
    面取り機の回転駆動部に駆動連結される基部と、前記回転中心軸線の方向で前記基部の反対側にある先端部とを備え、
    前記先端部が、頂面の周縁に刃先を有する第1切削チップと、頂面の周縁に刃先を有し前記第1切削チップよりも薄い第2切削チップとを、前記刃先の少なくとも一部が当該先端部の外側に突出して被削材の角部に係合可能となるように、選択的に固定するチップ固定凹部を有し、
    前記チップ固定凹部は、当該チップ保持部材の回転方向に面して前記第1及び第2切削チップの底面と係合する着座面と、前記第1切削チップの周面に係合して前記着座面に平行な方向での前記第1切削チップの位置決めを行う第1側面と、前記第2切削チップの周面に係合して前記着座面に平行な方向での前記第2切削チップの位置決めを行う第2側面とを有し、前記チップ固定凹部に固定されたときの、前記第2切削チップの刃先が、前記第1切削チップの刃先よりも前記回転方向での後方に位置するようにされ、
    前記第2側面が、前記刃先の前記少なくとも一部が前記先端部の外側に突出する側に、前記第1側面に対して突出して形成されている、チップ保持部材。
  2. 当該チップ保持部材が回転されたときに、前記チップ固定凹部に固定された前記第1切削チップの前記先端部の外側に突出した刃先の部分が描く円形の軌跡と、前記チップ固定凹部に固定された前記第2切削チップの前記先端部の外側に突出した刃先の部分が描く円形の軌跡とが略一致するように、前記第1及び第2側面が形状付けられている、請求項1に記載のチップ保持部材。
  3. 前記第1及び第2切削チップのそれぞれが前記頂面から前記底面に貫通する挿通孔を有しており、
    前記着座面は前記第1及び第2切削チップの前記挿通孔を通された固定用ネジが螺合されるネジ穴を有し、前記固定用ネジが前記挿通孔を通して前記ネジ穴に螺合されたときに、前記固定用ネジによって前記第1及び第2切削チップがそれぞれ前記第1及び第2側面に押圧された状態で前記チップ固定凹部に固定されるようにされた、請求項1又は2に記載のチップ保持部材。
  4. 前記第1及び第2切削チップの前記頂面と前記底面が正多角形状であり、前記挿通孔の中心軸線が前記頂面と前記底面の中心を通るように前記第1及び第2切削チップの前記挿通孔が形成されており、
    前記チップ固定凹部に固定されたときの前記第2切削チップの前記挿通孔の中心軸線が、前記チップ固定凹部に固定されたときの前記第1切削チップの前記挿通孔の中心軸線よりも、前記先端部の外側に突出した刃先の部分の側に前記固定用ネジの中心軸線から大きくずれた位置となるように、前記第1及び第2側面が形状付けられている、請求項3に記載のチップ保持部材。
  5. 前記第1及び第2切削チップの周面が、正多角形状の横断面を有し、且つ複数の平面部分を有しており、
    前記チップ固定凹部の前記第1及び第2側面は、前記第1及び第2切削チップの前記周面における少なくとも2つの平面部分に係合するようにされている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチップ保持部材。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のチップ保持部材を備える面取り機。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のチップ保持部材に固定される切削チップであって、前記着座面に係合する底面、前記底面と平行な頂面、及び前記底面から前記頂面に向かって当該切削チップの外側に傾斜して延びて前記頂面との間に刃先を形成する周面を有し、前記周面が、前記チップ保持部材の前記第1側面に当接する当接面部、及び前記チップ保持部材の前記第2側面に面する位置で前記第2側面に接触しないように窪んだ凹部を有する、切削チップ。
  8. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のチップ保持部材に固定される第1及び第2切削チップを含む一組の切削チップであって、
    前記第1切削チップが、前記着座面に係合する第1底面、前記第1底面と平行な第1頂面、及び前記第1底面から前記第1頂面に向かって当該第1切削チップの外側に傾斜して延びて前記第1頂面との間に刃先を形成する第1周面を有し、前記第1周面が、前記チップ保持部材の前記第1側面に当接する第1当接面部、及び前記チップ保持部材の前記第2側面に面する位置で前記第2側面に接触しないように窪んだ凹部を有し、
    前記第2切削チップが、前記着座面に係合する第2底面、前記第2底面と平行な第2頂面、及び前記第2底面から前記第2頂面に向かって当該第2切削チップの外側に傾斜して延びて前記第2頂面との間に刃先を形成する第2周面を有し、前記第2周面が、前記第1切削チップの前記第1当接面部と略同角度で傾斜して前記チップ保持部材の前記第2側面に当接する第2当接面部を有し、
    前記第2切削チップが前記第1切削チップよりも薄く、前記第2頂面が前記第1頂面よりも小さい、一組の切削チップ。
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