JP2010179409A - 切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のチップを用いた刃先交換型の切削工具において、それぞれのチップに2つの刃先を用意して2つの刃先を容易に選択的に使用することができる切削工具、あるいは寿命をより向上させることができる切削工具を提供する。
【解決手段】チップCBのそれぞれは、カッターボディ10よりもチップCBの一部が突出しており、取り付けられた支軸30回りに揺動可能であるとともに、それぞれの支軸30の周囲におけるカッターボディ10に設けられたそれぞれの規制部12にて揺動範囲が規制されており、カッターボディを正転方向に回転させた場合は、揺動範囲の一方の端である第1規制位置に保持された状態で第1刃先C1で切削対象のワークを切削可能であり、カッターボディを逆転方向に回転させた場合は、揺動範囲の他方の端である第2規制位置に保持された状態で第2刃先C2で切削対象のワークを切削可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、種々の切削加工に用いる切削工具に関する。
従来より、切削工具として、平面の高能率除去加工には、いわゆるフライス工具が一般的に用いられ、溝の切削加工にはいわゆるサイドカッターが一般的に用いられている。
切削工具には、高速度鋼の材質で本体と刃先が一体の工具(図10(A)、(B)参照)や、後述する特許文献に開示されているように刃先が交換可能な構成で、刃先の材質として超硬合金やサーメットを用いたスローアウェイチップ(以降、スローアウェイチップをチップと記載する)が取り付けられている工具がある。
切削加工では、被削材や加工能率、仕上げ精度等に応じて、それぞれの切削加工に対して適切なすくい角に設定された刃先を備えた、すくい角毎の切削工具を使用している。
すくい角が変更可能であれば、すくい角毎の切削工具を用意する必要はないが、刃先が一体型の切削工具(以降、刃先一体型切削工具と記載する)では、刃先のすくい角が決まっており、すくい角を変更することはできない。また、チップが用いられている切削工具(以降、刃先交換型切削工具と記載する)では、すくい角の異なるチップに交換することができるが、チップを1個ずつ取り外して交換しなければならないため、非常に手間がかかる。このため、一般的には、すくい角毎の切削工具を用意しておき、所望するすくい角の切削工具と交換して切削加工を行っており、交換作業と交換後の調整等に時間がかかり、加工効率が低下している。
また、刃先が磨耗したり欠けたりした場合は、刃先一体型切削工具では該当する刃先が再研磨され、刃先交換型切削工具では該当するチップが交換されている。
そこで、従来から、チップを取り外すことなく複数の刃先を使用することができる種々の切削工具や、チップの寿命をより向上させることができる種々の切削工具が提案されている。
特許文献1に記載された従来技術では、刃先交換型切削工具において、それぞれのチップの取り付け部に2個所のピン穴を設け、ロックピンを挿入するピン穴を変更してチップを交換することなくチップのすくい角を変更することで、2種類の刃先を選択的に使用できるフライスカッターが開示されている。
また、特許文献2に記載された従来技術では、チップを突出方向に進退させる機構を備え、チップの再研削代または再研削回数を増やすことにより、チップを有効利用して、チップの寿命をより向上させることができる、スローアウェイ式切削工具が開示されている。
また、特許文献3に記載された従来技術では、チップをチップ座に締め付けネジで装着した状態から、締め付けネジを所定回転数だけ緩めてチップを取り外すことなく上方に移動させてコーナーチェンジして再度締め付けるスローアウェイ式切削工具において、締め付けネジを緩める回転数を刻印した締め付け工具が開示されている。
また、特許文献4に記載された従来技術には、円盤状の複合型研削砥石において、曲面状の荒研削砥石と仕上げ研削砥石とを最外周部が相互に対向するよう、円盤面の一方の面が荒研削砥石で、他方の面が仕上げ研削砥石に構成され、球面状の加工表面を荒研削に引き続いて仕上げ研削を連続した一工程で完遂できる複合型研削砥石が開示されている。
また、特許文献5に記載された従来技術には、主軸で回転するフライスの先端の外周部に粗研削用のチップを備え、同心上にエアタービンで回る研削ホイールを備え、フライスと研削ホイールとをそれぞれ適正速度で回転させて、チップで粗加工した面を研削ホイールで仕上げ加工する、複合工具が開示されている。
特開平7−24623号公報 特開2005−81458号公報 特開2005−246485号公報 特開平5−261669号公報 特開平9−29529号公報
特許文献1に記載された従来技術では、刃先交換型切削工具に取り付けられたそれぞれのチップのすくい角を変更するために、チップのそれぞれを取り外して交換する必要はないが、作業者がそれぞれのチップのロックピンの位置を変更しなければならないので、非常に手間と時間がかかる。
また、特許文献2に記載された従来技術では、チップを研削して突出量が少なくなった場合に、チップのそれぞれに隣接して設けられてチップの突出量を決める拘束部材を、1個ずつ交換または位置変更(ネジの締め付け)する必要があるので、チップの寿命をより向上させることができるが、非常に手間がかかる。
また、特許文献3に記載された従来技術では、チップのコーナーチェンジをして複数の刃先を選択的に使用する際、チップを取り外す必要はないが、チップの締め付けネジを1個ずつ緩めてコーナーチェンジして締め付けネジを締め直す必要があるので、非常に手間がかかる。
また、特許文献4に記載された従来技術では、被加工個所が球面状の形状に限定されてしまい、平面や溝等の加工には適さない。
また、特許文献5に記載された従来技術では、切削工具の構造が複雑である。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、複数のチップを用いた刃先交換型の切削工具において、それぞれのチップに2つの刃先を用意して2つの刃先を容易に選択的に使用することができる切削工具、あるいは寿命をより向上させることができる切削工具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの切削工具である。
請求項1に記載の切削工具は、カッター回転軸回りに回転可能なカッターボディと、前記カッターボディにおける前記カッター回転軸方向の先端部に設けられた刃である複数のチップと、を備えた切削工具である。
前記カッターボディの先端部には、複数の前記チップのそれぞれに対応させた複数の支軸が設けられている。
前記チップのそれぞれは、それぞれの前記支軸に取り付けられて前記カッターボディよりも前記チップの一部が突出しており、取り付けられた支軸回りに揺動可能であるとともに、それぞれの前記支軸の周囲における前記カッターボディに設けられたそれぞれの規制部にて揺動範囲が規制されている。
そして、前記カッターボディを一方の方向である正転方向に回転させた場合は、前記揺動範囲の一方の端である第1規制位置に保持された状態で前記カッターボディよりも突出する位置に設けられた第1刃先で切削対象のワークを切削可能であり、前記カッターボディを前記一方の方向と反対の方向である逆転方向に回転させた場合は、前記揺動範囲の他方の端である第2規制位置に保持された状態で前記カッターボディよりも突出する位置に設けられた第2刃先で切削対象のワークを切削可能である。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの切削工具である。
請求項2に記載の切削工具は、請求項1に記載の切削工具であって、前記支軸のそれぞれは、前記カッターボディの外周面に、前記カッター回転軸に直交する方向に設けられている。
そして、前記チップのそれぞれは、前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合、前記第1規制位置にて前記カッターボディに対して前記カッター回転軸方向に、前記第1刃先が最も突出し、前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合、前記第2規制位置にて前記カッターボディに対して前記カッター回転軸方向に、前記第2刃先が最も突出する。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの切削工具である。
請求項3に記載の切削工具は、請求項1に記載の切削工具であって、前記支軸のそれぞれは、前記カッターボディの先端部における前記カッター回転軸に直交する面である端面に、前記カッター回転軸方向に設けられている。
そして、前記チップのそれぞれは、前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合、前記第1規制位置にて前記カッターボディに対して当該カッターボディの径方向に、前記第1刃先が最も突出し、前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合、前記第2規制位置にて前記カッターボディに対して当該カッターボディの径方向に、前記第2刃先が最も突出する。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの切削工具である。
請求項4に記載の切削工具は、請求項3に記載の切削工具であって、前記チップのそれぞれは、前記第1刃先と前記第2刃先における前記カッター回転軸方向の厚さがそれぞれ異なる厚さに設定されている。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの切削工具である。
請求項5に記載の切削工具は、請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具であって、前記チップのそれぞれは、当該チップが設けられている支軸の方向から見た場合に略L字形の形状を有しており、前記支軸を挿通する軸孔が、前記略L字形の角部の近傍に配置されており、前記第1刃先が、前記L字形の一方の辺の側における前記軸孔から遠い側の端部の近傍に設けられており、前記第2刃先が、前記L字形の他方の辺の側における前記軸孔から遠い側の端部の近傍に設けられている。
そして、前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合は、前記第1規制位置にて前記L字形の他方の辺の側が前記規制部に支持されて前記第1刃先が前記カッターボディから最も突出し、前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合は、前記第2規制位置にて前記L字形の一方の辺の側が前記規制部に支持されて前記第2刃先が前記カッターボディから最も突出する。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの切削工具である。
請求項6に記載の切削工具は、請求項5に記載の切削工具であって、前記チップは、前記略L字形に基づいた略四角形または略三角形である。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの切削工具である。
請求項7に記載の切削工具は、請求項1〜6のいずれかに記載の切削工具であって、前記第1刃先と前記第2刃先の少なくとも一方が砥石である。
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの切削工具である。
請求項8に記載の切削工具は、請求項1〜6のいずれかに記載の切削工具であって、前記第1規制位置に保持された状態における前記第1刃先のすくい角と、前記第2規制位置に保持された状態における前記第2刃先のすくい角と、が異なる角度となるように設定されている。
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの切削工具である。
請求項9に記載の切削工具は、請求項1〜6に記載の切削工具であって、前記第1規制位置に保持された状態における前記第1刃先のすくい角と、前記第2規制位置に保持された状態における前記第2刃先のすくい角と、が同じ角度となるように設定されている。
請求項1に記載の切削工具を用いれば、チップに設けた第1刃先と第2刃先とを選択的に使用する際、第1刃先を選択して切削する場合は切削工具の回転方向を正転方向にして、第2刃先を選択して切削する場合は切削工具の回転方向を逆転方向にすればよい。
従って、作業者がチップを1個ずつ調整する必要がなく、2つの刃先を容易に選択的に使用することができる。
また、請求項2に記載の切削工具によれば、支軸はカッター回転軸に直交する方向に、且つカッターボディの外周面に設けられており、チップは支軸回りに揺動可能となるように設けられている。そして、それぞれの回転方向で、第1刃先または第2刃先が、カッター回転軸方向に最も突出するように構成したフライス型の切削工具を実現することができる(図1参照)。
また、請求項3に記載の切削工具によれば、支軸はカッター回転軸方向に、且つカッターボディの端面に設けられており、チップは支軸回りに揺動可能となるように設けられている。そして、それぞれの回転方向で、第1刃先または第2刃先が、カッターボディの径方向に最も突出するように構成したサイドカッター型の切削工具を実現することができる(図5参照)。
また、請求項4に記載の切削工具によれば、切削工具の回転方向を変更するだけで、カッター回転軸方向の厚さが異なる第1刃先と第2刃先を選択的に使用することができるので、段つき溝(図5(C)参照)や、異なる幅の溝等を切削する場合に、切削工具の交換等を行う必要がなく、便利である。
また、請求項5に記載の切削工具によれば、チップを略L字形状とすることで、規制部の形状をより単純にして、回転方向を変更するだけで第1刃先と第2刃先とを選択的に使用可能な切削工具を実現することができる(図4、図8参照)。
また、請求項6に記載の切削工具によれば、回転方向を変更するだけで第1刃先と第2刃先とを選択的に使用可能な切削工具において、チップの形状、及び規制部の形状を、より単純にすることができる(図4(C)参照)。
また、請求項7に記載の切削工具によれば、第1刃先と第2刃先の少なくとも一方が砥石であるので、より高精度な仕上げ切削(研削)を行うことができる。
また、請求項8に記載の切削工具によれば、例えば第1刃先のすくい角を粗加工用すくい角、第2刃先のすくい角を仕上げ加工用すくい角に設定しておけば、粗加工から仕上げ加工まで、切削工具の交換をする必要がなく、切削工具の回転方向を変更するだけでよいので、非常に短時間に加工工程を完了させることができる。
また、請求項9に記載の切削工具によれば、第1刃先と第2刃先を同じすくい角に設定することで、チップの寿命を2倍にすることができるので、寿命をより向上させることができる。
フライス型、且つチップの形状が略四角形の切削工具1の例を説明する図である。 チップCBの詳細形状と規制部12の詳細形状の例を説明する図である。 フライス型、且つチップの形状が略三角形の切削工具1の例を説明する図である。 フライス型、且つチップの形状が略L字形の切削工具1の例を説明する図である。 サイドカッター型、且つチップの形状が略三角形の切削工具1の例を説明する図である。 チップCBの形状の例を説明する図である。 サイドカッター型、且つチップの形状が略四角形の切削工具1の例を説明する図である。 サイドカッター型、且つチップの形状が略L字形の切削工具1の例を説明する図である。 サイドカッター型、且つチップの形状が略L字形の切削工具1の例を説明する図である。 従来の、フライス型の切削工具100(刃先一体型切削工具)の例を説明する図である。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の切削工具1の一実施の形態における側面図の例を示している。なお、本実施の形態にて説明する切削工具1は、全て刃先交換型切削工具である。
なお、図10(A)〜(C)に従来の刃先が一体型の切削工具100(この場合、ワークWの平面を切削するフライス工具)の例を示す。図10(A)はワークWの平面を切削している切削工具100の側面図の例を示しており、図10(A)のA方向から見た図が図10(B)である。また図10(C)は、図10(A)における刃先BRの拡大図である。切削工具100はカッター回転軸CZ回りに回転しながらX軸方向に移動してワークWの平面を切削加工する。なお、一体型の切削工具100は、刃先BRのすくい面MSの角度を変更できないため、すくい角θSを変更することができない。従って、異なるすくい角の刃先での切削を所望する場合は切削工具を交換しなければならないので、交換作業と調整に時間がかかる。
●●[第1の実施の形態(図1〜図4)]
次に、図1〜図4を用いて、第1の実施の形態であるフライス型の切削工具1(刃先交換型切削工具)について説明する。
●[フライス型、且つチップの形状が略四角形の例(図1、図2)]
図1及び図2を用いて、チップCBが略四角形の場合のフライス型の切削工具1について説明する。なお、図1及び図2を用いて説明する切削工具1では、チップCBの形状は略四角形であり、チップCBにおける隣り合う2つの角のそれぞれが第1刃先C1と第2刃先C2である。
切削工具1は、カッター回転軸CZ回りに回転可能な略円柱状(または略円筒状)のカッターボディ10と、カッターボディ10におけるカッター回転軸CZ方向の先端部に設けられて支軸30回りに揺動可能な複数のチップCBと、チップCBの周囲に設けられてチップCBの揺動範囲を規制する規制部12とで構成されている。
カッターボディ10におけるカッター回転軸CZ方向の先端部には、刃(刃具)である複数のチップCBのそれぞれに対応させた複数の支軸30が設けられている。図1〜図4に示すフライス型の切削工具1では、支軸30のそれぞれは、カッターボディ10の外周面に、カッター回転軸CZに直交する方向に設けられている。
チップCBのそれぞれは、それぞれの支軸30に取り付けられており、各チップCBはカッターボディ10よりも一部が突出しており、取り付けられた支軸30回りに揺動可能である。図1〜図4に示すフライス型の切削工具1では、チップCBはカッター回転軸CZ方向に一部が突出しており、チップCBには第1刃先C1と第2刃先C2とが形成されている。
カッターボディ10における各支軸30の周囲には、支軸30に取り付けられたチップCBの揺動範囲を規制する規制部12が設けられている。
ここで、図1(A)に示すようにA方向から見て右回りを正転方向の回転とし、図1(B)に示すようにA方向から見て左回りを逆転方向の回転とする。
図1(A)に示すように、切削工具1を正転方向に回転させると、チップCBは、すくい面MS1が規制部12に形成された第1規制面20Aにて支持された第1規制位置に保持され、約±0度のすくい角θSを有する第1刃先C1にて切削加工する切削工具1となる(第1刃先C1がワーク回転軸CZ方向に最も突出する)。なお、第1規制位置は、図1(A)に示すチップCBの位置であり、チップCBの揺動範囲の一方の端となる位置である。
また、図1(B)に示すように、切削工具1を逆転方向に回転させると、チップCBは、すくい面MS2が規制部12に形成された第2規制面20Bにて支持された第2規制位置に保持され、約−10度のすくい角θSを有する第2刃先C2にて切削加工する切削工具1となる(第2刃先C2がワーク回転軸CZ方向に最も突出する)。なお、第2規制位置は、図1(B)に示すチップCBの位置であり、チップCBの揺動範囲の他方の端となる位置である。
このように、作業者がチップCBを1個ずつ調整する必要がなく、切削工具1の回転方向を変更するだけで、第1刃先と第2刃先とを容易に選択的に使用することができる切削工具1を実現することができる。
[チップCBの詳細形状と規制部12の詳細形状の例(図2(A)〜(C))]
次に、図2(A)〜(C)を用いて、チップの形状が略四角形の場合における、チップCBの詳細形状と規制部12の詳細形状の例について説明する。なお、図2(A)〜(C)に示す詳細形状は、図1の例に示すフライス型の切削工具1に適用できる他にも、後述する図7に示すサイドカッター型の切削工具1にも適用することができる。
図2(A)は、チップCBの詳細形状と、規制部12の詳細形状と、チップCBの揺動範囲を示しており、チップCBは、揺動角θYH内で揺動可能となるように、規制部12にて揺動範囲を規制されている。
そして、図2(A)に示すように切削工具1を正転方向に回転させてワークWを第1刃先C1で切削する場合、チップCBは規制部12に設けられた第1規制面20H1、20H1Aにて支持されて第1規制位置に保持され、すくい角が約+10度の第1刃先C1にてワークWを切削する。なお、第1刃先C1は種々の形状に微調整することが可能であり、図2に示す例では、チップCBは略四角形をベースにしているが、第1刃先C1のすくい面MS1の角度をチップCBの中心側に向けて傾斜させており、すくい角が約+10度となるように調整している。
また、図2(B)に示すように切削工具1を逆転方向に回転させてワークWを第2刃先C2で切削する場合、チップCBは規制部12に設けられた第2規制面20H2、20H2Aにて支持されて第2規制位置に保持され、すくい角が約−10度の第2刃先C2にてワークWを切削する。
なお、図2(B)及び(C)では、ワークWを刃先に接触させているため、チップは第1規制位置及び第2規制位置に保持されているが、図1(A)及び(B)に示すように刃先がワークWに接触していない場合は、それぞれの回転方向にて、回転速度の加速中(加速度が増加中)に、図1(A)及び(B)に示すそれぞれの第1規制位置、第2規制位置に安定的にチップを保持することができる。なお、回転速度の加速中でなくても、高速回転によってチップが受ける空気抵抗により、自動的に第1規制位置、または第2規制位置に各チップは保持される。また、チップの刃先がワークWに接触した場合は、回転方向に応じて、各チップは安定的に第1規制位置または第2規制位置のそれぞれの位置に保持される。
なお、第1規制位置に保持された状態、または第2規制位置に保持された状態にてチップの位置を固定するロック機構を備えるようにしてもよい。
例えば、図1(A)及び(B)の例において、カッターボディ10における支軸30よりも下側の部分を、ゼンマイ等を用いて径が可変となるように構成する。そして、カッターボディ10の支軸30よりも下側の部分の径を小さくしてチップCBにカッターボディ10の外周が触れないようにして正転方向に加速して図1(A)に示す第1規制位置にチッブCBを保持した後、カッターボディ10の支軸30よりも下側の部分の径を大きくしてカッターボディ10の外周にてチップCBを外側に押し付けて、第1規制位置で固定することも可能である。なお、ロック機構は、他にも種々の構成で実現することが可能である。
●[フライス型、且つチップの形状が略三角形の例(図3)]
次に図3(A)及び(B)を用いて、フライス型の切削工具1において、チップCBの形状が略三角形である切削工具1の例を説明する。
図1(A)及び(B)に対して、図3(A)及び(B)では、チップCBの形状が略四角形から略三角形に変更されており、規制部12の形状が異なる。
図2(A)に示すように、切削工具1を正転方向に回転させると、チップCBは、すくい面MS1が規制部12に形成された第1規制面20Aに支持されて、チップCBが第1規制位置に保持され、約+10度のすくい角θSを有する第1刃先C1にて切削加工する切削工具1となる。
また、図2(B)に示すように、切削工具1を逆転方向に回転させると、チップCBは、すくい面MS2が規制部12に形成された第2規制面20Bに支持されて、チップCBが第2規制位置に保持され、約+10度のすくい角θSを有する第2刃先C2にて切削加工する切削工具1となる。
●[フライス型、且つチップの形状が略L字形の例(図4)]
次に図4(A)〜(C)を用いて、フライス型の切削工具1において、チップCBの形状が略L字形である切削工具1の例を説明する。
図4(A)〜(C)に示すように、本実施の形態にて説明するチップCBは、点線で示すように略「L」字形に形成されている。そして、支軸30を挿通する軸孔CHは「L」字形の角部の近傍となる位置に設けられており、第1刃先C1は「L」字形の一方の辺の側における軸孔CHから遠い側の端部に設けられており、第2刃先C2は「L」字形の他方の辺の側における軸孔CHから遠い側の端部に設けられている。
本実施の形態の特徴は、チップCBの形状が比較的単純なL字形である点と、規制部12におけるチップCBとの当接個所(第1規制面20A、第2規制面20B)の形状が非常に単純な形状である点である。図1〜図3と、図4(A)とを比較すると判るように、図4(A)では第1規制面20Aと第2規制面20Bとが同一平面であり、単純な平坦形状である。
図4(A)は、チップCBにおける第1刃先C1が粗切削用砥石であり、第2刃先C2が仕上げ切削用砥石とした例である。
切削工具1(カッターボディ10)を正転方向に回転させた場合、チップCBにおける「L」字形の他方の辺の側が規制部12の第1規制面20Aに支持されて第1規制位置に保持され、第1刃先C1にてワークを粗切削することができる。
また、切削工具1を逆転方向に回転させた場合、チップCBにおける「L」字形の一方の辺の側が規制部12の第2規制面20Bに支持されて第2規制位置に保持され、第2刃先C2にてワークを仕上げ切削することができる。
図4(B)は、チップCBにおける第1刃先C1が粗切削用切れ刃であり、第2刃先C2が仕上げ切削用砥石とした例である。
切削工具1を正転方向に回転させた場合、チップCBにおける「L」字形の他方の辺の側が規制部12の第1規制面20Aに支持されて第1規制位置に保持され、第1刃先C1にてワークを粗切削することができる。
また、切削工具1を逆転方向に回転させた場合、チップCBにおける「L」字形の一方の辺の側が規制部12の第2規制面20Bに支持されて第2規制位置に保持され、第2刃先C2にてワークを仕上げ切削することができる。
なお、図4(C)に示すように、略「L」字形のチップCBの形状や、第1刃先C1、第2刃先C2は、種々変更可能である。
例えば、略「L」字形の形状については、図4(C)の左側及び中央の2つのチップCBに示すように、L字形に基づいた三角形や四角形として、軸孔CHから遠い側の端部をそれぞれ第1刃先C1、第2刃先C2とすることができる。
また、例えば第1刃先C1と第2刃先C2の種類としては、図4(A)に示すように双方を砥石としてもよいし、図4(B)に示すように一方を切れ刃、他方を砥石としてもよいし、図4(C)の右側のチップCBに示すように双方を切れ刃としてもよい。また、切れ刃とした場合は、すくい面の角度を調整することで、種々のすくい角に容易に設定することができる。
なお、本明細書では、所定のすくい角に設定された切れ刃による切削加工も、すくい角を有さない砥石による研削加工も、同じ「切削加工」として扱う。
●●[第2の実施の形態(図5〜図9)]
次に、図5〜図9を用いて、第2の実施の形態であるサイドカッター型の切削工具1(刃先交換型切削工具)について説明する。
●[サイドカッター型、且つチップの形状が略三角形の例(図5、図6)]
次に図5、図6を用いて、サイドカッター型の切削工具1において、チップCBの形状が略三角形である切削工具1の例を説明する。
図5(A)は当該切削工具1の側面図(カッター回転軸CZに直交する方向から見た図)を示しており、図5(B)は、図5(A)におけるB方向から見た左回り時の図(A方向から見た場合は右回り)を示している。また、図5(C)は、図5(A)におけるB方向から見た右回り時の図(A方向から見た場合は左回り)を示している。
図5(A)〜(C)の例に示す第2の実施の形態における切削工具1は、図1〜図3の例に示した切削工具1に対して、(1)チップCBの突出方向と揺動方向、(2)支軸30の位置と方向、(3)規制部12の形状と位置、が異なる点として挙げられる。以下、この相違点について主に説明する。
図5(A)及び(B)に示すように、サイドカッター型の切削工具1では、支軸30のそれぞれは、カッターボディ10におけるカッター回転軸CZに直交する面である端面に、カッター回転軸CZ方向に設けられている。また、チップCBはカッターボディ10の径方向に一部が突出しており、チップCBには第1刃先C1と第2刃先C2とが形成されている。
規制部12は、図5(B)及び(C)に示すように、カッターボディ10の端面の少なくとも一部を覆う板状の形状を有してカッターボディ10に対して固定されており、各チップCBの揺動範囲を規制する規制形状(第1規制面20A、第2規制面20B)が形成されている。
規制部12は、図5(B)に示すようにB方向から見て左回り(正転方向)にカッターボディ10を回転させた場合、ワークWを切削するチップCBから受ける力を、規制部12における第1規制面20Aにて支持し、チップCBを第1規制位置に保持する(第1刃先C1がカッターボディ10の径方向に最も突出する)。なお、第1規制位置は、図5(B)に示すチップCBの位置であり、チップCBの揺動範囲の一方の端となる位置である。
また、規制部12は、図5(C)に示すようにB方向から見て右回りにカッターボディ10を回転させた場合、ワークWを切削するチップCBから受ける力を、規制部12における第2規制面20Bにて支持し、チップCBを第2規制位置に保持する(第2刃先C2がカッターボディ10の径方向に最も突出する)。なお、第2規制位置は、図5(C)に示すチップCBの位置であり、チップCBの揺動範囲の他方の端となる位置である。
なお、図5(A)及び(B)では、チップCBの形状を図6(A)に示す形状としている。すなわち、チップCBの第1刃先C1におけるカッター回転軸CZ方向の厚さCW1と、第2刃先C2におけるカッター回転軸CZ方向の厚さCW2とを、異なる厚さに設定している。この場合、厚さCW1>厚さCW2と設定しており、カッターボディ10を正転方向に回転させて第1刃先C1にてワークWに溝を形成し(図5(B)参照)、続いてカッターボディ10を逆転方向に回転させて第2刃先C2にて、第1刃先C1で形成した溝の中に更に溝を形成し、段つき溝を形成することができる(図5(C)参照)。
また、チップCBの形状を図6(B)に示す形状とした場合、チップCBの第1刃先C1のカッター回転軸方向の厚さCWと、第2刃先C2のカッター回転軸方向の厚さCWとが同じ厚さであり、第1刃先C1が寿命に達してもまだ第2刃先C2を使用することができるため、チップCBの寿命を2倍に延ばすことができる。
なお、第1規制面20A、第2規制面20Bの位置を調整することで、第1刃先C1のすくい角と、第2刃先C2のすくい角を所望するすくい角に調整することも容易である。
●[サイドカッター型、且つチップの形状が略四角形の例(図7)]
次に図7を用いて、サイドカッター型の切削工具1において、チップCBの形状が略四角形である切削工具1の例を説明する。
図7(A)は当該切削工具1の側面図(カッター回転軸CZに直交する方向から見た図)を示しており、図7(B)は、図7(A)におけるB方向から見た左回り時の図(A方向から見た場合は右回り)を示している。また、図7(C)は、図7(A)におけるB方向から見た右回り時の図(A方向から見た場合は左回り)を示している。
図7(A)〜(C)の例に示す切削工具1は、図5(A)〜(C)の例に示した切削工具1に対して、(1)チップCBの数と、チップCBの形状が略四角形、(2)規制部12の形状、が異なる点として挙げられる。以下、この相違点について主に説明する。
チップCBの数と形状については、特に限定されるものではなく、種々の数、種々の形状とすることができる。
なお、図7(A)〜(C)に示すチップCBはカッターボディ10の径方向に一部が突出しており、チップCBには第1刃先C1と第2刃先C2とが形成されている点は、図5に示した略三角形のチップCBと同様である。
規制部12は、図7(B)及び(C)に示すように、カッターボディ10の端面の少なくとも一部を覆う板状の形状を有してカッターボディ10に対して固定されており、各チップCBの揺動範囲を規制する規制形状が形成されている点も図5(B)及び(C)と同様である。
なお、チップCBの形状が略四角形であるため、図5(B)及び(C)に対して、第1規制面20A、第2規制面20Bの形状が異なっている。
図7(B)は、B方向から見て左回りにカッターボディ10を回転させた場合にチップCBが第1規制位置に保持された状態を示しており、図7(C)は、B方向から見て右回りにカッターボディ10を回転させた場合にチップCBが第2規制位置に保持された状態を示している。
この例では、すくい角が約+10度の第2刃先C2(図7(C))と、すくい角が約−20度の第1刃先C1(図7(B))とを、カッターボディ10の回転方向を変更するだけで使い分けることができる。
●[サイドカッター型、且つチップの形状が略L字形の例(図8、図9)]
次に図8、図9を用いて、サイドカッター型の切削工具1において、チップCBの形状が略L字形である切削工具1の例を説明する。
図8(A)〜(C)に示す例は、チップCBの形状が図4(A)に示す形状の例であり、図9(A)〜(C)に示す例は、チップCBの形状が図4(B)に示す形状の例である。
まず、図8(A)〜(C)を用いて、チップCBの第1刃先C1と第2刃先C2の双方が砥石の場合について説明する。
チップCBはカッターボディ10の径方向に一部が突出しており、チップCBには第1刃先C1と第2刃先C2とが形成されている。なお、第1刃先C1、及び第2刃先C2は砥石であり、第1刃先C1の砥石面MC1は、正転方向または逆転方向のいずれかの回転にてカッターボディ10から突出した第1規制位置に保持された状態(図8(B)の状態)では、図8(B)に示すように、カッター回転軸CZを中心とする円周(図8(B)にて一点鎖線にて示す)と一致するように、円弧状に形成されている。
同様に、第2刃先C2の砥石面MC2は、正転方向または逆転方向のいずれかの回転にてカッターボディ10から突出した第2規制位置に保持された状態(図8(C)の状態)では、図8(C)に示すように、カッター回転軸CZを中心とする円周(図8(C)にて一点鎖線にて示す)と一致するように、円弧状に形成されている。
例えば、円筒形状のワークWの回転軸とカッター回転軸CZとが平行となるように配置したワークWと切削工具1とを相対的に移動させて、ワークWに切削工具1の第1刃先C1または第2刃先C2を当接させて、ワークWの円筒面を切削(研削)することができる。
なお、図8(A)〜(C)に示す切削工具1では、チップCBの形状(図4(A)参照)が単純である点と、規制部12の形状を単純にできる点が特徴である。特に規制部12の第1規制面20Aと第2規制面20Bを同一平面とすることができるので、図8(B)及び(C)に示す切削工具1では、チップCBが4個であることより、規制部12は単純な四角形とすることができる。このため、凹状に形成した部位の一部を第1規制面20A、第2規制面20Bとしている図5や図7と比較して、非常に実現が容易である。
次に、図9(A)〜(C)を用いて、チップCBの第1刃先C1と第2刃先C2の一方が切れ刃で他方が砥石の場合について説明する。
チップCBはカッターボディ10の径方向に一部が突出しており、チップCBには第1刃先C1と第2刃先C2とが形成されている。なお、第1刃先C1は切れ刃であり、第2刃先C2は砥石であり、第2刃先C2の砥石面MC2は、正転方向または逆転方向のいずれかの回転にてカッターボディ10から突出した第2規制位置に保持された状態(図9(C)の状態)では、図9(C)に示すように、カッター回転軸CZを中心とする円周(図9(C)にて一点鎖線にて示す)と一致するように、円弧状に形成されている。
例えば、円筒形状のワークWの回転軸とカッター回転軸CZとが平行となるように配置したワークWと切削工具1とを相対的に移動させて、切削工具1を正転方向に回転させてワークWに切削工具1の第1刃先C1を当接させてワークWの円筒面を粗切削し、切削工具1を逆転方向に回転させてワークWに切削工具1の第2刃先C2を当接させてワークWの円筒面を仕上げ切削(仕上げ研削)することができる。
なお、図9(A)〜(C)に示す切削工具1では、チップCBの形状(図4(B)参照)が単純である点と、規制部12の形状を単純にできる点は、上記と同様であるので、説明を省略する。
また、チップCBの形状は、図4(C)に示すように、種々の形状とすることができる。
以上、第1、第2の実施の形態にて説明した切削工具1を用いれば、チップCBを1個ずつ交換や調整等を行うことなく、切削工具1の回転方向を変更するだけで、チップCBに設けた第1刃先C1と第2刃先C2とを選択的に使用することができる。これにより、切削工具またはチップの交換や、交換後の位置調整に要していた時間を大幅に低減することができる。また、交換用の切削工具のストックや、保管場所の縮小等、コストを低減することができる。
また、第1刃先C1と第2刃先C2のすくい角を異なるすくい角に設定すれば、切削工具1の交換やチップCBの調整等を行うことなく、回転方向を変更するだけで、粗切削から仕上げ切削まで行うことができるので、加工時間をより短縮化することができる。
また、第1刃先C1と第2刃先C2を同一の刃先となるように設定すれば(刃先の幅やすくい角等を同一とする)、チップCBの寿命を2倍に延ばすことができる。
また、サイドカッター型において、第1刃先C1と第2刃先C2の幅を異なる幅に設定すれば、切削工具1の交換やチップCBの調整等を行うことなく、段つき溝や2種類の幅の溝を切削することができるので、加工時間をより短縮化することができる。
また、チップCBは、略三角形、略四角形、略L字形にかかわらず、第1刃先C1と第2刃先C2に、それぞれ切れ刃や砥石を任意に設けることが可能であり、種々の切削(研削)に利用することができる。
本発明の切削工具1は、本実施の形態で説明した外観、構成、形状、手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
1 切削工具
10 カッターボディ
12 規制部
20A、20H1、20H1A 第1規制面
20B、20H2、20H2A 第2規制面
30 支軸
C1 第1刃先
C2 第2刃先
CB チップ
CH 軸孔
CZ カッター回転軸
MK 研磨面
MN 逃げ面
MS、MS1、MS2 すくい面
θN 逃げ角
θS すくい角
W ワーク

Claims (9)

  1. カッター回転軸回りに回転可能なカッターボディと、
    前記カッターボディにおける前記カッター回転軸方向の先端部に設けられた刃である複数のチップと、を備えた切削工具において、
    前記カッターボディの先端部には、複数の前記チップのそれぞれに対応させた複数の支軸が設けられており、
    前記チップのそれぞれは、
    それぞれの前記支軸に取り付けられて前記カッターボディよりも前記チップの一部が突出しており、
    取り付けられた支軸回りに揺動可能であるとともに、それぞれの前記支軸の周囲における前記カッターボディに設けられたそれぞれの規制部にて揺動範囲が規制されており、
    前記カッターボディを一方の方向である正転方向に回転させた場合は、前記揺動範囲の一方の端である第1規制位置に保持された状態で前記カッターボディよりも突出する位置に設けられた第1刃先で切削対象のワークを切削可能であり、
    前記カッターボディを前記一方の方向と反対の方向である逆転方向に回転させた場合は、前記揺動範囲の他方の端である第2規制位置に保持された状態で前記カッターボディよりも突出する位置に設けられた第2刃先で切削対象のワークを切削可能である、
    切削工具。
  2. 請求項1に記載の切削工具であって、
    前記支軸のそれぞれは、
    前記カッターボディの外周面に、前記カッター回転軸に直交する方向に設けられており、
    前記チップのそれぞれは、
    前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合、前記第1規制位置にて前記カッターボディに対して前記カッター回転軸方向に、前記第1刃先が最も突出し、
    前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合、前記第2規制位置にて前記カッターボディに対して前記カッター回転軸方向に、前記第2刃先が最も突出する、
    切削工具。
  3. 請求項1に記載の切削工具であって、
    前記支軸のそれぞれは、
    前記カッターボディの先端部における前記カッター回転軸に直交する面である端面に、前記カッター回転軸方向に設けられており、
    前記チップのそれぞれは、
    前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合、前記第1規制位置にて前記カッターボディに対して当該カッターボディの径方向に、前記第1刃先が最も突出し、
    前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合、前記第2規制位置にて前記カッターボディに対して当該カッターボディの径方向に、前記第2刃先が最も突出する、
    切削工具。
  4. 請求項3に記載の切削工具であって、
    前記チップのそれぞれは、
    前記第1刃先と前記第2刃先における前記カッター回転軸方向の厚さがそれぞれ異なる厚さに設定されている、
    切削工具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具であって、
    前記チップのそれぞれは、
    当該チップが設けられている支軸の方向から見た場合に略L字形の形状を有しており、
    前記支軸を挿通する軸孔が、前記略L字形の角部の近傍に配置されており、
    前記第1刃先が、前記L字形の一方の辺の側における前記軸孔から遠い側の端部の近傍に設けられており、
    前記第2刃先が、前記L字形の他方の辺の側における前記軸孔から遠い側の端部の近傍に設けられており、
    前記カッターボディを前記正転方向に回転させた場合は、前記第1規制位置にて前記L字形の他方の辺の側が前記規制部に支持されて前記第1刃先が前記カッターボディから最も突出し、
    前記カッターボディを前記逆転方向に回転させた場合は、前記第2規制位置にて前記L字形の一方の辺の側が前記規制部に支持されて前記第2刃先が前記カッターボディから最も突出する、
    切削工具。
  6. 請求項5に記載の切削工具であって、
    前記チップは、前記略L字形に基づいた略四角形または略三角形である、
    切削工具。
  7. 請求項5または6に記載の切削工具であって、
    前記第1刃先と前記第2刃先の少なくとも一方が砥石である、
    切削工具。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の切削工具であって、
    前記第1規制位置に保持された状態における前記第1刃先のすくい角と、前記第2規制位置に保持された状態における前記第2刃先のすくい角と、が異なる角度となるように設定されている、
    切削工具。
  9. 請求項1〜6に記載の切削工具であって、
    前記第1規制位置に保持された状態における前記第1刃先のすくい角と、前記第2規制位置に保持された状態における前記第2刃先のすくい角と、が同じ角度となるように設定されている、
    切削工具。

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