JP2002301603A - スローアウェイ切削チップ、切削チップホルダ及びスローアウェイ切削チップの位置決め方法 - Google Patents

スローアウェイ切削チップ、切削チップホルダ及びスローアウェイ切削チップの位置決め方法

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JP2002301603A
JP2002301603A JP2001103133A JP2001103133A JP2002301603A JP 2002301603 A JP2002301603 A JP 2002301603A JP 2001103133 A JP2001103133 A JP 2001103133A JP 2001103133 A JP2001103133 A JP 2001103133A JP 2002301603 A JP2002301603 A JP 2002301603A
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cutting
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cutting tip
shaped
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Yoshiki Manabe
好▲き▼ 真鍋
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MANABE SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕上げ面精度が高く、切刃を効率良く使用す
ることができ、さらに、従来の位置決め保持機構をほと
んど変更することなく、スローアウェイ切削チップを切
削チップホルダに確実に固定することができる。 【解決手段】 円弧状切刃4を縁部に設けた円板状スロ
ーアウェイ切削チップ1において、上記円弧状切刃に連
続して送り方向後方に延出するとともに、工具の送り量
以上の長さを備える複数の副切刃6を等間隔で設けて構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、スローアウェイ
切削チップ、切削チップホルダ及びスローアウェイ切削
チップの位置決め保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】円板状
のスローアウェイ切削チップは、角部を切刃として使用
する多角形平板状のスローアウェイ切削チップに比べて
切刃の強度が高い。また、ノーズ半径が大きくなるた
め、理論的には仕上げ面精度が高くなる。さらに、切刃
の範囲が広いため曲面を加工することができる。このた
め、種々の切削工程において使用されている。
【0003】また、上記円板状のスローアウェイ切削チ
ップは、全周が円形の切刃を構成しているため、チップ
を回転させて切削チップホルダに対する取付角度位置を
変更することにより、新たな切刃で切削を行うことがで
きる。このため、切削作業等に応じて切刃を有効に使用
することができる。
【0004】上記円板状のスローアウェイ切削チップを
用いて切削を行うと、ワークの表面に上記送り量のピッ
チに対応する縞模様が形成される。送り量が小さい場合
は上記縞模様の間隔が小さくて目立たないが、送り量を
大きく設定した場合には、ワーク表面の縞模様が目立
ち、仕上げ面の見栄えを低下させる。このため、製品に
よっては仕上げ切削が必要になる場合も生じる。
【0005】また、ノーズ半径が多角形状のスローアウ
ェイ切削チップに比べて大きいため、理論上は仕上げ面
精度は良くなるはずであるが、送り量が大きくなると工
具寿命が低下しやすく、仕上げ面精度も低下する。この
理由は正確には判らないが、送り量を大きく設定すると
切削抵抗が大きくなって、切削チップホルダ等に微視的
な変形や振動が生じやすくなるからであると推測でき
る。また、上記振動等によって微小なチッピングが生じ
やすくなり、このチッピングが、ワーク表面に転写され
て仕上げ面精度を低下させるとともに、さらに切削抵抗
を増大させ、工具の摩耗の進行を早めるといった悪循環
が生じているものと考えられる。
【0006】一方、円板状のスローアウェイ切削チップ
は、円周に沿う切刃のどの部分を用いても切削を行うこ
とができるため、切削部位に寿命がきた場合には、チッ
プを必要量回転させて新たな切刃を位置決めして使用す
ることにより、チップの有効利用を計ることができる。
【0007】ところが、円板状をしているため上記回転
量を正確に決定するのは極めて困難である。実際は作業
者の目視によって行われるため、同じ工具を使用しても
作業者によってスローアウェイチップの寿命が大きく異
なる場合も生じる。上記問題を解決するため、たとえ
ば、特開平9 295206号公報に記載されているも
ののように、切刃の正確な割り出しを行う機構を設ける
場合もある。
【0008】しかしながら、上記のような機構を設ける
と、構造が複雑になり、また仕上げ研磨を行う領域が大
きくなるため、製造コストが大幅に増加する。
【0009】さらに、円板状の切削チップには切削中に
チップを回転させようとする力が作用する。ところが、
従来の円板状切削チップを用いた切削工具においては、
円板状切削チップの底面と側面をホルダに押し付けて、
摩擦抵抗によって上記回転が生じないように構成してい
る。
【0010】このため、大きな切削力が作用したり、切
削チップホルダに振動が生じたりすると、切削チップに
微小な回転が生じることがある。上記のような回転が生
じると、チッピングが生じやすくなり、工具寿命を大幅
に低下させる。
【0011】上記問題を解決するため、特開昭64 4
0205号公報に記載されているもののように、円板状
チップの底面に多角形状等の凹部を形成し、上記凹部に
切削チップホルダ底面からピン等を係合させて、上記回
転を阻止することが提案されている。
【0012】上記構造により円板状チップの回転は確実
に阻止できるが、ピン等を上記凹部に係合させるには高
い工作精度が要求される。また、構造が非常に複雑にな
る。このため、製造コストが増加するといった問題が生
じやすい。
【0013】本願発明は上記従来の問題を解決し、仕上
げ面精度が高く、切刃を効率良く使用することができ、
さらに、従来の位置決め保持機構をほとんど変更するこ
となく、スローアウェイ切削チップを切削チップホルダ
に確実に固定することができる、スローアウェイ切削チ
ップ、切削チップホルダ及びスローアウェイ切削チップ
の位置決め保持方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するため、次の技術的手段を講じている。
【0015】本願の請求項1に記載した発明は、円弧状
切刃を縁部に設けた円板状スローアウェイ切削チップに
おいて、上記円弧状切刃に連続して送り方向後方に延出
するとともに、工具の送り量以上の長さを備える複数の
副切刃を等間隔で設けて構成したものである。
【0016】本願発明に係るスローアウェイ切削チップ
においては、送り方向に対する切り込みは、円板の円周
縁部に沿う円弧状の切刃が行う一方、上記円弧状の切刃
によって生じる凸部を上記副切刃によって切除する。
【0017】送り方向に対する切削を従来と同様の円弧
状切刃で行うため刃先強度が高く、大きな送り量で切削
を行うことができる。一方、送り量が大きくなると表面
粗さが低下するが、本願発明に係るスローアウェイ切削
チップでは、送り量以上の長さに設定された副切刃が、
円弧状切刃によって生じた凸を切除するため、仕上げ面
精度が大幅に向上する。特に、切り込みに対して大きな
送り量で旋削を行う場合の仕上げ面精度が格段に向上す
る。このため、仕上げ面精度を低下させることなく、切
削作業の効率を格段に向上させることが可能となる。
【0018】上記副切刃は、高い送り量で切削した場合
に生じる凸部を切除できるものであればよく、たとえ
ば、請求項2に記載した発明のように、上記副切刃を直
線状に形成することができる。上記副切刃のワークに対
する角度は、仕上げ面に平行に位置させることもできる
し、ワークの形状や切削条件等に応じて送り方向の逃げ
角を設けることもできる。また、切削条件等に応じて逃
げ面が設けられる。また、上記副切刃の数も限定される
ことはなく、切削チップの半径や切削条件等に応じて設
定できる。なお、切削チップを有効に利用するため、6
箇所以上に設けることが望ましい。
【0019】また、請求項3に記載した発明のように、
上記副切刃を、上記円弧状切刃の曲率半径より大きい曲
率半径を備える曲線状に形成することもできる。曲率半
径の大きな副切刃を設けることにより、円弧状切刃の後
方に生じる凸部を切除して仕上げ面粗さを改善できる。
【0020】本願の請求項4に記載した発明は、上記副
切刃が、上記円弧状切刃に接する直線又は円弧に沿って
形成されているものである。すなわち、副切刃は、従来
の円板状切削チップの円周に沿う切刃から半径方向外方
へ変位した位置に形成される。上記副切刃は、焼結成形
の前段階、すなわち粉体の成形段階で一体形成するのが
望ましい。
【0021】一方、請求項5に記載した発明は、上記副
切刃が、上記円弧状切刃の一部を直線又は曲線で切り欠
いて形成されているものである。すなわち、副切刃は、
従来の円形チップの円形外周刃より内側に変位した位置
に形成される。この場合、上記副切刃は、粉体成形の段
階で形成することもできるし、焼結後に研削加工等によ
って上記円形外周刃の一部を切除して形成することもで
きる。
【0022】本願の請求項6に記載した発明は、上記副
切刃の仕上げ精度を上記円弧状切刃の仕上げ精度より高
く設定したものである。具体的には、切刃縁部の形状精
度を高め、あるいは、逃げ面及び/又はすくい面の表面
粗さを高く設定する。
【0023】円板状切削チップは、底面の位置決め部位
及び切刃のすくい面のみに研削加工が施されることが多
い。このため、送り量が大きくなると前方逃げ面の摩耗
が大きくなる。上記副切刃は、円弧状切刃によって生じ
た凸部を切除して仕上げ面精度を高めるために設けられ
る。したがって、上記逃げ面摩耗を減少させるととも
に、ワークの仕上げ面精度を高めるため、副切刃の逃げ
面に研削加工を施して表面精度を向上させるのが望まし
い。特に、ワークの半径方向への切り込み量が小さい
と、副切刃によって加工硬化層を切除することが多くな
る。このため、切刃逃げ面に凹凸があるとチッピング等
が生じやすい。したがって、円弧状切刃の逃げ面が焼結
焼き上がり状態で使用される切削チップにおいても、副
切刃逃げ面に研削加工を施すのが望ましい。
【0024】本願の請求項7に記載した発明は、請求項
1から請求項6に記載したスローアウェイ切削チップを
備える切削チップホルダであって、切削に関与しない1
又は2以上の副切刃を介して、上記スローアウェイ切削
チップを所定の角度位置に保持する位置決め保持機構を
備えて構成される。
【0025】上記副切刃は、直線状に形成され、あるい
は円形切刃の曲率半径より大きな曲率半径で形成され
る。本願発明は、上記副切刃の形状を利用して、円板状
チップを切削チップホルダに確実に位置決め保持するも
のである。
【0026】たとえば、本願の請求項8に記載した発明
のように、上記位置決め保持機構を、上記副切刃の逃げ
面を当接させる保持面を備えて構成することができる。
【0027】上記副切刃の逃げ面は、切刃縁部の形状に
応じて形成すればよい。すなわち、円板状チップの側面
に直線状切刃あるいは曲線状切刃に対応する逃げ面が形
成される。上記逃げ面に対応する形状の保持面を切削チ
ップホルダのチップ収容部に形成すると、上記副切刃が
上記保持面に係合した状態で位置決め保持される。この
ため、ワークから上記スローアウェイ切削チップを回転
させる力が作用しても、回転が生じることがない。
【0028】また、複数の副切刃が円板状チップの外周
部に等間隔で形成されているため、切削に用いる切刃を
割り出して確実に位置決めすることができる。このた
め、1個のチップにおける使用可能な切刃の数が一定と
なり、作業者によってチップ切刃の使用回数が異なると
いうこともなくなる。
【0029】また、請求項9に記載した発明のように、
上記位置決め保持機構は、上記副切刃の逃げ面と上記円
弧状切刃の境界部を当接させる保持部を備えて形成する
こともできる。
【0030】たとえば、上記副切刃を円弧状切刃を構成
する円周から半径方向外方へ変位させて設けた場合、逃
げ面の後方縁部と円弧状切刃の前縁との境界領域が不連
続な形態となる。本願発明は上記不連続部分あるいは角
部を利用して、チップを所定位置に位置決め保持するも
のである。
【0031】本願の請求項10に記載した発明は、上記
切削チップホルダの基部において横方向に貫通するねじ
孔を形成するとともに、このねじ孔に進退可能に螺合さ
せられて、切削装置の取付部に対する微調整を行う調節
ねじを設けたものである。
【0032】円板状チップの場合、送り方向に対する逃
げ角は、切削チップホルダをどのように設定してもほと
んど変化しない。このため、従来の円板状チップを装着
するチップホルダにおいては、送り方向の逃げ角を考慮
する必要はなかった。本願発明に係る副切刃を設ける
と、副切刃の送り方向逃げ角は、切削チップホルダの姿
勢、特にワークの回転軸に対する角度によって変化す
る。切削条件やワークの材質によっては、副切刃に送り
方向の逃げ角を設けた方がよい場合がある。
【0033】本願発明は、切削チップホルダの切削装置
に対する姿勢を、上記調節ねじによって微調節して、副
切刃の送り方向逃げ角を調節できるように構成してい
る。なお、上記調節ねじは1本に限定されることはな
く、複数設けることもできる。本願発明においては、送
り方向前方に円弧状切刃が存在するため、上記調節ねじ
によって逃げ角を設定しても、送り方向前方の切刃形状
は変化しない。
【0034】本願の請求項11に記載した発明は、円弧
状切刃を備える円板状スローアウェイ切削チップの切削
チップホルダに対する位置決め保持方法であって、上記
円弧状切刃に連続して送り方向後方に延びる複数の副切
刃を形成し、切削に関与しない1又は2以上の上記副切
刃を切削チップホルダの所定位置に位置決めすることに
より、上記スローアウェイ切削チップを上記切削チップ
ホルダに対して位置決め保持するものである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本願発明に係る実施の形態
を、図に基づいて具体的に説明する。
【0036】図1から図9に、本願発明の第1の実施の
形態を示す。この図に示すように、スローアウェイ切削
チップ1は、中心部に取付孔2を備える平面視略円形の
円板形状を備える。実施の形態では、直径16mmの従
来の円板状チップを基に本願発明に係るスローアウェイ
切削チップを形成している。図4に示すように、上記取
付孔2と切刃との間には、断面円弧状に窪むチップブレ
ーカ3が形成されている。また、切削チップの側面の逃
げ角は7°に設定されている。なお、本実施の形態に係
るスローアウェイ切削チップはサーメット製のものを採
用している。
【0037】図5に示すように、本実施の形態では、円
周に沿って形成される複数の円弧状切刃4の接線5に沿
って、送り方向後方に延びる直線状の副切刃6を延出形
成している。上記副切刃6の長さLは、切削における送
り量より長く設定すればよく、実施の形態では約3mm
に設定している。また、従来の円板状スローアウェイ切
削チップは、底面と切刃すくい面とに研削加工が施され
る一方、他の部分は焼結焼き上がり状態のままである。
本実施の形態では、円弧状切刃の逃げ面は焼き上がり状
態に設定される一方、上記副切刃6の平面状の逃げ面7
に研削加工を施して表面精度を高めている。また、上記
逃げ面7は、上記円弧状切刃4の逃げ面19に滑らかに
連続するように形成されている。上記副切刃6は、円弧
状切刃の円周に沿って6箇所に等間隔で形成されてい
る。
【0038】図6から図9に、図1から図5に示すスロ
ーアウェイ切削チップ1を切削チップホルダ8に装着し
た状態を示す。
【0039】これらの図に示すように、上記切削チップ
ホルダ8は、上記取付孔2にピン9を挿入してスローア
ウェイ切削チップ1を装着するように構成されている。
上記ピン9は、ホルダ頭部に設けた六角孔付きボルト1
6及び図示しない既知のてこ部材によって、スローアウ
ェイ切削チップ1の副切刃6の逃げ面7を切削チップホ
ルダ8の収容凹部10の側面に押し付けるように構成さ
れている。
【0040】図9に示すように、上記収容凹部10は、
隣接する副切刃6の3箇所の逃げ面7に当接する保持面
11が形成されている。上記保持面11は、正六角形の
隣接する3辺に対応するように形成されており、上記ピ
ン9によって上記3つの逃げ面7が上記保持面11に押
し付けられて、スローアウェイ切削チップ1が位置決め
保持される。
【0041】図9から明らかなように、3箇所において
副切刃6の逃げ面7と上記保持面11が当接させられる
ため、スローアウェイ切削チップ1が確実に位置決め保
持される。また、ワーク12から作用する切削力によっ
てスローアウェイ切削チップ1が回転することもない。
【0042】また、上記副切刃6は、円板の周囲の6箇
所に等間隔で設けられているため、スローアウェイ切削
チップを回転させて異なる切刃を用いる場合にも、切削
に関与する切刃が同一の位置に容易に位置決めされる。
このため、作業者によって、一つの工具の使用回数が異
なることはなくなる。
【0043】さらに、図9に示すように、本実施の形態
では、送り方向への切削は、円弧状切刃4が行う一方、
上記円弧状切刃4によって生じた凸部を上記副切刃6が
切除する。このため、従来の円弧状切刃による縞模様は
生じない。また、大きな送り量で切削を行ってもワーク
12の表面粗さが低下することもない。
【0044】さらに、上記円弧状切刃4と上記副切刃6
とを設けることにより、工具寿命が大幅に延びる。たと
えば、ベアリング鋼(SUJ2)の切削作業において、
送り2.5mm/rev、ワーク12の半径方向への切
り込み0.5mm、切削速度170m/minにおい
て、従来の円板状チップでは1箇所について約1500
mから2000mの工具寿命であったが、本実施の形態
に係るスローアウェイ切削チップを用いることにより、
2000〜3000mにまで延びた。すなわち、工具寿
命が約1.5倍から2倍に延びた。
【0045】図7及び図8に示すように、本実施の形態
に係る切削チップホルダ8には、図示しない旋盤等に対
する取付角度を調節する調節ねじが13が設けられてい
る。上記調節ねじ13は、切削チップホルダ8の基部1
4を横方向に貫通するねじ孔15に螺合されており、調
節ねじ13の先端部分を工具取付台の側面等に当接させ
て、切削チップホルダ8の横方向の角度を調整できるよ
うに構成している。上記調節ねじ13を設けることによ
り、上記副切刃6の送り方向の逃げ角を設定することが
可能となる。なお、上記切削チップの送り方向前方の切
刃が円弧状であるため、切刃の角度等が変化することは
ない。
【0046】図10から図14に、本願発明に係る第2
の実施の形態を示す。なお、この実施の形態に係るスロ
ーアウェイ切削チップ21の取付孔22、チップブレー
カ23、円弧状切刃24の形状及びチップの材質は第1
の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0047】この実施の形態に係るスローアウェイ切削
チップ21には、円周に沿う円弧状切刃24の外周部を
送り量の長さに相当する弦で切り欠くことにより、副切
刃26が形成されている。上記副切刃26は、第1の実
施の形態と同様に、円周に沿って等間隔に6箇所に設け
られている。
【0048】上記副切刃26及び逃げ面27は、従来の
円形チップの側面を研削することにより形成されてお
り、円弧状切刃24の逃げ面より表面粗さが小さく設定
されている。
【0049】図13に示すように、上記副切刃26の長
さLは、切削作業における送り量より大きく設定すれば
よく、実施の形態では約4mmに設定している。
【0050】図14に示すように、上記スローアウェイ
切削チップ21は、切削チップホルダ28の収容凹部3
0に形成した2つの保持面31に、上記副切刃26の逃
げ面27を当接させることにより、位置決めを行うよう
に構成している。
【0051】上記構成により、第1の実施の形態と同様
に、切削作業を行う切刃を確実に割り出して位置決め保
持することが可能となる。また、仕上げ面精度が向上す
るとともに、工具寿命を大幅に向上させることができ
る。
【0052】図15に本願発明の第3の実施の形態に係
るスローアウェイ切削チップ41の要部の拡大平面図を
示す。この実施の形態は、円弧状切刃44に接する円弧
47に沿う形状の副切刃46を設けたものである。上記
副切刃46の曲率半径Rは、上記円弧状切刃46の曲率
半径rより大きく設定している。実施の形態では、円弧
状切刃44の曲率半径rを8mmに設定する一方、上記
副切刃46の曲率半径を60mmに設定している。
【0053】また、上記副切刃46の送り方向の長さL
は約4mmに設定されており、スローアウェイ切削チッ
プの送り量より長く設定されている。したがって、上述
した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の効
果を発揮させることができる。
【0054】図16に本願発明の第4の実施の形態に係
るスローアウェイ切削チップの要部の拡大平面図を示
す。この実施の形態は、円弧状切刃54の外周部を円弧
で切り欠くことにより副切刃56を形成したものであ
る。
【0055】上記副切刃56は、従来の円弧状切刃54
の一部を、上記円弧状切刃54の曲率半径rより大きな
曲率半径Rの円弧57で切り欠いて形成されている。ま
た、上記副切刃56の長Lは、工具の送り量より長く設
定されている。したがって、上述した第1の実施の形態
及び第2の実施の形態と同様の効果を発揮させることが
できる。
【0056】本願発明の範囲は上述の実施の形態に限定
されることはない。実施の形態では、本願発明を外周旋
削用の切削工具に適用したが、中ぐり用や端面加工用の
切削工具に適用することもできる。
【0057】また、スローアウェイ切削チップの材質も
特に限定されることはなく、種々の材料から形成さるス
ローアウェイ切削チップに本願発明を適用できる。
【0058】また、スローアウェイ切削チップの大き
さ、副切刃の数も実施の形態に限定されることはなく、
切削条件等に応じて決定することができる。
【0059】また、実施の形態では、旋削用のチップに
本願発明を適用したが、フライス工具用のチップに本願
発明を適用できる。
【0060】また、スローアウェイ切削チップ及び切削
チップホルダの形状も実施の形態に限定されることはな
い。実施の形態では、切刃の逃げ面の角度を7°に設定
したが、これに限定されることはない。また、切削チッ
プを固定する方法もピンに限定されることはなく、たと
えば、すくい面を押圧する等の他の方法を採用すること
もできる。
【0061】また、実施の形態では、円弧状切刃と副切
刃とが共に切削に関与する位置のみにおいて、切削チッ
プを位置決め保持するように構成したが、円弧状切刃の
みが切削に関与できる保持位置を設定してもよい。すな
わち、本願発明に係る副切刃が切削に関与する位置に加
えて、円弧状切刃のみ用いて従来と同様の切削を行うこ
とができるように切削チップを位置決めできるように構
成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るスローアウェイ切削チ
ップの平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るスローアウェイ切削チ
ップの正面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るスローアウェイ切削チ
ップの底面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1の要部の拡大図である。
【図6】図1に示すスローアウェイ切削チップを切削チ
ップホルダに装着した状態を示す正面図である。
【図7】図1に示すスローアウェイ切削チップを切削チ
ップホルダに装着した状態を示す平面図である。
【図8】図1に示すスローアウェイ切削チップを切削チ
ップホルダに装着した状態を示す右側面図である。
【図9】図1に係るスローアウェイ切削チップで切削を
行っている状態を示す平面図である。
【図10】第2の実施の形態に係るスローアウェイ切削
チップの平面図である。
【図11】第2の実施の形態に係るスローアウェイ切削
チップの正面図である。
【図12】第2の実施の形態に係るスローアウェイ切削
チップの底面図である。
【図13】図10の要部の拡大図である。
【図14】図10に係るスローアウェイ切削チップで切
削を行っている状態を示す平面図である。
【図15】第3の実施の形態に係る拡大平面図であり、
図5に相当する図面である。
【図16】第4の実施の形態に係る拡大平面図であり、
図5に相当する図面である。
【符号の説明】
1 スローアウェイ切削チップ 4 円弧状切刃 6 副切刃

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状切刃を縁部に設けた円板状スロー
    アウェイ切削チップにおいて、 上記円弧状切刃に連続して送り方向後方に延出するとと
    もに、工具の送り量以上の長さを備える複数の副切刃を
    等間隔で設けた、スローアウェイ切削チップ。
  2. 【請求項2】 上記副切刃が直線状に形成されている、
    請求項1に記載のスローアウェイ切削チップ。
  3. 【請求項3】 上記副切刃が、上記円弧状切刃の曲率半
    径より大きい曲率半径を備える曲線状に形成されてい
    る、請求項1に記載のスローアウェイ切削チップ。
  4. 【請求項4】 上記副切刃が、上記円弧状切刃に接する
    直線又は円弧に沿って形成されている、請求項2又は請
    求項3のいずれかに記載のスローアウェイ切削チップ。
  5. 【請求項5】 上記副切刃が、上記円弧状切刃の一部を
    直線又は曲線で切り欠いて形成されている請求項2又は
    請求項3のいずれかに記載のスローアウェイ切削チッ
    プ。
  6. 【請求項6】 上記副切刃の仕上げ精度を上記円弧状切
    刃の仕上げ精度より高く設定した、請求項1から請求項
    5のいずれかに記載のスローアウェイ切削チップ。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6に記載したスロー
    アウェイ切削チップを備える切削チップホルダであっ
    て、 切削に関与しない1又は2以上の副切刃を介して、上記
    スローアウェイ切削チップを所定の角度位置に保持する
    位置決め保持機構を備える、切削チップホルダ。
  8. 【請求項8】 上記位置決め保持機構は、上記副切刃の
    逃げ面を当接させる保持面を備えて構成される、請求項
    7に記載の切削チップホルダ。
  9. 【請求項9】 上記位置決め保持機構は、上記副切刃の
    逃げ面と上記円弧状切刃の境界部を当接させる保持部を
    備えて構成される、請求項7に記載の切削チップホル
    ダ。
  10. 【請求項10】 上記切削チップホルダの基部において
    横方向に貫通するねじ孔を形成するとともに、 このねじ孔に進退可能に螺合させられて、切削装置の取
    付部に対する微調整を行う調節ねじを設けた、請求項7
    から請求項9のいずれかに記載の切削チップホルダ。
  11. 【請求項11】 円弧状切刃を備える円板状スローアウ
    ェイ切削チップの切削チップホルダに対する位置決め方
    法保持であって、 上記円弧状切刃に連続して送り方向後方に延びる複数の
    副切刃を形成し、切削に関与しない1又は2以上の上記
    副切刃を切削チップホルダの所定位置に位置決めするこ
    とにより、上記スローアウェイ切削チップを上記切削チ
    ップホルダに対して位置決め保持する、スローアウェイ
    切削チップの位置決め保持方法。
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