JP7073939B2 - 熱伝導性グリース - Google Patents
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Description
無機粉末充填剤と、基油と、を含有する熱伝導性グリースであって、
前記無機粉末充填剤は、無機粉末充填剤100質量%に対して50質量%以上60質量%以下である第1の無機粉末充填剤と、20質量%以上30質量%以下である第2の無機粉末充填剤と、10質量%以上30質量%以下である第3の無機粉末充填剤と、を含有し、
前記第1の無機粉末充填剤の平均粒子径は、4μm以上6μm以下であり、
前記第2の無機粉末充填剤の平均粒子径は、1.5μm以上3μm以下であり、
前記第3の無機粉末充填剤の平均粒子径は、0.5μm以上1.0μm以下である
熱伝導性グリースである。
第1の発明において
前記無機粉末充填剤の含有量が、熱伝導性グリース100質量%に対して90質量%以上93質量%以下である
熱伝導性グリースである。
第1又は第2の発明において
分散剤をさらに含有し、
前記分散剤は、ポリグリセリンモノアルキルエーテル化合物、カルボン酸構造を有する化合物及びポリカルボン酸系化合物からなる群より選択される
熱伝導性グリースである。
本実施の形態に係る熱伝導性グリース(以下、単にグリースと表記することがある。)は、無機粉末充填剤と、基油と、を含有する。以下、熱伝導性グリースに含有される各成分について説明する。
(無機粉末充填剤)
無機粉末充填剤は、グリースに含有されることにより、そのグリースに高い熱伝導性を付与する。
基油は、熱伝導性グリースに含有されることにより、熱伝導性グリースに潤滑性を付与する。
分散剤は、グリースに含有される無機粉末充填剤の表面に吸着し、無機粉末充填剤と基油との親和性を向上させることができる。すなわち、分散剤は、無機粉末充填剤の表面改質剤として機能し、無機粉末充填剤と基油との親和性を向上させることによって、熱伝導性グリースのちょう度を向上させることができる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースは更に増ちょう剤含有させることができる。増ちょう剤は、熱伝導性グリースのちょう度を高め、熱伝導性グリースの塗布性を向上させる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースは必要に応じて基油拡散防止剤を含有してもよい。基油拡散防止剤は、熱伝導性グリースに含有される基油の拡散を防止する。基油拡散防止剤は、パーフルオロアルキル基を含有する拡散防止剤を用いることができる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースは、必要に応じて、上記の各成分の他の成分(その他の成分)を含有することができる。その他の成分は、酸化防止剤、二次酸化防止剤、防錆剤、腐食防止剤、増粘剤等を挙げることができる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースのちょう度は特に限定されない。熱伝導性グリースの塗布性、拡がり性、付着性の観点から適宜選択することができる。これらの特性を有する観点から熱伝導性グリースのちょう度は、200以上400以下であることが好ましく、250以上400以下であることがより好ましく、300以上400以下であることがさらに好ましく、330以上400以下であることが特に好ましい。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースは、各成分を混合することにより製造する。製造方法としては、均一に成分を混合できれば特に限定されず、一般的なグリースの製造方法を採用することができる。
酸化亜鉛1:平均粒径5μm
酸化亜鉛2:平均粒径2μm
酸化亜鉛3:平均粒径0.6μm
なお、各無機粉末充填剤の平均粒径は、粒子径分布測定装置(島津製作所製 SALD-7000)を用いてレーザー回折散乱法にて測定した。
(B)基油
エステル系基油
(C)分散剤
酸系炭化水素ポリマー
(D)増ちょう剤
有機処理ベントナイト
(E)基油拡散防止剤
含フッ素オリゴマー
製造した実施例1~3及び比較例1~3の熱伝導性グリースを用いて、以下の方法により展性及び熱伝導性を評価した。
実施例1~3及び比較例1~3の熱伝導性グリースを、スライドガラスの基板上にφ6mmのサイズで100μmの厚さに塗布し、塗布した熱伝導性グリースの上にスライドガラスをかぶせて0.1MPaの圧力で加圧した。加圧後、変形した熱伝性グリースの直径から面積を計算し、熱伝性グリースの厚さを算出した。この結果を表1に示す(表1中、「展性」と表記。)。
熱伝導性は、京都電子工業社製迅速熱伝導率計QTM-500により室温にて熱伝導率
を測定することにより評価した。
Claims (3)
- 無機粉末充填剤と、基油と、を含有する熱伝導性グリースであって、
前記無機粉末充填剤は、無機粉末充填剤100質量%に対して50質量%以上60質量%以下の割合の第1の無機粉末充填剤と、20質量%以上30質量%以下の割合の第2の無機粉末充填剤と、10質量%以上30質量%以下の割合の第3の無機粉末充填剤と、から構成されており、
前記第1の無機粉末充填剤の平均粒子径は、4μm以上6μm以下であり、
前記第2の無機粉末充填剤の平均粒子径は、1.5μm以上3μm以下であり、
前記第3の無機粉末充填剤の平均粒子径は、0.5μm以上1.0μm以下であり、
前記基油は、炭化水素系基油、エステル系基油、及びエーテル基油からなる群より選択される少なくとも1つ以上を含有する
熱伝導性グリース。 - 前記無機粉末充填剤の含有量が、熱伝導性グリース100質量%に対して90質量%以上93質量%以下である
請求項1に記載の熱伝導性グリース。 - 分散剤をさらに含有し、
前記分散剤は、ポリグリセリンモノアルキルエーテル化合物、カルボン酸構造を有する化合物及びポリカルボン酸系化合物からなる群より選択される1種以上である
請求項1又は2に記載の熱伝導性グリース。
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