JP7070856B2 - 排水配管構造 - Google Patents
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Description
このS字トラップは、水廻り器具側の上流側の配管と、床を貫通して上方に向けて立ち上がる下流側の配管との間に配置され、水廻り器具側の配管と床から立ち上がる配管とに接続される。
排水トラップは、第1屈曲管部材と第2屈曲管部材とを水平面内で相対回転させることができ、これにより第1屈曲管部材の排水方向上流側の端部と第2屈曲管部材の排水方向下流側の端部との水平方向の軸心距離を変更することができる。
したがって、水廻り器具からの排水を排出する第1の排水配管の排水方向下流側の端部と第2の排水配管の排水方向上流側の端部との軸間距離に合わせて、排水トラップの排水方向上流側の端部の軸心と排水方向下流側の軸心との軸間距離を変更することで、排水トラップを、第1の排水配管と第2の排水配管とに容易に接続することができる。
なお、長軸及び短軸を有する軸直角断面形状は、楕円形等の偏平形状と言い換えることもできる。
請求項1に記載の排水トラップでは、第2屈曲管部材の断面形状が変化してはいるが、流路の断面積は一定にされているため、排水が流れる際の流路抵抗には殆ど影響は無い。
中継管の挿入凹部には、第2屈曲管部材の排水方向上流側の端部が挿入され、挿入凹部の底部と第2屈曲管部材の排水方向上流側の端部との間には、弾性材料からなる環状のパッキンが配置されて中継管と第2屈曲管部材との間の隙間がシールされている。これにより、中継管と第2屈曲管部材との間からの排水の漏れを抑制できる。
図1乃至図6にしたがって、本発明の第1の実施形態に係る排水配管構造10について説明する。
図1に示すように、本実施形態の排水配管構造10は、複数階(図1では、所定の階のみ図示)で構成された集合住宅に用いられる。集合住宅は、排水を下方へ流す排水立て管12を備えている。排水立て管12は、集合住宅の上下方向(鉛直方向)に延設され、集合住宅の各階のコンクリート製のスラブ14を貫いている。なお、本発明に係る排水配管構造は、集合住宅に好適に用いられるが、集合住宅以外の戸建て住宅や工場等にも用いることができる。
図2に示すように、排水トラップ26は、下方から上方に向けて方向変換するように側面視で略U字形状とされて排水方向上流側に配置される第1屈曲管部材28と、上方から下方に向けて方向変換するように側面視で略逆U字形状とされて排水方向下流側に配置される第2屈曲管部材30とが連結されて側面視でS字形状に形成されている。言い換えれば、排水トラップ26は、いわゆるS字トラップである。
図3に示すように、第1屈曲管部材28は、排水方向上流側に、鉛直方向に沿って延び、排水排出管24Aと同一内径、同一外径とされた軸直角断面が円形の直線部分28Aが設けられている。直線部分28Aの排水方向上流側の端部(上端)には、排水排出管24Aが回転自在に挿入される軸直角断面が円形の大径管部28Bが形成されている。
本実施形態の第1屈曲管部材28は、一例として、インジェクション成形で成形することができるが、他の方法で成形してもよい。
図4に示すように、第2屈曲管部材30には、排水方向上流側に、鉛直方向に沿って延び、第1屈曲管部材28の湾曲部28Cと同一内径、同一外径とされた軸線に直角な断面が円形の直線部分30Aが設けられている。
図2、及び図3に示すように、第2屈曲管部材30の直線部分30Aは、第1屈曲管部材28の大径管部28Dに回転自在に挿入される。したがって、第2屈曲管部材30は、第1屈曲管部材28に対して水平面内で、直線部分30A、及び大径管部28Dの軸線を中心にして回転可能となっている。
図1に示すように、排水トラップ26の排水方向下流側には、L字状に曲げられた軸直角断面形状が円形とされたL字配管60が配置されている。L字配管60は、排水トラップ26の大径管部30Dに挿入されて鉛直方向に延びる鉛直部60A、スラブ14の上に水平方向に配置されて水平方向に延びる水平部60B、及び鉛直部60Aと水平部60Bとを繋ぐ湾曲部60Cを含んで構成されている。L字配管60は、一例として硬質塩化ビニール樹脂等の合成樹脂で形成された市販品(例えば、エルボとも呼ばれる)を用いることができる。
なお、横引き管部材64と落し込み管70の水平部70Aとは、継手72を介して接続されている。
次に、本実施形態の排水配管構造10の作用、効果を説明する。
本実施形態の排水トラップ26は、排水方向の中間部で分割可能となっている、言い換えれば、排水方向の上流側に設けられる第1屈曲管部材28と排水方向下流側に設けられる第2屈曲管部材30とで構成し、両者の接合部分(第1屈曲管部材28の大径管部28Bに第2屈曲管部材30の直線部分30Aが回転自在に挿入されている部分)において、大径管部28B及び直線部分30Aの軸線周りに、第1屈曲管部材28と第2屈曲管部材30とを相互に相対回転させることができる。これにより、排水トラップ26は、第1屈曲管部材28の排水方向上流側の大径管部28Bと、第2屈曲管部材30の排水方向下流側の大径管部30Dとの水平方向の軸間距離La(図6(A),(B)参照)を変更することができる。
排水トラップ26の第2屈曲管部材30において、軸線に直角な流路の断面積を排水方向上流側の端部から下流側の端部まで一定とすれば、断面形状が変化していても、排水が流れる際の抵抗には殆ど影響は無い。
次に、本発明の第2の実施形態に係る排水配管構造10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る排水配管構造10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
中継管80は、第1屈曲管部材28の大径管部28Dに挿入される軸直角断面が円形の直管部80Aを有し、直管部80Aの排水方向上流側の端部(上端部)には、手回しナット部83が一体的に形成されている。
次に、本発明の第4の実施形態に係る排水配管構造10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態の排水配管構造10では、排水口部材24の排水排出管24Aと排水トラップ26との間に、異径排水管90が接続されている。
図9に示すように、異径排水管90は、排水口部材24の排水排出管24Aと同一内径、同一外径とされた小径管部90Aを備えており、小径管部90Aの排水方向上流側には、排水排出管24Aが挿入される大径管部90Bが形成されている。
次に、本実施形態の排水配管構造10の作用、効果を説明する。
洗面器22で排水の溜め流しした場合、洗面器22の底部で排水が旋回して渦を巻き、渦の中央の空洞部分、即ち、空気が配管内に入り込んでサイホン排水管62が満流になる事が遅くなり、結果として、サイホン力の発生が遅くなる場合がある。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
Claims (3)
- 水廻り器具からの排水を排出する第1の排水配管と、
前記第1の排水配管の排水方向下流側に設けられ、前記排水を排水方向下流側に流す第2の排水配管と、
前記第1の排水配管と前記第2の排水配管との間に設けられる排水トラップと、
を備え、
前記排水トラップは、前記第1の排水配管に接続され、下方から上方に向けて方向変換されて封水を貯留する第1屈曲管部材と、前記第1屈曲管部材の排水方向下流側に設けられ上方から下方に向けて方向変換されると共に前記第1屈曲管部材に対し水平面内で回転可能とされる第2屈曲管部材と、を含んで構成されており、
前記第2屈曲管部材は、排水方向上流側の流路の軸直角断面形状が円形で、排水方向下流側の流路の軸直角断面形状が長軸及び短軸を有する形状とされた断面形状変化部分を有しており、
前記第2屈曲管部材の流路を軸直角断面で見たときの流路断面積は、排水方向上流から排水方向下流まで一定である、
排水配管構造。 - 前記第1の排水配管と前記排水トラップとの間に、内周面に排水方向に対して交差する段差面が形成され前記段差面の排水方向下流側の内径が排水方向上流側の内径よりも相対的に小径とされた異形排水管が設けられている、請求項1に記載の排水配管構造。
- 前記第1屈曲管部材と前記第2屈曲管部材とは、中継管を介して接続されており、
前記中継管は、前記第2屈曲管部材の排水方向上流側の端部が挿入される挿入凹部を備え、
前記挿入凹部の底部と前記第2屈曲管部材の排水方向上流側の端部との間には、弾性材料からなる環状のパッキンが配置されて前記中継管と前記第2屈曲管部材との間の隙間がシールされている、請求項1または請求項2に記載の排水配管構造。
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