JP7070612B2 - 緑液処理方法、緑液処理管理システム - Google Patents
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Description
このドレッグスと呼ばれる不溶性不純物は、白液処理工程における炭酸カルシウムの品質などに悪影響を及ぼす。炭酸カルシウムから酸化カルシウムが生成され、この酸化カルシウムを用いて消和反応工程及び苛性化反応工程を行い白液が製造されているため、より良好な品質の炭酸カルシウムが求められている。このため、緑液処理工程では、粗緑液からドレッグスをできるだけ除去し、より良好に清澄化された清澄緑液を製造することが重要である。
SS値は、清澄緑液を採取し、採取した清澄緑液を濾過し乾燥した後の乾燥重量をSS値としている。このように、SS値の測定は、清澄緑液の取り扱いに注意が必要な上に、作業工程も多く、専ら手分析のため、SS値の測定を迅速化することは難しく、SS値の測定回数は例えば1日あたり3回などと少なくなる。このようにSS値では、迅速な測定結果ではなく、測定回数も少なくなるため、現状の緑液処理状況を即時把握できず、清澄緑液中の不純物の増加のような異常を発見することが遅れる傾向にあった。
さらに、本発明者らは、パルプ製造系において不純物が増加した際、特に長期定期修理明けに配管の腐食からくる金属の不純物の増加や木材種による不純物の増加の際には、清澄緑液に色の変化を起こし易いという知見を、得ている。
清澄緑液の色の変化は濁度では捉えきれず、清澄緑液の清澄化の不良を正確に把握できないため、緑液処理系の後工程である白液の品質、炭酸カルシウムの品質に悪い影響を与えることが多いという知見も本発明者らは得ている。
本発明は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する制御部を備える、緑液処理管理装置、又は当該装置を備える緑液処理管理システムを提供するものである。
本発明は、前記緑液処理方法によって清澄化処理された清澄緑液を用いる、苛性化の生産性を向上する方法を提供するものである。
本発明は、(a)前記緑液処理方法を用いる緑液処理工程、を含む、又は、 (b)前記緑液処理方法を用いる緑液処理工程と、当該緑液処理工程にて清澄化処理された緑液を用いる消和・苛性化工程と、を含む、パルプ製造における苛性ソーダ及び/又は炭酸カルシウムのリサイクルシステムを提供するものである。
前記清澄緑液の色調に基づき、当該緑液の色調が赤色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を増量させ、及び/又は、当該清澄緑液の色調が緑色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を減量させて、粗緑液に対して適正薬剤注入量になるようにフィードバック制御してもよい。
本発明に係る緑液処理方法は、パルプ製造系の緑液処理系に適用することができる(例えば、図1参照)。
本発明に係る緑液処理方法が適用される緑液処理系の概要について、以下に簡単に説明するが、本発明はこれに限定されず、様々な緑液処理系に適用することができる。
例えば、図1を参照すると、緑液処理系は、上流から順に、溶解タンクと、粗緑液タンク(図示せず)と、緑液清澄化装置(好適には緑液クラリファイア)と、清澄緑液タンクと、それぞれを接続する各ライン(例えば、流路、配管など)といった各場所又は各部を備えていてもよい。
緑液清澄化装置として、重力沈降方式の装置、強制ろ過方式の装置などが挙げられるが、これらに特に限定されない。重力沈降方式の代表的な緑液クラリファイアが好ましい。緑液クラリファイアとして、特に限定されないが、例えば、多段クラリファイア、ユニットクラリファイア、貯槽兼用型クラリファイア、沈降濃縮式クラリファイアなどが挙げられ、このうち、貯槽兼用型が好ましい。
清澄化処理後の清澄緑液は、緑液清澄化装置から、清澄緑液移送ラインにて、清澄緑液タンクに移送されて、清澄緑液タンクにて貯留される。清澄緑液は、やがて、清澄緑液タンクから、ラインにて、苛性化系に移送される。
本発明の実施形態に係る緑液処理方法は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から薬剤注入量をフィードバック制御することが好適である。
前記清澄緑液の色調は、清澄緑液の色調を測定して取得された清澄緑液の色調データであることが好適である。
現状の緑液の処理状況には、清澄緑液の清澄化の現状(具体的には、凝集沈降していない不純物の存在状態)、粗緑液に対する薬剤注入量の現状(具体的には、過剰状態もしくは不足状態、又は適正状態)が含まれる。なお、不純物が凝集沈降できない理由として、薬剤(具体的には凝集剤)注入量が不足すると、不足分の不純物が凝集沈降できないため;薬剤(具体的には凝集剤)注入量が過剰になるとフロックが小さくなりすぎ、凝集沈降速度が低下するため;などがある。薬剤注入量が過剰すぎると、凝集沈降速度が低下することで、固液分離がうまくできずにキャリーオーバーになるリスクが高まる傾向にある。
本実施形態の緑液処理方法では、清澄緑液の色調を監視する。これにより、上述のように、薬剤注入による緑液の処理状況を、迅速かつ正確に把握することができる。
このため、本実施形態において、清澄緑液の色調として取得したRGB表色系色調などから、L*a*b*表色系色調などに変換し、変換したL*a*b*表色系色調などにて薬剤注入量をフィードバック制御してもよいし、L*a*b*表色系色調などからRGB表色系色調などに変換し、変換したRGB表色系色調などにて薬剤注入量をフィードバック制御してもよい。
前記清澄緑液の色調を、連続的、又は間欠的(好適には一定間隔ごと)に監視してもよい。当該「一定間隔」とは、例えば、1~60分間隔や5~20分間隔などであり、一定間隔ごとに監視することで、取得データ量を低減し、制御部の処理速度を向上することができる。
さらに、清澄緑液移送ラインのなかでも、緑液清澄化装置から清澄緑液移送ラインに流した後の清澄緑液を監視することが好ましい。当該流した後として、薬剤注入量をフィードバック制御しやすい観点から、好ましくは「流出直後」であり、当該「流出直後」とは、より好適には流出後~2時間程度の間、さらに好適には流出後~1時間程度の間である。
前記清澄緑液の色調監視場所の数は、特に限定されず、1又は2以上であってもよい。当該色調監視場所を複数にすることで、緑液の処理状況を緑液処理系全体として把握しやすくなるので、より適正な薬剤注入量になるようにフィードバック制御しやすい。
清澄緑液を経時的に監視する場合、同じ場所の清澄緑液を経時的に監視してもよいし、別々の場所の清澄緑液を経時的に監視してもよいが、同じ場所の清澄緑液を経時的に監視することで、清澄緑液の色調変化を監視しやすいので、好ましい。
本実施形態では、前記清澄緑液の色調から薬剤注入量をフィードバック制御する。これにより、現状の粗緑液に対して、適正な薬剤注入量になるように、より迅速にかつより正確にフィードバック制御することができる。
基準となる清澄緑液の色調の値(以下、「清澄緑液色調の基準値」ともいう)としては、例えば、過去に測定した清澄緑液の色調値(以下、「過去の色調値」ともいう)、清澄緑液の色調値(以下、「適正の色調値」ともいう)などが挙げられるが、これらに限定されない。また、当該色調値は、所定の数値の幅を有していてもよい。
当該a*値として、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.0以下、より好ましくは0以下、さらに好ましくは-0.5以下、より好ましくは-1.0以下、さらに好ましくは-1.5以下である。当該数値範囲内にすることにより、より良好に清澄化された清澄緑液を得るとともに、より良好に薬剤注入量の適正化を図ることができる。
本実施形態において、薬剤を粗緑液に添加した後、緑液清澄化装置において粗緑液を処理することで、粗緑液から不純物(例えば、不溶性不純物、金属不純物など)を除去でき、粗緑液の清澄化を促進することができる。
薬剤を添加する場所の数は、特に限定されないが、単数又は複数のいずれでもよく、1又は2以上であってもよい。
なお、本実施形態に用いる高分子の粘度平均分子量は、JIS K 7367-1:2002 「プラスチック─毛細管形粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方─第 1 部:通則」に基づいて得られたポリマーの固有粘度を使い、求めることができる。(高分子凝集剤:高分子系を中心とした沈澱凝集剤,大森英三,高分子刊行会,1973年)。
アニオン系高分子重合体の粘度平均分子量は、5万~3,000万程度が好ましく、50万~2,000万程度がより好ましい。カチオン系高分子重合体にアニオン系凝集剤を併用することで、凝集物の沈降性がさらに改善される点で有利である。
本実施形態のフィードバック制御は、前記清澄緑液の色調に基づき、当該清澄緑液の色調が赤色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を増量させ、及び/又は、当該清澄緑液の色調が緑色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を減量させて、粗緑液に対して適正な薬剤注入量になるようにすることが好適である。
これにより、緑液処理系の薬剤の使用コストをより抑制し、粗緑液をより迅速にかつより正確に清澄化できる。これにより、緑液処理の操業管理をより容易に行うことができる。
これら(a)~(c)により、過剰又は不足をより抑制することができ、緑液処理系の薬剤の使用コストをより抑制し、粗緑液をより迅速にかつより正確に清澄化処理できる。これにより、緑液処理の操業管理をより容易に行うことができる。
なお、上記(a1)~(c1)におけるドレッグス濃度は、入力部から操作者が入力して、制御部に送信してもよいし、予め記憶部に記憶されていたドレッグス濃度が、制御部に送信されてもよい。
本実施形態における緑液処理方法の例の説明において、上述した「1-1.」「1-2.」と重複する、粗緑液、清澄緑液、清澄緑液の色調、色調監視場所、色調値、薬剤、フィードバック制御などの各構成や各処理方法などの説明については適宜省略するが、当該「1-1.」及び「1-2.」の説明が、本実施形態にも当てはまり、適宜採用することができる。また、本実施形態における緑液処理方法の例の説明において、後述する「2.」~「5.」の説明を、本実施形態に当てはめることができ、適宜採用することもできる。
さらに好適には、前記清澄緑液の色調を監視及び/又は測定する色調監視工程をさらに含むことである。当該色調監視工程において、より好適には、清澄緑液の色調を測定して色調データを取得することである。
このようにして、制御部は、薬剤注入量の過剰又は不足を、より抑制することができ、緑液処理系の薬剤の使用コストをより抑制し、粗緑液をより迅速にかつより正確に清澄化処理できる。これにより、緑液処理の操業管理をより容易に行うことができる。
本実施形態は、前記制御工程に、さらに、前記清澄緑液の色調を測定する色調監視工程、及び/又は、粗緑液に薬剤注入を行う薬剤注入工程、を含む緑液処理方法を提供することが好適である。
より好適な本実施形態は、
清澄緑液の色調を監視及び/又は測定すること(色調監視工程)、
粗緑液に薬剤を注入すること(薬剤注入工程)、及び、
前記清澄緑液の色調を監視及び/又は測定し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバックして、粗緑液に薬剤を注入することを制御すること(制御工程)、を含むことである。
より好適な本実施形態は、
清澄緑液の色調を監視及び/又は測定すること(色調監視工程)、
緑液清澄化装置から引き抜いたスラッジ濃度を測定すること(スラッジ濃度測定工程)、
粗緑液に薬剤を注入すること(薬剤注入工程)、及び、
清澄緑液の色調を監視及び/又は測定するとともに、前記引抜いたスラッジ濃度を監視及び/又は測定し、当該清澄緑液の色調及び当該スラッジ濃度に基づき粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバックして、粗緑液に薬剤を注入することを制御すること(制御工程)、を含むことである。
本実施形態における緑液処理の手順などについて、図2~5を参照して、より詳細に説明するが、本実施形態における緑液処理方法は、これらに限定されない。当該緑液処理の手順の説明は、本実施形態の緑液処理方法、緑液処理管理装置、及び緑液処理系の動作などの説明ともすることができる。
本実施形態の例1について、図2を参照して説明する。
ステップ101において、フィードバック制御が開始される。
ステップ102において、制御部は、色調監視部又は記憶部から、清澄緑液の色調データを取得する。このとき、色調監視部は、色調測定部にて測定された、測定時の清澄緑液の色調データを、制御部に送信する。
なお、制御部が、清澄緑液の色調の監視及び/又は測定するように、色調監視部に指示をしてもよい。色調監視部は、清澄緑液移送ラインから測定容器に流入させた清澄緑液を非接触にて上方向から、監視及び/又は測定することが好適である。色調監視部は、測定された色調データを記憶部に記憶させてもよく、この場合、測定された色調データは、記憶部から制御部に送信してもよい。
制御部は、当該判定に基づき、薬剤注入部に対し、粗緑液に対する薬剤注入量を指示する。これにより、薬剤注入部は、薬剤タンクから、薬剤ポンプを用いて、緑液処理系(好適には粗緑液移送ライン)の粗緑液に、薬剤を添加する。このとき、薬剤注入部は、薬剤ポンプの動作を調整して、粗緑液1L当たりの薬剤注入量を、測定時の薬剤注入量よりも増加又は減少させる、又は、測定時の薬剤注入量を維持する。
本実施形態の例2について、図3を参照して説明する。上述した、本実施形態におけるフィードバック制御の例1と重複する部分については適宜省略する。
ステップ201において、フィードバック制御が開始される。
ステップ202において、制御部は、色調監視部又は記憶部から、清澄緑液の色調データを取得する。ステップ202において、ステップ102と重複する制御部及び色調監視部などの説明については、省略する。
赤色系統になった場合(YES)には、ステップ204に移行し、赤色系統にならなかった場合(NO)には、ステップ206に移行する。
なお、図示しないが、制御部は、色調が赤色系統にならず、色調が「適正の色調値」になっている場合には、測定時の薬剤注入量を維持するように、薬剤注入部に指示することができる。
本実施形態の例3について、図4を参照して説明する。上述した、本実施形態におけるフィードバック制御の例1及び2と重複する部分については適宜省略する。
ステップ301において、フィードバック制御が開始される。
ステップ302において、制御部は、色調監視部又は記憶部から、清澄緑液の色調データを取得する。ステップ302において、ステップ102と重複する制御部及び色調監視部などの説明については、省略する。
緑色系統になった場合(YES)には、ステップ304に移行し、緑色系統にならなかった場合(NO)には、ステップ306に移行する。
なお、図示しないが、制御部は、色調が緑色系統になり、色調が「適正の色調値」になっている場合には、測定時の薬剤注入量を維持するように、薬剤注入部に指示することができる。
本実施形態の例4について、図5を参照して説明する。
ステップ401において、フィードバック制御が開始される。
ステップ402において、制御部は、色調監視部から、清澄緑液のRGB表色系色調データを取得する。このとき、色調監視部は、色調測定部にて測定された、測定時の清澄緑液の色調データ(RGB表色系)を、制御部に送信する。ステップ402において、ステップ102と重複する制御部及び色調監視部などの説明については、省略する。
なお、色調監視部が、清澄緑液のRGB表色系色調データを、L*a*b*表色系色調データに変換してもよい。この場合には、制御部は、ステップ402をスキップし、ステップ403において、色調監視部から、L*a*b*表色系色調データを取得するでもよい。
制御部は、スラッジ濃度測定部又はスラッジ濃度測定値を記憶する記憶部から、スラッジ濃度のデータを取得してもよい。なお、スラッジ濃度測定部は、一定割合でスラッジ濃度を測定し、測定されたスラッジ濃度をデータとして記憶部に記憶させてもよい。
本実施形態は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する制御部を備える、緑液処理管理装置又は、当該装置を備える緑液処理管理システムを提供することができる。
緑液処理管理装置は、通信部をさらに設けてもよく、当該通信部は、制御部と、これ以外の部及び/又は装置とが、無線及び/又は無線にて送受信できるような構成を有することが好適である。このような通信部を設けることで、ネットワークによる緑液処理管理システムを構築してもよい。
また、緑液処理管理装置は、後述する、入力部、出力部、記憶部、及び通信部から選択される1種又は2種以上を、適宜備えてもよい。
本実施形態における制御部は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御するような構成を有する。
前記制御部は、緑液清澄化装置に添加する薬剤を貯留する薬剤タンクと、この薬剤タンクから粗緑液に薬剤を注入する薬剤注入ポンプと、緑液処理の状態を監視し当該清澄緑液の色調を測定するための色調監視部と、を制御することができる。前記制御部は、薬剤タンク及び薬剤注入ポンプを備える薬剤注入部を制御し、粗緑液に対する薬剤注入量を調整してもよい。
さらに、前記制御部は、緑液清澄化装置からスラリーを引き抜く引抜きポンプと、引抜きスラッジ濃度を測定するスラッジ濃度測定部を制御することができる。
前記制御部は、「1.」(好適には、<1-2-2.薬剤注入量のフィードバック制御>、<1-3.本実施形態における緑液処理方法の例>、<1-4.本実施形態における緑液処理の例>)に従って、緑液処理又は緑液処理管理を実行することができる。
前記色調監視部は、清澄緑液の色調を測定できる色調測定装置(又は「色調測定部」ともいう)を少なくとも備えることが好ましい。当該色調監視部は、無線及び/又は無線にて、少なくとも制御部と送受信できるような構成を有する通信部を、さらに設けてもよい。
前記色調測定装置の緑液処理系の設置場所は、上述した色調監視場所に設置することができ、例えば、好ましくは清澄緑液移送ラインである。
前記色調測定装置として、例えば、色彩計、分光測色計、色差計などの計測機器を含むことができるが、これらに限定されない。
前記色調測定装置として、色彩の元となる3つの刺激値を直接測定する刺激値直読法による装置(例えば、カラーセンサ装置等);分光反射率(透過率)を測定してそこから計算によってX,Y,Z、L*a*b*などの三刺激値、もしくはその他のインデックスを計算する分光測色計(Spectrophotometer)などが挙げられる。
これら表色系は相互に変換可能であるので、例えば、カラーセンサ装置、画像センサ装置、色彩計、分光測色計などで測定した表色系を、必要とする表色系に変換することができる。より具体的には、色彩計で測定したL*a*b*表色系からXYZ表色系に変換することができる。また、カラーセンサ装置で測定したRGB表色系からL*a*b*表色系に変換することができる。
当該カラーセンサ装置(特にRGBカラーセンサ装置)は、赤色、緑色、青色のそれぞれの受光量及び受光量の比率を検知及び計算することができ、検出対象物の色を判別することができる(例えば、受光比率=赤:緑:青=4:4:1など)。
当該カラーセンサ装置は、検出対象物を画像として取り込み解析し、各受光量及び各受光量の比率を計算したり、検出対象物の色を判別してもよい。
投光部は、白色LED(発光ダイオード)、白色蛍光灯などの光源を含み、白色LEDが好ましい。
受光部は、CCD(Charge Coupled Device)、フォトダイオード(例えば、3ch(RGB)Siフォトダイオードなど)などの受光素子を含む。
測定する際の検出対象物(清澄緑液)の温度は、特に限定されないが、一般的な緑液処理系の緑液温度50~95℃が好ましく、清澄緑液の色調を測定するための測定容器に取り込んだときに60~90℃がより好ましく、70~85℃がよりさらに好ましい。
測定する際の周囲照度は、白熱ランプなど人工光の場合には、10,000 lux以下が好ましく、太陽光などの自然光の場合には、20,000 lux以下が好ましい。
なお、測定する際の周囲温度及び周囲湿度は、特に限定されないが、例えば-20~+50℃程度及び35~85% RHであればよく、通常の気候温度内や室温内(4~30℃)で測定することができる。
前記測定容器は、清澄緑液の色調を測定するための容器であり、色調測定装置の投光及び反射光が、透過又は通過できる構造又は材質であることが好ましい。当該材質として、ガラス、石英、プラスチック樹脂などが挙げられるが、耐アルカリ性の材質がより好適である。測定容器は、投光及び反射光が、通過できる開口部(孔など)を有していてもよく、上方向に開口していることが好ましい。
前記色調監視用ラインは、上記緑液処理系の色調監視場所に適宜設けることができ、このラインに、監視及び/又は測定する清澄緑液を流してもよい。さらに、当該色調監視用ラインは、流入した清澄緑液が緑液処理系(例えば、同じ場所に)に戻るような、バイパスラインであってもよい。当該色調監視用ライン上に、色調測定装置を設けて、清澄緑液の監視などを行ってもよい。さらに、色調監視用ライン上に前記測定容器を配置し、当該測定容器に清澄緑液を流入させて、測定容器内にて清澄緑液の監視などを行ってもよい。
前記色調監視用ラインを設けることで、清澄緑液及びその量、その速度などを適宜調整して、清澄緑液を監視及び/又は測定しやすい。
本実施形態に係る緑液処理管理システムには、上述した少なくとも制御部を備える緑液処理管理装置が備えられていることが好適である。本実施形態の緑液処理管理システムは、制御部又は当該制御部を備える緑液処理管理装置と、他の部又は他の装置とが、無線及び/又は有線にて、送受信可能な通信部を更に設けてもよい。
前記入力部は、本実施形態の方法を行う操作者によって、ユーザ操作を受け付けることができる。当該入力部は、例えばマウス及び/又はキーボードなどを含むことができる。また、表示装置のディスプレイ面がタッチ操作を受け付ける入力部として構成されてもよい。
前記出力部は、緑液処理状況及びこれに関連する情報(例えば、表、図、説明文など)などを出力することができる。当該出力部は、例えば、画像を表示する表示装置、音を出力するスピーカー、紙などの印刷媒体に印刷する印刷装置などを挙げることができるが、これらに限定されない。
前記記憶部は、操作者が入力したデータ、緑液処理状況をみるために設定されているデータを記憶することができる。当該記憶部は、例えば記録媒体を含んでよい。
本実施形態における緑液処理管理装置及び当該緑液処理管理装置を備える緑液処理管理システムの説明において、上述した「1.」<2-1.><2-2.>と重複する、粗緑液、清澄緑液、清澄緑液の色調、色調監視場所、色調値、薬剤、フィードバック制御などの各構成、各処理方法、各装置などの説明については適宜省略するが、当該「1.」<2-1.><2-2.>の説明が、本実施形態にも当てはまり、当該説明を適宜採用することができる。また、本実施形態における緑液処理方法の例の説明において、後述する「3.」~「5.」の説明を、本実施形態にも当てはめることができ、適宜採用することもできる。
本実施形態の緑液処理系は、上述した清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御するような構成を有する制御部を少なくとも備える緑液処理管理装置又は緑液処理管理システムを備えることができる。
本実施形態の緑液処理系は、パルプ製造系に適用することができる。
薬剤移送ラインに薬剤注入部から薬剤が添加された後、緑液クラリファイア32にて緑液処理が行われる。その緑液処理状況を色調監視部102にて監視し、当該色調監視部102から、薬剤添加後の緑液の色調データが制御部101に送信され、制御部101は、薬剤添加後の清澄緑液の色調データを取得する。そして、制御部101は、図2~5に示すように、色調の監視及び判定量の薬剤注入を繰り返し行うことで、粗緑液に対して適正な薬剤注入量になるようにフィードバック制御を行うことができる。
これにより、緑液処理系の粗緑液に対して適正な薬剤注入量にすることができる。このように、機器測定による清澄緑液の色調に基づき粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御することができ、この制御によって粗緑液に対する適正な薬剤注入量に調整できる。これにより、緑液処理の操業管理を容易に行うことができる。
薬剤移送ラインに薬剤注入部から薬剤が添加された後、緑液クラリファイア32にて緑液処理が行われる。その緑液処理状況を色調監視部102にて監視し、当該色調監視部102から、薬剤添加の清澄緑液の色調データが制御部101に送信され、制御部101は、薬剤添加後の清澄緑液の色調データを取得する。そして、制御部101は、色調の監視及び判定量の薬剤注入を繰り返し行うことで、粗緑液に対する適正な薬剤注入量になるようにフィードバック制御を行うことができる(例えば、図2~5)。
これにより、緑液処理系の粗緑液に対して適正な薬剤注入量にすることができ、緑液処理の操業管理を容易に行うことができる。
本実施形態における緑液処理方法を用いるパルプ製造系の説明において、上述した「1.」及び「2.」と重複する粗緑液、清澄緑液、清澄緑液の色調、色調監視場所、色調値、薬剤、フィードバック制御などの各構成、各方法、各装置などの説明については適宜省略するが、当該「1.」及び「2.」の説明が、本実施形態にも当てはまり、当該説明を適宜採用することができる。また、本実施形態における緑液処理方法の例の説明において、後述する「4.」~「5.」の説明を、本実施形態に当てはめることができ、適宜採用することもできる。
以下、各系についてより詳細に説明する。
蒸解系10は、蒸解釜11を有し、この蒸解釜11の下流にはパルプ精製部が設けられていてもよい。蒸解釜11には、パルプの原料である木材チップと、苛性ソーダを含有する白液とが投入され、木材チップの蒸解が行われる。
これによって生じたパルプはパルプ精選系へと移送され、当該精選系にて精選及び洗浄工程を経た後、次いで漂白工程、抄紙工程などを順次受け、紙が製造される。一方で、廃液である黒液は、苛性ソーダの回収などのため、後述するエバポレータ21へと移送される。
黒液処理系20は、上流から順に、エバポレータ21と、ボイラ22と、を有してもよい。黒液は、エバポレータ21で濃縮された後(黒液濃縮工程)、ボイラ22へと移送され、このボイラ22内で燃焼される(黒液燃焼工程)。これにより、黒液に含有されていた無機ナトリウム塩が溶融し、ボイラ22の底部からスメルトとして排出される。排出されたスメルトは、溶解(ディゾルビング)タンク31へと移送される。
本実施形態における緑液処理系30の説明において、上述した「1.」「2.」と重複する各構成、処理方法などの説明については適宜省略するが、当該「1.」及び「2.」の説明が、本実施形態にも当てはまり、適宜採用することができる。
消和・苛性化系40は、苛性化系41と、白液クラリファイア42と、白液タンク43と、を有してもよい。消和・苛性化系40は、この白液クラリファイア42の下流に位置するライムマッドワッシャー46、ライムマッドフィルター45、キルン44をさらに有してもよい。苛性化系41、白液クラリファイア42、白液タンク43は、互いに連通され、全体として循環路を構成する。
従来の方法では緑液清澄化が悪く、不純物があると苛性化率が下がり白液の品質が悪くなること、石灰の品質が悪くなることにつながっていた。さらに、苛性化率の低い白液は、蒸解工程に戻されても働きが悪いことになる。さらに、石灰の品質が悪いと、キルンで焼成されたときに生石灰になる有効石灰度も低くなり、新たに購入石灰の量が増えることになる。
なお、一般的に、苛性化率は(NaOH/(NaOH+Na2CO3)×100(%)(Na2Oとして))、焼成率は(CaO/(CaO+CaCO3)×100(%))で表される。
よって、本実施形態は、前記緑液処理方法によって清澄化処理された清澄緑液を用いる、苛性化の生産性向上、消和・苛性化工程の制御、及び有効石灰度の制御などに関する方法、又はこれらの管理システムなどを提供することができる。
本実施形態は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する緑液処理方法によって、清澄化処理された清澄緑液を用いる、消和・苛性化工程の制御の方法又はシステムを提供することができる。
本実施形態は、清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する緑液処理方法によって、清澄化処理された清澄緑液を用いる、有効石灰度の制御の方法又はシステムを提供することができる。
上述の方法又はシステムにより、例えば、蒸解系に用いる白液を製造することができる。また、キルンにて焼成する炭酸カルシウムを製造することができる。また、パルプ製造に再利用する苛性ソーダ及び/又は炭酸カルシウムを製造することができる。なお、これら効果に限定されない。
(b)前記緑液処理方法を用いる緑液処理工程と、当該緑液処理工程にて清澄化処理された清澄緑液を用いる消和・苛性化工程と、を含む、パルプ製造における薬剤のリサイクルシステムを提供することもできる。当該緑液処理方法は、上述した「1.」の各構成及び各方法などを、適宜採用することができる。
一般的なパルプの製造工程として、例えば、木材をチップ化する原料チップ化処理工程、木材チップに苛性ソーダを含む処理用水(具体的には白液)を加え、高温高圧で煮、樹脂(リグニン)を溶かし繊維分(パルプ)を取り出す蒸解工程、パルプ中の異物をスクリーン及び洗浄装置に通して除去し洗浄する精選及び洗浄工程、蒸解工程で残った樹脂を酸素で分解する酵素脱リグニン工程、薬剤でパルプを漂白する漂白工程が挙げられ、通常このような順序にてパルプ製造が行われている。通常、パルプは、抄紙工程などを含む紙の製造に用いられている。
また、本実施形態の薬剤の回収方法又は回収管理システムでは、本実施形態に関する消和・苛性化系にて得られた白液を前記蒸解工程に移送することが好適であり、より具体的には蒸解釜に添加することがより好適である。これにより、苛性化の生産性が向上した白液を用いてチップを蒸解する蒸解工程を行うことができる。
本実施形態の薬剤の回収方法又は回収管理システムによれば、苛性ソーダ及び/又は炭酸カルシウムにおける品質及び/又は回収率が向上することができる。これによって、苛性化の生産性が向上することができる。このため、本発明は、苛性ソーダ及び/又は炭酸カルシウムといった薬剤の回収方法もしくは回収管理システム、リサイクル方法もしくはリサイクル管理システムとしても、優れた技術である。
下記のように、色調測定の緑液測定装置などを使い、清澄緑液を連続的に測定し、緑液清澄化装置への薬剤添加量の調整を検討した。清澄緑液の色調をRGBのデータとして取り出し、それぞれの数字の範囲を決め、それからずれた時に、カチオン系凝集剤(凝結剤)の添加量の増減、もしくは、アニオン系凝集剤の添加量の増減を行うように制御することを検討した。
緑液測定装置は、RGBカラーセンサ、マルチセンサコントローラ、プログラマブルコントローラ、及びネットワーク通信ユニットを、カラーセンサ装置として、備えるものである。
清澄緑液測定の原理は、カラーセンサから投光された白色LED光が測定対象物(液面)に当たり、対象物が反射した色をカラーセンサの受光部が検出しRGBの色成分としてデータが演算出力され、当該RGB値データが通信ユニットから外部に出力される。このRGB値データは、緑液処理の制御部を含むコンピュータに出力され、コンピュータ画面にこのときのRGB値が表示される。
マルチセンサコントローラとして、マルチセンサコントローラ MU-N12((株)キーエンス社製)を使用した。
プログラマブル コントローラ(PLC)として入力16点/出力16点 KV-NC32T2((株)キーエンス社製)を使用した。
ネットワーク通信ユニットとして、通信ユニット EtherNet/IPTM対応 NU-EP1((株)キーエンス社製)を使用した。
検出距離 30~500mm(投光面から試料の液面)
最小スポットサイズ 可変スポット 約o3.5 at 100mm/約o9 at 250mm/約o18mm at 500mm
応答時間 200μs/1ms/10ms/100ms/500ms 切換式
光源 白色LED
使用周囲照度 白熱ランプ10,000 lux以下、太陽光:20,000 lux以下;
使用周囲温度 -20~+50℃(氷結しないこと)
使用周囲湿度 35~85% RH(結露しないこと)
<実験条件>
上記緑液測定装置にて、以下4種類のサンプル溶液を測定した。
(1)N/1000 ヨウ素溶液
(2)大手製紙会社の清澄緑液(現場の緑液処理系より採取した清澄化処理後の清澄緑液)
(3)大手製紙会社の粗緑液を緑液処理用の高分子重合体の凝集剤により固液分離した上澄み溶液(模擬的に作製した清澄緑液)(上記(2)清澄緑液を採取したときに、粗緑液タンクに貯留されていた粗緑液)
(4)ヨウ素でんぷん反応溶液(でんぷん100mg/L)
前記(3)で、アクリルアミド系凝集剤として使用した高分子重合体(アクリルアミド・アクリル酸ソーダ共重合物、粘度平均分子量1600万)。
下記表1に示すように、清澄緑液のG値は(G228)、a*値(-0.8)であった。粗緑液沈殿上澄(清澄緑液)のG値は(G241)、a*値(-1.5)であった。これら試料の入手先の緑液処理系でスラッジを引き抜いたときのスラッジ濃度は8%であり、当該スラッジ濃度は、「JIS K 102 14.1「工場排水試験方法」 懸濁物質」にて測定されたものである。
上記(1)~(4)の各サンプル溶液を、各200mL容ガラスビーカーに、200mL入れ、サンプル溶液入りのガラスビーカー1~4を用意した。サンプル溶液の液温は、室温(18℃)になるようにした。上記(2)及び(3)の清澄緑液のサンプル溶液のpH(20℃)は、pH13以上であった。
緑液測定装置のカラーセンサを、ガラスビーカーの液面の上方に配置した。このとき、カラーセンサの投光面と、ビーカーの液面とが、略平行になるようにした。カラーセンサの投光面とビーカーの液面との距離を、下記の測定距離とした。
緑液測定装置に備えるカラーセンサにて、各ガラスビーカー1~4に入っているサンプル溶液の色調を上方より測定した。
測定容器 200mL ガラスビーカー(高さ90mm、直径67mm)
測定距離 センサの投光面及び受光面から30cm(センサの測定面からビーカー液面までの距離)
測定温度 室温(18℃)
さらに、上記試験の結果を考慮した結果、緑液清澄化装置後の清澄緑液を容器に取り込み、清澄緑液の上部から、清澄緑液の色調検出できる緑液測定装置にて、清澄緑液の液面の画像を取り込み、清澄緑液の色調を解析することができる。この解析結果に基づき、清澄緑液の色調が所望の範囲内になるように、緑液清澄化装置に添加する薬剤の量を調整することができる。
例えば、清澄緑液の色調が赤色系統の場合には、粗緑液に対する薬剤を増量し、一方で清澄緑液の色調が緑色系統の場合には、粗緑液に対する薬剤を減量するように、薬剤量を調整することができる。このようにして、適正な薬剤注入量になるようにフィードバック制御することができる。
Claims (10)
- 清澄緑液の液面から距離を空けて当該液面の上方に配置されているRGBカラーセンサ装置(当該RGBカラーセンサ装置は、清澄緑液を透過した発光体からの光を、清澄緑液を挟むように、発光体に対向して置かれた反射板で反射して、この反射光を、当該清澄緑液中に再度透過させた後、当該発光体側にある受光体で受光する構成を含まない。)にて、緑液清澄化装置の下流の清澄緑液の色調を監視し、
当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する、緑液処理方法。 - 前記清澄緑液の色調は、清澄緑液の色調を測定して取得された清澄緑液の色調データである、請求項1に記載の緑液処理方法。
- 前記清澄緑液の色調に基づき、当該清澄緑液の色調が赤色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を増量させ、及び/又は、当該清澄緑液の色調が緑色系統にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を減量させて、粗緑液に対して適正薬剤注入量になるようにフィードバック制御する、請求項1又は2に記載の緑液処理方法。
- 前記色調データが、L*a*b*表色系の色調データa*値である、請求項2又は3に記載の緑液処理方法。
- 前記RGBカラーセンサ装置にて測定された清澄緑液の色調から清澄緑液のRGB表色系色調データを取得し、当該RGB表色系色調データをL*a*b*表色系色調データに変換し、当該L*a*b*表色系色調データのa*値に基づき、粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する、請求項1に記載の緑液処理方法。
- 前記清澄緑液の色調からのa*値に基づき、当該清澄緑液の色調がa* 値>0にある場合には粗緑液に対する薬剤注入量を増量させ、及び/又は、当該清澄緑液の色調がa * 値>0にない場合には粗緑液に対する薬剤注入量を減量させて、粗緑液に対して適正薬剤注入量になるようにフィードバック制御する、請求項4又は5に記載の緑液処理方法。
- さらにスラッジ濃度データを加えて、前記清澄緑液の色調からのa*値のデータと、当該スラッジ濃度データとに基づき、粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する、請求項4~6のいずれか一項に記載の緑液処理方法。
- 清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する制御部を備え、
当該制御部は、請求項1~7のいずれか一項に記載の緑液処理方法を実行する、緑液処理管理装置。 - 清澄緑液の色調を監視し、当該色調から粗緑液に対する薬剤注入量をフィードバック制御する制御部を備え、
当該制御部は、請求項1~7のいずれか一項に記載の緑液処理方法を実行する、緑液処理管理装置を備える緑液処理管理システム。 - (a)前記請求項1~7のいずれか一項に記載の緑液処理方法を用いる緑液処理工程、を含む、又は、
(b)前記請求項1~7のいずれか一項に記載の緑液処理方法を用いる緑液処理工程と、当該緑液処理工程にて清澄化処理された緑液を用いる消和・苛性化工程と、を含む、
パルプ製造における苛性ソーダ及び/又は炭酸カルシウムのリサイクルシステム。
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