JP7069886B2 - 単結晶運搬装置および単結晶運搬方法 - Google Patents
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Description
本発明の単結晶運搬装置は、単結晶を保持する把持機構部と、把持機構部の一部を昇温する昇温機構部とを有する単結晶運搬装置であって、昇温機構部は、把持機構のうち単結晶に当接する部分に対して昇温することを特徴とする。
第1実施形態に係る単結晶運搬装置100(以下、単に「運搬装置100」とも称す。)について説明する。
図1は、第1実施形態に係る単結晶運搬装置100の斜視図であり、図2は単結晶把持機構部10を示す側面図である。また、図3は、昇温機構部30を示す斜視図、図4は、昇温機構部30で単結晶把持機構部10の把持部13を昇温している時の斜視図であり、図5は、昇温機構部30で昇温された単結晶把持機構部10で単結晶Cを把持した時のハンド部の正面一部を示す断面図である。
単結晶把持機構部10は、リフター20の二本の支柱21を横断するリフト板17に取り付けられ、支柱21の溝に嵌合しレールにそって上下移動する。リフター20の下部には前輪23と後輪24が2個ずつ付いており、単結晶運搬装置100は、単結晶Cを保持しながら前進、後退可能にしている。前輪を1つにして方向転換を容易にすることもできる。
作業者は、ハンドルを回転操作することで単結晶把持機構部10で単結晶Cを把持し、支柱21の下部に固定したレバー(又はペダル)18を操作して油圧あるいは電動等でリフト板17を上下駆動させ、また支柱21の取っ手25を握り、操縦することができる。このようなリフター20(台車ともいう)は、同様な機能を有する市販品があれば利用することができる。
まず、本発明において単結晶把持機構10で把持される単結晶Cについて説明する。単結晶Cは、育成炉200から引き上げられたインゴットであり、その種類は、保温が必要とされるものであれば、特に限定されない。例えば、ニオブ酸リチウムLiNbO3(LN)、タンタル酸リチウムLiTaO3(LT)、イットリウムアルミニウムガーネットY3Al5O12(YAG)などの酸化物単結晶が挙げられる。このうちタンタル酸リチウム(LT)単結晶は、融点が約1650℃であり、ニオブ酸リチウム(LN)単結晶は、融点が約1250℃であって、いずれも結晶取り出し後は50~60℃程度に保温することが必要とされている。
なお、単結晶Cを育成する育成炉200は、通常、高周波加熱式結晶炉であり、外側がステンレススチール(SUS)製のチャンバーで水冷ジャケット二重構造の真空炉になっている。そして、チャンバー内は、耐火物で加熱室が形成され、加熱室内部の下部中央には、貴金属製の坩堝202と耐火物坩堝が設けられ、坩堝の底部及び外周部にはジルコニアバブル、ファイバーフラックス等が充填されている。貴金属製の坩堝202には、一般にイリジウム製の坩堝が使用され、ステンレススチール製の台座の上に設けられたアルミナ製等の耐火物で形成された円筒状の支持台により支持されている。チャンバー内は真空引き後、チャンバー内に不活性ガスを流して不活性雰囲気にされる。
また、LT、LNのような自発分極が発生する強誘電体結晶では、結晶全体のドメイン方向を揃えるために、アニール後にポーリング工程が実施される。すなわち、冷却されたLT単結晶をキュリー温度以上の所定温度まで昇温し、LT単結晶に電圧を印加し、その後、電圧を印加したままキュリー温度以下の所定温度まで降温した後、電圧印加を停止して冷却する一連の処理が行われる。
育成された単結晶Cは、図6(C)に示すように、冷却後に切り離されて結晶取り出しが行われるが、温度変化に伴いクラックが生じやすいので保温状態にして次の熱処理炉まで運搬される。すなわち、アニール炉で単結晶Cの歪を除去し、ポーリング炉で単結晶Cの分極の向きをそろえるが、アニール炉、ポーリング炉から結晶を取り出す際にも温度変化に伴いクラックが生じやすいので同様な対策が実施される。
本発明において単結晶把持機構部10は、単結晶Cの直胴側面mを把持する複数の把持部13と、把持部13を開閉させるハンドル14を含む操作部とを備えている。なお、把持部13は、単結晶Cを把持し保持する部分を総称することとし、ハンド部33はその下方で単結晶Cの側面直胴部mに接し把持する。なお、ハンド部には単結晶Cの側面直胴部mに接する部分には後述する弾性体33と断熱するための断熱材Rを備える。
本発明の単結晶運搬装置100は、単結晶把持機構部10の一部を昇温する昇温機構部30を有するものであり、昇温機構部30は、単結晶把持機構部10のうち単結晶Cに当接する部分に対して昇温する機能を有し、この実施形態では昇温機構部30は、単結晶把持機構部10とは分離して設置される。
次に、第2実施形態に係る単結晶運搬装置100について説明する。第2実施形態に係る単結晶運搬装置100は、単結晶Cを保持する単結晶把持機構部10と、単結晶把持機構部10の一部を昇温する昇温機構部30とを有する単結晶運搬装置100であって、昇温機構部30が単結晶把持機構部10を兼ねており、単結晶Cに当接する部分に対して昇温するように構成されている。
本発明で単結晶を運搬する運搬方法は、単結晶を保持する把持部と、把持部の一部を昇温する昇温機構部を有する単結晶運搬装置を用いて、単結晶を保持する前に、単結晶を保持する把持部の一部を昇温機構部により所定の温度に昇温し、その後、昇温された把持部の一部で単結晶を保持し、運搬することを特徴としている。
図1のような大型の単結晶Cを保持できるハンド部を有する把持機構部(高さ400mm)と、図3のようなヒーターブロックを有する昇温機構部とを備える単結晶運搬装置を用意した。ハンド部には厚さ20mmのシリコンゴム(ショアA硬度50)が取り付けられている。
次に、この運搬装置を使用し、ハンド部のシリコンゴムを20分間加熱し、60℃に昇温後、乾燥炉から取り出した表面温度60℃のLN単結晶のインゴット(口径200mm)直胴部を把持し、乾燥炉からアニール炉まで3分間かけて移動した。アニール炉の本体部と、本体部から下方に移動しうる炉床(単結晶載置テーブル)との間の寸法は、500mmなので搬入するのに支障はなかった。
運搬後、アニール炉の炉床に置いた際、結晶の外観を観察した。割れ、クラック等の発生がなくかつ安全に作業することができた。
実施例1と同じ運搬装置を使用し、ハンド部のシリコンゴムを30分間加熱し、70℃に昇温した。その後、実施例1で熱処理(アニール)が行われた表面温度60℃のLN単結晶のインゴット(口径200mm)直胴部を把持し、アニール炉からポーリング炉まで、5分間かけて移動した。ポーリング炉の本体部と、本体部から下方に移動しうる炉床(単結晶載置テーブル)との間の寸法は、500mmなので搬入するのに支障はなかった。
運搬後、ポーリング炉の炉床に置いた際、結晶の外観を観察した。割れ、クラック等の発生がなくかつ安全に作業することができた。
200 育成炉
202 坩堝
203 引き上げ軸
204 種結晶
300 熱処理炉
301 炉床
10 単結晶把持機構部
11 把持台
12 台形ねじ
13 把持部
14 ハンドル
15 ユニバーサルジョイント
16 シャフト
17 リフト板
18 リフトレバー
19 LMガイド
20 リフター
21 支柱
23,24 車輪
25 取っ手
30 昇温機構部
31 台座(基盤)
32 台座(断熱材)
33 ハンド部
34 ヒーターブロック
35 ヒーター(電線)
37 熱電対
C 単結晶
s 結晶肩部
m 結晶直胴部
b 結晶下端部
L 融液
R 弾性体
G 断熱材
N 係止部(爪)
Claims (9)
- 単結晶を保持する把持機構部と、前記把持機構部の一部を昇温する昇温機構部とを有する単結晶運搬装置であって、
前記把持機構部は、単結晶の側面を把持する複数のハンド部を備え、
前記複数のハンド部のそれぞれは、単結晶の下面の一部を係止可能な係止部を備え、
前記昇温機構部は、前記把持機構部のうち単結晶の側面と下面に当接する部分に対して昇温することを特徴とする単結晶運搬装置。 - 前記昇温機構部は、前記把持機構部と分離して設置されることを特徴とする請求項1に記載の単結晶運搬装置。
- 前記把持機構部は、前記複数のハンド部を開閉させる操作部を備え、
前記複数のハンド部のそれぞれは、単結晶の側面に接触する弾性体を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶運搬装置。 - 前記弾性体は、耐熱性のゴムが用いられ、前記昇温機構部により昇温された熱を保持する蓄熱部であることを特徴とする請求項3に記載の単結晶運搬装置。
- 前記複数のハンド部は、平面視において屈曲部を有する一対のハンド部であり、
前記一対のハンド部は、前記屈曲部を互いに対向させた状態で配置され、前記操作部による操作によって互いに近づく方向又は離れる方向に移動することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の単結晶運搬装置。 - 前記ハンド部の上下方向の寸法は、単結晶の運搬先である熱処理炉の本体部と、前記本体部から下方に移動している単結晶載置テーブルとの間の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の単結晶運搬装置。
- 請求項1に記載の単結晶運搬装置を用いて単結晶を運搬する方法であって、
単結晶を保持する前に前記把持機構部の一部を前記昇温機構部により所定の温度に昇温することと、
昇温された前記把持機構部により単結晶を保持して運搬することと、を含むことを特徴とする単結晶運搬方法。 - 前記把持機構部において単結晶と接触するように備える弾性体を前記所定の温度に昇温することを含むことを特徴とする請求項7に記載の単結晶運搬方法。
- 前記弾性体は、前記昇温機構部により50℃から120℃に昇温されることを特徴とする請求項8に記載の単結晶運搬方法。
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