JP7068889B2 - ゲル状組成物 - Google Patents
ゲル状組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7068889B2 JP7068889B2 JP2018066981A JP2018066981A JP7068889B2 JP 7068889 B2 JP7068889 B2 JP 7068889B2 JP 2018066981 A JP2018066981 A JP 2018066981A JP 2018066981 A JP2018066981 A JP 2018066981A JP 7068889 B2 JP7068889 B2 JP 7068889B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gel
- composition
- gelling agent
- stirred
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Description
すなわち、本発明は、以下に示すゲル状組成物を提供するものである。
〔1〕カラギーナン、寒天、及びジェランガムからなる群から選択される1種以上の第1のゲル化剤と、
ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムである第2のゲル化剤と、
水と
を含有するゲル状組成物であって、
前記ゲル状組成物が、撹拌すると液状になるものであり、
前記ゲル状組成物を充填したカップを80°~90°傾けて10秒間保持した場合でも、前記ゲル状組成物の全体のゲル状組織が維持され、かつ、
前記ゲル状組成物の粘度が、回転式粘度計により測定された場合に、800mPa・s以下であることを特徴とする、ゲル状組成物。
〔2〕0.3質量%以下のカラギーナン、0.4質量%以下の寒天、及び0.4質量%以下のジェランガムからなる群から選択される1種以上の第1のゲル化剤と、
ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムである第2のゲル化剤と
を含有するゲル状組成物であって、
前記ゲル状組成物が、撹拌すると液状になるものであることを特徴とする、ゲル状組成物。
〔3〕前記第1のゲル化剤と前記第2のゲル化剤との質量比が、100:5~100:220である、前記〔1〕又は〔2〕に記載のゲル状組成物。
〔4〕容器に入れられた、前記〔1〕~〔3〕の何れか1項に記載のゲル状組成物。
本発明のゲル状組成物は、カラギーナン、寒天、及びジェランガムからなる群から選択される1種以上の第1のゲル化剤と、ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムである第2のゲル化剤と、水とを含有しており、撹拌すると液状になる。
また、本発明のゲル状組成物は、ビスコテスタVT-04F(リオン株式会社製)の回転式粘度計により測定した場合に、約800mPa・s以下の粘度を示す。ある態様では、前記ゲル状組成物の粘度は、約100~約700mPa・sである。これらの物性を有する本発明のゲル状組成物は、撹拌すると液状になるものである。前記の保形性及び粘度を測定する場合の詳細な条件の例は、実施例において記載したとおりである。
カラギーナンと、ローカストビーンガム(LBガム)又はキサンタンガムと、水とを、以下の表1に記載の量で混合して、実施例1~5(実1~5)及び比較例1~6(比1~6)の組成物を調製した。具体的には、ゲル化剤の溶融温度以上で各成分を混合してゲル化剤溶液を調製し、当該ゲル化剤溶液を、約90℃以上に加熱した後、約80℃以上に保持してから、ゲル化剤の固化温度以下に冷却した。調製した組成物の物性及び特性を、以下のようにして評価した。
上記ゲル化剤溶液を調製する際に、約90℃以上に加熱した後、約80℃以上に保持した各試験区の原料組成物を、深さ65mm、容積200mLの透明プラスチックカップに180~190mLずつ充填し、約10℃以下で約3~4時間かけて冷却固化した。上記カップを平面に固定し、当該平面を約80°~約90°傾けて10秒間保持した場合の測定試料の状態を、次のような基準で評価した。
維持:組成物の全体のゲル状組織が維持され、当該組成物はカップ内に留まった。
破壊:組成物のゲル状組織が崩れ、当該組成物はカップからこぼれ落ちた。
調製した組成物の粘度をビスコテスタVT-04F(リオン株式会社製)により測定した。具体的には、品温10℃以下の測定試料170mLを測定用の3号カップに入れて、ロータNo.3を用いて測定した。測定においては、ロータNo.3の上面が3mm程度測定試料の上面に浸る状態で、ロータの回転数62.5rpm(固定)測定を開始し、約5~10秒後に安定した粘度表示を読み取った。
調製した組成物を、4メッシュ(目開き4.75mm)の篩上に静かに乗せて30秒間静置し、当該篩上に残った試料の質量を計測し、篩上に保持された試料の割合を求めた。
調製した組成物を、ティースプーンで20回撹拌し、撹拌時の状態を次のような基準で評価した。
◎:滑らかに撹拌することができ、10回目までの撹拌によりスープ様の液状になった。
○:10回目程度の撹拌でゲル状組織が崩れ、以降の撹拌によりスープ様の液状になった。
×:20回撹拌しても、クラッシュゼリー状の粒々が残っており、滑らかに撹拌することができず、スープ様の液状にならなかった。
調製したゲル状組成物を喫食し、口当たり及びのど越しを、次のような基準で評価した。
◎:口当たりがサラサラとしており、糊っぽさ(付着する感覚)を感じず、のど越しがよい。
○:口当たり及びのど越しにやや糊っぽさを感じた。
×:口に含むと粒状物が残っていた。口当たり及びのど越しに糊っぽさを感じた。
一方、第1のゲル化剤及び第2のゲル化剤を併せて使用すれば、それぞれ単独ではゲルを形成しないような濃度ではあっても、両成分の配合量を適宜調整することにより、カップに充填した状態で約80°~約90°傾けて約10秒間保持した場合でも、その全体のゲル状組織を維持することができ、かつ回転式粘度計により測定される粘度が800mPa・s以下であるようなゲル状組成物を調製することができた。このようにして調製された各実施例のゲル状組成物は、良好な保形性を有し、蓋付き容器に充填した後に搖動させても、当該容器の蓋に付着することがなかった。また、各実施例のゲル状組成物は、撹拌すると液状になるという特異な性質を有しており、このため、口どけの良い滑らかな食味食感を有していた。なお、各実施例のゲル状組成物は、静置した状態でゲル状を長期間保持し、撹拌して一度液状になるとゲル状には戻らなかった。
これに対して、第1のゲル化剤及び第2のゲル化剤を併せて使用しても、前記の傾斜試験において「破壊」したゲル状組成物は、輸送中に搖動した場合に容器の蓋の裏に付着し得るものであった(比4)。また、前記の粘度が高すぎる場合は、撹拌すると液状になるという性質と、口どけの良い滑らかな食味食感を達成することはできなかった(比5、6)。
寒天と、ローカストビーンガム(LBガム)又はキサンタンガムと、水とを、以下の表2に記載の量で混合して、実施例6~10(実6~10)並びに比較例7(比7)の組成物を調製した。調製した組成物の物性及び特性を、実施例1などと同様にして評価した。
また、比較例7のゲル状組成物は、傾斜試験において「破壊」し、求める保形性を有しないものであった。実施例10のゲル状組成物は、やや食味食感が劣ったものの、良好な保形性を有し、かつ撹拌すると液状になる性質を有するものであった。
ジェランガムと、ローカストビーンガム(LBガム)又はキサンタンガムと、水とを、以下の表2に記載の量で混合して、実施例11~14(実11~14)並びに比較例8(比8)の組成物を調製した。調製した組成物の物性及び特性を、実施例1などと同様にして評価した。
一方、比較例8のゲル状組成物は、傾斜試験において「破壊」し、求める保形性を有しないものであった。実施例14のゲル状組成物は、やや食味食感が劣ったものの、良好な保形性有し、かつ撹拌すると液状になる性質を有するものであった。
Claims (4)
- カラギーナン、寒天、及びジェランガムからなる群から選択される1種以上の第1のゲル化剤と、
ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムである第2のゲル化剤と、
水と
を含有し、ウェランガムを含有せず、金属塩を含有しないゲル状組成物であって、
前記ゲル状組成物が、撹拌すると液状になるものであり、
前記ゲル状組成物を充填したカップを80°~90°傾けて10秒間保持した場合でも、前記ゲル状組成物の全体のゲル状組織が維持され、かつ、
前記ゲル状組成物の粘度が、回転式粘度計により測定された場合に、800mPa・s以下であることを特徴とする、ゲル状組成物。 - 0.3質量%以下のカラギーナン、0.4質量%以下の寒天、及び0.4質量%以下のジェランガムからなる群から選択される1種以上の第1のゲル化剤と、
ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムである第2のゲル化剤と
を含有し、ウェランガムを含有せず、金属塩を含有しないゲル状組成物であって、
前記ゲル状組成物が、撹拌すると液状になるものであり、
前記ゲル状組成物の粘度が、回転式粘度計により測定された場合に、800mPa・s以下であることを特徴とする、ゲル状組成物。 - 前記第1のゲル化剤と前記第2のゲル化剤との質量比が、100:5~100:220である、請求項1又は2に記載のゲル状組成物。
- 容器に入れられた、請求項1~3の何れか1項に記載のゲル状組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018066981A JP7068889B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | ゲル状組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018066981A JP7068889B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | ゲル状組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019178078A JP2019178078A (ja) | 2019-10-17 |
JP7068889B2 true JP7068889B2 (ja) | 2022-05-17 |
Family
ID=68277766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018066981A Active JP7068889B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | ゲル状組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7068889B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002300854A (ja) | 2001-04-06 | 2002-10-15 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | ゲル状組成物及びその製造方法 |
JP2008220362A (ja) | 2007-02-16 | 2008-09-25 | Sanei Gen Ffi Inc | 咀嚼・嚥下困難者用ゲル化剤 |
JP2009000055A (ja) | 2007-06-22 | 2009-01-08 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 液状食品用増粘組成物、及び液状食品用増粘組成物の製造方法 |
JP2013183693A (ja) | 2012-03-08 | 2013-09-19 | Nisshin Oillio Group Ltd | 液状食品のゲル化剤組成物及びゲル状食品 |
CN106722750A (zh) | 2017-01-22 | 2017-05-31 | 天津商业大学 | 用于固化调味酱的凝胶剂 |
JP2018196333A (ja) | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | ゲル状食品の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08280334A (ja) * | 1995-04-10 | 1996-10-29 | Ina Food Ind Co Ltd | 流動性食品の液だれ又は糸曳き防止方法 |
-
2018
- 2018-03-30 JP JP2018066981A patent/JP7068889B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002300854A (ja) | 2001-04-06 | 2002-10-15 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | ゲル状組成物及びその製造方法 |
JP2008220362A (ja) | 2007-02-16 | 2008-09-25 | Sanei Gen Ffi Inc | 咀嚼・嚥下困難者用ゲル化剤 |
JP2009000055A (ja) | 2007-06-22 | 2009-01-08 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 液状食品用増粘組成物、及び液状食品用増粘組成物の製造方法 |
JP2013183693A (ja) | 2012-03-08 | 2013-09-19 | Nisshin Oillio Group Ltd | 液状食品のゲル化剤組成物及びゲル状食品 |
CN106722750A (zh) | 2017-01-22 | 2017-05-31 | 天津商业大学 | 用于固化调味酱的凝胶剂 |
JP2018196333A (ja) | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | ゲル状食品の製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
渡瀬 峰男,熱可逆性ゲルのレオロジー的性質および熱的性質と感覚特性値の関連づけ ―非常に個体に近いゲルから非常に液体に近い液状ゼリーの「摂食・嚥下の流れ」に与える影響―,New Food Industry ,2016年,Vol.58, No.3,pp.48-62 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019178078A (ja) | 2019-10-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102724885B (zh) | 咸鲜食品浓缩物 | |
AU2011356194B2 (en) | Semi - solid food concentrate in the form of a paste or a gel | |
AU2011356241B2 (en) | Gelled food concentrate | |
JP2000041594A (ja) | 増粘用添加液 | |
TW200901900A (en) | Packaged concentrate for preparing a bouillon, soup, sauce, gravy or for use as a seasoning, the concentrate comprising konjac mannan | |
JP2014518075A (ja) | ゲル組成物 | |
WO2004105511A1 (en) | Method for preparing a gelled food product and semi-finished product for use in the method | |
JP2006230330A (ja) | ゲル状調味液とその製造方法 | |
JP7068889B2 (ja) | ゲル状組成物 | |
JP2005168459A (ja) | ゼリー組成物及びその製造方法 | |
JP3905833B2 (ja) | 増粘用添加物 | |
JP2014057530A (ja) | ペースト状ソースを作るための即席食品 | |
JP2008506378A (ja) | 粉末の形態における安定な乳酸金属塩の製造方法及び安定な乳酸金属塩 | |
JP2007105018A (ja) | 糊料高含有製剤 | |
JPH07322867A (ja) | 耐熱軟質ゼリー入り飲料の製法 | |
JP3590581B2 (ja) | ゲル状食品用ベース | |
JP2011115162A (ja) | 容器入りゼリー飲料及びその製造方法 | |
JP3605399B2 (ja) | 餅状加工食品及びその製造方法 | |
JPS61166386A (ja) | 固形ス−プの製造方法 | |
JP2016041064A (ja) | 乳飲料用の糊料製剤 | |
JP3827011B2 (ja) | メープルジャム様食品とその製造方法 | |
JP2016163548A (ja) | ゲル化剤含有組成物、及びその製造方法 | |
JP2020072647A (ja) | 多糖類含有ゾル状食品用改質剤 | |
JP7116839B2 (ja) | 熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物 | |
JP2007244361A (ja) | 蜂蜜のシート状食品及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20201217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211117 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220113 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220316 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220502 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7068889 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |