JP7068462B2 - 自動分析装置および自動分析システム - Google Patents

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Description

本発明は、試薬容器から試薬を吸引して検体を分析する自動分析装置および自動分析システムに関する。
試薬容器の設置作業を簡素化することが可能な試薬容器の一例として、特許文献1には、染色液を収容し、血球計数装置あるいは尿中有形成分分析装置である分析装置の側面から、分析装置の内部に向かって挿入されることにより分析装置にセットされる試薬容器であって、分析装置に挿入される方向における先端近傍に設けられ、分析装置の吸引管が上方から進入可能な吸引管進入部と、試薬容器の外部底面に、試薬容器の外部上面に対して傾斜する傾斜面と、を備え、試薬容器の色は黒又は茶色であり、試薬が外部からの光により劣化することを防ぐことが記載されている。
特開2015-111146号公報
血液や尿などの患者から採取される検体を分析する装置として、生化学分析装置や免疫分析装置などの自動分析装置(以下、装置)が知られている。これらの装置で使用する試薬には、容量の小さい容器で提供される試薬と大きい容器で提供される試薬の2種類がある。
容量の小さい試薬の一例としては、生化学分析装置で検体分析に使用される試薬が知られている。これらの試薬は分析項目ごとに提供されており、試薬ディスクに設置される。試薬容器にはおおよそ100mLの試薬が充填されており、分析によって試薬容器から試薬プローブで吸引され、反応容器に分注される。その後、患者検体などの試料と混合されて分析される。
一方、容量の大きい試薬の例としては、生化学分析装置で使用されているアルカリ性の洗剤や酸性の洗剤、電解質項目(以下、ISE(Ion Selective Electrode)項目と記載)の測定に使用される内部標準液や希釈液、比較電極液などがある。これらの試薬は複数の分析項目で共通に使用される試薬であり、試薬容量は約500mL~2000mLである。
これら容量の大きい試薬は、試薬プローブでの分注は行われない。試薬容器に接続されたチューブや金属製の筒などによって、試薬ボトルから分析装置の所定の箇所と流体的に接続されて用いられるのが一般的である。
そのため、これら容量の大きな容器で提供される試薬は、試薬ディスクへは設置せずに、予め決められた設置場所へユーザによってセットされる。
このような容量の大きな試薬を装置へセットするには、試薬容器の蓋をユーザ自身がはずし、装置に接続されたチューブを試薬容器の内部へ挿入する、という作業が発生する。さらに、空気中の雑菌の混入や試薬の蒸発を防ぎたい場合、チューブに付属の蓋を試薬容器に取り付けるという作業が追加される。
以上が、容量の大きい試薬の試薬交換作業の現状である。
近年、検査結果のトレーサビリティや測定結果の信頼性向上への要求が高まっている。このことから、ロット番号や使用開始日、有効期限などの試薬の情報を装置で管理する機能が求められている。
試薬の情報を管理する方法の一例としてRFIDタグがある。各試薬の試薬情報は、試薬容器に付けられたRFIDタグを装置に備えられたRFIDリーダで読み取ることで分析装置に認識させている。
RFIDタグによる試薬情報管理と試薬容器の交換作業の簡略化について、上述した特許文献1が知られている。特許文献1では、試薬容器を分析装置の試薬設置場所に差し込むことによって、ユーザによって装置のチューブにアクセスせずに試薬交換を可能としている。さらに、各試薬設置場所に備えられているRFIDリーダで試薬容器に付けられたRFIDタグから試薬情報を読み取っている。
しかし、特許文献1の手法では各試薬設置場所にRFIDリーダを備える必要がある。つまり複数のRFIDリーダを備えるだけのスペースを装置内に確保する必要があり、小型の自動分析装置には応用できない、という問題がある。
更に、一般的な自動分析装置では、以下のような2つの視点から解決すべき課題が存在する。
1つ目の視点は、チューブの差込作業についてである。前述したように、容量の大きい(約500mL~2000mL)試薬の交換作業は、試薬容器の蓋をユーザ自身がはずし、装置に接続されたチューブを試薬容器の内部へ挿入する、という作業が発生する。さらに、チューブに付属した蓋を再び試薬容器に取り付ける作業が発生する場合もある。そのため、チューブの付近に作業可能な十分なスペースを確保する必要が生じる。
このチューブは、一般的に、装置の前面から試薬容器ひとつ分奥に入った箇所に、装置前面に向かって設置されていることが多い。そのため、ユーザは装置の奥へ手を入れて試薬容器の交換作業を行う必要がある。
しかし、ユーザは狭いスペースでチューブに指が触れないように注意しながら試薬の交換作業を行わなければならない。特に、小型の自動分析装置では試薬容器の設置場所に十分な作業スペースを確保できないため、試薬の交換作業はユーザにとって大きな負担となる。
2つ目の視点は、RFIDタグ読取作業についてである。先に述べたように、特許文献1の形態では各試薬設置場所にRFIDリーダが必要となる。ところが、小型の自動分析装置ではスペースを十分に確保できないため、各試薬設置場所にRFIDリーダを備えることができない。代わりに、1つのRFIDリーダを複数の試薬容器で使用する形態が考えられる。
この場合、ユーザによる試薬容器の交換作業は次のようになる。まず交換したい試薬容器をユーザによってRFIDリーダの前にて手で支えて固定し、試薬容器のRFIDタグを読み込ませる。その後RFIDタグの読取を終えた試薬容器を所定の試薬設置場所に移動させ、空の試薬容器と交換する。
上述の交換作業では、ユーザは最大約2kgの重い試薬容器をRFIDリーダの前でガイドなしで固定する必要がある、という負担がかかる。また、固定位置がずれたり読取時間より短いタイミングで試薬容器をRFIDリーダから離したりすると、RFIDタグ読取に失敗して、再度最初から試薬交換作業を行わなくてはならない。更に、その後の試薬設置場所までの移動も、試薬容器が重いのでユーザに負担がかかる、という課題がある。
本発明は、省スペース化を実現しながら、容量の大きい試薬の交換作業に伴うユーザの負担を軽減することができる自動分析装置および自動分析システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、試料と溶液とを混合させた液体を測定する自動分析装置であって、前記自動分析装置の側面に、前記溶液を保持する容器の設置場所となる溶液搭載部を有する溶液搭載機構が引き出し可能に設置されており、前記容器に取り付けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダが、引き出された前記溶液搭載機構の前記溶液搭載部に前記容器を置いた際に、前記RFIDタグと位置が一致するように前記自動分析装置の側面に配置され、前記溶液搭載機構は、前記溶液搭載部に加えて、前記容器を1個設置するための仮設置箇所を有しており、前記RFIDリーダは前記仮設置箇所の位置に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、省スペース化を実現しながら、容量の大きい試薬の交換作業に伴うユーザの負担を軽減できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1の自動分析システムの全体構成の概略を示す図である。 実施例1の自動分析システムのうち、分析ユニットの概略構成を示す斜視図である。 実施例1の分析ユニットのうち、ISE分析部および試薬ドロワの概略を示す図である。 実施例1の分析ユニットによる試薬ドロワにおいて、RFIDリーダの前に試薬容器を設置した状態を説明する図である。 実施例1の分析ユニットによる試薬ドロワの構成を示す斜視図である。 実施例1の分析ユニットによる試薬ドロワが試薬設置場所まで仕舞われている状態を示す図である。 実施例1の分析ユニットにおいて、試薬ドロワが試薬交換位置まで引き出されている状態を示す図である。 実施例1の分析ユニットにおいて、試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図である。 実施例1の分析ユニットにおいて、試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図であり、図8の続きである。 本発明の実施例2の自動分析システムの分析ユニットにおいて、試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図である。 実施例2の分析ユニットにおいて、試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図であり、図10の続きである。 本発明の実施例3の自動分析システムの分析ユニットによる試薬ドロワの構成を示す斜視図である。 実施例3の分析ユニットにおいて、試薬ドロワのうち、RFIDリーダの前に試薬容器を設置した図である。 実施例4の自動分析システムの分析ユニットにおいて、試薬ドロワが試薬交換位置まで引き出されている状態を示す図である。
以下に本発明の自動分析装置および自動分析システムの実施例を、図面を用いて説明する。
<実施例1>
本発明の自動分析装置および自動分析システムの実施例1について図1乃至図9を用いて説明する。
まず、図1乃至図3を用いて、本発明の実施例1が適用される自動分析システムとそれが備える自動分析装置について説明する。なお、自動分析装置の一例として、生化学項目を測定する分析ユニットと免疫項目を測定する分析ユニットとを備える装置を例に説明する。
図1は本実施例の自動分析システムの全体構成の概略を示す図、図2は自動分析システムのうち、分析ユニットの概略構成を示す斜視図、図3は分析ユニットのうち、ISE分析部および試薬ドロワの概略を示す図である。
図1における自動分析システム1000は、血液や尿などの生体試料の定性・定量分析を行うための装置であり、搬送ユニット200と、生化学項目測定用の分析ユニット100、免疫項目測定用の分析ユニット400と、制御部300とから主に構成されている。
搬送ユニット200は、分析対象である血液や尿などの生体試料を収容した一つ以上の試料容器が搭載された検体ラック206を自動分析システム1000内へ投入、回収を行うとともに、分析ユニット100あるいは分析ユニット400への搬送を行うためのユニットである。
搬送ユニット200は、ラックバッファ204、ラック供給トレイ202、ラック収納トレイ208、搬送ライン207、搬送制御部210を備えている。
搬送ユニット200では、ラック供給トレイ202に設置された検体ラック206は、搬送ライン207によってラックバッファ204に搬送される。搬送ライン207の途中に、試料有無判定用センサ(図示省略)があり、検体ラック206上の試料容器の有無が認識される。ここで試料容器が存在すると判断されれば、試料バーコードリーダー(図示省略)によって試料容器上に貼り付けられた試料バーコード(図示省略)を読み取り、試料の識別情報を認識する。実際のシステムでは、この識別情報によって、患者を特定する。
ラックバッファ204は、円運動を行うローター構造であり、外円周上に試料容器を複数載置する検体ラック206を同心円上に放射的に複数保持するスロットを有している。このスロットをモータによって回転させることで、任意の検体ラック206を要求先に搬入・搬出するように構成されている。このような構造により、必ずしも先に入れられた検体ラック206を順に処理しなくてもよくなっている。つまり、優先度の高いものがあれば、それを先に処理することが出来るようになっている。
このラックバッファ204の放射状の円周上のある一点に対し、搬送ライン207が接続されており、検体ラック206の搬入,搬出が行われる。この一点を円周上の0度の位置とすると、搬送ライン207が接続された位置から円周上の90度の位置に後述する分析ユニット100へ検体ラック206を引き込むための試料分注ライン3Aが接続されており、検体ラック206の搬入,搬出が行われる。また、試料分注ライン3Aの180度反対側の位置に後述する分析ユニット400へ検体ラック206を引き込むための試料分注ライン409が接続されており、検体ラック206の搬入,搬出が行われる。
分析ユニット100で分注の終えた検体ラック206は、このラックバッファ204内で測定結果の出力を待機し、必要に応じて自動再検等の処理をすることもできる。また、処理の終えた場合は、搬送ライン207を介してラック収納トレイ208に搬送される。
搬送制御部210は、ラックバッファ204から試料分注ライン3Aへ適切な検体ラック206を搬送する動作や、試料分注ライン3Aからラックバッファ204へ検体ラック206を戻す動作の制御を実行する部分である。
制御部300は、測定する試料に対して測定する測定項目をオーダーする操作画面、および測定した結果を確認する操作画面を表示する表示装置310や、各種指示を入力する入力装置等のユーザインターフェースを有しており、自動分析システム1000全体のユニットの情報を統括する役割を担う部分である。
制御部300は、分析ユニット100や搬送ユニット200、分析ユニット400に対して有線或いは無線のネットワーク回線によって接続されている。
分析ユニット100は、試料に依頼された測定項目の測定動作を行い、測定結果を出力するユニットであり、搬送ユニット200に接続されている。この分析ユニット100は、図1や図2に示すように、反応ディスク1、試薬ディスク2、試料吸引位置3、試薬プローブ4、試料分注ライン3A、サンプルプローブ5、洗浄機構6、光源や分光光度計から構成される生化学測定部30、撹拌機構、洗剤容器7a,7bの設置場所7、ISE分析部8、試薬ドロワ9、RFIDリーダ10、試薬ボタンスイッチ11a,11b,11c,11d,11e、洗浄槽、コントローラ102を備えている。
本実施例の分析ユニット100では、試薬ドロワ9にISE試薬、つまり内部標準液、希釈液、および比較電極液を設置する。
なお、図2は分析ユニット100の外観形状に特化して図示している図であり、洗浄機構や光源、分光光度計、撹拌機構、洗浄槽、コントローラ102、試料分注ライン3A等は図示を省略している。
反応ディスク1には反応容器12が円周上に並んでいる。反応ディスク1の近くには試料容器(図示の都合省略)を載せた検体ラック206を移動させる搬入される試料分注ライン3Aが設置されている。試料吸引位置3は、試料分注ライン3Aの軌道上に配置されている。
試料分注ライン3Aは、ラックバッファ204から搬送された検体ラック206を分注位置まで搬送するとともに、分注後の検体ラック206をラックバッファ204に戻すラインである。
反応ディスク1と試料吸引位置3の間には、回転および上下動可能なサンプルプローブ5が設置されている。サンプルプローブ5には試料用シリンジ(図示の都合省略)が接続されている。サンプルプローブ5は回転軸を中心に円弧を描きながら移動して検体ラック206上の試料容器から反応容器12への試料の分注を行う。
試薬ディスク2は、その中に試薬を収容した試薬ボトルを円周上に複数載置可能な保管庫である。試薬ディスク2は保冷可能であり、吸引口2aが設けられたカバーによって覆われている。中に設置するのは、容量の小さな、分析項目ごとに使用される試薬である。
反応ディスク1と試薬ディスク2の間には回転および上下動可能な試薬プローブ4が設置されている。試薬プローブ4には試薬用シリンジ(図示の都合省略)が接続している。試薬プローブ4は回転軸を中心に円弧を描きながら移動して、吸引口2aから試薬ディスク2内にアクセスし、試薬容器(図示の都合省略)から反応容器12へ試薬の分注を行う。
反応ディスク1の周囲には洗浄機構6が配置されている。洗浄機構6には洗浄用ポンプ(図示の都合省略)が接続されており、洗剤容器7a,7bの設置場所7に設置された洗剤の洗剤容器7aから反応容器12へ洗剤を分注する。洗剤容器7a,7bの設置場所7には、容量の大きな試薬容器で提供されるアルカリ性洗剤や酸性洗剤が設置される。
また、反応ディスク1の周囲のサンプルプローブ5の軌道上には、ISE分析部8が配置されている。
ISE分析部8は、イオン選択電極を用いて試料中の電解質濃度を測定する分析部であり、分注口8aが設けられたカバーによって覆われている。カバーの下側には、図3に示すように、ISE希釈槽8b、ISE電極8c、比較電極8d、流路8eが配置されている。ISE項目を測定する際、サンプルプローブ5は試料容器から分注口8aを通ってISE希釈槽8bへアクセスし、試料分注を行う。ISE希釈槽8bには2本のノズル8f,8gが配置されており、ISE試薬用シリンジ8hが接続されている。
図3に示すように、試薬ドロワ9に設置された内部標準液を収容する内部標準液容器9aや希釈液を収容する希釈液容器9bからISE試薬用シリンジ8hおよびノズル8f,8gを介してISE希釈槽8bへ分注される。ISE希釈槽8bへ分注された内部標準液や、希釈液で希釈された試料は流路8eを通ってISE電極8cへ送られる。
本実施例における分析ユニット100側では、試薬ドロワ9に設置される内部標準液、希釈液、および比較電極液が、それぞれ容量の大きな容器9a,9b,9cで提供される試薬であり、分析ユニット100や分析ユニット400の上面に配置される試薬ディスク2,405で保持される試薬とは異なる種類の試薬や、試料の希釈に用いる希釈液である。
設置場所7に設置する洗剤容器7a,7bや、試薬ドロワ9に設置するISE試薬を収容する容器9a,9b,9cには各々RFIDタグ13が貼り付けられている。RFIDタグ13には、試薬ロットや有効期限、開封または未開封などの情報が含まれている。洗剤容器7a,7bやISE試薬の容器9a,9b,9cは、容量が同じであれば形状が統一されており、それぞれの容器のRFIDタグ13はすべて同じ位置に貼り付けられている。
なお、図2では比較電極液の容器9cのみ容量が異なり、RFIDタグ13の貼り付け位置も異なっている。
図1に戻り、反応ディスク1の周囲には生化学測定部30や撹拌機構が配置されている。
生化学測定部30は、反応ディスク1上の反応容器12内で混合・反応させて生成された反応液の吸光度や透過光量、散乱光量を測定して試料中の生化学成分の分析を行う分析部であり、光源や分光光度計等からなる。
更に、試薬プローブ4、サンプルプローブ5、撹拌機構の動作範囲上にはそれぞれ専用の洗浄槽が設置されている。
検体ラック206に搭載される試料容器には血液や尿などの患者検体や検量線作成のための標準液、精度管理のためのコントロールなどの試料が含まれる。
分析ユニット100内に配置されたコントローラ102は、CPUやメモリ等から構成され、上述された分析ユニット100内の各機構に接続されており、その動作を制御する。
分析ユニット400は、分析ユニット100と同様に試料に依頼された測定項目の測定動作を行い、測定結果を出力するユニットであり、インキュベータ404、試薬ディスク405、試薬プローブ406、試料分注ライン409、サンプルプローブ403、免疫測定ユニット407、コントローラ408を備えている。
インキュベータ404は、試料と試薬の反応を恒温で行うためのディスクである。
免疫測定ユニット407は、試薬と試料とをインキュベータ404上に架設された反応容器(図示省略)内で混合・反応させ、試料中のホルモン等の血液中の微量成分を高感度分析するための分析部である。
コントローラ408は、上述された分析ユニット400内の各機構に接続されており、その動作を制御する。
また、試薬ディスク405、試料分注ライン409、試薬プローブ406、サンプルプローブ403は、それぞれ分析ユニット100の試薬ディスク2、試料分注ライン3A、試薬プローブ4、サンプルプローブ5と構造や動作は略同じであるため、詳細は省略する。
なお、分析ユニット400側にも、分析ユニット100と同様に試薬ドロワ9に相当する構成が設けられているが、図示の都合上省略している。本実施例の分析ユニット400側では、分析ユニット400において試料と試薬との反応を補助する反応補助液や試料の希釈に用いる希釈液が容量の大きな容器で提供される溶液に相当する。
以上が、自動分析システム1000や分析ユニット100、分析ユニット400の一般的な構成である。
次に、図2に示す自動分析システム1000の機構動作の概略を説明する。
上述のような自動分析システム1000のうち、分析ユニット100による試料の比色項目およびISE項目の分析処理は、一般的に以下の手順に従い実行される。
搬送ユニット200は、自動分析システム1000のラック供給トレイ202に設置した検体ラック206を1ラックずつ搬送ライン207上に送り出し、ラックバッファ204に搬入する。
ラックバッファ204に搬送された検体ラック206は、制御部300により依頼された測定項目に応じて、分析ユニット100の試料分注ライン3A、あるいは分析ユニット400の試料分注ライン409に搬送される。
試料分注ライン3Aあるいは試料分注ライン409に検体ラック206が到着すると、検体ラック206に搭載された各試料に対して、サンプルプローブ5あるいはサンプルプローブ403により分注動作が実施される。
測定項目が生化学項目の場合には、サンプルプローブ5は、吸引した試料を反応ディスク1上にある反応容器12に吐出し、その反応容器12に対して試薬プローブ4により試薬ディスク2上から吸引した試薬をさらに添加し、攪拌する。その後、生化学測定部30により吸光度が測定され、測定結果が制御部300に送信される。
分析に使用された反応容器12は、洗浄機構6から分注される水やアルカリ性洗剤、および酸性洗剤で洗浄され、次の分析へ使用される。
また、測定項目が電解質項目の場合には、サンプルプローブ5は、吸引した試料をISE希釈槽8bへと分注する。試料は希釈液によって一定の倍率で希釈される。希釈された試料はISE電極8c内部を通る流路8e内へ吸引される。
その後、比較電極液容器9cから比較電極液を吸引した比較電極8dとの電位差を測定する。電位差の情報はコントローラ102を介して制御部300に送信される。
分析に使用されたISE希釈槽8bは、内部標準液で洗浄され、次の分析へ使用される。
また、測定項目が免疫項目の場合には、試薬プローブ406により試薬ディスク405上から吸引した試薬をインキュベータ404上にある反応容器に吐出し、その反応容器に対してサンプルプローブ403により試料をさらに添加し、攪拌する。その後、免疫測定ユニット407により測定され、測定結果が制御部300に送信される。
制御部300は、送信された測定結果から演算処理によって試料内の特定成分の濃度を求め、結果を表示装置310等に表示させる、あるいは記憶部に記憶させるなどの処理を行う。
次に、分析ユニット100側を用いて、試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、試薬ボタンスイッチ11の構成について、図4乃至図7を用いて説明する。
図4は試薬ドロワのうち、RFIDリーダの前に試薬容器を設置した状態を説明する図、図5は試薬ドロワの構成を示す斜視図、図6は試薬ドロワが試薬設置場所まで仕舞われている状態を示す図、図7は試薬ドロワが試薬交換位置まで引き出されている状態を示す図である。
溶液を保持する容器9a,9b,9c,19が設置される試薬ドロワ9は、図2や図4等に示すように、分析ユニット100の側面のうち前面側に引き出し可能に、かつRFIDリーダ10に隣接して設置されており、図5に示すような構成となっている。
なお、本実施例における「前面」側とは、図1や図2の紙面上、下側とする。
試薬ドロワ9は、図5等に示すように、試薬搭載機構14、試薬搭載部15、チューブ16、蓋17を備えている。
試薬搭載機構14は、図6に示す試薬設置位置14aと図7に示す試薬交換位置14bとの間を、引き出し用のレール18によって移動することができるよう構成されている。つまり、試薬搭載機構14はシステム1000の前面から見て前後方向に移動する。
また、図5に示すように、試薬ドロワ9に近接して、分析ユニット100の前面を構成する側板10a内にはRFIDリーダ10が配置されている。
側板10a内のRFIDリーダ10の配置位置は、RFIDリーダ10の前となる台14fに新たな試薬容器19を置いた際に、図4に示したとおり試薬容器19についたRFIDタグ13と一致する位置とする。
図5に示すように、試薬搭載機構14の横幅14cは、容器9a,9b,9cを搭載する試薬搭載部15と、新たに設置する試薬容器19を仮置きするための台14fと、の長さ、すなわち4個分の試薬容器とほぼ同じ長さである。
なお、本実施例では試薬ドロワ9にISE項目を測定するための3個の試薬容器を設置するため、試薬搭載機構14の横幅14cを4個分の試薬容器としたが、横幅14cは試薬ドロワ9に設置する試薬容器の数によって変わる。
これらのような構造により、試薬搭載機構14を引き出すと、ISE項目を測定するための3個分の容器9a,9b,9cのスペースのほかに、図6および図7に示すように、側板10a内のRFIDリーダ10の前に1個分の試薬容器19のスペースの台14fが現れる。なお、図4はRFIDリーダ10の前に試薬容器19を設置した状態である。
また、容器9a,9b,9cの交換時にこの台14fに新しいを置くのみで、試薬容器19に取り付けられているRFIDタグ13の情報をRFIDリーダ10が読み取ることができる。従って、重い容量の大きい容器9a,9b,9cを新たにシステム1000内に配置するときにユーザにかかるRFIDタグ13を読み取らせる労力を大幅に減らすことが可能となっている。
図5に示すように、試薬搭載機構14の前面14dは下方向に伸びており、ユーザによって手をかけて試薬搭載機構14をシステム1000の前面側に引き出しやすい取っ手の構造になっている。
試薬搭載部15は、試薬搭載機構14上の容器9a,9b,9cを設置するための部分である。試薬搭載部15は、複数の容器9a,9b,9cをシステム1000の前面から見て横一列に設置可能な構造となっている。
試薬搭載部15の前面15aおよび容器9a,9b,9cを設置する側の側面15b(図5では装置前面から見て左側)は、上方向に伸びており、設置した容器9a,9b,9cが落下しないようになっている。
更に、図5に示すように、試薬搭載部15には容器9a,9b,9cごとに仕切られた仕切り15cが設けられており、容器9a,9b,9cを設置する位置が明確になっている。なお、仕切り15cはあっても無くてもよい。
また、図5に示すように、試薬搭載部15のうち、比較電極液を収容する容器9cが設置される設置スペース15dは、容器スペースが小さくなっている。これは、比較電極液を収容する容器9cが他の容器9a,9bと比較して小さいためである。
また、容器9cの設置スペース15dは、RFIDリーダ10、すなわち台14fに隣接して配置されている。更に、試薬搭載機構の奥行き14eは容器9a,9b,9cの長辺よりやや長くしている。これにより、RFIDリーダ10と比較電極液のRFIDタグ13がシステム1000の前面から見て前後にずれて配置される。このため、使用中の試薬容器のRFIDタグ13をRFIDリーダ10で誤って認識することをより確実に防ぐことができる。
試薬搭載機構14の装置側背面14gは容器9a,9b,9c,19の高さより高い構造となっており、上からチューブ16が垂れ下がるように設置されている。チューブ16には付属の蓋17が接続されている。
なお、試薬ドロワ9に設置する試薬が空気中の雑菌の混入や試薬の蒸発の影響を受けにくい場合、付属の蓋17は必要ない。チューブ16と蓋17は、試薬搭載機構14と一緒に試薬設置位置14aと試薬交換位置14bの間を移動することができる。試薬搭載機構14が試薬交換位置14bまで引き出されると、チューブ16と蓋17の上部は装置の構成部品などが存在せず、開放される。
蓋17は、試薬容器19の口と接続可能であればどのような形状でも良い。例えば、スクリュー形状やゴム栓のように試薬容器の口内に入れ込む形状、キャップのように試薬容器の口にはまる形状などがある。図5ではスクリュー形状を示している。
試薬ドロワ9の上部、分析ユニット100の前面には、試薬ドロワ9上の各容器9a,9b,9cや洗剤容器7a,7bに対応した試薬ボタンスイッチ11a,11b,11c,11d,11eが1つずつ配置されている。試薬ボタンスイッチ11の例としては、LEDランプを備えたボタン(以下、LEDボタン)がある。なお図2等では四角のLEDボタンを示したが、形状は特に指定しない。
試薬ボタンスイッチ11aは洗剤容器7aに対応し、試薬ボタンスイッチ11bは洗剤容器7bに対応し、試薬ボタンスイッチ11cは内部標準液容器9aに対応し、試薬ボタンスイッチ11dは希釈液容器9bに対応し、試薬ボタンスイッチ11eは比較電極液容器9cに対応する。
なお、図2等では装置の前面に試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、および試薬ボタンスイッチ11を配置する例を示したが、これらは分析ユニット100の側面や背面に配置しても良い。これらの位置は試薬の設置場所によって決定される。
以上が試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、試薬ボタンスイッチ11の構成である。
次に、試薬ドロワ9とRFIDリーダ10を用いた使用済み試薬容器と新規の試薬容器の交換作業を、図8および図9を用いて説明する。図8および図9は、試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図である。
以下のフローは、主にコントローラ102によって実行される。
まず、コントローラ102は、容器9a,9b,9cが使用済みの状態になったことを認識する(ステップS101)と、表示装置310を介してユーザに交換の必要な容器9a,9b,9cがあることを知らせる(ステップS102)。同時に、使用済みの容器9a,9b,9cに対応する試薬ボタンスイッチ11を点滅させ(ステップS102)、ユーザにどの容器9a,9b,9cを交換すべきか、目視で確認できるよう表示する。
なお、容器9a,9b,9cが使用済であるか否かについては、容量センサによって認識する方法や、溶液を使用した回数×使用量から認識する方法等、様々な方法を用いることができる。
次に、ユーザによって点滅している試薬ボタンスイッチ11の第1回目の押下が行われたことを認識する(ステップS103)と、コントローラ102は容器の交換作業が開始されたと認識する。
その後、ユーザにより試薬ドロワ9が引き出され(ステップS104)、RFIDリーダ10の前の台14fに新規の試薬容器19が設置される(ステップS105)。
コントローラ102は、RFIDリーダ10で新規の試薬容器19のRFIDタグ13の情報を読み取り、試薬容器19内の試薬の情報を入手する(ステップS106A)。その後、試薬情報が入手できたか否かを判定する(ステップS106B)。入手できたと判定されたときは処理をステップS107に進める。これに対し、入手できなかったと判定されたときは処理をステップE106Aに進める。
試薬情報を入手できなければ、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE106A)。さらに、コントローラ102は試薬容器の情報を更新せずに試薬交換作業のステップを終了する(ステップE106B)。
試薬情報を入手できない例としては、RFIDタグ13の情報を読み取る前に、ユーザによって試薬容器19が移動されてしまった、ユーザによって新規の試薬容器19を誤った向きに設置されて、RFIDリーダ10の読取可能な位置に試薬容器19のRFIDタグ13が配置されなかった、等のケースが挙げられる。
次いで、コントローラ102は新規の試薬容器19の使用可否判断を行う(ステップS107)。試薬情報を読み込んだ試薬容器19が使用できると判定されたときは処理をステップS108に進める。
これに対し、使用できないと判定されたときは処理をステップE107Aに進め、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE107A)。さらに、コントローラ102は試薬容器の情報を更新せずに試薬交換作業のステップを終了する(ステップE107B)。
試薬容器19が使用できないと判定される例としては、ユーザによって既に使用済み(空)の試薬容器が誤って設置された、ユーザによって既に他の装置で一度使用したことのある試薬容器が誤って設置された、等のケースが挙げられる。さらに、ユーザによって誤って交換しようとしている試薬と別の種類の試薬が設置されるケースも挙げられる。
ユーザによってRFIDリーダ10の前に設置した新規の試薬容器19が使用可能であると判定されると、試薬ボタンスイッチ11が点滅を止めて点灯したままになる(ステップS108)。これにより、ユーザは新規の試薬容器19を使用済み試薬容器と交換しても良いと、目視で確認できる。
ユーザは試薬ボタンスイッチ11が点灯している試薬搭載部15の使用済み試薬容器から、チューブ16と一体になった蓋17を取りはずす。また、ユーザは試薬容器の口からチューブ16をはずし、使用済み試薬容器を試薬搭載部15から取り出す(ステップS109)。
その後、ユーザはRFIDリーダの前の台14fから新規の試薬容器19を持ち上げ、試薬容器19の蓋を開ける。試薬容器19の口からチューブ16を入れ、試薬容器19を試薬搭載部15に置いたあと、チューブ16に付属の蓋17を試薬容器19の口に接続する(ステップS110)。
使用済みの試薬容器と新規の試薬容器19を交換した後、ユーザは試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を行う。コントローラ102は試薬ボタンスイッチ11が押下されたことを認識する(ステップS111)と、コントローラ102は、ユーザによって試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下が行われ、試薬容器19の交換作業が終了したことを認識する。
次いで、コントローラ102は、試薬ボタンスイッチ11の点灯を消し(ステップS112)、ユーザに試薬容器の交換作業が完了したことを目視で確認できるよう表示する。
また、コントローラ102は、続けて試薬交換するか否かを判定する(ステップS112A)。続けての試薬交換が行われないときはステップS114に処理を進め、行われるときは処理をステップS113に進める。
なお、ステップS111において試薬情報を読み込んでからある一定時間経過しても試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を認識できなければ、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE111A)。さらに、コントローラ102は試薬容器の情報を更新せずに試薬交換作業のステップを終了する(ステップE111B)。
試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を認識できない例としては、ユーザによって試薬容器の交換作業が行われなかった、試薬容器の交換作業を行ったにも関わらず、ユーザが試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を忘れた、等のケースが挙げられる。
同時に複数の試薬容器を交換する場合、試薬ドロワ9を試薬交換位置14bに引き出したまま、交換すべき試薬容器の試薬ボタンスイッチ11が押下されたことを認識する(ステップS113)。この後、図8に示すステップS105乃至ステップS112の処理を、試薬交換を行う容器の数だけ繰り返して行う。
最後に、ユーザにより試薬ドロワ9が仕舞われたことを認識する(ステップS114)と、試薬交換作業が終了する(ステップS115)。コントローラ102は試薬容器の交換作業が終了したことを認識すると、測定やその他のメンテナンス動作を可能とする。
なお、図8および図9では、コントローラ102が、ユーザにより試薬ドロワ9が仕舞われたことを認識するステップ114を実施する場合について説明したが、ステップS114の処理は必須ではない。
例えば、ユーザは試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を行って試薬ボタンスイッチ11の点灯を確認した後にそのまま試薬ドロワ9を仕舞うことが想定される。そのため、コントローラ102は、全ての試薬ボタンスイッチ11の点灯を消すステップS112AのNoの判定により試薬交換作業が終了したとして処理を完了させて、測定やその他のメンテナンス動作を可能としてもよい。
以上が、試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、および試薬ボタンスイッチ11を用いた使用済み試薬容器と新規の試薬容器の交換作業である。
上述の方法では、試薬ボタンスイッチ11を使用した例を示したが、これ以外でも交換すべき試薬容器を指定し、RFIDタグ13の読取成否や手順の開始と終了を示す方法なら手段を問わない。例えば、音声で交換すべき試薬容器の位置を説明したり、RFIDタグ13の読取成否を報告したりしても良い。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の分析ユニット100,分析ユニット400は、分析ユニット100,分析ユニット400の側面に、試薬等の溶液を保持する容器9a,9b,9c,19の設置場所となる試薬搭載部15を有する試薬搭載機構14が引き出し可能に設置されており、容器9a,9b,9c,19に取り付けられたRFIDタグ13を読み取るRFIDリーダ10が、引き出された試薬搭載機構14の試薬搭載部15に容器19を置いた際に、RFIDタグ13と位置が一致するように配置されている。
これによって、試薬交換に関連する機構の設置スペースの最小化や構成部品の削減を図ることで装置の小型化を達成すると同時に、容量の大きい試薬交換作業に伴うユーザの負担を従来に比べて軽減することができる。とくに、試薬容器の設置場所に十分な作業スペースを確保することが困難な、小型の自動分析装置である図1に示すような分析ユニット100,400に対して好適に適用することができる。
また、試薬搭載部15は容器9a,9b,9cごとに仕切られた構造(仕切り15c)を有しているため、ユーザは容器9a,9b,9cを安定して設置することができ、ユーザの負担をより軽減することができる。
更に、試薬搭載機構14は、試薬搭載部15に加えて、試薬容器19を1個設置するための台14fを有しており、RFIDリーダ10は台14fの位置に配置されていることで、試薬搭載機構14に容器9a,9b,9cを搭載している際にRFIDリーダ10が容器9a,9b,9cに干渉することなく引き出し動作を行うことができる。また、この台14fに容器19を仮置きすることでRFIDリーダ10によってRFIDタグ13を読み取ることができ、システム1000に対する試薬情報の登録作業を更に容易に行うことができる。従って、ユーザの負担をさらに軽減することができる。
また、試薬搭載機構14の横幅14cは、試薬搭載部15に設置するすべての容器9a,9b,9cの横幅に加えて、台14fの長さで構成されることにより、試薬搭載機構14のサイズを最小限にすることができ、システム1000の小型化をより容易に図ることができる。
更に、容器9a,9b,9cは容量が2種類以上あり、容器9a,9b,9cのうち、容量が小さい容器9cが設置される箇所と試薬容器19を1個設置するための台14fとが隣接して配置されていることで、RFIDリーダ10と容器9cのRFIDタグ13がシステム1000の前面から見て前後にずれて配置されるため、使用中の試薬容器のRFIDタグ13をRFIDリーダ10で誤って認識することを防ぐことができる。
また、試薬搭載機構14に設けられた試薬搭載部15、引き出し用のレール18、容器9a,9b,9cから溶液を取得するチューブ16、容器9a,9b,9c,19の蓋17、を更に備え、チューブ16および蓋17は、試薬搭載機構14を溶液交換位置まで引き出すと上部が開放される構造となっていることで、容器交換の際に、容器にチューブ16を接続する作業をより容易に行うことができ、ユーザの負担をさらに軽減することができる。
また、分析ユニット100,分析ユニット400の側面のうち、試薬搭載機構14の試薬搭載部15の上側には、各容器9a,9b,9cに対応した試薬ボタンスイッチ11を有していることにより、ユーザは交換対象の容器がどれであるかを試薬ドロワ9の周囲での作業中に容易に把握することができ、交換作業をよりスムーズに行うことが可能となる。
更に、試薬ボタンスイッチ11は、LEDランプを備えたボタンであることで、LEDの点灯によりユーザに対して試薬交換の状況を伝えることができ、試薬交換におけるユーザビリティの向上を図ることができる。
また、試薬搭載部15の前面14dは下方向に伸びた取っ手の構造を有していることにより、試薬搭載機構14を更にシステム1000の前面側に引き出しやすい構造とすることができる。
更に、試薬搭載機構14が引き出されるのは側面のうち、前面側であることで、試薬容器の交換作業をスムーズに行うことができる。
なお、交換する容器9a,9b,9cの位置を試薬ボタンスイッチ11で通知する場合について説明したが、交換する容器9a,9b,9cの位置は表示装置310で通知することができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の自動分析装置および自動分析システムについて図10および図11を用いて説明する。図10および図11は、本実施例の試薬ドロワによる試薬容器の交換作業手順を示した図である。
なお、本実施例において実施例1と同じ構成には同一の符号を示し、説明は省略する。以下の実施例においても同様とする。
本実施例2の自動分析システムは、実施例1の自動分析システム1000の分析ユニット100に対して、試薬搭載機構14に、引き出し動作、およびRFIDリーダ10の読取を阻止するインターロック機能が設けられており、試薬ドロワ9がインターロック機能によりその動きが制御されているものである。
本実施例の自動分析システムでは、ユーザによって試薬交換を開始したときのみ試薬ドロワ9が引き出せ、試薬交換位置14bまで引き出されるとロックされる。その後、ユーザによって試薬交換作業が終了したことを認識するとロックが解除され、試薬ドロワ9を装置内14aに仕舞うことができるようになる。
さらに、試薬ドロワ9がロックされている間だけRFIDリーダ10がRFIDタグ13を読取可能な状態(以下、読取りモード)にする。
これらのインターロック機能については、試薬搭載機構14が引き出せないようにするロック部材とリミットスイッチ等、様々な方法で実現することができ、その詳細は特に限定されない。
次いで、本実施例2における、試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、試薬ボタンスイッチ11およびインターロック機能を用いた、試薬容器の交換作業の手順を図10および図11を用いて説明する。
まず、コントローラ102は、容器9a,9b,9cが使用済みの状態になったことを認識する(ステップS201)と、実施例1と同様に表示装置310を介してユーザに交換の必要な容器9a,9b,9cがあることを知らせる(ステップS202)。同時に、使用済みの容器9a,9b,9cに対応する試薬ボタンスイッチ11を点滅させ(ステップS202)、ユーザにどの容器9a,9b,9cを交換すべきか、目視で確認できるよう表示する。
次に、ユーザによって点滅している試薬ボタンスイッチ11の第1回目の押下が行われたことを認識する(ステップS203)と、コントローラ102は容器の交換作業が開始されたと認識する。同時に、試薬ドロワ9のインターロックを解除(ステップS204)し、試薬ドロワ9が引き出せるようになる。
ここで、ユーザは試薬ドロワ9が仕舞われている、つまり試薬ドロワ9のインターロックがかかっている状態でないと、試薬ボタンスイッチ11の押下を行えない。この制御は、実際に試薬ボタンスイッチ11が押せないようロックされる形態でも良いし、試薬ボタンスイッチ11を押下しても、装置に試薬交換作業の開始を認識させない形態でも良い。
その後、ユーザにより試薬ドロワ9が引き出されたことを認識する(ステップS205)と、試薬ドロワ9は試薬交換位置14bにてロックされるとともに、コントローラ102はRFIDリーダ10を読取りモードにする(ステップS206)。
ユーザは、RFIDリーダ10の前の台14fに新規の試薬容器19を設置する(ステップS207)。コントローラ102はRFIDリーダ10で新規の試薬容器19のRFIDタグ13の情報を読み取り、試薬容器内の試薬の情報を入手する(ステップS208A)。その後、試薬情報入手できたか否かを判定する(ステップS208B)。入手できたと判定されたときは処理をステップS209に進める。これに対し、入手できなかったと判定されたときは処理をステップE208に進める。
試薬情報を入手できなければ、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE208)。その後、処理をステップE219に進めるとともに、ユーザは、試薬情報を入手できるまで繰り返し試薬容器19をRFIDリーダ10の前の台14fに設置し、RFIDタグの読込みをする(ステップS207,S208A,S208B)。
次いで、コントローラ102は新規の試薬容器19の使用可否判断を行う(ステップS209)。試薬情報を読み込んだ試薬容器19が使用できると判定されたときは処理をステップS210に進める。
これに対し、使用できないと判定されたときは処理をステップE209に進め、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE209)。その後は、ステップE208と同様に処理をステップE219に進めるとともに、新しい試薬容器19をRFIDリーダ10の前の台14fに設置する(ステップS207乃至ステップS209)。
ユーザによってRFIDリーダ10の前に設置した新規の試薬容器19が使用可能であると判定されると、試薬ボタンスイッチ11が点滅を止め点灯したままになる(ステップS210)。これにより、ユーザは新規の試薬容器19を使用済み試薬容器と交換しても良いと、目視で確認できる。
ユーザは試薬ボタンスイッチ11が点灯している試薬搭載部15の使用済み試薬容器から、チューブ16と一体になった蓋17を取りはずす。また、ユーザは試薬容器の口からチューブ16をはずし、使用済み試薬容器を試薬搭載部15から取り出す(ステップS211)。
その後、ユーザはRFIDリーダ10の台14fの前から新規の試薬容器19を持ち上げ、試薬容器19の蓋を開ける。試薬容器19の口からチューブ16を入れ、試薬容器19を試薬搭載部15に置いたあと、チューブ16に付属の蓋17を試薬容器19の口に接続する(ステップS212)。
使用済みの試薬容器と新規の試薬容器19を交換した後、ユーザは試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を行う。コントローラ102は試薬ボタンスイッチ11が押下されたことを認識する(ステップS213)と、コントローラ102は、ユーザによって試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下が行われ、試薬容器19の交換作業が終了したことを認識する。
次いで、コントローラ102は、試薬ドロワ9のロックを解除するとともに、RFIDリーダ10の読取りモードを解除する(ステップS214)。また、試薬ボタンスイッチ11の点灯を消し(ステップS215)、ユーザに試薬容器の交換作業が完了したことを目視で確認できるよう表示する。
また、コントローラ102は、続けて試薬交換するか否かを判定する(ステップS215A)。続けての試薬交換行われないときはステップS217に処理を進め、行われるときは処理をステップS216に進める。
なお、ステップS213において試薬情報を読み込んでからある一定時間経過しても、試薬ボタンスイッチ11の第2回目の押下を認識できなければ、コントローラ102はアラームを出してユーザに知らせる(ステップE213A)。ユーザにより試薬ボタンスイッチ11が押下されたことを認識したときは、コントローラ102はアラームを停止させる(ステップE213B)。その後は処理をステップS214に進める。
同時に複数の試薬容器を交換する場合、試薬ドロワ9を試薬交換位置14bに引き出したまま、交換すべき試薬容器の試薬ボタンスイッチ11の押下をする(ステップS216)と、処理が図10のステップS206へ進み、試薬ドロワ9は再びロックされ、RFIDリーダ10も再度読取りモードとなる(ステップS206)。この後、ステップS206乃至ステップS215を試薬交換の数だけ繰り返して行う。
最後に、ユーザにより試薬ドロワ9が仕舞われたことを認識する(ステップS217)と、試薬ドロワ9はインターロックによって、引き出し不可能となり(S218)、試薬交換作業が終了して(ステップS219)、コントローラ102は試薬容器の交換作業が終了したことを認識し、測定やその他のメンテナンス動作を可能とする。
また、ステップE208,E209において、システム1000がアラームを出した場合は、ユーザは試薬登録作業のステップを終了することもできる。
例えば、試薬ボタンスイッチ11が長押し(例えば2秒以上)されたことを認識した(ステップE219)ときは、コントローラ102は、ユーザによって試薬登録作業の中断を指示されたことを認識する。
これにより、試薬ドロワ9のロックとRFIDリーダ10の読取りモードを解除する(ステップE220)。その後処理を図11のステップS217に進めて、試薬ドロワ9が仕舞われる(ステップS217)と、インターロックにより再び試薬ドロワ9を引き出せないようにする(ステップS218)。これによって、コントローラ102は試薬容器の情報を更新せずに試薬交換作業のステップを終了する(ステップS219)。
試薬登録作業の中止方法は、試薬ボタンスイッチ11の通常の押下と区別できる方法であれば、他の形態をとっても構わない。例えば、長押し(ステップE219)を判断する秒数が違っても良いし、試薬ボタンスイッチ11の二度押しでも良い。
以上が、実施例2での、試薬ドロワ9とRFIDリーダ10、試薬ボタンスイッチ11およびインターロック制御を用いた、試薬容器の交換作業の手順である。
その他の構成・動作は前述した実施例1と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の自動分析装置および自動分析システムにおいても、前述した実施例1の自動分析システム1000とほぼ同様な効果が得られる。
また、試薬搭載機構14は、引き出し動作、およびRFIDリーダ10の読取を阻止するインターロック機能を有していることにより、試薬交換作業外で不用意に試薬ドロワ9が引き出される危険がなくなる。これにより、地震などの不測の事態によって引き出された試薬ドロワ9にぶつかるなどしてシステム1000が破損したり、ユーザが怪我をしたりするリスクを軽減することができる。
また、試薬交換作業が不意に中断して、ユーザによって新規の試薬容器のRFIDタグ13を読み取ったにもかかわらず、試薬容器を交換しないまま誤って試薬ドロワ9が仕舞われる可能性をより減らすことができる。
さらに、試薬容器交換作業外でのRFIDタグ13の誤認識を無くす効果がある。ユーザによって誤ってRFIDリーダ10の前に試薬容器を近づけた際に、RFIDリーダ10がRFIDタグ13を読み取って読取不良などのアラームを発生させる恐れをより低減することができる。
<実施例3>
本発明の実施例3の自動分析装置および自動分析システムについて図12および図13を用いて説明する。図12は本実施例の自動分析システムの分析ユニットによる試薬ドロワの構成を示す斜視図、図13はRFIDリーダの前に試薬容器を設置した図である。
図12および図13に示すように、本実施例3の試薬ドロワ9Aでは、試薬搭載機構14のうちRFIDリーダの前の台14fの下にバネ20が配置されている。
実施例3では、複数の種類の形状、特に高さが異なる容器9a,9b,9cに付いたRFIDタグ13を1つのRFIDリーダ10で容易に読み取ることが可能になる。
例えば、実施例1ではRFIDリーダ10とRFIDタグ13の位置関係は固定であり、RFIDリーダ10より低い位置にRFIDタグ13が配置される試薬容器を台14fに置くだけでは読み取ることができない。高さが低い試薬容器、例えば実施例1では比較電極液を収容する容器9cはユーザによって手で持ち上げてRFIDリーダ10の位置で固定する必要がある。
一方、実施例3では、RFIDリーダの前の台14fは、そこに置かれた試薬容器19の重さによってバネ20の収縮度が変わって、位置が変わる。例えば軽い容器9cが置かれれば、バネ20は縮まず台14fが高い位置で固定される。逆に重い試薬容器が置かれれば、バネ20が縮み台14fは低い位置で固定される。
そのため、高さが低い試薬容器も台14fに置くだけでRFIDリーダ10での読取りが可能になる。試薬容器の底面積が同じであれば、高さが低い試薬容器は容量が小さくなる。つまり試薬容器は軽くなるので、台14fに置いた際にバネ20が縮まず、高い位置21で固定される。容器9cにつけられたRFIDタグ13の位置も高くなるので、容器9cを台14fに置くだけでRFIDリーダ10での読取りが可能になる。
さらに、本実施例3では、ユーザによって誤って設置した、既に使用済み(空)の試薬容器や既に他の装置で一度使用したことのある試薬容器のRFIDタグ13をRFIDリーダ10で読み取らない構成とすることができる。
具体的には、新品以外の試薬容器は、試薬容量が減っているため新品の試薬容器よりも軽くなる。そのため、台14fに置くと新品の試薬容器を台に置く場合よりも高い位置で台14fが固定される。つまり、試薬容器に付いたRFIDタグ13の位置も高くなるため、RFIDリーダ10で読み取れず、エラーとなる。これにより、新品以外の試薬容器であることをユーザはより容易に把握することができ、負担をより軽減することが可能となる。
その他の構成・動作は前述した実施例1の自動分析装置および自動分析システムと略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の自動分析装置および自動分析システムにおいても、前述した実施例1の自動分析装置および自動分析システムとほぼ同様な効果が得られる。
また、台14fはバネ20を供えており、容器9a,9b,9c,19の重さによってバネ20の収縮度が変わって容器9a,9b,9c,19に付いたRFIDタグ13が自動でRFIDリーダ10と位置が一致し、読み取り可能となることにより、新たな容器19をシステム1000内に導入する際のユーザの負担をより軽減することができる。
なお、本実施例においても、実施例2で説明したインターロック機能を適用することができる。
<実施例4>
本発明の実施例4の自動分析装置および自動分析システムについて図14を用いて説明する。図14は本実施例の自動分析システムの分析ユニットにおいて、試薬ドロワが試薬交換位置まで引き出されている状態を示す図である。
図14に示すように、本実施例4の試薬ドロワ9Bは、試薬搭載機構14の試薬搭載部15e,15f,15gや台14fがそれぞれレール18Aにより個別に分析ユニット100の前面に引き出し可能に構成されている。これにより、容器9a,9b,9cのうち交換する対象の容器9a,9b,9cに対応する試薬搭載部のみ前面に引き出すことができ、交換すべき容器をより特定しやすい、との効果が得られる。
台14fは、試薬搭載部15e,15f,15gのうち何れかが前面に引き出されると連動して前面側に引き出されるようにしても、単独で前面側に引き出せる等に構成してもよく、特に限定されない。
その他の構成・動作は前述した実施例1の自動分析装置および自動分析システムと略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例4の自動分析装置および自動分析システムにおいても、前述した実施例1の自動分析装置および自動分析システムとほぼ同様な効果が得られる。
なお、本実施例においても、実施例2のようにインターロック機能を搭載したり、実施例3のように台14fにバネ20を適用したりすることができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…反応ディスク
2…試薬ディスク
2a…吸引口
3…試料吸引位置
3A,409…試料分注ライン
4…試薬プローブ
5…サンプルプローブ
6…洗浄機構
7…設置場所
7a,7b…洗剤容器
8…ISE分析部
8a…分注口
8b…ISE希釈槽
8c…ISE電極
8d…比較電極
8e…流路
8f,8g…ノズル
8h…ISE試薬用シリンジ
9,A,9B…試薬ドロワ
9a…内部標準液容器(溶液容器)
9b…希釈液容器(溶液容器)
9c…比較電極液容器(溶液容器)
10…RFIDリーダ
10a…側板
11,11a,11b,11c,11d,11e…試薬ボタンスイッチ(溶液ボタンスイッチ)
12…反応容器
13…RFIDタグ
14…試薬搭載機構(溶液搭載機構)
14a…試薬設置位置
14b…試薬交換位置
14c…横幅
14d…前面
14e…奥行き
14f…RFIDリーダの前の台(仮設置箇所)
14g…装置側背面
15,15e,15f,15g…試薬搭載部(溶液搭載部)
15a…前面
15b…側面
15c…仕切り
15d…設置スペース
16…チューブ
17…蓋
18,18A…レール
19…試薬容器
20…バネ
21…比較電極液をRFIDリーダの前に置いたときの台の位置
30…生化学測定部
100,400…分析ユニット(自動分析装置)
102…コントローラ
200…搬送ユニット(搬送装置)
300…制御部
310…表示装置
407…免疫測定ユニット
408…コントローラ
1000…自動分析システム

Claims (16)

  1. 試料と溶液とを混合させた液体を測定する自動分析装置であって、
    前記自動分析装置の側面に、前記溶液を保持する容器の設置場所となる溶液搭載部を有する溶液搭載機構が引き出し可能に設置されており、
    前記容器に取り付けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダが、引き出された前記溶液搭載機構の前記溶液搭載部に前記容器を置いた際に、前記RFIDタグと位置が一致するように前記自動分析装置の側面に配置され、
    前記溶液搭載機構は、前記溶液搭載部に加えて、前記容器を1個設置するための仮設置箇所を有しており、前記RFIDリーダは前記仮設置箇所の位置に配置されている
    ことを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載部は前記容器ごとに仕切られた構造を有している
    ことを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載機構は、引き出し動作、および前記RFIDリーダの読取を阻止するインターロック機能を有している
    ことを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記仮設置箇所はばねを供えており、前記容器の重さによって前記ばねの収縮度が変わって前記容器に付いた前記RFIDタグが自動で前記RFIDリーダと位置が一致し、読み取り可能となる
    ことを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載機構の横幅は、前記溶液搭載部に設置するすべての前記容器の横幅に加えて、前記仮設置箇所の長さで構成される
    ことを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記容器は容量が2種類以上あり、前記容器のうち、容量が小さい容器が設置される箇所と前記容器を1個設置するための仮設置箇所とが隣接して配置されている
    ことを特徴とする自動分析装置。
  7. 試料と溶液とを混合させた液体を測定する自動分析装置であって、
    前記自動分析装置の側面に、前記溶液を保持する容器の設置場所となる溶液搭載部を有する溶液搭載機構が引き出し可能に設置されており、
    前記容器に取り付けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダが、引き出された前記溶液搭載機構の前記溶液搭載部に前記容器を置いた際に、前記RFIDタグと位置が一致するように配置され、
    前記溶液搭載機構に設けられた前記溶液搭載部、引き出し用レール、前記容器から前記溶液を取得するチューブ、前記容器の蓋、を備える
    ことを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記チューブおよび前記蓋は、前記溶液搭載機構を溶液交換位置まで引き出すと上部が開放される構造となっている
    ことを特徴とする自動分析装置。
  9. 試料と溶液とを混合させた液体を測定する自動分析装置であって、
    前記自動分析装置の側面に、前記溶液を保持する容器の設置場所となる溶液搭載部を有する溶液搭載機構が引き出し可能に設置されており、
    前記容器に取り付けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダが、引き出された前記溶液搭載機構の前記溶液搭載部に前記容器を置いた際に、前記RFIDタグと位置が一致するように配置され、
    前記自動分析装置の側面のうち、前記溶液搭載機構の前記溶液搭載部の上側には、各前記容器に対応した溶液ボタンスイッチを有している
    ことを特徴とする自動分析装置。
  10. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記溶液ボタンスイッチは、LEDランプを備えたボタンである
    ことを特徴とする自動分析装置。
  11. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載部の前面は下方向に伸びた取っ手を有している
    ことを特徴とする自動分析装置。
  12. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載機構が引き出されるのは前記側面のうち、前面側である
    ことを特徴とする自動分析装置。
  13. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記溶液は、前記試料の分析に用いる試薬であって前記自動分析装置の上面に配置される試薬ディスクで保持される試薬とは異なる種類の試薬、前記試料の希釈に用いる希釈液、前記試料と前記試薬との反応を補助する反応補助液、のうち少なくとも何れかである
    ことを特徴とする自動分析装置。
  14. 請求項1に記載の自動分析装置と、
    前記自動分析装置に前記試料を供給する搬送装置と、を備えた
    ことを特徴とする自動分析システム。
  15. 試料と溶液とを混合させた液体を測定する自動分析装置であって、
    前記自動分析装置の側面に、前記溶液を保持する容器の設置場所となる溶液搭載部、および前記容器を1個設置するための仮設置箇所を有する溶液搭載機構が設置されており、
    前記容器に取り付けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダが、前記自動分析装置の側面で、前記仮設置箇所の位置に配置されている
    ことを特徴とする自動分析装置。
  16. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記溶液搭載部は前記容器ごとに仕切られた構造を有している
    ことを特徴とする自動分析装置。
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