JP7067343B2 - 平滑化処理方法、平滑化処理装置、及び、平滑化処理プログラム - Google Patents

平滑化処理方法、平滑化処理装置、及び、平滑化処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、機器従属色空間(device dependent color space)、例えば、RGB色空間やCMYK色空間に配置された複数の格子点(grid point)に対応付けられた色彩値を補正する平滑化の技術に関する。ここで、Rは赤を意味し、Gは緑を意味し、Bは青を意味し、Cがシアンを意味し、Mはマゼンタを意味し、Yはイエローを意味し、Kはブラックを意味する。
パッチの測色値は、測色装置のばらつき、測色位置のばらつき、各パッチの発色のばらつき、等により、その後の画像処理工程で行うプロファイルの作成において、色予測精度に悪影響を及ぼし、階調性を損なうことがある。そのため、階調性を良くするために平滑化処理が行われている。特許文献1には、RGB色空間に設定された格子立方体の複数の格子点に対応した色のパッチの測色データを補正する測色データ補正方法が開示されている。測色データは、例えば、機器独立色空間(device independent color space)であるCIE L***色空間の色彩値で表される。ここで、CIEは、国際照明委員会の略称である。以下、L***から「*」を省略してLabと記載する。格子立方体の稜線に位置する格子点の測色データは、稜線上の注目格子点を中心として稜線上の所定の範囲内に含まれる各格子点に対応した測色データの平均値に補正される。格子立方体の面上に位置する格子点の測色データは、面上において注目格子点を重心とする長方形の範囲内に含まれる各格子点に対応した測色データの平均値に補正される。
特開2005-094160号公報
上述した測色データ補正方法が行われると、補正後の色再現範囲が補正前の色再現範囲よりも少なくなることがある。補正による色再現範囲の減少を抑えるにあたり、格子立方体の外側の表面の補正方法が重要となる。格子立方体の表面の格子点の測色データについては、補正前の測色データによる、ガマットすなわち色域の表面の形状の変化を最小限に留めること、または別の表現をすれば、ガマットの外殻の軌跡を残す必要がある。また、色域の表面の形状の変化を最小限に留めるだけではなく、滑らかな階調表現を実現するための補正を行う必要があり、それらの両立が重要な課題となってくる。
本発明は、機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、を含み、
前記多項式近似係数には、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める重み付け多項式近似式に用いられる重み付け多項式近似係数が含まれ、
前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点に対応付けられている色彩値に基づいて前記第一対象格子点の重みを決定し、該重みに基づいて前記重み付け多項式近似係数を求め、
さらに、前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点のうち前記位置に対する色彩値が前記第一の処理方向における両端の端部格子点に対応付けられた色彩値よりも大きい又は小さい極値となる極値格子点が1個存在する場合、前記第一対象格子点の重みのうち前記極値格子点の重みを最も大きくして前記重み付け多項式近似係数を求める、態様を有する。
また、本発明は、機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、を含み、
前記複数の格子点は、前記格子点配置領域の内部に配置された複数の内部格子点を含み、
前記平滑化処理方法は、前記多項式近似式を用いる平滑化処理とは異なる平滑化処理により前記内部格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する内部平滑化工程をさらに含む、態様を有する。
さらに、本発明は、機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、
前記多項式近似式を用いる平滑化の強度を受け付ける平滑化強度受付工程と、を含み、
前記平滑化工程では、前記多項式近似式を用いた前記近似値に対する重みを前記強度に応じた割合として、前記第一対象格子点における前記近似値と、前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値と、の加重平均値を前記第一対象格子点に対応付ける、態様を有する。
また、本発明は、上述した平滑化処理方法の各工程に対応する部(unit)を含む平滑化処理装置の態様を有する。
さらに、本発明は、上述した平滑化処理方法の各工程に対応する機能をコンピューターに実現させる平滑化処理プログラムの態様を有する。
機器従属色空間において複数の格子点が配置された格子点配置領域の例を模式的に示す図。 図1のA1-A1の位置における格子点配置領域の断面の例を模式的に示す図。 平滑化処理システムの構成例を模式的に示すブロック図。 平滑化処理の例を示すフローチャート。 3次元の格子点配置領域の表面において多項式近似を行う線分を設定する例を模式的に示す図。 4次元の格子点配置領域の表面において多項式近似を行う線分を設定する例を模式的に説明するための図。 多項式近似補正処理の例を示すフローチャート。 外れ値除外処理の例を示すフローチャート。 重み決定処理の例を示すフローチャート。 両端を除く極値格子点の重みの例を模式的に示す図。 重み付け多項式近似処理の例を示すフローチャート。 平滑化強度に応じて色彩値を補正する例を模式的に示す図。 3次元の格子点配置領域の内部を通る位置において平滑化を行う線分を設定する例を模式的に示す図。 平滑化を行う例を模式的に示す図。 平滑化強度に応じて色彩値の加重平均値を求めるためのフィルターの例を模式的に示す図。 ホワイトからシアンにかけての稜線において加重平均時と比較した多項式近似後の色再現範囲の例を示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1~16に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。「本発明に含まれる技術の概要」において、括弧内は直前の語の補足説明を意味する。
また、本願において、数値範囲「Min~Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
[態様1]
本技術の一態様に係る平滑化処理方法は、機器従属色空間CS1に配置された複数の格子点P1に対応付けられた色彩値(例えば図1に示すLab色空間の成分値Li,ai,bi)を補正する平滑化処理方法であって、図4に例示されるように係数算出工程ST1と平滑化工程ST2を含む。ここで、図1に例示する色彩値ziは、成分値Li,ai,biを総称している。前記複数の格子点P1は、前記機器従属色空間CS1において、例えば立方体の格子点配置領域500に、前記複数の格子点P1が配置されており、前記格子点配置領域500の表面510に配置された複数の表面格子点P2を含んでいる。前記係数算出工程ST1では、前記複数の表面格子点P2のうち前記機器従属色空間CS1において第一の処理方向D1へ並んでいる複数の第一対象格子点P10について、前記機器従属色空間CS1の前記第一の処理方向D1における位置(例えば図1に示す位置xi)に対する色彩値(例えば図1に示す色彩値zi)の近似値(例えば図1に示す近似値yi)を求める多項式近似式に用いられる、多項式近似係数(a0,…,ad)を求める。ここで、多項式近似係数は、定数a0を含み、図1に例示する行列式Aの値を用いて、算出することができる。前記第一対象格子点P10に対応付けられた色彩値(zi)を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点P10に対応付けられた色彩値(zi)を平滑化する。
上記態様1では、格子点配置領域500の表面510に配置された複数の第一対象格子点P10について第一の処理方向D1における位置(xi)に対する色彩値(zi)の近似値(yi)を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数(a0,…,ad)が求められ、平滑化時に多項式近似式が用いられて第一対象格子点P10に対応付けられた色彩値(zi)が平滑化される。これにより、複数の表面格子点P2に対応付けられた色彩値の平滑化時に、色彩値(zi)のばらつきが少なくなる一方で、格子点配置領域500の表面510において、位置(xi)上で、元の色域の表面の形状の変化を少なくすることができる。その結果、本態様は、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、色域表面の形状の変化を抑えながら滑らかな階調表現を実現する平滑化処理方法を提供することができる。
ここで、第一の処理方向は、変わり得る方向でもよく、処理対象である複数の第一対象格子点の並びを特定するための方向を意味する。従って、例えば、或る格子点についてはR軸方向へ並んだ複数の第一対象格子点の一つとして係数算出工程及び平滑化工程が実施され、別の格子点についてはG軸方向へ並んだ複数の第一対象格子点の一つとして係数算出工程及び平滑化工程が実施されてもよい。
また、一つの格子点に対して、第一の処理方向として1方向のみ設定されて係数算出工程及び平滑化工程が実施されてもよいし、第一の処理方向として2方向設定されて係数算出工程及び平滑化工程が実施されてもよい。従って、例えば、或る格子点について、まず、R軸方向へ並んだ複数の第一対象格子点の一つとして係数算出工程及び平滑化工程が実施され、次に、G軸方向へ並んだ複数の第一対象格子点の一つとして係数算出工程及び平滑化工程が実施されてもよい。
むろん、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する効果は、或る第一の処理方向について係数算出工程及び平滑化工程が1回行われると得られる。第一の処理方向として2方向設定されて係数算出工程及び平滑化工程が実施される場合、さらに滑らかな階調表現を実現することができる。
機器従属色空間は、座標値が決まっても人間が知覚する色そのものは特定することができず、機器の色再現特性に依存して色が定まる色空間である。機器従属色空間には、RGB色空間、CMY色空間、CMYK色空間、等が含まれる。
格子点は入力色空間としての機器従属色空間に配置された仮想の点を意味し、入力色空間における格子点の位置に対応する出力座標値としての色彩値が該格子点に格納されていると想定する。複数の格子点が入力色空間内で均等に配置されるのみならず、複数の格子点が入力色空間内で不均等に配置されることも、本技術に含まれる。
色彩値には、格子点の色を表すパッチを測色した結果である測色値、パッチの色を表す計算値、また、それらの値から補間演算により算出した補正値、等が含まれる。
多項式近似式は、各第一対象格子点に同じ重み付けをした多項式近似により求められてもよいし、複数の第一対象格子点のうち一部の格子点に異なる重み付けをした重み付け多項式近似により求められてもよい。すなわち、多項式近似式には、重み付け多項式近似式が含まれる。また、多項式近似式は、複数の第一対象格子点の全てを用いた多項式近似により求められてもよいし、複数の第一対象格子点から選ばれた一部の第一対象格子点を用いた多項式近似により求められてもよい。
尚、最終的に第一対象格子点に対応付けられる補正値を第一補正値と呼ぶことにすると、この第一補正値は、近似値そのものでもよいし、近似値と色彩値とを用いて計算される値でもよい。
色域の表面は色域の外殻と呼ばれることがあり、格子点配置領域の表面は格子点配置領域の外殻と呼ばれることがある。
上述した付言は、以下の態様においても適用される。
[態様2]
前記第一の処理方向は、複数の表面格子点を通る方向であれば前記機器従属色空間に含まれる複数の軸のいずれとも異なる方向でもよいが、図1等に例示するように、前記機器従属色空間CS1に含まれる複数の軸AX1のいずれかに沿った方向でもよい。図1には第一の処理方向D1がR軸方向であることが示されているが、第一の処理方向D1は、G軸方向やB軸方向に設定されてもよいし、CMYK色空間内であればC軸方向やM軸方向やY軸方向やK軸方向に設定されてもよい。本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な技術を提供することができる。
[態様3]
図1等に例示するように、前記機器従属色空間CS1は、3本以上であるD本の軸AX1を有するD次元でもよい。前記格子点配置領域500は、2D個の頂点520を有していてもよい。前記格子点配置領域500の表面510は、前記頂点520同士を繋ぐ稜線530を複数有してもよく、前記複数の稜線530により仕切られた複数の区画面540を有してもよい。前記複数の表面格子点P2のうち前記区画面540に配置された複数の区画面格子点P4は、第一の軸方向、及び、該第一の軸方向とは異なる第二の軸方向へ並べられてもよい。第一の軸方向、及び、第二の軸方向は、区画面540の位置に応じて決まる。例えば、区画面540がRG平面に沿っている場合、R軸方向を第一の軸方向に当てはめ、G軸方向を第二の軸方向に当てはめることができる。本平滑化処理方法では、図5等に例示するように、前記複数の区画面格子点P4に対して、前記第一の処理方向D1を前記第一の軸方向に設定して前記係数算出工程ST1と前記平滑化工程ST2とを行い、前記第一の処理方向D1を前記第の軸方向に設定して前記係数算出工程ST1と前記平滑化工程ST2とを行ってもよい。
本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現するさらに好適な技術を提供することができる。
[態様4]
図1,9,10に例示するように、前記多項式近似係数には、前記機器従属色空間CS1の前記第一の処理方向D1における位置(xi)に対する色彩値(zi)の近似値を求める重み付け多項式近似式に用いられる重み付け多項式近似係数が含まれてもよい。前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点P10に対応付けられている色彩値(zi)に基づいて前記第一対象格子点P10の重み(例えばwi)を決定し、該重み(wi)に基づいて前記重み付け多項式近似係数を求めてもよい。重み付け多項式近似係数を用いた重み付け多項式近似処理により、本態様は、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、元の色域表面の形状の変化を抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
[態様5]
図1,9,10に例示するように、前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点P10のうち前記位置(xi)に対する色彩値(zi)が前記第一の処理方向D1における両端の端部格子点P11に対応付けられた色彩値(z1,zn)よりも大きい又は小さい極値となる極値格子点P13が1個存在する場合、前記第一対象格子点P10の重み(例えばwi)のうち前記極値格子点P13の重み(wm)を最も大きくして前記重み付け多項式近似係数を求めてもよい。これにより、格子点配置領域500の表面510において、元の色域表面の形状の変化を少なくすることができる。その結果、本態様は、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、元の色域表面の形状の変化を抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
ここで、極値は、極大値と極小値を含む。この付言は、以下の態様においても適用される。
[態様6]
図8に例示するように、前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点P10に対応付けられている色彩値(zi)に基づいて前記複数の第一対象格子点P10に含まれる格子点P1が前記多項式近似係数の算出に使用しない除外格子点P15であるか否かを判断し、前記複数の第一対象格子点P10から前記除外格子点P15を除いて前記多項式近似係数を求めてもよい。本態様は、不適切な色彩値を有する格子点を除外することにより、真値に近い近似曲線を求めることができ、それにより、その後の処理における多項式近似(多項式近似は重み付け多項式近似を含む)による平滑化処理により、元の色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
[態様7]
図1等に例示するように、前記機器従属色空間CS1は、3本以上であるD本の軸AX1を有するD次元でもよい。前記格子点配置領域500は、2D個の頂点520を有してもよい。前記格子点配置領域500の表面510は、前記頂点520同士を繋ぐ稜線530を複数有してもよく、前記複数の稜線530により仕切られた複数の区画面540を有してもよい。図5に例示するように、本平滑化処理方法では、前記複数の表面格子点P2のうち前記稜線530に配置された複数の稜線格子点P3に対して前記係数算出工程と前記平滑化工程を行った後、前記複数の表面格子点P2のうち前記区画面540に配置された複数の区画面格子点P4に対して前記係数算出工程と前記平滑化工程を行ってもよい。本態様は、複数の稜線格子点P3に対応付けられている色彩値が平滑化された後に区画面格子点P4に対応付けられている色彩値が平滑化されるので、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、元の色域表面の形状の変化を抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
[態様8]
図2等に例示するように、前記複数の格子点P1は、前記格子点配置領域500の内部550に配置された複数の内部格子点P5を含んでいてもよい。本平滑化処理方法は、図4に例示するように、前記多項式近似式を用いる平滑化処理とは異なる平滑化処理により前記内部格子点P5に対応付けられた色彩値(zi)を平滑化する内部平滑化工程ST3をさらに含んでいてもよい。本態様は、内部格子点P5に対応付けられた色彩値に対して多項式近似とは異なる平滑化が行われ、表面格子点に対応付けられた色彩値の平滑化は多項式近似(多項式近似は重み付け多項式近似を含む)による平滑化処理により行われるので、元の色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
[態様9]
図2,14等に例示するように、前記内部平滑化工程では、前記複数の内部格子点P5のうち前記機器従属色空間CS1において第二の処理方向D2へ並んでいる複数の第二対象格子点P20について、前記第二の処理方向D2において隣接する格子点を含む各格子点に対応付けられた色彩値の加重平均値(yi)を前記第二対象格子点P20に対応付けてもよい。この態様は、内部格子点P5に対応付けられた色彩値が第二の処理方向D2において隣接する格子点P1の色彩値を含む加重平均値(yi)に補正される。
ここで、各格子点に対応付けられた色彩値の加重平均値は、係数0を含む場合に計算される値、及び、全ての係数が同じ場合に計算される値を含む。従って、本態様9は、処理対象の内部格子点に対応付けられた色彩値に対する係数が1であることにより処理対象の内部格子点に対応付けられた元の色彩値が加重平均値となること、及び、全ての係数が同じであることにより各格子点に対応付けられた元の色彩値の単純平均値が加重平均値となることを含む。本態様は、内部格子点P5に対応付けられた色彩値に対して加重平均を用いて平滑化が行われ、表面格子点に対応付けられた色彩値の平滑化は多項式近似(多項式近似は重み付け多項式近似を含む)による平滑化処理により行われるので、元の色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な平滑化処理方法を提供することができる。
ここで、第二の処理方向は、変わり得る方向でもよく、処理対象である複数の第二対象格子点の並びを特定するための方向を意味する。従って、例えば、或る格子点についてはR軸方向へ並んだ複数の第二対象格子点の一つとして内部平滑化工程が実施され、別の格子点についてはG軸方向へ並んだ複数の第二対象格子点の一つとして内部平滑化工程が実施されてもよい。
また、一つの格子点に対して、第二の処理方向として1方向のみ設定されて内部平滑化工程が実施されてもよいし、第二の処理方向として2方向以上設定されて内部平滑化工程が実施されてもよい。従って、例えば、或る格子点について、まず、R軸方向へ並んだ複数の第二対象格子点の一つとして内部平滑化工程が実施され、次いで、G軸方向へ並んだ複数の第二対象格子点の一つとして内部平滑化工程が実施され、B軸方向へ並んだ複数の第二対象格子点の一つとして内部平滑化工程が実施されてもよい。
上述した付言は、以下の態様においても適用される。
[態様10]
前記第二の処理方向は、複数の内部格子点を通る方向であれば前記機器従属色空間に含まれる複数の軸のいずれとも異なる方向でもよいが、図2等に例示するように、前記機器従属色空間CS1に含まれる複数の軸AX1のいずれかに沿った方向でもよい。図2には第二の処理方向D2がR軸方向であることが示されているが、第の処理方向Dは、G軸方向やB軸方向に設定されてもよいし、CMYK色空間内であればC軸方向やM軸方向やY軸方向やK軸方向に設定されてもよい。本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する好適な技術を提供することができる。
[態様11]
図1等に例示するように、前記機器従属色空間CS1は、3本以上であるD本の軸AX1を有するD次元でもよい。図2等に例示するように、前記複数の内部格子点P5は、前記D本の軸AX1に沿った軸方向へ並べられてもよい。本平滑化処理方法では、前記複数の内部格子点P5に対して、前記第二の処理方向D2を前記D本の軸AX1に沿った軸方向の中から順次設定し、設定した軸方向を前記第二の処理方向D2として前記内部平滑化工程ST3を行ってもよい。
本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現するさらに好適な技術を提供することができる。
[態様12]
図4に例示するように、本平滑化処理方法は、前記平滑化の強度(例えば図12に示す割合c)の設定を受け付ける平滑化強度受付工程ST4をさらに含んでいてもよい。前記平滑化工程ST2では、前記多項式近似式を用いた前記近似値に対する重みを前記強度に応じた割合(c)として、前記第一対象格子点P10における前記近似値(yi)と、前記第一対象格子点P10に対応付けられた色彩値(zi)と、の加重平均値(例えば図12に示す第一補正値ri)を前記第一対象格子点P10に対応付けてもよい。本態様は、ユーザーの好みに応じて内部格子点の色彩値を平滑化可能な技術を提供することができる。
[態様13]
ところで、本技術の一態様に係る平滑化処理装置(例えば図3に示すホスト装置100)は、係数算出工程ST1に対応する係数算出部U1、及び、平滑化工程ST2に対応する平滑化部U2を含む。本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する平滑化処理装置を提供することができる。本平滑化処理装置は、内部平滑化工程ST3に対応する内部平滑化部U3、及び、平滑化強度受付工程ST4に対応する平滑化強度受付部U4を含んでいてもよい。
[態様14]
また、本技術の一態様に係る平滑化処理プログラムPR0は、係数算出工程ST1に対応する係数算出機能FU1、及び、平滑化工程ST2に対応する平滑化機能FU2をコンピューター(例えば図3に示すホスト装置100)に実現させる。本態様は、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する平滑化処理プログラムPR0を提供することができる。本平滑化処理プログラムPR0は、内部平滑化工程ST3に対応する内部平滑化機能FU3、及び、平滑化強度受付工程ST4に対応する平滑化強度受付機能FU4をコンピューターに実現させてもよい。
さらに、本技術は、前記平滑化処理装置を含む複合装置、前記平滑化処理装置の制御方法、前記複合装置の制御方法、前記平滑化処理装置の制御プログラム、前記複合装置の制御プログラム、前記平滑化処理プログラムや前記制御プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。前述の装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
(2)具体例に係る平滑化処理方法の概要:
図1は、機器従属色空間CS1において複数の格子点P1が配置された格子点配置領域500を模式的に例示している。図1の下部には、格子点配置領域500の表面510において第一の処理方向D1へ並んだ複数の第一対象格子点P10が模式的に例示されている。図1に示す第一の処理方向D1はR軸方向であるが、第一の処理方向D1は、G軸方向やB軸方向に変わり得る。図2は、図1のA1-A1の位置における格子点配置領域500の断面を模式的に例示している。図2の下部には、格子点配置領域500の内部550を通る位置において第二の処理方向D2へ並んだ複数の第二対象格子点P20が模式的に例示されている。図2に示す第二の処理方向D2はR軸方向であるが、第二の処理方向D2は、G軸方向やB軸方向に変わり得る。図1,2において、RはR軸を示し、GはG軸を示し、BはB軸を示し、KはR成分とG成分とB成分が最も少ない黒点を示し、WはR成分とG成分とB成分が最も多い白点を示している。
図1に示す機器従属色空間CS1は、D=3本の軸AX1を有するD=3次元のRGB色空間である。3本の軸AX1は、R軸、G軸、及び、B軸である。各軸方向、すなわち、各軸AX1の方向には、n個の格子点P1が略等間隔に並べられている。軸方向の格子点数nは、特に限定されないが9~64個といった3個以上にすることができる。
ここで、軸方向における格子点P1の位置が0を起点とした整数で表される場合、この位置の最大値を(n-1)で割り切れないことがある。この場合、格子点P1同士の間隔は、位置の最大値を(n-1)で割った商になるときと、前記小に1を加えた値になるときとがある。このような場合も、軸方向において格子点P1が略等間隔に並べられていることに含まれる。
各軸方向へn個の格子点P1が並べられていることにより、格子点配置領域500には、nD=n3個の格子点P1が含まれている。各格子点P1には、機器独立色空間であるLab色空間の色彩値(Lp,ap,bp)が対応付けられている。ここで、Lab色空間における成分Lは明度を表し、Lab色空間における成分a,bは色度を表す。各格子点P1の色彩値(Lp,ap,bp)は、ルックアップテーブルである色変換テーブル400に格納されている。色変換テーブル400は、入力色空間であるRGB色空間の座標値(Rp,ap,bp)と、出力色空間であるLab色空間の座標値すなわち色彩値(Lp,ap,bp)との対応関係を表すデータを有している。各色彩値(Lp,ap,bp)は、例えば、格子点P1の入力座標値(Rp,ap,bp)に対応する色のパッチを測色装置により測色することにより得られる。パッチは、色票とも呼ばれる。色彩値(Lp,ap,bp)は、パッチの測色結果である測色値そのものに限定されず、測色値から換算された値、別のパッチの測色値から計算された値、シミュレーション値、等でもよい。ICCプロファイルを作成または調整する場合、ICCプロファイルに含まれるA2Bテーブルを色変換テーブル400に当てはめることができる。ここで、ICCは、International Color Consortiumの略称である。
測色値は、測色装置のばらつき、測色位置のばらつき、各パッチの発色のばらつき、等により、その後の画像処理工程で行うプロファイルの作成において、色予測精度に悪影響を及ぼし、階調性を損なうことがある。本具体例は、ばらつきを含む可能性がある各色彩値を平滑化するため、格子点配置領域500の表面510において軸方向に沿った第一の処理方向D1並んでいる複数の第一対象格子点P10に対応付けられた色彩値(Li,ai,bi)に多項式近似を適用している。これにより、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、色域表面の形状の変化をなるべく損なわずに、滑らかな階調表現を実現する平滑化処理方法を提供することができる。
尚、本技術を適用可能な機器従属色空間CS1は、RGB色空間に限定されず、CMY色空間、D=4本の軸を有するD=4次元のCMYK色空間、等でもよい。
以下、色彩値の補正方法の概要を説明する。以下の説明において、格子点に対応付けられた色彩値を、単に、格子点の色彩値と記載することがある。
図1,2に示す格子点配置領域500の表面510は、各軸方向に沿った複数の稜線530を含み、複数の稜線530により仕切られた区画面540を複数含んでいる。格子点配置領域500の頂点520は、稜線530同士が交わる位置にある。すなわち、稜線530は、頂点520同士を繋いでいる。後述する処理の都合上、稜線530は頂点520を含むものとし、区画面540は稜線530を含まないものとする。D次元の機器従属色空間CS1において、格子点配置領域500の頂点520は、2D個存在する。3次元のRGB色空間において、格子点配置領域500は、直方体とみなされ、23=8個の頂点520を有し、12本の稜線530を有し、8面の区画面540を有する。図示することはできないが、4次元のCMYK色空間において、格子点配置領域500は、24=16個の頂点520を有し、32本の稜線530を有し、24面の区画面540を有する。
説明の都合上、格子点配置領域500に含まれる複数の格子点P1を以下のように分類する。
複数の格子点P1は、格子点配置領域500の表面510に配置された複数の表面格子点P2、及び、格子点配置領域500の内部550に配置された複数の内部格子点P5を含んでいる。複数の表面格子点P2は、稜線530に配置された複数の稜線格子点P3、及び、区画面540に配置された複数の区画面格子点P4を含んでいる。複数の表面格子点P2のうち多項式近似を行う複数の第一対象格子点P10は、複数の軸方向のいずれかに沿った方向である第一の処理方向D1へ並んでいるものとする。図1に示す複数の第一対象格子点P10は、第一の処理方向D1の例であるR軸方向において両端にある2個の端部格子点P11、及び、端部格子点P11間にある複数の介在格子点P12を含んでいる。格子点配置領域500の内部550を通る位置において加重平均を行う複数の第二対象格子点P20は、複数の軸方向のいずれかに沿った方向である第二の処理方向D2へ並んでいるものとする。図2に示す複数の第二対象格子点P20は、第二の処理方向D2の例であるR軸方向において両端にある2個の区画面格子点P4、及び、区画面格子点P4間にある複数の内部格子点P5を含んでいる。
図1に示すように、第一の処理方向D1へ並んだn個の第一対象格子点P10において、それぞれ、第一の処理方向D1における位置がxiであるものとし、対応付けられている色彩値が(Li,ai,bi)であるものとする。ただし、ここでの変数iは、第一対象格子点P10を識別する変数であり、1~nの整数である。色彩値ziは、明度成分Lと色度成分aと色度成分bのいずれかを表す。位置xiに対する色彩値ziの近似値yiを求める近似式は、4次の多項式近似を行う場合、以下のように表される。
i=a4i 4+a3i 3+a2i 2+a1i+a0 …(1)
ここで、a0,a1,a2,a3,a4は、それぞれ、xi 0,xi 1,xi 2,xi 3,xi 4の多項式近似係数を表す。図1には、多項式近似の次数dが4であることが示されている。むろん、次数dは、3でもよいし、5以上でもよい。
一般に、重み付け多項式近似係数a0,…,adは、以下の式により求めることができる。
A=(X’WX)-1X’WZ …(2)
ここで、行列Xは、n行d+1列の行列であり、i行目にd+1個の成分、例えば、xi 0,xi 1,xi 2,xi 3,xi 4を有する。行列X’は、行列Xの転置行列である。行列Zは、n行1列の行列であり、i行目に色彩値ziを有する。行列Wは、n行n列の行列であり、i行目のi列目に重みを有し、残りの成分が0である。尚、全ての重みが1である場合は重み無し多項式近似が行われ、1でない重みがある場合は重み付き多項式近似が行われることになる。
得られた近似値yiは、そのまま第一補正値として第一対象格子点P10に対応付けられてもよいし、設定された平滑化強度に応じた第一補正値に変換されたうえで第一対象格子点P10に対応付けられてもよい。
図2に示すように、第二の処理方向D2へ並んだn個の第二対象格子点P20において、それぞれ、第二の処理方向D2における位置がxiであるものとし、対応付けられている色彩値が(Li,ai,bi)であるものとする。ただし、ここでの変数iは、第二対象格子点P20を識別する変数であり、1~nの整数である。ここでも、色彩値ziは、明度成分Lと色度成分aと色度成分bのいずれかを表す。内部格子点P5の色彩値ziは、補正される場合、第二の処理方向D2において隣接する格子点を含む各格子点の色彩値の加重平均値に補正される。この加重平均値をyiとすると、加重平均値yiは、以下のように表される。
Figure 0007067343000001

ここで、sは加重平均を行う範囲を表す正の整数であり、例えば、s=1の場合は第二の処理方向D2において両隣の格子点を含む3個の格子点を使用することを意味し、s=2の場合は第二の処理方向D2において両隣の格子点に隣接する格子点まで含む5個の格子点を使用することを意味する。変数jは、使用する格子点を識別する変数であり、-s~sの整数である。zi+jは、加重平均に使用する格子点の色彩値を表す。wjは、加重平均に使用する格子点に対する重みを表す。尚、重みwjが全て例えば1と同じである場合、得られるyiは単純平均値となる。この単純平均値も、加重平均値yiに含まれる。
得られた加重平均値yiは、第二補正値として第二対象格子点P20に対応付けられる。
(3)平滑化処理システムの構成の具体例:
図3は、平滑化処理システムSY1の構成を模式的に例示している。平滑化処理システムSY1は、平滑化処理装置の例であるホスト装置100、表示装置130、測色装置120、及び、インクジェットプリンター200を含んでいる。ホスト装置100は、CPU111、ROM112、RAM113、記憶装置114、入力装置115、通信I/F 118、測色装置用I/F 119、等が接続されて互いに情報を入出力可能とされている。ここで、CPUはCentral Processing Unitの略称であり、ROMはRead Only Memoryの略称であり、RAMはRandom Access Memoryの略称であり、I/Fはインターフェイスの略称である。ROM112とRAM113と記憶装置114はメモリーであり、少なくともROM112とRAM113は半導体メモリーである。表示装置130は、ホスト装置100からの表示データに基づいて該表示データに対応する画面を表示する。表示装置130には、液晶表示パネル等を用いることができる。
記憶装置114は、図示しないOS、平滑化処理プログラムPR0、色変換テーブル400、等を記憶している。これらは、適宜、RAM113に読み出され、平滑化処理に使用される。ここで、OSは、オペレーティングシステムの略称である。記憶装置114には、フラッシュメモリー等の不揮発性半導体メモリー、ハードディスク等の磁気記憶装置、等を用いることができる。
入力装置115には、ポインティングデバイス、キーボードを含むハードキー、表示パネルの表面に貼り付けられたタッチパネル、等を用いることができる。通信I/F 118は、プリンター200の通信I/F 210に接続され、プリンター200に対して印刷データ等といった情報を入出力する。測色装置用I/F 119は、測色装置120に接続され、測色装置120から測色値を含む測色データを入手する。I/F 118,119,210の規格には、USB、近距離無線通信規格、等を用いることができる。ここで、USBは、Universal Serial Busの略称である。通信I/F 118,119,210の通信は、有線でもよいし、無線でもよく、LANやインターネット等といったネットワーク通信でもよい。ここで、LANは、Local Area Networkの略称である。
測色装置120は、カラーチャートCH1が形成される媒体の例である被印刷物(print substrate)ME1に形成された各カラーパッチPA1や、図示していないが表示装置に表示されるカラーチャートの各カラーパッチを測色して、測色値を出力可能である。パッチは、色票とも呼ばれる。測色値は、例えば、CIE Lab色空間における明度L及び色度座標a,bを表す値とされる。ホスト装置100は、測色装置120から測色データを取得して各種処理を行う。
図3に示す平滑化処理プログラムPR0は、係数算出機能FU1、表面の平滑化機能FU2、内部平滑化機能FU3、及び、平滑化強度受付機能FU4をホスト装置100に実現させる。ここで、係数算出機能FU1、表面の平滑化機能FU2、及び、内部平滑化機能FU3は、格子点の色彩値を平滑化する平滑化機能に含まれる。
ホスト装置100のCPU111は、記憶装置114に記憶されている情報を適宜、RAM113に読み出し、読み出したプログラムを実行することにより各種処理を行う。CPU111は、RAM113に読み出された平滑化処理プログラムPR0を実行することにより、上述した機能FU1~FU4に対応する処理を行う。平滑化処理プログラムPR0は、コンピューターであるホスト装置100を、係数算出部U1、表面の平滑化部U2、内部平滑化部U3、及び、平滑化強度受付部U4として機能させる。また、平滑化処理プログラムPR0を実行するホスト装置100は、係数算出工程ST1、表面の平滑化工程ST2、内部平滑化工程ST3、及び、平滑化強度受付工程ST4を実施する。これらの工程ST1~ST4は、機器従属色空間CS1に配置された複数の格子点P1に対応付けられた色彩値を補正する処理をコンピューターにより行う平滑化処理方法に含まれる。上述した機能FU1~FU4をコンピューターに実現させる平滑化処理プログラムPR0を記憶したコンピューター読み取り可能な媒体は、ホスト装置の内部の記憶装置に限定されず、ホスト装置の外部の記録媒体でもよい。
尚、ホスト装置100には、タブレット型端末を含むパーソナルコンピューターといったコンピューター等が含まれる。例えば、デスクトップ型パーソナルコンピューターの本体をホスト装置100に適用する場合、通常、この本体に表示装置130、測色装置120、及び、プリンター200が接続される。ノート型パーソナルコンピューターのように表示装置一体型のコンピューターをホスト装置100に適用する場合、通常、このコンピューターに測色装置120、及び、プリンター200が接続される。表示装置一体型のホスト装置でも、内部の表示装置に表示データを出力していることに変わりない。また、ホスト装置100は、一つの筐体内に全構成要素111~119を有してもよいが、互いに通信可能に分割された複数の装置で構成されてもよい。さらに、表示装置130と測色装置120とプリンター200の少なくとも一部がホスト装置100にあっても、本技術を実施可能である。
図3に示すプリンター200は、色材として、少なくとも、Cインク、Mインク、Yインク、及び、Kインクを記録ヘッド220から吐出して印刷データに対応する出力画像IM0を形成するインクジェットプリンターであるものとする。記録ヘッド220は、インクカートリッジCc,Cm,Cy,CkからそれぞれC,M,Y,Kのインクが供給され、ノズルNc,Nm,Ny,NkからそれぞれC,M,Y,Kのインク滴280を噴射する。インク滴280が被印刷物ME1に着弾すると、インクドットが被印刷物ME1に形成される。その結果、被印刷物ME1上に出力画像IM0を有する印刷物が得られる。プリンター200の色再現特性を表すプロファイルを作成する場合、各格子点の色に対応するパッチPA1を有するカラーチャートCH1がプリンター200により被印刷物ME1に形成されてもよい。各パッチPA1の測色値を色彩値(Lp,ap,bp)として有する色変換テーブルは、A2Bテーブルとしてプロファイルの作成に使用される。
(4)平滑化処理の具体例:
図4は、図3に示すホスト装置100で行われる平滑化処理を例示している。尚、ホスト装置100は、マルチタスクにより複数の処理を並列して実行している。ここで、ステップS102は、平滑化強度受付工程ST4、平滑化強度受付機能FU4、及び、平滑化強度受付部U4に対応している。ステップS104~S106は、係数算出工程ST1、係数算出機能FU1、及び、係数算出部U1に対応している。ステップS106は、表面の平滑化工程ST2、表面の平滑化機能FU2、及び、表面の平滑化部U2に対応している。ステップS110~S112は、内部平滑化工程ST3、内部平滑化機能FU3、及び、内部平滑化部U3に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。
平滑化処理では、S104~S108において表面格子点P2の色彩値が平滑化された後、S110~S114において内部格子点P5の色彩値が平滑化される。図4には、表面格子点P2の色彩値を平滑化するS104~S108の処理が破線で囲まれ、内部格子点P5の色彩値を平滑化するS110~S114の処理が破線で囲まれ、両方の破線が実線で囲まれていることが示されている。
平滑化処理が開始されると、ホスト装置100は、S100において、機器従属色空間CS1に配置された各格子点P1の色に対応する色彩値、及び、格子点P1の位置データの入力を受け付ける。格子点P1の位置データは、例えば、256階調の階調値で表され、軸方向における格子点の数が17である場合には0,16,32,…のように設定される。S100において、ホスト装置100は、格子点P1の位置データとしてこれらの階調値の入力を受け付ける処理を行う。
色彩値の入力について、各格子点P1に対応付けられた色彩値(Lp.ap,bp)を有する色変換テーブル400が記憶装置114に記憶されている場合、ホスト装置100は、記憶装置114からRAM113に色変換テーブル400を読み出せばよい。色変換テーブル400を新たに作成する場合、ホスト装置100は、各格子点P1の色に対応するパッチをプリンターや表示装置に形成させ、得られる各パッチを測色装置120に測色させて測色装置120から測色値である色彩値を取得し、各格子点P1に色彩値を対応付けて色変換テーブルを作成すればよい。むろん、ホスト装置100は、外部の装置や記録媒体から色変換テーブル400を取得してもよい。
その後のS102において、図4に示すような平滑化強度設定画面800を表示装置130に表示させる。平滑化強度設定画面800は、表面格子点P2、及び、内部格子点P5の色彩値に対する平滑化強度の設定を一つの設定量として受け付けるスライダーコントロール810を有している。スライダーコントロール810は、平滑化強度を感覚的に設定するための操作部であり、スライダーバー812に沿ってスライダー814を移動させる操作を入力装置115により受け付ける。ホスト装置100は、ユーザーにより操作されたスライダー814の位置に応じて平滑化強度を設定し、設定した平滑化強度に応じて表面格子点P2の色彩値を補正し、設定した平滑化強度となるように内部格子点P5の色彩値を補正する。平滑化強度は、図12に示す割合cに対応し、「弱」の0から「強」の1までの6段階、例えば、0、0.2、0.4、0.6、0.8、及び、1の設定が可能である。ホスト装置100は、受け付けた設定に対応する割合cをRAM113と記憶装置114の少なくとも一方に保持する。
以上より、S102において、多項式近似係数a0,…,adに基づいた補正の割合cに対応する平滑化強度の設定が受け付けられるのと同時に、内部格子点P5の色彩値に対する平滑化の強度の設定が受け付けられる。
その後のS104において、ホスト装置100は、格子点配置領域500の表面510に設定可能な複数の線分の中から、複数の表面格子点P2のうち多項式近似を行う複数の第一対象格子点P10の並びに対応する線分を設定する。この線分を処理対象の線分と呼ぶことにする。
図5は、3次元の格子点配置領域500の表面510において処理対象の線分を設定する様子を模式的に例示している。処理対象の線分には、稜線530そのものと、区画面540を通る線分とがある。本具体例のホスト装置100は、S122において全ての稜線530を順次設定し、その後のS124において区画面540を通る複数の線分を順次設定することにしている。
機器従属色空間CS1が3次元のRGB色空間である場合、稜線530は12本あり、区画面540は6面ある。そこで、S122において、ホスト装置100は、12本の稜線530から処理対象の線分を順次設定すればよい。複数の第一対象格子点P10が並ぶ第一の処理方向D1は、稜線530に沿った方向になる。各区画面540を通る位置には、2×(n-2)本の線分を設定可能である。例えば、頂点にKとRとBがある区画面540については、R軸に沿った線分を(n-2)本設定可能であり、B軸に沿った線分を(n-2)本設定可能である。そこで、S124において、ホスト装置100は、6面の区画面540から処理対象の区画面540を順次設定し、処理対象の区画面540について、2×(n-2)本の線分から処理対象の線分を順次設定すればよい。
機器従属色空間CS1が4次元以上の場合、図示することはできないが、3次元の場合と同様にして処理対象の線分を設定することができる。
図6は、4次元の格子点配置領域500の表面510において処理対象の線分を設定する様子を模式的に例示している。機器従属色空間CS1が4次元のCMYK色空間である場合、稜線530は32本あり、区画面540は24面ある。そこで、S122において、ホスト装置100は、32本の稜線530から処理対象の線分を順次設定すればよい。図6には、32本の稜線530の座標が示されている。ここで、CMYK色空間の各成分C,M,Y,Kは、それぞれ、0~100の値をとるものとし、座標中のC,M,Y,Kは0~100の間で変化するものとする。その後のS124において、ホスト装置100は、24面の区画面540から処理対象の区画面540を順次設定し、処理対象の区画面540について、2×(n-2)本の線分から処理対象の線分を順次設定すればよい。図6には、24面の区画面540の座標が示されている。
処理対象の線分が稜線530である場合、複数の第一対象格子点P10は全て稜線格子点P3となる。処理対象の線分が区画面540を通っている場合、複数の第一対象格子点P10の内、2個の端部格子点P11は稜線格子点P3であり、複数の介在格子点P12は区画面格子点P4である。
図4のS104の後のS106において、ホスト装置100は、処理対象の線分上にある複数の表面格子点P2について多項式近似を行って色彩値を平滑化する表面の平滑化処理を行う。
図7は、S106で実行可能な表面の平滑化処理を例示している。ここで、S202~S206は、係数算出工程ST1、係数算出機能FU1、及び、係数算出部U1に対応している。S202の処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-1に対応している。S204の処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-2に対応している。S206の処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-3に対応している。S210は、内部の平滑化工程ST2、内部の平滑化機能FU2、及び、内部の平滑化部U2に対応している。多項式近似補正処理が開始されると、ホスト装置100は、処理対象の線分について、S202において外れ値除外処理を行い、S204において重み決定処理を行い、S206において重み付け多項式近似処理で重み付け多項式近似係数の算出、及び、近似値の算出を行う。S202の外れ値除外処理を行うのは、ばらつきの大きい色彩値を有する表面格子点の重みが大きくなることを抑制するためである。S204の重み決定処理を行うのは、色域の表面形状をなるべく残すためである。また、S204の重み決定処理は、無くても良く、重み付け多項式近似を用いる場合のみならず、重みを付けない多項式近似を用いる場合であっても、外れ値除外処理を行うことによる効果は生じる。
図8は、S202で実行可能な外れ値除外処理を例示している。この処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-1に対応している。第一の処理方向D1における位置xiに対する色彩値(Li,ai,bi)の近似式の係数a0,…,adは、各成分L,a,bについて求められる。そこで、外れ値除外処理が開始された直後のS302において、ホスト装置100は、色彩値の成分L,a,bから処理対象の成分を設定する。色彩値ziは、処理対象の成分の色彩値を示している。
その後のS304において、ホスト装置100は、位置xiに対する色彩値ziの暫定近似値yiを表す暫定近似式の多項式近似係数a0,…,adを算出する。4次の多項式近似を行う場合、暫定近似式は上述した式(1)、すなわち、yi=a4i 4+a3i 3+a2i 2+a1i+a0となる。重み付け無し多項式近似係数a0,…,a4は、以下の式により求めることができる。
A=(X’X)-1X’Z …(4)
その後のS306において、ホスト装置100は、多項式近似係数a0,…,a4を有する暫定近似式を用いて、各第一対象格子点P10の暫定近似値yiを算出する。
その後のS308において、ホスト装置100は、各第一対象格子点P10について、暫定近似値yiから色彩値ziまでの距離Δziを算出する。
Δzi=|zi-yi| …(5)
その後のS310において、ホスト装置100は、色彩値の成分L,a,bの全てを設定したか否かにより処理を分岐させる。設定していない成分が残っている場合、ホスト装置100は、S302~S310の処理を繰り返す。成分L,a,bが全て設定された場合、S312において、ホスト装置100は、全ての成分L,a,bを通して距離Δziの最大値を取得し、この最大値が閾値T1よりも小さいか否かを判断する。閾値T1は、特に限定されないが2~5程度といった正の整数である。距離Δziの最大値が閾値T1以上である場合、S314において、ホスト装置100は、距離Δziの最大値となった色彩値を有する除外格子点P15を複数の第一対象格子点P10から除外する。その後、ホスト装置100は、処理をS302に戻す。S312において距離Δziの最大値が閾値T1未満である場合、ホスト装置100は、外れ値除外処理を終了させる。従って、距離Δziの最大値が閾値T1未満となるまで、外れ値除外処理が行われる。
以上のようにして、複数の第一対象格子点P10の色彩値に基づいて第一対象格子点P10が除外格子点P15であるか否かが判断され、後述する重み付き多項式近似を行う時に複数の第一対象格子点P10から除外格子点P15が除外される。
図9は、図7のS204で実行可能な重み決定処理を例示している。この処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-2に対応している。重み決定処理は、後で行われる重み付き多項式近似のための第一対象格子点P10の重みwiを決めるために行われる。図10は、両端を除いて複数の第一対象格子点P10に出現した極値格子点P13の重みwmを模式的に例示している。
重み決定処理が開始された直後のS402において、ホスト装置100は、除外格子点P15を除いた各第一対象格子点P10の重みwiを1に設定する。この時点で除外格子点P15は複数の第一対象格子点P10から除かれているが、除外格子点P15の重みを0に設定すれば、除外格子点P15を残して後の重み付け多項式近似処理を行ってもよい。
その後のS404において、ホスト装置100は、複数の第一対象格子点P10のうち第一の処理方向D1における両端の端部格子点P11の色彩値z0,znを取得する。これは、色域の表面形状のうち色彩値z0,znの範囲を超える程の色彩値の変化がある箇所の表面形状をなるべく残すためである。図10には、z0<znである場合の第一の処理方向D1における位置xiに対する色彩値ziが示されている。
その後のS406において、ホスト装置100は、色彩値z0,znの範囲を超える色彩値ziを有する極値格子点P13を検索する。図10には、結果1,4にzm>znである極大値を有する極値格子点P13が示されている。また、S408において、ホスト装置100は、色彩値z0,znの範囲を下回る色彩値ziを有する極値格子点P13を検索する。図10には、結果2,3,5にzm<z0である極小値を有する極値格子点P13が示されている。
その後のS410において、ホスト装置100は、S406,S408で検索された極値格子点P13が1個であるか否かに応じて処理を分岐させる。検索された極値格子点P13が1個である場合、S412において、ホスト装置100は、検索された極値格子点P13の重みwmを増加させる。その後、ホスト装置100は、重み決定処理を終了させる。重みwmは、特に限定されないが2~20程度といった1よりも大きい数である。一方、検索された極値格子点P13が0個又は2個以上である場合、ホスト装置100は、第一対象格子点P10の重みを変えずに重み決定処理を終了させる。
例えば、図10の結果1の場合、複数の介在格子点P12のうち端部格子点P11の色彩値z0,znよりも大きい色彩値zmの極大値の位置xmに極値格子点P13が1個存在する。そこで、極値格子点P13の重みwmは1よりも大きくなる。
図10の結果2の場合、複数の介在格子点P12のうち端部格子点P11の色彩値z0,znよりも小さい色彩値zmの極小値の位置xmに極値格子点P13が1個存在する。そこで、極値格子点P13の重みwmは1よりも大きくなる。
図10の結果3の場合、複数の介在格子点P12に極値格子点P13が2個存在する。これらの極値格子点P13の内、zm<z0である極値格子点の重みwmは1よりも大きくなり、z0<zm<znである極値格子点の重みwmは1のままとなる。
図10の結果4の場合、複数の介在格子点P12の内、zm<z0<znである極小値の位置とz0<zn<zmである極大値の位置とに極値格子点P13が存在する。この場合、これらの極値格子点P13の重みwmは1のままとなる。
図10の結果5の場合、複数の介在格子点P12に2個の極値格子点P13が存在する。いずれの極値格子点P13の重みwmも、色彩値zmがz0<zm<znであるので、1のままとなる。
以上のようにして、ホスト装置100は、複数の第一対象格子点P10の色彩値ziに基づいて重み付け多項式近似係数a0,…,a4を求めるための第一対象格子点P10の重みwiを決定する。ここで、除外格子点P15を除いた複数の第一対象格子点P10のうち位置xiに対する色彩値ziが第一の処理方向D1における両端の端部格子点P11の色彩値z0,znよりも大きい又は小さい極値となる極値格子点P13が1個存在する場合、第一対象格子点P10の重みwiのうち極値格子点P13の重みwmが最も大きくなる。
図11は、図7のS206で実行可能な重み付け多項式近似処理、すなわち、重み付け多項式近似係数と近似値の算出処理を例示している。この処理は、係数算出工程ST1の一部の工程ST1-3に対応している。重み付け多項式近似処理は、第一対象格子点P10の色彩値ziを補正する前段階としての近似値yiを求めるために行われる。
重み付け多項式近似処理が開始された直後のS502において、ホスト装置100は、色彩値の成分L,a,bから処理対象の成分を設定する。ここでも、色彩値ziは、処理対象の成分の色彩値を示している。
その後のS504において、ホスト装置100は、位置xiに対する色彩値ziの近似値yiを表す近似式の重み付け多項式近似係数a0,…,adを算出する。第一の処理方向D1へ並んでいる複数の第一対象格子点P10に除外格子点P15が含まれる場合、S504の処理は、複数の第一対象格子点P10から除外格子点P15を除いた複数の格子点を対象として行われる。4次の多項式近似を行う場合、近似式は、上述した式(1)、すなわち、yi=a4i 4+a3i 3+a2i 2+a1i+a0となる。
重み付け多項式近似係数a0,…,a4は、上述した式(2)、すなわち、A=(X’WX)-1X’WZとなる。
その後のS506において、ホスト装置100は、重み付け多項式近似係数a0,…,a4を有する近似式(1)を用いて、各第一対象格子点P10の近似値yiを算出する。除外格子点P15についても近似値yiを得る必要があるため、S506の処理は、除外格子点P15を含む複数の第一対象格子点P10を対象として行われる。
その後のS508において、ホスト装置100は、色彩値の成分L,a,bの全てを設定したか否かにより処理を分岐させる。設定していない成分が残っている場合、ホスト装置100は、S502~S508の処理を繰り返す。成分L,a,bが全て設定された場合、ホスト装置100は、重み付け多項式近似処理を終了させる。
以上のようにして、ホスト装置100は、第一の処理方向D1へ並んでいる複数の第一対象格子点P10について、第一の処理方向D1における位置xiに対する色彩値ziの近似値yiを求める近似式に用いられる重み付け多項式近似係数a0,…,adを求める。
重み付け多項式近似処理の後、図7のS208において、ホスト装置100は、複数の第一対象格子点P10のうち第一の処理方向D1における両端の端部格子点P11の色彩値z0,znを保持する処理を行う。S208の処理は、例えば、端部格子点P11の位置x0,xnにおける近似値y0,ynを元の色彩値z0,znに置き換える処理とすることができる。
その後のS210において、ホスト装置100は、各第一対象格子点P10について、図4のS102で設定された平滑化強度に応じた補正割合cに応じた第一補正値riを第一対象格子点P10に対応付ける。第一補正値riは、第一対象格子点P10の色彩値を補正する場合において多項式近似係数a0,…,adに基づいた補正値である。その後、ホスト装置100は、多項式近似補正処理を終了させる。
図12は、図6のS210において補正割合cに応じて色彩値ziを補正する様子を模式的に例示している。図12に示す補正処理は、多項式近似係数a0,…,adに基づいた近似値yiと元の色彩値ziとの加重平均をc:1-cの比で行う処理である。図12に示す近似曲線C1は、第一対象格子点P10の位置xiに対する近似値yiを表す曲線である。第一補正値riは、以下の式により求められる。
i=c×yi+(1-c)×zi …(6)
ここで、補正割合cが1である場合、複数の第一対象格子点P10の第一補正値riは端部格子点P11を除いて近似値yiとなる。補正割合cが0である場合、複数の第一対象格子点P10の第一補正値riは元の色彩値ziのままとなる。
以上のようにして、ホスト装置100は、多項式近似による近似値yiに対する重みを補正割合cとして近似値yiと色彩値ziとの加重平均を第一補正値riとして第一対象格子点P10に対応付ける。
図4のS106の後のS108において、ホスト装置100は、格子点配置領域500の表面510に設定可能な線分を全て設定したか否かに応じて処理を分岐させる。表面510において設定していない線分が残っている場合、ホスト装置100は、S104~S108の処理を繰り返す。表面510において全ての線分が設定された場合、ホスト装置100は、処理をS110に進める。
図5,6で示したように、複数の稜線530の中から処理対象の線分が順次設定される。この時、頂点520については処理対象として複数回設定される。頂点520にある端部格子点P11の色彩値は保持されるので、稜線格子点P3の色彩値の補正値は複数の稜線530における線分の設定順に依存しない。
また、先に全ての稜線530が線分として設定されることにより、複数の稜線格子点P3に対して多項式近似係数a0,…,adが求められて多項式近似式により色彩値が補正された後、複数の区画面格子点P4に対して多項式近似係数a0,…,adが求められて多項式近似式により色彩値が補正される。稜線530にある端部格子点P11の色彩値は保持されるので、区画面540を通る位置における稜線格子点P3及び区画面格子点P4の色彩値の補正値は線分の設定順に依存しない。先に全ての稜線530が線分として設定されることにより、色再現範囲の減少がより適切に抑制される。
その後のS110において、ホスト装置100は、格子点配置領域500の内部550を通る位置に設定可能な複数の線分の中から、複数の格子点P1のうち平滑化を行う複数の第二対象格子点P20の並びに対応する線分を設定する。
図13は、3次元の格子点配置領域500の内部550を通る位置において平滑化を行う処理対象の線分を設定する様子を模式的に例示している。機器従属色空間CS1が3次元のRGB色空間である場合、R軸に直交し複数の内部格子点P5を通る断面が(n-2)面あり、G軸に直交し複数の内部格子点P5を通る断面が(n-2)面あり、B軸に直交し複数の内部格子点P5を通る断面が(n-2)面ある。各断面には、2×(n-2)本の線分を設定可能である。例えば、R軸に直交する断面については、G軸に沿った線分を(n-2)本設定可能であり、B軸に沿った線分を(n-2)本設定可能である。そこで、ホスト装置100は、3×(n-2)面の断面から処理対象の断面を順次設定し、処理対象の断面について、2×(n-2)本の線分から処理対象の線分を順次設定すればよい。
機器従属色空間CS1が4次元以上の場合、図示することはできないが、3次元の場合と同様にして処理対象の線分を設定することができる。
処理対象の線分が格子点配置領域500の内部550を通る場合、図2に示すように、複数の第二対象格子点P20の内、第二の処理方向D2において両端にある表面格子点P2は区画面格子点P4であり、残りの格子点は内部格子点P5である。
図4のS110の後のS112において、ホスト装置100は、処理対象の線分上にある複数の内部格子点P5の色彩値ziに対して多項式近似とは異なる平滑化を行う。S112の内部の平滑化処理は、図2,14に示す加重平均を行う処理とすることができる。
図14は、複数の第二対象格子点P20に含まれる複数の内部格子点P5の色彩値ziに対して平滑化の結果としての加重平均値yiを求める様子を模式的に例示している。図14には、加重平均値yiを算出するためのフィルターF1が示されている。図15は、設定された平滑化強度に対応する平滑化強度に応じて色彩値ziの加重平均値yiを求めるためのフィルターF1を模式的に例示している。図14,15に示すフィルターF1は、処理位置xiの内部格子点を中心とした5個の内部格子点の色彩値zi+jに適用する重みwjを有している。ここでの変数jは、処理位置xiを中心として重みを適用する内部格子点P5を識別する変数である。むろん、フィルターの重みwjの数は、5個に限定されず、軸方向の格子点数nに応じて設定されてもよく、3個でもよいし、7個以上でもよい。
加重平均値yiは、上述した式(3)、すなわち、
Figure 0007067343000002

により求められる。
フィルターF1の重みwjは、図4のS102で設定された平滑化強度に応じて、図15に示すように段階的に変わる。平滑化強度は、数値としては図12で示した割合cに対応する。例えば、平滑化強度が1である場合、平滑化強度は最も強く、重みwjは全て1である。この場合、加重平均値yiは、色彩値zi+jの単純平均値となる。この単純平均値も、加重平均値yiに含まれる。平滑化強度が0.8である場合、平滑化強度は次に強く、重みw-1,w0,w1が1であって重みw-2,w2が0.5である。平滑化強度が0である場合、平滑化強度は最も弱く、重みw0が1であって重みw-2,w-1,w1,w2が0である。この場合、加重平均値yiは、元の色彩値iとなる。この色彩値iも、加重平均値yiに含まれる。
以上のようにして、ホスト装置100は、複数の内部格子点P5のうち第二の処理方向D2へ並んでいる複数の第二対象格子点P20について、第二の処理方向D2において隣接する格子点を含む各格子点に対応付けられた色彩値zi+jの加重平均値yiを第二補正値として第二対象格子点P20に対応付ける。これにより、内部格子点P5に対応付けられた色彩値ziに対して、設定された平滑化強度において平滑化が行われる。
図4のS112の後のS114において、ホスト装置100は、格子点配置領域500の内部550を通る位置に設定可能な線分を全て設定したか否かに応じて処理を分岐させる。内部550を通る位置において設定していない線分が残っている場合、ホスト装置100は、S110~S114の処理を繰り返す。内部550を通る位置において全ての線分が設定された場合、ホスト装置100は、平滑化処理を終了させる。
図16は、CMYK色空間に配置された各格子点の色に対応したパッチの測色値を色彩値(Lp,ap,bp)として有する補正前の色変換テーブルに対して、表面格子点の色彩値を重み付け多項式近似により補正した場合と加重平均により補正した場合とを比較した結果を示している。図16は、ホワイトからシアンにかけての稜線について、重み付け多項式近似により補正した場合の色度座標a,bを丸印で示し、加重平均により補正した場合の色度座標a,bを×印で示し、補正前の色度座標a,bを破線で示している。
CMYK色空間における格子点配置領域の稜線は、Lab色空間における色域の表面に対応する。従って、図16に示す色度座標a,bは、色変換テーブルの色域の表面形状に対応する。
図16に示すように、加重平均により補正した場合、ホワイトからシアンにかけての稜線の色度座標bは、補正前と比べて小さくなっている。これは、色域の表面の膨らみが色彩値の加重平均により少なくなるためと考えられる。一方、重み付け多項式近似により補正した場合、ホワイトからシアンにかけての稜線の色度座標bは、補正前とほぼ同じであり、加重平均により補正した場合と比べて大きくなっている。これは、色彩値のばらつきが少なくなる一方で、元の色域の表面形状の変化を少なくすることができているためである。図16は、色域表面の形状の変化をなるべく損なわずに、滑らかな階調表現を実現することができることを示している。
以上説明したように、本具体例は、複数の表面格子点に対応付けられた色彩値を平均する場合と比べて、元の色域の表面形状の変化を抑えながら滑らかな階調表現を実現する平滑化処理方法を提供することができる。
尚、表面格子点P2の色彩値が多項式近似により補正された後に内部格子点P5の色彩値が補正されることにより、色域表面の形状の変化をなるべく損なわずに、色域の内部の色彩値が平滑化される。これにより、色域表面の形状の変化がなるべく抑えられながら滑らかな階調表現が実現される。また、内部格子点P5の色彩値に加重平均が適用されることにより、内部格子点P5の色彩値が迅速に補正される。
(5)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、出力デバイスは、インクジェットプリンター200に限定されず、色材としてトナーを使用するレーザープリンターといった電子写真方式のプリンター、3次元プリンター、表示装置、等でもよい。
画像を形成する色材の種類は、C,M,Y,Kに限定されず、C,M,Y,Kに加えて、Cよりも低濃度のLc、Mよりも低濃度のLm、Yよりも高濃度のDY、Or、Gr、Kよりも低濃度のLk、画質向上用の無着色の色材、等を含んでいてもよい。ここで、Lcはライトシアンを意味し、Lmはライトマゼンタを意味し、DYはダークイエローを意味し、Orはオレンジを意味し、Grはグリーンを意味し、Lkはライトブラックを意味する。
上述した処理は、順番を入れ替えたり、一部を省略したり、別の処理を付加したりする等、適宜、変更可能である。例えば、図9の重み決定処理において、S406の処理の前にS408の処理を行うことが可能である。
上述した実施形態では表面格子点P2の色彩値に対する平滑化強度が0に対応した強度を含まないように処理が行われてもよい。また、図4のS102の処理が省略されてもよく、近似値yiがそのまま第一補正値として表面格子点P2に対応付けられてもよく、フィルターF1の重みwi+jは固定値でもよい。
上述した実施形態では表面格子点P2の色彩値に対する平滑化強度を内部格子点P5の色彩値に対する平滑化強度に対応付けたが、表面格子点と内部格子点とでそれぞれ平滑化強度を別々に受け付けてもよい。
図7の多項式近似補正処理において、端部格子点P11の色彩値z0,znを保持するS208の処理が省略されてもよく、S210において端部格子点P11を除いて複数の第一対象格子点P10に第一補正値が対応付けられてもよい。
また、端部格子点P11の位置x0,xnにおける近似値y0,ynが元の色彩値z0,ynとなるように多項式近似係数a0,…,adが決められてもよい。
尚、複数の表面格子点P2の少なくとも一部の格子点に対応付けられた色彩値に対して多項式近似係数に基づいて多項式近似処理により近似値が算出され、平滑化されると、複数の格子点に対応付けられた色彩値の平滑化により色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する効果が得られる。
そこで、複数の内部格子点P5の色彩値が多項式近似係数に基づいて多項式近似処理により近似値が算出されて平滑化されたり、複数の内部格子点P5の色彩値が補正されなかったりする場合も、上述した効果が得られる。
また、複数の表面格子点P2の色彩値に重み付け多項式近似が行われず、複数の表面格子点P2の色彩値に重み付け無しの多項式近似が行われる場合も、上述した効果が得られる。
(6)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、色域表面の形状の変化をなるべく抑えながら滑らかな階調表現を実現する技術等を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
100…ホスト装置、114…記憶装置、115…入力装置、120…測色装置、130…表示装置、200…プリンター、400…色変換テーブル、500…格子点配置領域、510…表面、520…頂点、530…稜線、540…区画面、550…内部、800…平滑化強度設定画面、AX1…軸、C1…近似曲線、CH1…カラーチャート、CS1…機器従属色空間、D1…第一の処理方向、D2…第二の処理方向、F1…フィルター、FU1…係数算出機能、FU2…平滑化機能、FU3…内部平滑化機能、FU4…平滑化強度受付機能、P1…格子点、P2…表面格子点、P3…稜線格子点、P4…区画面格子点、P5…内部格子点、P10…第一対象格子点、P11…端部格子点、P12…介在格子点、P13…極値格子点、P15…除外格子点、P20…第二対象格子点、PA1…パッチ、PR0…平滑化処理プログラム、ST1…係数算出工程、ST2…平滑化工程、ST3…内部平滑化工程、ST4…平滑化強度受付工程、SY1…平滑化処理システム、U1…係数算出部、U2…平滑化部、U3…内部平滑化部、U4…平滑化強度受付部。

Claims (16)

  1. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、を含み、
    前記多項式近似係数には、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める重み付け多項式近似式に用いられる重み付け多項式近似係数が含まれ、
    前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点に対応付けられている色彩値に基づいて前記第一対象格子点の重みを決定し、該重みに基づいて前記重み付け多項式近似係数を求め、
    さらに、前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点のうち前記位置に対する色彩値が前記第一の処理方向における両端の端部格子点に対応付けられた色彩値よりも大きい又は小さい極値となる極値格子点が1個存在する場合、前記第一対象格子点の重みのうち前記極値格子点の重みを最も大きくして前記重み付け多項式近似係数を求める、平滑化処理方法。
  2. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、を含み、
    前記複数の格子点は、前記格子点配置領域の内部に配置された複数の内部格子点を含み、
    前記平滑化処理方法は、前記多項式近似式を用いる平滑化処理とは異なる平滑化処理により前記内部格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する内部平滑化工程をさらに含む平滑化処理方法。
  3. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理方法であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出工程と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化工程と、
    前記多項式近似式を用いる平滑化の強度を受け付ける平滑化強度受付工程と、を含み、
    前記平滑化工程では、前記多項式近似式を用いた前記近似値に対する重みを前記強度に応じた割合として、前記第一対象格子点における前記近似値と、前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値と、の加重平均値を前記第一対象格子点に対応付ける平滑化処理方法。
  4. 前記第一の処理方向は、前記機器従属色空間に含まれる複数の軸のいずれかに沿った方向である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の平滑化処理方法。
  5. 前記機器従属色空間は、3本以上であるD本の軸を有するD次元であり、
    前記格子点配置領域は、2 D 個の頂点を有し、
    前記格子点配置領域の表面は、前記頂点同士を繋ぐ稜線を複数有し、前記複数の稜線により仕切られた複数の区画面を有し、
    前記複数の表面格子点のうち前記区画面に配置された複数の区画面格子点は、第一の軸方向、及び、該第一の軸方向とは異なる第二の軸方向へ並べられ、
    前記複数の区画面格子点に対して、前記第一の処理方向を前記第一の軸方向に設定して前記係数算出工程と前記平滑化工程とを行い、前記第一の処理方向を前記第二の軸方向に設定して前記係数算出工程と前記平滑化工程とを行う、請求項4に記載の平滑化処理方法。
  6. 前記係数算出工程では、前記複数の第一対象格子点に対応付けられている色彩値に基づいて前記複数の第一対象格子点に含まれる格子点が前記多項式近似係数の算出に使用しない除外格子点であるか否かを判断し、前記複数の第一対象格子点から前記除外格子点を除いて前記多項式近似係数を求める、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の平滑化処理方法。
  7. 前記機器従属色空間は、3本以上であるD本の軸を有するD次元であり、
    前記格子点配置領域は、2 D 個の頂点を有し、
    前記格子点配置領域の表面は、前記頂点同士を繋ぐ稜線を複数有し、前記複数の稜線により仕切られた複数の区画面を有し、
    前記複数の表面格子点のうち前記稜線に配置された複数の稜線格子点に対して前記係数算出工程と前記平滑化工程を行った後、前記複数の表面格子点のうち前記区画面に配置された複数の区画面格子点に対して前記係数算出工程と前記平滑化工程を行う、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の平滑化処理方法。
  8. 前記内部平滑化工程では、前記複数の内部格子点のうち前記機器従属色空間において第二の処理方向へ並んでいる複数の第二対象格子点について、前記第二の処理方向において隣接する格子点を含む各格子点に対応付けられた色彩値の加重平均値を前記第二対象格子点に対応付ける、請求項2に記載の平滑化処理方法。
  9. 前記第二の処理方向は、前記機器従属色空間に含まれる複数の軸のいずれかに沿った方向である、請求項8に記載の平滑化処理方法。
  10. 前記機器従属色空間は、3本以上であるD本の軸を有するD次元であり、
    前記複数の内部格子点は、前記D本の軸に沿った軸方向へ並べられ、
    前記複数の内部格子点に対して、前記第二の処理方向を前記D本の軸に沿った軸方向の中から順次設定し、設定した軸方向を前記第二の処理方向として前記内部平滑化工程を行う、請求項9に記載の平滑化処理方法。
  11. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理装置であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出部と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化部と、を含み、
    前記多項式近似係数には、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める重み付け多項式近似式に用いられる重み付け多項式近似係数が含まれ、
    前記係数算出部は、前記複数の第一対象格子点に対応付けられている色彩値に基づいて前記第一対象格子点の重みを決定し、該重みに基づいて前記重み付け多項式近似係数を求め、
    さらに、前記係数算出部は、前記複数の第一対象格子点のうち前記位置に対する色彩値が前記第一の処理方向における両端の端部格子点に対応付けられた色彩値よりも大きい又は小さい極値となる極値格子点が1個存在する場合、前記第一対象格子点の重みのうち前記極値格子点の重みを最も大きくして前記重み付け多項式近似係数を求める、平滑化処理装置。
  12. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理装置であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出部と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化部と、を含み、
    前記複数の格子点は、前記格子点配置領域の内部に配置された複数の内部格子点を含み、
    前記平滑化処理装置は、前記多項式近似式を用いる平滑化処理とは異なる平滑化処理により前記内部格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する内部平滑化部をさらに含む、平滑化処理装置。
  13. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行う平滑化処理装置であって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出部と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化部と、
    前記多項式近似式を用いる平滑化の強度を受け付ける平滑化強度受付部と、を含み、
    前記平滑化部は、前記多項式近似式を用いた前記近似値に対する重みを前記強度に応じた割合として、前記第一対象格子点における前記近似値と、前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値と、の加重平均値を前記第一対象格子点に対応付ける、平滑化処理装置。
  14. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行うための平滑化処理プログラムであって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出機能と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化機能と、をコンピューターに実現させ
    前記多項式近似係数には、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める重み付け多項式近似式に用いられる重み付け多項式近似係数が含まれ、
    前記係数算出機能は、前記複数の第一対象格子点に対応付けられている色彩値に基づいて前記第一対象格子点の重みを決定し、該重みに基づいて前記重み付け多項式近似係数を求め、
    さらに、前記係数算出機能は、前記複数の第一対象格子点のうち前記位置に対する色彩値が前記第一の処理方向における両端の端部格子点に対応付けられた色彩値よりも大きい又は小さい極値となる極値格子点が1個存在する場合、前記第一対象格子点の重みのうち前記極値格子点の重みを最も大きくして前記重み付け多項式近似係数を求める、平滑化処理プログラム。
  15. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行うための平滑化処理プログラムであって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出機能と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化機能と、をコンピューターに実現させ、
    前記複数の格子点は、前記格子点配置領域の内部に配置された複数の内部格子点を含み、
    前記平滑化処理プログラムは、前記多項式近似式を用いる平滑化処理とは異なる平滑化処理により前記内部格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する内部平滑化機能をさらに前記コンピューターに実現させる、平滑化処理プログラム。
  16. 機器従属色空間に配置された複数の格子点に対応付けられた色彩値に平滑化処理を行うための平滑化処理プログラムであって、
    前記複数の格子点は、前記機器従属色空間において前記複数の格子点が配置されている格子点配置領域の表面に配置された複数の表面格子点を含み、
    前記複数の表面格子点のうち前記機器従属色空間において第一の処理方向へ並んでいる複数の第一対象格子点について、前記機器従属色空間の前記第一の処理方向における位置に対する色彩値の近似値を求める多項式近似式に用いられる多項式近似係数を求める係数算出機能と、
    前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する場合に前記多項式近似式を用いて前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値を平滑化する平滑化機能と、
    前記多項式近似式を用いる平滑化の強度を受け付ける平滑化強度受付機能と、をコンピューターに実現させ、
    前記平滑化機能は、前記多項式近似式を用いた前記近似値に対する重みを前記強度に応じた割合として、前記第一対象格子点における前記近似値と、前記第一対象格子点に対応付けられた色彩値と、の加重平均値を前記第一対象格子点に対応付ける、平滑化処理プログラム。
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