JP6950513B2 - 色変換テーブル調整方法、色変換テーブル調整プログラム、色変換テーブル調整装置、及び、色変換テーブル調整システム - Google Patents

色変換テーブル調整方法、色変換テーブル調整プログラム、色変換テーブル調整装置、及び、色変換テーブル調整システム Download PDF

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Description

本発明は、色空間の座標値の変換に使用する色変換テーブルを調整する処理を行う技術に関する。
インクジェットプリンターをオフセット印刷等といった印刷の校正用途に使うため、機器依存カラーと機器非依存カラーとの対応関係を表すICC(International Color Consortium)プロファイルが用いられている。印刷機(例えばオフセット印刷機)やインクジェットプリンターの機器依存カラーは、機器従属色空間(device dependent color space)の座標値で表され、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、及び、K(ブラック)の使用量を表すCMYK値で表される。機器非依存カラーは、例えば、機器独立色空間(device independent color space)であるCIE(国際照明委員会)L***色空間の色彩値(「*」を省略してLab値とする。)やCIE XYZ色空間の色彩値で表される。
ここで、印刷機のICCプロファイルを入力プロファイルとし、インクジェットプリンターのICCプロファイルを出力プロファイルとする。印刷機におけるCMYK値を入力プロファイルに従ってPCS(Profile Connection Space;プロファイル接続空間)の色彩値(例えばLab値)に変換すると、この色彩値を出力プロファイルに従ってインクジェットプリンターのCMYK値(CMYKp値とする。)に変換することができる。CMYKp値に従ってインクジェットプリンターで印刷を行うと、インクジェットプリンターで印刷機の色に近い色を再現することができる。実際には、プロファイルの誤差、色測定誤差、プリンターの変動、等により、期待する色が再現できない場合がある。このような場合、調整するスポットカラーを表す調整点を指定し、該調整点における調整量を設定し、該調整量に基づいてICCプロファイルを修正するという、スポットカラー調整が行われている。
特許文献1には、入力プロファイルと出力プロファイルとを結合したデバイスリンクプロファイルの色変換テーブルの格子点の出力値を調整する色変換方法が開示されている。この色変換方法では、調整色を包含する補間区分に含まれる色変換テーブルの複数の格子点に対して、格子点の出力値の調整量が入力された調整量とほぼ一致するように、格子点の出力値を調整している。
特開2010−114532号公報
上述した色変換方法では、補間区分に1箇所しか調整色が設定されない。このため、補間区分において或る箇所と別の箇所とをユーザーの意図通りに調整することができず、その分、色再現精度が向上しないことになる。
尚、上述のような問題は、デバイスリンクプロファイルの色変換テーブルを調整する場合に限らず、入力プロファイルや出力プロファイルに色変換テーブルを調整する場合や、ICCプロファイルの色変換テーブル以外の色変換テーブルを調整する場合等、種々のカラー機器を対象とした色変換テーブルを調整する場合にも存在する。
本発明の目的の一つは、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させることが可能な技術を提供することにある。
上記目的の一つを達成するため、本発明は、複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
前記格子点調整量決定工程では、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、態様を有する。
また、本発明は、複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
前記格子点調整量決定工程では、前記補間範囲における前記複数の調整点のそれぞれの位置を表す値、及び、前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、態様を有する。
さらに、本発明は、複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
前記格子点調整量決定工程では、前記入力色空間のn本(nは3以上の整数)の座標軸に沿った成分に含まれるm個(mは3以上n以下の整数)の成分に、前記色変換テーブルを調整する量を表す調整量を成分として加えたm+1次元の仮想空間において、前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面を表すデータを求め、該データに基づいて、前記超平面において前記参照格子点における前記m個の成分を満たす調整量を前記格子点調整量として決定する、態様を有する。
さらに、本発明は、複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に存在する複数の調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
前記格子点調整量決定工程では、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、態様を有する。
さらに、本発明は、上述した色変換テーブル調整方法の各工程に対応する機能をコンピューターに実現させる色変換テーブル調整プログラムの態様を有する。
さらに、本発明は、上述した色変換テーブル調整方法の各工程に対応するユニット(「部」)を含む色変換テーブル調整装置の態様を有する。
さらに、本発明は、上述した色変換テーブル調整方法の各工程に対応するユニット(「部」)を含む色変換テーブル調整システムの態様を有する。
上述した態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる技術を提供することができる。
色変換テーブル調整システムの構成例を模式的に示すブロック図。 カラーマネジメントフローの例を模式的に示す図。 各種プロファイルの関係の例を模式的に示す図。 プロファイルの構造例を模式的に示す図。 プロファイルの色変換テーブルの構造例を模式的に示す図。 図6A〜6Dは出力座標値のN点補間の例を模式的に説明するための図。 4次元の色変換テーブルにおけるN点補間の例を模式的に説明するための図。 色変換テーブル調整処理の例を示すフローチャート。 ユーザーインターフェイス画面の例を模式的に示す図。 図10A〜10Cは色変換テーブルが1次元であると仮定した場合に格子点調整量を決定する例を模式的に示す図。 格子点調整量決定処理の例を示すフローチャート。 追加処理の例を示すフローチャート。 第一調整点と第二調整点とで設定調整量が異なる場合に第一参照格子点と第二参照格子点とで格子点調整量を異ならせる例を模式的に示す図。 参照格子点の格子点調整量を補間範囲に受け付けられた複数の調整点における設定調整量の平均値に決定する例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1〜14に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
また、本願において、数値範囲「Min〜Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
[態様1]
図1,8等に例示するように、本技術の一態様に係る色変換テーブル調整方法は、複数の格子点GD0について入力色空間CS4と出力色空間CS5との座標値の対応関係を表す色変換テーブル601を調整する処理をコンピューター(例えばホスト装置100)により行う、色変換テーブル調整方法であって、調整点受付工程ST1、設定調整量取得工程ST2、格子点調整量決定工程ST3、及び、調整工程ST4を含む。図6A〜6D,7に例示するように、前記調整点受付工程ST1では、前記色変換テーブル601の複数の格子点GD0のうち前記出力色空間CS5の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点GD10により前記入力色空間CS4を区分する補間範囲700に複数の調整点P0を受け付けることが可能である。図9に例示するように、前記設定調整量取得工程ST2では、受け付けられた前記調整点P0について調整する量を表す設定調整量AD0を取得する。前記格子点調整量決定工程ST3では、前記補間範囲700に前記複数の調整点P0が受け付けられた場合に該複数の調整点P0におけるそれぞれの前記設定調整量AD0を用いて前記複数の参照格子点GD10における調整する量を表す格子点調整量AD10を決定する。前記調整工程ST4では、前記格子点調整量AD10に基づいて前記色変換テーブル601を調整する。
上記態様1では、同じ補間範囲700に複数の調整点P0を設定することができ、この場合、複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0が用いられて複数の参照格子点GD10における格子点調整量AD10が決定されて色変換テーブル601が調整される。これにより、色変換テーブル601の同じ補間範囲700において或る箇所の調整量と別の箇所の調整量とをユーザーの意図に近付けることができ、複数の調整点が近くにあった場合でも精度の高い調整が可能である。従って、本態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整方法を提供することができる。
ここで、入力色空間には、CMYK色空間、CMY色空間、RGB色空間、CIE Lab色空間、CIE XYZ色空間、等が含まれる。尚、Rは赤を意味し、Gは緑を意味し、Bは青を意味する。
出力色空間にも、CMYK色空間、CMY色空間、RGB色空間、CIE Lab色空間、CIE XYZ色空間、等が含まれる。
色変換テーブルには、ICCプロファイルに含まれるA2BテーブルやB2Aテーブルやデバイスリンクテーブル、プリンタードライバーに組み込まれる色変換テーブル、等が含まれる。
補間範囲は、出力座標値を補間する際に参照される参照格子点に応じて定まり、例えば、四面体補間の場合には4箇所の参照格子点を頂点とする四面体となり、六面体補間の場合には8箇所の照格子点を頂点とする六面体となる。
尚、上記態様1の付言は、以下の態様も同様である。
[態様2]
ところで、図13に例示するように、前記補間範囲700に受け付けられた前記複数の調整点P0に含まれる異なる2箇所の調整点P0を第一調整点P1及び第二調整点P2とし、前記複数の参照格子点GD10に含まれる異なる2箇所の参照格子点GD10を第一参照格子点GD11及び第二参照格子点GD12とする。前記格子点調整量決定工程ST3では、前記第一調整点P1における前記設定調整量AD1と、前記第二調整点P2における前記設定調整量AD2と、が異なる場合、前記第一参照格子点GD11における前記格子点調整量AD11と、前記第二参照格子点GD12における前記格子点調整量AD12と、を異ならせて前記複数の参照格子点GD10における前記格子点調整量AD10を決定してもよい。この態様は、同じ補間範囲700における第一調整点P1と第二調整点P2とで設定調整量AD1,AD2が異なる場合に第一参照格子点GD11と第二参照格子点GD12とで格子点調整量AD11,AD12が異なるので、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる好適な技術を提供することができる。
[態様3]
図10,11に例示するように、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記補間範囲700における前記複数の調整点P0のそれぞれの位置を表す値、及び、前記設定調整量AD0を用いて前記複数の参照格子点GD10における前記格子点調整量AD10を決定してもよい。この態様は、補間範囲700における複数の調整点P0のそれぞれの位置が格子点調整量AD10に反映されるので、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる好適な技術を提供することができる。
[態様4]
ここで、前記入力色空間CS4のn本(nは3以上の整数)の座標軸に沿った成分に含まれるm個(mは3以上n以下の整数)の成分に、前記色変換テーブル601を調整する量を表す調整量ADを成分として加えたm+1次元の仮想空間SP0を想定する。図11に例示するように、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記仮想空間SP0において、前記補間範囲700に受け付けられた前記複数の調整点P0における前記m個の成分及び前記設定調整量AD0を座標とする位置に合わせた超平面を表すデータを求めてもよい。当該格子点調整量決定工程ST3では、前記超平面を表すデータに基づいて、前記超平面において前記参照格子点GD10における前記m個の成分を満たす調整量ADを前記格子点調整量AD10として決定してもよい。本態様は、補間範囲700における複数の調整点P0のそれぞれの位置が格子点調整量AD10に対してより正確に反映されるので、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させるさらに好適な技術を提供することができる。
ここで、超平面(hyperplane)は、3次元の空間に対する2次元の平面の概念をより高次元へ一般化した概念であり、n次元ベクトル空間(ここでのnは2以上の整数)のn−1次元の部分空間を意味する。一つの超平面は、全体空間を二つの半空間に分割する性質を有する。
尚、上記の付言は、以下の態様も同様である。
[態様5]
図11に例示するように、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記補間範囲700に受け付けられた調整点P0が2個以上且つm+1個以下である場合、前記仮想空間SP0において前記複数の調整点P0における前記m個の成分及び前記設定調整量AD0を座標とする位置を通る前記超平面を表すデータを求めてもよい。むろん、前記2個以上且つm+1個以下の調整点の位置を通る超平面は、態様4における前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面に含まれる。本態様5は、補間範囲に受け付けられた調整点がm+1個以下である場合に調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させるさらに好適な技術を提供することができる。
[態様6]
また、図11に例示するように、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記補間範囲700に受け付けられた調整点P0がm+2個以上である場合、前記仮想空間SP0において最小二乗法により前記超平面を表すデータを求めてもよい。むろん、前記最小二乗法により決定される超平面は、態様4における前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面に含まれる。本態様6は、補間範囲に受け付けられた調整点P0がm+2個以上である場合に調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させるさらに好適な技術を提供することができる。
尚、前記格子点調整量決定工程では、前記最小二乗法の代わりに、最尤推定法、RANSAC(Random Sampling Consensus)、及び、M推定(M-estimation)のいずれか一つにより前記超平面を表すデータを求めてもよい。この態様も、補間範囲に受け付けられた調整点がm+2個以上である場合に調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させるさらに好適な技術を提供することができる。
[態様7]
図14に例示するように、上記態様2〜6とは別に、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記補間範囲700に受け付けられた前記複数の調整点P0における前記設定調整量AD0の平均値に前記格子点調整量AD10を決定してもよい。この態様も、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる好適な技術を提供することができる。
[態様8]
ところで、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整方法は、複数の格子点GD0について入力色空間CS4と出力色空間CS5との座標値の対応関係を表す色変換テーブル601を調整する処理をコンピューター(例えばホスト装置100)により行う、色変換テーブル調整方法であって、設定調整量取得工程ST2、格子点調整量決定工程ST3、及び、調整工程ST4を含む。前記設定調整量取得工程ST2では、前記色変換テーブル601の複数の格子点GD0のうち前記出力色空間CS5の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点GD10により前記入力色空間CS4を区分する補間範囲700に存在する複数の調整点P0について調整する量を表す設定調整量AD0を取得する。前記格子点調整量決定工程ST3では、前記設定調整量AD0を用いて前記複数の参照格子点GD10における調整する量を表す格子点調整量AD10を決定する。前記調整工程ST4では、前記格子点調整量AD10に基づいて前記色変換テーブル601を調整する。ここで、図13に例示するように、前記補間範囲700に受け付けられた前記複数の調整点P0に含まれる異なる2箇所の調整点P0を第一調整点P1及び第二調整点P2とし、前記複数の参照格子点GD10に含まれる異なる2箇所の参照格子点GD10を第一参照格子点GD11及び第二参照格子点GD12とする。前記格子点調整量決定工程ST3では、前記第一調整点P1における前記設定調整量AD1と、前記第二調整点P2における前記設定調整量AD2と、が異なる場合、前記第一参照格子点GD11における前記格子点調整量AD11と、前記第二参照格子点GD12における前記格子点調整量AD12と、を異ならせて前記複数の参照格子点GD10における前記格子点調整量AD10を決定する。
上記態様8では、複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0が用いられて複数の参照格子点GD10における格子点調整量AD10が決定されて色変換テーブル601が調整される。同じ補間範囲700における第一調整点P1と第二調整点P2とで設定調整量AD1,AD2が異なる場合、第一参照格子点GD11と第二参照格子点GD12とで格子点調整量AD11,AD12が異なる。そのため、色変換テーブル601の同じ補間範囲700において或る箇所の調整量と別の箇所の調整量とをユーザーの意図に近付けることができ、複数の調整点が近くにあった場合でも精度の高い調整が可能である。従って、本態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整方法を提供することができる。
[態様9]
また、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整方法は、複数の格子点GD0について入力色空間CS4と出力色空間CS5との座標値の対応関係を表す色変換テーブル601を調整する処理をコンピューター(例えばホスト装置100)により行う、色変換テーブル調整方法であって、設定調整量取得工程ST2、格子点調整量決定工程ST3、及び、調整工程ST4を含む。前記設定調整量取得工程ST2では、前記色変換テーブル601の複数の格子点GD0のうち前記出力色空間CS5の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点GD10により前記入力色空間CS4を区分する補間範囲700に存在する複数の調整点P0について調整する量を表す設定調整量AD0を取得する。図14に例示するように、前記格子点調整量決定工程ST3では、前記複数の参照格子点GD10における調整する量を表す格子点調整量AD10を前記補間範囲700に受け付けられた前記複数の調整点P0における前記設定調整量AD0の平均値に決定する。前記調整工程ST4では、前記格子点調整量AD10に基づいて前記色変換テーブル601を調整する。
上記態様9では、同じ補間範囲700にある複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0の平均値に格子点調整量AD10が決定されて色変換テーブル601が調整される。これにより、色変換テーブル601の同じ補間範囲700において或る箇所の調整量がユーザーの意図から大きくずれたり別の箇所の調整量がユーザーの意図から大きくずれたりすることが抑制される。従って、本態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整方法を提供することができる。
[態様10]
ところで、本技術の一態様に係る色変換テーブル調整プログラムPR0は、上記態様1〜7の各工程に対応する機能、すなわち、調整点受付工程ST1に対応する調整点受付機能FU1、設定調整量取得工程ST2に対応する設定調整量取得機能FU2、格子点調整量決定工程ST3に対応する格子点調整量決定機能FU3、及び、調整工程ST4に対応する調整機能FU4をコンピューター(例えばホスト装置100)に実現させる。本態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整プログラムを提供することができる。
[態様11]
また、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整プログラムPR0は、上記態様8の各工程ST2,ST3,ST4に対応する機能FU2,FU3,FU4をコンピューター(例えばホスト装置100)に実現させる。本態様も、調整される色変換テーブル601の色再現精度を向上させる色変換テーブル調整プログラムを提供することができる。
[態様12]
さらに、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整プログラムPR0は、上記態様9の各工程ST2,ST3,ST4に対応する機能FU2,FU3,FU4をコンピューター(例えばホスト装置100)に実現させる。本態様も、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整プログラムを提供することができる。
[態様13]
また、本技術の一態様に係る色変換テーブル調整装置(例えばホスト装置100)は、調整点受付工程ST1に対応する調整点受付部U1、設定調整量取得工程ST2に対応する設定調整量取得部U2、格子点調整量決定工程ST3に対応する格子点調整量決定部U3、及び、調整工程ST4に対応する調整部U4を含む。本態様は、調整される色変換テーブル601の色再現精度を向上させる色変換テーブル調整装置を提供することができる。
[態様14]
さらに、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整装置(例えばホスト装置100)は、上記態様8の各工程ST2,ST3,ST4に対応するユニット、すなわち、設定調整量取得部U2、格子点調整量決定部U3、及び、調整部U4を含む。本態様も、調整される色変換テーブル601の色再現精度を向上させる色変換テーブル調整装置を提供することができる。
[態様15]
さらに、本技術の別の態様に係る色変換テーブル調整装置(例えばホスト装置100)は、上記態様9の各工程ST2,ST3,ST4に対応するユニット、すなわち、設定調整量取得部U2、格子点調整量決定部U3、及び、調整部U4を含む。本態様も、調整される色変換テーブル601の色再現精度を向上させる色変換テーブル調整装置を提供することができる。
[態様16]
さらに、本技術の一態様に係る色変換テーブル調整システムSY1は、パッチを含むカラーチャートを印刷するための印刷装置(例えばプリンター200)、前記パッチを測色する測色装置120、及び、上記態様13〜15のいずれか一つの各部を含む。本態様は、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させる色変換テーブル調整システムを提供することができる。
さらに、本技術は、色変換テーブル調整装置の制御方法、色変換テーブル調整装置を含む複合システム、複合システムの制御方法、色変換テーブル調整装置の制御プログラム、複合システムの制御プログラム、色変換テーブル調整プログラムや前記制御プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。前述の装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
(2)色変換テーブル調整システムの構成の具体例:
図1は、色変換テーブル調整装置を含む色変換テーブル調整システムの構成例を模式的に示している。図1に示す色変換テーブル調整システムSY1は、ホスト装置100(色変換テーブル調整装置の例)、表示装置130、測色装置120、及び、インクジェットプリンター200を含んでいる。ホスト装置100は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、記憶装置114、入力装置115、通信I/F(インターフェイス)118、測色装置用I/F 119、等が接続されて互いに情報を入出力可能とされている。尚、ROM112とRAM113と記憶装置114はメモリーであり、少なくともROM112とRAM113は半導体メモリーである。表示装置130は、ホスト装置100からの表示データに基づいて該表示データに対応する画面を表示する。表示装置130には、液晶表示パネル等を用いることができる。
記憶装置114は、図示しないOS(オペレーティングシステム)、色変換テーブル調整プログラムPR0、プロファイル500、等を記憶している。これらは、適宜、RAM113に読み出され、プロファイル500を調整する処理に使用される。ここで、プロファイル500は、入力プロファイル610、出力プロファイル620、及び、デバイスリンクプロファイル630を総称している。RAM113と記憶装置114の少なくとも一方には、各種情報、例えば、入力プロファイル610、出力プロファイル620、デバイスリンクプロファイル630、図示しない調整履歴、等が格納される。記憶装置114には、フラッシュメモリー等の不揮発性半導体メモリー、ハードディスク等の磁気記憶装置、等を用いることができる。
入力装置115には、ポインティングデバイス、キーボードを含むハードキー、表示パネルの表面に貼り付けられたタッチパネル、等を用いることができる。通信I/F 118は、プリンター200の通信I/F 210に接続され、プリンター200に対して印刷データ等といった情報を入出力する。測色装置用I/F 119は、測色装置120に接続され、測色装置120から測色値を含む測色データを入手する。I/F 118,119,210の規格には、USB(Universal Serial Bus)、近距離無線通信規格、等を用いることができる。通信I/F 118,119,210の通信は、有線でもよいし、無線でもよく、LAN(Local Area Network)やインターネット等といったネットワーク通信でもよい。
測色装置120は、カラーチャートが形成される媒体の例である被印刷物(print substrate)に形成された各カラーパッチを測色して測色値を出力可能である。パッチは、色票とも呼ばれる。測色値は、例えば、CIE Lab色空間における明度L及び色度座標a,bを表す値とされる。ホスト装置100は、測色装置120から測色データを取得して各種処理を行う。
図1に示す色変換テーブル調整プログラムPR0は、調整点受付機能FU1、設定調整量取得機能FU2、格子点調整量決定機能FU3、及び、調整機能FU4をホスト装置100に実現させる。
ホスト装置100のCPU111は、記憶装置114に記憶されている情報を適宜、RAM113に読み出し、読み出したプログラムを実行することにより各種処理を行う。CPU111は、RAM113に読み出された色変換テーブル調整プログラムPR0を実行することにより、上述した機能FU1〜FU4に対応する処理を行う。色変換テーブル調整プログラムPR0は、コンピューターであるホスト装置100を、調整点受付部U1、設定調整量取得部U2、格子点調整量決定部U3、及び、調整部U4として機能させる。また、色変換テーブル調整プログラムPR0を実行するホスト装置100は、調整点受付工程ST1、設定調整量取得工程ST2、格子点調整量決定工程ST3、及び、調整工程ST4を実施する。上述した機能FU1〜FU4をコンピューターに実現させる色変換テーブル調整プログラムPR0を記憶したコンピューター読み取り可能な媒体は、ホスト装置の内部の記憶装置に限定されず、ホスト装置の外部の記録媒体でもよい。
尚、ホスト装置100には、パーソナルコンピューター(タブレット型端末を含む。)といったコンピューター等が含まれる。例えば、デスクトップ型パーソナルコンピューターの本体をホスト装置100に適用する場合、通常、この本体に表示装置130、測色装置120、及び、プリンター200が接続される。ノート型パーソナルコンピューターのように表示装置一体型のコンピューターをホスト装置100に適用する場合、通常、このコンピューターに測色装置120、及び、プリンター200が接続される。表示装置一体型のホスト装置でも、内部の表示装置に表示データを出力していることに変わりない。また、ホスト装置100は、一つの筐体内に全構成要素111〜119を有してもよいが、互いに通信可能に分割された複数の装置で構成されてもよい。さらに、表示装置130と測色装置120とプリンター200の少なくとも一部がホスト装置100にあっても、本技術を実施可能である。
図1に示すプリンター200(出力デバイスの例)は、色材としてC(シアン)インク、M(マゼンタ)インク、Y(イエロー)インク、及び、K(ブラック)インクを記録ヘッド220から吐出(噴射)して印刷データに対応する出力画像IM0を形成するインクジェットプリンターであるものとする。記録ヘッド220は、インクカートリッジCc,Cm,Cy,CkからそれぞれCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、及び、ブラック)のインクが供給され、ノズルNc,Nm,Ny,NkからそれぞれCMYKのインク滴280を吐出する。インク滴280が被印刷物ME1に着弾すると、インクドットが被印刷物ME1に形成される。その結果、被印刷物ME1上に出力画像IM0を有する印刷物が得られる。
(3)カラーマネジメントシステムの具体例:
次に、図2を参照して、本技術を適用可能なカラーマネジメントシステムの例を説明する。
図2に示すカラーマネジメントシステムは、例えば上記ホスト装置100に実現されるRIP(Raster Image Processor)400で印刷原稿データD0から印刷色cmykp(シアン、マゼンタ、イエロー、及び、ブラック)を表す出力データに変換してインクジェットプリンター200に印刷物を形成させる。印刷原稿データD0は、色合わせのターゲット装置の例であるターゲット印刷機300のCMYKのインク(色材)で目標とする色(目標色CT)を再現するためのプロセスカラーCMYKinを表す。印刷原稿データD0には、カラーライブラリー640の色名も指定可能である。カラーライブラリー640には、例えば、Pantone(登録商標)カラーライブラリー等を使用可能である。
ターゲット印刷機300は、オフセット印刷機であるものとするが、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、等でもよい。目標色CTは、例えば、CIE Lab色空間の座標値(Lab値)で表される。図2には、ターゲット印刷機300が被印刷物に目標色CTを表すカラーチャートCH0を印刷し、測色装置がカラーチャートCH0の各パッチを測色して測色値LabTを取得する様子が示されている。プロセスカラーCMYKinは、ターゲット印刷機300で使用されるCMYKのインクの使用量に対応し、ターゲット印刷機300に依存するCMYK色空間の座標を表す。
図2に示すRIP400は、入力プロファイル610、出力プロファイル620、デバイスリンクプロファイル630、及び、カラーライブラリー640を有している。入力プロファイル610は、ターゲット印刷機300で使用されるインクの色特性を記述したファイルである。出力プロファイル620は、インクジェットプリンター200で使用されるインクの色特性を記述したファイルである。デバイスリンクプロファイル630は、入力プロファイル610と出力プロファイル620を結合したプロファイルである。これらのプロファイル610,620,630には、例えば、ICCプロファイルのデータフォーマットを用いることができる。印刷原稿データD0のプロセスカラーCMYKinは、Lab色空間の色Labsを経由する第一変換経路と、Lab色空間の色Labsを経由しない第二変換経路と、のいずれかにより印刷色cmykpに変換される。第一変換経路の場合、プロセスカラーCMYKinは、入力プロファイル610のA2Bテーブル611に従ってLab色空間の色Labsに変換され、出力プロファイル620のB2Aテーブル621に従って印刷色cmykpに変換される。第二変換経路の場合、プロセスカラーCMYKinは、デバイスリンクプロファイル630のデバイスリンクテーブル631に従って印刷色cmykpに変換される。ここで、A2Bテーブル611、B2Aテーブル621、及び、デバイスリンクテーブル631を色変換テーブル601と総称する。
プリンター200がCMYKの計4色のインクを使用する場合、印刷色cmykpは、プリンター200に出力され、印刷物に再現される。図2には、プリンター200が被印刷物に印刷色cmykpを表すカラーチャートCH1を印刷し、測色装置120がカラーチャートCH1の各パッチを測色して測色値Labpを取得する様子が示されている。プリンター200がLc(ライトシアン)、Lm(ライトマゼンタ)、DY(ダークイエロー)、Lk(ライトブラック)、等のインクも使用する場合、RIP400又はプリンター200が印刷色cmykpを濃色と淡色に分版すると、プリンター200が印刷色cmykpを印刷物に再現することができる。むろん、印刷色自体も、CMYKの計4色に限定されない。
また、印刷原稿データD0に色名が設定されている場合、RIP400は、カラーライブラリー640を参照して色名をLab色空間の色Labsに変換することがある。
尚、RIP400は、プロセスカラーCMYKin以外にも、減法混色となる三原色CMYのみの色材の使用量を表すプロセスカラー(CMYinとする。)、加法混色となる三原色R(赤)、G(緑)、及び、B(青)の強度を表すプロセスカラー(RGBinとする。)、等とLab色空間の座標値とを変換するための入力プロファイルも有している。従って、RIP400は、プロセスカラーCMYinやプロセスカラーRGBin等もLab色空間経由で印刷色cmykpに変換可能である。加えて、RIP400は、Lab色空間の色Labsを入力して印刷色cmykpに変換することも可能である。
以上により、インクジェットプリンター200でターゲット印刷機300の色に近い色を再現することができる。しかし、実際には、プロファイルの誤差、色測定誤差、プリンターの変動、等により、期待する色が再現できない場合がある。このような場合、プロファイル610,620,630を修正することにより、対象の色の変換精度を上げている。
(4)プロファイルの具体例:
図3は、入力プロファイル610、出力プロファイル620、及び、デバイスリンクプロファイル630の関係を模式的に例示している。
図3に示すように、入力プロファイル610は、ターゲット印刷機300の使用インクに合わせたCMYK色空間(第一機器従属色空間CS1の例)のCMYK値(Ci,Mi,Yi,Ki)と、Lab色空間(PCS(プロファイル接続空間)CS3の例)のLab値(Li,ai,bi)と、の対応関係を規定したデータである。この場合のA2Bテーブル611の格子点GD1は、通常、CMYK色空間にC軸方向、M軸方向、Y軸方向、及び、K軸方向へ略等間隔となるように並べられる。尚、ここでの変数iは、CMYK色空間(CS1)に設定された格子点GD1を識別する変数である。CMYK値は、第一座標値の例である。Lab値は、機器独立座標値の例である。入力プロファイル610のみ使用する場合、CMYK色空間(CS1)は入力色空間CS4の例であり、Lab色空間(CS3)は出力色空間CS5の例である。
尚、第一機器従属色空間を第一の色空間とも記載する。
A2Bテーブル611の入力色空間CS4は、4次元であり、n=4本の座標軸(C軸、M軸、Y軸、及び、K軸)に沿った4成分(Ci,Mi,Yi,Ki)を有している。
出力プロファイル620は、Lab色空間(CS3)のLab値(Lj,aj,bj)と、インクジェットプリンター200の使用インクに合わせたcmyk色空間(第二機器従属色空間CS2の例)のcmyk値(cj,mj,yj,kj)と、の対応関係を規定したデータである。この場合のB2Aテーブル621の格子点GD2は、通常、Lab色空間にL軸方向、a軸方向、及び、b軸方向へ略等間隔となるように並べられる。尚、ここでの変数jは、Lab色空間(CS3)に設定された格子点GD2を識別する変数である。「cmyk色空間」と表現しているのは、プリンター200の使用インクに合わせた色空間をターゲット印刷機300に合わせた色空間と区別するためである。cmyk値は、第二座標値の例である。出力プロファイル620のみ使用する場合、Lab色空間(CS3)は入力色空間CS4の例であり、cmyk色空間(CS2)は出力色空間CS5の例である。cmyk値で表される出力色(cmykp)の色再現域は、プリンター200に依存する。従って、B2Aテーブル621のLab値(Lj,aj,bj)がプリンター200の色再現域外を表す値であっても、プリンター200の色再現域にマッピングすることにより得られたcmyk値(cj,mj,yj,kj)がLab値(Lj,aj,bj)に対応付けられている。
尚、第二機器従属色空間を第二の色空間とも記載する。
B2Aテーブル621の入力色空間CS4は、3次元であり、n=3本の座標軸(L軸、a軸、及び、b軸)に沿った3成分(Lj,aj,bj)を有している。
デバイスリンクプロファイル630は、CMYK色空間(CS1)のCMYK値(Ci,Mi,Yi,Ki)と、cmyk色空間(CS2)のcmyk値(ci,mi,yi,ki)と、の対応関係を規定したデータである。この場合のデバイスリンクテーブル631の格子点GD1は、入力プロファイル610のA2Bテーブル611の格子点である。尚、ここでの変数iは、CMYK色空間(CS1)に設定された格子点GD1を識別する変数である。むろん、デバイスリンクテーブル631の格子点を入力プロファイル610のA2Bテーブル611の格子点GD1と異ならせてもよい。デバイスリンクプロファイル630は、入力プロファイル610(特にA2Bテーブル611)と出力プロファイル620(特にB2Aテーブル621)とを結合することにより得られる。デバイスリンクプロファイル630において、CMYK色空間(CS1)は入力色空間CS4の例であり、cmyk色空間(CS2)は出力色空間CS5の例である。
尚、プロファイル610,620,630に含まれる色変換テーブル601は、単一の変換テーブルに限定されず、1次元の変換テーブルと3又は4次元の変換テーブルと1次元の変換テーブルとの組合せ等、複数の変換テーブルの組合せでもよい。従って、図3に示す色変換テーブル601は、プロファイル610,620,630に含まれる3又は4次元の変換テーブルを直接示す場合もあれば、プロファイル610,620,630に含まれる複数の変換テーブルを組み合わせた状態を示す場合もある。
また、格子点(grid point)は入力色空間に配置された仮想の点を意味し、入力色空間における格子点の位置に対応する出力座標値が該格子点に格納されていると想定することにしている。複数の格子点が入力色空間内で均等に配置されるのみならず、複数の格子点が入力色空間内で不均等に配置されることも、本技術に含まれる。
デバイスリンクテーブル631の入力色空間CS4は、4次元であり、n=4本の座標軸(C軸、M軸、Y軸、及び、K軸)に沿った4成分(Ci,Mi,Yi,Ki)を有している。
図4は、プロファイル500、特に入力プロファイル610及び出力プロファイル620の構造を模式的に例示している。図4に示すプロファイル500は、ICCプロファイルであり、プロファイルヘッダー510とタグテーブル520を含む。プロファイル500には、PCSと機器従属色空間との間でカラー情報を変換するために必要な情報であるタグ(tag)521が含まれている。タグ521には、プロファイル500をカスタマイズするためのプライベートタグ523が含まれてもよい。
デバイス(300,200)用のA2Bxタグ(図4に示すxは0、1、又は、2)は、エレメントデータ530として、機器従属色空間(CMYK色空間、cmyk色空間)からLab色空間に変換するための色変換テーブルを含んでいる。デバイス(300,200)用のB2Axタグは、エレメントデータ530として、Lab色空間から機器従属色空間(CMYK色空間、cmyk色空間)に変換するための色変換テーブルを含んでいる。
図4に示すA2B0タグ、及び、B2A0タグは、知覚的(Perceptual)な色変換を行うための情報である。知覚的な色変換は、階調再現を重視しているので、主に、色域の広い写真画像の変換に用いられる。図4に示すA2B1タグ、及び、B2A1タグは、相対的で測色的(Media-Relative Colorimetric)な色変換、又は、絶対的で測色的(Absolute Colorimetric)な色変換を行うための情報である。測色的な色変換は、測色値に忠実であるので、主に、正確な色の一致が求められるデジタルプルーフの色校正出力用の変換に用いられる。図4に示すA2B2タグ、及び、B2A2タグは、彩度重視(Saturation)の色変換を行うための情報である。彩度重視の色変換は、色味の正確さよりも色の鮮やかさ重視しているので、主に、ビジネスグラッフィクスでのグラフ表示等の変換に用いられる。
図5は、プロファイルの色変換テーブルの構造例として出力プロファイル620のB2Aテーブル621の構造を模式的に示している。図5の下部には、Lab色空間(CS3)における格子点GD2の位置を模式的に例示している。3次元のB2Aテーブル621の格子点GD2は、通常、Lab色空間にL軸方向、a軸方向、及び、b軸方向へ略等間隔となるように並べられる。図5の下部において、L軸方向における格子点GD2の数をGL個と示し、a軸方向における格子点GD2の数をGa個と示し、b軸方向における格子点GD2の数をGb個と示している。B2Aテーブル621の格子点数は、GL×Ga×Gb個となる。むろん、軸方向の格子点数GL,Ga,Gbは、少なくとも一部が異なっていてもよい。
図示していないが、入力プロファイル610のA2Bテーブル611、及び、デバイスリンクプロファイル630のデバイスリンクテーブル631(図3参照)の格子点GD1は、通常、CMYK色空間(CS1)にC軸方向、M軸方向、Y軸方向、及び、K軸方向へ略等間隔となるように並べられる。C,M,Y,K軸方向における格子点GD1の数をそれぞれGc,Gm,Gy,Gk個とすると、4次元のA2Bテーブル611及びデバイスリンクテーブル631の格子点数はGc×Gm×Gy×Gk個となる。むろん、軸方向の格子点数Gc,Gm,Gy,Gkは、少なくとも一部が異なっていてもよい。
(5)色変換の補間方法の具体例:
次に、図6A〜6Dを参照して、色変換の補間方法を説明する。図6A〜6Dは、3次元空間におけるN点補間(Nは4以上の整数)の例を模式的に説明するための図である。ここで、B2Aテーブル621のように入力色空間CS4のn=3本の座標軸に沿ったm=3個の成分を有する3次元色変換テーブルを参照する場合、図6A〜6Dに示す3次元空間は3次元色変換テーブルのm=3個の成分を座標とする空間となる。A2Bテーブル611やデバイスリンクテーブル631のように入力色空間CS4のn=4本の座標軸に沿ったm=4個の成分を有する4次元色変換テーブルを参照する場合、図6A〜6Dに示す3次元空間は4次元色変換テーブルのm=4個の成分のうち3個の成分を座標とする仮想空間とする。図6A〜6Dに示す格子900は、3次元の入力色空間CS4又は仮想空間の軸方向において隣り合う2×2×2=8個の格子点GD0を頂点とする六面体である。図5には、B2Aテーブル621のGL×Ga×Gb個の格子点GD2のうちLab色空間(CS3)の軸方向において隣り合う2×2×2=8個の格子点を頂点とする格子900を太線で示している。図6A〜6Dにおいて、白丸は色変換テーブル601の格子点GD0を示し、黒丸は複数の格子点GD0のうち出力色空間CS5の出力座標値を補間する際に参照される参照格子点GD10を示し、上向きの白三角印は入力座標値Ipの位置を示し、下向きの黒三角印は後述する調整点P0を示している。この入力座標値Ipに対応する出力座標値を補間する範囲である補間範囲700は、入力座標値Ipを囲む複数の参照格子点により入力色空間CS4を区分する範囲であり、図6A〜6Dでは斜線で示される多面体に相当する。N点補間は、補間範囲700に含まれる位置の入力座標値Ipに対応する出力座標値を求める際に、各参照格子点GD10の出力座標値と重み係数とに基づいて補間する演算を示す。
図6Aに示す4点補間は、四面体補間とも呼ばれ、格子900を6分割した三角錐(補間範囲700)の頂点にあるN3=4個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いる。図6Bに示す5点補間は、ピラミッド補間とも呼ばれ、格子900に含まれる四角錐(補間範囲700)の頂点にあるN3=5個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いる。図6Cに示す6点補間は、三角柱補間とも呼ばれ、格子900を2分割した三角柱(補間範囲700)の頂点にあるN3=6個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いる。図6Dに示す8点補間は、六面体補間とも呼ばれ、六面体(補間範囲700)である格子900の頂点にあるN3=8個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いる。
各参照格子点GD10の重み係数は、公知の方法により決定することができる。例えば、入力座標値Ipの位置から各参照格子点GD10までの距離をLiとする。ここでの変数iは、参照格子点GD10を識別する変数である。Li=0である参照格子点GD10がある場合、Li=0の参照格子点GD10の出力座標値を入力座標値Ipに対応する出力座標値にすればよい。Li=0である参照格子点GD10が無い場合、距離の逆数1/Liの総和をS1/Liとして、各参照格子点GD10の重みを1/Li/S1/Liとして各参照格子点GD10の出力座標値に重みを乗じた値の総和を入力座標値Ipに対応する出力座標値とすればよい。
むろん、重み係数は、入力座標値Ipの位置を通る平面で各参照格子点GD10を頂点とする立体を分割した場合の分割された立体の体積比、等でもよい。例えば、8点補間である直方体補間は、入力色空間の各軸について軸方向に直交する平面で格子900を8個の直方体に分割し、各参照格子点GD10の重み係数を対角にある分割直方体の体積比とした演算とすることができる。
図7は、4次元の色変換テーブルにおけるN点補間の例を模式的に説明するための図である。図7では、入力プロファイル610のA2Bテーブル611におけるN=2×N3点補間の例を示している。
図7の上部には、CMYK色空間(CS1)におけるK軸上に入力座標値Ip(Cp,Mp,Yp,Kp)の位置を黒塗りの三角印で示している。K軸方向において、入力座標値Ipの両隣にある格子点GD0の位置をK1,K2とする。ただし、K1<K2である。また、
(Kp−K1):(K2−Kp)=Kr:(1−Kr)
とする。ただし、0≦Kr≦1である。
K=K1,K2に固定すると、C軸、M軸、及び、Y軸で表される3次元の仮想空間を想定することができる。まず、図7の中程の左側に示すようにK=K1である場合の3次元の仮想空間において、N3=4点の補間演算を行うことにする。この場合、上述したように格子900を6分割した三角錐(補間範囲700)の頂点にある4個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を使用すればよい。その結果をLab値(L1,a1,b1)とする。また、図7の中程の右側に示すようにK=K2である場合の3次元の仮想空間において、N3=4点の補間演算を行うことにする。この場合も、上述したように格子900を6分割した三角錐(補間範囲700)の頂点にある4個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を使用すればよい。その結果をLab値(L2,a2,b2)とする。
入力座標値Ipに対応する最終的な出力座標値(Lp,ap,bp)は、K軸上において入力座標値Ipの位置に応じた重みを付けることにより決定することができる。
Lp=(1−Kr)×L1+Kr×L2
ap=(1−Kr)×a1+Kr×a2
bp=(1−Kr)×b1+Kr×b2
4次元の色変換テーブルの補間演算は、N=2×4点の補間演算以外にも、N=2×5点、N=2×6点、N=2×8点、等の補間演算でもよい。N=2×5点の補間演算は、例えば、K=K1,K2において図6Bで示したN3=5個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いて行うことができる。N=2×6点の補間演算は、例えば、K=K1,K2において図6Cで示したN3=6個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いて行うことができる。N=2×8点の補間演算は、例えば、K=K1,K2において図6Dで示したN3=8個の参照格子点GD10の出力座標値と重み係数を用いて行うことができる。
また、K値を固定した3次元の仮想空間におけるN3点の補間演算を利用する以外にも、4次元の色変換テーブルにおいて入力座標値Ipを囲むN点の参照格子点を選択して補間演算を行うことも可能である。
むろん、A2Bテーブル611以外にも、デバイスリンクテーブル631、出力プロファイル620のA2Bテーブル、等の4次元の色変換テーブルも同様にして補間演算を行うことができる。
(6)色変換テーブル調整処理の具体例:
図8は、図1に示すホスト装置100で行われる色変換テーブル調整処理を例示している。尚、ホスト装置100は、マルチタスクにより複数の処理を並列して実行している。また、本具体例に示す処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。ここで、ステップS111は、調整点受付工程ST1、調整点受付機能FU1、及び、調整点受付部U1に対応している。ステップS112,S120は、設定調整量取得工程ST2、設定調整量取得機能FU2、及び、設定調整量取得部U2に対応している。ステップS122は、格子点調整量決定工程ST3、格子点調整量決定機能FU3、及び、格子点調整量決定部U3に対応している。ステップS124は、調整工程ST4、調整機能FU4、及び、調整部U4に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。図9は、図8のS102で表示されるUI(ユーザーインターフェイス)画面800の例を示している。
色変換テーブル調整処理が開始されると、ホスト装置100は、図9に示すUI画面800を表示装置130に表示させる(S102)。UI画面800は、入力プロファイル選択欄811、出力プロファイル選択欄812、デバイスリンクプロファイル選択欄813、調整対象プロファイル指定欄820、調整対象色空間選択欄830、目標受付領域840、「画像から指定」ボタン841、追加ボタン842、削除ボタン843、調整データ選択欄845、チャート印刷ボタン846、測色ボタン847、インテント指定欄860、調整実施ボタン870、履歴ロードボタン881、及び、履歴セーブボタン882を有している。
ホスト装置100は、上述した欄、及び、ボタンへの操作を入力装置115により受け付け(S110)、調整実施ボタン870への操作を受け付けると処理をS120に進める。S110の処理は、以下の処理S111,S112を含んでいる。
(S111)調整対象の色に対応する調整点P0の設定を受け付ける調整点受付処理。この処理では、図6A〜6D,7に示すように、一つの補間範囲700に複数の調整点P0を受け付けることが可能である。
(S112)各調整点P0における調整目標T0の入力を受け付ける目標受付処理。
ホスト装置100は、入力装置115による入力プロファイル選択欄811への操作を受け付けると、記憶装置114に記憶されている入力プロファイル610の一覧を表示装置130に表示させることが可能である。ホスト装置100は、表示された入力プロファイル610の一覧から一つの入力プロファイルを色変換用として入力装置115により受け付ける。
ホスト装置100は、入力装置115による出力プロファイル選択欄812への操作を受け付けると、記憶装置114に記憶されている出力プロファイル620の一覧を表示装置130に表示させることが可能である。ホスト装置100は、表示された出力プロファイル620の一覧から一つの出力プロファイルを色変換用として入力装置115により受け付ける。
ホスト装置100は、入力装置115によるデバイスリンクプロファイル選択欄813への操作を受け付けると、記憶装置114に記憶されているデバイスリンクプロファイル630の一覧を表示装置130に表示させることが可能である。ホスト装置100は、表示されたデバイスリンクプロファイル630の一覧から一つの出力プロファイルを色変換用として入力装置115により受け付ける。
ホスト装置100は、調整対象プロファイル指定欄820において、入力プロファイル610、出力プロファイル620、及び、デバイスリンクプロファイル630の中から一つのプロファイルを調整対象プロファイル550として入力装置115により受け付ける。ホスト装置100は、上記選択欄811〜813のうち操作を受け付けていない選択欄のプロファイルを選択不能にしてもよい。
ホスト装置100は、調整対象色空間選択欄830において、CMYK色空間(CS1)、cmyk色空間(CS2)、及び、Lab色空間(CS3)の中から一つの色空間を調整対象色空間として入力装置115により受け付ける。ホスト装置100は、入力プロファイル選択欄811しか操作を受け付けていない場合にcmyk色空間(CS2)を選択不能にしてもよく、出力プロファイル選択欄812しか操作を受け付けていない場合にCMYK色空間(CS1)を選択不能にしてもよい。
ホスト装置100は、調整対象色空間選択欄830における選択に応じて目標受付領域840の入力項目を変える処理を行っている。また、ホスト装置100は、調整データ選択欄845への選択に応じて目標受付領域840の入力項目を変える処理を行っている。調整データ選択欄845においては、「絶対値」と「相対値」のいずれか一方を選択可能である。「絶対値」は、調整目標T0を色空間の座標値として受け付ける選択肢である。「相対値」は、調整目標T0を色空間の現在の座標値からの差分として受け付ける選択肢である。
まず、調整データ選択欄845において「PCS値」(PCS CS3)の指定が受け付けられた場合、以下の処理が行われる。
ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「相対値」を受け付けると、図9に示すように、PCS CS3の現在の座標値からの相対値(ΔLabT-pとする。)としての調整目標T0の座標値(ΔL,Δa,Δb)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の相対値ΔLabT-p(ΔL,Δa,Δb)を受け付ける。また、ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「絶対値」を受け付けると、PCS CS3の現在の座標値(C_L,C_a,C_bとする。)の表示欄とともに調整目標T0の座標値(T_L,T_a,T_bとする。)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の絶対値(T_L,T_a,T_b)を受け付ける。
調整データ選択欄845において「入力データ」(CMYK色空間(CS1))の指定が受け付けられた場合、以下の処理が行われる。
ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「相対値」を受け付けると、CMYK色空間(CS1)の現在の座標値からの相対値(ΔCMYKT-pとする。)としての調整目標T0の座標値(ΔC,ΔM,ΔY,ΔKとする。)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の相対値ΔCMYKT-p(ΔC,ΔM,ΔY,ΔK)を受け付ける。また、ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「絶対値」を受け付けると、CMYK色空間(CS1)の現在の座標値(C_C,C_M,C_Y,C_Kとする。)の表示欄とともに調整目標T0の座標値(T_C,T_M,T_Y,T_Kとする。)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の絶対値(T_C,T_M,T_Y,T_K)を受け付ける。
調整データ選択欄845において「出力データ」(cmyk色空間(CS2))の指定が受け付けられた場合、以下の処理が行われる。
ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「相対値」を受け付けると、cmyk色空間(CS2)の現在の座標値からの相対値(ΔcmykT-pとする。)としての調整目標T0の座標値(Δc,Δm,Δy,Δkとする。)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(Δc,Δm,Δy,Δk)を受け付ける。また、ホスト装置100は、調整データ選択欄845において「絶対値」を受け付けると、cmyk色空間(CS2)の現在の座標値(C_c,C_m,C_y,C_kとする。)の表示欄とともに調整目標T0の座標値(T_c,T_m,T_y,T_kとする。)の入力欄を目標受付領域840に表示させる。この場合、ホスト装置100は、前記入力欄において調整目標T0の絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)を受け付ける。
調整目標T0を設定するための調整点P0は、例えば、CMYK色空間(CS1)に設定される。例えば、ホスト装置100は、図9に示すUI画面800の「画像から指定」ボタン841の操作を受け付けると、CMYK色空間(CS1)を模式的に表す画面を表示装置130に表示させ、入力装置115による操作に応じたCMYK値を取得して目標受付領域840の調整目標T0の情報を更新する。新たな調整点P0が指定されると、ホスト装置100は、対応するID(識別情報)を付与し、取得したCMYK値、及び、該CMYK値から求められるLab値等をIDに対応させて目標受付領域840に表示させる。追加ボタン842が操作されると、ホスト装置100は、IDを追加し、目標受付領域840に追加したIDに対応する入力欄を増やす。削除ボタン843が操作されると、ホスト装置100は、削除するIDの指定を受け付け、指定されたIDに対応する入力欄を削除する。
以上のようにして、ホスト装置100は、調整点P0の設定を受け付ける調整点受付処理を行い(S111)、一つの補間範囲700に複数の調整点P0を受け付けることが可能である。
ホスト装置100は、チャート印刷ボタン846の操作を受け付けると、各調整点P0の色を表すカラーパッチを有するカラーチャートCH1の印刷データを生成してプリンター200に送信する。この印刷データを受信したプリンター200は、各調整点P0の色を表すカラーパッチを有するカラーチャートCH1を被印刷物ME1に印刷する。
ホスト装置100は、測色ボタン847の操作を受け付けると、カラーチャートCH1の各パッチの測色を測色装置120に指示する。この指示を受信した測色装置120は、カラーチャートCH1の各パッチを測色し、各パッチの測色値Labpをホスト装置100に送信する。測色値Labpを受信したホスト装置100は、測色値Labpを表示装置130に表示させてもよいし、プリンター200に印刷させてもよい。ユーザーは、出力された測色値Labpを見て目標受付領域840に調整目標T0を入力することができる。また、ホスト装置100は、各パッチの測色値Labpを目標T0の入力欄に自動的に入力してもよい。調整目標T0が相対値(ΔL,Δa,Δb)である場合、ホスト装置100は、現在の測色値Labpに対する目標の測色値LabTの各成分L,a,bの差分を計算して目標T0の入力欄に自動的に入力してもよい。
以上のようにして、ホスト装置100は、各調整点P0における調整目標T0の入力を受け付ける目標受付処理を行う(S112)。
ホスト装置100は、履歴ロードボタン881の操作を受け付けると、記憶装置114に記憶されている調整履歴を読み出して目標受付領域840に追加する。履歴セーブボタン882の操作が受け付けられると、ホスト装置100は、目標受付領域840の情報を調整履歴として記憶装置114に記憶する。
ホスト装置100は、調整対象プロファイル550の対応関係を規定するためのレンダリングインテントの指定をインテント指定欄860において受け付ける。図9に示すインテント指定欄860の複数の指定項目は、図示を省略しているが、「Perceptual」(知覚的)、「Relative Colorimetric」(相対的測色的)、及び、「Saturation」(彩度重視)の3種類である。むろん、指定項目に「Absolute Colorimetric」(絶対的測色的)が含まれてもよいし、「Perceptual」と「Relative Colorimetric」と「Saturation」の内の一部が指定項目に無くてもよい。図9には、指定インテントとして「Perceptual」が指定されている例が示されている。
ホスト装置100は、図9に示す調整実施ボタン870の操作を受け付けると、図8のS120以降の処理を行う。ここで、インテント指定欄860で「Perceptual」(知覚的)が指定された場合、ホスト装置100は、S120以降の処理においてプロファイル500のうち知覚的な色変換に従った情報(例えば図4で示したA2B0タグ、及び、B2A0タグに従った情報)を使用する。インテント指定欄860で「Relative Colorimetric」(相対的測色的)が指定された場合、ホスト装置100は、S120以降の処理においてプロファイル500のうち相対的で測色的な色変換に従った情報(例えば図4で示したA2B1タグ、及び、B2A1タグに従った情報)を使用する。インテント指定欄860で「Saturation」(彩度重視)が指定された場合、ホスト装置100は、S120以降の処理においてプロファイル500のうち彩度重視の色変換に従った情報(例えば図4で示したA2B2タグ、及び、B2A2タグに従った情報)を使用する。
まず、ホスト装置100は、受け付けられた各調整点P0について調整する量を調整対象プロファイル550の出力色空間CS5において表す設定調整量AD0を取得する(S120)。
調整対象プロファイル550が入力プロファイル610である場合、出力色空間CS5はLab色空間(CS3)であるので、ホスト装置100は、Lab色空間(CS3)における設定調整量AD0を取得する。
ここで、調整対象色空間がLab色空間(CS3)である場合、設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔLabT-p(ΔL,Δa,Δb)となる。調整目標T0の入力欄に絶対値(T_L,T_a,T_b)が受け付けられたときには、相対値ΔLabT-p(T_L−C_L,T_a−C_a,T_b−C_b)を計算すればよい。
調整対象色空間がCMYK色空間(CS1)である場合、設定調整量AD0は、入力プロファイル610のA2Bテーブル611に従って得られる。まず、調整点P0の現在の座標値(C_C,C_M,C_Y,C_K)をA2Bテーブル611に従ってLab色空間(CS3)における現在の座標値(C_L,C_a,C_b)に変換する。また、調整目標T0の絶対値(T_C,T_M,T_Y,T_K)をA2Bテーブル611に従ってLab色空間(CS3)における絶対値(T_L,T_a,T_b)に変換する。設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔLabT-p(T_L−C_L,T_a−C_a,T_b−C_b)となる。調整目標T0の入力欄に相対値ΔCMYKT-p(ΔC,ΔM,ΔY,ΔK)が受け付けられたときには、絶対値(C_C+ΔC,C_M+ΔM,C_Y+ΔY,C_K+ΔK)を計算してから前述のように設定調整量AD0を計算すればよい。
色変換用に出力プロファイル620も選択されて調整対象色空間がcmyk色空間である場合、設定調整量AD0は、出力プロファイル620のA2Bテーブルに従って得られる。まず、調整点P0の現在の座標値(C_c,C_m,C_y,C_k)をA2Bテーブルに従ってLab色空間(CS3)における現在の座標値(C_L,C_a,C_b)に変換する。また、調整目標T0の絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)をA2Bテーブルに従ってLab色空間(CS3)における絶対値(T_L,T_a,T_b)に変換する。設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔLabT-p(T_L−C_L,T_a−C_a,T_b−C_b)となる。調整目標T0の入力欄に相対値ΔcmykT-p(Δc,Δm,Δy,Δk)が受け付けられたときには、絶対値(C_c+Δc,C_m+Δm,C_y+Δy,C_k+Δk)を計算してから前述のように設定調整量AD0を計算すればよい。
調整対象プロファイル550が出力プロファイル620である場合、出力色空間CS5はcmyk色空間(CS2)であるので、ホスト装置100は、cmyk色空間(CS2)における設定調整量AD0を取得する。
ここで、調整対象色空間がcmyk色空間(CS2)である場合、設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(Δc,Δm,Δy,Δk)となる。調整目標T0の入力欄に絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)が受け付けられたときには、相対値ΔcmykT-p(T_c−C_c,T_m−C_m,T_y−C_y,T_k−C_k)を計算すればよい。
調整対象色空間がLab色空間(CS3)である場合、設定調整量AD0は、出力プロファイル620のB2Aテーブル621に従って得られる。まず、調整点P0の現在の座標値(C_L,C_a,C_b)をB2Aテーブル621に従ってcmyk色空間(CS2)における現在の座標値(C_c,C_m,C_y,C_k)に変換する。また、調整目標T0の絶対値(T_L,T_a,T_b)をB2Aテーブル621に従ってcmyk色空間(CS2)における絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)に変換する。設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(T_c−C_c,T_m−C_m,T_y−C_y,T_k−C_k)となる。調整目標T0の入力欄に相対値ΔLabT-p(ΔL,Δa,Δb)が受け付けられたときには、絶対値(C_L+ΔL,C_a+Δa,C_b+Δb)を計算してから前述のように設定調整量AD0を計算すればよい。
色変換用に入力プロファイル610も選択されて調整対象色空間がCMYK色空間である場合、設定調整量AD0は、入力プロファイル610のA2Bテーブル611と出力プロファイル620のB2Aテーブル621に従って得られる。まず、調整点P0の現在の座標値(C_C,C_M,C_Y,C_K)をA2Bテーブル611とB2Aテーブル621に従ってcmyk色空間(CS2)における現在の座標値(C_c,C_m,C_y,C_k)に変換する。また、調整目標T0の絶対値(T_C,T_M,T_Y,T_K)をA2Bテーブル611とB2Aテーブル621に従ってcmyk色空間(CS2)における絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)に変換する。設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(T_c−C_c,T_m−C_m,T_y−C_y,T_k−C_k)となる。調整目標T0の入力欄に相対値ΔCMYKT-p(ΔC,ΔM,ΔY,ΔK)が受け付けられたときには、絶対値(C_C+ΔC,C_M+ΔM,C_Y+ΔY,C_K+ΔK)を計算してから前述のように設定調整量AD0を計算すればよい。
調整対象プロファイル550がデバイスリンクプロファイル630である場合、出力色空間CS5はcmyk色空間(CS2)であるので、ホスト装置100は、cmyk色空間(CS2)における設定調整量AD0を取得する。
ここで、調整対象色空間がcmyk色空間(CS2)である場合、設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(Δc,Δm,Δy,Δk)となる。調整目標T0の入力欄に絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)が受け付けられたときには、相対値ΔcmykT-p(T_c−C_c,T_m−C_m,T_y−C_y,T_k−C_k)を計算すればよい。
調整対象色空間がCMYK色空間である場合、設定調整量AD0は、デバイスリンクプロファイル630のデバイスリンクテーブル631に従って得られる。まず、調整点P0の現在の座標値(C_C,C_M,C_Y,C_K)をデバイスリンクテーブル631に従ってcmyk色空間(CS2)における現在の座標値(C_c,C_m,C_y,C_k)に変換する。また、調整目標T0の絶対値(T_C,T_M,T_Y,T_K)をデバイスリンクテーブル631に従ってcmyk色空間(CS2)における絶対値(T_c,T_m,T_y,T_k)に変換する。設定調整量AD0は、調整目標T0の相対値ΔcmykT-p(T_c−C_c,T_m−C_m,T_y−C_y,T_k−C_k)となる。調整目標T0の入力欄に相対値ΔCMYKT-p(ΔC,ΔM,ΔY,ΔK)が受け付けられたときには、絶対値(C_C+ΔC,C_M+ΔM,C_Y+ΔY,C_K+ΔK)を計算してから前述のように設定調整量AD0を計算すればよい。
ところで、設定される調整点P0は、ほとんどの場合、調整対象プロファイル550の色変換テーブル601の格子点GD0に合致しない。このため、調整点P0の色変換の際には、その調整点P0を囲む複数の格子点を参照することになる。本具体例では、調整点P0の出力座標値を補間する際に参照される格子点を参照格子点GD10と呼んでいる。
図8に戻って説明を続ける。設定調整量AD0の取得後、ホスト装置100は、各調整点P0の設定調整量AD0を用いて各参照格子点GD10における調整する量を表す格子点調整量AD10を決定する(S122)。調整対象プロファイル550に含まれる色変換テーブル601の入力色空間CS4は通常、3次元又は4次元であるが、アルゴリズムの考え方を分かり易く説明するため、まず、色変換テーブルの入力色空間の次元を1次元として説明する。
図10A〜10Cは、調整対象プロファイルの色変換テーブルの入力色空間が1次元であると仮定した場合に格子点調整量AD10を決定する様子を模式的に例示している。ここで、横軸は色変換テーブル601の或る座標軸を示し、縦軸は調整する量を表す調整量ADを示している。例えば、色変換テーブル601が出力プロファイル620のB2Aテーブル621である場合、横軸は、L軸、a軸、又は、b軸となる。また、補間範囲700の頂点にある参照格子点GD10として参照格子点GD11,GD12を示し、この補間範囲700にある調整点P0として調整点P1,P2,P3を示し、各調整点P1,P2,P3の設定調整量AD0として設定調整量AD1,AD2,AD3を示している。色変換テーブルの入力色空間を1次元と仮定しているので、補間範囲700は参照格子点GD11,GD12の間の座標軸上となる。1次元の座標軸に調整量ADの座標軸を加えた2次元平面は、本技術の仮想空間SP0に対応する。
図10Aに示すように補間範囲700に調整点P1の1点のみある場合、調整点P1に対応する入力値において調整量AD=AD1の位置p1を通る直線LN1には、様々な傾きの直線が含まれる。この場合、直線LN1の傾きを0にして、参照格子点GD11,GD12の位置における直線LN1上の調整量AD=AD1を格子点調整量AD10に決定することにする。調整量ADの座標軸に沿って参照格子点GD11,GD12を通る直線と傾き0の直線LN1との交点を求め、この交点の調整量ADを格子点調整量AD10に決定するともいえる。
図10Bに示すように補間範囲700に調整点P1,P2の2点がある場合、調整点P1に対応する入力値において調整量AD=AD1の座標p1、及び、調整点P2に対応する入力値において調整量AD=AD2の座標p2を通る直線LN2は、一つに定まる。この場合、座標p1,p2を通る直線LN2を決定し、調整量ADの座標軸に沿って参照格子点GD11,GD12を通る直線と直線LN2との交点を求め、この交点の調整量ADを格子点調整量AD11,AD12に決定する。
図10Cに示すように補間範囲700に調整点P1,P2,P3の3点がある場合、調整点P1に対応する入力値において調整量AD=AD1の座標p1、調整点P2に対応する入力値において調整量AD=AD2の座標p2、及び、調整点P3に対応する入力値において調整量AD=AD3の座標p3が存在する。この場合、座標p1,p2,p3に合った直線LN3を最小二乗法により決定し、調整量ADの座標軸に沿って参照格子点GD11,GD12を通る直線と直線LN3との交点を求め、この交点の調整量ADを格子点調整量AD11,AD12に決定する。補間範囲700に調整点P4が4点以上ある場合も、同様にして格子点調整量AD11,AD12を決定することができる。
実際の色変換テーブル601の入力色空間CS4は、通常、3次元又は4次元である。色変換テーブル601の入力色空間CS4がn=3次元である場合、図6A〜6Dに示すように調整点P0を囲む複数の参照格子点GD10により区分される補間範囲700を図10A〜10Cで示した直線状の補間範囲700に相当するものとして設定する。この場合、n=3本の座標軸に沿った成分をそのままm=3個の成分として、調整量ADを成分として加えたm+1=4次元の仮想空間SP0を想定することにする。また、色変換テーブル601がn=4次元である場合、図7に示すようにK値を一定にした仮想3次元空間において調整点P0を囲む複数の参照格子点GD10により区分される補間範囲700を図10A〜10Cで示した直線状の補間範囲700に相当するものとして設定する。この場合、n=4本の座標軸に沿った成分のうちK軸に沿った成分を除くm=3個の成分に、調整量ADを成分として加えたm+1=4次元の仮想空間SP0を想定することにする。
以下、補間範囲700が図6Dに示すような8点の参照格子点GD10を頂点とする六面体であるとして説明する。むろん、補間範囲700が図6A〜6Cに示すような複数の参照格子点GD10を頂点とする立体である場合も、同じようにして格子点調整量AD10を決定することができる。
4次元の仮想空間SP0において補間範囲700は、3次元の超平面で表される。そこで、調整量ADの座標軸に沿って各参照格子点GD10を通る直線と前記超平面との交点を求めると、該交点の調整量ADを格子点調整量AD10にすることができる。
図11は、図8のS122で行われる格子点調整量決定処理を例示している。この処理が開始されると、ホスト装置100は、補間範囲700に受け付けられた調整点P0の数に応じて処理を分岐させる(S202)。補間範囲700に受け付けられた調整点P0の数がm+1=4個以下である場合、ホスト装置100は、仮想空間SP0において各調整点P0におけるm個の成分及び設定調整量AD0を座標とする位置を通る超平面を表すデータを求め(S204〜S210)、処理をS214に進める。補間範囲700に受け付けられた調整点P0の数がm+2=5個以上である場合、ホスト装置100は、仮想空間SP0において最小二乗法により超平面を表すデータを求め(S212)、処理をS214に進める。
ここで、m=3個の成分をx,y,zで表し、調整量ADをwで表すことにする。仮想空間SP0における調整点P0の座標(p0とする。)は、「P0」を添え字として(xP0,yP0,zP0,wP0)で表すことができる。前記座標の内、xP0,yP0,zP0は調整点P0の位置を表す値であり、wP0は設定調整量AD0である。
また、仮想空間SP0において調整点P0の合わせた超平面は、以下の式により表される。
w=ax+by+cz+d …(1)
ただし、ここでのaは成分xの係数であり、ここでのbは成分yの係数であり、ここでのcは成分zの係数であり、ここでのdは切片である。係数a,b,c及び定数dは、超平面を表すデータである。
上記超平面の式(1)は、色変換テーブル601の出力色空間CS5の成分の数の分、必要となる。例えば、A2Bテーブル611の場合にはLabの3成分必要であり、B2Aテーブル621やデバイスリンクテーブル631の場合にはcmykの4成分必要である。
超平面の係数a,b,c及び定数dは、補間範囲700に調整点P0が4点、すなわち、独立したベクトルが3つあれば決定することができるが、それ以外の場合もある。以下、補間範囲700にある調整点P0の数に応じた係数a,b,c及び定数dの決定方法を説明する。
一つの補間範囲700に調整点P0として調整点P1の1点のみある場合(図11A参照)、ホスト装置100は、仮想空間SP0において調整点P1の座標p1(xP1,yP1,zP1,wP1)を通り傾き0の超平面を決定する(S204)。この場合、a=b=c=0とし、d=AD0とすればよい。これにより、補間範囲700に調整点P0が1点のみある場合の超平面を表すデータが求められ、後のS214の処理において各参照格子点GD10の格子点調整量AD10が設定調整量AD0に決定される。
一つの補間範囲700に調整点P0として2点の調整点P1,P2がある場合(図11B参照)、ホスト装置100は、仮想空間SP0において2点の調整点P1,P2の座標p0を通る超平面を決定する(S206)。ここで、調整点P1の座標p1(xP1,yP1,zP1,wP1)と調整点P2の座標p2(xP2,yP2,zP2,wP2)との差からベクトル(V0とする。)が決定される。2つ目のベクトル(V1とする。)は、ベクトルV0と直交し、w方向へのベクトルが0となるように決定することにする。ここで、ベクトルV0のx,y,z,w成分をそれぞれV0[0],V0[1],V0[2],V0[3]と表し、ベクトルV1のx,y,z,w成分をそれぞれV1[0],V1[1],V1[2],V1[3]と表すことにする。ベクトルV1の各成分は、以下の式により決定することができる。
1[0]=−V0[1] …(2)
1[1]=V0[0] …(3)
1[2]=1/V0[2] …(4)
1[3]=0 …(5)
3つ目のベクトル(V2とする。)も、w方向へのベクトルが0となるように決定することにする。ここで、ベクトルV2のx,y,z,w成分をそれぞれV2[0],V2[1],V2[2],V2[3]と表すことにする。ベクトルV2の各成分は、以下の式により決定することができる。
2[0]=−(V0[1]+V1[1]) …(6)
2[1]=V0[0]+V1[0] …(7)
2[2]=V0[0]×V2[0]/V0[2] …(8)
2[3]=0 …(9)
3つのベクトルV0,V1,V2は、それぞれ、超平面の方程式の法線ベクトル(Nとする。Nは(a,b,c,d))と直交する。従って、ベクトルV0,V1,V2と法線ベクトルNとの内積N・V0は、それぞれ0になる。
a×V0[0]+b×V0[1]+c×V0[2]+d×0=0 …(10)
a×V1[0]+b×V1[1]+c×V1[2]+d×0=0 …(11)
a×V2[0]+b×V2[1]+c×V2[2]+d×0=0 …(12)
上記式(10)〜(12)を解くことにより、係数a,b,cを求めることができる。係数a,b,cを求めた後、調整点P0の一つ、例えば、調整点P1の座標p1を超平面の式(1)に代入することにより、定数dを求めることができる。
d=−(axP1+byP1+czP1)+wP1 …(13)
むろん、調整点P2の座標p2を超平面の式(1)に代入してもよい。
以上より、補間範囲700に調整点P0が2点ある場合の超平面を表すデータが求められる。
一つの補間範囲700に調整点P0として3点の調整点(調整点P1,P2,P3とする。)がある場合、ホスト装置100は、仮想空間SP0において3点の調整点P1,P2,P3の座標p0を通る超平面を決定する(S208)。この場合、例えば、調整点P1の座標p1と調整点P2の座標p2との差からベクトルV0が決定され、調整点P1の座標p1と調整点P3の座標(p3とする。)との差からベクトルV1が決定される。3つ目のベクトルV2は、w方向へのベクトルが0となるように決定することにする。ベクトルV2の各成分は、上記式(6)〜(9)により決定することができる。以下、同じように上記式(10)〜(12)を解くことにより係数a,b,cを求めることができ、同じように上記式(13)により定数dを求めることができる。むろん、調整点P2の座標p2、又は、調整点P3の座標p3を超平面の式(1)に代入してもよい。
以上より、補間範囲700に調整点P0が3点ある場合の超平面を表すデータが求められる。
一つの補間範囲700に調整点P0として4点の調整点(調整点P1,P2,P3,P4とする。)がある場合、ホスト装置100は、仮想空間SP0において4点の調整点P1,P2,P3,P4の座標p0を通る超平面を決定する(S210)。この場合、例えば、調整点P1の座標p1と調整点P2の座標p2との差からベクトルV0が決定され、調整点P1の座標p1と調整点P3の座標(p3とする。)との差からベクトルV1が決定され、調整点P1の座標p1と調整点P4の座標(p4とする。)との差からベクトルV2が決定される。以下、同じように上記式(10)〜(12)を解くことにより係数a,b,cを求めることができ、同じように上記式(13)により定数dを求めることができる。むろん、調整点P2の座標p2、調整点P3の座標p3、又は、調整点P4の座標p4を超平面の式(1)に代入してもよい。
以上より、補間範囲700に調整点P0が4点ある場合の超平面を表すデータが求められる。
一つの補間範囲700に調整点P0が5点以上ある場合、ホスト装置100は、仮想空間SP0において最小二乗法を用いて超平面の係数a,b,c及び定数dを決定する(S212)。求める超平面と調整点(i)との距離をeiとすると、距離eiは以下の式により表される。尚、ここでの変数iは調整点P0を識別する変数であり、変数xiは調整点(i)のx座標であり、変数yiは調整点(i)のy座標であり、変数ziは調整点(i)のz座標であり、変数wiは調整点(i)のw座標である。
Figure 0006950513
補間範囲700内の各調整点(i)と超平面との距離eiの二乗和(Eとする。)は、以下の式により表される。
Figure 0006950513

最小二乗法では、二乗和Eを最小にする係数a,b,c及び定数dを求める。
係数a,b,c及び定数dについて、上記式(15)を偏微分し、その傾きが0となるところが最小値となる。すなわち、以下の式が成り立つ。
Figure 0006950513
ここで、積分計算の項を以下のように置き換える。
Figure 0006950513

Figure 0006950513

Figure 0006950513

Figure 0006950513
上記式(16)〜(19)に上記式(20)〜(32)を代入すると、以下の式のように表すことができる。
Figure 0006950513

以上の連立方程式(33)〜(36)を解くことにより、係数a,b,c及び定数dを求めることができる。
以上より、補間範囲700に調整点P0が5点以上ある場合の超平面を表すデータが求められる。
むろん、最小二乗法の代わりに、最尤推定法、RANSAC(Random Sampling Consensus)、又は、M推定(M-estimation)により超平面を表すデータを求めることも可能である。
超平面の決定後、ホスト装置100は、超平面を表すデータ(a,b,c,d)に基づいて、仮想空間SP0において各参照格子点GD10の位置(m個の成分)における格子点調整量AD10を決定し(S214)、格子点調整量決定処理を終了させる。係数a,b,c及び定数dが求められた超平面の方程式(1)に各参照格子点GD10の3成分x,y,zを代入すると、3成分x,y,zを満たす調整量wが格子点調整量AD10となる。例えば、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620である場合、出力プロファイル620のB2Aテーブル621の入力色空間CS4は3成分L,a,bを有する。そこで、これら3成分L,a,bをそれぞれ係数a,b,cに当てはめることにより、B2Aテーブル621の各参照格子点GD10における格子点調整量AD10を決定することができる。また、調整対象プロファイル550が入力プロファイル610である場合、入力プロファイル610のA2Bテーブル611の入力色空間CS4は4成分C,M,Y,Kを有する。そこで、これら4成分のうち3成分C,M,Yをそれぞれ係数a,b,cに当てはめることにより、A2Bテーブル611の各参照格子点GD10における格子点調整量AD10を決定することができる。決定した格子点調整量AD10は、K=K1,K2の両方の参照格子点GD10に適用することができる。
尚、調整点P0の設定調整量AD0によっては参照格子点GD10の出力座標値が上限を上回ったり加減を下回ったりすることが想定される。そこで、参照格子点GD10の格子点調整量AD10に制限を設定してもよい。
図12は、格子点調整量AD10に制限を設定する場合の追加処理を例示している。この処理は、例えば、図11で示した格子点調整量決定処理の直後に行われる。
追加処理が開始されると、ホスト装置100は、格子点調整量決定処理により得られた格子点調整量AD10が制限値を超過しているか否かに応じて処理を分岐させる(S222)。格子点調整量AD10が制限値を超過している場合、ホスト装置100は、格子点調整量AD10を制限値内に修正して(S224)、追加処理を終了させる。格子点調整量AD10が制限値内である場合、ホスト装置100は、S224の処理を行わずに追加処理を終了させる。
例えば、格子点調整量AD10がcmyk値の相対値である場合であってcmyk値のとり得る値が0〜100である場合を想定する。この場合、格子点調整量AD10が100を上回ったり−100を下回ったりすると、参照格子点GD10の出力座標値が0〜100に収まらない。そこで、格子点調整量AD10が閾値Th(0<Th<100)を超えた場合には格子点調整量AD10を閾値Thに修正してもよく、格子点調整量AD10が閾値−Thを下回った場合には格子点調整量AD10を閾値−Thに修正してもよい。むろん、参照格子点GD10について、元の出力座標値に格子点調整量AD10を加えた値が出力座標値の上限値を超える場合には、該上限値に収まるように格子点調整量AD10を修正してもよい。参照格子点GD10について、元の出力座標値に格子点調整量AD10を加えた値が出力座標値の下限値を下回る場合には、該下限値に収まるように格子点調整量AD10を修正してもよい。
以上のようにして、ホスト装置100は、補間範囲700に複数の調整点P0が受け付けられた場合に該複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0を用いて複数の参照格子点GD10における格子点調整量AD10を決定する。
図8に戻って説明を続ける。各参照格子点GD10の格子点調整量AD10の決定後、ホスト装置100は、格子点調整量AD10に基づいて色変換テーブル601の参照格子点GD10を含む格子点GD0の出力座標値を調整する(S124)。これにより、色変換テーブル601が調整され、この色変換テーブル601が調整対象プロファイル550に格納されることにより調整対象プロファイル550が調整される。例えば、各参照格子点GD10について、元の出力座標値に格子点調整量AD10を加えた値を調整後の出力座標値にすることができる。また、格子点調整量AD10が求められていない格子点について、格子点調整量AD10が求められた参照格子点GD10に隣接するなど参照格子点GD10から所定範囲内にある場合、前記格子点調整量AD10に基づいて格子点間の調整量を滑らかにするスムージングを行って出力座標値を調整してもよい。
色変換テーブル601の格子点GD0の出力座標値を調整した後、ホスト装置100は、終了条件が成立したか否かに応じて処理を分岐させる(S126)。終了条件が成立していない場合、ホスト装置100は、S102〜S126の処理を繰り返す。終了条件が成立した場合、ホスト装置100は、色変換テーブル調整処理を終了させる。
例えば、ホスト装置100は、調整後の調整対象プロファイル550を少なくとも用いて各調整点P0の調整後のLab値と目標T0のLabとの色差を求め、該色差がいずれも所定の閾値以下である場合に終了条件成立と判断し、前記閾値を超える色差がある場合に終了条件不成立と判断することができる。前記色差には、CIEDE2000色差式で表される色差ΔE00、CIE1994年色差式で表される色差ΔE* 94、1976年に提案されたCIE L***表色系による色差ΔE* ab(いわゆるΔE* 76)、CIE L***表色系による色差ΔE* uv、等を用いることができる。また、ホスト装置100は、S126の判断処理が規定の回数に達した場合に終了条件成立と判断してもよい。さらに、ホスト装置100は、色変換テーブル601の調整を終了させるか否かを選択する操作を受け付け、色変換テーブル601の調整を終了させる操作を受け付けた場合に終了条件成立と判断し、色変換テーブル601の調整を終了させない操作を受け付けた場合に終了条件不成立と判断してもよい。
本具体例は、同じ補間範囲700に複数の調整点P0を設定することができ、この場合、複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0が用いられて複数の参照格子点GD10における格子点調整量AD10が決定されて色変換テーブル601が調整される。従って、本具体例は、色変換テーブル601の同じ補間範囲700において或る箇所の調整量と別の箇所の調整量とをユーザーの意図に近付けることができ、複数の調整点が近くにあった場合でも精度の高い調整が可能であり、調整される色変換テーブルの色再現精度が向上する。
ここで、図13に例示するように、補間範囲700に受け付けられた複数の調整点P0に含まれる異なる2箇所の調整点P0を第一調整点P1及び第二調整点P2とする。図13に示す例は出力プロファイル620のB2Aテーブル621の格子900であり、第一調整点P1の座標が(LP1,aP1,bP1)であり、第二調整点P2の座標が(LP2,aP2,bP2)である。調整点P1,P2が異なるとは、L値とa値とb値の少なくとも一つが異なることを意味する。また、複数の参照格子点GD10に含まれる異なる2箇所の参照格子点GD10を第一参照格子点GD11及び第二参照格子点GD12とする。図13に示す例では、第一参照格子点GD11の座標が(cGD11,mGD11,yGD11,kGD11)であり、第二参照格子点GD12の座標が(cGD12,mGD12,yGD12,kGD12)である。図8に示すS122の格子点調整量決定処理において、第一調整点P1における設定調整量AD1と、第二調整点P2における設定調整量AD2と、が異なる場合、図12に示す追加処理が行われなければ、第一参照格子点GD11における格子点調整量AD11と、第二参照格子点GD12における格子点調整量AD12と、が異なる。すなわち、ホスト装置100は、設定調整量AD1,AD2が異なる場合に格子点調整量AD11,AD12を異ならせて複数の参照格子点GD10における格子点調整量AD10を決定する処理を行っている。図13に示す例において、格子点調整量AD11,AD12が異なるとは、L値とa値とb値の少なくとも一つが異なることを意味する。
本具体例は、同じ補間範囲700における調整点P1,P2の設定調整量AD1,AD2が異なる場合に参照格子点GD11,GD12の格子点調整量AD11,AD12が異なるため、同じ補間範囲700において或る箇所の調整量と別の箇所の調整量とをユーザーの意図に近付けることができる。この点でも、調整される色変換テーブルの色再現精度が向上する。
(7)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、出力デバイスは、インクジェットプリンターに限定されず、色材としてトナーを使用するレーザープリンターといった電子写真方式のプリンター、3次元プリンター、表示装置、等でもよい。
画像を形成する色材の種類は、C,M,Y,Kに限定されず、C,M,Y,Kに加えて、Lc、Lm、Yよりも高濃度のDY(ダークイエロー)、Or(オレンジ)、Gr(グリーン)、Kよりも低濃度のLk(ライトブラック)、画質向上用の無着色の色材、等を含んでもよい。
むろん、第二の色空間は、cmyk色空間に限定されず、CMY色空間、RGB色空間、等でもよい。
ターゲットデバイスは、ターゲット印刷機に限定されず、表示装置等でもよい。
むろん、第一の色空間は、CMYK色空間に限定されず、CMY色空間、RGB色空間、等でもよい。
本技術を適用可能な色変換テーブルは、ICCプロファイルに含まれる色変換テーブルに限定されず、RGBの各強度と使用するインクの各色(例えばC,M,Y,K,Lc,Lm)の使用量とを対応付けた変換テーブル等でもよい。
また、第一機器で使用される5色以上のインクの使用量と第二機器で使用されるインクの使用量とを対応付けた変換テーブルといった5次元以上の色変換テーブルにも、本技術を適用可能である。
図14に例示するように、図8で示したS122の格子点調整量決定処理において、補間範囲700に受け付けられた複数の調整点P0における設定調整量AD0の平均値を格子点調整量AD10に決定してもよい。図14に示す例では、補間範囲700に受け付けられた異なる3箇所の調整点P0を第一調整点P1、第二調整点P2、及び、第三調整点P3としている。図14に示す例は出力プロファイル620のB2Aテーブル621の格子900であり、第一調整点P1(LP1,aP1,bP1)に設定調整量AD1が取得され、第二調整点P2(LP2,aP2,bP2)に設定調整量AD2が取得され、第三調整点P3(LP3,aP3,bP3)に設定調整量AD2が取得されている。また、複数の参照格子点GD10に含まれる異なる2箇所の参照格子点GD10を第一参照格子点GD11及び第二参照格子点GD12とする。
図8に示すS122の格子点調整量決定処理において、ホスト装置100は、参照格子点GD11の格子点調整量AD11、及び、参照格子点GD12の格子点調整量AD12を含む参照格子点GD10の格子点調整量AD10を設定調整量AD1,AD2,AD3の平均値に決定する処理を行う。図14には格子点調整量AD11,AD12を相加平均値(AD1+AD2+AD3)/3にすることが示されているが、代わりに相乗平均や調和平均等を平均値として算出してもよい。
図14に示す例は、同じ補間範囲700にある複数の調整点P0におけるそれぞれの設定調整量AD0の平均値に格子点調整量AD10が決定されて色変換テーブル601が調整される。このため、同じ補間範囲700において或る箇所の調整量がユーザーの意図から大きくずれたり別の箇所の調整量がユーザーの意図から大きくずれたりすることが抑制される。従って、調整される色変換テーブルの色再現精度が向上する。
(8)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、調整される色変換テーブルの色再現精度を向上させることが可能な技術等を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
100…ホスト装置(色変換テーブル調整装置の例)、114…記憶装置、115…入力装置、120…測色装置、130…表示装置、200…プリンター(出力デバイスの例)、300…ターゲット印刷機、400…RIP、500…プロファイル、523…プライベートタグ、550…調整対象プロファイル、601…色変換テーブル、610…入力プロファイル、611…A2Bテーブル、620…出力プロファイル、621…B2Aテーブル、630…デバイスリンクプロファイル、631…デバイスリンクテーブル、700…補間範囲、800…UI画面、900…格子、AD0…設定調整量、AD10…格子点調整量、CH0,CH1…カラーチャート、CS1…第一の色空間(第一機器従属色空間)、CS2…第二の色空間(第二機器従属色空間)、CS3…プロファイル接続空間、CS4…入力色空間、CS5…出力色空間、GD0,GD1,GD2…格子点、GD10,GD11,GD12…参照格子点、P0,P1,P2,P3…調整点、PR0…色変換テーブル調整プログラム、SP0…仮想空間、ST1…調整点受付工程、ST2…設定調整量取得工程、ST3…格子点調整量決定工程、ST4…調整工程、SY1…色変換テーブル調整システム、T0…目標。

Claims (15)

  1. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定工程では、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する色変換テーブル調整方法。
  2. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
    前記格子点調整量決定工程では、前記補間範囲における前記複数の調整点のそれぞれの位置を表す値、及び、前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する色変換テーブル調整方法。
  3. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付工程と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
    前記格子点調整量決定工程では、前記入力色空間のn本(nは3以上の整数)の座標軸に沿った成分に含まれるm個(mは3以上n以下の整数)の成分に、前記色変換テーブルを調整する量を表す調整量を成分として加えたm+1次元の仮想空間において、前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面を表すデータを求め、該データに基づいて、前記超平面において前記参照格子点における前記m個の成分を満たす調整量を前記格子点調整量として決定する色変換テーブル調整方法。
  4. 前記格子点調整量決定工程では、前記補間範囲に受け付けられた調整点が2個以上且つm+1個以下である場合、前記仮想空間において前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置を通る前記超平面を表すデータを求める、請求項3に記載の色変換テーブル調整方法。
  5. 前記格子点調整量決定工程では、前記補間範囲に受け付けられた調整点がm+2個以上である場合、前記仮想空間において最小二乗法により前記超平面を表すデータを求める、請求項3に記載の色変換テーブル調整方法。
  6. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する処理をコンピューターにより行う、色変換テーブル調整方法であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に存在する複数の調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得工程と、
    前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定工程と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整工程と、を含み、
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定工程では、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整方法。
  7. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整するための色変換テーブル調整プログラムであって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付機能と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得機能と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定機能と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整機能と、をコンピューターに実現させ
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定機能は、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整プログラム。
  8. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整するための色変換テーブル調整プログラムであって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付機能と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得機能と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定機能と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整機能と、をコンピューターに実現させ、
    前記格子点調整量決定機能は、前記補間範囲における前記複数の調整点のそれぞれの位置を表す値、及び、前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整プログラム。
  9. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整するための色変換テーブル調整プログラムであって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付機能と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得機能と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定機能と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整機能と、をコンピューターに実現させ、
    前記格子点調整量決定機能は、前記入力色空間のn本(nは3以上の整数)の座標軸に沿った成分に含まれるm個(mは3以上n以下の整数)の成分に、前記色変換テーブルを調整する量を表す調整量を成分として加えたm+1次元の仮想空間において、前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面を表すデータを求め、該データに基づいて、前記超平面において前記参照格子点における前記m個の成分を満たす調整量を前記格子点調整量として決定する、色変換テーブル調整プログラム。
  10. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整するための色変換テーブル調整プログラムであって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に存在する複数の調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得機能と、
    前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定機能と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整機能と、をコンピューターに実現させ、
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定機能は、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整プログラム。
  11. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する色変換テーブル調整装置であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付部と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得部と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定部と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整部と、を含み、
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定部は、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整装置。
  12. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する色変換テーブル調整装置であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付部と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得部と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定部と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整部と、を含み、
    前記格子点調整量決定部は、前記補間範囲における前記複数の調整点のそれぞれの位置を表す値、及び、前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整装置。
  13. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する色変換テーブル調整装置であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に複数の調整点を受け付けることが可能な調整点受付部と、
    受け付けられた前記調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得部と、
    前記補間範囲に前記複数の調整点が受け付けられた場合に該複数の調整点におけるそれぞれの前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定部と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整部と、を含み、
    前記格子点調整量決定部は、前記入力色空間のn本(nは3以上の整数)の座標軸に沿った成分に含まれるm個(mは3以上n以下の整数)の成分に、前記色変換テーブルを調整する量を表す調整量を成分として加えたm+1次元の仮想空間において、前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点における前記m個の成分及び前記設定調整量を座標とする位置に合わせた超平面を表すデータを求め、該データに基づいて、前記超平面において前記参照格子点における前記m個の成分を満たす調整量を前記格子点調整量として決定する、色変換テーブル調整装置。
  14. 複数の格子点について入力色空間と出力色空間との座標値の対応関係を表す色変換テーブルを調整する色変換テーブル調整装置であって、
    前記色変換テーブルの複数の格子点のうち前記出力色空間の出力座標値を補間する際に参照される複数の参照格子点により前記入力色空間を区分する補間範囲に存在する複数の調整点について調整する量を表す設定調整量を取得する設定調整量取得部と、
    前記設定調整量を用いて前記複数の参照格子点における調整する量を表す格子点調整量を決定する格子点調整量決定部と、
    前記格子点調整量に基づいて前記色変換テーブルを調整する調整部と、を含み、
    前記補間範囲に受け付けられた前記複数の調整点に含まれる異なる2箇所の調整点を第一調整点及び第二調整点とし、前記複数の参照格子点に含まれる異なる2箇所の参照格子点を第一参照格子点及び第二参照格子点として、
    前記格子点調整量決定部は、前記第一調整点における前記設定調整量と、前記第二調整点における前記設定調整量と、が異なる場合、前記第一参照格子点における前記格子点調整量と、前記第二参照格子点における前記格子点調整量と、を異ならせて前記複数の参照格子点における前記格子点調整量を決定する、色変換テーブル調整装置。
  15. 請求項11請求項14のいずれか一項に記載の色変換テーブル調整装置と、
    パッチを含むカラーチャートを印刷するための印刷装置と、
    前記パッチを測色する測色装置と、を含む、色変換テーブル調整システム。
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