JP7066896B2 - 集合住宅 - Google Patents

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Description

本発明は内部空間に共用部を有する集合住宅に関する。
一般に、建物の内部空間と外部空間とを区画する外周壁には、防水性と耐火性とが求められる。また、特許文献1には、2つの住戸と共用廊下・階段等を含む共用エリアとを備える集合住宅が記載されており、このような形態の集合住宅では、共用エリアが2つの住戸によって囲まれており、更に、最上階を共用エリアも含めて屋根で覆うともに、1階の共用廊下と外部とを水密性を有するドア等で区画することにより、共用エリアを屋内空間とすることができる。
建物内での防火区画としての壁(例えば、1時間耐火試験をクリアしうる間仕切壁)としては、例えば特許文献2に記載のように、鋼製スタッドの両側に複数枚の石膏ボードを貼設したものが一般的である。
特開平11-336355号公報 実用新案登録第3119045号公報
屋内空間に形成された共用部と住戸部とを区画する区画壁において、その構成を外周壁と同一構成とした場合、すなわち、防水性と耐火性とを有する外装材を共用部側に配置した場合、区画壁が過剰な性能を有することになるとともに、仕上げの選択の自由度が低下し共用部に装飾性や意匠性を持たせにくくなる、という課題がある。また、屋内空間に形成された共用部と住戸部とを区画する区画壁において、特許文献2に記載のような壁を適用した場合、装飾を施す為には、スタッドの厚みと石膏ボードの厚みに加えて、装飾層の厚みと装飾材の下地の厚みが少なくとも必要となって、結果的に全体の壁厚が増し、面積的なロスが大きい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、集合住宅の屋内空間に形成された共用部と住戸部とを区画する区画壁において、耐火性を保ち且つ壁の厚みを抑えつつも、仕上げの選択の自由度が増し共用部に装飾性や意匠性を持たせることができる区画壁を備えた集合住宅を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様としての集合住宅は、外周壁に囲まれた内部空間を住戸部と共用部とに区画する区画壁を有する集合住宅であって、前記区画壁は、第1の面材と、該第1の面材が取り付けられる第1の下地材と、を有する第1壁部と、前記第1の面材に対向する第2の面材と、該第2の面材が取り付けられる第2の下地材と、を有する第2壁部と、を備え、前記第1の下地材及び第2の下地材は、前記第1の面材と前記第2の面材との間に、互いに離隔した状態で立設されており、前記第1壁部は、耐火性能を有するとともに、住戸部側に設けられているものである。
本発明のひとつの実施形態として、前記第1の下地材及び前記第2の下地材は柱状であり、平面視において千鳥状に配置されていることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記第1の下地材と前記第2の下地材の間に柔軟性を有する充填材が介在していることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記第1壁部と前記充填材との間に、配線または配管が挿通されていることが好ましい。
本発明の第2の態様としての集合住宅は、外周壁に囲まれた内部空間を住戸部と共用部とに区画する区画壁を有する集合住宅であって、前記区画壁は、第1の面材を有する第1壁部と、
前記第1の面材に対向する第2の面材を有する第2壁部と、を備え、前記第1壁部は、耐火性能を有するとともに、住戸部側に設けられており、前記第1壁部及び第2壁部には、前記住戸部と前記共用部とを連通する開口部が形成されており、前記開口部には所定の防火性能を有するドアが設けられており、前記ドアは前記第1の面材と連続し、且つ、前記ドアの共用部側の面は前記第2壁部の仕上がり面よりも前記住戸部側に後退しているものである。
本発明のひとつの実施形態として、前記開口部の周囲において、前記第2の面材よりも前記住戸部側に後退した仕上がり面を有する後退壁部が設けられていることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記住戸部は、互いに隣接する複数の住戸を備え、
前記隣接する複数の住戸は、前記区画壁を介して前記共用部に隣接するとともに、耐火性能を有する界壁によって互いに区画され、
前記界壁は、前記第1壁部に接続されていることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記共用部は、前記区画壁と連続した前記第1壁部と同一構成を含む壁体が平面視で前記住戸部側に窪んだ凹部を有し、
前記凹部には、メーターが設置されていることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記凹部と前記共用部の他の領域とを区画する開閉自在な扉を備えることが好ましい。
本発明のひとつの実施形態として、前記扉には、前記第2の面材と同一の装飾が施されていることが好ましい。
本発明の第1の態様によれば、区画壁では、第1の面材と第1の面材が取り付けられる第1の下地材とを有する第1壁部によって耐火性能(防火区画として必要な第1の下地材側からの加熱にも耐える性能)が担保されているので、第2壁部に耐火性能を持たせる必要がない。従って、第2壁部の面材の選択の自由度が高く、装飾性や意性を持たせることができる。しかも、第1の面材と第1の下地材のみの構成で耐火性能が担保されているので、第1の下地材と第2の下地材との間には他の面材等を介在させる必要がなく、区画壁全体の厚みを小さくすることができる。
本発明の第2の態様によれば、区画壁の防耐火性能の確保の為に、ドアと第1の面材との間に防耐火性を有する部材を介在させる必要がなく、簡易な方法で区画壁におけるドア周辺の防耐火性能を確保することができる。また、区画壁の共用部側壁面に陰影が形成されるとともに、ドアが共用部側から視認しにくくなるので、共用部の高級感や意匠性を高めることができる。
本発明の一実施形態としての集合住宅の1階平面図である。 玄関ドアを設けた区画壁の横断面図である。 玄関ドアを設けた区画壁の縦断面図である。 玄関ドアを設けた区画壁の他の例であって、(a)は横断面図であり、(b)は正面図であり、(c)は縦断面図である。 玄関ドアを設けた区画壁のさらに他の例であって、(a)は横断面図であり、(b)は正面図であり、(c)は縦断面図である。 玄関ドアを設けた区画壁のさらに他の例であって、(a)は横断面図であり、(b)は正面図であり、(c)は縦断面図である。 玄関ドアを設けた区画壁のさらに他の例であって、(a)は横断面図であり、(b)は正面図である。 (a)、(b)は、玄関ドアを設けた区画壁のさらに他の例を示す正面図である。 玄関ドアを設けた区画壁のさらに他の例であって、(a)は横断面図であり、(b)は正面図である。 区画壁の横断面図である。 界壁と区画壁との接続部を示す横断面図である。 区画壁に設けたメーター設置部を示す横断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において共通の構成には、同一の符号を付している。なお、以下で説明する集合住宅1は複数の階層を有するものであるが、説明の便宜上、特に断りのない限り、代表して1階について例示的に説明する。
図1は、本実施形態としての集合住宅1の1階平面図である。図1に示すように、集合住宅1は、内部空間と屋外空間とを区画する外周壁2を有する。外周壁2は、例えば、表面側に防水層としての塗膜が形成された軽量気泡コンクリート(ALC)からなる外装パネル材を連設することにより構成された外部仕上げ層と、例えば、フェノールフォーム等の発泡樹脂系の断熱パネル材を外装仕上げ層の内面に沿って連設することにより構成された断熱層と、石膏ボートと石膏ボード表面に貼設された壁クロス等の仕上げ材とで構成された内部仕上げ層と、を備えたものとすることができるが、特に限定されるものではない。外周壁2は、少なくとも所定の防耐火性能及び防水性能を有するものであればよい。
集合住宅1における外周壁2の内側すなわち内部空間には、共用部3と複数の住戸4aからなる住戸部4とを備える。共用部3は、共用廊下33及び各階の共用廊下33間を連絡する折り返し形式の共用階段32を備えている。1階の共用廊下33に面した外周壁2には共用部3と外部空間とを連通する開口部31が形成され、開口部31には共用玄関ドア34が設けられている。最上階の共用部3の上方は屋根で覆われており、これにより、全ての階層の共用部3が外部空間と区画されている。なお、共用部3には、エレベータ等の機械式の昇降手段を設けてもよいし、さらに吹抜けを設けてもよい。
共用部3と住戸部4(各住戸4a)とは、区画壁5により区画されている。図2に示すように、区画壁5は住戸部4側に設けられた第1壁部5aと、共用部3側に設けられた第2壁部5bと、を備える。
第1壁部5aは、略コ字状断面或いは略ロ字状断面の柱状の軽鉄スタッド材からなり所定の間隔で立設された第1の下地材54と、2枚重ねの強化石膏ボードからなり第1の下地材54に対してビス等の固定具によって取り付けられた第1の面材51とを備える。第1の下地材54は、床面に固定された下部ランナー材と上階の梁もしくは床スラブに固定された上部ランナー材とによって、下端と上端とが位置決めされるとともに互いに連結されている。第1の面材51を構成する強化石膏ボードは、芯材部分に無機繊維材料を混入することによって耐火性が強化された石膏ボードであり、1枚が21mmの厚みを有するとともに、隣接する強化石膏ボードとの目地部(接合部)が、内面側と外面側とで重ならないように貼着されている。第1壁部5aは、建築基準法等の法令等に規定された1時間の耐火性能を有する間仕切壁であり、第1の面材51側からの1時間の火熱の照射試験に加え、第1の下地材54側からの火熱の照射試験もクリアするものである。
第2壁部5bは、略コ字断面の柱状の軽鉄スタッド材からなり所定の間隔で立設された第2の下地材55と、2枚重ねの石膏ボードからなり、第2の下地材55に対してビス等の固定具によって取り付けられた第2の面材52とを備える。第2の下地材55は、床面に固定された下部ランナー材と上階の梁もしくは床スラブに固定された上部ランナー材とによって、下端と上端とが位置決めされるとともに互いに連結されている。第2の面材52を構成する石膏ボードは、1枚が12.5mmの厚みを有するとともに、隣接する強化石膏ボードとの目地部(接合部)が、内面側と外面側とで重ならないように貼着されている。
このような区画壁5では、第1の面材51と第1の面材51が取り付けられる第1の下地材54とを有する第1壁部5aによって耐火性能が担保されているので、第2壁部5bに耐火性能を持たせる必要がない。従って、第2の面材52の選択の自由度が高く、装飾性や意匠性を持たせることが容易である。しかも、第1の面材51と第1の下地材54のみの構成で耐火性能が担保されているので、第1の下地材54と第2の下地材55との間には他の面材等を介在させる必要がなく、区画壁5全体の厚みを小さくすることができる。
また、第1の下地材54と第2の下地材55とは、第1の面材51と第2の面材52との間に、平面視において略千鳥状に、互いに離隔した状態で立設されている(図10参照)。第1の下地材54と第2の下地材55とが千鳥状に配置されていることで、互いに干渉しにくくなって、第1壁部5aと第2壁部5bとを近接させることができ、区画壁5の厚みを更に小さくすることができる。
また、第1壁部5aと第2壁部5bとの間は、他の面材等の壁の構成部材を有さず、空洞部56となっている。この空洞部56には、ロックウール、グラスウール等の柔軟性を有する繊維質素材からなる充填材53が充填されている。この充填材53は、耐火性、遮音性、断熱性に優れ、例えば共用部3側からの出火の際に、火熱の第1の下地材54への到達を遅延させることができ、区画壁5の耐火性を更に高めることができる。また、充填材53は、共用部3と住戸部4との間の遮音性や住戸部4の温熱環境の向上にも寄与する。更に、第1の下地材54と第2の下地材55とが平面視において千鳥状に配置されているので、区画壁5全体の厚みを小さくしても、空洞部56に狭窄な部位が発生しにくく、充填材53が押しつぶされることによる性能低下を抑制することができる。
また、充填材53の充填後の充填材53と第1の面材51との間の余剰の空洞部56を利用して、電力ケーブル、通信ケーブル、ガス管、給水管、給湯管等の、設備・情報関連の配線・配管を通すことが可能である。これにより、共用部3の美観の維持、及び共用部3側からの火熱からの配線・配管の保護が可能である。
第1の面材51の住戸部4側の面には、ポリエチレン等の防湿フィルムにより防湿層58が形成されている(図2及び図3の破線参照)。更に、防湿層58の住戸4a側の面には、内装部材としての石膏ボードと石膏ボードの表面に貼設された壁クロスとによって構成された内装仕上げ層59が形成されている。
第2の面材52の共用部3側の面には、仕上げ材としての壁クロスが貼設されて仕上げられている。壁クロスは第2の面材52である石膏ボードとの組み合わせによって、建築基準法等の法令に定められた内装制限規定(壁や天井を準不燃材料もしくはそれ以上の性能を有する材料による仕上げに制限する規定)を満たすものである。なお、第2の面材52及び仕上げ材の選択にあたっては、仕上げ材単体もしくは第2の面材52と仕上げ材との組み合わせによって、上述の内装制限規定を満たすものであれば、いかなる材料を用いてもよく、例えば、レンガ、陶磁器質タイル、金属板、ガラス、石材、モルタル、漆喰等を単体、あるいは石膏ボード等を下地として使用することが可能である。また、第2の面材が仕上げ材を兼ねていてもよい。また、表面に凹凸形状や曲面形状等を有する部分を設けることも可能である。このように、第2壁部5bは、仕上げ材の選択の自由度や形態の自由度が高いので、共用部3に装飾性・意匠性の高い仕上げを施すことができる。また、第1壁部5aに手を加えることなく(すなわち区画壁5の耐火性能を維持しつつ)、第2の面材52や仕上げ材の加工のみで、壁埋め込み型のスイッチ、コンセント、壁付け照明器具等の設置を容易に行うこともできる。
第1壁部5a及び第2壁部5bを含む区画壁5には、各住戸4aへの出入り口となる開口部6が形成されており、当該開口部6には、住戸部玄関ドア7が設けられている。住戸部玄関ドア7は、所定の防火性能を有する、いわゆる「防火戸」であり、例えば建築基準法等の法令に規定される特定防火設備を構成するものである。住戸部玄関ドア7は、ドア枠71と、ドア枠71に対して蝶番72を介して取り付けられたドア本体73とを有する。ドア枠71は、例えば、鋼板の折り曲げ加工により形成された長尺の中空材料等を矩形枠状に組み合わせて構成されている。ドア本体73は、例えば、鋼材からなる矩形の枠材73aと、鋼板からなり枠材73aの両側にそれぞれ固定された2枚の面材73b、73cを備える。内部の中空部分には、断熱性を高めるための断熱材や剛性を高めるための補強材等を設けることができる。
区画壁5の開口部6において、第1の面材51を含む第1壁部5aの開口寸法は第2の面材52を含む第2壁部5bの開口寸法よりも小さい、すなわち、第1の面材51の端縁が第2の面材の端縁よりも突出している。ドア枠71は、その住戸部4側の平坦な面が第1の面材51の開口部6側の端縁部(第2の面材52よりも突出した部分)における共用部3側の面に当接されて、ビス等の固定具にて固定されている。すなわち、住戸部玄関ドア7は第1の面材51と連続している。この構成により、区画壁5の防耐火性の確保の為に、住戸部玄関ドア7と第1の面材51との間に防耐火性を有する部材を介在させる(例えば、第1の面材51と同等の防耐火性を有する付加面材を住戸部玄関ドア7方向に巻き込むように設ける)必要がなく、簡易な方法で区画壁5の防耐火性を確保することができる。
また、ドア本体73の共用部3側の面は、区画壁5の共用部3側の仕上がり面である壁クロスの表面(壁クロスの厚みは1mmにも満たず極めて薄いので第2の面材52の表面にほぼ一致する)よりも住戸部4側に後退して設置されている。より具体的には、ドア本体73の共用部3側の面は、区画壁5は両面の仕上げも含めた厚み(本実施例では約220mm)の中心位置にほぼ一致しており、区画壁5の共用部側の仕上がり面よりも約110mm後退している。この構成により、区画壁5の共用部3側壁面に陰影が形成されるとともに、ドア枠71を含む住戸部玄関ドア7全体が共用部3側から視認しにくくなるので、共用部3の高級感や意匠性を高めることができる。
また、区画壁5における開口部6の周縁において、第2の面材52と同一構成の付加面材(すなわち12.5mm厚の2枚重ねの石膏ボード)52aが、住戸部玄関ドア7方向に巻き込まれており、第2の面材52の端縁とドア枠71との間の隙間が付加面材52aによって覆われており、更に、第2の面材52の仕上げ材(壁クロス)と同一の仕上げ材で仕上げられている。この構成により、共用部3の高級感・意匠性・装飾性を更に高めることができる。なお、付加面材52aとしては内装制限規定を満たす範囲内で他の板状部材を用いてもよい。また、付加面材52aの部位(共用部壁面の巻き込み部分)には、図4(a)~(c)に示すように、ダウンライト等の埋め込み照明器具8を設けることが可能である。なお、図2~9において符号71aで示すものはドア枠71の見付け面である。
本実施形態では、付加面材52aと第2の面材52とが断面視で90度をなすものであるが、付加面材52aの形態は、図5(a)~(c)に示すようなものであってもよい。すなわち、区画壁5に設けられた開口部6において第2壁部5b(第2の面材52)開口寸法を更に大きくし、付加面材52aを、第2の面材52とのなす角度が鈍角(例えば135度)となるように(すなわち、共用部玄関ドア7から共用部3方向に向かうほど間口寸法または高さ寸法が徐々に大きくなるように)、且つドア枠71と第2の面材52との間の空隙を塞ぐように取り付けてもよい。この構成は、ドア枠71における左右の縦枠側のみならず、上枠側にも適用することができ、また、夫々の方向について付加面材52aと第2の面材52のなす角度を90以上180度未満の任意の角度とすることができ、例えば、上枠側のみ角度を変えたり、左右非対称としたりすることも可能である。また、本形態は、住戸部玄関ドア7部分のみならず、後述する後退壁部9を含む領域の周縁に採用することもできる。このように、付加面材52aと第2の面材52とのなす角度が断面視で鈍角となる部位を設けることにより、共用部3に新奇性を持たせることができる。また、例えば、本構成を住戸部玄関ドア7の吊元側に適用することによって、ドア本体73を大きく開くことができ、人の出入りや荷物の出し入れの際の利便性を向上させることができる。
また、図6(a)~(c)に示すように、付加面材52aを複数段階に鉤状に(共用部玄関ドア7から共用部3方向に向かうほど間口寸法または高さ寸法が段階的に大きくなるように)屈曲するように形成されていてもよい。本例についても、図5に示す例と同様の作用効果が発揮され、多様な組み合わせも可能である。
住戸部玄関ドア7(開口部6)に隣接する位置には、図7~9に示すように、後退壁部9を設けることができる。後退壁部9は、第2壁部5bが部分的に取り除かれた領域に設けられており、第2壁部5bに比べてより薄い或いはより第1壁部5aに接近し面材によって、第1壁部5aの第1の下地材側の面を覆うように構成されている。後退壁部9の表面は、区画壁5の共用部3側の表面よりも、住戸4a側であって、住戸部玄関ドア7のドア本体73の表面にほぼ揃っている。後退壁部9には、例えば、表札、ポスト、インターホン玄関子機、傘立て、または照明器具等を設けることができる。なお、後退壁部9は、住戸部玄関ドア7の左右両側に設けることや上枠側に設けることもできる。これらの組み合わせによって、正面視略鉤形状あるいは門形状とすることもできる。後退壁部9に上記の表札等を設けることで、共用部3側に当該表札等が突出し難くなるため、共用部3を通行する居住者等の通行を妨げ難くすることができる。また、ドア本体73が開く側(吊元と反対側)に後退壁部9を設けることで、共用部3側からドア本体73を開いた際に身体を退避させる空間が広がり、住戸4aへの出入りがしやすくなる。また、後退壁部9の表面は、住戸部玄関ドア7と同一の仕上げを施すことが可能であり、この場合、住戸部玄関ドア7との外観上の一体感を高めることができる。
ここで、図11は、界壁10と区画壁5との接続部を示す横断面図である。界壁10は、互いに隣接する複数の住戸4a間での延焼を防ぐことを目的として、隣接する住戸4a間の境界に設けられる壁であり、間仕切壁として建築基準法等の法令で規定された所定の耐火性能(例えば1時間の耐火性能)を有する。すなわち、一方の住戸4a側からの1時間の火熱の照射試験に加え、他方の住戸4a側からの火熱の照射試験もクリアするものである。界壁10は、1対の面材10aと、面材10aを固定する為の下地となる下地材10bとからなる。面材10aは、例えば厚さ9mmの石膏ボードを2枚重ねして構成されている。また、下地材10bは、例えば面材10aの延在方向に沿って所定の間隔で立設された軽鉄スタッド材からなる。下地材10bは1対の面材10aの夫々に対して設けられており、下地材10b同士は離隔している。また、界壁10内の空洞部には、ロックウール等の遮音性を有する充填材53が充填されている。
界壁10は、一方の端部において区画壁5の第1壁部5aの第1の面材51に接続されている。区画壁5では、前述の通り、所定の耐火性能を有する第1壁部5aが住戸部4側に形成されているので、界壁10の端面を第1壁部5aの第1の面材51の表面に当接するという簡易な方法によって、界壁10と区画壁5との接続部分における耐火性能が確保されるので、施工性が高い。
ここで、図12に示すように、共用部3には、区画壁5と連続した第1壁部5aと同一構成を含む壁体が平面視で住戸部4側に窪んだ凹部3aを設けてもよい。具体的には、区画壁5が住戸部4側に部分的に窪んでいるように屈曲されて、共用部3に凹部3aが形成されている。この凹部3aには、同一階の住戸4aのガス等のメーターが集中的に設置されており、メーター設置部MSとして利用がなされている。メーター設置部MSにおいて第2壁部5bを構成する第2面材52は、内側に設けられた合板と外側に設けられた石膏ボードとによって構成されている。なお合板は、メーターをビス等の締結手段で第2壁部5bに固定する際の下地として機能する。
メーター設置部MSとして利用されている凹部3aの開口部には、その周囲の第2壁部5bに沿って、メーター、配管等を覆い隠す為の扉3bが開閉自在に設けられている。扉3bは、扉枠3b1と扉枠3b1に蝶番(不図示)を介して取り付けられた扉本体3b2により構成されている。扉3bの表面には、その周囲の第2壁部5bの第2の面材52と同一の装飾及び仕上げが施されている。また、扉枠3b1が分断された5bを構成する第2面材52の端面に当接するように設置されることによって、扉3bの共用部3側への突出が抑えられ、扉3bの仕上がり面は第2壁部5bの仕上がり面と略同一となっている。
扉3bは、所定の防水性を有する外周壁2の内部に設けられているので、区画壁5と同様に、外周壁2のような防水性を持たせる必要がない。また、共用部3と住戸部4との間の防火区画は、所定の耐火性能を有する第1壁部5aによって確保されているので、扉3bには第2壁部2bと同様に防耐火性を持たせる必要がない。従って、第2壁部5bと同様に、扉3bの材質や仕上げの選択の自由度が高く、共用部3の意匠性や装飾性を向上させることが比較的容易にできる。なお、凹部3aは、隣接する2つの住戸4aに跨るように設けてもよい。
本発明に係る集合住宅は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲で記載された内容を逸脱しない範囲で、様々な構成により実現することが可能である。例えば、第1の面材として、2枚重ねの強化石膏ボードにかえて、厚さ50mm以下の軽量気泡コンクリート(ALC)パネルを用いてもよい。
また、先の実施形態の集合住宅1の各階には、住戸4aが3つ設けられているが、この住戸4aの数は、1以上の任意の数とすることができる。また、間取りも特に限定されるものではなく、敷地の形態、法規制等の与条件に応じて適宜設計することができる。
1 集合住宅
2 外周壁
3 共用部
3a 凹部
3b 扉
4 住戸部
4a 住戸
5 区画壁
5a 第1壁部
5b 第2壁部
6 開口部
7 住戸部玄関ドア
8 照明器具
9 後退壁部
10 界壁
31 開口部
32 共用階段
33 共用廊下
34 共用部
51 第1の面材
52 第2の面材
52a 付加面材
53 充填材
54 第1の下地材
55 第2の下地材
56 空洞部
57 梁
58 防湿層
59 内装仕上げ層
71 ドア枠
71a ドア枠の見付け面
72 蝶番
73 ドア本体
73a 枠材
73b 面材
73c 面材
MS メーター設置部

Claims (7)

  1. 外周壁に囲まれた内部空間を住戸部と共用部とに区画する区画壁を有する集合住宅であって、
    前記区画壁は、
    第1の面材を有する第1壁部と、
    前記第1の面材に対向する第2の面材を有する第2壁部と、を備え、
    前記第1壁部及び前記第2壁部のうち前記第1壁部のみが、耐火性能を有
    前記第1壁部は、前記第2壁部に対して住戸部側に設けられており
    前記第1壁部及び前記第2壁部には、前記住戸部と前記共用部とを連通する開口部が形成されており、
    前記開口部には所定の防火性能を有するドアが設けられており、
    前記ドアは前記第1の面材と連続し、且つ、前記ドアの共用部側の面は前記第2壁部の仕上がり面よりも前記住戸部側に後退している、ことを特徴とする集合住宅。
  2. 前記開口部の周囲において、前記第2の面材よりも前記住戸部側に後退した仕上がり面を有する後退壁部が設けられていることを特徴とする、請求項に記載した集合住宅。
  3. 前記住戸部は、互いに隣接する複数の住戸を備え、
    前記隣接する複数の住戸は、前記区画壁を介して前記共用部に隣接するとともに、耐火性能を有する界壁によって互いに区画され、
    前記界壁は、前記第1壁部に接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した集合住宅。
  4. 前記共用部は、前記区画壁と連続した前記第1壁部と同一構成を含む壁体が平面視で前記住戸部側に窪んだ凹部を有し、
    前記凹部には、メーターが設置されていることを特徴とする、請求項1~の何れかに記載した集合住宅。
  5. 前記凹部と前記共用部の他の領域とを区画する開閉自在な扉を備えることを特徴とする、請求項に記載した集合住宅。
  6. 前記扉には、前記第2の面材と同一の装飾が施されていることを特徴とする、請求項に記載した集合住宅。
  7. 前記第1壁部が有する耐火性能は、建築基準法等の法令で規定された1時間の耐火性能が担保されている、請求項1~6に何れかに記載した集合住宅。
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