JP4427099B2 - 乾式間仕切壁構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾式間仕切壁構造に関するものであり、より詳細には、防犯性能、遮音性能及び防耐火性能を改善する簡単な構成の乾式間仕切壁構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物の各室を区画する乾式工法の界壁として、軽鉄下地の骨組にボード建材を取付けてなる軽鉄下地工法の間仕切壁、或いは、補強リブを備えた自立可能な面材(ボード建材又は押出成形板)を建込むノンスタッド工法又はスタッドレス工法の間仕切壁が知られている。乾式工法の間仕切壁は、建築物の軽量化及び施工性等の点で湿式工法の間仕切壁に比べて有利であることから、建築物の内壁として広く実用に供されている。
【0003】
建築物内部の間仕切壁は、内装制限及び防耐火性能に関する建築基準法上の制限を受けるので、中・大規模建築物又は中・高層建築物の間仕切壁は、多くの場合、耐火間仕切壁として設計・施工される。一般に、乾式工法の間仕切壁は、鉄筋コンクリート壁又はコンクリートブロック壁等の湿式工法の比べて防耐火性能の点で難点があると考えられてきたが、長年に亘る間仕切壁構造の改良の結果として、近年の乾式間仕切壁の多くは、湿式間仕切壁に匹敵する防耐火性能を発揮する。例えば、石膏ボード又は石膏板を両面に施工した軽鉄下地の間仕切壁が、防耐火基準に適合した乾式工法の耐火間仕切壁として多数の建設現場で施工されている。
【0004】
乾式工法の間仕切壁は又、湿式工法の間仕切壁に比べて遮音性能が劣るとも考えてきたが、近年の乾式間仕切壁は、遮音性能の点においてもかなり改善しており、例えば、遮音性能を向上した軽鉄間仕切壁は、中高層ホテルや、中高層の集合住宅の境界壁又は戸境壁として好適に使用可能な遮音性能を発揮する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、乾式間仕切壁は、比較的容易に破壊可能なボード建材により壁面を形成した構造を有する。しかも、間仕切壁内の軽鉄スタッドは、上下のランナと摩擦係合するにすぎず、各軽鉄スタッドは、上下のランナに固定されてはいない。このため、防犯性能の点で乾式間仕切壁及び湿式間仕切壁を対比すると、乾式間仕切壁は、湿式間仕切壁と同等の防犯性能を発揮し難い。また、ガス爆発、爆風、火器類等により壁面破壊の可能性を回避し難い施設、例えば、飲食又は宿泊用建物の業務用厨房、病院及び警察等の隔離施設、危険物を取扱う施設、空港等の公共的重要施設などでは、壁面材の破壊を極力防止する必要があることから、乾式工法の間仕切壁を採用するには、壁面強度の問題等を克服することが望まれる。殊に、近年建設されている数多くの高層集合住宅では、建築物の軽量化の観点より境界壁又は戸境壁を乾式間仕切壁で設計・施工することが望ましいが、その反面、乾式間仕切壁の戸境壁を採用した場合には、各戸の防犯性能を完全には確保し難く、また、ガス爆発事故等の衝撃による界壁破壊や、これに伴う火炎拡散又は類焼等の被害拡大も懸念されており、従って、従来の乾式間仕切壁構造には、依然として改良の余地が残されている。
【0006】
また、乾式間仕切壁の防耐火性能及び遮音性能が近年かなり改善したとはいっても、コンセント等の建築設備の開口部による遮音性能の低下や、特定の周波数帯域の騒音に対しては十分な遮音効果を発揮し難いという問題も残されており、更には、乾式間仕切壁の場合、火災時のボード建材の脱落又は剥落等による防耐火性能の低下といった問題も回避し難い。このため、乾式間仕切壁の遮音性能及び防耐火性能を更に改善する対策が望まれる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、防犯性能、耐衝撃性、遮音性能及び防耐火性能を改善する簡単な構成の乾式間仕切壁構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記目的を達成すべく、軽鉄スタッド及び壁面材により形成される乾式工法の間仕切壁において、
金属成形板が前記スタッド間の空間に配置され、該成形板は、前記スタッドに固定され、スタッド間空間に延在することを特徴とする乾式間仕切壁構造を提供する。
【0009】
本発明の上記構成によれば、壁面材が破壊したとしても、金属成形板がスタッド同士を相互連結するとともに、スタッド間空間を少なくとも部分的に閉塞するので、侵入者等の通り抜けを阻止することができる。また、衝撃により壁面材が破壊又は損傷したとしても、間仕切壁内の金属成形板は、他室への火炎拡散、爆風吹抜け、或いは、銃弾等の通過を遮る。
【0010】
また、金属成形板は、壁の質量を増大し、間仕切壁の遮音効果を全体的に向上させるばかりでなく、両側の壁面に配置された建築設備開口部の間に位置し、設備開口部による音抜け効果を抑制する。
【0011】
更には、火災時に壁面材が脱落又は剥落した際、金属成形板は、各スタッドを相互連結し続けるので、間仕切壁の崩落又は逸失は、回避し得る。
従って、上記構成の乾式間仕切壁によれば、簡易な構造であるにもかかわらず、防犯性能、耐衝撃性、遮音性能及び防耐火性能を効果的に改善することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施形態によれば、金属成形板は、鋼板、アルミニウム合金、ステンレス合金又はセラミックスの一体成形板からなる。金属成形板は、板厚0.3〜3.0mm、好ましくは、1.2〜2.3mm程度の板厚を有する。
【0013】
本発明の更に好適な実施形態によれば、上記金属成形板は、軽鉄スタッドに固定される両側の取付部と、取付部の間に延在する平板部、曲面部又は折曲成形部とから構成される。好ましくは、取付部は、金属成形板の両側縁を曲げ成形することにより形成され、上下方向に整列した多数のビス孔が、取付部に穿設される。所望により、上記取付部と同様な取付部を金属成形板の上縁及び下縁に更に形成しても良い。更に好ましくは、取付部と軽鉄スタッドとの間に緩衝材、例えば、耐火性の遮音シーリング材が介挿される。
【0014】
本発明の或る実施形態において、曲面部又は折曲成形部の頂点部分は、壁面材の内側表面に接触し、壁面材の励振現象を抑制する。
本発明の他の実施形態において、上記壁面材は、柱又は梁の耐火被覆材を分断して柱又は梁の表面まで延び、壁内耐火材が、間仕切壁の末端部又は上端部に配置される。壁内耐火材は、間仕切壁の中空部を横断し且つ壁面材を介して柱又は梁の耐火被覆材と耐火上連続し、これにより、柱又は梁を全面的に被覆する耐火被覆が、耐火被覆材、壁面材及び壁内耐火材により形成される。このような構成によれば、間仕切壁の末端部及び上端部を柱又は梁に固定し、間仕切壁の末端部又は上端部においても、間仕切壁の防犯性能又は隔離性能や、遮音性能を向上することができる。好ましくは、上記耐火被覆材、壁面材及び壁内耐火材は、不燃性ボード建材からなる。更に好ましくは、耐火間仕切壁の壁面材と同種の不燃性面材が、耐火被覆材及び壁内耐火材として使用される。例えば、石膏ボード、珪酸カルシウム板又は押出形成板のいずれかが、耐火被覆材、壁面材及び耐火被覆材として使用される。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る乾式間仕切壁構造の実施例について、詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る乾式間仕切壁構造の第1実施例を示す断面図であり、図3及び図4は、図1及び図2に示す間仕切壁構造の部分斜視図である。
【0016】
図1及び図3に示す如く、H型鋼材の鉄骨柱Cが、建築物の隔壁又は外壁Aに沿って配置され、耐火間仕切壁Wの壁芯が、柱Wの柱芯と直角に交差する。柱Cの耐火被覆Dが、柱Cを囲むように配置される。耐火被覆Dは、角形鋼製スタッド1に取付けられた下張り耐火面材2及び上張り耐火面材3からなり、乾式工法の耐火被覆層を形成する。クロス又は塗装等の内装仕上材料4が、上張り耐火面材3の室内側表面に施工される。
【0017】
間仕切壁Wの末端部は、耐火被覆Dを分断し、柱Cの側面まで延入しており、壁面材7、8は、柱Cの表面に突付けられる。垂直鋼材10が、柱Cの側面に沿って柱Cに固定され、帯板形態の壁内耐火材12、13が、垂直鋼材10の支持面11に取付けられる。壁内耐火材12、13は、柱Cの耐火面材2、3と同等の耐火性能を有し、軽鉄スタッド6の幅と実質的に同一の幅を有する。耐火被覆層Dは、間仕切壁Wの末端部によって分割されるが、耐火被覆層Dの欠損部分では、壁面材7、8及び壁内耐火材12、13による柱Cの耐火被覆が形成されるので、柱Cは、実質的に全面に亘って耐火被覆される。
【0018】
間仕切壁Wは、床スラブF1上に施工された軸組構造の軽鉄間仕切壁からなり、壁芯に沿って所定間隔を隔てて整列配置した軽鉄スタッド6と、ボードビス等の係止具によってスタッド6の両側面に取付けられた下張り壁面材7と、ステープル等の係止具及び/又は接着剤によって壁面材7の室内側表面に取付けられた上張り壁面材8とから概ね構成される。クロス又は塗装等の内装仕上材料9が、壁面材8の室内側表面に更に施工される。
【0019】
図2及び図4に示す如く、H形鋼材の梁Bが、上階床スラブF2の下面に配置される。耐火間仕切壁Wの壁芯は、梁Bの中心線と直角に交差する。梁Bの耐火被覆Dが、梁Bを囲むように配置される。耐火被覆Dは、柱Cの耐火被覆Dと同様に下張り耐火面材2及び上張り耐火面材3の2層構造を有する。
【0020】
間仕切壁Wの上端部は、耐火被覆Dを分断し、梁Bの下面まで延入しており、壁面材7、8は、梁Bのフランジ部下面に突付けられる。溝形鋼材又はチャンネル形鋼材を所定長に切断してなるブラケット16が、ボルト又は溶接により梁Bのフランジ部下面に固定される。ブラケット16は、梁Bに沿って所定間隔、例えば、900mm間隔を隔てて配置される。
【0021】
帯板形態の壁内耐火材17、18が、ブラケット16の支持面19に取付けられる。壁内耐火材17が、ボードビス等の係止具によってブラケット16に固定され、壁内耐火材18が、ステープル等の係止具及び/又は接着剤によって壁内耐火材17の下面に固定される。壁内耐火材17、18は、耐火面材2、3と同等の耐火性能を有し、スタッド6の幅と実質的に同一の幅を有する。壁内耐火材18の下面には、間仕切壁Wの上部ランナ31が固定され、スタッド6の上端部が上部ランナ31に挿入される。スタッド6の下端部は、床スラブF1上の下部ランナ32に挿入される。なお、軽鉄天井下地及び天井仕上材からなる天井構造体Eが、後工程により各室に施工される。
【0022】
スタッド6は、断面形状及び寸法等を日本建築学会基準(JASS26)等で規定されたC形又はチャンネル形の軽量型鋼からなり、幅50〜100mm、厚さ45mm〜60mm程度の寸法を有する。スタッド6の相互間隔は、壁面材7、8の割付け寸法に相応しており、一般には、約300mm間隔又は約450mm間隔に設定される。なお、スタッド6として、スタッド1のような角形鋼材、或いは、シャフトウォール用スタッド等の他の断面形状の軽鉄スタッドを使用しても良い。
【0023】
板厚1.0〜3.0mm、好ましくは、1.2〜2.3mm程度の鋼板20が、等間隔に配置されたスタッド6の間に挿入される。鋼板20は、概ね壁芯位置に位置決めされた平板部21の両側縁を略直角に曲げ成形したものであり、両側縁の折曲げ部分は、スタッド6に取付け可能な取付部22を構成する。図2(A)に示す如く、上下方向に整列した多数のビス孔23が、取付部22に穿設される。
【0024】
図1に示す如く、取付部22は、ビス等の係止具26によってスタッド6の縁部6aに固定される。所望により、緩衝材27が、取付部22及び縁部6aの間に介挿される。緩衝材27として、金属製帯板、樹脂製又はエラストマー製のシート材料、ロックウールフェルト等の耐火材料、或いは、遮音性シーリング材等を好適に使用し得る。
【0025】
鋼板20の外形寸法は、スタッド6の間に形成される空間15の正面寸法に一致しており、各スタッド間空間15に夫々挿入された各鋼板20は、図2(B) に示す如く、各スタッド間空間15を閉塞する。
【0026】
図5は、間仕切壁Wの施工工程を示す工程説明図である。
図5(A) に示す如く、下部ランナ32を床スラブF1上に固定するとともに、壁内耐火材17、18を介して上部ランナ31を梁Bの下側に固定する。次いで、軽鉄スタッド6を上下のランナ31、32に沿って等間隔に建込む。
【0027】
図5(B) に示す如く、鋼板20をスタッド間空間15に挿入し、係止具26(図1)によって鋼板20の取付部22を各スタッド6の縁部6aに固定する。このようにしてスタッド間空間15を閉塞した後、図5(C) に示す如く、壁面材7、8を各スタッド6に固定する。壁面材7、8として、強化石膏ボード、強化石膏板又は珪酸カルシウム板等のボード建材を好適に使用し得る。
【0028】
このような間仕切壁構造によれば、鋼板20は、軽鉄スタッド6を相互連結し、間仕切壁Wの耐衝撃性を向上するとともに、スタッド間空間15を閉塞し、侵入者等の通り抜けを阻止する。従って、間仕切壁Wの防犯性能又は隔離性能は、格段に向上する。また、上記実施例では、間仕切壁Wの末端部及び上端部が柱C及び梁Bに達し、柱C及び梁Bに固定されるので、間仕切壁Wの末端部及び上端部においても、間仕切壁Wの防犯性能又は隔離性能が向上する。
【0029】
間仕切壁Wの鋼板20は又、火災時に壁面材7、8が崩落又は脱落した際にも、スタッド間空間15を閉塞し続け、火炎又は熱風の吹抜けを阻止する。このため、間仕切壁Wの防耐火性能は、大きく向上する。 間仕切壁Wの鋼板20は、図1及び図2に示す間仕切壁Wの伝播音Xを遮断する。これは、間仕切壁Wの末端部及び上端部が柱C及び梁Bに達し、側路伝播音Yを遮断することと相まって、間仕切壁Wの遮音性能を全体的に向上させる。また、間仕切壁Wには、電源コンセント器具や、電話アウトレット器具等の建築設備器具が埋め込まれ、これら器具の埋込み部分では、壁面材7、8に開口部が形成されるので、設備器具用開口を通じた騒音伝達経路が形成される。しかしながら、鋼板20は、このような騒音伝播の経路を遮断するので、建築設備開口等を原因とする間仕切壁Wの遮音性劣化を有効に防止することができる。なお、鋼板20の材質、板厚及び及び表面処理は、任意に設定可能であるので、鋼板20の質量、反射性能及び吸音性能を間仕切壁Wの使用目的に応じて適切に設定し、間仕切壁Wの遮音性能を所望の如く調節することができる。
【0030】
図6は、鋼板20の各種形態を例示する斜視図である。
前述の鋼板20は、図6(A) に示す如く、壁芯方向と平行に延びる平板部21を備えた形態のものであるが、鋼板20の形態は、これに限定されるものではなく、図6(B) に示す如く、スタッド間空間15を斜めに横断するように壁芯と交差する方向に延びた平板部21を備えても良く、また、図6(C) 及び図6(D) に示す如く、曲面部21’を備え、或いは、図6(E) 及び図6(F) に示す如く、ジグザク形態又はリブ形態の折曲成形部21”を備えた構造のものであっても良い。
【0031】
図7及び図8は、図6(C) 及び図6(D) に示す鋼板20を備えた間仕切壁Wの構成を示す断面図である。
間仕切壁Wの全体構成は、前述の実施例と同一であるが、鋼板20は、曲面部21’を備え、曲面部21’は、スタッド間空間15に湾曲面を形成する。曲面部21’は、間仕切壁W内に入射する音に反発し、矢印X方向の透過音の音圧を遮断するとともに、透過音を不規則な方向に反射し且つ拡散する。
【0032】
図8に示す実施例では、曲面部21’の頂点部分28は、交互に各室の壁面材7に接触する。曲面板21’は、スタッド間空間15から僅かに膨らみ出るような曲率を有し、壁面材7を取付けたときに、壁面材7と圧力下に接触する。片側の室で発生した音は、壁面材7、8に振動を励振するが、曲面板21’は、壁面材7に接触して壁面材7、8の振動を抑制ないし吸収し、スタッド間空間15の音圧レベルを低下させるとともに、反対側の壁面材7、8への音圧伝播を遮断する。また、壁面材7に接した鋼板20は、間仕切壁Wの共振周波数を変え、壁面材7、8の共振を防止するので、特に重低音域又は低周波数域の騒音に対する間仕切壁Wの遮音効果を向上させる。
【0033】
図9は、図6(E) に示す鋼板20を備えた間仕切壁Wの構成を示す断面図である。
間仕切壁Wの全体構成は、前述の実施例と同一であるが、鋼板20は、ジグザグ形の折曲成形部21”を備え、折曲成形部21”は、スタッド間空間15に不規則な方向性の隔壁を形成する。折曲成形部21”は、矢印X方向の透過音の音圧を遮断し、透過音を不規則な方向に反射し、拡散する。
【0034】
図10は、スタッド間空間15を部分的に閉塞する鋼板20を備えた間仕切壁の実施例を示す斜視図である。
図10に示す間仕切壁Wの全体構成は、上述の実施例と同じであるが、本例の鋼板20は、スタッド間空間15の下半部にのみ挿入される。鋼板20の平板部21は壁芯方向に配置され、取付部22は、各スタッド6の縁部6aに固定される。このような構成の間仕切壁Wによれば、遮音性能及び防耐火性能は、前述の実施例に比べて低下し得るが、防犯性能に関し、前述の実施例と同様の効果が得られる。なお、鋼板20は、必ずしも下半部に配置する必要はなく、下部ランナ32から上方に間隔を隔てた位置に配置しても良く、また、上下方向に間隔を隔てた複数の鋼板20をスタッド間空間15に配置しても良い。
【0035】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【0036】
例えば、取付部22と同様な折曲げ部分を鋼板20の上縁及び下縁に形成しても良く、また、鋼板20と同様な板体を他の金属(アルミニウム合金、ステンレス合金等)又はセラミックスの板体により形成しても良い。
【0037】
また、鋼板20の上縁及び下縁とランナ31、32との接続部、柱C及び梁Bと壁面材7、8との接続部、耐火面材2、3と壁面材8との接続部、壁面材7の内側表面と壁内耐火材12、13、17、18の端部との接続部等に耐火性の遮音シーリング材等を充填しても良い。
【0038】
更に、壁内耐火材12、13、17、18は、石膏ボードの帯板に限定されるものではなく、珪酸カルシウム板、押出成形板、ALC板等の他の耐火性ボード又はパネル材を壁内耐火材12、13、17、18として使用しても良い。
また、鋼板20と同様な鋼板をスタッド間空間15に更に挿入することも可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明の上記構成によれば、防犯性能、耐衝撃性、遮音性能及び防耐火性能を改善する簡単な構成の乾式間仕切壁構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾式間仕切壁構造の第1実施例を示す横断面図である。
【図2】図1に示す乾式間仕切壁構造の縦断面図である。
【図3】図1及び図2に示された間仕切壁の柱取合部の構成を示す部分斜視図である。
【図4】図1及び図2に示された間仕切壁の梁取合部の構成を示す部分斜視図である。
【図5】間仕切壁の施工工程を示す工程説明図である。
【図6】間仕切壁内に配置される鋼板の各種形態を例示する斜視図である。
【図7】図6(C) に示す鋼板を備えた間仕切壁の構成を示す断面図である。
【図8】図6(D) に示す鋼板を備えた間仕切壁の構成を示す断面図である。
【図9】図6(E) に示す鋼板を備えた間仕切壁の構成を示す断面図である。
【図10】スタッド間空間を部分的に閉塞する鋼板を備えた間仕切壁構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 外壁
B 梁
C 柱
D 耐火被覆
W 耐火間仕切壁
6 軽鉄スタッド
7、8 壁面材
15 スタッド間空間
20 鋼板
21 平板部
21’ 曲面部
21” 折曲成形部
22 取付部
23 ビス孔
26 係止具
27 緩衝材
28 頂点部分
31、32 ランナ

Claims (7)

  1. 軽鉄スタッド及び壁面材により形成される乾式工法の間仕切壁において、
    金属成形板が前記スタッド間の空間に配置され、該成形板は、前記スタッドに固定され、スタッド間空間に延在することを特徴とする乾式間仕切壁構造。
  2. 前記金属成形板は、前記スタッドに固定される両側の取付部と、該取付部の間に延在する平板部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の乾式間仕切壁構造。
  3. 前記金属成形板は、前記スタッドに固定される両側の取付部と、該取付部の間に延在する曲面部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の乾式間仕切壁構造。
  4. 前記金属成形板は、前記スタッドに固定される両側の取付部と、該取付部の間に延在する折曲成形部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の乾式間仕切壁構造。
  5. 前記曲面部は、局所的に前記壁面材に接触することを特徴とする請求項に記載の乾式間仕切壁構造。
  6. 前記折曲成形部は、局所的に前記壁面材に接触することを特徴とする請求項4に記載の乾式間仕切壁構造
  7. 前記壁面材は、柱又は梁の耐火被覆材を分断して柱又は梁の表面まで延び、
    壁内耐火材が、前記間仕切壁の中空部を横断し且つ該壁面材を介して柱又は梁の耐火被覆材と耐火上連続するように、前記間仕切壁の末端部又は上端部に配置され、
    柱又は梁を全面的に被覆する耐火被覆が、前記耐火被覆材、前記壁面材及び前記壁内耐火材により形成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の乾式間仕切壁構造。
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