JP7066639B2 - 患者における抗cd19治療の治療的有用性を予測するための方法 - Google Patents

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Description

本開示は、抗CD19抗体を用いる治療から利益を得る患者における特徴およびバイオマーカーを同定することを対象とする。
CD19は、2つの細胞外免疫グロブリン様ドメインおよび広範な細胞質側末端を有する免疫グロブリンスーパーファミリーの95kDaの膜貫通糖タンパク質である。このタンパク質は、汎Bリンパ球表面受容体であり、プレB細胞発生の最初期からそれ以降、形質細胞への末端分化の間に下方制御されるまで広範に発現される。それはBリンパ球系統に特異的であり、造血幹細胞および他の免疫細胞では、一部の濾胞樹状細胞を除いて発現されない。CD19は、B細胞受容体(BCR)シグナル伝達の陽性調節剤として機能し、B細胞の活性化および増殖ならびに体液性免疫応答の発生において重要である。それは、CD21およびCD81と併せて同時刺激分子として作用し、T細胞依存性抗原に対するB細胞応答において重要である。CD19の細胞質側末端は、タンパク質チロシンキナーゼのsrc-ファミリーを介して下流シグナル伝達経路を作動させるチロシンキナーゼのファミリーに物理的に関連する。CD19は、ほぼすべての慢性リンパ性白血病(CLL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)、ならびに他の多くの異なるタイプの白血病、例えば急性リンパ性白血病(ALL)およびヘアリー細胞白血病(HCL)において高度に発現されることから、リンパ系起源のがんにおける興味深い標的である。
CD19特異的抗体の臨床開発は従来、CD19抗原の内部移行により制限されていたが、抗体修飾技術の改善により、この有望な治療標的が回復している。MOR00208(以前はXmAb5574と称される)は、CD19に結合するFcが改変されたヒト化モノクローナル抗体である。XmAbの改変された突然変異による、MOR00208のFcへのFcγRへの結合における増強は、非修飾抗体と比べて、腫瘍に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞食作用(ADCP)、および直接的細胞傷害性効果(アポトーシス)をインビトロで著しく増強する。MOR00208は、補体依存性細胞傷害性を媒介することが示されていない。
MOR00208は、CLL、ALLおよびNHLにおける臨床試験において試験されているかまたは現在試験中である。具体的には、慢性リンパ性白血病におけるXmAb(登録商標)5574の安全性および耐容性という表題の第I相試験、ならびにB細胞急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)を治療するためのFc最適化抗CD19抗体(MOR00208)の試験という表題の第IIa相試験は完了している。非ホジキンリンパ腫(NHL)を治療するためのFc最適化抗CD19抗体(MOR00208)の試験という表題の第IIa相試験は、募集を完了している。また以下の試験、すなわち、再発性または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)(B-MIND)を有する成人患者におけるベンダムスチン(BEN)を伴うMOR00208対BENを伴うリツキシマブ(RTX)の有効性および安全性を評価するための試験という表題の第II/III相試験、BTKiで前処置されたR/R CLL/SLL患者におけるイデラリシブを伴うMOR00208の有効性および安全性を評価するための試験という表題の第II相試験、R-R DLBCLを有する患者におけるMOR00208を伴うレナリドミドの有効性および有効性を評価するための試験という表題の第II相試験、ならびに再発性もしくは難治性CLL、SLLもしくはPLLを有する患者または未治療のCLL、SLLもしくはPLLを有する高齢患者におけるレナリドミドと組み合わせた第II相MOR00208という表題の第II相試験が、計画されるかまたは進行中である。さらなる現行の第II相試験(COSMOS)では、再発性または難治性CLL、SLLを有する患者におけるイデラリシブまたはベネトクラクスと組み合わせたMOR00208の有効性および安全性が試験される。
MOR00208の単剤有効性は、CLLおよびNHLにおいて報告されている。しかし、患者のモノクローナル抗体療法薬に対する一般的な変動しやすい奏効率によると、どの患者がかかる抗体療法薬に応答する可能性が高いかを正確に予測し、恩恵を受ける可能性が最も高い患者にその治療薬を投与することができるような方法が必要であることが示される。患者の特定のバイオマーカーまたは特徴は、各バイオマーカーにおける特定の濃度または範囲がかかる治療薬に対する応答性と相関する場合に見出され得る。
リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン塩酸塩(ヒドロキシダウノマイシン)、ビンクリスチン硫酸塩(Oncovin)およびプレドニゾン(R-CHOP)で治療されたDLBCLを有する患者の生存に対するナチュラルキラー(NK)細胞数の影響が評価された。Kim et al.,Blood Research,49:3,162-169(September 2014)。以前、末梢NK細胞数が、aalPI 2-3DLBCLを有する患者における臨床成績に関連することが報告された。Plonquet et al.,Ann Oncol 2007;18:1209-15。
有効性を予測するかかる患者の特徴およびバイオマーカーを発見および同定するために相当な努力および投資が必要であることは明らかである。
MOR00208は、CLL、ALL、NHLおよびSLLを有する患者において試験されている。したがって、MOR00208治療から利益を得る可能性がより高い患者の特徴またはバイオマーカーを同定するため、臨床データの徹底分析が現在まで完了している。
MOR00208は、CD19表面抗原を特異的に標的にし、その増強されたADCCエフェクター機能を介して直接的な腫瘍細胞死を媒介する。前臨床試験では、MOR00208は、15,000~105,000分子/細胞の範囲のCD19抗原レベルを発現する、ヒトリンパ腫および白血病(バーキットリンパ腫、CLL、ヘアリー細胞白血病(HCL)、CD19慢性骨髄性白血病(CML)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)および急性リンパ芽球性白血病(ALL)の広範囲にわたるCD19腫瘍細胞系に対するADCC、ADCP、および直接的細胞傷害性効果(アポトーシス)をインビトロで著しく増強することが示されている。同様の効果は、新しく単離された患者のCLLまたはALL細胞との関連でも認められており、ALLおよびCLL B細胞について報告された発現範囲がNHL B細胞において認められる範囲をカバーすることから、原発性非ホジキンリンパ腫(NHL)細胞に置き換えられることも期待される(Ginaldi et al.,1998;Olejniczak et al.,2006)。様々なタイプのB細胞新生物全体に及ぶCD19の広範かつ均質な表面発現に基づき、本試験におけるMOR00208の効果は、広範囲のヒトリンパ腫および白血病、例えば、CLL、ALL、NHLおよびSLLならびにそれらのサブタイプに向けることができる。
非ホジキンリンパ腫(NHL)を治療するためのFc最適化抗CD19抗体(MOR00208)の試験という表題の第IIa相試験からのデータは徹底分析されている。これら効果の結果として、以下の開示は、抗CD19抗体が有効である場合の患者の特徴およびバイオマーカーを提供する。
詳細には、患者の少なくとも以下の特徴、すなわち、a)年齢、b)性別、c)患者が直近6か月以内にリツキシマブの投与を受けていたか否か、d)患者がリツキシマブ難治性であるか否か、e)患者がFcγRIIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、f)患者がFcγRIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、g)患者が12か月を超える前治療に対する応答の持続期間を有するか否か、h)ベースライン末梢T細胞数(細胞/μl)、i)ベースライン末梢NK細胞数(細胞/μl)およびj)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現(細胞あたりの結合抗体-ABC)が評価された。
1)ベースライン末梢NK細胞数および2)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現の双方が、MOR00208治療との患者応答に対して明確な相関を示した。具体的には、より多いベースライン末梢NK細胞数/μlを有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。DCRは、患者が完全寛解(CR)+部分寛解(PR)+安定疾患(SD)を有することを含む。加えて、かかる患者は、より少ないNK細胞数を有する患者と比べて、有意により良好な進行のない生存(PFS)を有した。さらに、少なくとも60,000(ABC)のNK細胞上のベースラインCD16発現を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。
したがって、CLL、ALL、NHLおよびSLLと診断され、かつa)多い末梢NK細胞数または2)少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現のいずれかを有する患者は、MOR00208治療から利益を得る可能性がより高い。
1)ベースライン末梢NK細胞数および2)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現の双方は、MOR00208治療との患者応答に対して明確な相関を示した。具体的には、少なくとも50細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。DCRは、患者が完全寛解(CR)+部分寛解(PR)+安定疾患(SD)を有することを含む。加えて、少なくとも50細胞/μlのベースラインNK細胞数を有する患者は、より少ないNK細胞数を有する患者と比べて、有意により良好な進行のない生存(PFS)を有した。さらに、少なくとも60,000(ABC)のNK細胞上のベースラインCD16発現を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。
したがって、CLL、ALL、NHLおよびSLLと診断され、かつa)少なくとも50細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数または2)少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現のいずれかを有する患者は、MOR00208治療から利益を得る可能性がより高い。
1)ベースライン末梢NK細胞数および2)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現の双方は、MOR00208治療との患者応答に対して明確な相関を示した。具体的には、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。DCRは、患者が完全寛解(CR)+部分寛解(PR)+安定疾患(SD)を有することを含む。加えて、少なくとも100細胞/μlのベースラインNK細胞数を有する患者は、より少ないNK細胞数を有する患者と比べて、有意により良好な進行のない生存(PFS)を有した。さらに、少なくとも60,000(ABC)のNK細胞上のベースラインCD16発現を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。
したがって、CLL、ALL、NHLおよびSLLと診断され、かつa)少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数または2)少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現のいずれかを有する患者は、MOR00208治療から利益を得る可能性がより高い。
図1は、MOR00208の可変ドメインおよびCDRのアミノ酸配列を示す。 図2は、MOR00208の完全重鎖および軽鎖のアミノ酸配列を示す。 図3は、DCRにおける予測因子としての末梢NK細胞数の受信者動作特性(ROC)分析を示す。 図4は、DCRにおける予測因子としての末梢NK細胞上のCD16発現レベル(ABC)のROC分析を示す。 図5は、DCRにおける有望な予測因子としての末梢T細胞数のROC分析を示す。 図6は、末梢NK細胞数および末梢NK細胞上のCD16発現レベルが独立変数であり、かつ相関しないことを示す。 図7は、特定のベースラインの特徴およびバイオマーカーを有する患者サブグループにおけるDCRを伴うフォレストプロットを示す。 図8は、少なくとも100細胞/μlの末梢NK細胞数を有する患者とより少ないNK細胞数を有する患者との間の進行のない生存の差異を示す。 図9は、末梢NK細胞上のCD16発現において少なくとも60,000のABCを有する患者とより少ないNK細胞上のCD16発現を有する患者との間の進行のない生存の差異を示す。 図10は、少なくとも500細胞/μlの末梢T細胞数を有する患者とより少ないT細胞数を有する患者との間の進行のない生存の差異を示す。
用語「抗体」は、任意のアイソタイプ、例えば、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEを含むモノクローナル抗体を意味する。IgG抗体は、ジスルフィド結合によって連結される2つの同一の重鎖および2つの同一の軽鎖からなる。各々の重鎖および軽鎖は、定常領域および可変領域を含む。各可変領域は、主に抗原のエピトープへの結合に関与する「相補性決定領域」(「CDR」)または「超可変領域」と称される3つのセグメントを含む。それらは、N末端から順番に番号付けられ、CDR1、CDR2、およびCDR3と称される。CDR外部の可変領域のより高度に保存された部分は、「フレームワーク領域」と称される。「抗体断片」は、Fv、scFv、dsFv、Fab、Fab’F(ab’)2断片、または他の断片を意味し、それは少なくとも1つの可変重鎖または可変軽鎖を含み、各々はCDRおよびフレームワーク領域を含む。
「VH」は、抗体、または抗体断片の免疫グロブリン重鎖の可変領域を指す。「VL」は、抗体、または抗体断片の免疫グロブリン軽鎖の可変領域を指す。
「Fc領域」は、抗体の定常領域を意味し、それはヒトにおいては、lgG1、2、3、4サブクラスまたはその他に属し得る。ヒトFc領域の配列は、IMGT、すなわちヒトIGH C-REGION(www.imgt.org/IMGTrepertoire/Proteins/protein/human/IGH/IGHC/Hu_IGHCallgenes.html(2011年5月16日に検索))で利用可能である。
患者という用語は、ヒトを含む。
NHLは、リンパ球に起源をもつ不均一な悪性腫瘍である。米国では、発生率が65,000例/年で死亡数が約20,000と推定される(アメリカがん協会(American Cancer Society),2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。この疾患はすべての年齢で発生し得、通常の発症は40歳を超える成人において始まり、発生率は年齢とともに増加する。NHLは、リンパ節、血液、骨髄および脾臓において蓄積するリンパ球のクローン増殖によって特徴づけられるが、任意の主要な臓器が関与し得る。病理学者および臨床医によって用いられる現在の分類体系は、NHLを前駆体および成熟B細胞またはT細胞新生物にオーガナイズする、腫瘍の世界保健機関(WHO)分類である。PDQは現在、臨床試験へのエントリーにおいて、NHLを無痛性または侵襲性に分けている。無痛性NHLグループは、主に濾胞性サブタイプ、小リンパ球性リンパ腫、MALT(粘膜関連リンパ組織)、および辺縁帯からなり;無痛性は、新規に診断されるB細胞NHL患者の約50%を包含する。侵襲性NHLは、主に、びまん性大細胞型B細胞(DLBL、DLBCL、またはDLCL)(すべての新規に診断される患者の40%はびまん性大細胞型を有する)、バーキット、およびマントル細胞の組織学的診断を有する患者を含む。NHLの臨床経過は非常に変化しやすい。臨床経過の主要な決定因子は、組織学的サブタイプである。NHLの大部分の無痛性型は、不治の病と考えられる。患者は最初、化学療法または抗体療法のいずれかに応答し、大部分は再発することになる。現在までの試験では、早期介入を伴う生存における改善は実証されていない。無症候患者では、患者が症候性になるかまたは疾患のペースが加速しているように見えるまで「経過観察する」ことは認容できる。経時的には、この疾患はより侵襲性の組織像に変化し得る。中央値生存は8~10年であり、無痛性患者は、彼らの疾患の治療期間中、3つ以上の治療を受けることが多い。歴史的には、症候性無痛性NHL患者の初期治療は、組み合わせ化学療法であった。最も一般的に使用される薬剤は、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン(CVP);またはシクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾン(CHOP)を含む。患者の約70%~80%は、彼らの初期化学療法に応答することになり、寛解の持続期間は2~3年程度にわたる。最終的には、患者の大半が再発する。抗CD20抗体であるリツキシマブの発見および臨床用途は、奏効率および生存率において有意な改善をもたらしている。大部分の患者における現行の標準治療は、リツキシマブ+CHOP(R-CHOP)またはリツキシマブ+CVP(R-CVP)である。インターフェロンは、アルキル化剤と組み合わせることで、NHLの初期治療薬として認可されているが、米国では使用が制限されている。リツキシマブ治療は、NHLの幾つかのタイプにおいて有効であることが示されており、現在、無痛性(濾胞性リンパ腫)と侵襲性NHL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)の双方における第一選択治療として認可されている。しかし、抗CD20モノクローナル抗体(mAb)には、一次耐性(再発性無痛性患者において50%の応答)、獲得耐性(再治療時、50%の奏効率)、まれな完全寛解(再発性集団内で2%の完全奏効率)、および再発の継続パターンを含む、有意な制限がある。最後に、多数のB細胞がCD20を発現しないことから、多数のB細胞障害が抗CD20抗体療法を用いて治療不能である。
NHLに加えて、B細胞の調節不全から生じる白血病の幾つかのタイプが存在する。慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukemia)(「慢性リンパ性白血病(chronic lymphoid leukemia)」または「CLL」としても公知)は、Bリンパ球の異常な蓄積によって引き起こされる成人白血病の一種である。CLLでは、悪性リンパ球は、正常で成熟した外観を呈し得るが、感染に有効に対処することができない。CLLは、成人における白血病の最も一般的な形態である。男性は、女性の2倍、CLLを発症しやすい。しかし、主要なリスク因子は年齢である。新しい症例の75%超が、50歳を超える患者において診断されている。毎年10,000超の症例が診断され、死亡数は年間でほぼ5,000名である(アメリカがん協会(American Cancer Society),2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。CLLは不治の病であるが、大部分の症例では徐々に進行する。CLLを有する多くの人々は、長年にわたり普通の活動的な生活を送る。その遅発性が理由で、早期CLLは、早期のCLL介入が生存期間または生活の質を改善しないと考えられることから、一般に治療されない。その代わり、状態は経時的に監視される。初期CLL治療は、正確な診断および疾患の進行に応じて変わる。CLL治療に用いられる薬剤は多数存在する。組み合わせ化学療法レジメン、例えばFCR(フルダラビン、シクロホスファミドおよびリツキシマブ)、およびBR(イブルチニブおよびリツキシマブ)は、新規に診断されたCLLおよび再発性CLLの双方において有効である。同種骨髄(幹細胞)移植は、そのリスク故に、CLLにおける第一選択治療として用いられるのはまれである。
白血病の別のタイプが、CLL診断に要求されるクローン性リンパ球増加が欠如するが、それ以外では病理学的および免疫表現的特徴を共有するCLL変異体と考えられる小リンパ球性リンパ腫(SLL)である(Campo et al.,2011)。SLLの定義には、リンパ節腫脹および/または脾腫の存在を必要とする。さらに、末梢血中のBリンパ球の数は、5×109/Lを超えない必要がある。SLLでは、診断は、可能な限りいつでも、リンパ節生検の病理組織学的評価により確認される必要がある(Hallek et al.,2008)。SLLの発生率は、米国ではCLLの約25%である(Dores et al.,2007)。
白血病のもう一つのタイプが、急性リンパ球性白血病としても知られる急性リンパ芽球性白血病(ALL)である。ALLは、骨髄における悪性および未熟白血球(リンパ芽球としても公知)の過剰産生および継続的増殖によって特徴づけられる。「急性」は、循環リンパ球(「芽球」)の未分化な未熟状態を指し、しかも疾患は、未治療のままであれば迅速に進行し、平均余命は数週から数か月である。ALLは、小児において最も一般的であり、4~5歳が最高発生率である。12~16歳の子供は、ALLが原因で他者よりも容易に死亡する。現在、小児ALLの少なくとも80%は治癒可能と考えられる。毎年4,000未満の症例が診断され、死亡数は年間でほぼ1,500名である(アメリカがん協会(American Cancer Society),2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。
非特異的なB細胞リンパ腫におけるCD19抗体の使用は、国際公開第2007076950号パンフレット(米国特許出願公開第2007154473号明細書)(双方とも参照により援用される)に考察されている。CLL、NHLおよびALLにおけるCD19抗体の使用は、Scheuermann et al.,CD19 Antigen in Leukemia and Lymphoma Diagnosis and Immunotherapy,Leukemia and Lymphoma,Vol.18,385-397(1995)(その全体が参照により援用される)に記載されている。
CD19に特異的なさらなる抗体は、国際公開第2005012493号パンフレット(米国特許第7109304号明細書)、国際公開第2010053716号パンフレット(米国特許出願第12/266,999号明細書)(Immunomedics);国際公開第2007002223号パンフレット(米国特許第8097703号明細書)(Medarex);国際公開第2008022152号パンフレット(米国特許出願第12/377,251号明細書)および国際公開第2008150494号パンフレット(Xencor)、国際公開第2008031056号パンフレット(米国特許出願第11/852,106号明細書)(Medimmune);国際公開第2007076950号パンフレット(米国特許出願第11/648,505号明細書)(Merck Patent GmbH);国際公開第2009/052431号パンフレット(米国特許出願第12/253,895号明細書)(Seattle Genetics);ならびに国際公開第2010095031号パンフレット(米国特許出願第12/710,442号明細書)(Glenmark Pharmaceuticals)、国際公開第2012010562号パンフレットおよび国際公開第2012010561号パンフレット(International Drug Development)、国際公開第2011147834号パンフレット(RocheGlycart)、ならびに国際公開第2012/156455号パンフレット(Sanofi)(すべてはそれら全体が参照により援用される)に記載されている。
用語「CD19」は、以下の同義語:B4、Bリンパ球抗原CD19、Bリンパ球表面抗原B4、CVID3、分化抗原CD19、MGC12802、およびT細胞表面抗原Leu-12を有する、CD19として公知のタンパク質を指す。
ヒトCD19は、
Figure 0007066639000001
のアミノ酸配列を有する。
「MOR00208」は、抗CD19抗体である。可変ドメインのアミノ酸配列は、図1に提示される。MOR00208の重鎖および軽鎖Fc領域のアミノ酸配列は、図2に提示される。「MOR00208」および「XmAb5574」は、図1および2に示される抗体を記述するための同義語として用いられる。MOR00208抗体は、米国特許出願第12/377,251号明細書(その全体が参照により援用される)に記載されている。
米国特許出願第12/377,251号明細書は、以下:
>4G7 H1.52ハイブリッドS239D/I332E
Figure 0007066639000002
>4G7 L1.155
Figure 0007066639000003
のような4G7 H1.52ハイブリッドS239D/I332E/4G7 L1.155と称される(後にMOR00208と称される)抗体を記述している。
医薬組成物は、活性薬剤、例えばヒトにおける治療用抗体を含む。医薬組成物は、薬学的に許容できる担体または賦形剤をさらに含んでもよい。
「投与される」または「投与」は、例えば、吸入用の鼻スプレーもしくはエアロゾルとして、または摂取可能溶液、カプセル剤もしくは錠剤としての注射剤型による、例えば、静脈内、筋肉内、皮内もしくは皮下経路または粘膜経路などによる医薬組成物の送達を指す。
本開示に従って投与される抗体は、治療有効量で患者に投与される。「治療有効量」は、所与の疾患または障害の臨床症状での何らかの改善をもたらすのに十分な量を指す。例として、例示される試験における患者は、MOR00208の投与を、12mg/kgで毎週1回、また維持段階では2週毎もしくは月毎に1回受けた。
特定の治療目的にとって有効な量は、疾患または損傷の重症度、ならびに被験者の体重および全身状態に依存することになる。適切な用量の決定が、値のマトリックスを作成し、マトリックス内の異なる点を試験することによる通常の実験を用いて達成され得、それらすべてが熟練した医師または臨床科学者の通常の技能の範囲内にあることは理解されるであろう。
ベースラインは、所望される治療薬の投与前を意味する。例えば、所望される抗CD19抗体の投与前である。
受信者動作特性(ROC)分析を用いて、予測性、感受性、特異性を分析し、有望なバイオマーカー、例えばNK細胞数、NK細胞上のCD16発現レベル、およびT細胞数におけるカットオフを決定した。最適なカットオフを推定するため、以下のさらなる方法:「Max.Accuracy」-正確性を最大化するカットオフ;b)「Max.DOR」-診断オッズ比を最大化するカットオフ;c)「Error.rate」-誤差率を最小化するカットオフ;d)「Max.Accuracy.area」-正確性の範囲を最大化するカットオフ;e)「Max.Sens+Spec」-特異性を併せた感受性の合計を最大化するカットオフ;f)「Max.Youden」-Youden指数を最大化するカットオフ;g)「Se=Sp」-感受性が特異性に等しいカットオフ;h)「Min.ROC.Dist」-曲線とグラフの左上端との間の距離を最小化するカットオフ;i)「Max.Efficiency」-効率を最大化するカットオフ;およびj)「Min.MCT」-誤分類コストの項目を最小化するカットオフ、が存在する。Lopez-Raton,M.,Rodriguez-Alvarez,M.X,Cadarso-Suarez,C.and Gude-Sampedro,F.(2014).Optimal Cutpoints:An R Package for Selecting Optimal Cutpointsin Diagnostic Tests.Journal of Statistical Software 61(8),1-36を参照のこと。
CD19に特異的な抗体はまた、他の薬剤と組み合わせて前臨床的に試験されている。例えば、MOR00208は、ナイトロジェンマスタード、プリン類似体、サリドマイド類似体、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤、BCL-2阻害剤およびブルトンのチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤と組み合わせて試験されていた。
「ナイトロジェンマスタード」は、化学療法剤として用いられる非特異的DNAアルキル化剤である。アルキル化剤は、アルキル基(CnH2n+1)を核酸塩基に、例えばアルキル基をDNAのグアニン塩基のイミダゾール環の7位の窒素原子で付加する。アルキル化ステップは、鎖間架橋(ICL)の形成をもたらす。これらのICLは、複製および転写などの基本的な代謝過程を遮断することから、細胞傷害性が高い。ナイトロジェンマスタードは、シクロホスファミド、クロラムブシル、ウラムスチン、イホスファミド、メルファランおよびベンダムスチンを含む。
ベンダムスチンは、リボムスチン(ribomustin)(登録商標)、およびトレアンダ(登録商標)という名称で市販されており、慢性リンパ性白血病(CLL)、無痛性B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)、および他のリンパ腫の治療における、Mundipharma International Corporation Limited(Astellas Pharma GmbHのライセンシー)およびCephalonにより、SDX-105としても公知である。ベンダムスチンは、以下の構造:
Figure 0007066639000004
を有する。
プリン類似体は、代謝プリンの構造を模倣し、それにより核酸の合成に干渉する代謝拮抗物質である。例えば、フルダラビンは、プリンヌクレオチド、アデニンおよびグアニンに対して置換することにより、RNAおよびDNAに組み込まれ得る。プリン類似体は、個体の高速増殖性細胞、例えばがん細胞、骨髄細胞または胃腸管内に存在する細胞の増殖を阻害する。プリン類似体は、メルカプトプリン、アザチオプリン、チオグアニンおよびフルダラビンを含む。フルダラビンまたはリン酸フルダラビン(Fludara(登録商標))は、慢性リンパ性白血病および無痛性非ホジキンリンパ腫の治療において用いられる化学療法剤である。フルダラビンは、プリン類似体である。フルダラビンは、リボヌクレオチドレダクターゼおよびDNAポリメラーゼに干渉することによりDNA合成を阻害し、(これらの酵素はDNA複製中に極めて活性が高いことから)S期に特異的である。フルダラビンは、以下の構造:
Figure 0007066639000005
を有する。
「サリドマイド類似体」は、限定はされないが、サリドマイド自身、レナリドミド(CC-5013、Revlimid(商標))、ポマリドミド(CC4047、Actimid(商標))ならびに国際公開第2002068414号パンフレットおよび国際公開第2005016326号パンフレット(それら全体が参照により援用される)に開示される化合物を含む。この用語は、骨格としてサリドマイド構造を用いる合成化合物を指す(例えば、側鎖が付加されているかまたはかかる側鎖が親構造から欠失されている)。類似体は、分子断片としてのアルキル鎖の1つ以上の官能基分の長さの差、またはイオン化における変化により、サリドマイドおよびその代謝産物化合物と構造が異なる。用語「サリドマイド類似体」はまた、サリドマイドの代謝産物を含む。サリドマイド類似体は、各化合物のS-およびR-鏡像異性体のラセミ混合物、ならびに個別にS-鏡像異性体またはR-鏡像異性体を含む。ラセミ混合物は好ましい。
サリドマイド類似体は、以下の構造:
Figure 0007066639000006
の化合物を含む。
「ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤」は、増殖制御、代謝および翻訳開始などの多くの細胞機能にとって重要なシグナル伝達経路のPI3K/AKT/mTOR経路の一部である、ホスホイノシチド3-キナーゼ酵素の1つ以上を阻害することにより機能する薬剤のクラスである。
PI3Kには幾つかの異なるクラスおよびアイソフォームが存在する。クラス1のPI3Kは、4つのタイプ(アイソフォーム)-p110α、p110β、p110γおよびp110δを有する、p110として知られる触媒サブユニットを有する。試験中の現行の阻害剤は、クラスIのPI3Kの1つ以上のアイソフォームを阻害する。
ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤は、少なくともイデラリシブ、デュベリシブおよびコパンリシブを含む。イデラリシブは、Gilead Sciences,Inc.によって市販されている(商品名Zydelig、GS-1101またはCAL-101とも称される)。イデラリシブは現在、他の併存症が要因でリツキシマブ単独が適切な治療と考えられるような患者におけるリツキシマブと組み合わせた再発性慢性リンパ性白血病(CLL)の治療薬;少なくとも2つの先行的な全身治療法を受けている患者における再発性濾胞性B細胞非ホジキンリンパ腫(FL)の治療薬;少なくとも2つの先行的な全身治療法を受けている患者における再発性小リンパ球性リンパ腫(SLL)の治療薬として分類される。この物質は、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤として作用し;より詳細には、それは、酵素ホスホイノシチド3-キナーゼのδアイソフォームであるP110δを遮断する。
イデラリシブの式は、
Figure 0007066639000007
である。
「ブルトンのチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤」は、B細胞発生において重要な役割を担うチロシン-タンパク質キナーゼBTK酵素を阻害することによって機能する薬剤のクラスである。詳細には、BTKは、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)-三リン酸(PIP3)に結合するPHドメインを含む。PIP3の結合は、BtkがホスホリパーゼCをリン酸化することを誘導し、次いでホスファチジルイノシトールPIP2を、イノシトール三リン酸(IP3)およびジアシルグリセロール(DAG)という2つの二次メッセンジャーに加水分解し、次いで下流タンパク質の活性をB細胞シグナル伝達の間に調節するようになる。
ブルトンのチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、イブルチニブを含む。イブルチニブは、Pharmacyclics,IncおよびJohnson & Johnson’s Janssen Pharmaceuticalによって市販されている(商品名Imbruvica、PCI-32765とも称される)。イブルチニブは現在、少なくとも1つの前治療を受けているマントル細胞リンパ腫(MCL)を有する患者、少なくとも1つの前治療を受けている慢性リンパ性白血病(CLL)を有する患者、17p欠失を伴う慢性リンパ性白血病を有する患者、およびワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症を有する患者の治療薬として分類される。イブルチニブの式は、1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-1-ピペリジニル]-2-プロペン-1-オンであり、以下の構造:
Figure 0007066639000008
を有する。
「BCL-2阻害剤」は、抗アポトーシスB細胞リンパ腫-2(Bcl-2)タンパク質を阻害し、細胞のプログラム細胞死を導くことによって機能する薬剤のクラスである。BCL-2阻害剤は、ベネトクラクスを含む。ベネトクラクスは、AbbvieおよびGenentechによって市販されている(商品名VENCLEXTA(商標)、GDC-0199、ABT-199、およびRG7601としても公知)。ベネトクラクスは現在、少なくとも1つの前治療を受けている、FDA認証試験による検出としての17p欠失を伴う慢性リンパ性白血病(CLL)を有する患者の治療薬として分類される。ベネトクラクスの式は、4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル]メチル}-1-ピペラジニル)-N-({3-ニトロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミドであり、以下の構造:
Figure 0007066639000009
を有する。
「ベネトクラクス」、「ABT」、および「ABT-199」は、本明細書で同義語として用いられる。
実施形態
一態様は、抗CD19抗体を用いる治療に応答性である慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する被験者を同定する方法において、
a.前記抗CD19抗体を用いる治療前に前記被験者から得られる試料を準備するステップと、
b.i.末梢NK細胞数、および
ii.末梢NK細胞上のCD16発現レベル
からなる群から選択される前記試料中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを測定するステップと、
c.前記試料中の前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを所定のカットオフレベルと比較するステップと、
を含み、所定のカットオフレベルまたはそれを超える前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルが抗CD19抗体を用いる治療から利益を得ることになる被験者を示す、方法。
実施形態では、試料は、血液試料である。実施形態では、前記試料は、末梢NK細胞を含む。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフレベルは、少なくとも50細胞/μl、少なくとも75細胞/μl、少なくとも100細胞/μl、少なくとも125細胞/μl、少なくとも150細胞/μl、少なくとも175細胞/μl、少なくとも200細胞/μl、少なくとも225細胞/μl、または少なくとも250細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフレベルは、少なくとも45,000ABC、少なくとも60,000ABC、少なくとも75,000ABC、または少なくとも90,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも50細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、または
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも50細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、所定のカットオフレベルは、少なくとも50細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも70細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、または
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも70細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、所定のカットオフレベルは、少なくとも70細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも80細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、または
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも80細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、所定のカットオフレベルは、少なくとも80細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも90細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、または
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも90細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、所定のカットオフレベルは、少なくとも90細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、または
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、所定のカットオフレベルは、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
一態様は、抗CD19抗体を用いる治療に応答性である慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する被験者を同定する方法において、
a.前記抗CD19抗体を用いる治療前に前記被験者から得られる血液試料を準備するステップと、
b.i.末梢NK細胞数、および
ii.末梢NK細胞上のCD16発現レベル
からなる群から選択される前記試料中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを測定するステップと、
c.前記試料中の前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを所定のカットオフレベルと比較するステップと、
を含み、ベースライン末梢NK細胞数が、少なくとも50細胞/μl、少なくとも60細胞/μl、少なくとも70細胞/μl、少なくとも80細胞/μl、少なくとも90細胞/μlまたは少なくとも100細胞/μlであり、かつ末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルが少なくとも60,000(ABC)であり、また抗CD19抗体が、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含む、方法。
一態様は、抗CD19抗体を用いる治療に応答性である慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する被験者を同定する方法において、
a.前記抗CD19抗体を用いる治療前に前記被験者から得られる血液試料を準備するステップと、
b.i.末梢NK細胞数、および
ii.末梢NK細胞上のCD16発現レベル
からなる群から選択される前記試料中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを測定するステップと、
c.前記試料中の前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを所定のカットオフレベルと比較するステップと、
を含み、ベースライン末梢NK細胞数が少なくとも100細胞/μlであり、または末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルが少なくとも60,000(ABC)であり、また抗CD19抗体が、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含む、方法。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフは、
a.少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および
b.少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
である。
実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフレベルは、少なくとも50細胞/μl、少なくとも75細胞/μl、少なくとも100細胞/μl、少なくとも125細胞/μl、少なくとも150細胞/μl、少なくとも175細胞/μl、少なくとも200細胞/μl、少なくとも225細胞/μl、または少なくとも250細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数である。実施形態では、前記バイオマーカーの所定のカットオフレベルは、少なくとも45,000ABC、少なくとも60,000ABC、少なくとも75,000ABC、または少なくとも90,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルである。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を抗CD19抗体を用いて治療する方法において、
a.患者におけるベースライン末梢NK細胞数、または患者の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも50細胞/μl、少なくとも60細胞/μl、少なくとも70細胞/μl、少なくとも80細胞/μl、少なくとも90細胞/μlもしくは少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数または少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む、方法。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を、抗CD19抗体を用いて治療する方法において、
a.患者におけるベースライン末梢NK細胞数、または患者の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数または少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む、方法。
実施形態では、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を抗CD19抗体で治療する方法は、
a.患者におけるベースライン末梢NK細胞数を得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも50細胞/μl、少なくとも60細胞/μl、少なくとも70細胞/μl、少なくとも80細胞/μl、少なくとも90細胞/μlもしくは少なくとも100細胞/μlのNK細胞数を有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む。
実施形態では、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を抗CD19抗体で治療する方法は、
a.患者におけるベースライン末梢NK細胞数を得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも50細胞/μl、少なくとも60細胞/μl、少なくとも70細胞/μl、少なくとも80細胞/μl、少なくとも90細胞/μlもしくは少なくとも100細胞/μlのNK細胞数を有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む。
実施形態では、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を抗CD19抗体で治療する方法は、
a.患者におけるベースライン末梢NK細胞数を得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも100細胞/μlのNK細胞数を有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む。
実施形態では、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を抗CD19抗体で治療する方法は、
a.患者の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも60,000(ABC)のNK細胞上のCD16レベルを有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む。
実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも50細胞/μl、少なくとも60細胞/μl、少なくとも70細胞/μl、少なくとも80細胞/μl、少なくとも90細胞/μlもしくは少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルの双方を有する患者に投与される。
実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルの双方を有する患者に投与される。
実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも50細胞/μl、少なくとも75細胞/μl、少なくとも100細胞/μl、少なくとも125細胞/μl、少なくとも150細胞/μl、少なくとも175細胞/μl、少なくとも200細胞/μl、少なくとも225細胞/μl、または少なくとも250細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数を有する患者に投与される。実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも45,000ABC、少なくとも60,000ABC、少なくとも75,000ABC、または少なくとも90,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを有する患者に投与される。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を、抗CD19抗体を用いて治療する方法において、
a.前記抗CD19抗体を用いる治療前に前記被験者から得られる試料を準備するステップと、
b.i.末梢NK細胞数、および
ii.末梢NK細胞上のCD16発現レベル
からなる群から選択される前記試料中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを測定するステップと、
c.前記試料中の前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを所定のカットオフレベルと比較するステップと、
d.抗CD19抗体を、少なくとも100細胞/μlの末梢NK細胞数、または少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のCD16発現レベルを有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む、方法である。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を治療する方法において、
a.患者のベースライン末梢NK細胞数が少なくとも100細胞/μlであるか、または
b.末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルが少なくとも60,000(ABC)である場合、抗CD19抗体を患者に有効量で投与するステップを含む、方法である。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を治療する方法において、
a.患者の末梢NK細胞数を得るステップと、
b.抗CD19抗体を少なくとも100細胞/μlの末梢NK細胞数を有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む、方法である。
一態様は、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する患者を治療する方法において、
a.患者の末梢NK細胞上のCD16発現レベルを得るステップと、
b.抗CD19抗体を、少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のCD16発現レベルを有する患者に有効量で投与するステップと、
を含む、方法である。
実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数、および少なくとも60,000(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルの双方を有する患者に投与される。実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも50細胞/μl、少なくとも75細胞/μl、少なくとも100細胞/μl、少なくとも125細胞/μl、少なくとも150細胞/μl、少なくとも175細胞/μl、少なくとも200細胞/μl、少なくとも225細胞/μl、または少なくとも250細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数を有する患者に投与される。実施形態では、抗CD19抗体は、少なくとも45,000ABC、少なくとも60,000ABC、少なくとも75,000ABC、または少なくとも90,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルを有する患者に投与される。
実施形態では、ベースライン末梢NK細胞数または末梢NK細胞上のベースラインCD16レベル(ABC)は、患者から採取される血液試料から得られる。実施形態では、末梢NK細胞数および/またはCD16発現レベルは、抗CD19抗体の投与前に測定される。
実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含む。
実施形態では、ベースライン末梢NK細胞数または末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベルは、患者から採取される血液試料から得られる。
一実施形態では、患者は、非ホジキンリンパ腫を有する。実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、濾胞性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、粘膜関連リンパ組織、辺縁帯、びまん性大細胞型B細胞、バーキット、およびマントル細胞からなる群から選択される。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、濾胞性リンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、無痛性非ホジキンリンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、小リンパ球性リンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、粘膜関連リンパ組織である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、辺縁帯リンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、バーキットリンパ腫である。一実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、マントル細胞リンパ腫である。一実施形態では、患者は、慢性リンパ性白血病を有する。一実施形態では、患者は、急性リンパ芽球性白血病を有する。一実施形態では、患者は、小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する。
実施形態では、この治療は、疾患制御率(DCR)および進行のない生存の持続期間延長からなる群から選択される治療効果をもたらす。
実施形態では、この治療は、ナイトロジェンマスタードの有効量での投与をさらに含む。一実施形態では、そのナイトロジェンマスタードは、ベンダムスチンである。実施形態では、治療は、プリン類似体の有効量での投与をさらに含む。実施形態では、プリン類似体は、フルダラビンである。実施形態では、治療は、ブルトンのチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤の有効量での投与をさらに含む。実施形態では、ブルトンのチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、イブルチニブである。実施形態では、治療は、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤の有効量での投与をさらに含む。一実施形態では、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤は、イデラリシブである。実施形態では、治療は、サリドマイド類似体の有効量での投与をさらに含む。一実施形態では、サリドマイド類似体は、レナリドミドである。実施形態では、治療は、BCL-2阻害剤の有効量での投与をさらに含む。一実施形態では、BCL-2阻害剤は、ベネトクラクスである。
例示された抗CD19抗体および他の抗CD19抗体がCD19に結合することから、同様の結果が他の抗CD19抗体の場合に認められ得ると考えられる。他の抗CD19抗体は、米国特許出願第12/377,251号明細書(Xencor)、国際公開第2005012493号パンフレット、国際公開第2010053716号パンフレット(Immunomedics);国際公開第2007002223号パンフレット(Medarex);国際公開第2008022152号パンフレット(Xencor);国際公開第2008031056号パンフレット(Medimmune);国際公開第2007/076950号パンフレット(Merck Patent GmbH);国際公開第2009/052431号パンフレット(Seattle Genetics);および国際公開第2010095031号パンフレット(Glenmark Pharmaceuticals)(これらのすべてはそれら全体が参照により援用される)に記載されている。
実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含む抗体と交差競合する抗体を含む。
実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含む抗体と同じエピトープに結合する抗体を含む。
実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列SYVMH(配列番号1)のHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)のHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)のHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)のLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)のLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)のLCDR3領域を含む。
実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列
Figure 0007066639000010
の可変重鎖および配列
Figure 0007066639000011
の可変軽鎖を含む。
一実施形態では前記抗体は、配列
Figure 0007066639000012
の重鎖定常ドメインを含む。
一実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列
Figure 0007066639000013
の軽鎖定常ドメインを含む。
一実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列
Figure 0007066639000014
を有する重鎖を含む。
一実施形態では、CD19に特異的な抗体は、配列
Figure 0007066639000015
を有する軽鎖を含む。
実施形態は、医薬組成物を含む。実施形態では、組成物は、許容できる担体を含む。実施形態では、組成物は、有効量で投与される。
実施例1:T細胞およびNK細胞計数
MOR00208C201臨床試験の範囲には、幾つかの探索的バイオマーカーの評価が含まれた。このイニシアチブの一部として、ベースライン末梢TおよびNK細胞計数を臨床現場で実施した。
T細胞は、細胞性免疫における中心的役割を担うリンパ球の一種(白血球のサブタイプ)である。それは、細胞表面上でのT細胞受容体の存在により、他のリンパ球、例えばB細胞およびNK細胞と区別され得る。
ナチュラルキラー細胞すなわちNK細胞は、自然免疫系にとって必須の細胞傷害性リンパ球の一種である。NK細胞は、ウイルス感染細胞に対して迅速な応答をもたらし、感染後約3日目に作用し、腫瘍形成に応答する。典型的には、免疫細胞は、感染細胞表面上に提示される主要組織適合性複合体(MHC)を検出し、サイトカイン放出を誘導し、溶解またはアポトーシスを引き起こす。しかし、NK細胞は、抗体およびMHCの不在下でストレス細胞を認識する能力を有することから独特であり、はるかにより迅速な免疫反応を可能にする。
材料および方法
TriTest CD3 FITC/CD16+CD56 PE/CD45 PerCP(TruCOUNTチューブを備える)、BD Biosciences、カタログ:340403(US);342442(Europe)。20μL、50μLおよび450μLを送達可能なピペッターおよびピペットチップ、Gilson Inc.FACS Lysing Solutions,BD Biosciences、カタログ:349202。
機器:フローサイトメーター、ボルテックス
フローサイトメトリーの背景:
全血を、白血球表面抗原に特異的に結合する蛍光色素標識抗体(TriTEST試薬)で染色する。細胞は、レーザービームを通過し、レーザー光を散乱させる。染色された細胞は蛍光を発する。機器によって検出されるこれらの散乱および蛍光シグナルは、細胞の大きさ、内部の複雑性、および相対蛍光強度についての情報を提供する。TriTEST試薬では、ゲート内での非溶解または有核赤血球の汚染を低減するための、NKおよびT細胞リンパ球集団の直接的な蛍光ゲーティングを可能にする蛍光トリガーが用いられる。
染色
各患者試料においては、TruCOUNTチューブに試料同定番号をラベルした。TriTEST CD3/CD16+CD56/CD45試薬20μLをチューブの底にピペッティングした。十分に混合した抗凝固剤処置全血50μLをチューブの底にピペッティングした。室温(20~25℃)で貯蔵した抗凝固剤処置血液(EDTA)は、採取の24時間以内に染色し、染色の6時間以内に分析する(室温で維持し、光から保護する)必要がある。チューブを緩やかにボルテックスし、混合した。チューブを、室温(20~25℃)、暗所で15分間インキュベートした。1×FACS溶解溶液450μLをチューブに添加した。再びチューブを、室温(20~25℃)、暗所で15分間ボルテックスおよびインキュベートした。
TruCOUNTチューブを用いて、既知の体積の試料をTruCOUNTチューブ内で直接染色する。チューブ内の凍結乾燥ペレットを溶かし、既知の数の蛍光ビーズを遊離させる。分析の間、試料中の陽性細胞の絶対数(細胞/μL)は、細胞事象をビーズ事象と比較することにより判定することができる。
フローサイトメトリー
細胞は、フローサイトメーターで流す前に(低速で)徹底的にボルテックスし、凝集を低減した。
データ分析
CD45対SSCドットプロットを目視検査した。リンパ球は、低い~中程度のSSCを伴う明るい緻密な細胞集団のように見える。単球(M)および顆粒球(G)は、異なる集団のように見える。単球およびリンパ球の細胞集団が明確な分離を示した時、分析を完了した。
最初にリンパ球をCD45陽性の低いSSCの細胞集団としてゲーティングした。CD16/CD56対CD3を前選択した。T細胞(T)は、緻密な明るいCD3陽性クラスターのように見えるはずであった。NK細胞(NK)は、緻密な明るいCD16/CD56陽性クラスターのように見えるはずであった。ゲーティングが完了し、TおよびNK細胞を計数した。
ビーズ事象の計数を、CD16/CD56対CD3プロットを前選択ゲーティングを全くすることなく用いて行った。ビーズは、PE/FITC二重陽性クラスターのように見えるはずであった。
絶対数を計算する
試料中のT細胞またはNK細胞の絶対数(細胞/μL血液)は、細胞事象をビーズ事象と比較することによって判定した。MultiSETソフトウェアまたはマニュアル(CellQuestまたは他のソフトウェアを用いる)のいずれかによるデータ分析を行った。マニュアル計数においては、陽性細胞の得られた事象の数(#)を得られたビーズ事象の数(#)で除し、次に(50μLの全血試料体積で除した総TruCOUNTビーズ数(ロット依存性))を掛けた。結果は、絶対細胞数/μLである。
方程式:
Figure 0007066639000016
例:
Figure 0007066639000017
実施例2:NK細胞に対するCD16の定量化
MOR00208C201臨床試験の一部として、末梢NK細胞に対するCD16(探索性バイオマーカー)は、中心的にICON Central Laboratories(Farmingdale,New York)により定量化された。
材料および方法
抗体:CD45 AmCyan(クローン2D1、BD Biosciences、カタログ番号339192);CD3 FITC(クローンUCHT1、BioLegend、カタログ番号300406);マウスIgG FITC(クローンMOPC-21、BioLegend、カタログ番号400110);CD16 PE(クローン3G8、BioLegend、カタログ番号302008);MOR00208;マウスIgG PE(クローンMOPC-21、BioLegend、カタログ番号400114);CD56 PerCP-Cy5.5(クローンHCD56、BioLegend、カタログ番号318322);およびマウスIgG PerCP-Cy5.5(クローンMOPC-21、BioLegend、カタログ番号400150)。
材料:PharmaTherm製インシュレーテッドシッパー(insulated shippers)(Intelsius、カタログ番号PHT014);BD Vacutainer(登録商標)CPT(商標)Mononuclear Cell Tube-ヘパリンナトリウム(16×125mm/8mL)(BD、カタログ番号362753);BD Falcon(商標)12×75mmの丸底チューブ(BD、カタログ番号352052);CS&Tビーズ(BD Biosciences、カタログ番号642212);ウシ胎仔血清(FBS)、熱不活化(Sigma F4135、または等価物);Ca++およびMg++を有しないダルベッコPBS(Gibco、カタログ番号14190、または等価物);BD Falcon、セルストレーナー、100μm、黄色(BD Bioscience、カタログ番号352360);FACS緩衝液、1×DPBS中の熱不活化FBSの3%;脱イオン水、実験室ストック;粉砕(濡れた)氷;アイスバケット;アルミニウム箔;コニカルチューブ、50mL;コニカルチューブ、15mL;滅菌したフィルターピペットチップ;BD Pharm Lyse溶解緩衝液(BD Biosciences、カタログ番号555899);ViViD LIVE/DEAD(登録商標)Fixable Violet死細胞染色キット、405nmの励起用(Life Technologies、カタログ番号L34955);ArCアミン反応性ビーズ(Life Technologies、カタログ番号A10346);BD QuantiBRITEビーズ(BD Biosciences、カタログ番号340495);および52μmのナイロンメッシュ(Miami Aqua Culture、カタログでは、52μmのナイロン、材料中に織り込まれた32%の空き領域)。
機器:遠心機(冷却能);ラブクエーク(Lab quake)(チューブロッカー);ボルテックスミキサー;層流フード;インキュベーター(37℃、5%COで設定);Advia(セルカウンター);BD FACSCANTOIIフローサイトメーター;Desi-Vac(商標)容器、1.5リットル(VWR、カタログ番号62344-930);Humidity Sponge(商標)Indicating(VWR、カタログ番号61161-319);およびTraceable Humidity-On-A-Card(VWR、カタログ番号15551-012)。
Figure 0007066639000018
PBMCの調製および標識手順
患者の末梢血をCPT管内に収集し、インシュレーテッドシッパーで臨床現場から中央研究所に一晩で輸送した。CPT管を、ブレーキがオンの状態で、室温、1800×gで25分間遠心分離した。遠心分離後、CPT管を直ぐに反転させ、ラブクエーク上に10分間置いて、PBMC層を自家血漿に再懸濁し、形成された細胞凝集体の大部分を分解した。滅菌条件下で、均質化したPBMC/血漿懸濁液を、滅菌した50mLのコニカルチューブの最上部に静止している100μmのセルストレーナーの中央にゆっくりとデカントした。等容量の1×DPBSを、15mLのコニカルチューブ内のPBMC/血漿懸濁液(約4mL)に添加した。管を4℃、300×gで10分間遠心分離し、上清を除去した。管をボルテックスし、細胞ペレットを再懸濁した。細胞ペレットを、DBPSで洗浄し、遠心分離し、上清を除去し、ボルテックスにより再懸濁した。洗浄したPBMC懸濁液をViViD保存液1μmを含有するエッペンドルフチューブに添加し;氷上で15分間インキュベートし、(アルミニウム箔でカバーした)暗所で維持した。染色したViViD PBMCを新しくラベルしたコニカルチューブに移し、次に氷冷FACS緩衝液を添加した。細胞を再懸濁のために再び遠心分離およびボルテックスした。各試料に対して、ポリスチレン製ファルコンチューブをラベルした(表1)。抗体またはアイソタイプ対照抗体を適切な管に添加した。ViViD染色PBMCの一定分量を各管に添加した(表1)。管をボルテックスおよびインキュベートした。FACS緩衝液を添加し、細胞を再懸濁のために再び遠心分離およびボルテックスした。BD Pharm Lyse溶解緩衝液を添加し、細胞をボルテックスし、遠心分離し、吸引し、上清を除去し、再びボルテックスし、再懸濁した。FACS緩衝液を再び添加し、細胞を再懸濁のために再び遠心分離およびボルテックスした。次に、試料をFACSCanto IIサイトメーター上に得て、ABC(細胞あたりの結合抗体)を、Iyer S,et al.,Expression of CD69 on activated T cells using R-phycoerythrin labeled beads,Cytometry,1996;#AC78(Suppl.8):113およびIyer S.,et al.,QuantiBRITE:A New Standard for Fluorescence Quantitation,Becton Dickinson Immunocytometry Systems,San Jose,CA.1997.White Paperに記載のような標準化されたMFIから推定した。
実施例3:NHL試験
非ホジキンリンパ腫(NHL)を治療するためのFc最適化抗CD19抗体(MOR00208)の試験、ClinicalTrials.gov識別子:NCT01685008は、既に募集を終了している。
組み入れ基準は以下の通りであった。
1.男性または女性患者≧18歳。
2.以下のB細胞リンパ腫:a.FL、b.MCL、c.DLBCL、d.他の無痛性NHL(例えば、MZL/MALT)の、REAL/WHO分類に従う組織学的に確認された診断。

3.患者のNHLは、少なくとも1回の先行的リツキシマブを含む投与計画後、進行している必要がある。
4.磁気共鳴画像法(MRI)またはコンピュータ断層撮影(CT)スキャンにより測定可能な疾患の1つの部位は少なくとも1.5×1.5cmの寸法がある少なくとも1つの病変と定義されるが、例外として、MCLのみを有する患者については、測定不能な疾患であるが評価可能な部位(骨髄、脾臓、末梢血、胃腸管)を有する患者は登録可能である。
5.以前に自家幹細胞移植を受けている患者は、試験薬投与前、移植後少なくとも4週間である必要があり、完全な血液学的回復を示している必要がある。
6.先行的なモノクローナル抗体療法(リツキシマブを除く)の中断または試験薬投与前少なくとも60日間の放射免疫療法の実施。
7.スクリーニング訪問前少なくとも14日間のリツキシマブの中止と、リツキシマブ治療後、応答を有しないかまたは疾患進行を有することのいずれかが確認されること。
8.DLBCLを有する患者が、ベースライン(Cheson応答基準)時、[18F]フルオロデオキシグルコース陽電子放射断層撮影(FDG-PET)スキャン陽性であったこと。
9.3か月を超える平均余命。
10.3より小さいECOG活動状態。
11.スクリーニング時の実験室基準:a)絶対好中球数(ANC)≧1.0(1000/mm3)b)第1試験薬投与から10日以内の先行輸血なしでの血小板数≧75×109/L;c)ヘモグロビン≧8.0g/dL(輸血されていてもよい);d)血清クレアチニン<2.0×正常上限(ULN);e)総ビリルビン≦2.0×ULN;f)アラニントランスアミナーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)≦2.5×ULN。
12.出産可能性を有する女性の場合、二重障壁避妊、経口避妊薬+障壁避妊薬の登録および使用、または臨床的に実証された全子宮摘出術および/もしくは卵巣摘出術、卵管結紮を受けていることの確認に先立ち、陰性妊娠試験で確認される必要がある。
13.男性の場合、患者が出産可能性を有する女性と性的に活発である場合、試験期間および最終投与後3か月間、有効な避妊の障壁法が用いられる必要がある。
14.すべての試験に関連する手順、投薬使用、および評価に従うことができる。
15.書面のインフォームドコンセントを理解および提出し、試験プロトコルに従うことができる。
除外基準は以下の通りであった。
1.細胞傷害性化学療法、免疫療法、放射線療法もしくは他のリンパ腫に特異的な治療による前治療がスクリーニング訪問前14日以内であるか、または患者が先行的なリンパ腫に特異的な治療の副作用から回復していないこと
2.スクリーニング訪問前28日以内での全身治験薬を用いた治療。
3.抗CD19抗体または断片を用いた前治療。
4.以前の同種幹細胞移植。
5.試験製剤中に含有される賦形剤に対しての既知のまたは疑われる過敏症。
6.臨床的に有意な心血管疾患または心不全、心筋症、既存の臨床的に有意な不整脈、登録3か月以内の急性心筋梗塞、登録3か月以内の狭心症。
7.活動性B型肝炎またはC型肝炎の臨床的または実験室的証拠。
8.HIV感染の病歴。
9.試験薬投与4週以内の活性非経口抗生物質治療を必要とする任意の活動性全身感染(ウイルス、真菌、または細菌)。
10.処方されたコルチコステロイド(10mg以下のプレドニゾン当量)以外の免疫抑制剤を用いた現行治療。
11.第1試験薬投与前4週以内の主要な手術または放射線治療。
12.治験責任医師の意見における、試験治療を妨げることになる全身性疾患(心血管、腎臓、肝臓など)。
13.脳転移を含む、中枢神経系(CNS)、髄膜、または硬膜外疾患の病歴または臨床的証拠。
14.過去5年以内での別の原発性悪性腫瘍に対する積極的治療/化学療法。
15.女性における妊娠または母乳栄養および許容できる受胎調節方法を用いない出産可能性のある女性。
16.服薬内容に対する不履行の履歴または潜在的に信頼できずに非協同的と考えられる患者。
次のようにMOR00208を用いて患者を治療した。患者は、MOR00208を1、8、15、および22日目に12mg/kgの用量で投与するような2回の28日サイクルで治療した。2回サイクルの終了時、安定疾患以上を有する患者を、最初の2サイクルと同じ用量およびスケジュールを適用する3回目の28日サイクルで治療した。3回目サイクルの終了時、部分寛解以上を有する患者は維持段階に移行した。維持段階では、MOR00208を、14または28日毎に12mg/kgの用量で疾患進行まで投与した。
試験終了時、患者の特性は次のようであった。
Figure 0007066639000019
他のiNHLは、さらに特定されていない無痛性の侵襲性でないNHL型の異質群、例えば、周辺細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、および粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫を意味する。
主要な一次および二次エンドポイントは、以下の通りである。
・一次:奏効率(ORR)=CR+PR
・二次:
○疾患制御率(DCR)=CR+PR+SD
〇進行のない生存(PFS)
Figure 0007066639000020
この試験における応答基準は、表4に定義される通りである。それらのすべては、国際作業グループ応答基準(International Working Group Response Criteria)(2007)に基づく。
Figure 0007066639000021
SDを有する患者の大部分が著明な標的病変の減少を有したが、試験設計に応じてサイクル3以降は治療されなかったことから、DCR(CR+PR+SD)は、この試験における患者の特徴およびバイオマーカーの分析として最も関連性のある有効性エンドポイントと考えられた。したがって、SDを有する患者を分析に含めた。
抗CD19抗体を用いて治療した患者の特徴と観察されたDCRとの間に相関が存在するか否かを判定するため、患者の少なくとも以下の特徴:a)年齢、b)性別、c)患者が直近6か月以内にリツキシマブの投与を受けていたか否か、d)患者がリツキシマブ難治性であるか否か、e)患者がFcγRIIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、f)患者がFcγRIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、g)患者が12か月を超える前治療に対する応答の持続期間を有するか否か、h)ベースライン末梢T細胞数(細胞/μl)、i)ベースライン末梢NK細胞数(細胞/μl)およびj)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現(細胞あたりの結合抗体-ABC)を評価した。
上の実施例1および実施例2を用いて、ベースライン末梢NK細胞数、T細胞数および末梢NK細胞上のベースラインCD16発現を評価した。データを表2に示す。
受信者動作特性(ROC)分析を用いて、予測性、特異性および感受性を分析し、NK細胞数、T細胞数および末梢NK細胞上のCD16発現(ABC)の有望なバイオマーカーにおけるカットオフを決定した。ROCプロットは、連続的または別々の順位出力を伴う二項分類法の性能を示す。出力閾値がすべての考えられる値の範囲にわたって変動することから、それは感受性(正確に分類された陽性所見の割合)および特異性(正確に分類された陰性所見の割合)を示す。Swets JA:The Relative Operating Characteristic in Psychology.Science 1973,182:990-1000、およびPepe MS:The statistical evaluation of medical tests for classification and prediction.Oxford:Oxford University Press;2003を参照のこと。ROCと関連して、曲線下面積(AUC)は、分類子の性能の尺度であり、方法の比較に適用されることが多い。より高いAUCは、より優れた分類を意味する。末梢NK/T細胞数におけるAUCおよびNK細胞上のCD16発現におけるAUCは各々、0.66、0.53および0.61である(図3、4および5)。
一般に、カットオフの決定は、各方法が指向する目的に依存する。最大正確性、最大診断オッズ比、最小誤差率、最大感受性および/または最大特異性などの様々な基準であれば、カットオフの異なる決定を導くことになる。さらに、かかる基準の2つ以上、例えば感受性と特異性との間の平衡についても、カットオフの明確な決定を導くことになる。
したがって、正確性、感受性+特異性、的中率、診断尤度比または有病率を最大化する方法を含む、最適なカットオフを選択するための幾つかの方法または基準が存在する。CD16発現-ROC曲線の非対称性(図4を参照)により、方法の大部分が60,000ABCのカットオフ(ROC曲線と二等分線との間の最大距離を伴う点)をもたらす一方、NK細胞数ROC曲線の対称性(図3を参照)は、異なる方法を適用するとき、最良のカットオフに対して異なる値が得られ得る理由を説明する。この特定の試験では、両方のバイオマーカーにおいて、感受性にさらなる重みを割り当て、ひいては100のNK細胞/μlおよび60,000ABCのCD16発現レベルの各々をカットオフとして選択することで、サブグループ内のDCRおよびPFSを分析した。末梢T細胞数については、AUCは0.53であり、ROC曲線は特異性および感受性の任意の値で二等分線に近似することから、500細胞/μl以上に異なるカットオフを選択しても、DCRおよびPFSサブグループ分析の陰性結果に対する影響を有しなかった。
カットオフの決定は、感受性または特異性のいずれかに有利に平衡化され得る。最適なカットオフの同定のため、さらに多くの重みを感受性に割り当てる場合、その方法は異なるものとなり、NK細胞数におけるより低いカットオフについて検討する。かかる場合、少なくとも50NK細胞/μlのカットオフを決定する。あるいは、少なくとも60NK細胞/μl、少なくとも70NK細胞/μl、少なくとも80NK細胞/μl、少なくとも90NK細胞/μlまたは少なくとも100NK細胞/μlのカットオフを決定する。
本開示方法の特異性を最大化するため、NK細胞数におけるカットオフは、増加させ、少なくとも100NK細胞/μlから最大で少なくとも150NK細胞/μlの間で決定する。したがって、特異性を最大化するため、少なくとも100NK細胞/μl、少なくとも110NK細胞/μl、少なくとも120NK細胞/μl、少なくとも130NK細胞/μl、少なくとも140NK細胞/μlまたは少なくとも150NK細胞/μlのカットオフを選択する。
この特定の試験において決定したカットオフ値(100NK細胞/μlおよび60,000ABCのCD16発現レベル)を、以下の統計学的分析に用いた。
フォレストプロットを用いて、すべての患者の特徴およびバイオマーカーを分析し、個別の特徴とDCRとの相関を判定した。結果を図7に示す。DLBCLおよびiNHL患者における異なる患者の特徴およびそれらのDCRとの相関のフォレストプロット分析に基づき、以下の特徴は統計学的有意差を示した:1)少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数および少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のCD16のベースライン発現(χ未調整P値=0.029/0.003)(図7)。
CD16発現およびNK細胞数が、互いに影響を及ぼさない非依存的特徴を有することを確認するため、パラメトリックおよびノンパラメトリック相関分析を行った。CD16発現およびNK細胞数に関するデータは、患者51名について利用可能であった。ピアソンのrは、両側P値=0.9で0,019であり、スピアマンのrは、両側P値=0.8で0,036であった。結果を図6に図示する。結論として、決定された閾値でのCD16発現およびNK細胞数は相関しないことから、それらは患者がMOR00208治療から利益を得る確率の完全に独立した予測変数と考えられる。
以下の特徴:a)年齢、b)性別、c)患者が直近6か月以内にリツキシマブの投与を受けていたか否か、d)患者がリツキシマブ難治性であるか否か、e)患者がFcγRIIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、f)患者がFcγRIIa高親和性または低親和性対立遺伝子を有するか否か、g)患者が12か月を超える治療に対する応答の持続期間を有するか否か、またはh)ベースライン末梢T細胞数は、DCRを予測することが見出されなかった。図7を参照のこと。
1)ベースライン末梢NK細胞数および2)末梢NK細胞上のベースラインCD16発現の双方は、MOR00208治療との患者応答に対して明確な相関を示した。具体的には、少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。DCRは、患者が完全寛解(CR)+部分寛解(PR)+安定疾患(SD)を有することを含む。さらに、少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現を有する患者は、より高い疾患制御率(DCR)と相関した。
進行のない生存(PFS)は、患者が疾患状態で生活してもそれが悪化することがない、疾患の治療の間および後の時間の長さである。これは、臨床試験の追加的な重要なエンドポイントであり、患者における有効性の指標である。PFSは、以下の患者の特徴:a)少なくとも100細胞/μl以下のベースライン末梢NK細胞数、b)少なくとも60,000ABC以下の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現、およびc)少なくとも500細胞/μl以下のベースライン末梢T細胞数、の範囲内で比較した。結果を図8~10に示す。少なくとも100細胞/μlを有するNK細胞数を有する患者をより少ないNK細胞数を有する患者と比べるときのPFSの比較によると、0.1561のHRで統計学的有意差が示された(未調整ログランクP値=0.0003)。これにより、MOR00208を用いて治療した、CLL、NHL、ALLまたはSLLを有する患者の応答におけるNK細胞数の予測性がさらに確認される。
説明、具体例およびデータが、例示的な実施形態を示す一方で、実例として与えられ、また本発明を限定することが意図されないことは理解されるべきである。本発明の範囲内での様々な変更および修飾は、本明細書に含まれる考察、開示内容およびデータから当業者にとって明白となることから、本発明の一部と考えられる。

Claims (17)

  1. 非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象から得られた血液試料を分析する方法であって、当該方法が、
    a.抗CD19抗体を用いる治療前に前記対象から得られた血液試料を準備するステップと、
    b.i.末梢NK細胞数、および
    ii.末梢NK細胞上のCD16発現レベル
    からなる群から選択される前記試料中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを測定するステップと、
    c.前記試料中の前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを所定のカットオフレベルと比較するステップと、
    d.前記少なくとも1つのバイオマーカーのレベルが、前記所定のカットオフレベルにあるか、またはそれを超えるかを決定するステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの所定のカットオフが、
    a.少なくとも50細胞/μLのベースライン末梢NK細胞数、または
    b.少なくとも60,000の細胞あたりの結合抗体(ABC)の末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
    であることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの前記所定のカットオフが、
    a.少なくとも60細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数
    であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの前記所定のカットオフが、
    a.少なくとも70細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数
    であることを特徴とする方法。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの前記所定のカットオフが、
    a. 少なくとも80細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数
    であることを特徴とする方法。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの前記所定のカットオフが、
    a.少なくとも100細胞/μlのベースライン末梢NK細胞数
    であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の方法において、
    前記バイオマーカーの前記所定のカットオフが、
    a.少なくとも60,000ABCの末梢NK細胞上のベースラインCD16発現レベル
    であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の方法において、
    前記抗CD19抗体が、配列SYVMH(配列番号1)を含むHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)を含むHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)を含むHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)を含むLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)を含むLCDR2領域、および配列MQHLEYPIT(配列番号6)を含むLCDR3領域を含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の方法において、
    前記抗CD19抗体が、配列
    Figure 0007066639000022
    の可変重鎖および配列
    Figure 0007066639000023
    の可変軽鎖を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の方法において、
    前記抗CD19抗体が、配列
    Figure 0007066639000024
    を有する重鎖および配列
    Figure 0007066639000025
    を有する軽鎖を含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、濾胞性リンパ腫であることを特徴とする方法。
  12. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、小リンパ球性リンパ腫であることを特徴とする方法。
  13. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、粘膜関連リンパ組織リンパ腫であることを特徴とする方法。
  14. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、辺縁帯リンパ腫であることを特徴とする方法。
  15. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫であることを特徴とする方法。
  16. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、バーキットリンパ腫であることを特徴とする方法。
  17. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、前記非ホジキンリンパ腫が、マントル細胞リンパ腫であることを特徴とする方法。
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