JP7066468B2 - 光ファイバテープ心線 - Google Patents
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その一方で、光ファイバケーブルを敷設後に光ファイバの接続や分岐作業などを行う場合には、光ファイバ同士を互いに離間させるように手で引っ張ることで、光ファイバが単心に分離されることが求められる。このとき、連結部の光ファイバへの密着力が強すぎると、例えば光ファイバの被覆層がガラスファイバの表面から剥離してしまい、光ファイバが損傷する恐れがある。また、光ファイバが単心に分離された後は、連結部が光ファイバから容易に除去できることが好ましい。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本実施形態では、光ファイバ1が延びる方向を、単に長手方向という。長手方向に直交し、複数の光ファイバ1が並ぶ方向を、幅方向という。また、長手方向に直交する断面を横断面という。
各サンプルにおける光ファイバ1を作製する際は、着色層1cとなる材料を被覆層1bの外周に塗布して紫外線硬化させる際に、硬化時の酸素濃度を変えることで前記材料の表面硬化度を異ならせている。
着色層1cとなる材料として、硬化後のヤング率が800MPa、引張強さ40MPa、破断伸び8%となる材料を用いた。なお、着色層1cの硬化時の酸素濃度を変化させても、ヤング率は大きく変化しない。これは、各サンプルにおける光ファイバ1の着色層1cの表面の硬化度のみが異なるためである。
連結部2として、硬化後のヤング率が850MPa、引張強さが46MPa、引張伸びが53%である材料を用いた。なお、ヤング率、引張強さ、および引張伸びは、JIS K 7113に基づいて測定した。
以下、それぞれの測定方法または評価方法について記す。
密着力測定では、着色層1cと連結部2との、単位面積当たりの密着力A[N/mm2]を測定する。密着力Aの測定方法を、図2(a)~(c)および図3(a)、(b)を用いて説明する。
まず、12心光ファイバテープ心線10のうち、連結部2で連結された状態の2本の隣り合う光ファイバ1を取り出す。このとき、一方の光ファイバ1の長さは、例えば60mm程度とする。図3に示すように、一方の光ファイバ1の第1端部E1は、他方の光ファイバ1に連結されておらず、前記一方の光ファイバ1の第2端部E2は、前記他方の光ファイバ1に連結部2により連結されている。第1端部E1および第2端部E2について、光ファイバ1の中心軸線に直交する2つの方向から着色層1cの外径を測定し、それらの平均を着色層外径D[mm]とする。
次に、第2端部E2を有する光ファイバ1の被覆層1b、着色層1cに切れ込みを入れる。切れ込みを入れる長手方向における位置は、コマ3における第2端部E2側の端部とする。
A=T/I …(1)
I=D×π×((360-θ)/360)×L …(2)
I=D×π×L …(3)
連結部引裂き力測定では、光ファイバ1同士を互いに離間させるように引っ張って連結部2を引裂く際に必要な力(以下、連結部引裂き力Sという)を測定する。連結部引裂き力Sの測定方法を、図4を用いて説明する。
まず、12心光ファイバテープ心線10のうち、連結部2で連結された状態の2本の隣り合う光ファイバ1を取り出す。このとき、例えば2本の光ファイバ1の端部P1、P3から連結部2の端部までの長さは100mm程度とし、連結部2の端部から2本の光ファイバ1の端部P2、P4までの長さは150mm程度とする。
単心分離性評価では、光ファイバ1同士を互いに離間させるように引っ張って連結部2を引裂き、単心に分離した後の光ファイバ1を観察し、被覆層1b等の破損の有無を評価する。これは、例えば中間後分岐作業などの際に、光ファイバテープ心線10を手指で単心に分離したとき、光ファイバ1が破損することが無いかを確認するための評価である。
表1、表2の「単心分離性」の欄には、連結部2を引裂いた後、着色層1cと連結部2とが剥離したかを確認した結果を示している。より詳しくは、被覆層1bに異常が発生せず、着色層1cと連結部2とが剥離し2本の光ファイバ1に分離した場合に結果が良好であるとしてOKと示している。また、着色層1cまたは被覆層1bが破壊され、あるいはガラスファイバ1aが露出した場合に、結果が不良であるとしてNGと示している。
連結部除去性評価では、単心分離後の光ファイバ1に付着している連結部2の樹脂片が、容易に除去可能か否かを評価する。より詳しくは、上記単心分離性評価後の連結部2の樹脂片が付着している光ファイバ1を研磨紙で擦り、光ファイバ1の着色層1cの表面から連結部2の樹脂片が除去されるまでに要した回数を評価した。使用した研磨紙は、株式会社光陽社製マイクロポリネットシートWA-600(粒径20μm)である。表1、表2には、擦った回数が7回以下で連結部2の樹脂片が除去できた場合に、結果が良好であるとしてOKと示した。また、連結部2の樹脂片が除去されるまでに擦った回数が8回以上必要である場合を、結果が不良であるとしてNGと示した。また、NGの場合、特に研磨紙で擦った後にガラスファイバ1aの露出が認められた場合をNG*と示した。
本実施例のしごき試験は、光ファイバテープ心線10を実装した光ファイバケーブルを製造する際に、製造装置の中で光ファイバテープ心線10に加わるしごきを模擬したものである。しごき試験では、光ファイバケーブル製造時に連結部2が不意に剥離しないかを確認する。
しごき試験では、図5(a)、(b)に示すようなしごき装置40を用いる。しごき装置40は、横方向に延びる複数本(本実施例では4本)の横マンドレル41と、縦方向に延びる縦マンドレル42と、プーリー43と、を備えている。横マンドレル41および縦マンドレル42は、丸棒状に形成され、それぞれの中心軸線回りに回転可能となっている。本実施例では、横マンドレル41として直径6mmの金属製の丸棒を用い、縦マンドレル42として直径7mmの金属製の丸棒を用いた。
上記範囲に加え、さらに連結部引裂き力Sを17.0gf以下とすることで、「単心分離性」についても良好な結果が得られる。
次に、先述した着色層1cの表面硬化度の好ましい条件について説明する。ここでは、下記表3に示す複数の光ファイバテープ心線10を作製した。表3に示すサンプル3-1から3-9における光ファイバ1の着色層1cを紫外線硬化させる際に、酸素濃度を変えることで着色層1cの表面硬化度を異ならせている。
具体的には、硬化時の酸素濃度を高くすると、酸素阻害により表面の硬化が阻害される。このため、着色層1cと連結部2との密着力Aが大きくなる。すなわち、サンプル3-1から3-9において、密着力Aの値が大きいサンプルほど、着色層1cの表面の硬化度が低い。
表3に示す総合判定では、コロ着色汚れ、コロによる削れ、および断線の結果がすべて「無し」であった場合にOK(良判定)を表示し、いずれか一つでも「有り」があった場合にNG(不良判定)を表示している。
サンプル3-1~3-5では、コロ着色汚れ、コロによる削れ、および断線は確認されず、総合判定は良判定であった。これは、着色層1cの表面硬化度が適切な範囲内であり、光ファイバ1および光ファイバテープ心線10の作製時に着色層1cの削れ等が発生しなかったためである。
以上のことから、密着力A[N/mm2]を、0.38≦A≦2.50の範囲内とすることで、光ファイバ1および光ファイバテープ心線10の作製時に着色層1cの削れ等が発生することを抑制できる。すなわち、密着力Aが上記範囲となるように着色層1cの表面硬化度を調整することで、安定して光ファイバテープ心線10を製造することができる。
また、1本の光ファイバ1と連結部2との界面についての密着力Aを測定できればよいため、引抜かない他方の光ファイバ1はあらかじめ測定用サンプルから除去されていてもよい。ただし、この場合には、他方の光ファイバ1を除去する際に、測定対象である光ファイバ1と連結部2との界面に影響が及ぼされないようにする。
Claims (3)
- 着色層を有する複数の光ファイバと、
隣り合う2本の前記光ファイバ同士を連結する複数の連結部と、を備え、
前記連結部から前記光ファイバを前記光ファイバの長手方向に向けて引き抜く際の引抜力の最大値T[N]を、前記着色層と前記連結部との界面の面積I[mm 2 ]で除した前記着色層と前記連結部との密着力をA[N/mm2]とし、
前記連結部を引き裂く際の引裂き力をS[gf]とするとき、
2.10≦A≦4.30かつ1.0≦S≦17.0を満足する、光ファイバテープ心線。 - 前記密着力Aが、2.10≦A≦2.50を満足する、請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
- 前記連結部は、隣り合う2本の前記光ファイバ同士の間に、前記長手方向に沿って間隔を空けて配置されている、請求項1または2に記載の光ファイバテープ心線。
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